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「それでも時は進みだす―強さの証明、中編−(GS)」

氷砂糖 (2007-07-30 01:43/2007-08-03 13:17)
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「キュウ〜〜〜〜〜」

 レインはレッドドラゴン、あるいはファイヤードラゴンと呼ばれるドラゴン種の一種である。

「キュイ〜〜〜〜〜」

 レットドラゴンは気性が荒く、争いを好み、誇り高いという性質を持っている。

「キュルルルルルル」

 しかし忠夫から離れるのを嫌がり、人型になって精一杯手を伸ばしてしがみ付き、切なげに鳴きながら上目使いをする姿からは、そんな性質は欠片も見出せなかった。


それでも時は進みだす
―強さの証明、中編―
Presented by 氷砂糖


「横島さん本当に文珠を使わないんですね」

 柔軟を行う忠夫の傍にレインの姿は無い。レインのつぶらな瞳に見つめられ、理性と良心と保護欲とほんの少しの煩悩がせめぎ合って動けない忠夫のところに来た千夜が引き取っていったからだ。

「まあな、こんな所で使ったら美神さんになんて言われるか分かったもんじゃないしな」

「それはあるかもしれませんノー」

 おちゃらけて言う忠夫の言葉は傲慢に聞えるかもしれないが、令子の所で二年も実践を経験し、妙神山における最難関の修行を突破、さらにはアシュタロス事件において主戦力として十二分に活躍している。これで文珠抜きでGSの卵に勝てないようでは、忠夫に引っ掻き回され続けたアシュタロスが浮かばれない。

「順番を確認しますよ。最初が僕で次がタイガー、最後が横島さんですね」

「頑張るんじゃー」

 タイガーは試合結果が給料に反映されるとエミのお墨付きをもらったためやる気は十分のようだ。負けた後のことはまったく考えていないようではあるが、

「そうですね、西条さんも来てますのでオカルトGメンに入るのに有利になると思いますし、結果を残したいですね」

 オカルトGメン入りを望んでいるピートも、試合の結果が良ければかなり有利になるはずなので彼もやる気は十分である。

「まあ次は完全なアウェイだからな、呑み込まれんように気をつけろよ」

 次の試合は三年の決勝戦、つまりは六道女学院の最高峰を決める試合になるはずだった。しかし決勝戦に上がってきた片方は忠夫たちの特別参加組みだ、いくら現役GSがいるとしてもこの結果に納得がいかないものは多い。特に血筋がものを言うこの業界においてピート以外はどこの馬の骨とも知れない連中であるだけに、身内以外の応援は望めるものではない。

「二人ともプレッシャーに弱いんだからな」

GS試験のときの二人を知っている忠夫はそこが気がかりだった。

「ええ気をつけます」

「まかしてくんシャイ」

 しかし忠夫の言葉に笑って返す今の二人には、そんな過去の様子は見出せない。彼らもアシュタロス事件を気に変わったのだ。自分を受け入れた友の慟哭を耳にしたその日を契機に、

 恩を返したいと思った。忠夫は恩を感じるような事はしてないと言うだろう。しかしそれでも二人は恩を感じているのだ。人でないことをまったく気にすることなく接してくれる彼に、恐れられていた自分を何の隔たりも無く受け入れてくれた彼に。今ここにいない雪之丞も同じだ、忠夫に会わなければ勘九郎と同じ様に道を踏み外していただろうと。まあその後雪之丞は“こっちも危なかったがな”、と言って尻を押さえていたりしたのだが………………

