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「がんばれ、横島君!! 16ぺーじ目」

灯月 (2007-07-26 00:21/2007-12-02 03:15)
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「こら美味いこら美味い! おかわり、四つくれ〜!!」

「せめて二つにしときなさいよ、雪之丞」

「この海老旨いな。これで周りがもう少し静かなら、な……」

「むむぅ! 久々の馳走じゃー!! マリア、タッパーじゃ! タッパーに詰めるんじゃ!!」

「イエス・ドクター・カオス」

「止めんか、恥ずかしい!!」

「……あんたら、目的忘れてるだろ」

香港。とある中華料理店。
呆れきったメドーサさんの呟きは、しかし喧騒にまぎれて虚しく消えていくのだった。


がんばれ、横島君!! 〜横島君と原始風水盤〜


大事な話があるからと、わざわざ書斎に呼び出されたのはある日の夕暮れ。
俺だけでなく、メドーサさんも佇んでいて。
いつになく真剣な表情で、雇い主は切り出した。
原始風水盤というものを知っているか、と。
風水だけなら知っている。TVでもよく聞くから。
けれど原始風水盤は初めて聞く名称で。
知らないと、素直に首を振った。

「そもそも風水というのは自然を利用するための知識体系を言う。簡単に言うと科学的な占いだ。
人の体に霊気が流れるように、世界にも力の流れは存在する。
風水はその流れ――地脈を利用するものだ。
風水盤とは本来風水師が使う磁石のようなものなのだが…原始風水盤は違う。
これは気脈の流れを思うまま変えることのできる、特殊なものだ。
これを使えば大地震も陥没も洪水も自由自在。霊的にも世界中を混乱させる事が出来る!」

「なんか凄いもんなんですねぇ…」

語るアシュタロスさんに、間抜けに返す。
規模が大きすぎて、感覚がついていけん。

「それで、その原始風水盤がどうかしたんですか?」

「うむ、実はそれを何とか利用できないかとここ最近香港に行っていたのだよ!
時には飛行機だったりそうでなかったり!! 愛しい娘たちを家に残している身故あまり長居はしていなかったのだが…」

香港行っていたって…。このおっさん、普通に家にいただろ!?
いや、確かに仕事には行ってたけど。それだって普段とそう変わらずに帰ってきてたぞ。
一体いつ行ってたんだろう?
そんな素朴な疑問に答える気は欠片も無いようで、鷹揚に頷き話を再開した。

「そして一応造っては見たのだが…少々不具合が発生してしまってね。
すまないがメドーサ、横島君。行って止めてきてくれないかね?
何せ気脈を変えるほどのものだから、発動するとしっぱなしになってねぇ。
嗚呼、安心したまえ。
結界を張って周囲への被害は食い止めてある。それでも早いうちにどうにかした方がいいからね。
私は用事があって行く事は出来ないが。なに、心配する事はない。その手の専門家もちゃんとつけよう。
それで、行ってくれるかね?」

言葉こそ疑問系だが、おそらく断る事は許されないだろう。
仕方が無いな。
頷こうとした俺より先。じっと沈黙を保っていたメドーサさんがふと手を挙げた。

「少しお聞きしたいのですが」

「うん? 何だね、メドーサ?」

「原始風水盤を起動させるには鍵となる針が必要でしょう。
そしてその針を完成させるために必要なのは、風水師の大量の……新鮮な生き血。
アシュ様、それを――」

「アシュタロスさん、まさか!?」

メドーサさんが言い終わるよりも前に、ぎらりとアシュタロスさんを睨み付ける。
大量殺人とか、冗談じゃねぇぞ!!

「待て、落ち着きたまえ!! 誓ってそんな非人道的な事はしていないよ!!」

顔色を変え、ばたばたと手を振って否定の意を示す。

「それじゃあどうやって針を?」

メドーサさんの問い、答える。

「試しに私の血を使ったらなんか暴走しちゃった☆」

……………………………………………………。

「さ、アシュタロスさん。こっち来ましょうねー」

「あれぇあれぇ?! 何で私引き摺られてんの! いたたたたた! 横島君、痛い痛いよ!! ちょ、腕をねじり上げて関節を極めるなんてどこで覚えたの!?
メドーサ! こら、ハンカチを振るな涙を拭う振りをするな! 止めようとか助けようとか少しは努力を…!」

「あっはっはっ。うるさいですよ、アシュタロスさん。ご近所から苦情来ちゃいますよー」

「あだだだだだぁ! 今度は首!? 前々から思ってたが横島君、私の事嫌いだろう?!」

「……そんなこと無いですよ? 尊敬してますよ?」

「間があった上にあからさまに棒読み!!?」

「はいはい。静かにしましょうねー」

……ゆったり音楽でも聴きながら、しばらくお待ち下さい。

しくしくしくしくしくしくしくしく

ズタボロなアシュタロスさんが床にうずくまって泣いている。
丸めたその背に漂う哀愁。
だが不思議な事に、哀れみや同情を抱く事は一切無い。
だってアシュタロスさんだし。

