「で、私はどーすればいいのかしらね」
横島たちが人形と戦っているのを観察しながら、タマモはぼそっと呟いた。
女戦士やタコとの戦いでは何もできなかったが、組む相手が横島かカリンなら後衛として十二分に役立てる。何しろGS試験の頃からずっと一緒にやってきたのだから、以心伝心のコンビネーションには自信があるのだ。
とはいえ狐火が禁止で幻術が効かないというのであれば、あとは人狐一体くらいしか役に立てる要素がない。
(でも今は峯さんが張りついてるし、やっても仕方ないわよね)
それなら余計な心配をかけさせないよう、今回も後ろでおとなしくしているべきであろう。奇襲をくらわないよう最低限の警戒はしつつも、なるべく早く魔鈴の体と服を乾かしてやるのが自分の役目というところか。
「とゆーか、愛子さんの机の中に引っ込んでれば安全って気もするけど。神野さんたちも入れて」
愛子の本体の机自身は異界空間に入れないが、この本体の足の筋力(?)は大したもので、何の足がかりもない天井に爪をひっかけてぶらさがっていられるのだ。人形たちのジャンプ力はせいぜい1メートル強みたいだから、天井にじっと張り付いていれば攻撃を受ける事はなかろう。
戦いは横島とカリンと、あと更衣室にいるだろうピートに任せておけばいい。この3人は実戦経験豊かな上に空中から飛び道具を撃てるから、負ける恐れはまったくない。
……守ってやらねばならぬ足手まといさえいなければ。
「えええ!? そ、それは」
しかし魔鈴はやや戸惑った表情で、タマモの提案は受け入れがたい様子だった。
いや理屈としては分かるのだが、今回の件の責任者、そして大人の引率者として、学生に戦いを押しつけて自分は安全な所に避難するなんて無責任なことが出来るわけがないのだ。
もっともタマモにも魔鈴のその気持ちは分かる。何故なら自分も1度似たような思いをしたから。
だからこそ、タマモの次のひと言には容赦のかけらもなかった。
「でもいつまでも裸でいると、そのうち横島に襲われるわよ」
「……すいません。服が乾くまでだけでもいいので下がらせて下さい」
と魔鈴はあっさり責任感を放棄した。横島はもう目隠しを外しているし、頼みのカリンは戦闘中だ。押さえる者がこれも裸の峯1人では、いずれ突破されるのは間違いない。峯の貞操を守るためにも、ここは素直に避難するのが女として正しい行動であろう。
愛子には魔鈴の判断に異を唱える理由はないし、キヌも自分だけ外に残る気はなかった。ただ言い出しっぺのタマモはどうするつもりなのか気になって、
「タマモちゃんはどうするの?」
「私? 私は空飛べるから最後でいいわ」
タマモはキヌが気遣ってくれたことに多少良心が痛むのを感じたが、この辺りはもう割り切るしかない。表情を見せないために2人に背中を向け、つまり峯や神野たちの方に向き直った。
「ま、最初は峯さんよね。遠藤さんたち引っ込めたら2人が足止めしてる人形がこっち来ちゃうし」
それに峯は全裸のままだ。やはり最初に避難させるのは彼女にするべきであろう。
タマモは湯船のそばまで歩みよると、まずはナインテールを鞭に変えてから峯の背中に声をかけた。
「峯さん、安全な場所に下げるから横島から触手を離して!」
「えええ!?」
峯はいきなり金色の鞭に絡みつかれた事にびっくりしたが、それでも何とか横島の顔を縛っていた触手を外すと、次の瞬間には湯船の上に吊り上げられていた。
「きゃああっ!?」
もっともそれは何とか我慢できたのだが、続いて愛子の机の舌に巻きつかれた時は思わず悲鳴をあげてしまった。
ただそれも一瞬のことで、はっと気がついた時は学校の更衣室のような場所に落ちていた。風呂に入る前に服を脱ぐときに入った部屋である。
目の前にバスタオルを巻いた魔鈴が所在なさげな顔で立っていた。その隣にはキヌもいる。
「あの、魔鈴さん、これはいったい……?」