 やがて時間が迫り、案内役の女生徒が控え室に三人を呼びに来た。

「横島さん行きましょう」

「横島サン行くんジャー」

 二人が立ち上がり横島をいざなう、

「おう」

 彼の親友だと胸を張って言えるようになりたい、それがここにいない雪之丞も含めて三人で確認しあった意志だ。

「いっちょやりますか!」

 その為には、

「頑張りますケン!」

「はい!」

 この試合、負けられない。


 試合が終わった後合流した令子やおキヌ、それに千夜たちが観客席に行くと、そこには先客がいた。

「雪之丞!?なんでこんな所にいるんですの!」

 そこに居たのは伊達雪之丞その人だった。

「何でって、横島たちが出るって聞いたからな。見学だ」

 弓の剣幕にまったく恐れることなく雪之丞はふてぶてしく答える。

「見に来たのは横島さんだけですの?」

 どうやら弓は雪之丞の返答は気に入らなかったようだ。恋人の試合を見ず男友達の試合だけを見るなど言語道断である。

「いや、ちゃんとお前の試合も見たぜ」

「そ、そう、ならいいのです」

 しかし、さすがの雪之丞も自分の彼女の試合ぐらいは見ていたようで、弓は頬を染めながらそっぽを向く。

「あんたも相変わらず風来坊やってるみたいね」

 令子は少しくたびれた雪之丞の服を目にし、また修行でもやっていたのだろうと判断した。

「まあな、今回はチベットで依頼があったからな。空港についたらそのまま直行でここまで来たんだぜ」

 雪之丞、今回はチベットの奥地に存在した宗教集団と戦闘になったそうだ。何でも古の呪術とやらで凶暴化した野生動物たちを蹴散らし、宗教集団を壊滅させたらしい。

「そ、そうですか………」

 本人は得意げに話しているが、回りの反応は微妙だ。

「伊達雪之丞」

 ドラゴンモードのレインを胸に抱き、千夜が一歩前に出る。

「誰だ?」

 雪之丞は今まであった事のない相手から名前を呼ばれ、千夜を目線で指して令子に問い掛けた。大体予想は付く、どうせ横島の関係者だろう。

「高島千夜です、美神令子の心霊事務所に所属しています。どうか千夜と」

 千夜はいつも道理の挨拶を、そして雪之丞は不思議そうに聞く。

「なんで俺の名前を知ってるんだ?」

 至極最もに聞こえるが、まったく持って自分の評価を気にしていない。霊能関係者の間でGS試験の主席が知られていないはずが無い。

「いや、あんた今回のGS試験の主席だろ」

「和泉さん!?」

 水凪が突込みを入れる。水凪はまったく年上ということを意識している様子が無く穂波が慌てる。彼女は唐巣神父と気が合う気だろう。

 ワァァァァァァァァ!!!

 雪之丞が口を開こうとした瞬間歓声が響く、会場に目を向けると六道女子三年が入場してきたからだ。

 ワァァァァァァァァ!!!

 実質的六道女学院最高の三人の入場である。そのため普段の決勝戦よりも歓声が大きくなるのは必然だった。

「お、横島たちが入ってきたぜ」

 その三人がよそ者に負けるはずが無いと確信しているからだ。

 歓声が響く中、自身たちに向けられる歓声がまったく無い中を忠夫、ピート、タイガーの三人が悠々と歩く。その表情に緊張はまったく見えない。

「横島さん………大丈夫そうですね」

 おキヌは心情的に、恋する乙女として、忠夫を応援したいが、三年を応援しないわけにも行かず、複雑な心情のようだ。

「まったく、複雑だよな」

 一文字が言った通り複雑そうな表情をする。それに対して弓は不思議そうな表情をする。

「それにしてもオファーがあったとしても雪之丞を加えても良かったのではないでしょうに」

 弓が忠夫を見て漏らした言葉に何人かは納得し、何人かは苦笑し、そして一人は表情を変えず、一匹は不思議そうに頭を動かしている。

「キュウ」

 雪之丞は不適に笑う。

「まあ、確かに出てみたいが、横島のやろうが力不足かどうかは見てりゃあ分かる。あいつが俺たちの中で一番強え」

 弓は納得のいかなそうな表情をするが、雪之丞はそれ以上は話そうとはせずに結界を見る。

 試合の開始時刻が迫る。自然、競技場に静けさが舞い降りる。

 千夜は忠夫を見詰める。今までの試合はスケジュール上見ることができなかったのだ、千夜は初めて忠夫の戦う姿を見ることになる。

 見せてください、貴方を。

「キュイ」

 宴が始まる。


「やっぱり応援は全て六道側なんだな」

 忠夫が溜息を付く。分かっていたこととはいえ、まったく女の子からの応援が無いというのは彼としてはとってもやる気をそがれる事この上ない。

「まあまあ、勝てば女の子たちも応援してくれるかもしれませんよ?」

「そうか?」

 ピートが慰めるが、そんな事はありえない。次に待つ学年対抗戦で応援がさらに激しくなるだけである。

「ピートさん審判が呼んどるんですジャア、頑張ってつかあさい」

 試合開始の時間は迫っている、忠夫も何時までも不貞腐れているわけには行かない。

「ほら、行って来ピート」

 忠夫はピートの背中を押す。さっきまでの不貞腐れていた様子は嘘のようである。

「行ってきます」

 ピートは苦笑を一つ浮かべる。彼のおかげで緊張は無い。意図したことだろうか、それとも………

 答えを出さぬまま、ピートは結界内に向かっていった。


「ハジメマシテ、ピエトロ・ド・ブラドーサン」

 ピートの目の前に立つのはインディアンを思わせる、いやインディアンの少女、頭には鳥の羽で出来た飾りつけ、首には動物の骨や皮、牙で出来た首飾り、そして袖の長い服を身に着けている。

「ええ、はじめまして」

 その少女に対してピートは体にほんの少し力を入れる。試合はまだ始まっていないが、緊張を保っておきたかった。

「両者構え!」

 互いの挨拶が済んだところで審判が始まりを促す。ピートは姿勢を少し低くし、インディアンの少女はというと、

「な!?」

「チクショー!俺が先に行けばよかったーーーーー!!!」

「むっはーーー!?」

 おもむろに上着を脱ぎ始めた。

 形の好い乳房がタンクトップ越しによくわかる、程よい大きさで“ツン”とその存在を主張している。

 しかし注目すべきはそこではない。いや健全な男の子としてそこに注目するのは間違いではないが、とにかくインディアンの少女の両腕には、長袖に隠されて見えなかったタトゥーが姿を見せている。

