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「『神々の迷惑な戦い』第九話(GS+聖闘士星矢)」

あらすじキミヒコ (2008-04-03 02:08)
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「まにあってくれ……!!
 美神さん……!!」

 横島は、美神が戦っているはずの場所、つまり、北大西洋の柱を目指して走っていた。
 ここは、海の底に用意された特殊な空間。海皇ポセイドンによって作られた、海底神殿と呼ばれるエリアである。
 魔神アシュタロス亡き時代、神々同士の諍いまで、神魔のパワーバランス補正に利用されるようになった。そのうちの一つが、アテナとポセイドンの争いだ。おキヌが誘拐されるという形で巻き込まれた美神たちは、彼女を救うために、ここ海底神殿に乗り込んだ。

『おキヌは、ポセイドンの妃となることを拒み、メインブレドウィナと呼ばれる大きな柱の中で水責めにあっている。他の七本の柱を破壊しなければ、これを開けることは出来ない』

 そう聞かされた美神たちは、すでに、七つのうちの四本まで倒壊させることに成功。しかし、戦いの中で、横島は、隠れた真相の一端を知ってしまったのだ。

「あいつが……黒幕かよ……!!」

 この一件は、ポセイドンの意志によるものではない。海将軍(ジェネラル)筆頭のカノンが『悪霊』に取り憑かれ、ポセイドンの代理として全てを動かしてきたのだ。しかも、その『悪霊』は、美神・横島・おキヌを恨んでいるであろう存在だ。

「もう、柱を一本ずつ壊してる場合じゃねー!!
 あいつをやっつけるのが先だ……!!」

 そんな横島の気持ちとは裏腹に、残った三本の柱では、まだバトルが続いている。
 例えば、南大西洋の柱では、相性の悪い敵を相手にして、ピートが苦戦しているのだった……。


    第九話 ポセイドン編(その四)


 美形のピートがうずくまり、その周囲には、妖精の幻が飛び回っている。
 ピートと対する海魔女(セイレーン)のソレントも、これまた美形。女顔といってもいいくらいだ。しかも、彼は、優雅に笛を吹いている。
 なかなか絵になる光景かもしれないが、見た目の華麗さとは裏腹に、ピートは大きなダメージを食らっていた。

(この男が……
 美神さんたちが言っていた笛浮きオトコ……)

 美神除霊事務所のメンバーは、一度ソレントと戦っている。その話は聞いていたピートであるが、実際戦ってみると、想像していた以上の強さだった。

(カラオケ対決で負けるような魔物を
 モチーフにしているくせに……)

 ピートたちは、本物の『セイレーン』を倒したこともあった。だが、それと比べても、このソレントは遥かに強いのだ。

(もう……からだを霧にできない……!!)

 笛の音が、ピートの意識をドンドン奪っていく。戦いの序盤では霧化も出来たが、それも効果なかった。なにしろ、姿を消そうが死角に回りこもうが、奇襲の前に攻撃を受けてしまう。敵が『音』を武器にしている以上、かわしようがないのだ。耳をふさいでも聞こえてくるような『音』なだけに、霧になっても聞こえてきたのだった。

「私の笛の音は……君には特に辛いだろうな……」

 あいかわらずソレントは、笛を吹きながら喋るという器用なマネをしている。
 そして、この笛の音攻撃『デッドエンドシンフォニー』の説明までしてみせた。この音は、清らかな人間には安らぎを、邪悪な者には死を与えるのだという。

「『清らかな人間には安らぎを』……?
 お……おかしいじゃないか……」

 薄れゆく意識の中、ピートは疑問を口にしてしまう。
 ソロ邸でのバトルの話は聞いている。ソレントと美神たちが戦ったとき、ソレントの味方も含めて、その場の全てが苦しんだそうだ。
 彼らは、なぜ邪悪扱いされたのだろうか。
 まず、シロとタマモ。二人は『妖怪』ということで、自動的に『邪悪』とみなされたのかもしれない。
 横島忠夫。女性に対するスケベ心が酷すぎて、『邪(よこしま)』と判断されたのかもしれない。
 美神令子。わるいひとではないのだが、ユニコーンには、守銭奴・自己中心的・性悪とも分析された性格だ。『清らかな人間』とは言えない部分もあるかもしれない。
 しかし、おキヌはどうなのだ? 天然ボケ・年寄りくさい趣味・カマトト・色気いまいち(by 前出のユニコーン)ではあるが、それでも『清らかな人間』の範疇に入るはずだが……?