「……。タマモさんの提案で、横島さんとカリンさんとピートさん以外の人はここに避難することにしたんです。愛子さんが人形にされない限り私たちは大丈夫だと思いますよ」
「そうですか……」
魔鈴の説明に峯はぽつりと頷いた。
つまり自分たち3人は愛子と一蓮托生ということか。外にいるよりは安全だろうから不満はないが……。
「峯さん、そのままだと風邪ひいちゃいますよ。これで体拭いて下さい」
するとキヌがどこから持って来たのか、バスタオルを差し出してきてくれた。峯は礼を言って受け取りつつ、
(カリンさん、大丈夫ですよね。横島さんはどーでもいいですけど)
とやや矛盾したことを考えていたが、そのころ外では横島がタマモに向かって怒りの声を張り上げていた。
「くぉらタマモ、おまえ何よけーな事してくれるんじゃ!」
なぜか峯が触手をほどいてくれたからさっそく後ろを振り向いて見たら、忍者娘がちょうど愛子の机の引き出しに吸い込まれるところだったのだ。不埒にも舌で巻いて自分の目に胸や腰が見えないようにして。
しかもキヌはいいとして魔鈴まで異界に入れてしまうとは。せっかくバトルにかこつけて魔鈴と峯の裸を鑑賞する予定だったのに、この狐娘は何の恨みがあって要らざるお節介をしてくれたのか。
しかしタマモはその怒声を軽く聞き流した。
「それじゃ横島、神野さんと遠藤さんも入れちゃうから援護してあげてちょうだい」
タマモがここまで平然としているのは、先ほどの自信が示す通り横島は自分の考えをちゃんと理解している、つまり本気で怒っているわけではないことが分かっていたからだ。もっとも本気で怒っていたところで、恋人の目の前で他の女に気を取られてる方が悪いのだから恐くも何ともないのだが。
「スルーされたっ!?」
横島は肩の力がかっくんと抜け落ちるのを感じたが、しかしタマモが言うように神野と遠藤の援護はせざるを得ない。2人は何とか足止めはできているものの、それでいっぱいいっぱいの様子だったからだ。キヌたちが愛子の中に入ったことに気がつかないくらいに。
いやそれももう長くはもたないだろう。人間が全力で戦えるのはせいぜい数分くらいのものなのだから。
「この……!」
神野が両手を組んで振り上げ、跳躍して飛びついてきた1体に思い切り振り下ろす。人形は強烈な打撃で石の床に叩きつけられ、ばらばらに砕けて動かなくなった。
だがその腕に別の人形が次々にまとわりつく。慌ててぶんぶんと振り回したが振り払えず、遠藤に頼んではたき落としてもらった。
「はあ、はあ……ま、魔鈴さんはまだなの……?」
荒い息をつきながらぼやくが、後ろを見て確かめる暇さえもない。遠藤もそれは同じ、いや同じどころか今神野を助けた隙を突かれ、三角飛びからのドロップキックを側頭部にまともに食らってしまっていた。
「あだっ! に、人形のくせにけっこうパワーある!?」
より正確には、当たる面積が少ないため力が集中されているからである。遠藤は手を伸ばして加害者をわし掴みにすると、床に向かって思い切り投げつけた。ぶつけられた人形と合わせて2体が腰から折れて倒れ伏す。
しかしこんな戦い方では、いずれ数の差で押しつぶされるのは明らかだった。横島はそんな2人を見て思案顔で、
「しょーがねーな……でもどーするかな?」
さっきみたいに波を起こす方法だと、神野と遠藤も足をとられて転んでしまう恐れがある。そこを一斉に襲われたらもう立てまい。
横島は少し考え込んだが、2人が生足ではないもののスカート姿だったことで脳裏にぱっとアイデアが閃いた。
「これだぁぁぁ!」
両手のひらを近づけてその間に空気を集め、ソフトボール大の圧縮空気の塊をつくり出す。2人に注意を促す声をかけると同時に、その50センチほど前の床に空気のボールを投げつけた。
ボールが床に当たると同時にはじけ、「ぼひゅっ!」という文字通り空気が抜けるような破裂音とともに小さな爆風が吹きあがる!