「それで、香港に行けばいいんですね?」

確認に問えば、言葉無く頷く。
顔は床に向いたまま、こちらを見ようともしない。
まったく。子供かこの駄目親父。

「鬱陶しいですよ、アシュタロスさん。その程度で凹まないで下さい。
俺よりお袋の方がもっと凄いんですから。
浮気した親父を輝くばかりの笑顔で的にして、全弾命中させるんですよ?
うっかりそれを目撃した俺の友達なんかは、齢九歳にしてこの世には知らない方がいい事もあるんだって死んだ魚の目で呟いたんですから!」

「何者だい、あんたの親は? いや、それより…何の的に?」

「――すみません、聞かないで下さい」

メドーサさんからそっと視線を逸らし、ふふっと笑う。
自分で言っといてなんだが、思い出したら体が震えてきました。
お袋のあの強さって、一体ドコから沸いてきてたんだろう?
メドーサさんの俺を見る目が微妙に痛いのは気のせいに違いない!


数日後。香港へ行く日が来た。
メンバーはいつもの様に俺、メドーサさん。そして雪と陰念と勘九朗。
空港で原始風水盤を扱うための専門家と待ち合わせる事になっている。
メドーサさんもある程度の知識は持っているが、専門的というほどではない。
原始風水盤は強力なため、わずかでも扱いを誤れば街一つ軽く滅びてしまうという。
初めはアシュタロスさんの部下であるヌルに任せようと思っていたらしいが。
ヌルに原始風水盤を扱わせると事態が最悪の方向に進む気がしたので、止めたと。
そこで人間のゴーストスイーパーに任せようということになった。
人間といってもその知識量は、すでに人を超えている。
きっと原始風水盤も止めてくれるだろうとの事だ。
待ち合わせはこの空港。
きょろきょろとそれらしい人物を探す。

「ああ、あいつだよ」

そうメドーサさんが指したのは一人の老人。
全身黒尽くめで、傍に若い女性が控えている。
……見た事あるぞ、あの爺さん。

「あらぁ、横島がGS試験で戦った人じゃない」

その通り。
確かドクターカオスとか呼ばれてたな。

「あんたがドクターカオスかい。うちの上司から話は聞いているね?」

問いかけたメドーサさんに、爺さんはにやりと怪しい笑みで答える。

「いかにも! わしがヨーロッパの魔王ドクターカオスじゃ!
お主らが芦原の話しておった連中か。ふむ…どいつもいまいちぱっとせんのう」

余計なお世話だ!
爺さん。ふと俺の顔をまじまじと見つめ。

「むむ、お主は……誰だったかのう? うーむ、ここのところ物忘れが激しくてのう」

だあぁ!!
隣の女――マリアが試験であたった人物だと、やはり無表情のまま説明している。
こんな爺さんで大丈夫か?
その不安は雪も同じだったらしく、あからさまに呆れた顔を向ける。

「おいおい、ホントに頼りなんのかこの爺さん。途中でぽっくり逝くんじゃねぇのか?」

「失礼な小僧じゃな! この天才錬金術師たるわしをそこらに溢れる三流と同列にするな!!」

標準以下の雪と標準以上の爺さんのにらみ合い。
身長差が凄いのは言わないでおこう。

「止めとけって、二人とも。
飛行機の時間があるんだから」

引き離して、とりあえず飛行機に突っ込む。
その中で、一折の話を聞いた。
なんでもこの爺さん、日本に来てからずっと極貧生活を送っていたという。
ゴーストスイーパーになってようやくその生活から抜け出せる!と意気込んだものの、全財産をつぎ込んで作ったマリア二号機が見事に失敗。

「テレサ・行方不明・心配・です」

爺さんの隣に座っていたマリアが、どこか寂しそうにポツリと言った。
結果借金が出来てしまった爺さんには、アシュタロスさんの提示した報酬は魅力的。
多少内容が怪しかろうが構わないらしい。
原始風水盤そのものにもずいぶんと興味があるようだ。

「……溜まりに溜まった家賃も代わりに支払ってもらったしのう」

ふう〜とため息をついた爺さんの背中が、やけに小さく見えたのは世知辛い世の中のせいに違いない。
そんなこんなで香港到着。
今日はしっかり休んで、明日目的の場所へ向かう事となった。
適当なホテルにチェックインして、適当な中華料理店で食事をしつつ今後の予定を話し合う。
もっとも予定といっても、アシュタロスさんが侵入者排除用に作った罠を俺たちが先頭に立って排除し、爺さんが行う原始風水盤の操作をサポートするだけなのだが。
メドーサさんはあくまで原始風水盤への案内役という事で、自衛はするけれど前に出るつもりはないらしい。
話がわかりそうだが、一応この爺さんは部外者だ。正体がばれるのは非常にまずい。
なので名前もメドーサではなく、偽名――蛇神メノウを名乗っている。
まんまじゃないですか!?と突っ込めば、メドーサさんは疲れた声でアシュ様が決めたのさ。
見せてもらったパスポートにもそう記されてました。