「『清らかな人間には安らぎを』は……
 ……まあ枕詞みたいなものだ、忘れてくれ。
 だが『邪悪な者には死を与える』は本当だぞ!!」
「うわーっ!?」

 笛の音が強くなった。どうやらピートは、突っ込んではいけないところを突っ込んでしまったらしい。

「さきほど君は霧になってみせたが……
 君はバンパイアなのだろう……?」
「バ……バンパイア・ハーフだ……。
 母親は……人間だ……」

 父親と一緒にして欲しくない。そんな気持ちから、つい反論するピート。

「そうか……。
 だが、同じことだ。
 純正のバンパイアであれ、ハーフであれ、
 『邪悪』であることに変わりはない……」

 ピートから返事はなかった。すでに意識を失っているのかもしれない。

「……もはや聞こえていないのかな?」

 それでもソレントは、笛を止めずに、話も続ける。

「聞こえていたら君の血筋の不幸を恨むがいい。
 君は良い戦士なのかもしれないが、
 君の父親がいけないのだよ……。
 バンパイアハーフでなければ
 もう少し戦えていただろう……。
 『父親のことは忘れろ、そうすればおまえは強くなる』
 と言ってやりたいところだが……
 忘れようが忘れまいが、
 君が闇の一族の血を引いていることに変わりはない!!」

 そしてソレントは、デッドエンドシンフォニーをクライマックスへと昇華させようとしたが……。

「……!?」

 突然、演奏の手を止めてしまう。彼の笛を邪魔するかのように、遠くから歌(?)が聞こえてきたのだ。
 その歌声の主は……!


___________


「虎よ! 虎よ!
 ぬばたまの夜の森に燦爛と燃えて!!
 そも、いかなる不死の手、はたは眼の造りしか、
 汝がゆゆしき均整を……!!
 我が命により封印を開き、再び目覚めるがいい!!
 虎よ!! 虎よ!!」

 その歌(?)が何かの合図であったかのように、突然、周囲の光景が変わった。
 辺り一帯が暑苦しい草木に覆われたジャングルだ。密林という言葉が相応しい光景である。

「……こ、これは!?」

 動揺するソレントとは対照的に、ピートは事態を理解した。

(これはタイガーの作った幻!
 ならば、さっきの歌声も……。
 ……あとは頼みます!!)

 しかし、願いを託して、完全に失神してしまう。

「よくも私のピートを虐めてくれたわね……」

 木々の間から、一人の女性GSが現れた。
 小笠原エミである。
 彼女も笛を口にしていた。

「おたく、タダでは済まないワケ!!」
「笛でもって笛を制する気か!?
 ……そうはさせん!!」

 エミが笛を吹き始め、ソレントも中断していた演奏を再開しようとする。だが、

「……なにーっ!?」

 いつのまにか、ソレントが手にしていた笛は、小さなトカゲに変化していた。
 さらに、

「……笛だけじゃないワケ!!」

 エミの言葉とともに、ソレントの鱗衣(スケイル)まで、ウジャウジャした蛇の群れに変わってしまった。

(……おかしい)

 衝撃を受けながらも、ソレントは冷静に対処しようと努力する。
 おぞましい気持ちに耐えながら、蛇と化した鎧を脱ぐことも、笛だったものを手放すこともしない。

(笛はともかく……スケイルは、やりすぎだな)

 集中したソレントは、この場に、もう一人敵がいることを察知していた。姿は見えぬが、コスモ……霊力を完全に隠しきれていないのだ。
 だから、笛の変化の件は、伏兵によって瞬時にすり替えられたのだと考えることも出来る。しかし、敵に脱がされるようなスケイルではないはずだ。

(外見も感触も違うが……
 私がまだスケイルを着ていることは間違いない!)

 ソレントは、これは幻術なのだと見抜いた。
 同僚の海将軍(ジェネラル)の一人、リュムナデスのカーサは、やはり敵を幻惑させる能力を持つ。アフロディーテ配下の美闘士(ワンダフル)に、同様の者がいてもおかしくはない。ソレントは、そう考えたのだった。

(ならば……このトカゲも笛のはず!)

 ソレントが、手の中のトカゲを凝視した時。
 背中に殺気を感じて、彼は振り返る。何かが突撃してきたのだ!
 とっさに『トカゲ』で迎撃したが、ソレントも弾き飛ばされてしまった。敵を叩いた手応えはあったが、ダメージは大きくないだろう。

(そうか……)

 目の前の女ではなく、見えない伏兵のほうが物理攻撃の担当らしい。しかし、どちらがこの幻を作り出しているのかは分からない。

「君たちの戦法はわかったよ。
 幻術の主は不明だが、二人まとめて倒せばいい!!」
「お、おたく……!?
 美形のくせに、そんな気持ち悪いことを……!?」

 ソレントが『トカゲ』に口をつける。そして……。

「……デッドエンドシンフォニー!!」
「きゃーっ!?」


___________


(まずいワケ……
 こんなに早くネタが割れるなんて……)

 エミの頭の中では、死のメロディーが響き渡っている。
 その苦痛で膝をついてしまうエミだったが、それでも笛を吹く。
 ソロ邸でのバトルの詳細を聞いているからだ。
 しかし……。
 あの時、おキヌがソレントの笛に対抗できたのは、ネクロマンサーの笛という特殊なシロモノであるが故か?
 あるいは、エミの笛でも通用するのか? エミだって霊能力者であり、この笛にも、タイガーをコントロールする程度の特殊性はあるのだが……。

 ピルルルルッ!!