「きゃあっ!?」
神野と遠藤のスカートがぶわっと舞い上がり、その内側が横島の目にさらされる。神野は薄いベージュ色のタイツに純白のパンツ、遠藤は黒いストッキングにライムイエローの紐パンというコーディネートだった。
むろん2人ともすぐ手でスカートを押さえたが、横島は狙ってボールを投げたのだからばっちりパンツの細かいデザインまで視認できたのは当然である。本来なら肉眼では見えないという利点を生かして目潰しなどに使うべき技なのだが、こういう方面ばかりに知恵が回るのがいかにも煩悩魔竜らしかった。
「よっしゃー、グッド!」
「何がグッドなんですか横島さんっ!!」
神野と遠藤の文句の声がきれいにハモったが、人形たちも吹き飛ばされていたのであまり強くは言えなかった。横島が起こした風は眼球や口の中に入らない限り人体が傷つくようなことはない程度の風圧だったが、軽い人形をなぎ払えるくらいの威力はあるのだった。
タマモと愛子もあきれていたが、今は神野と遠藤の回収を急がねばならない。さっきの1発は2人が動けなかったぶん牽制として不足だったので、今一度の援護を要請する。
「横島、もう1回お願い!」
「んん? しゃーねーなあ」
横島としては同じことを2度やっても成果は望めない、というか空気を集めるには多少の時間がかかるので、今度は普通の風を2人の手前に送り込んだ。
生身の人間と身長30センチのプラスチック人形では、体の表面積つまり風を受ける面積と体重の比率が違う。神野たちにとっては涼風でも人形たちにとっては暴風で、まして床が濡れていては真っ直ぐ歩き続けることはできず、よろめいたり足を滑らせて転んだりして進軍が停止した。
タマモと愛子がナインテールの鞭と舌を伸ばしながら、神野と遠藤に早口で呼びかける。
「2人とも後ろに下げるから体の力を抜いて!」
「ええっ!?」
当然2人は戸惑ったが、どのみち背後から迫る鞭と舌を避ける余裕はなかった。あっという間に絡め取られて、引き出しの中の異界空間に放り込まれる。それに合わせてタマモが両腕を鳥の翼に変え、ソリが落ちた時と同じやり方で愛子の机を天井まで担ぎ上げた。
なかなかの連携プレイだったが、それで獲物に逃げられた人形たちにしてみれば不愉快以外の何物でもない。タマモと愛子には手が届かないし、横島は湯船の中から波と風を飛ばしてくるので厄介だ。カリンは普通に地上で戦っているが、この娘は見かけに反して腕っぷしがやたら強く、ただ飛びかかっているだけでは倒せそうにない。どうやら人形たちにとって戦況は手詰まり、いや劣勢になってきたようだ。
「……こーなったら本気を出すしかないようね」
令子の人形(以下地の文では「レモ」と書く)が低い声で呟き、手下に持たせていた袋から鉱石を研磨して宇宙船のような形にした置き物らしき物品を取り出した。冷たく青い光芒と不思議な魔力を放ち、一見して魔法のアイテムだと分かる。
レモの周りには手下の人形が群れをなしているので横島たちには石の光は見えなかったが、彼女たちの動きがその辺りだけ他と違っているのは分かった。当然レモはそこにいると判断したが、横島がそこを狙って麻痺のブレスを吐き出す前にレモはそこから消えていた。
「……ッ!?」
いや自分の目では捉え切れない速さで動いていたのだ、と横島が思い直した時には、レモはどんなコースを走ったのか石を抱えたままカリンの右膝の裏に神速の後ろ回し蹴りを叩き込んでいた。
「なっ!?」
