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「光と影のカプリス 第98話(GS)」

クロト (2007-09-10 20:04)
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 いよいよ令子が南武グループからの依頼を引き受けて幽霊屋敷におもむく日がやってきた。彼らが自分をテスト相手にするつもりなのは知っているのだが、提示された3億円という巨額の報酬につい目がくらんでしまったのだ。
 といってもあくまでピンチになったら小竜姫が助けてくれるというのが前提条件なのだが、それゆえに待ち合わせの時刻に現れたのが男性2人だけだったことに令子は不満を隠さなかった。肝心の女神サマはいったいどこに隠れているのか?
 いやそれより人の顔を見るなり「令子ーー!」と叫んで飛びかかってきたこのおっさんはいったい何者なのだろう。

「……いやすいません、知人によく似ていたものですから」

 横島にかかと落としをくらってぶっ倒れたが、それでもすぐ起き上がってヘコヘコ謝ってくる辺りどうもこのスケベ小僧に似ている気がする、と思ったら本当に親戚だったとは。

「はあ、横島クンの親戚で海外でGSをですか……でも今日の仕事はちょっとハードなんで、正直知らない人は遠慮したいんですけど」

 小竜姫の紹介なのだから腕は確かだと思うが、何しろ今から行くのは心霊兵器の館なのだ。初対面の人間を連れて行って何かあったら困る。かなり剣呑な視線をぶつけたりしたが、それは横島タダスケと名乗ったこの青年の身を案じたからである。
 しかしタダスケはごく飄々とした顔つきでその眼光を受け流すと、何気なく右手をあげて栄光の手を発現、一瞬で両刃の長剣に変えてみせた。

「ええ、その辺は小山さんから聞いてますよ。だからこそ俺が選ばれたわけですし」
「……!」

 その霊波刀が放つ霊圧の強さに令子は思わず目をみはった。以前犬塚シロという人狼の少女が似たような技を使っていたが、これは出力も自由度もそれをはるかに上回る。いや切れ味でいうなら自分の神通鞭より上だろう。
 なるほどこれなら足手まといにはなるまい。

(……ふう、どうにかなったか)

 令子の視線がゆるんだことにタダスケは内心でほっと安堵の息をついた。文珠を見せれば一発承認は疑いなかったのだが、それをやったら思い切り注目されていろいろとマズい事になるのは目に見えている。

(令子のやつ、俺が事務所の備品として出した文珠をヘソクリしてるフシがあるからなぁ。この世界じゃ赤の他人なんだし、どんな反応してくることやら怖くて想像する気にもなれん。
 あっちじゃ文珠は汎用性ありすぎて悪用が容易だからっつーことで売っ払うのは禁止されてたけど、こっちにゃそんなルールはねえからな。いや令子のことだからそーゆー考え方はせんだろうけど、興味を持たんとは思えんし……)

 10年前は従業員だったし作るペースも遅かったから切り札扱いで取り上げられるような事はなかったのだが、元従業員の親戚というだけの人間にそんな遠慮はしないだろう。それに自分が間違って正体をしゃべってしまうような事になったらもう目も当てられない。
 というわけでタダスケは文珠はなるべく使わず、使う時も目に見えないような方法をとるべきだと考えていた。あの幽霊屋敷に行くならぜひ今回もグーラーに《恋》を使ってちょっとしたアバンチュール、もとい味方に引き入れて助けてやりたいものだが、その辺りは状況次第ということになるだろう。
 タダスケがそんな物思いにふけっている間に、令子は今度は横島の方に顔を向けていた。

「で、横島クンか……小山さんとカリンはどーしたのよ!?」

 令子も横島が成長したことは認めているが、戦力としては小竜姫やカリンの方がずっとマシである。わざわざ1番弱っちい上に人格的に問題ありまくりなヤツだけを連れて行く理由はない。
 横島はその軽い扱いにちょっとだけ鼻白んだが、令子の言うことは残念ながら正当だ。特に不満を述べ立てることもせず、普通に事情を説明した。

