令子はカリンとカマイタチの戦いを最後まではらはらしながら見つめていたが、少女が最後に放った炎の凄まじさには度肝を抜かれた。
「な、何よアレ……どー見ても人間業じゃないわ」
火を吐いたこと自体はおかしいとは思わない。以前横島が吐くのを見たし、おそらく小竜気(シャオロニックオーラ)とやらの応用技なのだろう。
しかしその火力は普通ではなかった。たとえば令子が神通鞭をふるったり、あるいは雪之丞が連続霊波砲を撃ったとしても、あの巨体をこなごなに打ち砕くには相当の時間と労力を要するはずだ。それを秒単位でやってのけるとは。
唐巣のように他者の力を借りるでもなく、高価な道具を使ったわけでもない。いったいどんな手品であそこまでの破壊力を実現したのだろう。
(たぶんあの煩悩玉ね……周囲の霊力を集めるとか一時的にパワーアップするとか、そういう仕組みがあるんだわ)
唐巣と雪之丞は実際にそれで普段より強い霊力を行使している。横島が似たような技術を習得したとしても不思議ではない。
……さすがの令子も「煩悩パワーでテレパス回路開通、両者の竜気を共鳴させて出力を増幅する」などというトンデモ奥義は想像できなかったようだが、これはむしろ人として当然のことである。
「私がレイオフした時は素人に毛が生えたようなもんだったのに、よくあそこまで育ったものね……まったく、ママも余計なことしてくれたもんだわ」
美智恵が令子をオカルトGメンに引き抜かなければ、横島は今も美神事務所の従業員だったはずだ。あれだけの実力で、しかも道具を使わない霊能者を時給数百円で雇えたならどれだけ利益が上がることか。荷物持ちもさせられるから受けられる仕事の幅もさらに広がる。
カリンは少なくとも攻撃力と防御力については完全に令子を越えていたのだが、令子は特に嫉妬したり腹を立てたりはしなかった。差が僅かならいろいろと意識したかも知れないが、手段が何であれ圧倒的な開きがあったならかえってそういう対象にはなりにくいものなのだ。知識や判断力も含めた総合的な力量で負けているとは思わなかったというのもある。
(小山さんもあれだけ知恵が回るようになったんだから、もう卒業して妙神山に帰ればいいのに)
どうやら本格的に横島を再雇用する気になってきたようだが、さすがに神様の事務所から引き抜く度胸はないようだ。単にそうすると体裁上給料を高くする必要があるからなのかも知れないが。
「……ってちょっとカリン、もう帰るわけ!?」
カマイタチが吹き飛んだ後、なぜか空中で何もせずふわふわホバリングしていたカリンが急に何かを思い出したかのように屋敷へ戻って行くのを見て令子は泡を食って叫んだ。いや帰ること自体は構わないのだが、まだ待ち合わせ場所も決めてないのに何をそんなに慌てているのか。
「ま、仕方ないか。なるよーになるでしょ。
とりあえず、上から見えないような場所に隠れといた方がいいわね」
もしかしたら茂流田たちがカマイタチが撃墜されたことに気づいて、さらなる追っ手を繰り出してくるかも知れない。令子は辺りを見渡すと、具合の良さそうな木陰にこそこそと潜りこんで木遁の術モードに入ったのだった。
横島は太腿を切られたような痛みを感じつつも、戦っている恋人の霊力を上げるため煩悩全開に専念していたのだが、ちょっとやり過ぎたのかもの凄い快感が襲ってきてついに失神してしまった。
タダスケに気つけされて目は覚ましたものの、煩悩パワーはもう消えてしまっていた。懐にいる小竜姫もどうやら気を失っているようだ。
「大丈夫か? いきなり気絶したからびっくりしたぞ。いったい何をやったんだ」
「え!? あ、いや……何でもないっス」
タダスケに事情を訊ねられたが、横島は目をそらして言葉を濁した。まさか「快感フィードバックでイっちゃった」などと答えるわけにはいかない。
