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「光と影のカプリス 第111話(GS)」

クロト (2007-10-13 20:15)
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 横島たちはカリンに乗って東京に帰ったあと、予定通り日曜日に祝賀会をしたのだが、彼らが会場の小竜姫宅を辞したときはもう午後3時になっていた。
 ちなみに会場が小竜姫宅になったのは、むろん横島が級友たちのカチ込みを警戒したからである。何しろこの前交際が発覚したばかりで、しかも今日はテスト直後の日曜日。横島宅で騒ぐのは避けるべきだった。

「んー、太陽が黄色いな……」

 横島が空を眺めてそんなことを呟いたが、たぶん気のせいであろう。タマモもなぜか腰をぽんぽんと叩いているが、これも横島のリジェネレーション(自動再生能力)のおすそ分けですぐに良くなるはずである。

「ってことは、私や小山さんは横島のそばにいるだけで元気になれるってこと?」

 タマモがふと顔を上げてそんなことを訊ねたが、カリンからの回答はそこまで都合のいいものではなかった。

「いや、あくまで傷や疲労が治るだけで、普段より元気になれるわけじゃない。
 それだって横島が意図的に振り向けてやる必要があるからな。……そうだな、お札を貼りつけてやる行為に近いかな?」

 たとえば傷病平癒符で傷を治す場合、いったん符を起動すればあとは放っておいても相手が完治するかこめられた霊力が切れるか符を剥がすかするまでヒーリングを続けてくれる。リジェネレーションのおすそ分けもそれと同じで、最初だけは意図的にエネルギーの道をつくってやる必要があるのだ。
 お札と違って準備が要らないのが利点だが、横島自身が傷ついているとおすそ分けはできない上に、その有効範囲も数メートル程度しかないので一長一短という所である。
 キヌのヒーリングはやっている間ずっと念をかけ続けていなければならないからそれよりは楽だが、そのぶん逆に気分的なありがたみは薄れるかも知れない。それでこそ横島だという見方もあるが……。

「で、これからどうする? また私に乗って帰るか?」
「んー、それじゃ味気ねえな。時間もあるし、適当に散歩しながらでいいんじゃねーか?」

 カリンの提案に横島がそう答えると、影法師娘はタマモの方を顧みた。

「ん、私はそれでいいわよ」
「そうか、じゃあそうしよう。いったん戻るからもう1度呼び出してくれ」

 とカリンは横島の、正確には彼の竜珠の中に引っ込んでしまった。
 カリンはある程度自由に自分の服を変化させることができるのだが、それにはいったん横島の中に戻らねばならない。さっきまでは例のボディスーツ姿でいたから、さすがにそれで街中を歩くのは憚ったのだ。

「うーん、さすがにタマモのマネはできねえか……っと」

 横島がそんなことを呟きながらもう1度影法師娘を呼び出すと、カリンは今度は紺色の薄いコートを着て出てきた。ただその下はボディスーツのままのようだったが……。

「じゃ、帰るか」
「ああ」
「うん」

 とマンションを出て家路につく3人。今日は晴れていて風もないが、もう12月に入っているのでやはり寒い。そして街路にはもうクリスマスの旗やイルミネーションがあふれんばかりに飾りつけられていた。

「あー、そういやもうそんな季節だったんだな。いろいろ忙しかったから意識してなかったけど」

 今月は月初めから老師の修業やら期末テストやら竜神化の儀式やらでてんてこまいで、とてもそんなイベントのことなど考えているヒマはなかった。しかしまだあと10日ほどあるし、せっかく家族が増えたのだからパーティの1つでもやりたいものだ。
 するとカリンがクスッと小さく笑って、

「ついさっき祝賀会をやったばかりだと思うが……まあ悪いことをするわけでなし、別にいいか。
 しかし小山殿はケーキは食べるかな?」

 生クリームは乳製品だし、スポンジケーキには卵が使われている。僧侶に牛乳や卵の飲食が認められるか否かについては地域差があるのだが、この辺は聞いてみないと分からない。