「人数が多いと連中が警戒するかも知れないんで、カリンは屋敷に入るまで引っ込んでるそーです。タマモは危険なんで留守番。
 所長はここです」

 とジャケットを広げて内ポケットを見せる。携帯電話でも入っているのかと思われたその膨らみからいきなり声が響いたので令子はびっくりして思わず半歩下がってしまった。

「ああ、驚かせてすいません。私は魔族が現れるまでは目立ちたくないので、こうして隠れてることにしたんです。
 あなた方ならたいていの敵は退けられると思いますし」
「こ、小山さんか……びっくりしたわ。じゃあこっちに来てちょうだい」

 小竜姫の言い分はもっともなので、令子はそのことに関しては追及しなかった。しかしそのまま動こうとしないので令子は待ちかねて手を伸ばしてみたのだが、なぜかそれにも訝しげな反問が返されただけであった。

「どうしてですか?」
「どうしてって……私を守ってくれるんじゃないの?」

 令子はそういう認識でいたのだが、小竜姫はますます空々しい声ですっとぼけてきたではないか。

「いえ、私はそんなこと言った覚えはありませんが……。むしろ雇用主としては従業員の方を守る責任がありますし」
「な、何よそれ!?」

 小竜姫は横島のことを恋人だの婚約者だのとは言わなかったが、それでも令子の眉をはね上げさせるには十分であった。確かに小竜姫は「お手伝いする用意がある」と言っただけで、「令子の身を守る」とはひと言もいわなかったが、あの状況ならそう解釈するのが普通だと思う。
 しかも横島はタダスケにもらった文珠《防》をポケットの中に隠しているから、遠くから狙撃でもされない限り自分で身の安全は守れるのだが、ただの知り合いと婚約者とで扱いが違うのは仕方のないことであった。
 むろんタダスケ自身も同じ準備をしているのだが、こちらも当然令子には秘密である。

「……つーか私よりこのガキの方が大事ってどーゆーコトよ!?」

 理屈では小竜姫のいうこともわかるのだが、それなら横島は連れて行かずに彼女だけ来るという方法もあるだろう。小竜姫が本当に自分を見捨てる気でいるわけではない事もわかっていたが、それでもつい横島の襟元をつかみ上げてしまったのは、令子的価値観と天邪鬼さがなせる哀しき業であった。

「「ま、まあまあ美神さん落ち着いて」」

 しかしキヌとタダスケに2人がかりでなだめられて、しぶしぶ矛を収める。いや確かに横島にやって欲しいこともあると言えばあるのだ。

「今回は場所が心霊兵器屋敷だからいろいろと道具を準備したんだけど、どーやって持ち運ぶか悩んでたところなのよね」

 と令子が指さした大きなリュックは、電灯やら寝袋やらでパンパンになっていた。横島に背負えとはっきり言わないのは、彼が美神事務所を辞めてもうかなり経つことと、その懐に現雇い主の小竜姫がいるので多少の遠慮があるからだ。
 しかし横島は言われずともこれは自分の役目だと理解していた。いつもやっていた事だし、神通棍や霊波刀での近接戦闘がメインの令子やタダスケが大荷物を背負って行くなど愚かにも程がある。
 その点横島は前衛を影法師が守ってくれる上に、結界や金縛りという防御手段まで持っているから素早い動作が必要とされる場面は少ないのだ。その割には体術の修業もしっかりやらされているけれど!

「で、この中に美神さんの秘密の着替えとかが入ってるわけっスね? 荷物持ちとして事前に確認を……」
「「せんでええっ!」」

 令子とタダスケの強烈なWツッコミで横島は床に伏した。もう婚約者までできたというのに、まだアホは治らないらしい。
 外でやったら暴行どころか傷害ものの暴力行為だったが、このメンツではもう日常茶飯事である。タダスケは後頭部からだくだくと出血している横島を完全スルーして令子に向き直った。

