「なあ、おキヌちゃん一体どうしたんだ?」
一文字の視線の先には、顔を真っ赤にして上を見上げ呆然と何かを呟いているおキヌがいた。
「さあ、さっきの試合が終わってからずっとこうですの」
弓もまったく理由が分からないので頬に手を当て首をかしげている。
「タイガーの精神感応がまだ続いてんのか?」
「そうかも知れませんわね」
二人の予想は半分当たっているのだが、タイガーの精神感応が続いているわけではない。
先程のおキヌとタイガーの試合。タイガーは最初おキヌの上に“何か重い物”がのしかかるという幻を見せていた。そしておキヌはタイガーの精神感応に抵抗するのではなく、ネクロマンサーの笛を使って自分の精神に感応しているタイガーの精神に横たわるよう働きかけていた。
アシュタロス事件の際、おキヌはタイガーと精神をつなげた経験がある。そのためおキヌのこの試みは功をそうし、タイガーに対して抜群の効果を示した。
それに焦ったタイガーはとっさに“何か重い物”を忠夫に変えてしまったのだ。想像してほしい、おキヌは恋する乙女で少し耳年間なところがある。そしてタイガーの精神感応は、おキヌを地面に横たえようと上から覆いかぶさってくる忠夫である。
その結果、
「そんな、後ろからなんて………………ああでも私は横島さんだったら………………」
となってしまうのだ。タイガーの罪がどれほど重いものか理解できただろうか?
「特に害は無いようですのでほうっておいても大丈夫ではなくて?」
「そうだな、後でタイガーがどんな物を見せたのか聞いてみるか」
まあ罪というものに、罰というものは付き物なのである。
それでも時は進みだす
―強さの証明、後編―
Presented by 氷砂糖
ここは忠夫たちの控え室。忠夫は椅子に座ってスポーツ飲料水を飲み、ピートは薔薇から精気を貰い、そして何故かタイガーは部屋の角でガタガタ震えていた。
「なあタイガー部屋の隅で震えて如何したんだ?」
タイガーは“ビク”っと一つ大きく震え、忠夫のほうを振り返った。
「………………何故か嫌な悪寒が走ったんじゃー」
「次の試合に関してのことですか?」
薔薇の精気を吸い終わったピートは首を傾げ、タイガーに質問する。
「違うんじゃー」
「他に何か心当たりでもあるんか?」
タイガーの否定に何気なしに忠夫が聞くと、タイガーはまた部屋の隅で震え始めた。
「心当たりがあるようだな」
「ですね」
そしてタイガーは時間いっぱい震えていた。
† † † †
千夜たちの控え室。千夜は武器である符を選定し、水凪は持ち込んだ大きな道具入れのケースを開け、何故か穂波はそろばんを片手に計算をしていた。
「穂波、何をやっているのです?」
符の選定が終わったのか、千夜はそろばん片手にうんうん唸っている穂波に話しかけた。
「え、あ〜〜〜経費の計算?」
「そっか、前回のGS試験からのルール改正で持ち込む道具の制限が道具一つか、金額制限になったんだっけ」
今までの持ち込む道具が一つのみというルールでは、霊格の高い道具を継承する一族が有利であり、突然霊能に目覚めた者が不利であった。
そのため大げさに言ってしまえば、長い間霊具を受け継いできた一族のぼんくらが、突発的に霊能に目覚めた将来有望な者に勝ってしまう事が多々あった。
このことは以前から問題として挙げられていたが、前回のGS試験においてついに改正されたのである。
他にも自作した霊具に関してはアンリミテッド、つまり制限なしであるのだが、このルールを存分に利用したのがカオスだった。カオスはマリアを含む自作の霊具を山ほど持ち込み、試験を次々突破、そして雪之丞と当たった時、見事期待にこたえて盛大に自爆した。
「うう、私は自分で道具を作ったり出来ないからどうしても持ち込む物がかぎられる………」
「神通棍にお金をかければ破魔札を多く持てないし、破魔札を多くすれば神通棍を安いのにしないといけないからね」
水凪は納得すると、再びケースをいじり始めた。
「和泉水凪は何をしているのですか?」
特に霊具に関して気にする必要はないのだが、念入りに道具入れを漁っていた。
「出来ることは全てやってみようと思ってね。それより千夜は横島さん相手に如何するの」
水凪は答えにならない答えを返すと、千夜に忠夫対策を如何するのかと聞いた。
「符と白夜で一定の距離をとります」