「始め!」

 審判にとっては何時もの事なので、特に躊躇する事無く始まりを告げる。

「ちょ、ちょっと待ってください!」

 だがピートの方はというとそうは行かない。これが忠夫であるのなら喜々としてセクハラに走るだろう。現に結界の外では忠夫が必死に手を伸ばし叫んでいる。最もその様子を見て表情を厳しくしている一団がいるのだが、

「マッタハナシ!」

 少女のタトゥーから影の様なものが飛び出し、ピートを襲う。

「く!」

 ピートは後ろへと飛ぶ、

ガゴゥ!

 影はピートが飛びのいた後を抉る。

「ダンピールアターック!」

 ピートは影の動きを止めようと、影を狙うが
、、

「ムダ!」

 ピートの攻撃は実体を失った影をすり抜け、そのままピートを襲う。

「ふっ」

 ピートは両腕をクロスさせ後ろに飛び、攻撃の勢いを殺す。忠夫がよくやっている防御法だ、

 影の追撃がピートを襲う、だが、

「バンパイアミスト!」

 霧になり影をやり過ごし、そのまま少女の後ろへと回り込む。

「ナニ!」

 少女は驚愕と共に影を後ろに飛ばそうとするが、

「主よ、聖霊よ!
わが敵を打ち破ると力を与えたまえ!!
願わくば悪を為す者に主の裁きを下したまえ!!」

 ピートのほうが僅かに早い!

「アーメン!!」

 少女は影を実体化させ防ごうとする。


 ここで講釈を一つしよう。

 インディアンの少女が使う影の正体は影の精霊をタトゥーにより使役したものであり、影の精霊は闇や魔の類であると解釈することが出来る。

 そしてピートが唱えた聖書の一章節にある聖霊、これは聖なる精霊とも捕らえることができ、さらにピートは“願わくば悪を為す者に主の裁きを下したまえ”と唱えている。

 つまり、

「ナ、ナンデ!?」

 ピートの聖句は容易く影を突破する!

 少女は味方の所まで吹き飛ばされ、ピートはタイガーと交代をする。一人ずつ、それが彼らの間で決めたことだからだ。


 競技場の六道の生徒は声も出せない、実力に差がありすぎるからだ。

 まっ、当たり前よね。令子は心の中で独白する。

 これが現役と卵の違い、押しているからといってそこで安心してはいけない。そして逆に相手の油断は見逃してはならない。GSとはそういう物だ、それが出きる者だけが一流という位置に立つことを許される。

 確かに六道女学院に入ればそこそこのGSにはなれるだろう。しかし一流になるのは難しい。成長期を安全な鳥かごで過ごしてきたものと、厳しい自然界で過ごしてきた者の差がどうしても出てしまう。

 自分より強い者を相手にするという経験は何よりも得がたいものであるからだ。

 そこを考えてみると忠夫は最高の環境で育ったのかもしれない。なんせ彼のバイト先の所長は美神令子、世界最高のGSが相手する程の悪霊を荷物もちの頃から相手にしてきたのだ。もっとも生活費を稼ぐ場としてみれば話は別であるが………

「ピートのやつ、強くなったな」

 うれしそうに雪之丞は口にする。彼にとってこの程度は驚くに値しないのだ。といても彼をして化け物と口にするのは妙神山の主クラスや令子位なのだが………

「まったく、あんたたちもGSの資格を取るつもりなんでしょ?呆然としてないでよく見ときなさい」

 目の前の光景を信じられないといった面持ちで見つめる周り女の子たちに気付き、令子は他の六道の生徒にも聞えるように声を上げる。

「しっかりと見ておきなさい。現職のGSがどういったものか、それは決してあんたたちの邪魔になったりしないから」

 令子の言葉を聞き、六道の少女たちは表情を一変させ結界を見つめる。ほんの少しの動作も見逃さないように、少しでも自分の力にするために。

 たまにはこういう役目もいいものだ、令子はそう思う。本当はこういった事を忠夫に教えてやるべきだった。だけど彼は二年という月日の中、どんどん自分で学んで行き、必要ないだろうと思ってしまっていた。

 令子は思うのだ、もし自分の持てるもの全てを忠夫に教えていたなら、忠夫は彼女と別れることは無かったのではないかと。あんな悲しい思いをせずにすんだのではないかと。

 本当に教えるべき相手は彼女たちではない、本当に教えなければならなかった時は過ぎてしまった。

 それでも彼に教えよう。もうすでに遅かったことは分かっている。だけどこれ以上彼が自分に力が無いことを悔やまずにすむように、いつか手にするだろう彼の宝物を彼が守れるように。