「それで、これからどうするんですか?」
「え? ああ、現場は山奥の森の中だからヘリコプターで行くことになってるわ。東京ヘリポートに連中がチャーターしたヘリが待ってるから、それで現地に直行よ。
 じゃ、そろそろ時間だし出ましょうか」

 令子の方も横島の惨状など気にかけもせず、壁掛け時計を見上げながらそう答える。もっとも当の横島自身が数秒で何事もなかったかのように起き上がっているのだから、それがむしろ当然の反応なのかも知れない。

「しくしく……タダで手伝ってあげるんだから、もっとこー『横島クン、頼りにしてるからがんばってね!』とかゆってほっぺにキスしてくれるとか、そのくらいの激励はあっていーと思うのに……」
「……何か言いましたか?」

 またぶつぶつとおバカな繰り言をぼやく横島だったが、懐から気迫のこもりまくった念話を飛ばされて沈黙した。小竜姫も横島が本気で言ってるわけじゃないと分かってはいるが、腹が立つのは女として当たり前の感情である。
 まあ激励のキスくらい自分がしてやってもいいのだが、ここで言うとまた騒ぎになるので止めておいた。

「それじゃ美神さん、小山さんもタダスケさんも横島さんもカリンさんも気をつけて下さいね」

 と心配そうな顔で令子たちを見送ったキヌは留守番である。見習い資格すら無い女の子を罠の中に飛び込ませるわけには行かないし、死霊術のスキルは心霊「兵器」にはおそらく効かないだろうから単に危険なだけで来てもらう意味がないのだ。
 タダスケはネクロマンサーの笛でガルーダの雛を操れることを知っているのだが、それを言えば正体を怪しまれるのは必至なので令子の決定に口を挟むことはできなかった。今回は小竜姫がいるからどうしても必要な戦力というわけではないし、それにもうタマモとデキている横島がキヌにまで告白されたら面白くない、もとい彼も返事に困るだろうから留守番してくれてた方がむしろ安心だったし。

「大丈夫よ、私を実験台にしようなんてバカなこと考えた連中をちょっとシメて来るだけだから。おキヌちゃんは美味しいご飯つくって待っててね」

 すでに扉に向かっていた令子はくるっと振り向いて妹分の少女にそう不敵な微笑みで答えると、いつも通り颯爽と胸を張って戦いの場に足を踏み出したのだった。


 一方そのころ、留守番中のタマモもまた別の戦いに赴いていた。
 場所は朧寿司隣の朧と神無の自宅、目的はお揚げのレシピを受け取ることである。
 テーブルを挟んで向かい合った月神族2人を前に、タマモはぴしっと背すじを伸ばしてきちんと正座し、決意と緊張を満面に表して彼女たちが口を開くのを待っていた。
 タマモにしては実に殊勝な態度だったが、いかに小竜姫の口利きとはいえ、「伝説の寿司王」の技をつまみ食い的にお揚げのところだけ教えてもらおうなんて虫のいいことを考えているのだからいくら礼儀を尽くしても過ぎるということはない。
 やがて神無が武道家らしいきびきびとした口調で訊ねてきた。

「小山どのから話は聞いている。お揚げのレシピが欲しいそうだな」
「は、はい!」

 思わず背すじを伸ばし直し、敬語で答えてしまうタマモ。横島やカリンがここにいたら目と耳を疑っていたであろう。

「小山どのの頼みだから嫌とは言わんが、しかしいかなる道でも極意というのはまことに微妙で、不立文字と言われるように言葉や文章では伝え切れないものだ。だからレシピなどという簡単なもので教えることはできん」

 タマモはこの言葉を感動をもって聴いていた。やはりプロは言うことが違う。
 小竜姫も剣についてはこういう境地に達しているのだろうが、料理の方はあくまで余技だからここまで突き詰めてはいないのだ。

「なのでどうしても学びたいならしばらくここに通ってもらうことになるが、それでいいだろうか?」
「はいっ、喜んで!!」

 タマモはぱーっと花のように表情を明るくして頭を下げた。指導は厳しいだろうが、だからこそレシピ1枚で済まされるより価値があるというものだ。
 すると朧がいつも通りのやわらかい微笑を浮かべて、