実際今までの試合を見たところ、千夜が忠夫に対して勝とうと思うならそれが一番の手段だ。千夜は接近戦が出来ないわけではないのだが、忠夫は接近戦タイプで、千夜は遠・中距離戦タイプだ、わざわざ相手の得意なレンジで戦う理由は無い。
「なるほどね」
水凪は納得して頷くと、また霊具をいじり始めた。
「ああ〜、計算が合わないーーーー」
試合が始まる直前までそろばんの音が絶えることは無かった。
† † † †
一方観客席では、未だ思考が空を飛んでいるおキヌたちと令子たちが合流していた。
「キュウ」
ちなみに今レインは“何故か”令子の胸元に抱かれている。
「お帰り、どうだった?横島君は」
令子は片手でレインを抱き、さも嬉しそうに弓に試合をした感想を聞くと、
「ああそんなあ、よ、横島さん私たちはそんな………でも横島さんがどうしてもっていうなら………………」
「おキヌちゃん………何かあったの」
横島という言葉に反応しまた壊れたおキヌを見て、令子は弓が返答を返す前にもう一度弓に質問をした。
「それが先程の試合からこの様子ですの。タイガーさんの精神感応が未だ続いていると思ったのですが、そうでもないようなのです。見せられた精神感応がまだ尾を引いているようですの」
ふーん、と令子は頷くと一言、
「どんな物を見せたのか、後で聞いてみようかしら」
惨劇は加速する。
‡ ‡ ‡ ‡
ほの暗い出入り口を抜けると、そこは熱気あふれる闘技場。祭りの最期を飾るであろう試合が始まるのだ。
「やっぱり応援は無いんだな」
がっかりする忠夫に、ピートはかける言葉が無かった。
「タイガー、どうかしたんですか?」
雰囲気を逸らすため。ピートは様子のおかしいタイガーに話しかけてた。
「さっきから背筋がぞくぞくしとりますけん」
「武者震いってやつか?」
「そうでっしゃろか………」
どうやら野生の感か何かで今後の事態を予測しているようだ。しかし悲しいことにこの手の事態を予測できたとしても、回避できないのが世の常である。
結界の反対側には、もうすでに千夜たちの三人がそろっている。
「あっちの一番手は水凪ちゃんか」
水凪は千夜と穂波に手を振ると、結界内に入って行く。
「わっしが行きますけん」
さっきまで震えていたタイガーがそう言うと、忠夫とピートは頷く。
「完全に接近戦になるな」
「ワッシの精神感応は前の試合でも見せてますけん当然先手を取ろうとしますジャー」
「何か対抗策を考えているのかい」
「まあそうですのう」
タイガーはもうすでに結界の中で持つ水凪を見る。
「少し趣向を凝らせて見ますけん」
前に立つのは精神感応を使う大柄な男、正直バンパイアハーフのピートさんや、横島さんじゃなくてよかったと思っている。接近戦主体の私では、霧になることの出来るピートさんや、確実に接近戦で上を行く横島さんを相手にするのは正直つらい。
もっとも後学のために戦ってみたいと思わないでもないが。
「双方、構え!」
右手に錫杖を持ち、左手を自由にする。本当は両手で持っていたかったが、そうはできないわけがある。
「始め!」
試合開始の合図と共に、タイガーはその姿を虎へと変え、水凪は左腕を腰の部分に回し、隠していた物、独鈷を投擲、水凪がケースを漁っていたのはこれを出すためだ。
独鈷は“ビュ!”と風を切る音を立ててタイガーへと迫り、
無造作に振るわれたタイガーの一撃に軽々と粉砕された。
独鈷の投擲と同時に駆け出そうとしていた水凪の足が止まる。先程投じた独鈷は既製品の中ではかなりの質のいいもので、そう安々と壊せるものではないからだ。
タイガーは虎と化したその爪の一撃で独鈷を破壊したのだ。それが意味することは、
「………一度でも当たったら終わりか」
水凪の頬につめたい汗が流れ落ちる。今の動きを見ればかわせない速さではないが、たった一度でも当たる事の出来ない状況は精神的につらいものがある。
そんな水凪の戸惑いも関係なく、タイガーは前に出る。
高々と上げられる右腕、大きすぎる動きに比例してその一撃は強力無比、
水凪は思考を即座に切り替え、大きく距離をとる。
「ガァァァァァァァァァァァ!!!」
タイガーの咆哮と共に右腕は振り下ろされ、水凪のいた場所を盛大にえぐり、石の飛礫が飛び散る。
水凪は頬に当たる飛礫を感じながら、錫杖を握る手に力が入る。
タイガーは大降りした一撃が外れ体勢を崩す。攻めるとするなら、今!
「はああああああああああああ!!!」
気合一線連撃が解き放たれる。水月、丹田、心臓、喉仏、眉間、全てが人体の急所に叩き込まれるが、
“ゴォ!!!”