カリンの膝がかくんと曲がり、バランスを崩してよろめく。とはいえそのまま転んでしまうほど愚鈍ではなく、姿勢を直すための勢いをつけるのを兼ねてバックブローでレモがいた所を打ち抜いた。
しかしレモは余裕を持ってその拳を回避し、床の上を滑るような動きで今度はカリンの左踵にヤクザキックを入れる。しかも影法師娘の注意が自分に向けられた隙をついて、人形たちを一斉に左右から飛び掛らせていた。
カリンは両腕に10体以上の人形に抱きつかれ、さらに脚を引き倒されて前のめりに転んでしまった。
「うぐっ!」
「カリン!」
受身を取れずに頬骨の辺りを床に打ちつけ、カリンが小さな呻きをあげる。横島は同じ痛みを受けたことより彼女が取り押さえられてしまった事に顔色を変えたが、カリンは今ここにいるGS組の中で最も格闘術に長けているだけあって、これでやられてしまうほど脆弱ではなかった。
壁抜けの要領で床下にもぐって人形たちの手から逃れた直後に壁の向こうから出現すると、さっきまで自分にまとわりついていた不埒者どもを蹴り飛ばす。ついで素早く身を低くすると、小竜姫との試合でも使った水面蹴りをレモの真横からなぎ払うような勢いで繰り出した。
「……甘いわね!」
本当に鋭い蹴りだったが、レモは薄い笑みさえ浮かべつつ跳躍してそれをかわした。完全に見切られていたがカリンは気落ちなどせず、そのまま二段目の蹴りにつなぐ。小竜姫と違ってレモは飛べないから空中では攻撃を避けようがなく、二段目は確実にヒットするはずだから。
しかしレモは当然のように滞空中に軌道を変え、カリンの腰を狙ってミサイルキックに移行した。
「なっ、飛べるようになったのか!?」
とっさにカリンは手刀を振るって牽制すると同時に体をひねることで何とかレモの攻撃を回避したが、今の攻防はどう見てもレモの方が優勢だった。さらにカリンの後ろから他の人形たちが、彼女を取り押さえんと大挙して躍りかかって来る。
「させるかあっ!」
横島としては美少女の水着バトルという珍しい出し物は見学に専念していたいところなのだが、それが本物の実戦では助けないわけにはいかない。カリンの揺れる胸や伸びやかな脚から名残惜しげに視線を外すと、その背後に迫る人形たちに突風を吹きつけた。
強烈な横風を受けた人形たちの姿勢が崩れ、転んだり壁に叩きつけられたりして突進が停止する。カリンはそれを機にいったん仕切り直そうと思ったのか、宙に浮いて横島の傍らに飛んで来た。
「カリン、大丈夫か!?」
「ああ、心配かけてすまなかった。しかしあれは思ったより強いぞ」
と言ったカリンの視線の先では、石をかかえたままのレモが少女の眼光を正面から受け止めていた。左右に人形どもを従えてはいるもののもはや姿を隠そうとはしておらず、みずから先頭に立って横島たちと戦うつもりでいるらしい。
とはいえ手下の人形の数は当初の半分ぐらいになってしまっているだけに、そうせざるを得ないほど追い詰められているという解釈も成り立つだろう。だがレモの顔色に恐怖や不安といったものは見て取れず、横島たちの戦いぶりをこれだけ見てなお勝てるつもりでいるようだ。
レモがカリンと目を合わせたまま、フフッと見下したような笑みを浮かべる。
「あなたもスピードが自慢みたいだけど、私に比べたらまだまだね。はっきり言って……遅いわ。スロー過ぎるわね」
「わ、私が遅い!? 私がスロゥリィ!?」
レモの台詞は明らかに挑発だったが、カリンは「ががーん!」と頭の上に大岩でも落とされたかのような衝撃を受けていた。