そう言えばカリンはどうなっただろうか。霊感に意識を集中してみると、影法師の少女がすごいスピードでこちらに接近しつつある気配を感じた。
ということは、向こうはひとまずケリがついたのだろう。横島は彼女を迎えるため、タダスケにいったん文珠《隠》を解くことを提案した。
「そうだな。だいたいの居場所はわかるといっても、見えなきゃ向こうからの合流はできんわけだし」
とタダスケも頷き、手の中の《隠》を《覗》に書き換える。霊力はだいぶ減っていたが、今しばらくは保つはずだ。文珠は残り少ないのだから、なるべく大切にしなくては。
とりあえず至近距離に傭兵はいないようだ。タダスケは軽く安堵の息をつくと、一応は周囲に目を配りつつカリンが戻って来るのを待った。
やがて少女は曲がり角の向こうに姿を現したが、横島たちがいると分かった瞬間に壁に隠れてしまった。2人が何故かと訝しんでいると、不意に横島の背後の壁を抜けて出現し、そのまま少年の体内に戻ってしまう。
「「……?」」
カリンがなぜ口もきかずに本体の中に引っ込んでしまったのか、横島にもタダスケにも事情がさっぱり分からない。
しかし少女をこのまま寝かせておくわけにはいかなかった。横島はカリンの記憶を引き継ぐことができないので、向こうで何があったか知るためには当人に出て来て説明してもらうしかないのだ。
特にタダスケとしては1秒でも早く令子の安否を確認したいところである。文珠《覗》を《隠》に戻して話ができる態勢をつくりつつ、横島にカリンを呼んでくれるよう頼んだ。
「うーん、そーだなぁ……何だか呼びたくないよーな気もするけど」
とは言いつつも、この先に控えている戦いのことを考えれば横島も彼女をいつまでも引っ込めておくわけにはいかない。軽く念を集中して、改めて影法師娘を呼び出した。
「…………」
カリンはなぜかひどく不機嫌そうな顔で、ぶすっと横島の傍らに突っ立っている。横島は正直言ってあまり話しかけたくなかったが、ここで時間を無駄にするのは好ましくない。
少女が功夫用の中国服(スカートではなくズボンのもの)に「着替えて」いたのが少し気になったがそれには触れないことにして、
「カリン、向こうで何があったか教えてくれるか? あと美神さんのことも」
「…………」
カリンは横島にそう訊ねられてもなお数秒ほど黙ったままだったが、やがて不承不承、という感情を露骨に顔に表しながら説明を始めた。
「美神殿は彼女の意向で私が外に脱出させた。今はここから1キロほど離れた森の中に隠れているはずだ。ケガはないと思う。
横島にはフィードバックが来たと思うが、あれはカマイタチと自衛ジョーの生き人形が追いかけてきてそいつらと戦ってたからだ。痛い思いをさせて済まなかったな」
カリンがここで横島にお仕置きしなかったのは、タダスケの前で自分が悶絶してしまったことを話すわけにはいかなかったことと、何より今はまだ茂流田たちと戦っている最中だからである。お仕置きは家に帰ってからでも出来るのだから、この場でシバき倒すのは避けた方がよかった。
目の前の男への怒りは収まっていないのだが、1度引っ込んで着替えもしたことで冷静に考える余裕が出てきたというわけだ。
「いや、あのくらい珍しくもないし平気だよ。それよりおまえが無事でよかった」
「…………」
横島が真顔でそんなことを言ったのはカリンにとって意外だった。もしかしてこの男は、本当に自分を支援するためだけに煩悩全開をやったのだろうか。
共鳴効果という点では、カリン&小竜姫VerはカリンVerあるいは小竜姫Ver単独よりずっと高い。彼が単純にそのことだけを考えたというのなら、あの禁断の技を使ったのも理解はできる。
それでも快感のフィードバックを受ければ自分がやっている事の意味も分かると思うのだが、どうせこの男のことだから快感にハマって夢中になってしまったのだろう。
結局横島に悪気はまったく無かったのだ。ただちょっと、いつもよりおバカの度が過ぎていたというだけのことで。