 それが自分の彼に対して出来る………………

「キュイ」

 令子の思考はレインの鳴き声によってそれ以上進むことは無かった。

「キュ〜ウ」

 レインは目の前の戦闘に興味は無いのか、結界に目をくれず、なぜかもぞもぞしている。その様子は千夜の腕から離れたいというよりも、何か違和感を感じているようにも見える。

「レイン、大人しくして下さい」

「キュウ」

 普段どおりの千夜がレインを嗜めるが、レインは動くのをやめない。

「キュウ〜〜〜〜、キュイ〜〜〜〜」

ボン

 ついには人型になり、千夜の腕から抜け出すとその場で振り返り、千夜に向かって両手を伸ばし、

ギュム

 令子、おキヌ、弓、一文字、穂波、水凪、その場にいてレインの挙動を不思議そうに見ていた一同は思考を停止させ、目を点にした。

フニ、フニ、

 そんな周りの様子を気にせず、レインの小さな手は着物越しに千夜のある部分を触り、次にレインは自分を触る。

ペタ、ペタ

「キュウ?」

 レインは千夜と自分の感触の違いに不思議そうに首を傾げる。

「レイン」

 そんなレインの行動に対して、千夜は初めて口を開いた。

「キュイ?」

「私の胸はまだ張りません。もう少し待ちなさい」

「キュウ」

 ブフゥウ!

(むむむむむむむむむむ胸が張るってどういうことよ!?それにもう少し待てってどういう意味よ!?)

(胸が張るって事は母乳が出るって事で、母乳が出るって事は子供が出来るってことで、子供が出来るって事は………………………)

(千夜さんお願いだから思ったことの意味を考えてから口にしてーーーーー!)

(ち、千夜ってそこまで進んでいたんだ)

 千夜とレインのせいで、イイ感じにパニックになっている四人をよそに、弓と一文字と雪之丞はというと、

「あ、タイガーが勝ってる」

「あら、ほんとです事」

「次は横島か」

 試合の結果だけを確認していた。


「横島さん、任せたんじゃあ!」

 精神感応を駆使し、自分の相手を見事に退けたタイガーは、最後の仕上げを忠夫に任せた。タイガーの心うちは一文字に良い所を見せることが出来たと喜んでいが、現実とはまったく無常なものである。

「ああ、任せろ」

 忠夫が結界の中に入ると同時に、六道側の生徒が結界内に入った瞬間、観客席の歓声が一際大きくなる。

「よろしくお願いします」

 存在感が違う、霊圧が違う、身にまとう雰囲気が違う、忠夫の前に立った少女は今までの六道の生徒は余りにもかけ離れていた。

 右手に鞘に入った刀を持ち、真直ぐ立つその姿は力強よかった。

 GSの卵じゃねえな、免許持ったGSでここまでの奴も少ないんじゃねえか………

 忠夫は目の前の少女に総評かを下す。実際に仕事の都合で何人かのGSと会う機会はあったが、ここまでのGSはそうはいない。

「お手柔らかに」

 おそらく手に持った刀は霊刀、おそらく室町時代に作られたであろう一品。前に小竜姫様に見せてもらったものに似ている。

 年月をえたものは力を持つ。

 ありゃどう見ても神剣、魔剣の域に近づいてるな。

 忠夫も少女も動かず、互いを観察しあう。

 あれだけの歓声が今は息を潜め、結界内の二人を注視し、緊張を受け続けてる。

ギャイン!

 唐突に鳴った刀と霊波刀の激突音。音が鳴るまでに二人が動いたことに気付いた人物は何人もいない。

 それだけ二人の動きが自然で、なおかつ初動が早かったのだ。

 そして音の意味を理解した瞬間、同時に試合が始まった事を理解する。

 迷いの無い上からの斬撃、速くて上手い、

 霊波刀を斜めにかざし、受ける。

ギャリィィィィィィィ!

 刀は霊波刀の傾斜を滑らず、霊波刀と激突した瞬間そのまま引かれ、

「っつ!」

 避けようの無い体制の忠夫に、万全の体制から繰り出される刺突が襲う。

ガキィン!

 必殺の刺突はしかし忠夫を貫く事無く、

キチィ………キチキチ……キチキチキチ

 霊波刀とは逆の手に作られたサイキックソーサーにより、阻まれた。

キチ………………キチ………………………キチキチ

 サイキックソーサーと刀は力がつり合い、僅かな音を立て静止する。

ギャン!

 忠夫は刀を弾くと後ろへと飛び、

 剣技では勝てない。それは分かりきったことだ、物心付いた頃から剣を握っていたであろう相手に、たかが二年のキャリアの忠夫が勝てるはずかがない。

 ならばどうするか、そんな事は決まっている。剣で勝てないなら他のものを持ち出すだけだ!

 地に足が着いた瞬間、前に出る!