だがその連撃もタイガーをとめることも出来ず、横殴りの一撃がくりだされる。この光景は異常なものだった。
いくらタイガーの役割が体を張ってエミを守ることとはいえ、急所に霊力を込めた一撃を入れられ、身じろぎ一つしないというのは異常だ。
水凪はとっさに後ろに下がる。タイガーの爪は水凪のすぐ側を通り抜ける。
タイガーの攻撃が大振りなものであるのが幸いした。
ここからの試合は型にはまったものだった。タイガーが攻撃を繰り出せば、それを避けた水凪が急所に的確に攻撃を叩き込む。しかしその攻撃をまったく意に介さずタイガーは爪の一撃を繰り出すのだ。
その攻防がどれだけ続いただろう。タイガーは攻撃を食らっていながらまったくダメージを見せず、そして水凪はというと攻撃の度に霊力を込め、タイガーの一撃がかすめる度に精神を削られていく。
息を切らし、一歩後ろに下がった水凪の足に“コツン”と何かが当たった。
普段なら気にしない様なことだが、霊力が尽きかけ精神が疲労した水凪は足元に目を向けた。
水凪の足元には完全な姿の独鈷が転がっていた。
水凪は一瞬思考を停止させ、即座に辺りをすばやく見回す。
特に異常は見られない。競技場内は試合が始る前の状態のままだ。
“タイガーの爪により地面はえぐられたはずなのに”
ああそうかやられた。水凪はからくりを理解する。全ては、いや半分は幻だったのだ。
独鈷は破壊されたのではない、ただ弾かれただけだ。おそらくその時点からすでに幻を見せられていたのだ。
それならまったく当たらないにもかかわらず、全ての攻撃が大降りだったのにも納得が行く。タイガーは攻撃を当ててはいけなかったのだ、最初の攻撃で威力を刷り込ませ、ぎりぎりでかわさせる事で幻と気付かせないようにするために。
おそらく攻撃が効かなかったのは幻により打点をずらされているか、防がれていたのだ。
からくりは分かった、だが少し遅すぎる。もうすでに巻き返すには体に残る霊力が足りない。
今出来ることは無事に交代を果たすことだ。
水凪たちの陣地はちょうどタイガーを挟んで向こう側、つまりはタイガーをこえて行かなければならないのだ。
今の状態ではかなりきつい課題だ。そのために取れる手段は、
踵で足元に転がっていた独鈷を背中越しに蹴り上げる。
背中に手を振り、独鈷を掴み取り残りの霊力全てを込め、
投げる、
驚いたタイガーは独鈷を打ち落とすが、もうすでに水凪はタイガーのそばまで迫り錫杖を、
“ガ!”
地面に突き立て、棒高跳びの要領でタイガーの頭上を飛び越える!
「HOOO!HOOO!HOOO!」
タイガーは水凪の声を聞き慌てて振り返るが、もうすでに時遅く水凪は穂波と手を合わせていた。
† † † †
穂波が結界の中に入るとそこにはもうすでにタイガーの姿は無く、代わりにピートの姿があった。
先手必勝、穂波は袖の中から破魔札を取り出すと即座に投げる。
等間隔に広がる破魔札の弾幕がピートに襲い掛かる。
「く!」
ピートが破魔札の弾幕を避けると、
“パン”と軽く手を叩いたような音が連続して聞こえた。
「え?」
ピートが呆気に取られるのも無理が無い。音を上げたものの正体は穂波が投げた破魔札のものだったからだ。
普通の破魔札がそんなな情けない音を立てるはずが無い。ならば答えは簡単だ、穂波が投げた破魔札は普通のものではない。おそらく五十円といった安いものだろう。
「はああああ!」
“キン!”と子気味いいかん高い音を立てて神通棍に霊力が行き渡り、穂波は呆気に取られたままのピートに切りかかる。
「バンパイアミスト!」
ピートは体を霧にして神通棍を避け、穂波の後ろに回り実態に戻ろうとした時、
「何!?」
ピートの表情は驚愕に歪む。
穂波は神通棍を振るった勢いそのまま半回転し、後ろに回ったピートを奇襲したのだ。
穂波に千夜のような多彩な手札も、水凪のような接近戦でのセンスも無い。穂波に出来る事は霊力があれば誰にでも仕えるようなものばかりだ。
だから穂波は見る、考える、最善を尽くす。三年決勝戦、二年との学年対抗戦、都合二試合を見ていたのだ。ピートは霧になった時相手の後ろに回る傾向が有る。穂波はそれを見逃さなかったのだ。
だがピートもそう簡単には行かせない。霊力を込めた腕で受け止めると、反対の手でカウンターを返し、
“ジッ”と軽い音を立てて穂波の右肩をかすめる。
「っく!」
穂波は即座に距離をとる。バンパイアの持久力を相手に接近戦なんてしたくない。
「ダンピールアタック!」
下がる穂波に逃がすまいと霊力を放つ。
「にょわああああああああ!?」
まさかカウンターを放った直後に追い討ちが来るとは考えていなかったのか、穂波は珍妙な悲鳴を上げ、転がって回避する。
「ダンピールアタック!」
「ダンピールアタック!」
「ダンピールアタック!」
「ダンピールアタック!」
「ダンピールアタック!」
「悪を為す者に主の裁きを下したまえ、アーメン!!!」
ピートは穂波に連続して追い討ちをかけるが、穂波はそのまま転がって回避していき、
「こんのお!」
転がる勢いを利用して破魔札を投げつける。
それに対してピートはまったく避けようとせず、むしろ破魔札に向かっていく。