「そだな。ま、明日にでも聞いてみるか」

 と横島が頷いて視線を前方に戻すと、5メートルほど向こうの建物から見知った人物が3人ほど出て来るのが見えた。

「ん、あれは支部長さんかな?」
「唐巣殿とピート殿もいっしょだな。珍しい組み合わせ……でもないか」

 横島が支部長さんと呼んでいる美神美智恵は唐巣の弟子でもあるから、3人が一緒にいるのは特に不審なことではない。ついでに言うと令子と横島と雪之丞も兄弟弟子だから、日本GS界最強の派閥といっていいだろう。
 むろんトップの唐巣にそんな認識は露ほども無いが……。
 さて、師匠と兄弟弟子の顔を見ながら素通りというのも失礼な話である。横島たちは唐巣たちの方に駆け寄って声をかけた。
 すると先方もこちらに体を向けてきて、

「やあ、横島君たちじゃないか。仕事の帰りかい?」
「ええ、まあそんなとこです。神父たちは?」

 まさか竜神化と婚約承認の祝賀会なんて言えない。横島がそうお茶を濁すと、美智恵がついっと左右に視線を走らせてからやや小声で答えてきた。

「ピート君にブラドーを咬んでもらったのよ。念には念を入れて、ね」

 辻斬り事件の時にブラドーはピートに咬まれて再び彼の支配下に落ちたのだが、とにかく1度魔法を破られたという実績がある以上、美智恵としては定期的にかけ直してもらった方が安心できるというわけだ。
 唐巣がついてきたのは付き添いと万が一に備えてのことなのだが、美智恵も師匠に来てもらって手ぶらで帰すわけにはいかないので、見送りもかねて軽めのおやつをごちそうしたという次第であった。
 ちなみにピートは霊能部の「危険回避マニュアル」を美智恵に見てもらっていたりする。

「へえ……あれ、雪之丞は来なかったんスか?」

 横島が感心しながらふと気になったことを訊ねてみると、今度は唐巣が横島にとって意外なことを教えてくれた。

「ああ、彼は今独立準備で忙しくてね。今日は呼ばなかったんだよ」
「へええ!?」

 これには横島もカリンもタマモも驚いたが、話をよく聞いてみればむしろ当たり前のことだった。風水盤事件からもうだいぶ経つし、このまえ猿神の修業をクリアしたから唐巣もこれを機に本免許を与える気になったのだろう。
 除霊スタイルが霊的格闘に特化しすぎているきらいはあるが、そこはあらかじめ営業方針に明記しておけば済むことだし。

「もし良かったら君からもいろいろ教えてやってほしい。私も彼も金銭感覚は鈍いからね」
「はあ、俺でよかったらいくらでも教えますけど……あれ、そうするとピートはどーなるんスか?」

 ピートはGS試験では雪之丞に敗北したが、唐巣に弟子入りしたのは彼の方が先である。また弟弟子に先を越されてはピートもプライドが傷つくだろう。

「ああ、この際だからピート君にも出すことにしたよ。知識も経験も十分身についてきたからね。
 もっともピート君はまだ学生だから、本免許を取ったからすぐどうこうという事はないんだけど」

 ピートは実年齢はともかく身分はまだ高校生だし除霊事務所を開く意志もないから、本免許をもらったからといって今すぐ唐巣教会を出て行く理由はない。生活パターンは今までと何も変わらないのだ。
 しかし本免許取得がめでたい事なのに変わりはないので、

「そっか。おめでとさんピート」
「おめでとう、ピート殿」
「よかったわね」

 と横島たちが祝辞を送ると、ピートは照れくさげに片手でぽりぽりと頭をかいた。

「ありがとうございます。でも免許をもらったからっていきなり成長できるわけじゃありませんし、これからもいろいろ教えて下さいね」

 という辺りが彼のスタンスだった。むろん本免許の重みは承知しているつもりだし、それにふさわしい自分になろうという気概はあるが、だからといって一朝一夕にそうなれるわけがないのだ。

