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「魔神の後継者 第三十一話(GS)」

アイク (2007-07-13 00:48)
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―第三十一話 (後編) そして修了する ―

「グォォォオォオォオォォオォオオォオォォオオンッ!!!」

天を睨みつけ咆哮する獲蛮外離音。その姿は正に化け物という言葉が相応しい。
獲蛮外離音は気が済んだのか息を整え、横島に向かい素手で突貫する。

(刀が有ったのに何故使わない?)

横島は獲蛮外離音の行動にそう考え、それと同時に効果が無いと分かっていても霊波砲を撃つ。
右掌に握られた漆黒の、魔力の玉から次々と弾丸と化した魔力が放たれる。
獲蛮外離音はそれを獣の様に四肢を十二分に使って避け続け、突き進む。
そして、間合いに入った瞬間獲蛮外離音は跳んだ。

「っ――――――!ぐっ!(サイキックソーサーをそんなにも簡単に砕くのか!?)」

横島はその獲蛮外離音の行動に回避行動をするのが遅れ、避けられないと判断し、
サイキックソーサーを数枚多重展開し、己の盾とするもサイキックソーサーは全て無残にも砕かれた。
まるで桜の花弁の様に散るサイキックソーサー。そして、横島の体は後方へと吹き飛ばされる。
獲蛮外離音は跳躍し、放った両足での跳び蹴りにはそれ程の破壊力が秘められていた。

「っ!(速い!)ぐあっ!があっ!がっ!」

そして吹き飛ぶ横島に繰り出される拳の嵐。その一発一発は必殺の一撃となる。
横島は当る寸前に拳大のサイキックソーサーを展開し、威力を軽減しているが、
当った所は一瞬にして青い痣を作り、骨が軋む嫌な音が横島の体を蹂躙する。
攻撃が来ると分かっていても体のダメージの大きさから避ける事が出来ない状態だ。

「グォォォオォオォオォォオ!」

「!(まさか!)ぐぁぁぁっぁぁっぁああぁぁぁぁぁっぁぁぁっ!!!」

獲蛮外離音は咆哮をあげ、横島の体を腕でガッチリとホールドし、その口を大きく開けた。
その瞬間横島は獲蛮外離音が何を考えているのか予想がついたが、間違いである事を内心願う。
獲蛮外離音はそのまま横島を抱き締めた。
ベアハッグを受け、横島の体は一層悲鳴をあげる。ギシギシと骨が軋み、激痛が全身を駆け巡る。
そして横島の意識は遠くなっていく。

ドクン

俺は・・・ここで終われない・・・・・・・・・

ドクン

終われないってえのに、体が動かねえ・・・・・・・・・

ドクン

俺は!・・・俺は!!・・・俺は!!!

鼓動を感じながら横島は薄れていく意識の中そう思っていた。
まるで一瞬が永遠となったかのような感覚。痛みも苦しさも無い奇妙な感じ。
それでも横島の目は死んでいない。それどころか逆に力強くなっていく。

ドクンッ!

「俺は死ぬワケにはいかない!死ぬのは貴様だ!!!」

ドゴォォォォオォォォオォォオォォオォオオオォオン!!!

「グルゥォォオォオオッ!?」

横島がそう叫んだ瞬間魔力の爆発が起こった。横島を中心に立ち上る漆黒の光の柱。
全てを破壊しそうな煌きは当然獲蛮外離音を飲み込んだ。
光が止めば横島がいたそこは完全な窪地となり、その中心には満身創痍の獲蛮外離音がなんとか立っていた。
いたるところの装甲が剥がれ、腹部にある赤いコアが露出している。
そして空には異様な威圧感を放つ魔力をその身に纏い、浮かぶ横島がいた。

「グゥゥォオオオオォオオオオオ!」

獲蛮外離音の咆哮と共にコアは輝き、その身を癒やす。そして獲蛮外離音は自らの翼を広げた。
一対の赤く透明な、昆虫の様な翼を広げると同時に衝撃波を放ち、そして飛び立つ。
コアが輝きを増した瞬間に横島が口の端を吊り上げる様に笑ったのを知らずに。

「グオォオオオ――――――ッ!?」

「・・・猪の様に来てくれて助かったぞ。動きが読みやすかったからな」

横島に突貫した獲蛮外離音は横島の放った右手の一撃にその動きを止める。
横島の霊波刀は赤い壁を貫き、コアに突き刺さっていた。獲蛮外離音は何が有ったのか理解出来ていない様だ。
全ては刹那に始まり終わったのだった。