たかが五十円の破魔札、避ける必要もない筈だった。
爆音と共に吹き飛ばされるピート、この威力は断じて五十円の破魔札のものではない。おそらくは数十万円クラスの破魔札だ。
ピートは穂波の破魔札が安いもので、神通棍もそう高いものでは無いときに気付くべきだった。破魔札と神通棍を合わせてルール内の金額制限にまったく届いていないことに。
もっともこのルールは、ピートがGS免許を獲得してから変わったルールで、余り気にしていなくとも仕方が無いとは言えるが、
ともかく穂波はピートに対して、心理的な隙を作り出したのだ。
穂波の戦い方は霊能というジャンルにおいて、才能がある人間の戦いかたではない。
穂波は結界術に重点を置く一族の宗家の生れだ。しかし穂波には結界術に対する才能が無かった、その為一族のからは白い目で見られ、半場追い出されるようにして六道に来た。新しい何かがあると信じて。
六道に入学してからも穂波は変わることは無かった、ただ白い目で見る同じ一族が周りに居なくなっただけだ。
特別な霊能に開花するでもなく、誇るほどの霊力を持つでもなく、六道の中ではいたって平均的な生徒だった。
それでも穂波は努力することを止めなかった。
知識を貯めることにした、いつかGSになれることを信じて。知識は絶対に役に立つから、
美神さんの事を調べ模倣した、美神さんの除霊スタイルは特別なものは一切使わないものだったからだからだ。
穂波にはそれ程霊力はない、だから完全に令子を真似る事は出来ない。だから小細工を積み重ねることで補うことにした。
穂波の戦い方は弱者の戦い方だった。
だがその戦い方は、
「先生から聞いた昔の美神さんそっくりだ」
霊能に目覚めた頃の令子によく似ていた。
ピートはそう思い浮かべ、苦笑する。目の前の少女と今の令子の姿がどうしても重ならないからだ。
それはともかく、ピートの思い道理だとするとこの試合、負けることは無いだろうが長引くことは間違いなかった。
破魔札も霊力も尽きた、今は気合だけでたっているような状態だ。
それに対してピートに疲れた様子は見えないが、どこか薄汚れている。どうやらかなり引っ掛けられたようだ。
穂波の呼吸が荒い。あの手この手でピートに仕掛けていったが、決定打に欠けてしまい今に至ったのだ。
“カリカリカリカリ”神通棍の切っ先が地面を擦る音をさせ、穂波はゆっくりと神通棍を持ち上げ構える。
正直ピートは穂波に敬意を払いつつあった。自力に劣り、装備も制限される中でやれるであろう全ての行動を穂波が行っていたからだ。そうで無ければピートはもうすでに勝利を手中に収め、忠夫と千夜の出番は無かったであろう。
だからピートは、
「え?」
穂波に対して背を向け、忠夫のもとへと向かっていった。
「主よ、私のおろかな行動をお許し下さい」
この行動が侮辱になるかも知れないが、それでもピートは穂波に背を向けた。
ああもう、本当に情けない。疲れて安定しない思考の中、穂波は千夜のもとへと向かっていく。
でも正直ありがたかった。このまま続けていけば確実に交代する事無く負けていただろう。
そんなことになってしまえば、
「穂波、お疲れ様です」
私の手を握る少女に対して申し訳なさ過ぎる。
† † † †
ついにこの時が来た。
目の前には青いジーンズの上下を身に着け、額に赤いバンダナを巻いた横島忠夫が立っている。
「まあなんだ、これで約束は果たせたのか?」
「いえ、まだ半分です」
前二つの戦いとは違い、すぐさま戦端をきる事無く会話する。二人の間ではこの試合が行われることに感慨深いものがあった。
「ならもう半分は」
「ええ、これからです」
千夜は袂から符をゆっくりとした動作で引き抜き、忠夫は右腕を振い霊波刀を生み出す。
千夜は忠夫を間合いに収めるが、忠夫の間合いには未だ遠い。サイキックソーサーを使えば話は別だが、作っている間は身にまとっている霊波がゼロになる。今それは遠慮したい。
「ゆきます」
符を投げる。令子の赤字覚悟の乱れ撃ち、それに匹敵するほどの弾幕が忠夫を襲うが、忠夫は右に避け当たりそうなものだけ霊波刀で切り払う。
符は高圧度の霊力に焼ききられ効果を表すことは無かった。生半可な霊圧では逆に符の効果を高めるだけだ。
そして忠夫が避けた先には、
「白夜」
千夜の命を受け、一羽の白い大鴉が忠夫を待ち受けていた。
「っ!?サイキック………」
白夜は中途半端に形成されたサイキックソーサーごと忠夫の腕を弾き飛ばす。
そして体勢を崩した忠夫のもとへ、再び符の弾幕が迫る。
「ええい!」
忠夫は弾かれた後に出来あがったサイキックソーサーを地面に向けて投げつける。
“ドゴォン!”という爆音と共に、符の弾幕は爆風に散らされ忠夫に届くことは無かった。
忠夫は体制を立て直すと、いまだ爆発で土煙が立ち込める中千夜がいた場所に向かい駆け出す。低く、速く。
粉塵を抜けるとそこには、
「!?」
表情を驚きに染める、千夜の姿があった。
あっという間に千夜の懐近くまで入り込んだ忠夫はハンズオブグローリーを作り出し、横殴りに一閃、
千夜は遠距離タイプであるが、体術がまったく出来ないわけではない。後ろに大きく下がることで忠夫の攻撃を避ける、だが、
“ズダン!”