「それじゃピート君、そろそろ帰ろうか。お客さんが来てるかも知れないしね」

 あるいは冬のさなかにいつまでも立ち話をしていると風邪をひくと思ったのか、唐巣が学生組の会話に口をはさんできた。
 ピートもそう言われれば是非はないので、

「あ、はい。それじゃまた」

 と唐巣とともに帰って行ったが、美智恵はその後ろ姿を見送り終わると不意に横島の方に顔を向けてきた。

「横島クン、もし時間空いてたらお茶でも飲みに行かない?」


 横島たちは美智恵の誘いを断る理由は特になかったので、言われるままに近くの喫茶店に入って行った。
 むろん美智恵も単に茶のみ話をしたかったわけではなく、

「令子から聞いたんだけど、南武グループの罠からあの子を助けてくれたのよね。親として礼を言わせてもらうわ」

 というのが主題だった。もし横島や小竜姫たちの善意がなければ、令子は殺されていたかも知れないのだ。
 最近会う機会がなかったので沙汰なしになっていたが、顔を会わせたからにはきちんと仁義を果たしておくべきだろう。

「いえ、俺たちもこっちの都合でしたことですから気にしないで下さい。それより南武はこれからどーなるんスか?」

 横島たちは強制捜査が入った所までは知っていたが、これからどう推移するのかまでは分からない。もっとも正確な見通しを持ってそうな人物が目の前にいるのだから、ぜひここで聞いておくべきだろう。

「そうね。詳しいことは言えないけど、少なくとも兵器産業部門のトップクラスは全員逮捕よ。事実上の解体ね。
 令子は賠償金やら慰謝料やら取り立てるって騒いでたけど、まあそれはどうでもいいわ」
「……」

 横島はいろんな意味で深入りを避けた。
 解体されるというのなら、それ以上突っ込んだ話を聞く必要もなかったし。

「ところでもう12月だけど、横島クンは卒業後の進路はもう決まったのかしら?」

 横島が続きを聞いて来なかったからか、美智恵は今日のもう1つの主題を持ち出した。令子の話ではカリン(=横島の霊能力)はさらに成長したようだから、ますます獲得への意欲が増していたのだ。
 すると横島は隣のカリンの顔をチラリと見たあと、ちょっと済まなさそうな顔で意外な、というかまったく想像もしていなかったことを答えてきた。

「あ、はい。実はヒャクメっていう神族にスカウトされて、妙神神社っていう神社の宮司やることになりました」
「……はあ?」

 美智恵のあごが約11センチほど落っこちた……。


「はあーーーっ…………」

 横島の説明を聴き終えた美智恵は、肺の中の空気をこれでもかといわんばかりに吐き出した。
 横島が神社の宮司になるなんてはっきり言って似合わないが、実態は妙神山修業場の出先のようなものみたいだし、神族からのスカウトではこれ以上の勧誘活動はできない。
 人員不足で忙しくて、ろくに彼と接触できなかったことが悔やまれた。逃がした魚は大きいというが、本当にそうだと思う。
 横島がその落胆ぶりを見かねて、

「すんません。Gメンも悪くはないと思うんですけど、俺もいろいろ考えるところがあったもんですから」

 ととりあえず少ない脳みそをしぼってフォローの台詞を入れると、美智恵はあわてて表情を明るくしてぱたぱたと手を振ってきた。

「え? あ、ごめんなさい、変な気づかいさせてしまって。別にいいのよ、あなたの就職なんだからあなたが自分の都合で決めるのは当然だもの」

 娘より若い少年に慰められていては世話はない。それに横島が妙神山修業場の関係者になるというのなら、仲良くしていれば神族とのパイプ役になってもらえるだろうから、普通のGSになるというよりはまだマシな話である。
 しかしそういう計算は顔には出さない方がいいだろう。美智恵は話題を変えることにした。