カリンの能力で最も際立っているのは、剣の技や霊視などではなく動きの速さである。その1番得意とする方面でこんな小さな人形ごときに遅れを取り、しかもそのことを嘲弄(ちょうろう)されたのがよほどショックだったらしい。
だがカリンの心はまだ折れていなかった。
(確かに彼女は速いが、あれは自分の力じゃなくてあの石の力だろう。なら私がドーピングしても文句はあるまい)
いきなり勝てば官軍ぽい思考法を展開したカリンがユラァリと傍らの本体に顔を向け、妙に底冷えのする声で協力を要請する。
「横島……」
「わかってるって。おまえも意地っ張りなとこあったんだな」
横島はそのひと言で影法師娘の要望の内容を理解したのか小さく苦笑し、ついで目を閉じて精神集中の態勢に入った。
レモがいくら速かろうと金縛りの術をかければ済むことだと思うのだが、どうやらカリンはあくまでスピード勝負で決着をつけたいらしい。
「煩悩全開(通常版)ーーー!!」
最近は竜気共鳴版ばかり使っていたが、このくらいの相手なら通常版で十分だ。特に今は新鮮なネタをいくつも仕入れたばかりだから、効果は絶大だと思う。
―――ズドンッ!
カリンの霊圧が急上昇し、オレンジ色のオーラがその全身から炎のように噴き上がる。そのすさまじいパワーに愛子が驚愕の声をあげた。
「なっ、何あれ!? どー見ても人間が出せる霊力じゃないわよ!?」
「あ、愛子さんは見るの初めてだったかしら? あれが横島の究極奥義、煩悩全開よ」
「きゅ、究極奥義って……」
愛子は激しく脱力して天井から落っこちかけたが、タマモにささえてもらってどうにかこらえた。そういえば横島は剣道部員の幽霊と試合した時もそんな事をしていたような気がするが、やはりあの少年はもう人類の範疇を紙一重突破して、妖怪の仲間入りをしていると思う。
何気にかなり的を射た推測だったがタマモはそんなことに気づいた様子はなく、机娘への返事はいたってお気楽なものだった。
「ま、六女の子たちは見てないことだし別にいーんじゃない?」
「そ、そーゆー問題なのかしら?」
愛子はタマモの見解に同意しかねる様子だったが、確かにここでうだうだ論評していても有意義な成果は出て来ない。どうせならと改めてカリンとレモの戦いに視線を戻すと、それと同時に2人が文字通り飛ぶような速さで戦闘を再開した。
「いくぞ!」
一応は声をかけてから、カリンが横島のそばを離れて突進する。広いとはいえ浴室の中なので加速に限度はあったが、それでもさっきまでとは段違いのスピードでレモに迫った。
「くっ!」
一方レモはカリンの霊圧に恐れをなしたのか、先ほどまでの余裕はすっかり影を潜めていた。かなりあせった面持ちで冷や汗など流しつつ、正面衝突を避けて横に跳ぶ。人形たちを盾にしたいところだったが、この速さでは割り込ませている暇はない。
カリンが床を蹴って軌道を曲げ、無造作に間合いを詰めていく。再び水面蹴りを放ったが、これはさっきと同じく上に飛ばれてかわされた。
だがこの先はさっきとは違うのだ。そもそも今の蹴りはレモを宙に浮かせて攻撃しやすくするためのものだったのだから。
「はああっ……!」
カリンが二段目の蹴りは出さずにすぐはね起き、体を起こす勢いを使って前に出る。両手を前に出して拍手するような動きでレモを捕まえ、いや叩き潰しにかかった。
「きゃあっ!?」
こんな攻撃をくらったら本当に潰されてしまう。レモは真っ青になりながらも、何とか後ろに加速してカリンの掌打を回避した。しかし影法師娘の攻撃はこれで終わりではなく、合掌の体勢からさらに両手を前に突き出して来たのだ!