「じゃ、今日はまずタマモさんの腕前を見せてもらおうかしら。それを知っておかないとどう教えていいかもわからないものね」
「はいっ!」

 さっそくの有り難きお言葉に目をキラキラさせて頷くタマモ。
 こうして最高の師を得たお揚げ娘は、みずからが新たなる伝説となるべくますますこの道を突き進むことを己自身に誓うのだった。


「……小竜姫、そろそろ幽霊屋敷に着いたかしら?」

 こちらも小山事務所で留守番中のヒャクメが退屈そうに呟いた。タマモとは違って緊張感のかけらもない、だらーっとした口調である。
 くだんの幽霊屋敷にメドーサが居る可能性は低いが、茂流田と須狩が彼女のアジトの場所を知っているかもしれない。しかし小竜姫が彼らに尋問するのは何かと問題があるので、2人を気絶させた上でヒャクメが記憶を読む、という計画になっているのだ。そのため彼女は小竜姫から呼び出されるまでここで待機しているというわけだ。
 ちょっと乱暴なやり方だが、南武グループが人造魔族をつくっていたという物証を手に入れた後ならこの程度のことは許される。

(確かにこれなら人界への直接的な干渉は最低限に抑えられるけど……何だか釈然としないのね)

 この方法なら茂流田たちに神族の関与を知られる恐れはないし、南武への「神罰」は彼らが実験でGSを殺した証拠を令子を通じてオカルトGメンに渡してやれば、後は人界の司法組織が勝手にやってくれるので見物しているだけで済む。
 実に合理的だと思うが、神族としてはやることがえげつないんじゃないかなあ、というためらいの気持ちがあったりするのだ。
 もっともこの作戦よりいいアイデアなんて全然思い浮かばないので、文句を言ったりさぼったりするつもりは無いのだけれど……。

(それにしても小竜姫、まさかいきなり横島さんと婚約だなんて……こんなにびっくりしたのは生まれて初めてなのね)

 それもタマモの存在を受け入れてまでしてだなんて。そこまで思い切るとは、よほど嫁き遅れが怖かった……げふんげふん! あの少年のことが好きだったのだろう。
 まあ横島なら小竜姫を不幸にすることはあるまいし、友人として大いに祝福してあげようと思う。からかうネタが1つ減ってしまったのは残念だけれど。

「……ところでそろそろお腹すいてきたんだけど、タマモさんまだかしら?」

 今夜はタマモがここに来ていっしょに夕食をとる約束になっているのだが、やっぱり奥義の伝授は時間がかかるのだろうか。
 と思っていたら呼び鈴が鳴り、狐娘の声が聞こえた。ヒャクメは「はーい、今行くのねー」とやっぱり緊張感のない声で答えつつ、立ち上がってドアを開けに向かうのだった。


「森の中に旧華族の屋敷の廃屋かあ……! ゴシックホラーの舞台そのまんまね」

 ヘリの座席から幽霊屋敷を見下ろした令子が何食わぬ顔で呟く。ここの本当の姿をすでに知ってはいるのだが、ヘリのパイロットも南武グループの手先かも知れないから、あくまで普通に除霊に来た風を装っているのだ。
 時刻は夕暮れ時で太陽はまだ半分ほど残っているが、雲が厚いためかなり暗くなっていた。
 深い森の一角を切り取って建てられたように見える屋敷の敷地はかなり広く、庭もヘリが楽々と着陸できるほどの面積があった。なるほど心霊兵器の実験場として非の打ち所のない物件である。
 令子たちがヘリを降りると、30歳台くらいに見える男女2人が挨拶に来た。

「ようこそ美神令子さん! 南武グループリゾート開発部の茂流田です」
「須狩です」

 にこやかに挨拶する2人の姿は本当にごく普通のサラリーマンのようで、兵器開発の責任者として何人ものGSを死に追いやり、これから令子たちをも死ぬまで実験に付き合わせようとしている危険人物にはとても見えない。
 須狩はけっこう美人だったが、さすがの横島も彼女に飛びかかる気はないようだ。

