インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始▼レス末

「光と影のカプリス 第132話(GS)」

クロト (2008-01-09 20:11/2008-01-09 21:37)
BACK< >NEXT

 レモの霊体が消滅すると、残った人形たちも力を失ってばたばたと倒れていった。逆に言えばこの現象こそがレモを除霊できた証拠である。
 ただレモは令子の霊気でやどった魂だけに、除霊されたと見せかけて、カリンが手を離したら脱出するつもりでいるという疑念は捨て切れない。カリンは念には念を入れて、レモの体をこなごなに握りつぶした。
 人形の破片がぱらぱらと床に落ちていく。当然彼女が持っていた謎の石もその手から落ちていったが、カリンは金縛りの術でそれを空中に固定した。直接手で触れようとしない辺り、彼女はまだドジ城の魔力に完全に侵され切ってしまったわけではないようだ。

「これは……トルコ石かな? 不純物が混じったものは緑色だが良質のものは鮮やかな青色だというからな」

 もっともカリンにとって重要なのは石の材質ではなく、それにこめられた魔力の性質である。その正体を見極めようと、じっと目を凝らして霊視する。
 しかしカリンの眼力をもってしても、この石の力は飛行とか移動に関係するものだということ以上のことは読み取れなかった。どうやら横島がみつけた「琥珀のドラゴン」や峯がみつけた「赤い珠」と同格の高級マジックアイテムのようである。

(まあ、変な念をかけない限りは大丈夫か)

 彼女自身が「飛行とか移動」を得意とするタイプだけにやや慎重になっていたが、横島や峯のケースから考える限り、ただ手に持つだけなら例の魔力流入は起こるまい。カリンが金縛りの術をといて石を手で拾うと同時に、湯船から出て来た横島が声をかけてきた。

「カリン、終わったのか?」
「ん? ああ、そうだな。元が美神殿の霊能力だから安心はできんが、たぶん終わったと思う」
「……」

 横島は一瞬沈黙したがその辺は気にしないことにして、

「そっか。ところでさっき床に顔ぶつけたろ。大丈夫か?」

 と少女の顔を手ではさんで、頬の辺りを覗き込む。
 元々たいした傷ではなかったし、カリンは横島の再生能力の恩恵を直接受けられるのでもう傷跡すら残ってはいなかったが、横島は何を思ったかその綺麗な肌に唇をつけ、いや舌を伸ばして舐めあげた。

「ひゃんっ!? い、いきなり何をするんだ横島」
「消毒だよ。傷口からバイ菌が入ったりしたらマズいだろ」

 突然の奇行に驚いたカリンの詰問に横島は涼しい顔でそう答えたが、これはむろん医学的にはまったく無価値な行為である。

「霊体が感染症になどかかるかあっ! そもそもさっきのは小さなコブができただけなんだから舐めてもムダだ」
「そーとは限らんだろ。妖毒なんてのもあるし、こんな場所だから用心せんとな」
「そんなのに感染してたら、おまえより先に自分で気がついてる!」

 横島の言い分は意外にも筋が通ったものだったが、カリンの反論の方がより真っ当であった。単に自分の体だからというだけでなく、少女は霊視能力においても一流の技量を持っているのだから。もちろんこの主張も、自身と彼を霊視して異常はないことを確認した上でのことである。
 だが横島は屈しなかった。

「んー、それはまあそーなんだろーけどさ。ちょっと気になったからつい、な。もう少しだけおとなしくしててくれ」
「……」

 カリンにとって斜め上すぎることに、横島の傷舐めは単なるスケベ心からではなく、本当に自分を心配してのことだったようだ。傷を治すという点から見れば意味の無い行為なのだが、カリンはそれを振り払う気にはなれなかった。
 そっと眼をとじて少年の手に体をゆだねる。受け入れる気になってみれば彼の舌の感触は決して不快ではなく、どちらかと言えば気持ちいいくらいだった。恋人の腰の辺りに手をそえて、無言でその感想を伝えてやる。
 まことに微笑ましい光景だったが、しかしTPOに配慮した行為ではなかった。天井に張り付いたままのタマモと愛子が、砂糖でも吐き出しそうな顔つきでため息をつく。

