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「『最強の』後継者その10(GS)」

ラッフィン (2007-09-14 00:43)
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『・・・2番・・・以上の人が合格です』

「やった!合格だ!!」
「おめでと〜」
「よかったわね」

幽霊バイクの事件から翌日、実技試験をやりなおし、無事に合格した忠夫は冥子とエミに祝いの言葉を送られる。ちなみに令子は車の実技を終えた後に追跡を始めていたので、合格して今日は学科試験を受けているのでこの場にはいなかった。

「後は令子姉さんだけだね」
「まだ時間かかるから〜、どっかでお茶しましょ〜」
「別に令子なんて待たなくてもいいじゃない」
「待ってあげようよ」
「そうよ〜。令子ちゃんが可哀想だわ〜」
「わ、わかったわよ。もう」

否定的だったエミだが、二人に反対されてはそれ以上言うことが出来なく令子を待つことになる。

カランカランカラン

「いらっしゃいませ〜。3名様でよろしいでしょうか?」
「はい。そうです」
「こちらへどうぞ〜」

ウェイトレスに案内されて窓側の席に座るエミ達。飲み物と冥子はケーキを頼む。
忠夫は令子に近くの喫茶店にいるとメールを送り、エミと冥子と談笑する。

「最近、仕事はどうなの?」
「順調よ。そうね〜・・・後、半年もすれば一人前と認められるんじゃないかしら?」
「そうね〜。だいたいそんな感じかしら〜」
「一人前になったらどうするの?」
「そりゃ、決まってるじゃない。事務所を開くワケ」
「私も〜。エミちゃん達と共同経営にするつもりなの〜」
「そうなの?」
「は?私はそんな話は知らないわよ?」
「ええ〜!!いいじゃな〜い!」
「嫌よ!私は個人事務所を開いてガンガンに稼ぐんだから!!」
「ええ〜!一緒に事務所を開きましょ〜」
「い・や・よ!」
「エミちゃ〜ん!!」
「ふ、二人とも落ち着いて。ね?ね?」

個人事務所を主張するエミと共同経営を提案する冥子の意見は平行線をたどることになり、その話は一人前になってからということで一旦その場は落ち着いたのであった。先送りにしたとも言うが。その話題は危険と見た忠夫はすぐさま別の話を振り、和やかな雰囲気を取り戻すことに成功する。そんなこんなでしばらく談笑をしていると、気になることが見つかった。

「姉さん。あの人どうしたのかな?」
「ん?あの人って。何かしら?コスプレ?」
「あんな格好で暑くないのかしら〜?」

忠夫の示す方角を見るエミと冥子。そこには魔女ルックの全身黒に包まれ、黒いトンガリ帽子を被り大きなトランクケースを引いている金髪を三つ編みに纏めた女性が傍らに黒猫を伴ってフラフラしながら歩いていた。
いろいろな趣味の人がいるものと考え、冥子とエミは特に気にすることもなく談笑に戻ったが、忠夫はその女性がフラフラしているのが気になり『トイレ』と言って席を外し、外に出る。幸いにも喫茶店の構造で外に出るところを見られることもなく忠夫は外に出れたのであった。
そのとき・・・。

ピクーン!!

「ハゥ!何か嫌な予感がするわ!!」

と某メイドさんが反応したとかしないとか。
外に出た忠夫は女性を追って移動する。女性はすぐに見つかった。

「うわ!かなりフラフラしてるけど、大丈夫かな?」

金髪女性を見た忠夫はその危なっかしさに心配になる。何故か嫌な予感がしたので駆け寄っているところだ。すると、忠夫の予感は正しかったようで突如、その女性の膝から力が抜けたように倒れそうになった。駆け寄っていたおかげでなんとか倒れる前に抱きかかえることに成功した忠夫であったが、安心はできない。とりあえず、喫茶店に入って姉に相談しようと判断してお姫様抱っこをすると喫茶店に向かおうとしてふと足を止めた。忠夫の目の前に黒猫がいたからである。