余談だが、部屋は皆一人部屋。爺さんだけはマリアと同室だが。
まぁあれです。誰も勘九朗と同じ部屋に泊まりたくなかったと。


翌日。
向かったのは一見何の変哲も無いビル。
人影は無く廃墟に近い。
原始風水盤に通じる場所であるため、人が来ないよう結界を張り細工しているのだと聞かされた。
メドーサさんは一枚の紙切れを手に躊躇い無くビルの中へ入ると、何の変哲も無い壁に手を当てる。

「ここだね」

ぴちり…。小さな音がして、ぽっかりと口が開いた。
爺さんが感心した面持ちで壁にあいた穴を覗き込む。

ほうほうこれはこの術式で壁を…見た目どころか……なるほどこいつは……

ぶつぶつ言っているがその内容は難しく、俺にはさっぱり理解できなかった。
穴は暗く、地下へと続く階段が伸びている。

「さっさと行くよ」

一人降りてゆくメドーサさんの後を、あわてて追いかける。
階段はそれほど長くは無かった。
降りた先には洞窟のような通路。
どういう仕掛けか、光が無いはずなのに真っ暗じゃない。
ちょろちょろと足元をネズミが数匹。
地図らしい紙切れを眺め、メドーサさんが先導する。
けれどいくらも行かぬうち、何かが出た!
ボコリボコリと、土から、いや土そのものが盛り上がる。
いくつもいくつも。壁から床から、天井から。

「なんだぁ、こいつら?!」

「あらヤダ。可愛くないわね」

「敵だよな、どう見ても」

土で出来た、人形。

「こいつは凄いな、ゴーレムの一種じゃ! ほう、侵入者に反応して自動で作成されるのか。実に面白い」

爺さんが一人興奮しているが、アレがゴーレムだとわかったところで現状がどうなるものでもない。

「メド…メノウさん! アレはどうするんですか!?」

「あー。適当に突破してくれたまえ、だと。」

――アシュタロスさん、そーゆう投げやりで適当な対処は駄目でしょう?
そんなんだから駄目上司なんて言われるんだ!!
心中で愚痴りつつ、霊力を込めた拳で手近かな一体をぶん殴る。
ぼごり…。
それは、たったそれだけでいやに呆気なく崩れ去った。

「あれ?」

あまりの手ごたえの無さに、間の抜けた声。
手に伝わる衝撃は、ちょっと丈夫なヌイグルミを殴った程度。

[元々侵入者排除用だから、戦闘向きってわけじゃねーんだろ。ま、パンピーや普通の霊能力者には脅威だろうけどよー。
この手のトラップは相手を疲弊させるためにあるんだよ、兄弟。
まともに相手にするだけ無駄だぜ、無視して一気に駆け抜けちまいな!]

おっしゃあ!! そうとわかれば。
壊しては再生する土人形と戦い続けている皆に声をかける。

「お前ら、ここは一気に突っ走るぞ!!」

「わかった」

「そうね。きりが無いみたいだし」

「イエス・横島・さん」

「何ぃ、まだ闘い足りねーぞ俺は!?」

一人喚く雪はマリアに頼んで引きずってもらいました。
流石の雪でもマリアの力には勝てなかったようだ。
引きずられている間喚き声とともに何かに衝突した音が聞こえていたのだが、自業自得だ。
ぼこぼこ沸いてくるゴーレムを無視し、時には跳ね飛ばし。
ようやく何も出てこなくなった。
相変わらず薄暗い通路だが、二、三百メートルほど先になにやらトンネルの出入り口らしきものが見えた。
けれど、そこから差し込む光はお世辞にも優しいだとか柔らかいとか言えない。
通路より明るいはずなのに、昏い。
不吉な色だ。
自然足も止まり、その一点から目を離さずに警戒。
それに、時折吹く風が妙に生温く。胸がむかつく臭いを運んでくる。
足元にうごめくネズミの数が増えているようだが気にしてはいられない。

[うおぅ。なーんか嫌な感じだぜ、兄弟]

ああ俺もな。あの光のところ、絶対何かあるなぁ。

[それもあるんだけどよぉ。それだけじゃねーよ。
あのネズミども、なーんかイヤンな感じがするんだよなー]

そうかぁ? 考えすぎじゃないのか。
ネズミなんてドコからでも入り込むし、確かに数はやたら多いけど。

[……まぁ気をつけるに越した事は無いぜ、兄弟]