 前者だった。
 エミが笛を吹いても、ソレントのデッドエンドシンフォニーは、弱まらない。それどころか、

「エミさん……!!
 笛を……笛を早く……!!
 わっしは……わっしはもう!!」

 ソレントの笛の音に干渉されて、エミ笛がタイガーに効かなくなっていた。
 タイガーは単独でも精神感応能力を発揮できるが、やはり、大規模な幻覚にはエミの笛が必要なのだ。南極での戦いが、良い例である。対パピリオ戦では『幻覚』は使わなかったのでエミはエミで別のことが出来たが、南極へ行く途中のバトルでは、エミの笛の助けを借りている。

(まずい……!!
 このままではタイガーが暴走するワケ!!)

 タイガーは、限界を超えると、理性で抑えている獣性が目覚めてしまう。オンナ好きのケダモノと化してしまうのだ。
 このタイガーの異常性を封印し、制御できるようにしたのはエミである。コントロールには笛の音を利用していたから、『プロフェッサー・エミ』と秘かに自称して悦に入ることもあったが、今は、そんな余裕もなかった。

(この場にいるオンナって……私だけじゃないの!!)

 しかもエミは、ソレントの笛でやられて、意識も消えそうな状態なのだ。ここで襲われたら、防ぎようがない。SOSを歌い出したいくらいの、乙女のピンチである。

(助けて……!!)

 倒れているピートに目を向けるが、彼は完全に気絶しているようだ。
 そして、エミの願いも空しく、

「うへ……うへへ……
 うえへへへ……!!
 女!! 美人のねーちゃん……!!」

 タイガーが理性を失った。


___________


「おんなあああああああっ!!」

 白虎の姿をした大男が、イッちゃった目付きとセリフで……。
 ソレントに迫る!!

「……どういうことだ!?」

 ソレントには理解できなかった。
 デッドエンドシンフォニーで、敵の女は苦しみ始めた。隠れていたほうも姿を現し、苦痛に顔を歪めていた。それが、なぜ突然、こんな表情で自分に向かってくるのだろうか。
 一瞬の動揺が、ソレントの隙になってしまう。

「げへへへへ……」
「うわーっ!? やめろーっ!!
 そんな趣味はないぞーっ!!」

 いつのまにかソレントは、背後に回りこまれたタイガーに、押し倒されていたのだ。
 うつぶせに組み伏せられて手足をバタバタしているソレントは、もうデッドエンドシンフォニーを続けることも出来ない。
 死のメロディーから解放されたエミが、勝者の微笑みを浮かべて、ソレントに歩み寄った。

「おたくの血筋の不幸を恨むがいいワケ。
 ……おたくは強かったけど、
 おたくの父親だか母親だかが悪いワケ」
「……どういうことだーッ!?」

 どこかで聞いたようなセリフを言われて、絶叫するソレント。

「おたくが美形なのは、両親からの遺伝でしょう!?
 ……おたくの敗因は、
 女と間違えられるほどの顔立ちだったワケ!!」

 そう、タイガーは、ソレントを女性と間違えて襲っているのだ。
 近くに本物の美女であるはずのエミがいるのだが、彼女に向かわずにソレントに走ってしまったのは……。タイガーにも服従遺伝子のようなものが刷り込まれているのかもしれない。GSの師弟関係とはそういうものなのだろう。

「女じゃないぞーっ!!」

 ソレントの叫びとともに、ガチャガチャという音も聞こえる。タイガーが、力づくでソレントのスケイルを脱がそうとしているのだ。ソレントの何かがピンチである。

「……わかってるワケ。
 それに、私もそんなもの見る趣味ないから……。
 タイガーごと倒してあげるワケ!!
 ……霊体撃滅波!!」

 エミの体から放射された光を浴び、タイガーもソレントも気絶した……かと思いきや。

「よくも……コケにしてくれたな……」
「あれ……!?
 おたく……意外としぶといワケ!?
 タイガーまで倒れてんのに!?」

 ソレントがゆらりと立ち上がり、笛を構えた。
 距離をとっても仕方がないのに、エミは、気おされたかのように後ずさりしてしまう。

「今度こそ死んでもらおう。
 デッドエンド……」
「ちょっと待ったーっ!!」

 子供の声が、ソレントを制止する。
 エミが振り返ると、いつのまにか、貴鬼(きき)が近くまで来ていた。
 彼はアテナからの武器を運搬する係であり、今も、クロスボックスを背負っている。さらに、傷ついた一人のジェネラルに肩を貸していた。