「ところでピート君に聞いたんだけど、除霊委員を霊能部に組織替えしたんですって? 愛子さんが部長になったって聞いたけど」

 横島としても話題が変わるのは歓迎すべきことだったから、すぐにその話に乗った。

「ええ、これで寒いのに屋上で弁当食わずに済むよーになりました。
 いや俺が教室で弁当食うと、彼女いない連中が寄こせとか言ってきやがるんで」
「……?」

 横島にとっては実はこれが1番のメリットだったりしたのだが、美智恵にはさっぱり意味が分からない。軽く小首をかしげると、横島が補足の言葉を加えてきた。

「俺とタマモの弁当、カリンがつくってくれてるんですよ。それで『横島に女の子の手作り弁当なんか贅沢じゃー!』とかゆって」

 まして今は別に社会人の彼女がいることを知られているのだから尚更である。しかし横島はそこまでは口にしなかった。
 無理に隠す必要はないのだが、この流れの中で言ったら話がますますややこしくなってしまうので。

「ぷぷっ、何よそれ……まあ確かにカリンさんは影法師というより普通の女の子そのものだけど」

 美智恵は吹き出してしまった。この男は霊能力がどうこうと言うより、存在自体がすでに斜め上である。
 もし横島がGメンオフィスに居れば、どんな深刻な事件が起こっても所内のムードが暗く落ち込んだりするようなことはないだろう。改めて欲しくなったが、それはもう考えても仕方ないことである。
 そのあと美智恵はしばらく世間話をしてから、レシートを持って席を立った。


 横島たちは美智恵と別れたあと夕食の材料を買ってから家に帰ったのだが、その片づけを終えて居間でTVの前に座ったところで横島は隣のカリンに話しかけた。

「カリン、ちょっと聞きたいんだが」
「ん、何だ?」
「今の俺の目標はこの体を竜神の体に変えるってことだったよな。強い竜気の波動で少しずつ生身の体をエネルギー化してくっつーか」
「そうだが、それがどうかしたのか?」

 とカリンが不得要領な顔で聞き返すと、横島もちょっと自信なさげな表情で、

「ああ、今日雪之丞の話が出たからふと頭に浮かんだんだが。
 魔装術が暴走すると魔物になるっていう話だったよな。それと俺のエネルギー化ってどう違うんだ?」
「……!?」

 カリンはびっくりして思わず横島の顔を見直してしまった。まったく、この男の意外性にはいつもながら驚かされる。
 カリンの案は仙道(仙人になるための修行法)でいう「陽神」づくりに準じた発想だったのだが、確かにそういう手法もなくはない。

「……肉体の変化に限って言えば、原理はほとんど同じだな。魔装術の場合は契約する相手の力が人間と比べて桁違いに強いから、自分の力だけでやるのに比べてずっと短時間でエネルギー……幽体化が終わるんだ」

 ただし大脳的な理性がその急激な変化についていけないので、術者は心を力に飲み込まれてしまったり、未熟な場合は知能がなくなったりしてしまう事になる。

「もっともおまえの場合は肉体と精神が分離してるからな。魔装術を暴走させても理性が壊れる恐れはないから、小山殿と契約すれば安全に肉体を幽体に変えることはできると思う。
 しかしこれだとおまえが自力でやった事にならないからな。寿命と成長について言えば今のままで問題ないわけだし、そんなに急ぐことはないと思うぞ」

 人の身で竜神になるにあたって、他者からの助けは少なければ少ないほどその「偉業」の価値は高くなる。カリンは横島が早期に竜神の体を得ることより、多少時間はかかっても「偉業の価値」を下げないことの方が最終的に得だと考えたのだ。
 横島にもその辺の機微は理解できないこともない。要するに、なるべく自力でやった方が小竜姫の夫としてより相応しいということなのだろう。

「そだな。所長におんぶにだっこじゃ将来尻に敷かれるかも知れねーし」

 横島が冗談めかしてそう言うと、カリンもおかしそうに相好を崩した。

「あははは、そうかもな。でも私ならその辺りは問題ないから、何かあったら遠慮なく相談してくれ。
 ……早く2人でいっしょの存在になろうな」

 とカリンが横島の方に顔を向けて、おでこを彼のこめかみにこつん、と押し当てる。横島はこの少女が改めていとしくなって思わず抱きしめてしまったが、すると逆隣にいたタマモも彼の肩にしなだれかかってきた。