おう、わかった。
用心深く歩みを進めて、入り口。
そっと様子を窺う。
そこは、ちょっとしたホール並の広さ。
やはり土がむき出しでお化け屋敷に似た雰囲気が漂ってはいるが、床は平らで階段もある。
明らかに人の手が加わっている、そこ。
中華系のホラー映画なんかでよく見る図形が、淡く光を放ちながら広がっていた。
あれが原始風水盤か。
嫌な空気は、そこから立ち昇っている。
その周囲には見た事も無い奇妙な植物らしきもの。

「まずいね。結界で押さえられてるけど、魔界化し始めてる」

ぽつりとメドーサさんが呟いた。
そして原始風水盤、中央。
それがいた。
人ほどもあるネズミ。
片目は潰れ、後ろ足は指を無くし。全体に裂傷や火傷に似た酷い傷がある。
きぃきぃ鳴いて周囲を警戒しているが、動く様子は無い。
代わりにおびただしいネズミが、忙しなく走り回っている。

「なんだありゃ? 妖怪か!?」

「そうみたいねー。けど、これってまずくない?」

「ああ、原始風水盤の力で化けちまったにしても倒さないと駄目だろうな」

「ふん、面白そうじゃねーか! 燃えてきたぜ!!」

「じゃが、少し厄介じゃぞ。小僧ども」

難しい顔をしながらそう零すのは、カオスの爺さん。

「どういう事だ?」

「あのネズミがおるのは原始風水盤の中心。
風水盤を止めるにはあそこをいじらにゃいかん、が、丁度力の中心でもある。あのネズミめ、あそこから噴き出す力を全身で吸収しておる。
倒すにしてもちと骨じゃわい。
――もしやあのネズミ、パイパーか?」

「パイパー?」

聞きなれない名に、問い返す。

「うむ。人を子供にする能力をも持つ悪魔じゃが、確かアレは美神が倒したと……いや、逃げられたとか言っておったな。
おお、そうじゃ! 賞金を取り損ねたとか何とか喚いておったわ」

「あらぁ、てことはあのネズミ。普通のが化けたわけじゃなくて根っからの悪魔って事?」

勘九朗の言葉にそうじゃと爺さんは頷いて。
隣でメドーサさんも苦虫を噛み潰したような顔をしている。
よりにもよって悪魔かよ。
厄介な事になったなぁ。
そうため息をつくが、そんなことまったく気にしない奴が約一名。

「どーでもいいだろうが、とにかくあいつを倒しゃいいんだろう!!」

指をバキバキと鳴らして、超ノリ気。

「別に倒さなくてもいいんだろ? 爺さんが原始風水盤を操作してる間そこから遠ざけておけば…」

「何言ってんだ、横島! 目の前に敵がいるなら戦う方が面白いじゃねーか!!」

「俺をお前と一緒にすんなよ、この戦闘馬鹿!!」

「どうして平和的解決策がとれないのかしら?」

「やかましい!」

「どうでもいいけどね、あんたら」

言い争う俺たち。メドーサさんが極めて面倒臭そうに、言う。

「気付かれたよ?」

あ゛っ!!

ききぃ!!
高く鳴いたパイパー。
周囲のネズミたちが、一斉にこちらを向いた。

「ちぃ、くるぞ!」

雪と勘九労が魔装術を発動し、陰念も素早く両の腕に霊気をまとう。
向かってくるおびただしい数のネズミ。
試しにソーサーを投げてみたが。効果は薄い。
仲間が死んでも構わずにちぃちぃ鳴きながら飛び掛ってくるのだ。
魔装術が使える雪と勘九朗、アンドロイドのマリアはともかく、生身のままの俺と爺さんは辛い。
陰念も噛み付くネズミを必死に振り払っている。

[パイパーだぜ、兄弟。 パイパーがこのネズミどもを操ってんだよ。奴を倒せば大人しくなるはずだ]

了解!

「お前ら、先にパイパーを叩くぞ! 爺さん、原始風水盤の方は任せた!!」

とにかくあいつを中心からどけないと、原始風水盤を止めることも出来ないだろう。
雪は一直線にパイパーに向かい、勘九朗は周囲のネズミを振り払ってフォロー。
俺と陰念もソーサーと霊波砲で援護だ。
ネズミの群れに突っ込むと俺たちの場合、かじられて痛いんだよ。

「マリア、やってしまえぇ!」

爺さんに命じられたマリアがパイパーに向かうが、足元のネズミに遮られて上手くいかない。
蹴散らそうとしても小さい上にちょこまかと動き回るネズミ相手では、彼女の攻撃は有効ではないらしい。
爺さんを庇っているのもマリアが攻めあぐねている原因の一つだろう。

「ち、仕方ないね」

俺に背後、成り行きを見守っていたメドーさんが舌打ち。

「メド……あ、いやメノウさん、手伝ってくれるんですか!?」

問いに、今回ばかりは仕方がないと息を吐いた。
メドーサさんが手を貸してくれるなら早く片付くだろう。
俺が期待に目を輝かせ、メドーサさんが一歩踏み出したのと同時。

ビキビキビキビキビキ・バキィン!