「どうしたのかな?猫さん?」
「魔鈴ちゃんを助けて欲しいニャ!」
「うお!猫がしゃべった!・・・って驚いてる場合じゃない。安心しな。魔鈴さんって言うのか?「そうニャ」ちゃんと助けるからさ」
「よろしく頼むニャ」
「それより、このトランクケースはどうしようか・・・」
「僕が引いていくから大丈夫ニャ」
「でも、これ重そうだぞ?お前だけで運んでこれるか?」
「大丈夫ニャ。任せるニャ。それよりも早く魔鈴ちゃんを助けて欲しいニャ」
「っとそうだった。じゃ、これは御願いな」

そういって忠夫は喫茶店に急いで入っていくのであった。
喫茶店には幸い人はいなかったが、ぐったりした女性をお姫様抱っこして入ってきた忠夫に冷たい視線を向ける従業員。そんな視線に気付かず忠夫は冥子とエミのところに向かう。

「ちょっと!何やってんのよアンタは!?」
「どうしたの〜?」
「姉さん、さっきこの人が倒れちゃって。ちょっと診てくれないかな?」
「わかったわ〜!」

忠夫の説明をすぐに理解してショウトラを出す冥子。忠夫は金髪女性を長いすにゆっくりと横たわらせて冥子にバトンタッチする。診察はすぐに終った。というか見るからに明らかであった。

「これは日射病ね〜。こんな暑さの中でこの格好だもの〜」
「とりあえず、冷やさなきゃ。忠夫。アンタ店員に頼んで氷をもらってきて」
「わかった!」

忠夫はエミの言うとおりに店員に氷をもらいに向かう。さきほど忠夫に冷たい視線を向けていた店員も事情を聞くとすぐに協力をしてくれた。
エミは携帯で救急車を手配する。やはり、ここはちゃんとした専門の人に診てもらうのが当然だろう。もしかしたら診断結果が違うかもしれないし。そうこうしていると、忠夫はトランクケースを引いてきた猫が店の中に入ってくるのを見つけた。すぐに駆け寄って話しかける。

「うみゃ〜、やっぱり重かったニャ〜・・・」
「お!ちゃんと来れたみたいだな。これから、お前のご主人様を病院につれていくからな」
「そんなに重病なのニャ?」
「ああ、違う違う。念のためって奴だよ。たぶん、見た限りだと軽い日射病みたいだからな」
「よかったニャ〜」
「それで、一緒に救急車に乗るんだが、お前じゃちょっと無理だからトランクに入って待っててくれるか?」
「うぅ〜、仕方ないニャ。我慢するニャ」
「サンキュな」

こんな猫と会話している様子を見られたら、変な目で見られてしまうのだが、今は魔鈴と呼ばれた女性の介抱でそんな余裕もなく忠夫は変な目で見られることはなかったのであった。
10分後に救急車が到着すると忠夫、エミ、冥子が付き添いとして同乗した。ただ、このとき誰も気付かなかった。


令子に連絡するということを――


忠夫達が救急車に乗って病院に向かって10分後。喫茶店に一人の黒長髪の男が入って来た。彼は席に案内されるとコーヒーを頼み、取り出した紙を見始める。その紙に書かれているのは不動産の物件らしい。家?又は別の用途に使うのか?とにかく物件を探しているのは確かであった。
物件を眺めてしばらくするとまた喫茶店に客が入って来たらしい。彼はふと顔を上げ、入って来た客を見ると思わず声をあげてしまった。

「令子ちゃん?」
「え?あ、西条さん?」

入って来た客は令子であったようだ。西条と呼ばれた男と知り合いのようである。それもそのはず、西条は令子の母の最期の弟子であり、令子の兄貴分であり初恋の相手でもあるのだから。二人は再会を喜んだ。

「やっぱり令子ちゃんか。綺麗になったね」
「西条さんも格好良くなってるわ。一瞬、誰だかわからなかったもの。それより、いつ帰国したの?連絡をくれれば迎えに行ったのに」
「それは僕の台詞さ。帰国に関してはついさっきさ。連絡しなかったのは君を驚かせようとしただけ。まぁ、僕のほうが驚かされたけどね。君はあまりに綺麗になってたものだから」
「もう、西条さんってば。口が上手いんだから。そんなこと言われても何も出ないわよ」
「ははは、事実を言ったまでだよ」