 追撃の為、前傾姿勢をとっていた少女の表情が驚愕に歪む。

 姿勢を低くし、少女の懐に潜り込み、握った拳を押し当て、

「ふっ!」
「……っつ!」

 拳に霊力を込め、前へと突き出す。

バキィン!

 拳の間に差し込まれた鞘が砕かれた。避けれないなら僅かでも威力を軽減する事を選んだ結果だ。

 二人の間に距離が開き、呼吸を整えようとする、が、

 そんな暇は与えない。忠夫はすぐさま前へと進む。

 だが少女は予測し、忠夫の進路に刀を振るうが、

ズダン!

 直線に進んでいたはずの忠夫は、理不尽な身体能力を持って、不条理な軌道で右に90度進路を変え、回避する。

 筋肉が軋む。無理やり動かしたせいだ、勢いを殺さずそのまま距離を離す。本当は避けると同時に攻撃を繰り出したかった。

 距離が離れると、二人は立ち止まる。彼我の距離はおよそ5m、互いに一足飛びで届く。

 少女も忠夫も体中に廻らせる。ほんの一瞬の為だけに、

 そして、

 二人が交差する。

 位置が入れ替わり、背中合わせに立つ。

「決着だ」

 振り向きもせず、忠夫が背中越しに告げる。

「ええ、あなたの勝利です」

 少女もまた振り返る事無く答え、地面に崩れ落ちた。


 言葉を発することが出来ない。ついさっきまで行われていた試合の内容は理外のものだったからだ。

「さすが俺のライバルだぜ!」

「キュイ♪」

 雪之丞とレインは喜ぶが、弓や穂波といった六道の面々は驚愕の面持ちでいる。唯一表情を変えていないのは一緒に除霊経験があるおキヌと千夜ぐらいのものだ。

 忠夫の戦った相手は歴代の三年次主席の中でも、五本の指に入るといわれている。そして彼女を除く四人は今現在、GSとして高い評価を受けている。

 そんな憧れの先輩方に並ぶ事になると期待されている彼女が負けてしまったのだ。六道関係者の間に走る動揺は計り知れない。

「……………千夜さん、横島さんって強かったんだね」

「………………」

「千夜さん?」

 千夜は穂波の質問に答えない。

「美神令子」

 言葉を発するが、その相手は穂波ではなく令子。

「あれが横島忠夫の全力ですか?」

 そしてその内容は弓や穂波たちをさらに驚愕させるには、十分すぎるものだった。

 ああ、この娘は分かって聞いている。どうしようもない現実を理解していながら、それに向き合おうとしているのだ。

「いいえ違うわ、横島君はまだ全部の霊能を出してないわ」

 その言葉を聞き、さらに表情を険しくする。

 それを聞き、回りの様子を見て、おキヌは忠夫の非常識さを理解する。普段近くにいるだけに、その異常性に慣れてしまっていた。改めて考えるとつくづくとんでもない奴である。だがそれも、