「ところでそちらのお2人は?」

 茂流田は令子とキヌの顔は写真を見て覚えていたが、横島とタダスケの顔までは知らない。そう言って紹介を求めた。

「ああ、そう言えばまだ話してなかったわね。こちらの年上の方が海外でGSをしてる横島タダスケさんで、若い方がその親戚で小山除霊事務所に勤めてる横島忠夫クン。今日はウチのおキヌちゃんがどうしても外せない用事があったから、代わりに助っ人をお願いしたの」

 さすが寝技裏技大得意の令子だけあって、横島ズの紹介の仕方にもソツがない。横島ズもそれに続いて会釈した。

「横島タダスケです、よろしく」
「横島忠夫っス」
「そうですか、よろしくお願いします」

 茂流田はタダスケのことはまったく知らなかったが、小山事務所の名前は聞いたことがある。確かしばらく前の人狼辻斬り事件でかなりの活躍をした事務所だったはずだ。
 横島ズは2人とも見た目はパッとしないが、美神令子ほどの一流GSがその辺を見込んで連れて来たのなら腕は確かなのだろう。ネクロマンサーが来なかったのは残念だが、まあ不足はない。
 その後5人は庭に設置されたテントに入って、改めて仕事の内容の詳しい説明を聞くことになった。

「―――我が社ではこの館をホテルに改装して、自然環境を生かした高級リゾートを建設する計画だったのです。ところがいざ改装工事という段になって、ここが霊的不良物件であることが明らかになり……」

 要するに幽霊屋敷と気づかずに買ってしまったというわけだ。昼間下見をした時は何もなかったのだが、夜になったら人間の仕業とは思えない凶悪な殺人事件が起こったのだという。しかも現場には霊的反応が強く残っていた。
 ……と茂流田は説明したが、むろん嘘である。令子たちはそのことを百も承知していたが、それを態度に出すようなことはせずに大人しく聞いていた。

「何が起きたのかはわかりませんが、以後ここで夜を過ごそうとしたGSが数人―――」

 そこで須狩がその現場の写真を見せてくれた。それを手に取った令子の眼が一瞬鋭く光る。
 今はこれは被害状況を示す写真でしかないが、南武のGS殺害が明らかになった後なら物的証拠の1つになる。令子はさりげなく理由をつけて、それを他の資料といっしょに預かることにした。むろん今の会話もこっそり録音している。
 令子は「神罰」のことは聞いていないのだが、相手が誰だろうと敵になったらとことん叩きのめすのが彼女の流儀だ。これを母親に渡してグループごと破滅させるというのが令子の「バカなこと考えた連中をちょっとシメて来る」作戦であった。
 もっとも令子のこの行動も小竜姫の読み通りだったりするのだが……。
 というわけで令子はその辺りの内心はおくびにも出さず、そ知らぬ顔で茂流田たちに提案した。

「そうすると、そろそろ危険な時間に入るわけね。私たちはこれから屋敷の中に入るけど、あなたたちは敷地から出た方がいいと思うわ」
「わかりました、どうかお気をつけて。
 明日の朝、このヘリで迎えに来ますので」

 茂流田もポーカーフェイスでそう答えると、須狩とともに令子たちが乗って来たヘリで屋敷を後にするのだった。


 ―――つづく。

 そろそろ番外編03を出そうと思いましたが、通算100話目がエロというのも何なので本編を先にしました(^^;
 タダスケが令子と文珠の関係について色々考えてますが、原作の「サバイバルの館」編の令子が「文珠使わないでよもったいない! 何発も使えないんでしょ!?」と言っているのに対し、タダスケ編の未来令子は手紙の中にヘソクリ文珠を2個同封していたのでこういう事だろうと考えました。いくら令子でも従業員、つまり給料稼ぎに来てる人から(高価な?)物を「取り上げる」のはあこぎ過ぎますものねぇ。でも夫婦なら財産は共有ですから無問題と考えたんじゃないかと思うのですよー。
 横島が「タダスケが大荷物を背負っていくのは愚か」と考察してますが、タダスケも前衛で格闘するからには荷物持ちで体力を消耗するのは避けた方がいいはずで、他に持ってくれる人がいるならそちらに任せた方が賢いだろうというわけであります。原作の横島も格闘する時はちゃんとリュック下ろしてましたし。
 ではレス返し……の前に、みなさま小竜姫さまにご祝辞ありがとうございます。本人に代わって厚くお礼申し上げさせていただきます(w