「確かにおキヌちゃんたちは引っ込めたけど、私と愛子さんは外に残ってるってこと忘れてるみたいね……」
「というか、自分同士でスキンシップして意味あるのかしら?」
「……まあ、横島だし」

 タマモは愛子の疑問にはその決まり文句で答えたが、スキンシップが終わるまで待っているのもつまらない。わざとばたばた羽音を立てて、愛子といっしょに天井から2人のそばに舞い降りる。

「カリン、人形の始末はついたの?」
「ん? ああ、見ての通りだ。でも油断はしないようにな」

 タマモはともかく愛子にまで見られていたのに気がつくと、カリンは気恥ずかしくなったのかちょっと頬を赤くしながら横島のそばから離れた。するとタマモはスキンシップの件には触れず、カリンが持っている石の方に視線を移して、やや気のない口調で訊ねてきた。

「カリン、その石あんたが使うの?」
「いや、私は使わない。さっき横島が別の石を使ったばかりだからな」

 薬でも量が過ぎれば毒になる。まして別種のマジックアイテムを立て続けに使ったらどんな副作用が出るか知れたものではないのだ。レモはこの石の力を借りてなお自分より遅かったのだから、リスクに見合った価値があるとは思えなかったというのもある。

「ふうん……ま、私もいらないけどね」

 タマモは安全志向だから、当然そんなリスキーグッズに用はない。さらに無関心そうな口調で言い捨てると、愛子が逆に興味津々な顔つきで口を開いた。

「それじゃカリンさん、ちょっとさわらせてもらっていい?」
「む? ああ、触るだけならいいが変な念をこめたりしないようにな」
「ありがとう」

 と石を受け取った愛子が、「へえーっ」と感嘆の声をあげつつ撫でたり覗き込んだりと子どものような無邪気さでいじり始めた。
 愛子がこの石に関心を持ったのはこれが魔法のアイテムだからではなく、宇宙船の形をしていたからである。なにぶん移動するときは幽体(?)で本体の机を担いで行かねばならぬ身の上だけに、こういう広い世界を飛び回れるモノに対する憧れの気持ちは強いのだった。
 カリンはそんな愛子の表情を見て石を返してもらおうと声をかけ、いやかけようとしたがそれは一歩遅かった。例によって石が青色に輝き始め、机娘の腕の中にその魔力が流れ込んでいく!

「え!? あ、な、何これ!?」

 愛子は霊能部長だが、霊具についての知識は一般人に毛が生えた程度のものである。すっかり気が動転してとりあえず石を放り捨てようとしたが、なぜか指が固まって手を開けられなくなってしまった。

「落ち着け愛子殿、こうなったら最後まで魔力を受け入れた方がいい。中途半端が1番良くないからな」
「ええっ!? あ、でも、えっと、その」

 どうやら原因はカリンの金縛りの術のようだが、愛子はまだ状況を理解しきれていないらしく目を白黒させるばかりだった。まあそのおかげで横島や峯のように「なじむぞー!」などとあほな奇声を上げずに済んだわけなのだけれど。
 そして愛子があたふたしている間に、魔力の流入は終わってしまっていた。とりあえず体に異常は感じない。

「……? 何も起こらなかった、のかしら……?」

 愛子がほっとしたような残念なような口調で呟く。横島たちがじっと自分をみつめているのに気がついて、「何か流れ込んで来たよーな気はしたけど、不発だったみたい」と石を返したが、それを受け取ったカリンの意見は違うようだった。

「いや愛子殿。机を置いたまま向こうの方に歩いてみてくれるか?」

 と浴室のすみを指差す。愛子はその意図が分からずとまどったが、断る理由もないので言われた通り机を置いたまま歩き出す。
 1メートル……2メートル。時間にすれば3秒足らずのことだったが、その間に愛子の表情は激変していた。

「机から……離れられる!?」

 そう、ついさっきまで愛子の幽体は本体からは数十センチくらいしか離れることができなかったのだ。それがいまや3メートル、4メートルと離れても本体から引っ張られるような感触を受けない。このまま何メートルでも歩いていけそうだった。
 感動である。むろん本体をほったらかしにしてほいほい出歩くわけにはいかないが、それでも行動半径が大幅に広がることは間違いない。さすが宇宙船型のマジックアイテム、素晴らしいGJぶりだ。
 愛子はもうだらしないほど頬が緩んで笑み崩れてしまっていたが、そばに寄ってきたカリンはなぜか渋い顔をしていた。