「アイザック……!?」
「ソレント……聞いて欲しい話がある」


___________


「どういうワケ……!?」
「オイラにもよくわかんないんだけど……」

 話し込む二人のジェネラルから少し離れて、エミと貴鬼も、座って言葉を交わしていた。
 ちなみに、ピートもタイガーも気絶したままだが、タイガーは地面に倒れ込んだままで、ピートの頭はエミの膝の上にある。

「オイラ、ヨコシマに頼まれたんだよ」

 横島がアイザックを倒したのを察して、柱を破壊するための武器を届けた貴鬼。そこで彼は、横島から『伝』文珠とアイザックを託される。

「これがあれば、他のジェネラルを説得できるからな!!」

 そして、横島自身は、美神救出に向かったのだ。

「……令子を救出!?」
「うん、オネーチャンが相手にしてるのは
 かなりヤバイやつなんだって。
 今回のポセイドン騒動の黒幕らしいよ!」
「黒幕……!?」

 貴鬼は貴鬼で、ここへ来るまでに、アイザックから簡単に話を聞いていた。
 『悪霊』に取り憑かれてしまったカノンが、ポセイドンの代理という立場を利用して、全てを画策してきたこと。
 真実を知っているのは、おそらくアイザック一人であること。
 しかしアイザックは、聖闘士(セイント)候補出身であり皆に信用されていないから、一人では他のジェネラルの説得もできないこと。
 そうした情報を、貴鬼は、今、エミに伝えた。

「なるほど……そこで文珠なワケ」
「……で、文珠ってなんなの!?」

 文珠の概念を子供に説くのも面倒なので、エミは、とりあえず現状の具体例だけを説明する。

「『伝』って字の文珠なら、
 思ってることが嘘偽りなく伝わるワケ」
「……ホント!? そりゃあスゲーや!!」

 横島が何をイメージして『伝』文珠を作り上げたか、正確には分からない。しかし、この推測は間違っていないだろうとエミは思っていた。
 そして、二人がジェネラルたちに目を向けると、ちょうど文珠が輝き、ソレントが真実を知るところだった。


___________


「……カノンが!?」

 驚愕するソレントだが、事実とともに伝わってきたアイザックの想いまで考えると、とても否定することは出来なかった。
 それに、言われてみれば、最近のカノンの言動には不審な点もあったのだ。

「……信じてくれるか!?」
「ああ。
 そして……
 こうして真実を知ったからには……」
「なにっ!?」

 ソレントは、拳を、アイザックの顔面に叩き付けた。
 弾き飛ばされたアイザックに、ソレントの叫び声が追い打ちをかける。

「……なぜ、もっと早く言ってくれなかったのだ!?
 『信用されていない』……!?
 『スパイ扱いされている』……!?
 ……そんなもの愚かな雑兵のみだ!!
 私たちジェネラルは雑兵とは違う!!
 おまえの実力も忠誠心も、ちゃんと認めていたぞ!?」
「……すまなかった、ソレント。
 俺のほうこそ……
 おまえたちを信用してなかったのだな」
「アイザック……!!」
「ソレント……!!」

 熱い涙に頬を濡らしながら、漢(おとこ)らしくガシッと拳を握り合う二人。
 バックに砂浜や夕陽の幻影が見えたり、『青春よね』という幻聴が聞こえたりするような光景だ。
 呆れながら二人を眺めるエミに対して、

「ソレントって人はよく知らないけど……
 アイザックは、もともと『熱い』一門の出身だからね。
 ……ソレントにも伝染したのかも」

 貴鬼は、キチンと解説するのであった。


___________


「もはや、柱を壊す必要もなかろう」

 ポセイドンに直訴してメインブレドウィナを開けてもらおう。
 それが、ソレントの提案だった。
 海底神殿の空とも呼べる海は、メインブレドウィナと七つの柱に支えられている。これ以上破壊されることは、ジェネラルとしては、回避したかったのだ。

「……それで救出できるなら、それでもいいワケ」

 エミがここへ来たのは、おキヌを助けるためだ。柱を保ったままでも彼女を救えるのであれば、無益に海底神殿を崩壊させる必要もなかった。

「ヨコシマは……!?」

 一行がポセイドンのもとへ直行するという雰囲気になり、ここで、貴鬼が心配そうに口を挟む。
 そんな貴鬼の頭を、エミがポンと撫でた。

「……心配しなくていいワケ」
「横島さんなら大丈夫ですよ」
「そうですケン」

 すでに回復しているピートとタイガーも、エミを支持する。三人とも分かっているのだ。
 美神と横島が二人揃えば、反則ワザの同期合体が使えるということを。
 今回その使用は神族に止められたらしいが、美神ならば、それこそ反則上等で使うであろうということを。