「…………フフッ」
カリンは自然に口元が緩むのを我ながらおかしく思った。あんなひどい目に遭わされたのに、もう怒る気が失せ始めているなんて。
まあタダスケの前で快感フィードバックのことを口にしないのは評価できるし、彼が心配してくれたのは素直にうれしい。
「ありがとう。おまえはやさしいな」
だからと言って横島を無罪放免にする気はない。お仕置きは勘弁するが、2度と当人の許可を得ずに共鳴型の煩悩全開はしないよう、きっちり教育的指導を施しておく必要はあるからだ。
しかしそれはそれとして、今は彼の思いやりを有り難く受け取っておこうと思うのは別に悪いことではなかろう。
「そ、そっか? 俺はおまえの方がずっとやさしいと思うけど」
いきなり笑顔で感謝されて横島は照れくさそうに頬を染めた。ほんの10秒前までずいぶんとヘソを曲げていたのに、どういう心境の変化なのだろうか。
しかしカリンは横島のその内心の疑問には答えなかった。ただ静かに笑みを深くして、
「フフッ……そうか。
ところでタダスケ殿、そろそろこちらから動いた方がいいと思うが。道に迷っていたようだが、外に出る道ならわかるぞ」
今は隠れているタダスケたちが姿を現してコントロールルームをめざす気配を見せれば、茂流田たちは令子を追う余裕はなくなるだろう。すでに全面対決になったのだから、自分も戻ったことだしためらう理由はない。
とカリンは提案したのだが、横島は賛成しなかった。
「うーん、それがなぁ……所長がまだ気絶したままなんだ」
「……はあ?」
カリンがぴーんと眉を跳ね上げると、横島は情けなく腰を引かせながら言い訳がましく両手をわたわた振り回した。
「あ、い、いや……たぶん俺の懐にいたせいで煩悩の霊波の煽りをくったんじゃないかと……」
それでも「カリン&凛明Ver」のことは伏せている辺り、冷静になれば彼にも少しは自制心が働くようだ。
しかしカリンには当然その言外の意味が分かるから、深く追及することはあえて避けた。
「そうか……それは困ったな」
小竜姫が腰砕けになって動けないというだけなら、装具を貸してもらえば自分たちでメドーサとも戦える。しかし気絶してしまったのではそれもできない。
文珠なら角モードの彼女を起こす事もできるだろうが、そんな事に使うのはどうかと思う。と言って普通に目を覚ますまで待っていては、茂流田たちに次の作戦を練る時間を与えることになってしまうし……。
やっぱり共鳴技はリスクが高いな、とカリンは小さくぼやいたが、今回はタダスケの方が腹がすわっていた。
「いや、ガルーダは確かに強いが、令子の神通棍で倒せたんだから俺の霊波刀でも倒せると思う。
メドーサはさすがにどうにもならんが、彼女がここにいる可能性は低いんだろう? もしいたら速攻で逃げればいい」
「逃げる? どーやって?」
超加速の使い手から逃走する方法など、横島では脳みそを200回かき回しても思いつかない。しかし人界唯一の文珠使いにとっては不可能なことではなかった。
「ああ、さっきやった文珠を返してくれ。それに脱出用の文字をこめとくから、メドーサが出てきたら何も考えずに発動させろ。
いくら彼女でも、顔見たとたんに超加速で攻撃はして来んだろうからな。十分間に合うはずだ」
カリンが帰ってきたのだから、さっき横島に渡した文珠2つは返してもらってもいいだろう。タダスケはそれを受け取ると、少しだけ時間をかけて、《帰》という文字を書き込んだ。
これを横島が発動すれば、彼とカリンと小竜姫は自宅の居間に瞬間移動するはずである。もちろんタダスケ自身もこれでホテルの自室に脱出するつもりだ。令子のことは小竜姫が復活してから一緒に探しに行けばいい。
《転移》や《時間移動》などと違って、単に家に帰るだけだから必要な個数が少なくて済むのが救いだった。