「カリンさん、どーかしたの?」

 とにこにこ顔のまま聞いてみると、影法師娘は微妙に言いにくそうに口元をゆがめて、

「愛子殿、そのまま少しジャンプしてみてくれ。思い切りな」
「へ? あ、うん、いいけど。こう?」

 愛子にはカリンの言うことはやっぱり意味不明だったが、それでも言われた通りジャンプしてみる。高さは30センチくらいだったが、これがどうしたというのだろうか……30センチ!?
 さーっと顔を青ざめさせた机娘に、影法師娘は沈痛な表情で悲しむべき事実を告知してきた。

「やっぱりな。どうやら本体から離れれば離れるほど力が落ちるという事みたいだが……だいたい5メートルで半分というところか。実用の役に立つかどうか微妙な線だな」
「……」

 やはり万ドジ殿でみつかるアイテムで良いことばかりとは行かないようだが、まあ横島や峯のようにマイナスの作用はなかっただけマシというものであろう。今まで通り本体にくっついている分にはパワーの低下はないのだから。

「……いや、コンビニや本屋のレジ係くらいならできるか。おキヌ殿が幽霊だった時は『その辺の生きてる奴より信用できる』と言ってもらえたくらい人外に理解がある街だから、愛子殿でも事情を分かってくれる店の1つや2つは見つかるだろう」
「……!」

 カリンがこう言ったのは見るからに落ち込んでいる愛子を慰めようと思ってのことだったが、これは意外と机娘の心琴に響いたようだ。再びぱーっと明るい顔になってカリンの手を握ってくる。

「そーね。悪いことは何も起きなかったんだし、ポジティブに考えなくちゃ。バイトができれば遊びに行ける場所も増えるし」
「そだな。どーしても見つからなかったら俺んちで家事手伝いしてくれてもいーし。メイド服着て『お帰りなさいませご主人さ』あべしっ!?」

 毎度おなじみ横島の駄弁はカリンの肘打ちで物理的に中断させられた。横島は以前愛子が彼を好きだったことを知っているはずなのだが、もう忘れ果ててしまっているのか、それとも承知の上であえて言ったのか、カリンにも愛子にもその本心は測りがたかった。ひょっとしたら何らかの深慮遠謀があったのかも知れないが、まあ考えるだけ無駄というものだろう。

「それじゃ愛子殿、魔鈴殿たちを出してやってくれ。私はピート殿を呼んでくるから」
「了解」

 そういうわけで、少女2人はぶっ倒れたままの横島を放置して次の行動に移ったのだった。


 体を拭いて着替えも終えた横島と魔鈴たちは、さきほど愛子がみつけた壁画の前に集合していた。
 絵の図柄はむろんさっきと同じ、竜と吸血鬼とロック鳥が絡み合っているというものである。今手に入れた石が「ロック鳥」に対応しているとすれば、これで必要アイテムがすべて揃ったことになるのだ。

「どうする、魔鈴殿。石をはめてみるか?」

 カリンにそう訊ねられた魔鈴は、しばらく考えた後ゆっくり首を縦に振った。

「そうですね。せっかくキーアイテムが揃ったことですし、やってみましょうか」

 微妙に口調が軽いように思われたが、たぶんドジ城の魔力のせいであろう。横島たちは気にしないことにして、それぞれが持つ魔法の石を壁の窪みにはめこんだ。

 ―――ピカッ!!

 石がすべてはめられた瞬間、壁に描かれた3体の幻獣たちが目が灼けるほどのまばゆい光を放ち出した。いや3体同時にではなく、まるでルーレットのように1体ずつ順番に点滅を繰り返している。

「い、いったい何なんだこれは……?」

 カリンが腕で目をかばいながら呟くが、その問いに答えはなかった。しかし稀代の魔女にして一行のリーダーである魔鈴には、これが何を意味しているのか何となく理解できていた。

(3体の中のどれかを選べってことなんでしょうね、きっと)

 と魔鈴がロック鳥の絵に向かって手を伸ばす。別に深い理由はない、ドラゴンやヴァンパイアはちょっとばかり物騒かな、と思っただけのことである。
 そして魔鈴が壁面に手を触れると光はすぐに止まり、ロック鳥の顎の部分の窪みから鞘付きの短剣らしきものが飛び出してきた。