「……さあ、行くぞ!!」

 ソレントに促されて、一同は、ポセイドンの居場所を目指す。
 こうして、ジェネラルとGSたちが部分的に和解し、事態も収拾に向かい始めたのだが……。
 同じ頃、南氷洋の柱では、海の魔物と狐との化かし合いが行われていた。


___________


 南氷洋の柱にタマモが辿り着いた時、そこには、横島が一人、倒れていた。

「……横島!! しっかりしなさい!!」
「あ……タマモか……」

 タマモに抱き起こされ、閉じていた目を開ける横島。しかし、瞼も重そうで、声も弱々しい。腹に致命的な一撃を受けたようで、そこから血が溢れ出している。出血が止まる気配も、全くなかった。

「そうか……タマモか……。
 俺……タマモの胸の中で死ぬのか……」
「ちょっと……!?
 縁起でもないこと言わないでよ!!」

 しかし、タマモにも分かる。横島は、もう霊力を失って、霊基構造が壊れ始めているのだ。しかも、連鎖反応を起しているようだった。

「タマモ……俺の代わりに……
 ここの柱……折ってくれ……。
 もうジェネラルは……やっつけたから……」
「喋っちゃダメ……!!
 そんなエネルギーの無駄使いするくらいなら、
 なんとか文珠出して……。
 うっ……うっ……」

 横島の霊力さえ万全なら、文珠で治療できるはずなのだ。それを言いかけたタマモだが、涙で言葉が詰まってしまう。
 そして……。
 横島の手がダランと垂れた。

「横島……!?
 ヨコシマーッ!!」

 タマモは、泣き叫びながらも、横島の状態を再チェックする。
 まだ完全に死んだわけではない。まだ間に合う。

「目をあけて、ヨコシマ!!
 霊力を上げるのよ!!
 魂が……
 霊力がなくなったら生命も消えちゃう!!」

 しかし、横島は反応してくれなかった。

(こいつの霊力を無理矢理にでも高めるためには……)

 横島の霊的エネルギーの源は、スケベ心だ。
 だから、タマモは、人工呼吸の代わりにブチューッと濃厚なディープキスをする。
 さらに、心臓マッサージとは逆に、横島の手を自分の胸にあてる。自分の手を重ねて、彼の手で自分の胸を揉む形にしたのだ。

(お願い……!!
 これで少しでも……霊力を……!!)

 転生前の記憶が戻っていないタマモには、これが『スケベ心』を刺激するための精一杯だった。
 そうやって、エセ人工呼吸と逆心臓マッサージを続けるうちに……。

「……タ……タマモ!?」

 横島が意識を取り戻した。

「ヨコシマ……!
 気がついたのね!!」
「……ん!?
 タマモ……!?
 おまえ何やってんだ!?」

 彼の唇から離れたタマモだったが、まだ、胸は揉ませた状態だ。横島が手を引こうとするが、タマモは、両手でそれを妨げる。

「ヨコシマの霊力を高めるためよ。
 ……ちゃんと効果あって良かったわ」
「いっ!?」
「もう『俺はロリじゃない』なんて言わせないわよ?
 ……って、そんなことはいいから、早く文珠で治療を!」
「お、おう……」

 右手をタマモの胸に重ねたまま、横島は、左手で『治』文珠を出した。それを腹部で発動させると、傷口がみるみる塞がっていく。

「サンキュー、タマモ。
 おかげで助かったよ」
「……ふふ」

 死にかけていたのが嘘のように、あっけらかんと礼を言う横島。これはこれでヨコシマらしいと思い、タマモは微笑みを返す。

「ところで……」
「……なーに、ヨコシマ?」
「いつまで、こうしてるつもりなんだ?」

 横島の右手は、まだタマモの胸の上なのだ。それも、タマモが両手で押さえつける形になっているから、横島の意志では放せなかった。
 ただし、彼の手が自然に動き、若い乳を堪能しているのは、これは横島の意志である。

「……満足するまで」
「……は?」

 タマモの言葉が予想外なため、横島は、間抜けな表情で聞き返してしまった。
 そして、あらためてタマモを見つめる。
 タマモの頬は赤らんでいた。しかし、それは羞恥心の赤さというより、むしろ、気持ちが高揚した女性の見せる肌の色だった。

「好きなオトコが……目の前で死にそうだったの。
 助けるためには、スキンシップが必要だったの。
 でも、そのうち、私の方が、なんだか……」
「お……おい……!?」
「お願い……抱いて……。
 『初めて』だけ、この姿で抱いてくれたら、
 二回目からは……
 ヨコシマの好きな姿に変身してあげるから!」