レモの眉間にカリンの中指の先が当たり、レモは後ろに吹っ飛ばれた。体格と霊力に大幅な差があるため、腰の入ってない手打ちの突きでも当たればダメージは大きいのだ。
「痛ぁっ……!」
激しい痛みにレモは悲鳴を上げたが、それでも彼女自身が後方に加速中だったからか致命傷ではなかった。しかしここは1度間合いを広げようと、飛ばされた勢いを利用してさらに後ろに退避する。
だがそんなレモの「真横から」やたら早口な長広舌が聞こえてきた。
「おまえはなかなか強かったが、私に勝つにはまだ足りないな。
おまえに足りないもの、それは(早口すぎて聞き取り不能)! 何よりも―――」
カリンがさらに加速し、レモの背後に回ってついにその胴体をわし掴みにする。
「速さが足りないッ!!」
そのひと言とともに放たれた大出力の破術の法で、レモの霊体は文字通り木っ端微塵に破壊されて消し飛んだ。
―――つづく。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
ではレス返しを。
○whiteangelさん
横島君は一応役に立ってはいるのですが、私利私欲に走ってるので男を上げるところまでは行かないようです。
なにぶん横島君ですからw
○遊鬼さん
>モガちゃん
今回は裏切り者は出ませんでしたが、やっぱり作戦ミスで負けました。
自衛ジョーは仰る通りの理由で出ませんです。
>魔鈴さん
どじっ娘=かわいいは宇宙の真理ですから!
でもドジ城から出たらもう少し落ち着くと思います(ぇ
○電子の妖精さん
筆者も魔鈴さんは好きなのですが、歳の差とか奥さんズの妨害工作とかありますので、そうたやすくは行かないと思うのですよー。
○紅さん
モガちゃんはさらなる隠し技まで持ってましたが、速さでカリンと勝負したのが運の尽きでした。
>魔鈴さんの裸
いかにこのSSが主人公幸せ物とはいえ、そこまで都合良くはありませんのですw
○凛さん
お久しぶりです。
鋭いですな。実はそのような設定、というか考察もあったのですよー。
有名になるのは簡単なんですよねぇ。もうちょっと成長して雨を呼べるようになったら、どこかの農業団体行って九頭竜の姿で雨降らせて見せれば、すぐにも平安京編で出て来た道真公のような人気神様になれるでしょうから。そうなったら間違いなく人界最強ですな。
ただ横島君のことですから、「雨降らせて欲しかったら全裸美女で満員の日本武道館(以下略)」とか言い出して結局おじゃんになりそうな気もしますけれどw
いあもう少し真面目に考えるなら、横島君は竜神界所属である小竜姫さまの婚約者なので、あまり人界に根付いちゃいけないという話になる可能性の方が高そうですが。横島君自身が第110話でそういうこと言ってますし。
○KOS-MOSさん
>魔鈴さん
タマモンも実に余計なことをしてくれたものであります(ぉ
>ぽろり
横島君は偶然を待つのではなく、自らの手で直接つかみ取りました。
後でひどい目に遭わないといいのですがw
○ncroさん
これも一種の風評被害ってやつですかねぇ(つД;)
ようやく3つめのパワーアップ石を出せました。被害者(ぉ)が誰になるかは次をお待ち下さいませー。
○風来人さん
ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
今回の戦闘シーンは本当に絵で見たいです(ぉ
ピートはたぶん、デマが広がるのを恐れて身を慎んでいるのではないでしょうか。
>横島君
まったくですな。もちろん(ぉ)魔鈴さんも埋め合わせイベントを用意しておりますので!