「!?」

 魔鈴が反射的に両手でそれをキャッチした時には光は完全におさまり、はめこんだ石もいつの間にか消えていた。どうやら石と引き換えにこの剣をくれたという事のようだ。

「一体どーいう事なんでしょうか……?」

 魔法については実技だけでなく座学も研鑽してきた魔鈴だが、ここまで脈絡皆無な現象を筋道立てて説明できるほどの知識はなかった。すると遠藤がやや引け気味の口調で、

「ガチャ○チャとかUF○キャッ○ャーみたいな物じゃないかと……しょせんはドジ城ですし」
「……」

 魔鈴は何だか急に神秘性とかありがたみといった感覚が失せていくような気がしたが、しかしそれなりに強い魔力を持ったアイテムを3つも捧げたのだから、この短剣もきっとそれに見合った特殊効果を持っているはずだと思う。
 そんな期待をこめて短剣を凝視する魔鈴。だが鞘ぐるみで魔法の品である事だけは確からしく、鞘におさまったままではその持つ力を見極めることはできなかった。また形状はシンプルで装飾の類はほとんど無いが、柄には魔鈴でさえ読めない文字で銘が刻まれているなど単なる護身具ではないように思える。少なくともただのオモチャや冷やかしグッズの類ではないようだ。
 もしかしたら武器ではなく、魔術儀式用の祭具なのかも知れない。実際に西洋魔術の儀式では短剣を使うこともあるのだから。

「カリンさん、抜いても大丈夫だと思いますか?」

 魔鈴はシメサバ丸の話を聞いた直後だからか、剣を抜くことについては慎重になっているようだ。
 そして訊ねられた側のカリンはすでに空中にスクリーンを投影して、剣を霊視した映像を映し出していた。

「てゆーか、霊能の具現体が出した物のわりにSFっぽいんだよなこのディスプレイ」
「ちょっと横島さん、見えないじゃないですか。もう少し離れて下さい。でもこんなことまで出来るなんて、カリンさんってすごいんですね」
「ふん、見たかったらもっと俺にくっつくがいい。遠慮はいらんぞ!?」
「……」

 カリンは隣でまた騒いでいる凸凹コンビのことはとりあえず放置して、質問に答えるため魔鈴の方に顔を向けた。

「そうだな。かなり強力な魔法の武器だが、抜いた者に害を与えることはないと思う。ただし誰にでも扱えるものじゃなさそうだが」
「そうですか、それじゃ抜いてみましょう」

 魔鈴はカリンのお墨付きが出たことで安堵して、それでも万が一を警戒して横島たちから少し離れてから剣を抜く。
 抜いた瞬間、頭がすっきりと澄み渡っていくのを感じた。まるで体の中を涼しい秋風が吹き抜けていくような、しかし気分に流されるのではなく意識はあくまでも明晰で、この世のいかなる謎も解き明かせそうな気さえする。
 どうやら魔術儀式用の短剣としては、素晴らしい効能を持つ祭具のようだ。いやドジアイテムでなくて何よりだった。
 刀身は堅固そうだが刃引きになっており、やはり戦闘用につくられたものではなさそうだ。しかしその青い刃が放つ光は氷のように冷たく、これを急所に突き立てたならどのような大敵も一撃で屠れるような気がした。
 もっとも魔鈴は剣術の心得はないし好きでもないので、この剣を除霊仕事に使おうという気はない。いやその前に、これを自分のものにしていいかどうかを皆に確かめねばならなかった。責任者のくせに大した手柄も立てないで、そのくせ戦利品だけはかっさらうなんて図々しいマネは良き魔女として、いや人としてどうかと思うから。
 しかし剣の所有権を主張する資格がある3人は、彼女が思ったより淡白だった。

「いや、魔鈴殿が持って行けばいいんじゃないか? それを1番うまく使いこなせるのはあなたなんだろう?」

 とカリンが言ったのは、性格的に物に執着がないことに加えて、魔鈴はこの城でいろいろとヒドい目に遭っているのでおみやげの1つもないと可哀そうだと思ったからである。そしてカリンがこういう判断を下した以上、残る2人に異を唱える理由はなかった。