えらくいい音。
メドーサさんが、地面から生えた土の壁に取り込まれている。
一瞬塗り壁かと思いました!

「こ、これは土角結界!? なんで?! あ、アシュ様かぁ!!」

確かに。その土角結界の表面に書いている。
『罠にかかったね! 不法侵入は駄・目・だ・ぞぉ♪』
かなりふざけているがその筆跡はアシュタロスさんのもので間違いない。

「……………あのおっさん、殺すっ!!」

あ、メドーサさんが切れた。

「横島! いいかい、私はこれを自力で何とかするから、あんたは風水盤を絶対に! 必ず!! 止めるんだよ!!! わかったね!?」

「ラジャー!!」

でなけりゃ、アシュ様ぶっ飛ばせないだろ!!

聞こえたのは幻聴か、はたまた俺の妄想か。
とにかく、まずは風水盤!

[気を付けろよぉ、兄弟。このネズミも魔力で強化されてるぜ。みょーに丈夫だろこいつら。
まっ、つっても操ってる親玉さえぶっ飛ばしゃオールオッケーだぜ。
見たとこ本来の力の源金の針も持ってねーから、原始風水盤から引き剥がしちまえば軽い軽い☆
一番接近してんのはマザコン坊やか。一人だけじゃ辛いだろ。
俺も協力してやるから突っ込め!]

は? んないきなり……。
洪水のようなネズミに押され、魔装術の雪と勘九朗はともかくまったく生身の爺さんを庇うマリアは苦戦を強いられている。
俺の疑問は無視して魔眼が霊力を操り、足へと収束させていく。

[走れ、兄弟!!]

言われるまま駆け出した、瞬間――パァン!
足裏で何かが弾けた。
足の裏に収束した霊力で小規模な爆発を起こし、それを推進力へと変化したようだ。
まるでバネ仕掛けのように、パンパンと面白いほど体が跳ねて。
あっという間にパイパー本体へと距離を詰めた。

[兄弟!]

よし!! 応え。手の中、サイキック・ソーサー。
放つ、が!
ちきぃ!!
ネズミたちがまさしく盾となり、身を挺してパイパーを守る。

「キキ! キえろ、ごーすトすイーぱー!!」

ゆらり。巨大ネズミから浮きでる、半透明のピエロ。
鋭い爪のついた腕を振るう。

「ぐっ!?」

とっさにガード。だが、吹き飛ばされる。

「横島!」

雪の切羽詰った声。間髪いれずに群がるネズミ。
うわうわ! 痛ぇ!!
かじりつくネズミを必死に叩き落す。
ジーンズに食いついている数匹を引き剥がしてほっと息をついた俺、届く弱い声。

[くぁ…やべ。……兄弟、すま…俺………]

魔眼? どうした、おい!?
呼びかけても魔眼の声は弱まるばかり。
その時になってようやく気付く。
お守りが…アシュタロスさんに貰った魔眼の核とも言うべきものが引きちぎれ、かろうじて腕に引っかかっている状態になっている事に。
あわてて繋ぎとめようと指を伸ばすも、もう遅い。
ばらり、ばらり。腕にかかっていたそれは無情に持ちに落ちて。
同時に、

[がんばれよ、兄弟…]

左手の目が、閉じた。

「ま、がん?」

幾度呼びかけても、叩いてみても――沈黙。
目眩が、する。
くらり。体が傾ぐ。

「横島ぁ! 避けろ!!」

陰念の声。津波のようなネズミ。呑まれ、そして――。


チィチィチィチィ。耳障りな鳴き声、たくさん。
鬱陶しい。
ゆっくり浮かび上がる意識。
俺を自覚し、最初に感じたのはソレ。
地に伏した体。ずっしりと、我が物顔なネズミの重さと生温かさ。
どうなってんだ? なんで俺がここに……?
記憶を探る。状況は――大体把握した。
まずは手にこめた霊気でぴったり張り付くネズミどもを払う。
かじられたところは多少痛むが、動けないほどじゃねぇ。
俺にたかっていたネズミは割と少ない。
見れば雪之丞たちが大暴れの真っ最中。
意識のない奴より、向かってくる奴優先か。
おーおー勘九朗の奴、ネズミは嫌いよー!なんて叫んでるが……思いっきり踏み潰してるぜ?
やっぱ苦戦してんなー。
接近戦に持ち込もうとしても、遠くから霊波砲を撃ったとしても。ネズミどもが邪魔をする。
それに、戦っている本人たちは気付いてねぇが、原始風水盤から漂う瘴気でいつもより動きが鈍い。
メドーサやカオスのじーさん辺りは気付いてるかもしれねぇが。
メドーサは今だ土角結界に囚われ中で、じーさんはマリアに守られつつ自分の事で手一杯。
いくら魔王と呼ばれても生身である事には変わりないしな。
あーあ。パイパーをどうにかするしかねぇか。
アレだな、ネズミどもウゼェし。
幸いパイパーの意識は目前で暴れる雪之丞たちにいっちまってるしな。
チャンスって事で!
ふっ。軽く息を吐く。霊気を足にまとい
タァン!!
駆けた。
途中何匹かネズミをはねたっぽいが。うんまぁ、俺は平気。
パイパーの真後ろ。
気付き振り向く前に、ガチリ。尻尾と後ろ足を掴んでやった。
ギギィ?!