「くくく・・・よくも、やってくれたな・・・これはそのお返しだ。遠慮するなよ!」

「グルッ!グガ!グルアッ!」

右手の霊波刀をサイキックソーサーの様に独立させ、横島は獲蛮外離音を容赦なく痛めつける。
横島の傷は異様な速度で修復され、少し紫がかかった黒い煙がたつ。
コアを傷つけられ、力の大半を失った獲蛮外離音はそれでも赤い盾を使うが、横島にとっては紙切れ同然だ。
なすがままに殴られ、蹴られる。
一撃一撃を放つごとに両手両足の魔力は集束されていく。
両手の魔力は肘まである栄光の手となり、足も栄光の手の似たようなデザインの装具となった。
全身から放たれる魔力は大きく広がり、翼を思わせるようなシルエットとなっている。

「グオォォォォォォォォ・・・」

「・・・厭きた。もう終わらせてやる」

獲蛮外離音は自力で浮いていられない程のダメージを横島から負った。
それでも浮いているのはコアに突き刺さった霊波刀が支えているためだ。
先程までは雄々しく、威圧感の有ったソレはもうボロボロになっていた。
横島はそう言うと、両腕を獲蛮外離音の腹に突き刺した。

「グルァアッ!」

「絶望の断末魔をあげて死ね」

何かが引き裂かれる様な音を聞きながら横島はそう叫ぶ。
引き千切られる様な音は加速し、そして、その時は来た。

ベキャッ

「グゴァアァアァアアアアアァァアアアァアアア!!!」

「くくく・・・くはははははははははははははははははは!!!」

横島は獲蛮外離音の胴体を横に引き裂いた。
その体液を全身に浴び、絶叫しながら大地へと落ちていく獲蛮外離音を見ながら横島は笑う。
その声音はあまりにも楽しそうで、小竜姫、ヒャクメの心を恐怖が浸透する。
魔力の羽、鉤爪の着いた様な手足の装具が一層横島の雰囲気を助長させる。
今の横島は、非常に悪魔らしい。

「弾けろ」

ドガアアアアアアアアン!

横島は突如笑うのを止め、そう呟けばコアに突き刺さっていた霊波刀が爆発を起こし、獲蛮外離音は無へと返る。

「来るのじゃ。我皇凱我亜」

獲蛮外離音が敗れ、猿神は静かにそう呟き、最期のソレを呼び出す。
両膝にドリルが装備され、太い両腕。雄々しい黒き翼。兜から出される亜麻色の髪は美しくもある。
それは胸に獅子の頭を持つ黒い破壊神。

「老師!?何を!!!」

「横島は傷をすでに癒えておる。行け!」

小竜姫の声に猿神は耳をかさず、我皇凱我亜に命じた。
我皇凱我亜の右の拳が勢い良く回転し始め、赤くなり、撃ち出された。そして我皇凱我亜は翼を広げ、飛び立つ。

「っ!最後の奴か!」

「「ひっ」」

(・・・普段の優しいヨコチマも良いでちゅけど、今のヨコチマも素敵でちゅ)

(破壊衝動、殺人衝動に染まっているな・・・まあそんな目も良いと感じる私はセンスが悪いのだろうか?)

撃ち出されたソレを避ける横島。そう言った顔は酷く歪んだ笑いを浮かべていた。
その笑みは殺人鬼、殺人狂といった殺しを楽しむ者の笑みだ。
その双眸は殺気で鈍く妖しく冷たい輝きを放ち、ギラギラと輝く。
小竜姫とヒャクメは純粋な恐怖が心を支配し、小さな悲鳴を上げる。
一方魔族のワルキューレとパピリオは今の横島のそれをまた1つの魅力と感じていた。

横島は霊波刀を発動させ、横薙ぎに振るう。
その刃は我皇凱我亜に当たりはせず、左手に付いていた黄色い長方形が数枚展開され、
同時に張られたバリアに止められた。そしてその内に右拳を再装着する。

「―――前はバリアで防げるが、後ろはどうだ?」

我皇凱我亜の背後には4枚のサイキックソーサーが浮いていた。6角形だが、1角だけが鋭くなっている。
横島の声に反応したサイキックソーサーは我皇凱我亜の背中めがけ、突き破ろうと進む。
だが、サイキックソーサーは貫くどころか刺さりもしなかった。