○KOS-MOSさん
 毎度お褒めいただきありがとうございます。
 小竜姫さまは今回も頭脳派です。昔はあんなに素直ないい娘だったのに(ぉ
>対外的にはタマモじゃなくて小竜姫さまが1番と認識されるのだろうか?
 人界で対外的に恋人を名乗れるのは小竜姫さまだけでありますー。
 愛子がこれを知った時にどう出るかは先をお待ち下さいw

○Tシローさん
>横島君と小竜姫さま
 竜神界でも正室は彼女ということになるでしょうしねぇ。
 今は彼と一緒に暮らすことはできないのが唯一の難点です。
>お見合い
 本当にあったかどうかは分かりませんが、出会いのない環境ですから里帰りの時はいろいろあったとしてもおかしくないと思うのですよー。
>おキヌちゃん
 どう考えてもこの小竜姫さまには勝てそうにありませんorz

○風来人さん
 横島君はどうぞお好きなだけ呪ってやって下さい(ぉ
 黒っぽい小竜姫さまを受け入れてもらえて良かったです。今回も黒っぽさが冴えてますから(^^;
>第一婦人の座
 家の外では小竜姫さま確定なんですが、家の中での勝負は別ですからねぇw

○アラヤさん
 おキヌちゃんは……強く生きてくれorz
 小竜姫さまはマイ竜珠はなくても、貸してくれる人がいますからねぇ。
 むしろこの知略こそ、王族としてより重要なものだと思うのですよーw

○whiteangelさん
>一夫多妻
 竜神界が出て来るのって西遊記とか封神演義ですからねぇ。GS原作でも王制が残ってますし、文化的にはその辺りだと設定しているのでありますー。
>横島
 難攻不落なのか紙のように薄いのかよく分からんヤツですよねw

○HALさん
 は、横島君は本当に三股ハーレムを達成してしまいました。彼もこれで少しは女グセが直るといいのですが(笑)。
>小竜姫様としてはそれを喧伝するのかどうなのか
 確かに今はおキヌちゃんが最も危険ですからねぇ。機を見てバラす可能性は大ですな。
 ……強く生きるんだぞおキヌちゃんー。
>魔鈴さん
 生活圏が違うんで、意識して出してやらないとなかなか出番がないんですよねぇorz
>メドさんよりはるかに強力なボスキャラ
 ここで倒されちゃったら横島君は死んでも死に切れないでしょうなぁ(笑)。

○読石さん
>小竜姫さま
 ここまでの策士に育つとは筆者も思ってませんでした。小説ってほんとに考えた通りには進まないものですねぇ(違)。
>婚前交渉
 いあ、それはあくまで気のせいかと(ぇー
>ご両親に御挨拶と親に報告
 うーん、これは確かに恐るべきイベントですなぁ。怖い、怖すぎるよママン(TOT)
 小竜姫さまは喜んで自分の両親に報告するでしょうけど、横島君に自分からGMに報告する度胸はないでしょうし。

○ウェルディさん
 GMはどう動くことやら……筆者もすでに胃が痛いです(ぇ

○紅さん
 これもすべて愛のパワーの成せる業であります。
 GMに報告……するんだろうか(^^;