久しぶりの再開に二人は盛り上がる。片やずっと気になっていた女性との再会(別れたときは少女だったが)片や(今はどうかわからないが)憧れを抱いていたと同時に恋焦がれていた男性との再会だ。盛り上がらないはずがない。時間も忘れて二人は会話するのだった。もちろん、そのときの令子の頭には忠夫達のことはなかったのである。


所変わって病院では、検査を終えて医師から診断結果を聞くところであった。
今だに眠っている魔鈴の傍らで医師の正面に座って結果を聞く忠夫。冥子は車を手配しに電話を掛けにいっている。エミは魔鈴の荷物番として外にいる。何故外かというと猫もいたために病院の中に入ることが出来ないからである。さすがに猫をトランクの中に入れたままでは可哀想だと思ったらしい。

「この女性の診断結果ですが、軽い日射病ですね」
「そうですか。ありがとうございました」
「今日は安静にしてくださいね」
「わかりました」

診断結果を聞いた後、魔鈴をそっと抱き起こし、背負うと立ち上がり診察室を後にした。

「では、失礼します」
「お大事に」

病院のロビーにいくと冥子が待っていて、こっちに気付くと歩み寄って来た。

「車は手配したわ〜。後10分くらいで来るって〜」
「そっか。じゃ、しばらく待ってようか」

魔鈴が少しズレ落ちてきていたのでそっと背負いなおしながら答える忠夫。外に出てエミと合流して車が来るのを待つことに。そこで冥子が猫を見つけて『カワイイ〜♪』と抱き上げて頬刷りし、猫が危うく焦げそうになったという微笑ましい(?)エピソードがあったりした。
ちなみに、令子に連絡することを思い出すのは魔鈴を冥子・忠夫宅に運んだ後だったのは余談である。

「お嬢様。お待たせしました」
「フミさ〜ん。ご苦労様〜。私達の家までよろしくね〜」
「はい。では、お乗りくださ・・・そこのお方はどちら様でしょうか?」

車のドアを開け、冥子達を乗るように促していたフミの目に忠夫に背負われている魔鈴の姿が映る。内心、『さっきの嫌な予感はこれですか!?』と納得していたりする。そこでまだ魔鈴のことを説明していなかったことに気付いた冥子はフミに説明した。

「この人が日射病で倒れたところを忠夫君が助けてあげたの〜」
「まぁ!そうでしたか。さすが忠夫様。お優しいですね♪」
「いや、当然のことをしたまでだよ」

口では忠夫を褒めているフミであったが、内心では忠夫に背負われている魔鈴が羨ましくて仕方ない。なんとかポーカーフェイスを貫いているフミだったが、後ろで組まれた手を真っ白になるまで力一杯握り締めてなんとか耐えていたりする。
全員が車に乗り込んだことを確認すると走り始める。一番後ろの席に忠夫と魔鈴、その向かい側にエミと冥子、運転席にフミといった席である。
魔鈴は忠夫に膝枕されていて、氷袋を当てられている。バックミラーでときどき後ろを確認するフミは『なんて羨ましい!』と叫びたくなっていたり。

「全く、なんなんですか?あの女は。忠夫様に膝枕をしてもらうなんて・・・なんて羨ましいことを!そこは私の特等席なんですよ?それを突然現れて具合が悪くて倒れたからって・・・許せません!忠夫様もそんな女なんて放って置けばいいんですよ。誰にでもお優しいんですから。その分私に優しくしてくれてもいいじゃないですか。そこが忠夫様のいいところであり、悪いところでもあるんですけどね。こうなったら私も具合が悪くなったフリして忠夫様に膝枕を・・・ポッ///いいかも。むしろ、最高じゃないですか!でもでも、膝枕してあげるっていうのも捨てがたいですね。私の膝枕で気持ちよさそうにしている忠夫様の頭を優しく撫でてあげちゃったり、そうしたら忠夫様は私の頬を一撫でしてくれるんです。