「そうっスね。俺は別にいいですよ」
「はい、私も結構ですから」

 横島は正体不明の魔道具などより4号さん候補の歓心を買うことの方が重要だったし、峯は自分が最高殊勲者というわけでもないのに欲をかいてカリンに強欲な女だと思われたくなかったから。要するに物より女の方が大事だということなのだが、魔鈴は天然属性持ちだけに2人の邪心には気づかず、素直に好意を喜んだ。

「そうですか、ありがとうございます。このお礼は必ずしますから」

 とにっこり微笑む魔鈴。こういう場合横島は「じゃあその体でー!」とダイブするのが常なのだが、今は「投資」の最中なので短絡的な行動は控えていた。むろん期待した成果を得られるかどうかはまったくの未知数なのだけれど。

「じゃ、そろそろ行きましょうか。あまり長居してるとみなさんのご帰宅が遅くなってしまいますし」

 長湯した上に人形たちに襲われたりしたので、当初予定していた帰還時刻をかなりオーバーしてしまっている。横島やピートはともかく女の子たちをあまり遅くまで連れ回すのはよろしくないし、城の探索はこの辺で切り上げてゲートを目指すべきであろう。

「そうですね。ちょっともったいないですけど、疲れてきましたし」

 と魔鈴の意見に最初に賛意を示したのは、意外にもついさっきまでアグレッシブ一直線だった遠藤である。もっともこれは彼女にとっては当然のことで、「行きで体力を使い果たしたら帰りがもたない」という簡単な理屈を主張しただけのことなのだ。実際ゲームでその辺の加減を見誤って、パーティが全滅してしまったことも何度かあるし。
 峯と神野は遠藤のこの変わり身の早さは多少不愉快だったが、ここにいる敵ははっきりいって強いから彼女の言うこと自体には賛成だ。タマモ・キヌ・愛子といった霊能部後衛組にも異論はないし、横島・カリン・ピートの前衛組もあえて探索を続けたいというほどの意欲はなかった。
 そういうわけで意見の一致を見た一行は浴室から出ると、今度は索敵能力が高いカリンとタマモを先頭にしてなるべく番人との接触を避ける方向で移動を再開する。
 そしてそのかいあってか新たな敵と出会うこともなく、魔鈴たちはその20分後には最上階である3階の奥の方、おそらくは城主の謁見の間と思われる広そうな部屋の手前にまで到達していた。
 玉座はおそらくこの部屋の1番奥にあるだろう。しかし魔鈴たちがその扉に触れることはできなかった。
 なぜなら扉の前に立っていた人影が、

「来たわね下男と愉快な仲間たち。さっき祓われかけた恨み、倍にして返してやるから覚悟しなさい」

 と冷たい声で宣戦布告してきたから。


 ―――つづく。

 というわけで、パワーアップ石最後の1つはわらしべ愛子の続きでありました。無償で手に入れた能力なのでそれなりの制約はありますけれど。
 魔鈴さんの埋め合わせイベントもクリアしたので、いよいよクライマックスであります。
 ではレス返しを。

○とろもろさん
>横島君
 以前はただダイブするだけだったのですが、だんだん知恵をつけてきました。もしかして大樹の血が目覚め始めてきたのかも知れません(ぉ
>人形
 仮にも令子さんのパワーで生まれたものですから、そう簡単にはやられないのですよー。
>おキヌちゃん
 彼女は小竜姫さまが暴れるところ見てますしねぇ。
 波乱の方は魔鈴さんがきっと(以下略)。

○チョーやんさん
 いあ、横島君はあくまで女の子をケガさせずに助けるためにもっとも有効な手法を使っただけですので、そこまで諦観されることはないかと(ぇー
 タマモは妖狐、つまり人を騙してナンボの商売ですから、もともと頭はいいのでありますよー。アホの子タマモンも可愛いですけど!<マテ
>アシュ編『後』の横島君
 屋根裏部屋も燃やされましたしねぇ(ノД;)

○グレートさん&GS大好きさん&斉藤さん
 はい、兄貴ですよ兄貴ー!(ぉぃ

○whiteangelさん
 煩悩全開はタマモが言ってるように究極奥義ですからねぇ。イヤな奥義ですけどw
 通常版というのは竜気共鳴をやらない、原作通りのものであります。詳しくは第75話で解説しておりますのでー。