○ばーばろさん
>約1名おまけがついて来た小竜姫さまの図
 いくら小竜姫さまが策士でも、何から何まで見通せるわけじゃありませんからねぇ。
 ドジもしてほしいですし<マテ
 狐にお揚げを使ったのは仰る通り当然の方策でしたな。
>おキヌちゃんや魔鈴さん
 敵はあまりにも強大ですからねぃ……。
>間違いなく気のせいじゃないと思われますので
 いあ、気のせいですよきっと(ぉ
 というかその前にお風呂3P編の続きを上げないと(o_ _)o
>150話
 婚約の報告とか霊能部の話とか、確かにネタはあるんですよねぇ。

○山瀬竜さん
 小竜姫さまが策士してるシーンはもう指が勝手に動きます(w
>タマモの三要素
 ウケていただけて嬉しいですー。
>美神さんvs南武
 まあタダスケもついてることですし……なおさら不安かも知れませんなぁ(酷)。

○遊鬼さん
 小竜姫さまは今回もバリバリにできる所を見せてますが、そろそろもう1回ドジをかましてバランスを取りたいところですね(酷)。
>こんな墓場なら進んで飛び込みたいですね(w
 同感ですヾ(´ー`)ノ

○シエンさん
 ここの小竜姫さまは成長著しいですから!
 ヒャクメはおそらく小竜姫さまのお許しが出るまでは宣伝活動はしないかと(^^;
>小竜姫さまが人間を見初めて力を授け〜〜〜
 なるほどー、事実だけを拾ってみるとそうなりますなぁ。何という先見の明と計画性!
 あとはメドさんの乳を薙ぎ払っちゃえば小竜姫さまのサクセスストーリーも完成ですな(ぇ

○だぶるそふとさん
 何かもう小竜姫さまが強すぎて……orz

○にゃむこさん
 小竜姫さまはついに本懐をとげたわけですが、横島君も美人でやさしくてしっかり者の嫁さんができたんですから幸せですよね!
>周りの策謀とかからも横島クンを守ってくれそうですし
 は、もちろん愛する旦那さまに手を出すヤツは許しませんともー。
 旦那を折檻するケースの方が多くなりそうな気もしますがw
>それにしても今回の展開〜すっごく良かったです
 ありがとうございますー。

○チョーやんさん
>いい加減横島君には覚悟を決めてもらうとして
 筆者もそうしてほしいと思うのですが、タダスケよりまともにするわけにはいかないというジレンマが……。
 で、そのタダスケは妻が入院してる病院で看護婦にセクハラかますヤツですからねぇorz
>そろそろ、竜神に成る事を仲間内に告げたほうがいいんじゃないですかね?
 うーん、確かに小竜姫さまと婚約もしましたし、煩悩玉(違)もできましたしねぇ。信用してもらえるだけの証拠はそろってきたわけですが。
 しかしおっしゃる通りおキヌちゃんは微妙ですねぃ……彼女に話したら令子さんにも伝わるでしょうし、横島君も悩むところですな。
 なおこのSSにカオスは出て来ておりませぬ。

○Februaryさん
 横島君への五寸釘、もーお好きなだけ打ってやって下さい。でも小竜姫さまは私のですからー<マテれ
>「好きだからこそけなせる」
 なるほど、確かにそうとも言える……のかなぁw
>ヘタレなドジっ娘であるはずの姫様がかっこよく思えた瞬間
 いあ、姫様は初めからカッコいい女性であったのですよー。筆者はそう信じてます!
>一矢報いたタマモに乾杯!!
 これも愛のなせる業であります。
>普通はタマモの「狐火」ですよね
 むしろ両方ですw

○鋼鉄の騎士さん
 横島君を闇討ちしようとすると神剣とかで返り討ちに遭いそうですものねぇorz
>初期の頃は予想だにしませんでしたよ
 筆者もあの頃はまったく考えてませんでした。魔鈴さんルートとかも頭にはあったんですが、気がついたらこんな流れに(ぉ
>さすがにもう増えないよな・・・増えないよね?
 小竜姫さまのガードは鉄壁ですから、増える可能性は極めて低いかと……。