『どうしたんです?忠夫様?』

『フミさんの肌が綺麗だな〜って思って触りたくなったんだ』

『もう///何を言うんですか///』

『ははは。照れたフミさんもカワイイな』

『忠夫様///』

『ごめんごめん。許して』

『許しません!!』

『そんなこと言わずにね?なんでもするから』

『本当ですか?』

『本当、本当』

『じゃ、じゃあ・・・私にキスしてくれたら許してあげます』

『え?』

『してくれないんですか?じゃ、許しません』

『わ、わかったよ』

そして、忠夫様と私の顔が近づいてやがて・・・きゃぁああああああ///私ったら私ったら私ったらぁああああああ///」

ちなみに全て小声で言っているので後ろには聞こえていない。ただ、前を見ると一目でバレてしまうだろう。なぜなら、片手を頬に当てて体をぎゅいんぎゅいんと捻っているのだから。前を向かれなかったことを幸いと思わねばなるまい。
そんなフミに気付かず忠夫は心配気に魔鈴を見る。軽い日射病だといわれたがさきほどから全然目を覚ます気配がないからである。
そんな忠夫を察してか冥子もエミも言葉を発さない。そのため、家につくまで車の中は静寂に包まれるのであった。

「フミさんありがと〜」
「いえ、これが私の仕事ですから。では、また御用がおありのようならお呼びください」

そういうと一礼して車を走らせるフミ。最後まで忠夫に背負われている魔鈴を羨ましそうに眺めていた。フミを見送ると忠夫達は家に入り、すぐに布団を敷く。そして、その上に魔鈴を寝かせた。冥子は氷枕を作りに台所へ向かい、エミは濡れタオルを用意するために洗面所にタオルを取りに行く。やることがない忠夫は魔鈴を見つめて異常がないかを監視することに。
結局、氷枕と濡れタオルをそれぞれ設置しても魔鈴は目覚めることがなかったのだが、ここにはもう一人・・・いや、もう一匹。話せる相手がいるのだ。

「魔鈴ちゃんは大丈夫かニャ?」

冥子に用意してもらったミルクを舐めながら問いかけてくる猫。忠夫はもう慣れてしまっていたが、冥子とエミは猫がしゃべったのを初めて聞いたために驚愕する。

「猫がしゃべったぁ?」
「うわ〜、カワイイ〜♪」

訂正、冥子はカワイイと目を輝かせていて全然驚いていなかった。

「ああ、眠っているだけだから大丈夫だと思うぞ」
「でも、さっきから眠ったままニャ」
「そうなんだよな〜。魔鈴さんだっけ?彼女は疲れてたんか?」
「そういえば、飛行機に乗ってから寝てないニャ」
「あ、そりゃ疲れるだろ。その疲れもあって起きないんだな」
「なるほどニャ。納得したニャ」

二人をスルーして猫と話している忠夫。すかさずエミのツッコミが飛んでくる。

「あんた、なんでそんなに普通に話してるのよ?猫が話してるのよ?」
「そうなんだけどさ。もう慣れちゃったし」
「そういう問題じゃないでしょうが・・・」
「そういえば、まだ説明してなかったニャ」

忠夫とエミのやりとりを聞いて自分の紹介をしてなかったことに気がつく猫。起用に前足をなるほどとポンと叩いて見せている。なんとも人間みたいな仕草である。
そして、猫自身の説明をしようとしたときである。寝ていた魔鈴が目を覚ます。

「・・・ん」
「「「目が覚めた?」」」
「魔鈴ちゃん!?」
「あれ?ここは・・・私はどうしたんだろう?」

頭を抑えながら上半身を起こし、自分に何があったのか思い出そうとする魔鈴。その魔鈴に猫が飛び込む。よほど心配だったのだろう。猫を抱き上げた魔鈴はそこで忠夫達の存在に気がついた。

「あら?あなた達は?」
「警戒しなくていいワケ。日射病で倒れたあなたを病院まで運んで診察してもらった後、私の隣にいるこの子の家まで運んで来たのよ」
「そうだったんですか。ありがとうございます。おかげで助かりました。」

エミの説明を聞いて、礼儀正しく感謝の言葉を表す魔鈴。忠夫達は彼女の病状を説明した後、どうして日射病になるまで歩いていたのかを聞いてみた。

「実は、お恥ずかしいのですが、久しぶりの日本でどこをどう行けばいいかわからなかったので歩き回っていたのです。一応、地図を持ってはいたのですが、どうも地図は苦手で・・・」