「私はそっち方面のことは何もわかんないけど、そばにいるくらいはしてあげるから。
 いないよりはいた方がいいでしょ?」
「……タマモ」

 まったくその通りである。1人でさびしく修業するより、そばで恋人が応援してくれている方が100倍は気合いが入るというものだ。

「……そーだな。2人ともありがとさん」

 と横島はタマモの肩も抱き寄せて、しばらく2人のやさしさに身をひたらせるのだった。


 横島たちが夕食のあと3人で家族の団欒を楽しんでいると、それをねたんでジャマするかのように電話のベルが鳴りひびいた。

「まったく、だから電話って嫌いだ……はい、もしもし。横島ですが」

 いかにも気の抜けた声で横島がそう名乗ると、受話器の向こうの女性は気合いが足りん!と言わんばかりに、

「なに腑抜けた声出してるのよ、忠夫。あんたいつもそんな調子でいるんじゃないでしょうね」
「か、母さん!?」

 横島は超びっくり、反射的に背すじをぴーんと伸ばして正座していた。両手で受話器を握り直し、今度はちゃんと気を入れて電話の趣旨を尋ねる。
 何しろ相手は今の彼にとってもっとも警戒すべき存在、GM横島百合子なのだ。

「い、いきなり電話されたら驚くじゃねーか。それともそっちで何かあったのか!?」
「電話にいきなりも何もないでしょうが……まあいいわ。今度の木曜日に帰国してあんたの顔見に行こうと思ってるんだけど、何か外せない用事とか入ってる?」
「へ? いや、1日か2日くらいならバイトも休めるけど……でもえらくハンパな日に来るんだな。もう年末だってのに」

 今度の木曜日といえば12月18日、もうすぐ年の瀬である。普通ならあと2週間遅らせて、故郷で正月を過ごそうと考えるところだろう。
 すると電話の向こうの百合子は小さくため息をついて、

「あんたの顔見るだけならそれでもいいんだけどね。今回はあんたの学校のこととか進路のこととかバイトのこととか、もちろんカリンさんとタマモさんのことも聞きたいから。こじれたら正月気分が台なしでしょう?」
「……ああ、なるほど」

 百合子のいう事は一理ある。そういう面倒な話は先にカタをつけておいて、すっきりした気分で新年を迎えようというのだろう。
 もっとも横島としては正月は両親と一緒より小竜姫と過ごす方がずっといいから、できれば大樹と百合子にはナルニアで夫婦水入らずにしていてほしい所なのだが。
 今の段階で百合子にいろんな事をどこまで話すかはまだ決まっていないのだが、それは彼女の訪問を拒む理由にはならない。

「わかったよ。で、空港に迎えに行けばいいのか?」
「あんただって平日は忙しいでしょ、そんなことしなくていいわよ。勝手に行くから家で待ってなさい」

 百合子は息子に配慮しているのか、それとも出迎えなどうっとうしいだけだと思っているのか。とにかく自分で横島の家に行くという意向のようだ。

「わかった。じゃあ時刻とか決まったらまた連絡してくれ」
「ええ、それじゃね」

 と百合子は用件を話し終えるとムダ話1つせずに電話を切った。
 いよいよ、横島の三股ハーレムにとって最大の試練が始まる……。


 ―――つづく。

 ようやくGM編でありますー。果たして横島君はどのくらいシバかれるのか(ぉ
 原作ではアポ無しでいきなり来ましたが、今回は普通にちゃんと連絡入れてからという流れにしました。
 ちなみに百合子さんは横島君たちの状況については大樹から聞いたことだけしか知りません。
 クロサキ君とも直接の面識はありませんです。20台後半に見える彼と17年前退職した百合子が一緒に仕事したことはないでしょうし、原作でも2人は旧知という様子ではありませんでしたから。
 ではレス返しを。