「ちっ・・・なんつー硬さだ。だが―――」

横島はその結果に舌打ちする。そして横島が全てを言う前にサイキックソーサーは爆発した。
魔力の爆炎と爆風が横島をも襲うが、横島は新たに出した等身大のサイキックソーサーでそれ等を受け、
後方へと吹き飛ばされる。
それ等の破壊力は先程と比べ、向上じていると猿神達の目には映った。
横島は後退するとサイキックソーサーを直に消し、未だ漆黒の爆炎が暴れる所を見る。

「っ!!!やっぱりか!」

爆炎から我皇凱我亜は右手に翡翠の刃をもつナイフを片手に横島へ向かってくる。
そのナイフは右手に装備された籠手から出されている。
黒き翼から翠の焔を吐き、亜麻色の髪をはためかせながら高速でだ。しかも、その身には傷1つ無い。
横島は予想通りな結果に不敵な笑みをもらしながら迎え撃つ。

「っ!膝のドリルは飾りじゃあないって事か」

ぶつかり合う漆黒の霊波刀と翠のナイフ。その拮抗は一瞬。すぐに横島が後退する。
力、防御共に我皇凱我亜が上だ。
我皇凱我亜は後退する横島の腹に、膝のドリルを回転させその腹めがけて膝蹴りを放った。
横島はその攻撃に不敵に笑いながらドリルの頂点に霊波刀を突き、その回転を止める。
これがいかに高度な業なのかは恐らく本人は自覚無いだろう。

「(?籠手が右から左になっているだと?)ぐっ―――!」

その時横島は我皇凱我亜のナイフを展開さしてした籠手が、左手に装備されている事に気付いた。
籠手の掌にあたる所には穴が有った。
そして、その穴から先のナイフ同様、翡翠の結晶の様なモノが飛び出し形成される。
それは長方形のような物で、その先に何も無い平面だといえ腹に直撃をくらった横島を更に後退させるには十分だ。
横島の体はくの字に折り曲がり、吹き飛ばされる。

ピシッ

「やってくれる!って、何!?」

体勢を立て直す為に獣の様な四つん這いになり、立ち上がった時、横島はそれに気が付いた。
自分の体に、黒い模様が浮き出ている事に。そしてその線はまるでヒビの様にギザギザで入り組み、重なり合う。

「っ!(しまった!!)ぐがぁぁぁあああぁああ!」

そして、それは完全な隙となる。我皇凱我亜の左手から生えた翠の長方形の先に、黄金の切先が付いていた。
その切先は螺旋こそ描いていないものの、ドリルに見えない事も無い。
切先の一撃を横島はサイキックソーサーを盾にし、防御しようとしたが弱い。
サイキックソーサーはいとも簡単に砕かれ、矛先が放つ力の奔流は横島を傷つける。
我皇凱我亜は何時の間にか後退していた。

「ぐっ・・・くそが・・・!」

横島は立っているのがやっとなほど傷つき、傷口からは更に魔族に近づいた証なのか、赤紫の体液を流す。
横島の纏う魔力が全力で修復作業を行っている様だが、傷口は未だに塞がらない。
黒いヒビの様な模様からは魔力が漏れ出す。修復が追い着かないのはこの魔力の漏洩が原因だろう。

後退していた我皇凱我亜の左腕に装備されていた籠手は何時の間にか無くなり、
尻尾から3つの黒い正方形が飛び出し、ソレは自分の掌を見るようにしている我皇凱我亜の前に浮いていた。
3つの正方形が翠の光の粒子に変換され、それは両手を巨大化させる。
右手には紅い破壊を司る力。
左手には黄色い守護を司る力。
前に突き出すようにした手を組む事により、その相反する力を強制的に1つにする。

「な、何・・・ぐっ!(拙い!)」

横島は我皇凱我亜が行った高度な技に、唖然とそう呟いた。
その横島を相反する力を1つにした際に発生した翠の奔流が捉え、横島の動きを拘束する。
大地を抉り、一直線に横島へ突撃する我皇凱我亜。

「ぐぅ!?」

組まれた手は横島の胸に当った。その衝撃は横島の体を貫き、その心臓を圧壊する。
必殺の一撃が決まった。
横島の目が大きく見開かれ、その口の端からは紅い一条の筋が流れる。
小竜姫達は声をあげる事が出来ない。
そして小竜姫は横島の一面に恐怖しながら、それでも横島を愛しているのだとこの時、どこか冷静に感じた。

ピシッ
ドガアアァアアァアアアァアアアアァアアアアン!!!