地図を見ながら目的地まで歩き回っている途中で、魔女ルックという全身黒衣という格好と飛行機を乗ってから寝ていないことが災いし、日射病で倒れてしまったということらしい。

「ちょっとその地図を見せてもらっていいですか?」
「あ、うん。っと、これね」
「え〜っと。マークしてあるのが何箇所かありますけど、どこに行こうとしてたんです?」
「実は全部を回ろうかと思ってるのよ。近いうちにレストランを開こうと思ってね?」
「へぇ、すごいですね。出来たら是非行かせてくださいね」
「うん。歓迎するわ」

年下の忠夫には敬語ではなく、ちょっと砕けた感じの親しみやすいお姉さん的な口調で答える魔鈴。今回は、近々広くレストランの場所の下見をしにきたらしい。
と、ここで忠夫は名案だとばかりに言った。

「じゃ、俺が案内するよ」
「え?」
「ここの地図に書かれてるところなら大体はわかるからね。お姉さんは倒れたばかりだから負担をかけないほうがいいでしょ?」
「で、でも・・・」
「それはいいわね〜。そうしましょ〜」
「そうね。また倒れたら大変だしね」
「あの〜・・・」
「ね?いいでしょ?お姉さん」
「・・・そうですね。じゃ、御願いしようかしら」
「任せてくださいッス」

ということで忠夫が魔鈴の案内をすることに決まったのである。ちなみに忠夫は魔鈴という名前を聞いていたが、自己紹介もしていないのでお姉さんと呼ぶことにしたのである。

「では、さっそく・・・」
「「「待った!!」」」
「はい?」

早速、下見に向かおうとした魔鈴を3人は揃って止めた。
不思議に思う魔鈴。だが、医師から今日は安静にさせてと言われているので休ませておきたいと考えている3人。まぁ、今日は安静にしておけと言われているからといって律儀に待つほど殊勝でもないが、それでも意識を取り戻した直後だというのに出かけさせるほど鬼でもない。

「今日は安静にしてって言われてるんです」
「せめてもう少し休んでからにして欲しいワケ」
「そうよ〜。無理してもまた倒れちゃうし〜」
「でも、そしたらあなた達に迷惑を・・・」
「「迷惑じゃないよ(わ〜)」」
「この二人に同感ね。むしろ、途中で倒れるほうが迷惑よ。ここは言われたとおりにしなさい」
「・・・わかりました。お世話になります」

3人に諭され、魔鈴は言葉に甘えることにしたのであった。
その後、忠夫、エミ、冥子、魔鈴は談笑し、しゃべる猫の話に移っていく。

「へぇ。この猫は使い魔なのね」
「そうなんですよ。興味があるんですか?エミさん」
「そうね。少し興味があるワケ」

そういうわけで意気投合した二人と。

「猫さ〜ん、ナデナデしていい〜?」
「優しくしてくれニャ?」
「ありがと〜」

ナデナデナデナデ

ゴロゴロゴロゴロ・・・

魔鈴の猫と仲良くなる冥子。

「さっきはありがとね」
「どういたしまして。具合はどうかな?」
「うん、おかげで大分楽になったわ」
「油断は禁物だよ?もう少し休んでおいてね」
「わかったわ。言うとおりにします」
「よろしい」

「「ふふ、あははは」」

と仲良くなった忠夫と魔鈴。エミと魔鈴の魔法談に忠夫も加わり、知識の足りない忠夫に補足を付け加えながら盛り上がった。
そんなときにエミの携帯が鳴り響く。

「もう!盛り上がってるときに誰かしら?」

盛り上がってたところに水を差されたように感じ、少し怒り気味に携帯を取り出そうとするエミ。そのとき、冥子が静かにやってきて忠夫の肩をそっと叩く。それに気付いた忠夫は電話をするであろうエミに気を使って小さな声で冥子に問いかけた。

「どうしたの?冥子姉さん」
「あのね〜、私も今思い出したんだけど〜。たぶん〜、あの電話の相手って令子ちゃんだと思うの〜」
「令子姉さん?って、ああ!?」
「忠夫君も思い出したみたいね〜」
「ってことは?」
「耳を塞いだほうがいいってことよ〜」