千夜が未だ中空にいる内に、忠夫は二歩目を踏み出し千夜に追い討ちをかける。
千夜が下がる速度の倍を超える速度で追いつき、ハンズオブグローリーを、
「ふっ!」
突き出す。
「白夜!」
千夜の声と共に、いつの間にか影の中に戻っていた白夜が飛び出し、ハンズオブグローリーを受け止める。
だが先程とは逆に、弾き飛ばされたのは白夜のほうだった。
「ケエエエエエ!?」
白夜が稼ぎ出した僅かな時間でもう一度後ろに下がり、
「疾!」
符を投擲する。一枚だけ、しかも忠夫の足元に向かって。
忠夫の足元に張り付いた符は、
「土行符よ槍を成せ」
千夜の呪と共に、忠夫を中心に何本もの土の槍を生み出す、
前後左右全方位から襲い来る土の槍、だがそれも、
忠夫の霊波刀により、全て切り払われた。
どれだけの経験を重ねれば、たった二年でここまで強くなることが出来るのだろう。どれだけ心が強ければたった二年で身に付けたここまでの力に飲み込まれないで入られるのだろう。
その事のなんと強いことか。
おそらく物心付く前からこの世界に身を寄せてきたのだろう。そんなことは今までのほんの短い逢瀬で簡単に理解できた。ただただ自身を鍛えてきたのだろう、他の物事のいい際を犠牲にして。
その事のなんと寂しいことか。
今までの駆け引きから、二人はお互いの事に思いをはせる。
ほんの一瞬一瞬交差する瞬間に、何かが二人の間で繋がる感覚がしていた。
だから忠夫は、
「知りたいって言ってたな」
「はい、私はあなたを知りたい」
自らに科した禁を破ることにした。
「じゃあ見せてやる」
想像<Imagination>
文珠は万能ではない?そんなこと誰が決めた。文珠は可能性と想像の塊だ、他ならぬ横島忠夫自身が万能と信じないでどうする!
創造<Creation>
作り出せ、造りだせ、創り出せ!其は万能たる霊具、
可能性を引き出せ、可能性を生み出せ、可能性を行使しろ!
“キィィィィィィ!”高い音と共に忠夫の手の平にちっぽけな珠が現れる。
ちっぽけであろうとその珠は文珠、今現在人間が有する霊能の中で最高のものだ。
千夜は符を取り出し、扇状に広げる。その目は今まででもっとも真剣な物だった。
「行くぞ?」
「疾!」
千夜は忠夫の言葉が終わる前に符を忠夫に向かって投げつけた。
『炎』
忠夫の周りに赤い『炎』が姿を見せ、千夜が投げた符を全て焼き払う。
木行符も火行符も土行符も金行符も水行符も一切合財の区別無く焼き捨てた。
『炎』はまるで意思を持つかのように忠夫の周りを揺れ動く。
じりじりとした熱気が千夜まで届く。
千夜がその『炎』を前に僅かに後ずさった瞬間。忠夫が一歩目を踏み出した。
忠夫は『炎』を身に纏ったまま駆け出す、地を焼き、空気を焼きながら。
「疾!」
手持ちの水行符を全て取り出し、全ての水行符を同時に投擲する。
水行符は忠夫の『炎』へと迫り、熱気により水行符が僅かに揺れた瞬間、
「五行相克の理を持って吾は命ず!
水よ!とく速く火行を克せ!」
発動するなら呪符を放つだけですむが、それだけ威力も落ちる。だから正式な呪を使い、少しでも威力を上げようとしたのだ。
だがその努力もむなしく、『炎』は僅かな減退すら見せずに水行符を焼き、
『炎』を身に纏った忠夫が目も前まで迫る。
千夜はその熱気を前に思わず目を瞑り、
“ペチ”
忠夫の人差し指が千夜の額を弾いた。
驚き瞑った目を見開くと、
「俺の勝ち」
悪戯っぽく笑っている忠夫がいた。
‡ ‡ ‡ ‡
「それまで!」
審判の号令が響くが、目の前にはキョトンと目を見開いた千夜がいた。何時もの冷静な千夜がそんな表情を浮かべていると少し可愛く見えてしまう。
「千夜?」
何時までも驚いた表情をしてる千夜を心配してか、忠夫が千夜の目の前で手を振ると、
「キャア」
突然投げられた。しかもその際小さな悲鳴が聞こえた気がする。
「ぶべらぁ!」
見事な一本背負いで受身も取れないまま地面に叩きつけられる。試合が終わっていなければ審判は勝利を宣言しただろうが、残念なことにもうすでに試合は終った後だった。
「え?」
千夜が再び驚きの声を上げたとき、忠夫の後頭部には石が突き刺さっていた。
† † † †
『若干の手違いがあったが、これで今回の対抗戦も終いや』
試合が終った後にのびた忠夫が目を覚まして直ぐにアナウンスが流れる。例年ならこの瞬間にアナウンスが流れることなど無く、それだけに六道の生徒たちはざわめく。