>美神さん
原作に出た≒令子さんと関わりがある、ですからねぇ。むろん令子さんはドジ城の存在自体を知らないのですが、難しいものであります。
○山瀬竜さん
>レベルアップ
ドジアイテムといえども反省して、成長するのでありますよー。
モガちゃんは結局下男の奮戦で敗北してしまいましたがw
やっぱり元が令子さんだけに、横島君のことはつい甘く見てしまったようです。
>横島君
うーむ、我ながら第1話のころが嘘のような成長ぶりですのぅ。
今回程度の刺激では新しい神通力は目覚めませんでしたが、新しい技は開発したということでご容赦を(ぉ
>九頭竜
そうですねぇ。八岐大蛇も九頭竜も生贄取ってましたし、元は信仰より恐怖の対象だったんでしょうな。
生贄は基本的に若い娘ですから、横島君が竜になるとしたらやはりこちらでありましょう(ぉ
>横島サイキック津波
サイキック〜〜というネーミングは、絶チルの薫にまで続く横島家の伝統的なやり方ですから<マテ
>今年はあと四十九時間ほどありますから
そのくらい速く書けるようになりたいものですのぅヾ(´ー`)ノ
○Tシローさん
>モガちゃん
はい、彼女は本体がやられれば残りも全滅しますです。手下が頼りにならないので結局自分で戦うハメになりましたがー。
>新生煩悩玉
横島君がハーレム拡大の口実にしないことを祈るばかりですw
>竜の血
つまり横島君が人外に好かれるのは、本人も人外だったから(以下略)。
○cpyさん
>新技
はい、成長すれば津波でも大雨でも自由に起こせるようになるのですが、えろ方面の役に立たないので覚えようとはしないかも知れませんw
仰る通りせっかく成竜になったのにもったいないことですw
>更新ペース
今年もこのペースを維持していきたいと思ってますので宜しくお願い致しますー。
○通りすがりのヘタレさん
>モガちゃん
1度会っただけの下男ごときの名前を覚えてただけでも大したものかとw
>横島君
ここの横島君のセクハラって成功率かなり高いんですよねぇ。
しかもやり方がだんだん狡猾になってますので、止める方は大変です。
>千鶴嬢
いあ、彼女は全力で止めに回ってますよー。被害を受けるのは自分ですからw
結果的に煽るような形になってるのはあくまでドジ(以下略)。
>今まで空気だった二人
活躍といいますかエジキといいますか(^^;
○チョーやんさん
お気遣いいただきありがとうございますー。とりあえず健康であります。
>横島君
まあここの横島君は煩悩おバカですので、確かにおキヌちゃんには不釣合いかも知れませんねぇ。
でも一応はちゃんと戦ってる分、原作の合コン編の彼よりはマシかなと思うですよー。というかアシュ編「後」の横島君はむしろ退化してるような(^^;
>おキヌちゃん
おお、それこそある意味もっとも効果的な面当てでありますな。
>魔鈴さん
横島君に「大人の」付き合いなんて出来るはずありませんからねぇ。というか誰もそんなこと期待はしないかとw
となると魔鈴さんの方がある程度合わせてあげるという感じになりそうですが……はてさて。
>この状況でアホなやり取りをしてる二人
2人とも初登場の時点で骨の髄までギャグキャラなので、安心して下さいませ(何を)。
何とかしたのは意外なことにタマモンでありました。
>あのゲーム
あれはハマりますものねぇ……。
筆者はLV99なんてキャラ作れませんでしたけど(^^;
○Februaryさん
ご想像通り、横島君はセクハラに走りました。
よくシャバにいられるものだと感心します<マテ
>小竜火
森の中とかでも使えませんし、やっぱり横島君へのお仕置きが主な使い道のようですw
○アラヤさん
今年もよろしくお願いしますですー。筆者も魔鈴さんたちと混浴してみたいです<マテ
魔鈴さんフラグはまだまだ流動的ですよー。大人の魔女がそう簡単に落ちてしまってはつまりませんし。いや落ちる前に奥さんズの暗躍でクラッシュする可能性もあるのですがー。
横島君の運用能力が低いのは原作通りであります。標準以上に使えるのは大ピンチの時とセクハラの時くらいなものかとw
竜の血説はわりと受け入れられてるようで安心してます。まさに人外ですな(ぉ
○れじぇむさん
あの忍者ネタが最後のWI○ネタとはかぎら……げふんげふん。以下秘密であります。
○鋼鉄の騎士さん
あの世界は回避能力と装甲の堅さを1つの指標で表してますからねー。それで全裸最強になったわけですが、峯さんもマニアな友人を持って災難でありましたw
>彼女の場合は他の女性が全裸だったら最強っぽいけどー!