○七死さん
 小竜姫さまは人界の役所にも婚姻届出しますですよー。人界妻なんて許しません(ぉ

○スカートメックリンガーさん
 そうですね、横島君が自分から女の子ゲットしまくるというのは個人的にもちょっと無理を感じるところです。
 まあ今回は小竜姫さまがあまりにも強力でしたし(笑)。
>自分も一晩の間に何があったかぜひ詳しく!
 筆者も書いてみたい気はあるのですが、その前に以下上記の通りでorz
>横島竜神化のための小竜気修行
 は、仰る通りここ1ヶ月でもう何回もやってまして、その結果が霊圧の上昇(60マイト→70マイト)とか横島所属の竜珠とかであります。
 今後はさらにペースアップするかも知れませんねぇ。横島のくせにー!(ぉ

○通りすがりのヘタレさん
>『神界に激震!?小竜姫、人間の男と婚約発表!!』
 実際にありえそうな風景ですねぇ。小竜姫さまは現実の日本にたとえるなら20歳そこそこで駐アメ○カ副大使やってるみたいなものでしょうから、神界ではそれなりに有名でしょうし。どんな大騒ぎになることやらw
 おっしゃる通り小竜姫さまにとって横島君はいいお婿さんですし、幸せになれそうで喜ばしいことであります。
>あとは竜形態で我を忘れないようになればいいんですけどね
 そこまで行くと成長しすぎなので、これは当分先になる予定ですーw
>報酬無しで大損フラグが立っていそうな令子さん
 原作ではちゃんと金塊と現金がありましたけど、普通はあんな所に大金置いときませんよねぇww

○スカサハさん
 おキヌちゃんやひのめちゃんは……難しそうです……(o_ _)o

○ロイさん
 小竜姫さまは横島君をゲットできたのでもう安心して妙神山に帰れるわけですが、それじゃ面白くありませんものねぇ。メドさん倒しても猿を適当にごまかして人界に居座ってくれることでしょう(酷)。
>もう完膚なきまでの完全勝利を手にした小竜姫さまに乾杯!!
 小竜姫さま好きの筆者も一緒に乾杯であります。

○鹿苑寺さん
>姫様の真名が『孔明』に見えたのは私だけじゃないはずだ!
 じっさいワナ張ってますしねぇw
>グーラー
 むしろタダスケが狙ってます。逃げてグーラー!

○内海一弘さん
 姫様はほんとに別神みたいですねぇ(^^;
 タマモは無事朧と神無への弟子入りを果たしましたw

○いりあすさん
 でっかい太字でのご祝辞ありがとうございますw
 横島君も美人のお嬢さまゲットしたわけですから、おめでたい事なんでしょうねぇ。
>令子に説明するついでにボソッと言うんじゃないかと思ってましたww
 今日のところは南武との戦いを優先したみたいですが、いずれ機会を見計らってずだーんと行くかも知れませんな。
 まったく、横島君はどれだけ筆者の胃を痛くすれば気が済むんだかww

○ルーエンハイムさん
>しかしこれを広めるといろいろ厄介なことが
 横島君としてはなるべく隠しておきたい所でしょうけど、小竜姫さまとしてはフラグ撲滅のため大いに宣伝したいでしょうからねぇ。
 まあいずれはバレるんですがー!
 特に愛子とGMには二股とかもバレますしww

○UEPONさん
>小竜姫さまのターン
 前回も今回も事前に計画を練る時間がありましたからねぇ。
 でもきっとそのうちターンを連続で取られる所も見せてくれるはずです<マテれ
>『増える』心配がそれはもう増えるワカメのごとくw
 そこはそれ、姫様みずからフラグ撃破にいそしむ予定ですから。
 それでも生き残る強い女性がいるかどうかはネタバレ禁止ですー。
>そうか、本名に凛の字が入ってるからうっかり属性持ちなんですねw
 ああっ、そんな本当のことを……っていや本当にそういう意図でつけたんじゃなかったんですが、やはり姫様はドジっ娘なのかも知れませんなぁw
>番外編
 順番としてはやはり02の続きからなのですがどうも筆がorz

   ではまた。

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