「いよう、ネズ公。ご機嫌いかが?」

俺の姿と状況を認め、振りほどくより早く。
腕にめぐらせた霊力。瞬間的に筋力をアップさせる。

「あらよぉ!」

その巨体、力任せに持ち上げた。

キキ〜〜〜ィ!!

「オオおろセ! ハナせぇ!!」

ネズミとピエロが同時に叫ぶ。当然離す気は、無い。

「撃てぇ、お前ら!!」

号令一つ。
それに真っ先に反応したのは、

「ちぃ、吹き飛べっ!」

陰念! ごつい装魔拳が片方。持ち上げられたパイパー目掛け、突進する。
チンピラフェイスのくせにやるじゃねーか。

「ギギ、ギィ〜〜!!?」

口から血を吐く。悶絶する。
だが、原始風水盤によって力を得た体では死なねぇ。

「おらぁ! いっけー!!」

「喰らいなさい!」

「ロケット・アーム!!」

雪之丞、勘九朗、マリア。一拍置いて続いた攻撃。

ぎぃ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

けたたましい絶叫。衝撃に耐え切れず俺の手が離れ、その巨体が飛んでいく。
そして壁に激突し、ようやく止まった。
あ、ありゃ死んでねーな。
痙攣してるが生きてる。丈夫なのも考えもんだな。
親玉がやられれば他のネズミには何も出来ねぇ。
統率をなくし、てんでばらばらに散っていった。

「おーい、カオスのじーさんよぉ。お邪魔虫はいなくなったぜ?
さっさとアレをどーにかしてくれよ」

くいっと指した先。あるは当然原始風水盤。

「小僧、お主……?」

一瞬疑問を乗せた視線を俺にぶつけたが、すぐさま不敵に笑う。

「ふん、そこで見ておれ! このヨーロッパの魔王と恐れられたドクターカオスの力を!!」

ぶんぶん腕を振り回し、マリアとともに風水盤の中央へ。
陰念がいぶかしげな顔で俺を見てくるが、無視。
お、メドーサも土角結界から出られたみてーだな。
あーあ。物凄く怒ってんなありゃー。アシュタロスの旦那、ただじゃすまないだろうな。
自業自得って言葉があれほど似合う魔族もいねーよ、実際。
うん? どーやら俺も限界っぽいなー。
そろそろ交代のようだ。
案外楽しめたぜ。
後は任せた。ファイトだ、兄弟。


何かが深く深く沈んでいって。
水泡のように、何かが浮き上がる感覚。
あれ、俺は?
周囲を見渡せばネズミの姿は見えず。原始風水盤の中心で爺さんがなにやらぶつぶつ呟いている。
メドーサさんは服や体についた土くれを払い、雪と陰念は爺さんの様子を見守って。勘九朗は身だしなみを整えていた。
気を失った後、何があったのか思い出せない。
なのに、何故かパイパーは倒したのだという感覚だけがある。
ただ、その過程とか途中経過が全くわからないが。
とりあえず、一番まともに答えてくれそうな陰念に声をかけた。
何があったのか、と。
一瞬微妙な顔をして、教えてくれた。
俺がパイパートを捕らえ、全員で攻撃した。そのときの俺の様子が別人のようだったとも。
聞いて思った、なんとなく魔眼を彷彿をさせる言動だと。
……もしかして、お前消えてないのか?
返事など、あるはずなかったけれど。
ぼんやりとしてる間に、無事原始風水盤は止められた。
元々アシュタロスさんの血で半ば暴走状態だっただけに、場を浄化する方へとベクトルを持っていけば自然と収まったようだ。
帰ろうかと踵を返したところで、ふと視界の端に映ったもの。
壁際、うごめくネズミ。パイパー!