「「「「!!??」」」」

そんな時、横島がふと笑った。心臓を潰された筈の横島が口の端を吊り上げる様に笑い、
その体にヒビが入った瞬間、爆ぜた。
あまりにも突然すぎる事実に猿神を除いた女性陣が驚愕する。
漆黒の焔と生み出された風は我皇凱我亜を思いっきり吹き飛ばした。

「文珠を無駄に使わせやがって・・・貴様で終わりだ。全力で殺してやるよ」

「「「「横島(さん)(ヨコチマ)!!?」」」」

黒き炎が飛び散る様に消えた後、爆心地に立つのは『魔創の導き』を発動させた横島だった。
身を守る黒いボディースーツに紅いラインが新たに入っている。
その身に凶悪な魔力を纏い、その双眸を先程以上に殺気で妖しく煌かせた。
横島は我皇凱我亜の一撃が当る寸前、【避】の文珠で本来ならば必殺の一撃を避け、
サイキックソーサーに【偽装】の文珠を使ったのだ。
【偽装】を使ったのは【模】では、ダメージがフィールドバックする恐れが有る為である。

(魔創の導きを使いよったか・・・ならば・・・
 我皇凱我亜よ。ワシの4分の1の力を発揮できる分身体よ。あれを使え)

「!?逃げた!?」

(この場で横島に背を向けるのは自殺行為だぞ?)

「・・・まさか」

横島が魔創の導きを使ったが為に、猿神も修行の仕上げに用意した奥の手を使わせる。
我皇凱我亜は猿神の命令に従い、遥か上空へと飛び立った。
小竜姫は驚きを口にし、ワルキューレはいぶかしみ、そしてパピリオはある心当たりに行き着く。
横島は何も言わず我皇凱我亜を見送った。

(相反する力・・・同期合体みたいなもの・・・俺が秘かに考えていた切り札を・・・何故だ?)

見送ったのはそう心の中で呟いた為だ。暴走状態から元の状態へと戻り、冷静になった頭でそう考える。

同期合体では共鳴によりその力を増す。では、反発し合う力を無理矢理1つにすればどうなるか。
答えは相殺するか、共鳴以上の力を生み出す。
ただ質が違うものを1つにするのではなく、属性が逆に近いモノが為に相乗効果は増すはずなのである。

そうこう考えている内に、我皇凱我亜はその姿を現した。
その身を黄金に輝かせ、己の数倍以上の大きさもある柱を右手に刺し、その力を解放する。
柱の上部が展開され、黄金の光を凝縮した超巨大な黄金の鉄槌と化す。
その力は先程数倍。現段階の横島の最高出力の倍以上は有る。

「くそ。あれはまだ全然駄目だってのに今使う必要が有るのか」

横島はその事実にそう洩らした。そして両腕横に広げ、翼も広げる。

右手に集束される漆黒の魔力。左手には魔力を変換した同等の出力の蒼い霊力が溜められる。
二つそれぞれが拳大の玉の形をとり、同色の稲妻を纏った時、
横島は二つを胸の前で1つにしようと、それぞれの玉を重ね合わせる。

「ぐっく!くそがっ!」

二種類の属性の異なる力は相殺するのではなく反発し合う。
玉を押し付けても、磁石の同極同士を押し付ける様にくっつく事はない。
反発により発生した相乗効果により、漏れ出す力の奔流は刃となり横島を傷つける。
横島はあまりの制御の難しさに悪態をつく。
我皇凱我亜は、その槌を振り下ろした。

ドクン

「こうなったら・・・そのまま撃ち出してやる!」

己に振り下ろされた巨大なる槌は横島の目にスローモーションに映った。
何度目になるか、横島の強く脈打つ心臓。体に駆け巡る魔力。左手のは無意識に霊力に変換する。
そして、横島は閃いた。
渾身の力を込めた二つの玉を上空に放つ。
二つの玉は螺旋を描き、我皇凱我亜へと一直線に向かう。

ズッッッ!
ドゴァァァァアァアアァァァアアアァアアン!!!

