30年以上の青春者曰く、
青春とは委員会も部活も全てを他人と行なう事である。
幸せの道標 第六話
横島がヤキを入れられ凍らされた次の日
ジークとも約束があり、かつ留年したらGM来襲の危機ゆえ学校に登校する訳だが・・・、
「あ~、まだ体が痛いわ。」
さすがに四人同時攻撃は妖怪以上の回復力を持つ横島でも回復しきっていないらしい。
もっとも外観の傷はもう治っているのだが・・・。
「おはようございます横島さん。」
「おはようですジャー。」
「おう、ピートにタイガーおはよう。」
後ろからの挨拶に振り返って見ると学校からの強制で除霊委員なる怪しげなチームの仲間がいた。
そして3人で登校する事になった。
「それにしても横島さん、この頃ちゃんと学校に来てますね。」
「この頃ってのが気になるが・・・、
まあ、さすがに出席日数がやばいからな。」
「そう言えば昨日も仕事だったんですカイノー?」
「いや、昨日は土曜日から妙神山に行ってた。」
「妙神山にですか?」
「ああ、ちょっと強くなりたくてな。」
「横島サンは十分強いと思いますがノー。」
「ん~、まあその事は後で話すよ。」
さすがにどんな事情があれ、結論から言えば魔族しかも人間界侵略や核ジャック事件に関係している魔族を蘇らせるのだから大っぴらには喋れない。
などと言ってる間に学校に着いた。
2-5教室
「あら、皆おそろいでおはよー。」
「おっす、愛子。」
「おはようございます。」
「おやようですジャー。」
教室に入ると除霊委員の最後のメンバーで机の九十九神である愛子が居た。
「皆そろってるならちょうど良かったわ。
今日の放課後除霊委員会を開きたいんだけど大丈夫?」
「ええ、大丈夫ですよ。」
「ワッシもですジャー。」
「俺は・・・、4時から約束があるんだが。」
「え! も、もしかしてデート!?」
「「「何~! 横島がデート!!?」」」
愛子の発言に一斉に横島を見る(むしろ睨む)男子一同。
「てめ~、横島~!!」
「裏切るのか、あ~~~!!」
「制裁が待ってるぜ横島!!」
「無断除隊は局中法度だコラーーー!!!」
「まてーー!! デートじゃない。
ってなんで俺がデートすると制裁があるんだ!?
あと除隊って隊になんぞ入っとらんわーーー!!!」
「「「ふざけんな!! 我ら高校卒業まできれいな童貞な体でいようと桃園で誓った〝新鮮組〟だろうがーー!!」」」
「そんなもん誓う気はないわーーー!!!」
もはや幕末の京都になりそうな教室に神は降り立った。
「おはよう皆。
それと横島、あんたに客が来てるぞ。」
色物集団のクラスという事で担任になった暮井緑先生(ドッペルゲンガー)が入ってきた。
そしてその後ろから・・・、
「おはよう横島くん。」
ジーク(神では無く魔族だった。)が入ってきた。
「「「きゃーーー!!!」」」
ジーク登場に黄色い声を上げる女子達。
「え! ひょっとしてあれが横島君のデート相手!?」
「そうね、彼美形だし。」
「あ~ん、詳しく聞いて次のやおい本のモデルのしたい~。」
「だから彼氏でもデートともちゃうわーーー!!!」
本日2度目のシャウトが校内に響いた。
元凶の愛子は「あ~、皆青春してるわね~。」などと言っていた。
その後、
横島(主にジーク)の説明によりジークが魔族でこの学校に編入するため横島を頼ってきたのであって女子達の誤解(?)を解いた。
ちなみにジークがこの時間帯に来てしまったのは初めての場所でもあり遅刻しないよう早く出過ぎたらしい。
女子にしてみればかっこいい男が入ってくるなら魔族でも妖怪でもいいらしい。
(この時点で横島を含む男子勢ともはや大差が無い。)
ちなみに男子はイケメンの男が入ってこようが横島のデート疑惑にケリがついたのでどうでもいいらしい。
そんなこんなで最後にチャイムが鳴ったのだがそれは1時間目終了のチャイムだったのは言うまでもない。
時は流れて放課後
「それでは除霊委員会を始めます。」
愛子の宣誓と共に委員会が始まった。
現在ここに居るのは愛子・横島・ピート・タイガーそしてジークだ。
ジークは結局昼休み中に横島と校長に会い、そのまま行なった試験を満点で受かり。
規律正しい態度もあって夏休み明けの2学期からの転入が認められ。
せっかくだから、と皆に挨拶してこの席に参加している。
ちなみに場所は美術室、担当顧問が暮井先生だからだ。
まあ、本人は準備室に篭ってるが・・・。
「それでは本日の議題を発表します。」
愛子はチョークを持って黒板に議題を書いていく。
①プール開きのためプ-ル掃除をしようとした水泳部からの除霊依頼。
②生徒が新たに創設したオカルト研究部への除霊委員からの協力依頼。
③除霊委員の夏合宿。
「・・・愛子詳しく説明してくれ。」
「そうですね。」
「特に③をですジャー。」
横島・ピート・タイガーが一番気になった題に異議を唱える。
「え! だって青春の1ページには夏合宿がなくちゃ。」
そうでしょう! とでも言いたげな目を見て黙り込む横島達。
ジークは横島に「彼女はああいうキャラなのですか?」と耳打ちし。
横島は黙って静かに頷いた。
「で! どこに行く気だ?」
「それを皆で考えるんじゃない。」
「そもそも何をするんです?」
「それも皆で考えるんじゃない。」
「交通費や資金はどうする気カイノー?」
「だから皆で考えるんじゃない。」
・・・・・・・。
沈黙が場を支配し、・・・弾かれた。
「「「なんも決まっとらんじゃないかーー!!」」」
「だって皆がそろう時が無かったんだからしょうがないじゃない!!」
あとがき
と言うわけで今回ここまで・・・。
色々と引っ張って次回に続く。
レス送ってくださった方ありがとうございます。
>SS様
そうですねやっぱりパピがやっても破壊力は皆無か・・・。
って事はルシオラが復活しても・・・ぎゃーー、や、止め・・・ゴフッ!!
>名無しのGS様
ヒャクメはまたオチで出す予定です。
出来たら西条とセットで・・・何て考えております。
>がーちゃん様
ヒャクメが六女ですか。
・・・いいですねぜひ参考にさしてもらいます。
描写や文量はまだまだ勉強中ですのでもう少しばかり温かい目でみてやって下さい。
これからも指摘お待ちしております。
>POPO様
横島はお兄ちゃんで、ヒャクメは今だペットみたいな感じとパピは思っております。
まあ、どっちでもいいですが<笑>。
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