まさに女横島ですのぅww
>横島家
ぜったい何か怪しいモノが混じってますよねぇ、アレw
○ばーばろさん
>男の煩悩が詰まったタマ
な、何というデンジャーなご発言を。思わず吹いてしまいそうになったじゃないですかwww
というか横島君がそっちの解釈しちゃったらヤバ過ぎますw
実際にはタマモの策で安全地帯に逃げられちゃったわけですが!
>魔鈴さん
うーみゅ、天然魔女さんは人気が高いですのぅ。まあフラグはともかく出番増は決まっておりますのでー!
というかなぜそんなにお仕置きを切望しておられるので?w
>峯さん
タマモンのせいで全裸バトルにできませんでした<マテれ
○久遠の彼方さん
はじめまして、過分なお誉めをいただき恐縮であります。
元○玉ネタはやりますですよー、ええ。あの機能に決めた時点でやると決めてましたから(ぉ
○蒼月さん
そうですね、今の横島君は肉体がすべて幽体化してますので逆鱗も生えております。
仰る通りの事態が発生する可能性は大いにあるわけですが……みんなにバレたらさすがにマズそうですな(^^;
○とろもろさん
魔鈴さんと峯さんが横島君になびくかどうかはまだまだ不確定でありますよー。横島君のことなので確かなことは言えませんがw
しかし魔鈴さんは人気ですのぅ。これも万ドジ殿の効果か?<マテ
>モガちゃん人形
前回は仲間の裏切りで負け、今回は敵を甘く見て敗北、とやはりドジ属性でありました(酷)。
>おキヌちゃん
あの時代だからこそ、神様にたて突くことには現代人よりためらいが強いと思うのですよーorz
○読石さん
>峯さん
自分が裸になっても強くはならないでしょうけど、カリンが脱いだら強くなりそうな気が致しますw
>横島家の先祖
なるほどー。まあ神界じゃなくて魔界に所属してるという可能性もありそうですが(^^;
○ロイさん
魔鈴さんは本当に人気ですのぅヾ(´ー`)ノ
確かにタマモは魔法料理、カリンは空間いじくる魔法、横島君は使い魔関係、とそれぞれ向いてそうな魔法教えてもらえばすごい事になりそうですねぇ。魔鈴さんも横島君たちと組めば魔法の研究がさらに進むでしょうし、このままいくとすぐフラグが立っちゃいそうでピンチですな(何
○UEPONさん
ご祝辞ありがとうございますー。今年もよろしくです。
>前作の横島君がこの竜珠持ってたら
どこまで強くなるか想像がつきませんなぁ……。
あのネタはやりますですよー!
>津波じゃなくウェイブとか
それだと普通にかっこいいので横島君らしくな……もとい、「精神波」と誤解されるのを避けたのだと思われますー。
>全裸忍者
本当にやってくれた方がいるのですかー。もちろん女性ですよね。探してみようかな?<マテ
○冬さん
>納得
横島親子は女の子を落とす才能も並外れてますものねぇ。
>密閉空間戦闘の問題点
そうなんですよねぇ。麻痺ガスは横島君自身には効きませんけど、仲間が浴びたら動けなくなっちゃいますからあまり安易には使えないですね。
考えなしにほいほい吐き出しておりますが(ぉ
ではまた。