○紅さん
>神野と遠藤
 せっかく登場してもらった女性キャラですから、見せ場の1つくらいは欲しいですからねぃ(違)。
>竜神になってからのパワーUPの速度
 人間と竜神ではキャパシティが違いますからねぇ。やってることはアレですがw

○読石さん
>おマヌケ時空
 カリンはまだ抵抗してますが、他のメンバーは首まで浸かってるので苦労してますw
>横島君
 お仕置きが効いてたようで幸運でした。

○Tシローさん
 カリンも長丁場で疲れてきたのかも知れませんですな(ぇ
 確かに九頭竜出せばサイズの差で圧勝なのですが、影法師にも女の意地があったようです。

○cpyさん
 ねぎらいのお言葉ありがとうございますー。
 は、Xマスの話はもうちょっとだけ続いてしまうのですorz
 お正月の前に妙神山に行く話が入るかも知れません。小竜姫さまの出番のために(ぉ
>早口で聞き取れなかったところ
 当然あの速すぎる台詞でありますw

○炎さん
 カリンも他のことならともかく、速さで人形なんぞに負けるのは我慢ならなかったのでしょう。しかしレモもプライドにかけて復活しました(ぇ
>150回
 この流れだと150回じゃとても終われそうにないのが我ながら(^^;

○KOS-MOSさん
>カリン
 横島君にはたまに弟分が憑いてるので、その関係で憑かれたのかも知れません<マテれ
>煩悩全開
 魔鈴さんと峯さんの裸も見てますからねぃ。当社比1.25倍くらいはいってるでしょうw

○ばーばろさん
>タマモ
 横島君のパートナーはおばかさんでは務まらないのですよー。
>触手ず〜れ〜プレイ
 峯さんは攻め側の人みたいですが、これを機に受けもできるようになると芸風が広がりそうですな<超マテ
>神野さんと遠藤さん
 一応助けてもらったわけなのでお仕置きもできないという……ひどい話ですな(ぉ
 いあ、楽しんでいただけたようで幸甚であります。
>モガちゃん人形
 いあいあ、実は彼女は本当に強いのですよー。スピードでは負けましたけどw
 詳しくは次回をお待ち下さいませ。
>愛子
 横島君の斜め上っぷりを正確に見切るのは至難ですからねぃ。
 しかし別方面でいいことあったのでまずは良しかと。
>魔鈴さん
 うーん、確かに甘えさせてくれる年上ってGSにはあまり居ませんよねぇ。小竜姫さまは仏罰ですし修行でしごかれますしw
>メインに描かれてる話が少ないので
 除霊メインなストーリーだと話に絡ませづらいですからねぃ。
 その分未開拓なエリアなので書きがいもあるわけですが、煩悩魔竜の毒牙にかかるかどうかはまだ分かりませんのですよー。
>ヨコシマのお仕置き
 そこはそれ、たまにはこういうのもあっていいのではないかと。
 何のためにGSやってるのか分からないような立ち位置にいることも多い恵まれない少年ですから(ぉ

○通りすがりのヘタレさん
>レモ
 女の子のままごと用のおもちゃだけに、そっち方面の知識はなかったんでしょうな。
>六女ーズ+α
 格闘戦には向かないメンツ&状況でしたからねぇ。でもこのままラストまで活躍なしで終わりそうでピンチです(ぉ
>カリン
 影法師の身とはいえ、速さを愛する気持ちはあの兄貴にも負けないようです<マテ
>異界学校に着替えもあるのかな
 いあ、魔鈴さんたちはタマモが狐火で乾かした元の服をそのまま着ておりますです。

○アラヤさん
 楽しんでいただけたようで何よりです。
 カリンは横島君と運命共同体なので、ちょっと死に台詞吐くくらいは問題ないかと(ぉ
>しかし横島の神風は最高w
 女の敵ぶりにますます磨きがかかりそうで怖いですなw