 横島さんですから、

 それで納得できてしまう。

 やがて弓は表情を変え、考え込む。忠夫の攻略はどうしたらよいのかと。実力差に呆然とする時間は無い、美神も言っていたではないか、現職のGSは甘くない。

 だがどうすればいいのかが浮かばない。今の自分ではどうしても勝てる手段が浮かばない。

 そうして悩んでいる弓に、

「横島君に勝ちたいなら、手数を多くして、横島君に手を出させない様にしなさい」

 令子が悩む弓にアドバイスを送る。

「………よろしいのですか」

 弓だけではない。他の皆も令子のほうを見る。

「いいわよ、たったこれだけのことで負けるようなら減給してやるんだから」

 令子は前を向いたまま口にする。たったそれだけのことでは負けはしないと、勝てるものなら勝ってみろと、

「分かりました、ありがとうございます」

 弓は丁寧に頭を下げる。暗に負けると言われても、実際にあのままでは勝てる手段など思いつかなかったからだ。

「がんばりなさい」

「ええ分かりました」

「ありがとうございます」

「美神さん行って来ます」

 弓は令子に背を向ける。今度は彼女たちが忠夫たちに挑む番だ、


 頭に巻いていたバンダナを外し、汗に濡れ前に垂れた前髪をかき上げる。

「ふぅ」

 そんな忠夫にピートとタイガーが近寄っていく。

「横島さん、お疲れ様です」

「お疲れなんですジャー」

「おう」

 あれだけの動きを見せていたのに、忠夫に疲れた様子は見られない。普段シロの散歩につき合わされているのは伊達ではないのだ。

「もう直ぐ次の試合が始まります。大丈夫ですか?」

 外したバンダナをもう一度額に着ける。汗に濡れて少し気持ち悪いが、外すわけには行かない、バンダナは自分のトレードマークだ。

「少し疲れた気がせんでもないが、まあ大丈夫だろ」

「それはよかったです」

 ピートは忠夫の言葉を信じる。駄目なら駄目で忠夫は直ぐに口にする。

「うう、一文字しゃんと戦うのは気が引けるんジャー」

「あー、俺もおキヌちゃんとやるのはちょっとなあ………」

 二人ともごく身近な身内とはやっぱり戦いにくいようである、

「なら一文字さんとは僕がやりましょう。おキヌさんはタイガーに任せて良いですか?」

 ピートの提案に、忠夫もタイガーもうなずいた。そして忠夫の相手は、

「てことは、俺は弓さんか」

 となる。

 そんな話をしているうちに、歓声が響き、その方向を見ると、そこにはおキヌたちが入場してきていた。

 その表情には気負いは無く、三人が浮かべる表情はまさに挑戦者、

「一番手は弓さんか、なら俺の番だな」

 弓が先に結界内に入り、それに続き忠夫が結界に入る。


 結界内に緊張感がひしめく、

「両者構え!」

 結界に入った二人の間に会話は無く、審判はすぐさま試合を始める。改めて自己紹介が必要な間柄ではないからだ。

「始め!」

 試合開始と同時に弓は即座に水晶観音を発動、忠夫に飛びかかろうとしたとき、

「え?」

 目の前にはハンズ・オブ・グローリーを構えた忠夫がいた。

 放たれる拳、弓は反射的に四本の腕をクロスさせ二本の腕で反撃を試みようとするが、

ガァン!

 カウンターを放つ暇なく後ろへと吹き飛ばされる。

 まさかここまで!?

 弓は忠夫の一撃に戦慄を覚える。実力が上なのは認めていたが、正直水晶観音を使えばいい勝負が出来るのではないかと思っていた。

 根拠の無い自信は覆され、そして後に残るのは厳しい現実だ。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 弓は気合一線前へと詰める。接近戦なら水晶観音を使う弓に分があるはずだった。

 右のストレート、フック、アッパー

 避けられる。

 左の掌打、抜き手、正拳、

 捌かれる。

 弓が放った全ての攻撃は、忠夫に届くことが無かった。

 忠夫が攻撃を外し、無防備な弓に拳を振りかざす中、弓は令子の自信の理由を理解する。

 確かに忠夫に勝とうと思うなら、高速戦が有効だろう。しかしそのためには、

 忠夫は拳を解き放つ、

 超加速を経験している横島忠夫を高速戦で超えなければならない。

 直後、腹部に衝撃が叩き込まれ、弓は背後へと飛ばされた。

 水晶観音のおかげで肋骨は折れていない。だが腹部の水晶観音にはひびが入り、衝撃で呼吸が出来ない。

ガン!

 結界に叩きつけられる。一瞬呼吸が止まるが、すぐさま持ち直す。

 完全に自分の負けだ、お姉さまにアドバイスを貰ったのに活かすどころか、横島さんのペースに乗せられてしまった。

 顔を上げてみると、横島さんは背中を向け、ピエトロさんと手を叩いている。

 なぜこんなにも強くなれたのでしょう?一年前横島さんが六女を訪れたとき、GSとは彼のような人間がなれてしまうのかと思っていた。

 だが今の彼はどうだろう、GSとして立派どころの話ではない。一流の、それも美神令子らと顔を並べることが出来るのではないだろうか、

「弓!」

 声がしたほうを見れば、心配そうに表情を青くした一文字が必死に手を伸ばしていた。

「コホ!一文字さん。コホ!コホ!後は………お願いします」

 雪之丞がライバルという理由がよくわかった今は負けを認めよう。そして弓は心に誓うのだ、いつか必ず追いついて見せますわ。

 弓は一文字の手を取った。


 一文字の霊力を込めた拳はピートの体を捉えるが、拳は手応え無くすり抜ける。

 く、体を霧にされちゃあ当たるものも当たらねえ。

「ダンピールアタック!」

 一文字の横を霊力の塊が通り過ぎる。ぎりぎりでかわし、攻撃に霊力を割いた瞬間を狙って拳を振るうが、それも体をずらす事でかわされる。

「ちっくしょう!」

 三年の決勝やさっきの弓の戦いを見ていて思ったが、この三人の実力は桁違いだ。

「こんのお!」

「バンパイアミスト!」

 この世界に入った時間が一年違うだけでどうしてここまで違うのだろう。

「アーメン」

 またも至近弾、さっきから牽制以外の攻撃を打ってこない。手を抜かれているのか、それとも何か考えがあるのか、どっちにしろ、

「おらぁ!」

 拳を振るうだけだ、

パシィ

 乾いた音を立てて、一文字の拳はピートの掌に受け止められた。

 一文字の目が驚愕に見開かれる。今まで避けていたのはこの複線だったのだ、

 ピートは一文字の手首を捻り、背中に手を当てる。

「すみません」

 一文字はピートの霊力に弾き飛ばされた。

 結界の縁まで転がり、一文字は実力の違いを実感させられる。800年を超える年月を超えて生きる吸血鬼としてではなく、さすがタイガーや雪之丞、横島さん達の友達をやっているだけはあるとして、