ぶつかり合う黄金の槌と、螺旋を描く黒と蒼の玉。
衝突時、全ての音を吸い込んだ様に思えた瞬間の後、破壊の嵐が吹き荒れた。
その嵐は猿神の張った結界までをも振るわせる。
嵐が吹き止めば、そこには隕石が落ちたかのような惨状となっていた。
そしてその惨状に一人限界まで消耗し、片膝をついた横島の姿が有る。
魔創の導きが発動した際に有った翼は根元まで焼け堕ちていた。

「っ!!!横島さん!」

「待て!小竜姫!」

「あーーー!ずるいでちゅ!」

横島の姿に超加速を使い、一瞬で移動する小竜姫に、すぐさま後を追うワルキューレ。
そしてその後を更に追うパピリオだった。

「横島さん!大丈夫ですか!?」

「・・・なんとか、生きてますよ」

横島の耳元でそう聞く小竜姫。横島がなんとか発した言葉に小竜姫は涙が出そうになる。

「横島さん!」

「!?小、竜姫様?」

「よかった・・・よかったです・・・」

感極まった小竜姫は横島に抱きついた。そのまま押し倒す様な感じになり、小さく泣きながらそう洩らした。
そんな小竜姫を横島はふと抱きしめ返そうとした。

ゴンッ

「いっ――――――!何をするんですかワルキューレ!」

「おまえが横島の治療を忘れ抱きつくからだ(私も抱きつきたいのだぞ!)」

「そうでちゅ!自業自得でちゅ!(抱きつくのはパピの特権でちゅ!)」

小竜姫の後頭部を硬いモノが当った。いや、ワルキューレに銃のグリップで殴られた。
涙目で激昂する小竜姫に冷静にそう返すワルキューレにそれに同調するパピリオ。
心の中で思っている事に大差はない事に気付きはしない。
そのまま口論する三人。横島は猿神の手によって避難された。

「っ・・・指一本動かねえ」

「魔力と霊力の流れがメチャクチャになっているのね〜
 こんなにメチャクチャだと、自己修復じゃあ治らないのね〜」

口論する三人を他所に、横島は体が動かない事に気が付いた。
そして、何時の間にかヒャクメが診察を終えている。

「―――くっ!意識が」

「・・・ワシでも無理じゃな。・・・・・・・・・あやつを呼ぶ、しかないのう」

(老、師・・・?)

突如横島の意識が飛び始める。横島が見たのはある感情に染まった猿神の瞳。
そしてその感情は横島は知っている。その目は横島は知っている。

苦しそうであり、一縷の期待の篭った猿神の声を最後に横島の意識は暗転した。


―後書き―
今回、皆様のレスを参考に今回で修行編を強制終了させました。サブタイは強制終了こそが正しいかと思います。
はっきり言って・・・正直自分でも飽きていました。
5連じゃなくて3連にすれば良かった・・・思いっきり失敗しましたよ。
因みに今回はジェ○シックガ○ガイ○ーです。
次回は沙悟浄さんが登場します。
それでは失礼。


〜レス返し〜
・七位様
 そうですね。エヴァとかですが、イメージで力の方向性をハッキリさせて作り出した事になります。
 つまり、その存在をイメージして、足りない分は自己のイメージで塗り、形とした事になります。
 その為、本来と異なる点が生じる・・・といったのが私の自論であります。
 因みに武器がいきなり現れたのはあらかじめ作っておいたモノを転移させた為です。

・アミーゴ様
 いえいえ、鬼門の方が酷いです。もう出番、考えてませんから。
 期末考査は今週の火曜日に終わりました。勉強は嫌いですが、これも進学の為・・・頑張るしかない・・・(涙)

・ぞら様
 うっ・・・そうですか・・・読み手に上手く伝えるのが難しいのが文章系。私は未熟者です。
 精進しますんでまた見て下さい。

・February様
 銃の暴発は考えていたんですが、さすがに無理が有ると思い、止めました。
 ヒャクメの扱いが軽いのは・・・なんででしょうね?

・疾風様
 いやはや、申し訳ありませんでした。

・DOM様
 確かに趣味に走りすぎました。そして、今回で切り上げます。

・puu様
 一応彼等には意味が有るんです。
 先ずサレナでは反射神経、運動能力の強化。ストフリではサイキックソーサーの扱い方、
 大雷凰では霊波刀の扱い、エヴァでは霊視による弱点の見分け方と暴走、
 そして今回では切り札の作成という感じで。

 この作品は個人的に正統なダーク&バイオレンスではなくなってしまったかと私は感じております。
 SSは本当に難しいですね・・・最初のままの雰囲気でしたらまだ正統な奴になってたかもしりません。

・趙孤某様
 執筆中にその感想を見たので、まあ積極的?に壊しました。
 レスご遅れるのは構いません。書いてくれた事が嬉しいんです。
 書いてくれたら、それは元気に変換されますから。

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