おばけの学校はなくとも魔族にはある。
幸せの道標 第五話
「学校に?」
「はい。」
ジーク曰く。
アシュタロスの反乱の後、デタント推進派の勢力が大きくなり。
魔界も神界も 暇 平和になった。
そんな世界のより良い関係を発展させるためには人界とも良好な関係を作った方が良いと神族の学者が最高指導者(キーやん)に進言し。
結果、最高指導者同士の話し合いにより人界とも交流を持つ事が決定した。
「そこで人界の常識とGSに面識を持っている僕が魔族側のテスト候補生に選ばれたんです。」
ジークの話しを腕を組んで黙って聞いていた横島が納得した様な顔をした。
「・・・なるほど、でもどうしてウチの高校なんだ?
別にそれが悪いって訳じゃないが・・・。」
「実は・・・、その・・・・・。」
どんどん尻下がりに声の小さくなるジークを不思議に思う横島。
そのころ、“光の部屋”では・・・。
「あかんでジーク!」
「そうです! 口が裂けても
『あいつ(横島)を見てると退屈が無くてオモロイわ!』
とか
『いい娯楽が出来ましたね。』
と言った理由を言うのは止めてもらわないと。」
再び妙神山・ジークの部屋
「その・・・、ですから・・・・・。
横島くんの学校が都合がいいという事で・・・・・。」
「いや、もうそれでいいよ。 むしろ悪かった・・・。」
しだいに震えて汗を大量に流すジークに横島から折れた。
たぶん上からなんか言われてるんだろうな、自分も身に覚えがあるな~とか考えつつ。
部屋に変な空気が流れる。
それに耐え切れず横島がとりあえず思った事を口に出した。
「そう言えば学校に来るのはお前一人か?」
「え! あ! そ、そうですね。
テストケースなので神族か魔族から代表一人を出してどちらか一人が2年生で転入して卒業まで在学する予定です。」
「へ~、って事はジークか神族の代表かのどっちかがウチの高校に来るのか?」
「はい、その神族の代表は女の子は横島くんも知ってますよ。」
「(俺の知ってる女の子の神?
も、もしや小竜姫さま!?
もし、そうなら小竜姫さまがセーラー服を!
だったらジークより小竜姫さまで行こう!!
いや、待て。
ジークは強くなりたいと思った時に一緒に修行した同じ釜の飯を食った仲間。
ああ、これが義理と人情と愛の板ばさみ!?)」
頭で色々考えていてジークの呼びかけにも答えない。
そんな考えを ジークが斬る!
「その人(神)はヒャクメ「お前が来い!」えっ!?」
「よりにもよってヒャクメか!?
お前と小竜姫さまなら天秤に乗っけて重しも取れるがあんな暇神のサボり神じゃ天秤に乗せるまでもないわーーー!!
第一、あんな〝神界の歩くスピーカ〟と呼ばれてるあいつが学校の来たらプライバシーがコスモ・プロセッサを使うより簡単になくなるわ!!!」
「ひどいのね~~~!<泣>」
「? 何か聞こえたか?」
「いいえ。」
辺りを見渡すが誰も居ない。
「まあいい、それじゃ転入の手続きは・・・。
(以前、愛子の時はマジメなら何でもいいみたいな事を言ってたしジークは軍人気質だし大丈夫だろ。)
明後日の休み明けの学校で待ち合わせでいいか?」
「分かりました。それでは16:00に校門前で。」
「おし! 話しもまとまったし飯にしようぜ。」
話しも終わり二人は食堂に向かおうと部屋を出るとそこにはパピリオが立っていた。
「やっと終わりまちたか。」
「どうしたパピリオ?」
「小竜姫がご飯の前にお風呂に入る様に言ったからヨコシマと一緒に入ろうと思って誘いに来まちた。」
「そっか。・・・じゃあ行くかパピ。」
「はいでちゅ!」
「じゃあ僕は小竜姫さまの手伝いに行きます。」
そして横島はパピリオと浴場へ、ジーク食堂に向かった。
浴場
「おーーー! 結構広いし綺麗だな。」
妙神山の再建と共の浴場も露天風呂に造り変えられ天を見ると一面の星が輝いていた。
「ヨコシマー!」
空を見上げていた横島にタオルで体を隠したパピリオが入ってきた。
「ねえ、ヨコシマ頭を洗って欲しいでちゅ。」
「ん、いいぜ。」
パピリオを椅子に座らせ手のシャンプーをつけてパピリオの頭をガシガシと洗い出した。
「もっと優しくして欲しいでちゅ。」
「優しくってこれ位か?」
横島はくしで髪を梳く様に洗い出した。
「あ~、気持ちいでちゅ。」
「そっか・・・。」
本当にうっとりして嬉しそうなパピリオを見て横島も嬉しくなってきた。
おおよそ洗い上げるとお湯をすくいパピリオの頭にかけて泡を流す。
「ふう、じゃあ次はパピがヨコシマの背中を流すでちゅ。」
「おっ、じゃあ頼もうか。」
今度は横島が椅子に座りパピリオが後ろに立つ。
しかし、次の瞬間横島の予想だにしなかった事態が起こった。
「じゃあイクでちゅよ。」
ピトッ クチュクチュ。
「(あれ? 何かやけに暖かいタオルで洗うんだな。
て言うかやけに柔らかい様な、しかもかすかに感じるこの二つのコリッとした感触は?)」
ゆっくり後ろを向くとそこには、
タオルを外し、素肌の胸やお腹に泡をつけそれを背中にくっ付け、
上下に動いて背中を洗ってるパピリオが居た。
「な! 何しとんじゃーーー!!!」
慌てて離れる横島。
離れたためにパピリオの成長した肢体が丸見えになったが・・・。
「えっ! さっきヨコシマを待ってる時ペスが、
『横島さんはロリに走ったからこうやって洗って上げると悦ぶのね~♪』
って言ってたでちゅ。」
「あの無能神ーーー!!!<怒>」
「ひょっとしてイヤだったでちゅか?」
少し俯き悲しそうに言うパピリオ。
横島の良心に108のダメージ。
「いや、パピがイヤと言うわけじゃなくて・・・。
お、俺はロリやないんやーーー!!!」
絶叫にも似た何かを残し泡も取らずに横島は浴場から飛び出したのだった。
おまけ・其の一
とりあえずバスタオルで体を拭き。
食堂に行くと「横島さんの分をヒャクメが食べて行ってしまいました。」
と謝る小竜姫が居た。
其の二
何だかんだで妙神山から帰る途中で事務所に寄って見ると、
美神達四人に睨み付けられ。
理由を聞くとヒャクメがパピリオとの入浴シーンのビデオを持って来たらしく。
その場で美神とシロにボコられ、おキヌとタマモに凍てつく視線をぶつけられた。
あとがき
と言うわけで横島は一時的にルシオラの所に逝きかけました。
けどまだ死んでませんよ。<笑>
と言う訳で15禁に指定しましたがどうでしょう?
さて次は学校ですが最終的には後五,六人程学校に入れるつもりです。
今週は3連休なのでもう1本更新するつもりです。
では、また。
トラッチ様感想ありがとうございます。
実は風紀委員とどっちにしようか迷っていましたがやっぱり除霊委員にします。