「なるほど、それならどうにかなりそうだな。本当に手間をかける」
「いや、元はといえば俺が令子を援護してくれって頼んだせいだからな。ツケは自分で払うさ」
カリンはすまなさそうにしていたが、当のタダスケはさばさばした顔をしていた。希望通り令子が無事脱出できたのだから、そのために起こった不都合を責めようとは思わないのだ。
そしてタダスケは再び《隠》を《覗》に戻すと、カリンの案内で屋敷の外めざして歩き出したのだった。
一方コントロールルームで自衛ジョーに命令を出していた茂流田は、令子たちを発見したという第1報のあと続報が来ないことに苛立ちを強めていた。
美神令子の戦闘スタイルは、少なくとも野外ではカマイタチ&自衛ジョーに対してはほぼ無力だから彼らが倒されることはないと思うのだが、もしかしてあの影法師娘にやられたのだろうか。
それならそうと報告を寄こせばいいのに、と吐き捨てる茂流田だったが、どうやら自衛ジョーたちは女の子の痴態を人に解説するほど非道ではなかったらしい。
ただ令子にこちらの内情を話してしまった以上、彼女を生かして帰すわけにはいかなかった。今から出しても発見できる可能性は低いだろうが、残りのカマイタチ2匹も使うべきか検討し始めた茂流田だったが、ふと大事なことを思い出した。
「そう言えば横島忠夫たちの方はどうなったんだ? 須狩」
こちらは相棒に任せていたのだが、今どうなっているのか気になって訊ねてみる。何だか顔色が良くないが、まさかこちらも逃げられたなどと言うのだろうか。
「……ついさっきまでロストしてたけど、いま邸内の監視カメラに映ったわ。……って、ああっ!?」
「どうした!?」
真っ青になってモニターに身を乗り出した須狩に、茂流田も驚きをあらわにして続きを促す。
「あいつら、外に通じる扉をたたき壊したわ! このままじゃあいつらにも逃げられ……あら?」
須狩は数秒ほどフリーズした後、少し生気を取り戻したような顔で説明を続けた。
「あいつら、橋を通ってこの塔に入ろうとしてる……? どういうつもりかしら」
まあ横島たちがいるのは塔の3階に通じる一本道の橋だから、飛び降りるわけにはいかないのだろうけど……。
いや違う。いつの間に戻ったのか知らないが、あの影法師娘が一緒にいるのだから、安全に地上に降りるどころか令子のように空に逃げることもできるはずだ。それとも彼女からこの塔の正体を聞いて、こちらと対決するためにあえて乗り込んで来たのだろうか。
「ところであの娘、いつ服を替えたのかしら。というか、普通の霊体は着替えなんかできないわよね」
須狩はやはり女性だけあって、ついそういう方向に目が行ってしまうようだ。しかし今はそれどころでない事をすぐに思い出して、
「まあいいわ、向こうから来てくれるならもっけの幸いよ。連中が来る前にこいつを仕掛けて来るわ」
と何やら怪しい紋様が描かれた壷を手に持って、ぱたぱたと小走りでコントロールルームから出て行った。
横島たちはカリンの案内でついに塔への侵入を果たしたが、この先の道は彼女にも分からない。《覗》を持ったタダスケを先頭に、傭兵に不意打ちを食らわないよう慎重に前進する。
ところがその通路は、いくらも進まないうちに頑丈そうな金属製のシャッターによって行き止まりになっていた。
「……どうする?」
横島やカリンのブレスでは燃やせないだろうし、タダスケの霊波刀でも簡単には斬れまい。3人が考え込んでいると、不意にシャッターが上に向かって開いた。
入って来い、ということのようだ。
部屋の中は照明がついているので明るいが、中はからっぽだった。中央に三脚椅子があり、その上に花瓶大の壷が置かれているだけである。これがこの部屋に仕掛けられた兵器なのだろうか。
「こ、これは……!」
しかしタダスケはこの光景に胸を躍らせていた。そう、あの壷の中にこそ、彼が待ち焦がれていたグーラー(食人鬼女)が隠れているのだ!