___________


「バッカみたい……」

 タマモの視線の先には、柱に抱きついて下半身を擦り付けている男がいた。その柱を守るべきジェネラル、リュムナデスのカーサである。

「横島を『ヨコシマ』なんて呼ぶ私は、
 私じゃないのよ……」

 カーサが精神感応の触手を延ばしてきたのを察して、タマモは、まず、自分自身の心の中に幻を作り上げたのだった。
 それは『タマモは横島に惚れている』という幻である。
 見事トラップに引っ掛ったリュムナデスは、『横島に惚れているタマモ』向けの幻影をセッティングした。
 瀕死の横島を救うため、彼の霊力をアップさせようとしたタマモが、ちょっとエッチなスキンシップを試みる。そして、目の前で想い人が復活した喜びに加え、肉体的接触でオンナの本能が刺激されたことで、タマモは、横島に体を提供する……。
 これが、カーサの作ったストーリーである。もちろん、この『ストーリー』の中で『横島』役を演じるのは、カーサ自身だった。しかし、

「幻術で妖狐に勝てるわけないじゃない……」

 カーサが描いた筋書きを利用したのは、タマモのほうだった。カーサは、自分が横島に化けてタマモの相手をしているつもりでいたが、それも全てタマモの幻術の中。
 カーサが相手していたのは、実はタマモではなく、最初から、柱だったのだ。
 まさか自分が幻を見せられているとは思わず、カーサは、柱を相手に何度も何度もイッていた。カーサの意識では、柱は、柱ではなくて『変化能力を駆使して様々な美女に化けてくれるタマモちゃん』なのだから。

「……あ。打ち止めみたいね」

 タマモが冷ややかな視線を向ける中。
 ついに何も出なくなったカーサが、白目をむいて泡を吹き、その場に倒れ込んだ。

「……さて。
 これで、この柱の守護者はやっつけたとして……」

 彼女は、いまだ気絶したままのGSたちを眺めた。
 伊達雪之丞、西条、魔鈴めぐみ、唐巣神父、美神美智恵……。
 カーサの幻で倒された者たちだ。タマモが来た時には裸だった者もいるが、すでに服は着せてある。

「……柱は、あんたたちに任せるわ」

 やられてばかりではメンツも立たないだろう。そう思って、タマモは、柱の破壊そのものは、彼らの仕事として残した。
 もちろん、おキヌのことを思えば、一刻も早く柱を折るべきなのだが……。

「そうだわ……!!
 ちまちま柱を追って回るよりも……!!」

 ポセイドンがおキヌを閉じこめた以上、ポセイドンならメインブレドウィナを開けられるんじゃないだろうか。

「……ポセイドンを倒しちゃえばいいのね!!
 ポセイドンっていっても、しょせん神さまなんだし」

 人間社会の常識を美神除霊事務所で学んでいるタマモにとって、神さまは、『しょせん神さま』でしかない。
 タマモは、ちょっとしたみやげを残して、その場をあとにした。


___________


「……くっ!」

 傷の痛みが、雪之丞の目を覚まさせる。

「俺としたことが……」

 もはや、何をされたのか明白だった。母親に化けた敵から、強烈な一撃を食らったのだ。
 周囲を見渡してみると、近くに四人の仲間が倒れている。彼らも、同じように騙し討ちを受けたのだろう。
 雪之丞は、そう判断した。妖狐タマモとは違い、雪之丞の嗅覚では、真相を推測することは出来なかったのだ。

「まだまだ甘い俺を叱るために
 ママが来てくれたんだ……。
 ……そう思うことにしよう」

 ヨロヨロと立ち上がった雪之丞は、半ば自棄気味に自嘲する。そして、柱のもとに見知らぬ男が横たわっていることに気が付いた。
 完全に気絶した男は、見たことがない鎧に包まれていた。きっと、こいつが、この柱を守る卑劣なジェネラルなのだろう。だが、すでに誰かが天誅を下した後のようだ。
 そう考えながら歩き出した雪之丞は、

「……ん?」

 何かに躓きそうになる。
 それは、大きな葉っぱで包まれた雑草の束だ。上に、一枚のメモがのっており、

『せんじてのめ。きず薬だ』

 とだけ、書かれていた。


___________


「ふむ……。
 高レベルの霊能力者には裸に見える……。
 そういうことかな?
 ならば、このカノン本人の目にも、
 君のナイスバディが見えているのかな?
 ……少しうらやましいな。
 なるほど、横島忠夫……彼らしいアイデアだ!」
「……あんた……誰!?」