○あきさん
 励ましのお言葉ありがとうございます。
 これからも宜しくですー。

○HALさん
>外道
 では、お互い様ということで(笑)。
>九頭竜のオリジナル
 つまり横島君は将来的には日本の支配者ということに!?<マテ
>奇数=陽の極のほうが横島君らしくはあります
 陽=男ですしねぇ。
 まあ九頭竜になったことへの説得力は「タマモと対」に尽きているわけですがー。おかげでみなさま納得して下さって安心しております(ぉ
>小竜姫様の正体だって知らない人にはわからないわけですし
 それに今の横島君は肉体は普通の人間ですからねぇ。彼の顔見て神様だなんて思えませんし(ぉ
>令子とかGMとかを除いて(笑)
 体がいくら丈夫になっても、心は元のままですからねぃw
>小竜姫様の美点も理解できないようなうつけ者にはふさわしい末路なのですよー
 やぱし酷い(笑)。
>神社の設立・建立関係の話
 なるほど、修業場についてはそんな感じかも知れませんねぇ。ご意見ありがとうございます。
 神社がどんな扱いになるかは先をお待ち下さいませー。

○紅さん
>横島クオリティ
 はい、彼の本性と愛のパワーであの姿になりました。もはや本当に不死身っぽいです。
 バ○ムートなんて似合いませんしー(酷)。
>祝賀会
 すいません、番外編を書いたので今回は飛ばしましたm(_ _)m

○ルシィファーさん
>九頭竜化
 子持ち拳法使いは分かりませんけど、さすがにクトゥルーにはなりません(^^;
>祝賀会
 すいません、上記の通りでありますm(_ _)m

○ばーばろさん
>九頭竜
 一応頭の形は水蛇じゃなくて東洋竜となっておりますー。不死身度はレベルアップしましたけど(笑)。
 仰る通り、竜神になっても頭の中身は横島君のままですがw
>人狐一体
 タマモはあくまで羽つき鎧に化けるだけですので、横島君が人間モードでも竜モードでもやれますですー。竜モードの時にどんな恰好すればいいかは別として(^^;
>麻痺ガスを使ったセクハラ
 いあ、横島君はそういう無理やりっぽいやり方はしないと思うのですよー。
 らぶらぶHの中のプレイの1つとしてならアリですが!
>鬼門
 1行出ただけで「マシ」といわれるこの人たちっていったい……(酷)。
>小鳩
 この娘は貧の扱いが難しくてorz
 横島君に小鳩と結婚させるとか試練受けさせるなんて話になったら、小竜姫さまが仏罰剣で貧シメちゃいますので(ぉ
 その辺りを解決しないと出せないのでありますよぅ(o_ _)o

○KOS-MOSさん
>竜神化
 何しろパパがいましたから、トラブルというほどのことは起こりませんでした。
 不死身度はもう本物のヒドラ並みです。もちろん大気圏突入もOKですよー(ぉ
>カリン
 あまりぽこぽこ変わってばかりというのも何ですので。

○風来人さん
 虎と似非紳士はこのSSでは出てもキャラが立たないんですよねぇ……orz
>九頭竜化
 横島君はすべてにおいて女の子優先ですから!
>玉竜パパと大樹
 むちゃくちゃ危険な取り合わせですな(^^;

○遊鬼さん
 はい、横島君はもう人間のふりしてるだけです(ぉ
>もっとしょぼいの想像してました(w
 ひどいww
 麻痺ガスは仰る通り、支援技としては実に強力であります。使うタイミングを誤ると味方がやられますが(^^;
>もとから再生してたような気が・・・(w
 いあ、再生のスピードがさらに上がったのでありますよー。
>鬼門
 あたたかいお言葉ありがとうございます(ぉ

○山瀬竜さん
 横島君へのご祝辞ありがとうございますー。
 九頭竜のイメージはそんな感じであります。霊力が強くなったらサイズも大きくなりますので、むしろ怪獣(ぉぃ
>雪之丞
 うーん、この人の場合人間の心さえ残せるなら魔族化OKな感じがして怖いですな(^^;
 もしくは美神さ(以下削除)。

○チョーやんさん
 横島君の場合、原作1巻の時点で人間じゃなかったという説もありますが(酷)。
 竜の姿はいろいろ考えたんですが、予想を外せたようでよかったです<マテ
 仰る通り普通の竜とかすごい竜だとイメージに合いませんし、横島君てば本当に難しいやつですな。
>どっちにしたって人前では見せられませんがw
 そこが1番の問題点といいますかw
>『G』の付く母上様
 ついに来てしまいましたですよー。ガクブル。