10年前は令子とキヌにいじめられたが、ここの横島とカリンはちゃんと話せば分かってくれる。ヘリから吊るされるような事はあるまい。
「この部屋は見覚えがある。俺に任せろ」
思わずニヤけそうになる顔を左手で押さえつつ、右手で2人を制する。部屋の中までは入らずに様子を窺っていると、果たして壷から白い煙が噴き上がって中から人影のようなものが現れた。
(キターーーーーッ!!)
会心のガッツポーズを決めつつ、その右手の中に文珠《恋》を構えるタダスケ。しかしその希望に満ちた表情は、ほんの数瞬あとには深い絶望に取って代わられていた。
なぜなら煙が消えた後に残っていたのは、ボン・キュッ・ボンの美女だったグーラーとは似ても似つかぬ、むくつけき大男だったからである。着ている服はボロい腰布1枚きり、毛深くごつごつした体はいかにも力がありそうに見えた。
「なっ……何故ぇぇぇぇぇっっ!?」
タダスケは天を仰いで絶叫した。ずっとこれを楽しみにしてたというのに、神はなにゆえ自分をこうまで虐げるのか。がっくりと床に手をつき、哀れなほどにうなだれるタダスケ。
「あれは……トロールかな?」
カリンはタダスケに声をかけるのは気が引けたので、とりあえず勉強不足の本体のためにウンチクを披露してやった。
出身地は北欧で、巨人族の末裔だが精霊のような存在だとも考えられている。乱暴かつ知能も低いが、怪力のうえ吸血鬼なみの回復能力を持っている点を見込まれて「商品」として採用されたのだった。
実は南武グループが開発したモンスターではなく、メドーサと一緒にいた「男」との技術交換で手に入れたものの1つである。
するとタダスケが突然がばっと起き上がり、部屋の天井のすみに設置された監視カメラに向かって渾身の大声でがなり立てた。
「くぉら茂流田! ここはグーラーが出て来る場面だろ? 何で美人のねーちゃんじゃなくてこんな暑苦しいの出しやがるんだーーーっ!!」
こちら側の責任者は須狩なのだが、タダスケもやはり責めるのは美女ではなくて男のようだ。茂流田はタダスケたちを実験台にしているのだから怒鳴られること自体は理解できたが、なぜこの男がこんな血の涙まで流して慟哭しているのかは見当すらつかなかった。というかなぜグーラーのことを知っているのか?
茂流田としては無視してトロールをけしかけても良かったのだが、それは何か非常に悪いことであるような気がしたので、たいした手間でもないことだし事情を教えてやることにした。
「グーラーか。『美女で野獣』というのは確かに悪くないが、数が少ない上に捕らえて呪法をかけるのに手間がかかるから、商品としてはちょっと難があるんだよ。
その点このトロールは単純で操りやすいし、増やすのも簡単だからな。ビジネス的にはこっちの方が旨味があるというわけだ」
茂流田の説明はなかなかに合理的で、左脳的に考えればタダスケも「ああなるほど」と納得できたが、感情を司る右脳部分にはとても承服できる話でなかった。
監視カメラに向かってずびしと指を突きつけ、魂が命じるままに怒りの咆哮をあげる。
「茂流田ァァァ! 貴様に今日を生きる資格はないッ!!」
とえらく物騒なタンカを切ると、タダスケは栄光の手を出してまずは邪魔なトロールに躍りかかっていくのだった。
―――つづく。
グーラーを出さないという魔展開……ああっみなさま石を投げないでー!
レス返しは第101話のレス欄で致しましたので。
ではまた。