『と言いたかったんやが、皆学年対抗の優勝者には特典が用意されとるって言ったの覚え取るか?』
鬼道のスピーカーから流れる声に、そういえばと思い出す、そんなことをいっていたような気がする。
『本来は六道の生徒のためやったんやが、まあ見ることもいい経験になるだろう。特典は美神心霊事務所所長、美神令子はんとの試合や』
鬼道の言葉を理解すると、盛大なざわめきが競技場を揺らす。憧れのお姉さまと試合が出来るのだ、六道の生徒にとってこれほど名誉なことは無い。
「よよよよ横島さん!どどどどどどどうします!?」
「いやジャー!まだ死にたくないんジャー!」
が、そんな名誉なことでも、彼らにとっては死刑執行以外何ものでもなかったりする。
「横島忠夫?」
「………………」
だが忠夫はそんな慌てる二人に答えず、千夜にも答えずただある方向だけを見ていた。そこには、
「美神令子………」
結界の中で待つ、美神令子の姿があった。
『と言っても三人とも全員戦えるわけや無い。三人の中から誰か代表を………………』
忠夫は鬼道の説明が終る前に結界の中に身を歩ませる。
「へえ、私の相手はあんたなんだ」
「俺が相手じゃ不満っすか?」
「半々ね」
二人はまるで予定調和のように気軽に話す。令子は面白そうに、忠夫は少しふざけて、
「休まなくて大丈夫なの?」
「これくらいなら平気っすよ、何時もの除霊の方がもっときついじゃないですか」
「それもそうね」
やがて審判が慌てて結界の近くに集まり、いつでも試合が開始できるよう準備する。
令子は神通棍を取り出し、忠夫は霊波刀を作り出す。
「初めてもよろしいでしょうか?」
臨戦態勢に入っている二人に、審判は確認の意味を込めて聞く。
「ええかまわないわ」
「いいっすよ」
二人の答えは決まっていた。
「これより特別試合を開始します!始め!」
† † † †
審判の合図と共に、
“ギィン!”神通棍と霊波刀が激突する。
力で押しきろうとする忠夫に対して、令子は神通棍を斜めにして受け流す。
神通棍を滑って霊波刀は地面に激突し、無防備な忠夫に向かって神通棍を一閃。
腕をクロスさせ、神通棍をサイキックソーサーで受け止め弾き、上斜めに霊波刀を切り上げる。
だがそこに令子の姿は無く、もうすでに後ろに下がった後だった。
距離が開き、お互い今のままでは間合いの外。だから手段を変えることにした。
ムチ状の神通棍と伸ばされたハンズオブグローリーが中空で激突する。
破魔札とサイキックソーサーが激突する。
二人の霊能は似ても似つかないはずなのに、その戦い方はとてもよく似ていた。
忠夫が迫れば令子が引き、令子が迫れば忠夫が引く、あるいは双方が押し合い引き合。その様子はまるで華麗な殺陣、見る者の目を自然と引き寄せる。
やがて二人は申し合わせたように距離をとった。
「まさか動きを合わされるとは思いませんでしたよ」
「当たり前でしょ、どれだけ一緒にやってきたと思ってんのよ」
忠夫の言葉に令子は髪をかき上げ答える。
「あんたはサイキックソーサーを作るとき身に纏う霊波が一瞬消えるのよ」
だけどそれはほんの一瞬、戦っている時に気付くのはおそらくママや神父でも無理、
「あんたはハンズオブグローリーを作るとき、手に霊力が集まるのよ」
だけどそれに気付くのは似たような霊能を使うシロでも無理、それ程の速さ、
「あんたが霊波刀を作るとき、ハンズオブグローリーより手に集まる霊力が多いのよ」
だけどそれはハンズグローリーとあまり変わらない、
「そんな小さな事で分かるなんてさすが美神さんすね」
分かってるの横島君?それもこれも、
「当たり前でしょ、私は美神令子よ」
あんたのことだからわかるのよ、
忠夫はそれを聞くと余りにも令子らしい答えに笑った。
「そうっすね、本当にそうっす」
忠夫は言った言葉に対して笑ったのだが、令子は内心を笑われたような気がして少し拗ねる。
「フン!長々と続けるのはめんどくさいから次で終わりにしましょう」
「分かりました」
忠夫は表情を真剣なものに切り替え、文珠を一つ取り出す。
『剣』
それはアシュタロス事件の時、令子が始めて忠夫を素直に認めたときの焼き直し。
「行きます」
忠夫の言葉と同時に二人は同時に駆け出す。
一歩、二歩、三歩、四歩、二人の距離は狭まっていく。
互いの間合いが重なり、忠夫が『剣』を振り令子の喉もとで止めようとする直前、
「へ?」
忠夫の『剣』が『散』り、『剣』をかたどっていた霊力が霧散する。忠夫が驚愕の声を上げた瞬間、