○通りすがりのヘタレさん
 ご祝辞ありがとうございますー。九頭竜に納得していただけて良かったです。キワモノぽいですし(^^;
 小竜姫さまのことは触れてはいけませんw
>玉竜氏
 前回の横島君はおバカなところはあんまり見せませんでしたからねぇ。見せても問題なさそうな気もしますがw
 孫ができたら……確かに仕事ほっぽって構いそうですな(ぉ

○シエンさん
>一頭につき12の煩悩を宿した竜神
 108×9にならないだけまだマシなのかも知れませんねぇw
 三頭黄金竜はメジャーすぎるので没りました(ぉ
 竜神化を見抜ける人は上記の通りほとんど居ないわけですが、GMは……もうすぐ日本に来ますのでー!
>ガスブレス
 そうですねぇ、相手を傷つけないという特性はそういう時には役立ちますな。いまや追われる側になった横島……1年前の彼からは想像もできませんww
>「モル○ルというよりはまるでね○み男、というかそのものだな横島」〜〜〜
 もうちょっと哀れんであげてもいいのではw
 というか美神さんに教えるのは、小竜姫さまくらいに成長してからにすべきかとww

○kuroさん
 お褒めいただきありがとうございます。
 なぜか原作とは全く違う方向に行ってしまいましたが、楽しんでいただければ幸いですー。
>九頭竜の頭それぞれが別のブレス
 それは横島君にはあまりにもカッコ良すぎではないかと(笑)。

○スカートメックリンガーさん
>九頭竜
 バハ○ートや八岐大蛇ほどじゃないですけど知名度高いですしねぇ。イメージに合ってたようでよかったですー。
 横島君は霊力が上がったら、というか小竜姫さまの装具借りるだけで雷呼べたりしますv
>人間が修行の末に竜眼を手に入れて竜人族に転生する秘術
 微妙にここの横島君に似てるような(^^;

○ぐだぐださんさん
>珍龍
 小竜姫さまたちの手前、そこまでの意地悪はできませんでした(笑)。
 お母さまは……もうじきですよー。

○鋼鉄の騎士さん
 横島君にしては格好いいと思っていただけたようで良かったです(何が)。
 人型戦闘形態は実はすでにあったりするのですよー。最近使ってませんが、第44話でやっておりますです。
 あとは魔装術でカリン化とか(爆)。
>両親にはどう言い訳するつもりで?www
 大変お待たせしました、やっとGM登場ですよー。

○whiteangelさん
 ご祝辞ありがとうございますー。横島君に悪魔王だなんて、褒めすぎでありますよ(ぉ
>九つの頭が思考は同じなんですね
 思考が同じというより、意識が1つだけなのですー。
 修業すれば9つの口で別のことをしゃべることもできそうですが(笑)。

○Februaryさん
 ご祝辞ありがとうございますー。蛍の子の呪い……うーん、あるかもw
>ドラゴラム
 横島君はポッ○と同系統だからですかねぇ(ぇー
>白かった
 まあ横島君の顔色も白くなったでしょうけどー!w

○Tシローさん
>やはり今回の目玉は横島の九頭竜化ですね
 はい、前回はまさにそのお話でしたから。
 GMは今作ではちゃんとアポを取ってくれました。

○まけさん
 はじめまして、よろしくお願いします。
 丁寧に描写されていたと仰っていただけるとうれしいです。他に類例がない展開なので、そのぶん説明をきっちりしないといけないですから。
 時々足りないこともあるんですが(^^;
>逆鱗
 たとえばこんな風にorz
 横島君の幽体にはついてますが、彼の肉体とカリンにはついてませんです。肉体は人間のままですし、カリンは一応西洋竜ですから。
 なので、特に敏感っぽくはないような気がします(ぉ

○通りすがりのちさん
 瑠璃家というのは知りませんが、どちらにしても人前では出せませんです(^^;