 他の柱での戦いが終結に向かっていた頃。北大西洋の柱では、まだ、美神がカノンと対峙していた。
 クロスの能力のせいで外見は裸となった美神だが、カノンの発言から、『彼には裸として見えてはいない』と分かっている。だから、堂々と立ち上がり、毅然とした態度で問いかけるのだった。

「私のことだけじゃなくて……
 横島クンのことも……よく知ってるみたいね?」

 美神は既に、目の前の『カノン』がカノン本人ではないと理解していた。これらの質問も、『カノン』を操る何かに対してのものだ。

「横島クンは、私ほど有名なGSじゃないのよ。
 もちろん調べれば彼の実力もわかるだろうけど、
 あんたの口ぶりは、
 個人的に知っている感じだわ……」
「ああ、よく知ってるさ。
 おまえたち三人と関わらなければ、
 今頃、こんなところで悪霊などやっていないからな」
「悪霊……!?」

 ようやく答え始めた『カノン』だが、彼の返事は、美神を混乱させる。

「……一つ聞くけど、
 あんた、生前は人間だったのよね?
「当たり前だ」

 美神は考える。
 『おまえたち三人』と言うからには美神・横島・おキヌのことだろう。三人が関与した事件で、魔族は数多く倒してきたが、さすがに人殺しはしていないのだ。
 では、この『悪霊』の正体は……!?


___________


 『悪霊』は語り出す。

「美神令子……。
 洋の東西をとわず
 あらゆるオカルトアイテムを使いこなし、
 高額の報酬とひきかえなら
 どんな強敵とも戦う辣腕ゴーストスイーパー。
 横島忠夫。
 美神除霊事務所の見習いGS。
 スケベでバカだが霊力は高く
 霊的パワーを『文珠』という玉にこめて
 状況に応じて使いわけることができる。
 氷室キヌ。
 300年間幽霊としてすごしてきたが、
 ある事件が元で蘇生。
 ネクロマンサーの笛で、
 霊をコントロールする能力があり、
 魂をいやす才能をもつ。
 おそらく、ある程度ヒーリングもできるだろう」

 美神は眉をしかめた。
 何かがおかしいと気付いたのだろう。

「よく調べたみたいだけど……
 その割に、おキヌちゃんのヒーリング能力を
 『おそらく』だなんて……!?」

 さすがに、正確な意図までは、美神に伝わらなかったようだ。そんな彼女を見て苦笑してから、『悪霊』は続けた。

「……そうか。
 最新情報ではなく、わざわざ
 当時のセリフそのままを語って聞かせたのだが。
 ……まだわからないようだな」

 『当時のセリフ』とはいえ、それを聞いたのは同僚と読者のみ。美神は聞いていないのだから、分からなくても仕方がなかった。

「『当時のセリフ』……!?」
「ふん、ここで全てを教えてやるのは簡単だが、
 それをしてしまっては、典型的な小悪党だからな」

 『悪霊』は、かつての行動を反省していたのだ。
 調子にのってペラペラと話し、同僚に『しゃべりすぎ』と注意されても、

「いいじゃないか、どーせ連中は死ぬんだ。
 極秘事項で今まで誰にも自慢できなかったしな」

 と返答した生前の自分。そして、自分は死んでしまい、その同僚は生き残ったのだ。
 だから、もう二度と同じ過ちはしない。
 『冥土の土産に教えてやろう』という言葉があるが、実際には『全部ばらしてスッキリしました』という側こそ冥土へ行くことになるのだ。

「だから……何も知らぬまま死ね!
 いや、死より恐ろしい苦しみを与えてやろう。
 ……幻朧拳!!」


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「横島さん、遅いなあ……」

 デートに遅れた彼氏を待ちくたびれたかのような口調でつぶやく少女。
 おキヌである。
 彼女は今、メインブレドウィナの前で、プカプカ浮いていた。もちろん、肉体はまだ中で水責めにあっており、外にいるのは離脱した幽体だけである。

「今の私は、
 王子様の救出を待つお姫様なんですよ……」

 と口にしてみて、少し照れてしまうおキヌ。
 だが、それが現在の正直な心境なのだ。お姫様気分だからこそ、苦しくったって悲しくったって、メインブレドウィナの中では平気なのだった。

「横島さん……
 あんまり遅いと泣いちゃいますよ。
 私だって女のコなんですから……」

 かつて、おキヌは、横島に『大好き』と告げたことが二回ある。
 最初は、彼らが後に『サバイバルの館』と名付けた幽霊屋敷の中で。
 そして、二回目は、ギリシアの十二宮の戦いの中で。
 どちらも、ちゃんとした返事は貰っていない。
 いや、厳密には、『サバイバルの館』では横島の気持ちも聞くことができた。ただし、それは、横島の内心が口に出てしまったというもの。あまりに生々しくて、当時のおキヌとしては、立腹するしかなかった。
 しかし、最近、大きな進展があった。
 美神やシロを含む大勢の前で、横島は堂々と、