「はああああああああああ!!!」
令子の全力を込めた神通棍が忠夫を打ちつけた。
神通棍の一撃を受け動けない忠夫の頭に影が指す、その影を作ったのは令子だった。
「美神さん………最後何やったんすか?」
忠夫は理解しているが確かめずにはいられない。
「特別出演を六道小母様に頼まれた後に、あんたも参加するって分かったから奥の手を持ってきてたのよ。あんたなら勝ち上がるんじゃないかって思ってたから」
令子はそう言って上着のポケットの中からある物を取り出した。
「文珠………」
そう、令子が持ってきた文珠、おそらく事務所に常備してある物だろう。
「言ったでしょう?私は美神令子だって」
忠夫の不貞腐れたような表情に対して、令子は綺麗な笑顔で試合中に口にした言葉をもう一度口にした。
「………確かに言ってましたね」
忠夫はそれを聞くと溜息を一つ付く。ならしゃあないか、
「でしょ」
令子はそう言うと寝転んだままの忠夫に手を差し伸べ、
「ああもう、あんたにゃかなわん」
忠夫は笑って令子の手を掴んだ。
「精進なさい、男の子」
令子が忠夫を引っ張って立ち上がらせ、
「勝負あり!勝者美神令子!!」
審判の判決と共に歓声が沸きあがった。
‡ ‡ ‡ ‡
胸が痛い。
いや、実際に痛い訳ではない。ただ二人を見ていると何故か胸が痛いような気がする。
痛みと言っても小さな針がほんの少しだけ触れたような、そんなどうって事のない痛み、
結界の中では横島忠夫と美神令子が手を握り、笑いあっている。
また少し胸が痛んだ。
「タイガー試合はもう終ったのになんでそんなに震えてるんだい?」
「わ、分からんのんジャー、何故か震えが止まらんのんジャー」
「唐巣神父、途中から僕たちのこと忘れられてるんじゃないでしょうか?」
「西条君、無駄にかかわって被害を受けるよりましだよ」
「ワンワ!ワンワ!」
「ひーん!よだれの付いた手で髪を引っ張らないでーーーー!!!」
「美神殿ーーー!!!喧嘩した罰とはいえ、ひのめ殿の子守は酷いでどざるよーーーーー!!!」
どうも氷砂糖です
今回は熱いシーンの多いこと多いこと。でも何故かタイガー戦を真面目にやったらピート戦がちょっとギャグ調に………まあいいか。
水凪の試合はタイガー重視になってしまいました。タイガーならこんなことも出来るのではないかと思った結果です。
穂波は氷砂糖のお気に入りのキャラの一人です。試合中の扱いが悪いような気がしますが、穂波の設定上才能は無く、努力で上り詰めてきたという設定があったりするから今回のような戦いになりました。
千夜戦ですが、文殊に関して反論などが有るかもしれませんが、氷砂糖は文珠というものは書いたもの通りであると考えます。もちろん文殊一つで出来る事は限られますが、文珠と言うものは忠夫の信じる力が物を言うのではないかと思うのです。ですからこんな戦闘になりました。
令子戦、誰か予想できた人はいたでしょうか?複線はちらほら散りばめていたのですが、それ以上に印象深い事態があったりしたので予想できた人は少ないと思います。今回令子を勝たせたことですが、アシュタロス事件の時は令子は忠夫を侮っており、今回に関して社忠夫の実力を認めた上で、忠夫対策に文珠と言うある意味忠夫にとって心理的にも切り札になるものを持っていたからです。実際の所、突発的に戦闘になったとしたら忠夫が勝つでしょう。
さて今回区切りの部分と擬音を変えてみました。読みやすくなっていたら幸です。
今回でやっと六道編が終りました。次回は歯車を書くつもりですのでご期待ください。
さて、狐にしようかな、犬(狼)にしようかな………………
カウンターなんですが、すみません今度から1ちーちゃんと打って下さい。数えるのが大変なんです(泣き)
レインカウンターは千夜カウンターが満タンになったら設置はしますが、剣術娘は勘弁してください。たぶんまた出ることはあると思いますので。
では今回はこれまでで、
千夜カウンター71ちーちゃん
通行人e様
はい省略しましたw
今回目立ってしまいましたが、それに比例して酷い目にあいそうです。
レンジ様
お久しぶりです、タイガーで笑っていただけたようでよかったですw
今回千夜の出番ありです。燃えて燃えて萌える展開になっていると思いますw
いかがでしょう?
TAKU様
千夜との対戦はこんな感じになりました。
レインは今回出番が無いですねw
横島は、あれ流れた?