「あ、まだ生きてるのか! 止め刺しとくか」

雪がぴりりと手に霊力を集中させるのを止めたのは、俺。

「待てよ! ここまで弱ってたらもう何も出来ないだろう」

実際、うっすら開いた目でぼんやりとだがこちらの姿を捉えている。だが、足をパタパタ動かすだけで、逃げ出すほどの力も残っていないらしい。
こんなに弱ってる奴をわざわざ殺すのは気が引ける。
でも放って置くの危険だし。力を取り戻した後、暴れださないとも限らない。
さてどうしようか? 首を傾げていると、背後から仕方が無いねぇと呟く声。
進み出たのはメドーサさん。
パイパーに向かって手をかざす。
どうするのかと見ていると、パイパーの体から何かが漏れ出して。
それに比例するようにパイパーが小さくなっていった!
あっという間に普通のネズミより一回り大きい程度になってしまった。
おわー、すげぇ。
好きにしなと、背を向けるメドーサさん。
感心している俺達のを傍目に、爺さんだけが鋭くメドーサさんを睨む。

「お主、今魔力を…!!」

「ふ、さてね」

振り向きもせず、薄く笑う。
爺さんもそれ以上追求する事はなく。マリアは主が何も言わないせいか、やはり沈黙を貫いている。
なんか、大人の反応だ。
パイパーはちきちきと鳴いて、縮んだ己の姿にショックを受けているらしい。
このぐらいの大きさなら。
丁度パピリオちゃんがペット欲しがってたし。情操教育にもいいかな?
躊躇わず、がっしりその体を掴みあげた。
ヂヂヂヂヂ!!
突然の事に混乱したパイパー指に噛み付く。ネズミの歯はかなり痛い!
この!!
ついつい握る手に力をこめれば、ぶぉんと鈍い音。
その手が光る篭手の様なものに覆われていた。
フォルム的には雪たちの魔装術に近いが、手首までなので陰念の装魔拳ぽい。
なんだ、これ?
疑問に思っていると、ギギィィィ…と哀れな悲鳴。
あ、パイパーがぐったりしてる。うっかり強く握りすぎたらしい。
ちょっとすまん。
小さくなったとはいえ、いつまた悪さを働かないとも限らない。
だったら――

「パイパー。お前がまた何かやらかさないように、うちで面倒を見る事にした!」

冗談じゃないとでも言うように甲高く鳴いて抗議するが、聞き入れはしない。

「やかましい。もう決めた。もしまた暴れて、俺の家族に、特に子供たちに何かしたらその時は――本っ気で潰すぞ?

ぴぎぃ!?
引きつった鳴き声の後、大人しくなったからわかってくれたんだろう。

「さぁて、帰るか!」

事の成り行きを見守っていた皆に笑いかけて、その場を後にしたのだった。

あ、なんか手に出たやつは割りと出し入れ自由だった。
雪が勢いよく喰い付いてきたが、黙らせました。


香港でお土産を購入して、無事帰国。
パイパーは荷物の中に突っ込んで、なんとかばれずに済んだ。
爺さんは報酬を受け取ってほくほく顔で帰っていった。
マリアが律儀に頭を下げて行ったのが好印象。
家に帰れば、三姉妹が迎えてくれた。

「お兄ちゃん、お帰り! 大丈夫だった、怪我とかしなかった? 心配したのよ」

「もう、姉さんは心配しすぎなのよ。お帰り、お兄ちゃん!」

「おかえりなさいでちゅー!! お兄ちゃんが帰ってくるの待ってたんでちゅよぉ。お土産、お土産ありまちゅか!?」

「もう、パピリオ! お兄ちゃんは遊びに行ったんじゃないのよ!?」

あはは、そんなに離れてたわけじゃないのに、なんだか凄く久しぶり。
和むなぁー。
あ、後ろにハニワ兵。わちゃわちゃしながら喜んでいる。

「ただいま! ルシオラちゃん、ベスパちゃん、パピリオちゃん」

にっこり笑ってぎゅーっとすればなぜだかルシオラちゃんだけは真っ赤になって、ちょちょちょと腕からすり抜けてしまった。
寂しい。親離れか、これが!?

「いつまで玄関で止まってんだよ、早く中入ろうぜー」

うんざりと、陰念が言う。
あ、はいはい。
子供たちを連れてリビング。ソファにゆったり腰掛けたアシュタロスさんが待っていた。

「ふ、お帰り横島君。その様子だと成功したようだね。どうだったかね、初めての香……」

「あーちょっと待って下さい。荷物を……。っと、はい、これお土産だよー。お菓子と人形。それからこいつ! パイパーって言うんだ。仲良くしてあげてね?」

言葉を遮り差し出したネズミに、歓声が上がった。
傷の方は大分癒えているので、見た目も以前よりマシになっている。
一番初めに手を伸ばしたのはパピリオちゃん。
両手で高い高いをするように持ち上げ、きゃっきゃっと笑っている。
喜んで貰えて良かった。
パイパーは振り回されて少〜し気分が悪そうだけど、まぁ平気だろうな。