「おキヌちゃんは俺のじゃーっ!!」

 と言ってくれたのだ。さらに、その夜、二人きりになったところでキスしてくれたのだ。
 きっと、別の男がおキヌにプロポーズしたことで、横島も、ついに本心をさらけ出したのだろう。ハッキリと宣言した上で、おキヌを『恋人』として扱うことに決めたのだろう。
 ……と、おキヌは解釈している。

「ようやく付き合い始めたんですから……
 早く助けに来てくださいな」

 待ちくたびれたおキヌは、自分から探しに行くことにした。
 メインブレドウィナから離れて、ゆっくりと進み始める。

「横島さんの場所なら、わかるはず……。
 きっと、運命の赤い糸で結ばれていて……」

 と言いかけて、そこで言葉を止めてしまう。
 いくら誰も聞いていないとはいえ、これは、とても恥ずかしい発言だった。

「えーっと……。
 横島さんの霊波を探ればいいんですよね?
 幽体の今なら、できるはず……」

 幽霊だった頃の香港の戦いでは、霊気の漏れ出る場所を突き止めたこともあるおキヌである。愛しい彼氏の霊波くらい、遠くからでも探り出す自信があった。
 そして、おキヌは、自分が信じる方向へと、飛んでいく……。


___________


「みっ、美神さん……!?」

 北大西洋の柱に到着した横島は、異常な美神を発見した。
 体育座りで背中を丸めて、閉じこもるかのように、自分自身を抱きしめている。そして、何かブツブツつぶやいている。

「……しっかりしてください!!」

 クロスにつけた機能が働いたようで、横島の目には、美神が裸に見える。もちろん、今の彼女の姿勢では色々と覆い隠されているのだが、近づけばバッチリ見えてしまう。
 さすがに現状でセクハラや覗きをする気もなく、横島は、美神の顔以外に視線を向けないように注意しながら、彼女に歩み寄る。

「……ダメだ、こりゃ」

 美神の表情を見た途端、横島には分かった。彼女は、無理にオカルトGメンをこなして精神をやられた時と同じ顔をしているのだ。何らかの精神攻撃を受けたことは間違いない。

「……何をした?」

 横島は、スッと立ち上がり、振り返った。
 彼の視線の先に立っているのは、不敵に笑う男『カノン』。

「面白い悪夢を見せてやった。
 ……最大の悪夢だ!!
 美神令子は……もう廃人だよ」
「悪夢……?
 まさか公務員になる夢か!?」

 横島から見た美神令子は、お金が好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで、好き勝手な生活しまくって、世の中ナメてて、わがままでゴーマンで根性曲がってて、酒飲みで朝弱くて気の向かないことは何ひとつしよーとせず、一攫千金しか頭にない女性だ。
 それに思い当たったらしく、『カノン』が苦笑する。

「美神令子ならば、それも悪夢だろうが……。
 そんな生易しいものじゃないぞ、彼女が見た夢は!」
「……なんだって!?
 それじゃ……いったい……どんな夢を見せたんだ?」
「くっくっくっく……」

 彼女にとって、最大の悪夢とは……!?
 美神に近寄った際、横島は聞いたのだった。美神の不明瞭な呟きの中に、『横島クン』という言葉が含まれていたのだ。
 横島が出てくるような悪夢……。
 彼には、全く見当がつかない。
 だから、もう一度、質問をぶつけるしかなかった。

「答えろ!! ……茂流田!!」


(第十話に続く)


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 こんにちは。
 この第九話だけ読むと、『聖闘士星矢』の世界の中でGSメンバーが戦っているように見えるかもしれませんが、これは『GS美神』の世界です(詳しくは、第一話及び第六話を御参照ください)。
 タマモとカーサの化かし合いにおける『幻』は、カーサが描いたシナリオということで、敢えて『男に都合がいい』シナリオにしています。安っぽい感じ・陳腐な感じがしたとしたら、意図的なものだと思ってください。
 なお、タマモは、『GS』原作で「クール」と呼ばれていたタマモを意識して書いています。そんなタマモならば独断専行もアリかと思い、ポセイドンとの直接対決に向かわせました。タマモのクロス御披露目は、次回の対ポセイドン戦となります。
 カノンに取り憑いている『悪霊』の正体も、今回、手がかりを色々と盛り込んだ後、ラストで明らかにしました。ただし、前話で示唆したように、カノンを支配するには、茂流田では役者不足でしょう。茂流田を手助けしていた真の黒幕に関しては、次回で言及する予定です。
 『悪夢』の内容があまりにもエゲツナイのでダーク表示をつけるかもしれませんが、次回もよろしくお願いします。
 

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