Tシロー様
タイガーはさらに酷い目にあいそうです、出番があったからでしょうw
残念ながら今回レインは出番無かったです。レインの教育は忠夫には無理でしょう。だって忠夫が知らないところの出来事ですし。
千夜とレインを合わせるとカオスが二乗します。
レインのSSはレイン脱走物語にするつもりです。
万々様
はいデフォです。でも今回出番があったばっかりにw
鳳仙花様
タイガーが真面目にやればこんなもんかと、でも出番があったから………可愛そうにw
レインの成長フラグ、やっても良いかも………
尾村様
うーん、令子たちと千夜の勝利条件、実は今のままなら食い違ってるんですよね。千夜は子供を作るだけで、令子たちは忠夫の人生ゲットですから。
レインの成長、他の世界から年齢詐称薬でも持ってこようか………………
トトロ様
タイガーは省略すると目立つキャラなんです。でも今回でさらに目立ってなかった奴らの存在が明らかにw
内海一弘様
今回タイガー出番ありましたが、酷い目にあうことが確定ですw
混沌が発生してこそ“それ時”のようなw
でも今回は混沌が無いんですよねw
だれかさん様
千夜の性格が変わって見えるようになったのは“彼の価値観、彼女の価値観”からだと思います。確かにその頃から千夜が書きやすいキャラになりました。気に入ってもらえるようになっていただいて幸です。
三毛猫様
横島の強さに違和感がないと言っていただいて嬉しく思います。家の忠夫君は強くなっていく途中のつもりで書いてます。
忠夫が千夜に術を習うことは無いかもしれません。やってしまったら最強ものになってしまいそうで怖いんですw
Sign様
誤字脱字については申し訳ないです。パソコンに触れなくなる前に投稿しようと圧せ手しまいました。今後は何度か読み返してみることにします。
誤字報告ありがとうございます。
E様
一太郎………………一回入れたことがあるんですが、動かなくなったんですよ、パソコンが。それ以来一太郎は鬼門で………………
誤字は何度も見直して直していくようにします。
アサルカ様
申し訳ありません!まさか名前を間違えてしまうとは………
全力前回、今回はさらにその傾向が強いです。
六道に関しては高島があるので忠夫に手が出せなかったりします。
紫砂様
今回は焦ってしまい、書いた後の読み返しをしていませんでした。申し訳ないです。
最後の工程、確かに大切なものです。省くことのないようにします。
葉っぱの川流れ様
対抗戦が違和感無いようでよかったです。今回も無いと思います。
横島は実戦を荷物持ちの頃から経験しています。ですのでかなり経験と言う点では中利のはずです。
穂波と水凪の組み合わせはこんな感じになりましたいかがでしょう。氷砂糖的には妥当なものだと思っているのですが………
忠夫の心をゲッチュ、今回令子が巻き返しを図ったような。でも千夜も少し進んだようなw
令子とおキヌの忠夫の呼びかた、確かに書き分けたほうがいいものですね、気尾つけていきます。
応援ありがとうございます!
文月様
そうなんです!設定上三人は強いはずなんです。ですので今回こんな感じになりました。いかがでしょうか?
今回はガス抜き成分が少なめですが、大丈夫なものにしたつもりです。
千夜は忠夫に文殊を使わせました。さすがに文殊相手では初見ですのでこんな感じです。
ななしにん様
はい焦ってやっても何もいい事が無いです。今後はゆっくりでも丁寧にやっていきます。
次回もご期待ください。
taka様
今回は書きかたを大幅に変えてみました、いかがでしょう。大分読みやすくなったとも居ます。
次回も期待してお待ちください。
Zinv様
良作と言っていただいて嬉しい限りです。
誤字は絶対なくしていくつもりです。
精神感応に関しては冒頭の通りです、紛らわしかったですね。
刺突に関しては確かに辞典などには載っていませんが、たまに使われています。私は突きを強調する意味で使いました。
次回は平安の方になると思います。
楽しみにお持ちください。
(´ω`)様
ユッキーの出場は見たことがあるので、代わりに令子を登場させました。
おキヌとタイガーの試合は冒頭の様な事が行われていましたw
投稿前の確認は今回で重要と実感しました、今後は念入りにやって行きたいと思います。
次回もご期待ください。
おやじ様
横島とおキヌの試合は難しかったんです(泣き)ですので逃げてしまいました。
千夜とのバトルはいかがでしたか?満足していただけでしょうか、
カウンターはあと29です。もしかしたら今回でいくかもしれません。
期待してお待ちください。
GODON様
今回はさらに燃える展開になりました。そのかわり萌えが少なめです。
脱走物語はカウンター行きにしようと思います。
JIRO様
タイガーはこんなことも出来るのではないかと、試合はこんな感じになりました。
多分違和感は無いと思います。どうでしょう?
九龍様
実戦経験は大切です。あるか無いかで覚悟の度合いが変わってきます。
タイガーは今回さすがに試合を飛ばすようなことは無かったですが………………
千夜のストレートはお嫌いですかw
如月様
忠夫は強いですよー、経験に差を出すことで忠夫の強さが違和感が無い物にしてくれるのでありがたいです。
レインはほのぼのとカオス担当ですw
心配していただいてありがとうございます。
次回も良いものに仕上げて行きたいです、期待してください。
ポンテ様
タイガー宇宙意思に逆らったばっかりにw
アシュ戦であの場にいた者は大なり小なり何らかの変化があると思いますので、タイガーとピートはこんな感じです。
千夜は今回で一歩前進?
神楽朱雨様
是非萌え死んで下さいw、まだまだ萌える展開はストックされてます。
千夜戦、シリアスにかつ燃える展開になりました。どうでしょう?
応援ありがとうございます。
黒川様
ああ、これで三年でのタイガーの相手が………………
そう考えるとタイガーの第二の能力はとっても怖いものですねw
剣術娘はまた出すと思いますのでカウンターは勘弁してくださいw
マンガァ様
今回も横島がかっこよくなってしまいました。これ誰ってレベルです。
いえいえ、少ない感想でも執筆という動力炉に石炭がバンバン入ります!
甘甘までは後29です。