そう、今まで令子に自分達がどこにいるかを連絡していないことに気がついたのだ。放っておかれた令子が怒り心頭だということは容易に想像できる。つまり、第一声が大音量で放たれるということで、今だに思い出さない様子のエミには悪いが自分達は耳を守ろうと忠夫と冥子は両手で耳を押さえた。

「魔鈴さんもはやく耳を塞いで!!」
「え?え?どうしたんですか?」

状況を理解できない魔鈴はただ戸惑うばかりだ。エミの携帯が鳴ったら忠夫達が耳を塞ぎ始めたのだから。自分も耳を塞ぐように言ってくるし。突然のことに行動に移せない魔鈴。
もうエミは携帯を開き通話ボタンを押そうとしているので時間がない。戸惑っている魔鈴に痺れをきらし、忠夫は少々強引な行動に出た。

「ごめん。ちょっと我慢してね」
「え?きゃ!!

片方の腕で魔鈴の頭をかき抱いて自分の胸へ押し付ける。二の腕と手のひらで魔鈴の両耳を塞ぎ、残った片手で片耳を塞ぐと首を傾けてもう片方の耳を肩で塞ぐ。
そして、次の瞬間!!

『あんたらはどこをほっつき歩いてるのよぉおおおおおおおおおおおお!!』

令子の怒声がエミの携帯を通して響いたのだった。


あとがき

最近、電波の受信が悪いな〜・・・ラッフィンです。

魔鈴&西条登場w
はやくもエミ達と打ち解けた魔鈴と令子と再会して話が盛り上がる西条。
今後の展開はいかに?

次回!ついに令子と西条が魔鈴達と合流します!
では、次回!また、お会いしましょうw


レス返しです。


HEY2様

今回もフミさんは羨ましいシチュをとられてしまいました。
脳内補完でなんとか耐え忍んでいますが、いつまでもつやら・・・。

はいwフィフス忠夫シスター・・・げふんげふん。現代の魔女こと魔鈴さんが登場しました〜wついでに長髪公務員さんもw
次回、合流しますw


内海一弘様

今回は魔鈴は忠夫達と合流。西条は令子と合流という流れでした。
次回はその二組が合流します。
どうなるかは・・・まだわかりませんw


DOM様

忠夫メモリーを残すためならお金を惜しまない。それがフミさんクオリティw
そして、すっごいバイクが六道から贈られてくる前にフミさんからきそうで怖いと思いますw

GMの片鱗は見せられたので満足な私w
この作品を読んでる人は、ロン毛さんがいいとこあると想像できるでしょうか?
私はできませんでした・・・。


FFF隊員No1様

ある意味、フミさんから逃げてるのかと(ぇ

魔女さんははやくも打ち解けましたw

そしてロン毛さんですが・・・・フミさんに折檻されている姿が容易に想像できてしまいます。私は末期ですかね?


俊様

ご指摘ありがとうございます。

フミさんの出番を増やしたいのですが、冥子達が目立ってしまうとどうしても出せなくなってしまうのですよ。そこらへんが難しいところですね。

私も同意見で西条はフミさん達にボコボコにされてるところしか想像できな(ry


らいだー様

そうですよね〜。私も指摘されてそう思いました。
これは私の想像力が足りなかったのが原因ですね。
反省。


Iota様

はい、反省してます。
今回は設定からして失敗してしまいました〜。


Tシロー様

そろそろネタが苦しくなってきたというか・・・私の力不足が如実に現れてしまったというか、とにかく失敗しました。勉強になります。

というわけで新キャラを出してみました。これで変わればいいんですけど・・・。

PS,気分転換に新作でも投稿しようかな?


風彌様

最初にいっておこう!
私が書く西条にいいとこを期待しないで頂きたい(マテ!

今回は魔鈴さんがおいしい役にwメインヒロインを食いつぶす勢いですw


シシン様

お久しぶりですw
最近、電波の受信が悪いせいかどうもフミさんのパワーがダウンしてるんですよね〜。ここで、西条を使って復活させますか!?

さて、今回ですが。
西条と令子合流!!でも、描写少なし!!

魔鈴さん、冥子達と合流!すぐに打ち解けました。何気においしい役になってる魔鈴さんですw

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