「おいおい、横島〜。無視されてアシュタロスの旦那が凹んでるぜ」

そう声をかけられて、ようやくアシュタロスさんの方を振り向けばソファの上で膝を抱えてどんよりしている。
いい年したいおっさんが膝抱えないで下さい。

「はいはい、なんですかアシュタロスさん? お土産ならちゃんとアシュタロスさんの分もありますよー」

「おお、ありがと…そうじゃなくて! なんで無視するのかね、台詞を遮るのかね!? いくらなんでも傷付くよ!!」

「なんでって言われても――強いて言えば、アシュタロスさんだから?」

「ショッキング!!」

そのまま顔を覆って泣き出してしまった。
放置しておこうかなー等と思っている俺の前、勘九朗がアシュタロスさんににじり寄る。

「お可愛そうにアシュ様。私が慰めてあげますわぁ〜」

「ぎゃ〜〜〜〜〜?!」

あーあ、油断するから。
学習して下さい、アシュタロスさん。
別に助ける気はない。勘九朗がいるのに隙を見せたアシュタロスさんが悪い。
いつものように勘九朗から魔族としてのプライドをかなぐり捨てて逃げ出すのかと思えば、今日は少し展開が違った。
なんと! メドーサさんが止めたのだ!!
いつもならいい気味だと、傍観してるのに。

「その辺で止めときな、勘九朗」

言われて、大人しくアシュタロスさんの腰やら胸やらに回していた手を離すが。
メドーサさんがアシュタロスさんを庇うだなんて、そんなこと天地がひっくり返ってもありえない!
絶対何か企んでるよ、メドーサさん。
さりげなくアシュタロスさんから距離を取り、見守る事に。
ハニワ兵は子供たちをガード出来る位置に移動。ナイス!!
メドーサさんは普段は決して見せる事の無い極上の微笑みを浮かべ、包みを取り出した。

「アシュ様、お土産です。好みのモノをチョイスしてきましたわ」

うわ、いつもより数段丁寧な口調。嫌な予感がひしひしと。

「なんだね、メドーサ。好みのモノとは?」

首を傾げつつ包みを開き、そこから取り出したものを見て硬直した。
父の好みとは何だろうかと、好奇心から覗き込んだ子供たち――主に姉二人も同様に。
次いで、ばさばさと手の中から零れ落ちるそれら。
冊子状のそれら。複数の。
あれです、未成年は買っちゃいけないような。いや、目に飛び込んだ表紙や偶然開いたページの内容からして成人だって堂々と買えないような……。

「あ、あ、あ、あ、アシュタロスさん!?」

「違う誤解だ、私はこんなもの好みでも何でも…!! メドーサぁ!!」

「あれー、パパぁ。どうしてこの男の人たち裸なんでちゅか〜?」

あどけない目で、床に落ちたそれを拾い上げパピリオちゃん。

「ぎゃー!! そんなもん持っちゃ駄目です、パピリオちゃん!!」

「あら、これレアモノだわ。お目が高いわぁ、流石アシュ様」

「やかましい!! 雪、陰念、ハニワ兵! これ全部処分してくれ!!」

「わ、わかった!」

「え、あ! おう!」

「ポポッポー!!」

「パパの馬鹿、不潔! サイテー! 信じられない、変態!!」

「き、き、きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!? 何考えてるのよ、いぃやぁぁぁぁぁ!!」


リビングが、一気に修羅場となりました。
ようやく騒ぎが収まった時にはメドーサさんは影も形もないし。アシュタロスさんはいつもの如く炭と化してるし。
もしかして原始風水盤より大変だったんじゃあ?
メドーサさん、嫌がらせにしても陰険すぎます。
子供たちなんて言葉にし辛い視線をアシュタロスさんに送って、さっさと自室に戻るし。
パピリオちゃんは何もわかってなかったみたいだけど、その方がいい。
あと勘九朗、こっそり何冊か持っていったろ。
いつもいつもなんでこう騒ぎが起きるんだか。
今日はもう寝よう。
どうか明日は平和でありますように。


『パパがあとほんの少しでいいからまともになりますように』と書かれた七夕の短冊を見つけて、切なくなったある夏の夜。


続く


後書きと言う名の言い訳

良い子の皆は雷が鳴ってる日にはPCをつけちゃいけないぞ☆
あれですよ、まぁ…ゴロゴロ・ピシャーン!・プツン。数日間使えませんでしたorz。
今回パイパー登場。ペットです。美神さんに負けたあと何とか逃げ出し船にでも忍び込んだようで。魔眼は消えてません。念のため。
パイパーに苦労しましたが横島君がGMモード発動させれば即片がついたんじゃね?っていうのは君と僕との秘密だぞぅ♪ カオスとマリアが空気だったのも秘密だよ!
栄光の手ぽいのも出ましたがデザインは多少違います。名称も変えるかと。
次回は冥子ちゃん登場させたいなー。裏面にするかどうするか。
では、皆様。ここまで読んで下さってありがとうございました!!

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