 さっきまで横島さんと戦っていた弓の気持ちがよく分かる。

 なぜここまで強くなることが出来たのだろうか。どうすれば自分もここまで強くなることが出来るのだろうか。

 一文字は結界に手を尽き立ち上がる。

 その答えは自分には分からない。そして今それが分かるかもしれないのは、

「おキヌちゃん………頼んだ」

 一文字の手をおキヌの手が握る。

「任せてください!」

 横島忠夫に最も近い一人である氷室キヌだろう。


 おキヌとタイガーが立ったままにらみ合いが続ける。

 おキヌはネクロマンサーの笛を持ち、タイガーは構えることもせずただ立つ。

 二人の戦いはシンプルだ。ネクロマンサーの笛でタイガーの精神感応を押しのけるか、タイガーが精神感応でおキヌのネクロマンサーの笛を封じ込めるかだ。

 おキヌが口に添えると共に、タイガーの姿が虎のそれへと変わる。

ピィーーーーーーヒュルルルルルルルルルルルル

 おキヌのすんだ笛の音が響き渡ると同時に、双方共体を地面に横たえろと念じる。

 タイガーはおキヌに横たえさせるための幻覚を見せ、おキヌは精神感応をさかのぼってタイガーに横たえるよう促す。

 二人の実力は拮抗する。

 タイガーの実力は忠夫に及ばないまでも、ピートや雪之丞に迫るものがある。実際のところタイガーは前衛タイプではなく後衛だ、そして後衛としての実力は忠夫の文珠を除けば四人の中で一番なのである。

 そのタイガーにおキヌは拮抗している。この試合は今までの試合の中で一番の見所になるはずだった、

 そうなるはずだったである。

 おキヌのネクロマンサーの笛はまだいい。六道女学院ではおキヌのことは知れ渡っているし、その笛の根は心に響くものがある。

 問題はタイガーのほうなのだ。タイガーの精神感応はエミが令子対策にするほど強力だ、だが精神感応をかけられていない人間から見れば、ただ単に姿が虎に変わっただけである。

 これでは地味に見られても仕方が無い。

 しかし本人たちの間ではそんな周りの考えは関係ない。

 無音と有音がせめぎ合い、おキヌがタイガーを押しつつある。

 じりじりとタイガーの体が地面に近づき、

「グオオオオオオオオオ!!!」

 タイガーが天に向かい雄叫びを上げ、おキヌが地面に手をつけた。

 決着はここに為される。


「決着がつきました」

 千夜はその結果を考える。六女の二年と三年の代表との連戦でありながら、忠夫はその動きにまったくの陰りも見えない。

 底なしの体力といまだ底を見せていない霊力、まだまだ忠夫の全力には程遠いいのだろう。

「次はあなた達の番ね」

 令子は横で何かを考えていた千夜に語りかけた。

「ええ」

「どう、勝てそう?」

 令子は楽しそうに千夜に聞く。実際のところ忠夫に勝てる可能性があるのは千夜だけなのである。三年の決勝戦で忠夫が戦った相手は確かに強かった、だが幾たびの戦いを経験した忠夫には及ばない。同じほどの経験を重ねているおキヌは、その霊能の性質上相性が悪い。

「分かりません」

 千夜は思う。

 本当に分からないのだろうか。あれだけの動きを見せていながら、未だに全力を出したわけではない。そして見せていない霊能は横島忠夫最大のものだ。

「そう」

 令子はその答えをそっけなく受け止める。

「ですが」

 そう、それでも、

「?」

「むざむざ負ける気はありません」

 それを聞き、令子は満面の笑みを作る。

「それでこそわが事務所の一員よ」

 令子は千夜の目を見詰める。

「諦めるなんてナンセンス、だから全力を尽くしなさい、全てを出し尽くしなさい、そうすれば横島君のことがよくわかるわ。横島忠夫がどれほど強いのかがね」

 穂波と水凪は驚きを隠せない。美神令子が身内とはいえ、忠夫を強く買っていることに驚きを隠せない、どれだけ強くても忠夫はGSになってまだ一年ほどしかたっていないからだ。