○ロイさん
 は、ようやくここまで来ました。ヤマタノオロチだと立派すぎるので、タマモラヴの効果で首が1本増えたということで<マテ
 竜神横島君もせっかく出したんですから、1度くらいは活躍させてあげたいですねぃ。肉体の幽体化さえできればいいんですがー。
 祝賀会は飛ばしてしまいました。年末だとクリスマスとかお正月とか似た行事がありそうでorz

○読石さん
 九頭竜の姿に納得していただけたようで安堵しましたー。
 横島君は身内の女性は大切にするヤツですからねぃ。
>麻痺して動けないで目の前に九頭竜?〜〜〜
 た、確かに怖いですな。うーむ。
 いや、怖いからこそ敵が戦意喪失して無益な殺生をせずに済む……のかな?
>GM
 納得してくれるといいですねぃ。今のところは穏やかですがー。

○内海一弘さん
 まあヤマタノオロチも女の子のイケニエ要求してましたから、横島君らしいといえばらしいのですがー(ぉ
 麻痺ガスはとりあえずGMに……いえ、何でもありませんですよ? 横島君生き延びられるといいなぁ。
 大樹は自分が息子の目の前でスッチーさんナンパした前科があるので、反対はできないでしょうねぇ。

○歌う流星さん
 はじめまして、よろしくお願いします。ネタをいつ仕込んでるかは企業秘密ということで(ぉ
 赤いPC……いいですなぁ。さっそく塗装を(嘘)。
 GM……ここまで期待されると生半可な活躍では済まされないような。
>竜神化するのに竜珠に憑依する必要があったんでしょうか?
 はい、これは必須でした。
 第109話で玉竜が、「それでは神魔族とはいえないし、肉体をエネルギー化しても全部君の霊体、つまりカリンさんに持って行かれてしまうんだよ」と言っているように、肉体に宿ったままでは完全な竜神とはいえませんし、体が1つだけになってしまいますので。
>3分ぐらいで戻らないと肉体が死んでしまうのではないでしょうか?
 一応竜気を仕込んでおけますのでしばらくは保つのですが、やはり最強技にはそれなりのデメリットがあるということでご理解いただけるとうれしいです。
>でもって彼女が増えると頭も増えてすぐばれるとか
 でも頭が増えればその分強くなるわけで……うっわー、すごく横島らしくていいですな<マテ
>自分で自分を祭っていることに!?
 まあ横島君のことですから、深く考えてないだけかと(ぉぃ
 で、彼の場合は竜神ですので、雨降らせてほしかったら女の子(中略)というのが王道かと思われます。
 むろん奥さんズにすぐバレてシバかれるのでありますがw
>鬼門
 なんて哀れな(涙)。
 ダ女神にサルにカッパにブタ……神界ってそんなにヒマなのかww

○178さん
 はじめまして、よろしくお願いします。
 はい、筆者もDI○様大好きです(ぉ
>今横島君の気分は最高に『ハイ!』ってやつでしょうか?
 まさに最高状態ですねー、千年ハーレムがついに成就したんですから。
 いあ、今回来た最大の試練を乗り越えればの話ですけど!

○トトロさん
 小竜姫さまのことは触れないであげて下さい(ぇ
 竜神族は「竜の神様」ですから、横島君もカリンも、もちろん小竜姫さまと玉竜も竜の姿が本性であります。人間の姿はあくまで世を忍ぶ仮の姿ですねー。何て連中だ(ぉ

○冬に咲く雪だるまさん
 ご祝辞ありがとうございますー。ワンダーホーゲルもいきなり強力な神になれたわけじゃありませんし、横島君もこれからであります。
 もちろん、タマモたちを守るときは本当の全力を見せてくれますともー。
>原作での神魔のようにそのマイナス面などはあるのでしょうか
 今の状態だと、日本から出るとスタミナが落ちるというところでしょうか。まだ所属は人界ですし、肉体も持ってますから。
 肉体の幽体化が完成するとか、大気中のマナを吸収する技を会得するとかするとまた変化しますけれど。

   ではまた。

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