○山瀬竜さん
 カリンはあらゆる面で横島君の反対という位置づけなので、真面目で負けず嫌いなのはもう存在律的な必然なのであります。
 仰る通り足して2で割るとちょうど良くなりそうですなw
 3つ目の石は残念ながら愛子に渡りました。カリンが使ってたら兄貴みたいに音速を超えられたかも知れないのに。
 しかしVSメドさんはいつになる事やら(^^;
>サイキックエアーボム
 セクハラに使える技ばかり開発してる辺り、ここの横島君は原作の彼よりタチ悪いかも知れません(^^;
>『煩悩魔竜』
 横島君は肉体が幽体化しちゃいましたから、もう完全無欠な竜神なのですよー。ゆえに「人」ではないと。
 確かに魔族っぽい二つ名ですけど、これ以上ふさわしいネーミングは思いつかなかったのですw
>性愛を司る神の扱い
 当人の他の面の性格によるのではないでしょうか。悪魔にも性を司るものがいますし。横島君の場合は、小竜姫さまの婚約者でなかったら間違いなく魔界送りでしょうなw

○遊鬼さん
 鄭重なご挨拶痛み入ります。
>愛子
 バトルには加われませんけど、一緒にいるとすごく役に立つんですよねぇ。今回の横島君にとっては迷惑でしたけどw
>カリン
 ドジ城に入ってからだいぶ時間が経ってきてますからねぇ。早く脱出しないと収拾がつかなくなりそうですなw
>モガちゃん
 まだだ、まだ終わら(以下略)。

○Februaryさん
>対モガちゃんズ戦
 おお、鋭いですな。半分くらい当たりでありますよー。
 何せ元が令子さんですから、あのくらいでくたばるほどヤワじゃないのです。
>「はい、ノロノロです」
 男の子向けアニメの知識がなかったのがレモの敗因だったかも知れませんねぃ。
>妖怪を通り越して〜〜〜
 人格崩壊起こさないといいんですが(酷)。

○風来人さん
>モガちゃん人形
 そういえばそうでしたねぇ。どっちも性格はあまり良くないですけどw
>愛子
 まったくですね。ただの学校妖怪とは思えない実力派っぷりです。
>リピドードラゴン横島君のセクハラ技
 文珠と違って何回でも使えるので、本当に惜しみなく使っております。いいのかこんな主人公で(ぉ
>200話
 伏線全部回収してたら本当に書けちゃいそうで怖いです(^^;

○鋼鉄の騎士さん
 横島君はすでに「俺の自慢の煩悩」をマスターしてますからもうバッチリですよー(何が)。
 聞き取り不能だったところは、あの有名な台詞であります。
>セクハラにしか能力使えないのかと
 それはもう横島君ですからw

○ロイさん
 カリンもいつもはもっと真面目なんですが、やっぱりドジ城のせいで色々と調子が狂ってるのでありましょう。
 アイテムとか超加速とかのイカサマなしでカリンより速かった敵は、今のところ林間学校編でのカマイタチだけですね。あれは風の妖怪ですから負けても許せたんですが、人形に負けるのは納得いかなかったみたいですw

○UEPONさん
>バスタオル
 机の外に出せちゃったら便利すぎますからねぇ。原作にもそんな描写なかったですし。
>水と風
 横島君的にはエロスに使えれば満足ではないかとw
>とんでもない早さ
 あの場面では西条の目線とか銃本体とか、読みの助けになるものがありましたからねぇ。まあモガちゃんがカリンを本気にさせるほど速かったのも事実ですがw
>カリンちゃん萌え
 思ったより受けがよくて安心しましたヾ(´ー`)ノ
>竜気共鳴版
 まったくですね。カリンVerは今度こそ後で八つ裂きにされますしw
>全裸忍者
 えー、これはギャグとして描くものじゃないと思います<マテ
 でもけ○こうさんが居るのなら探す価値ありそうですな。今度古本屋にでも行ってみます(ぉ

   ではまた。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭


名 前
メール
レ ス
※3KBまで
感想を記入される際には、この注意事項をよく読んでから記入して下さい
疑似タグが使えます、詳しくはこちらの一覧へ
画像投稿する(チェックを入れて送信を押すと画像投稿用のフォーム付きで記事が呼び出されます、投稿にはなりませんので注意)
文字色が選べます   パスワード必須!
     
  cookieを許可(名前、メール、パスワード:30日有効)

記事機能メニュー

記事の修正・削除および続編の投稿ができます
対象記事番号(記事番号0で親記事対象になります、続編投稿の場合不要)
 パスワード
    

yVoC[UNLIMIT1~] ECir|C Yahoo yV LINEf[^[z500~`I


z[y[W NWbgJ[h COiq O~yz COsI COze