「分かりました」

 千夜の目はタイガーを迎えている忠夫を見つめていた。

 次は千夜たちの番だ。


「おつかれタイガー、結構苦戦しましたね」

 ピートはタイガーの実力を知っているので、観客のように地味な戦いだとは思わなかった。

「おキヌシャン、アシュタロスの時よりもネクロマンサーの笛が強力になってて、危うく負けるところだったんジャー」

 忠夫はタイガーの言葉に頷く。普段一緒に仕事をしているだけに、おキヌの実力がメキメキと上がって来ているのを知っているからだ。

「しかしよくあそこから持ち直せたな、なんか特別な幻覚にでも変えたんか?」

「ひ、秘密なんですジャー」

「そっか、インターバルで30分休憩らしいから控え室で休もうぜ」

 忠夫はエミにでも口止めされてるのだろう思い納得したが、

 い、いえないんですジャー。幻覚の内容に横島さんを登場させたらあっさりかかったなんて………………………

 タイガーは控え室に向かっていく二人の背中を見ながらこっそりと冷や汗をかいた。


 余談ではあるが、タイガーの幻覚の件は一文字に知られることになり、乙女心を利用したと一文字にお仕置きされたりする。


 どうも氷砂糖です

 楽しみに読んでくださってる皆さん、間を空けてしまって申し訳ありません。テストやらレポートやらで忙しかったんです(泣き

 さらに二日から七日にかけてネットに触れない日が続きます(さらに泣き

 そしてさらにどうしても一話で終わりそうに無いのでもう一話追加することになってしまいました、忠夫VS千夜を楽しみにしていた人たちごめんなさい。

 今回忙しいのであとがきはここまでにさせてもらいます。呼んでいただいてありがとうございました。

 千夜カウンター51ちーちゃん


 趙孤某様
燃える展開が加速します。今回の横島の活躍はいかがでしょうか?

甘甘が読めますよー、シリアスで甘甘です。

クロスに関しては忠夫をどっちに送り込むかという意味です。書き方が悪かったです。申し訳ない、でも期待してください。絶対にどっちか書きます!


 おやじ様
うう、すみません忠夫と千夜のバトルは次回に流れていました(泣き

レインは結界には入りません。彼女には重要な役目があったのですw


 鳳仙花様
千夜の記念は楽しみにしていてください。存分に取り乱してかまいません読んだらもっと取り乱すと思いますからw

レインの格好は未だ問題にはなりませんよ(ニヤリ


 Tシロー様
横島のやる気は全会ですw
ですので今回はこんな感じです。

千夜カウンターは半分回りました後少しです。今回のレインはいかがです?


 尾村イス様
凶器っすか!?まあ確かにそうかもしれません

今回レインはある意味MVPかもしれません。


 神楽朱雨様
今回も燃える展開です。

忠夫をロリコンにしてしまったら楽しそうなんですが、やってしまったらヒロインが交代してしまいそうでw


 アサルカ様
始めまして!

今回千夜戦はありませんでしたが、忠夫戦があります。しかし千夜、忠夫戦がありません(泣き

記念SSご期待ください!


 アミーゴ様
なんかカオスは余白でどんどん勝ち組になってきてますw

胸に関しては、まあ忠夫ですからw

はい夢中です、今は忠夫しか見れてませんw


 九龍様
始めまして続きが気になっていられるのに遅くなって申し訳ないです。

今までにない設定なので展開は読みづらいと自負しています。

以後にもご期待ください。


 いがらし様
始めまして、おお、大物が釣れましたなあw

覚悟を見せましょう!ですから早くカウンターを回しましょうw


 Heckler様
始めまして、
甘甘に惹かれてしまいましたか、楽しみにしていただいて損はさせないものになったと氷砂糖は思ってます。ご期待ください。


 GODON様
始めまして、
レイン脱走物語………………やべぇ書きたくなってしまった。なんか外伝で書くかもしれません。

今後もご期待ください。


 ルーエンハイム様
お初です。
レインも千夜もブレーキ役が不在なので何処までも突っ走っていきそうな………

事務所組みの巻き返しも書いていくつもりです。期待していてください。

タイガー、今回も影は薄くないですけど不憫です。


 通りすがりのち様
粉砕よりも降臨のほうが字面的にいいかなーと思ってこっちにしました。


 マンガァ様
今回はムギュですw
甘甘はあと半分です。折り返し地点に来ました、がんばっていきましょう!


 yukihal様
思考が二回も飛んでしまいましたか、うっし(まて

氷砂糖は強さというものにおいて、実戦経験を重要視します。
忠夫は下手を打つ事無く勝ちました。

レインの服に関しては次回に持越しです。今は力を溜めているという状態です。

そういえばだれがレインの服を選んだんだろう?(待て


 ポンテ様
始めまして、
記念SSまで後半分です。

対抗戦では直接の語りあいです。ですので進展は多大にありえるでしょう。


 TAKU様
楽しんでいただいて幸いです。

そうなんですよ、オリキャラが主役を食ってるんでちょっと持ち直すのが大変そうです。

うーん弟子入りはしません。したらさらに主役食いそうで怖いのでw

次回もお楽しみください。


 MOTI様
記念SSまで後49です!半分超えました。

オリキャラたちはよく動いてくれます。作者も使いやすくてありがたいですw

レインの劇甘………………どう考えても犯罪のような………………、書くとしたらレインが忠夫の事をどれだけ思っているかというようなものになるかもしれません、

完結目指してがんばります!

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