昨日の騒動から一夜明け、横島の部屋にはルシオラがいたりするがその辺は気にしたら負けなのでスルーさせてもらう。
蛍と眼とあなたと・・・
第8話 修行開始、そして帰ってきた・・・
とりあえず1階のラウンジで朝食を取るメンバー。心なしか横島の顔はすっきりしており、ルシオラは腰の辺りが充実している。だがやはり気にしたら負けなのでスルー。
「今日は土曜日で学校休みだから日用品の買出しに行こうと思うんだけど。」
横島にしてはなかなかまともな事を言う。そしてそれに反対する理由もないのでルシオラはその提案を受け入れる。
「でも私は地下の部屋を修行場に改造するからいけないわよ。」
「私も姉さんとカオスを回収したいからパスね。」
・・・そんなに早くスケープ・ゴートが欲しいかテレサ?
「じゃ俺一人で行くのか。こういう時シロがいると便利なんだよな〜。誘ってみ「ギロリッ」イヤ〜ヒトリデカイモノモオツダナー、ハハハッ」
横島のかわいた笑いが響く。まぁ恋人の前で他の女性の話題を出したらそうなる。
「じゃこれ買ってきて欲しいものを書いたメモとお金ね。おつりは誤魔化さないでね(ハート)」
完全に子供のお使いレベルの会話である。しかしよく見るとメモの中には厄珍堂でしか取り扱わない物(結構やばい法律違反品が80%近くある)がずらりと書いてある。渡された金の中にはやばい香りのするメモも混ざっている。どうやらルシオラはいつの間にか厄珍の弱みも握っていたようだ。
(絶対に突っ込まんぞ。たとえ関西人の血が騒ごうとも俺は絶対突っ込まん。)
そう心に固く誓う横島。その判断は決して間違っていないと筆者は思う。
ここからは横島、テレサ、ルシオラの各サイドでお送りいたします。
横島サイド
「さてと、厄珍のところは量が多いから最後にするとして雑貨品でも買いに行くか。」
横島は大型量販店で雑貨品を買い揃えることにした。
「そういや俺こんな風に買い物すること自体始めてだな。まぁあの給料じゃ食費だけでギリギリだったしな。つうか何買っていいのか分からんのが多いな。ん、あの後姿とアミーゴポンチョで宙に浮いているのは・・・」
横島は目の前の人物二人に声を掛ける。自ら地雷を踏む必要などないのに・・・
横島は後で声を掛けたのをちょっぴり後悔する。
「おーい、小鳩ちゃーん。」
その声に反応し後ろを振り返る小鳩。
「あ、横島さん。おはようございます。」
「横島やないか。昨日はどうしたんや、お前の部屋からかなりすごいオーラが発せられていたやないか。」
昨日のGMのオーラはお隣にまで侵食していたようだ。それと関係あるかどうかは分からないが昨日GMが来ていた時間帯、アパートの住人数名とアパート周辺を歩いていた人が病院に搬送されるということがあったようだ・・・
「ん、ああ昨日お袋が来たからかな・・・」
遠い目をしながら答える横島。
「?それとどう関係すんねん?」
貧乏神よ、世の中知らないほうが幸せということがあるのだよ。
(昨日横島さんのお母さんが来ていたなんて・・・知っていたら横島さんと結婚したことを知らせることが出来たのに。でもまだチャンスはあります!小鳩は諦めません!!!)
しかしすでにその決意が遅かったことを彼女は知ることになる。
とりあえず横島は何を買っていいのかわからないものが多数有るので小鳩に聞きながら買い物をした。
「そういえば横島さんどうして急に雑貨品を買いに?それに昨日の夕方からアパートの部屋にいませんけど・・・(まさか私と暮らすために新居を買って日地用品を揃えているとか。いやん、急にだなんてまだ心の準備が出来ていません。でも横島さんが望むのなら・・・)」
しかし小鳩のその妄想を横島の言葉が打ち砕く。
「ん、実はね・・・」
横島は先日のルシオラの復活・ルシオラとの関係・昨日の出来事(夜の営みは除外)を話す。そしてまたもや周りの空気が10℃を下回ってきて気づく・・・目の前の夜叉に。
「えーっと、小鳩ちゃんなんか怒っていませんか?」
「フフッ、オコッテナンカイマセンヨ。ドウシテソウオモウンデスカ?」
(う、嘘だっ!なんで怒っているんだ!?く、奇数を数えるんだ。1,3,5,7,9,11,13・・・2で割り切れない間抜けな数字、俺に勇気を与えてくれる。)
間抜けなのはお前の方だ、横島。
「横島、お前は小鳩の気持ちを裏切ったんや・・・・・男らしく責任を取らんか!」
横島にしてみれば何を裏切ったのか、そして何をもって責任を取ればいいのかチンプンカンプンである。まぁここで責任を取るという選択はルシオラとGMの逆鱗に触れる行為なので全くお薦めできない。取れば速攻9割9分9厘殺しと二度とこうならないためのルシオラによる『調教・再教育』が待っている・・・読者の何人がこの調教・再教育』を受けたいと感じたか、筆者はちょっぴり知りたいです。是非ご一報を。
(逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ、逃げなきゃだめだ!)
某サードチルドレンと違って後ろ向きな前進をしようとする横島。
「じゃ、じゃあ俺厄珍堂に用があるからこれでっ!!!」
横島は風に、いや光になった・・・
テレササイド
(たしかこの部屋に姉さんとカオスは暮らしているのよね。)
テレサは部屋の前まで来ていたがどうも入りづらい。まぁどんな反応されるかわかったものではない。
(いきなり攻撃してくるようなことは・・・いや私が今までしてきたことを考えればいきなり攻撃されることもありえるか。)
テレサはあれこれと思案するが考えても無駄という考えにたどり着きドアを開ける。
「カオスいるかしら。今日は話があってここに来たんだけど・・・」
しかしカオスの反応はテレサの斜め上をいっていた。
「・・・・・はて、どちらさんかのう?」
流石ボケ老人カオス。俺たちにやれないことを平然とやってのける。そこに痺れる、憧れるぅぅぅぅぅ?
そしてその反応に盛大にこけるテレサ。
「ちょっ、あんた自分が作ったものも思い出せないの!?」
その大きな声と反応で部屋の中からマリアが出てくる
「どう・したの・ですか・ドクターカオス?あなたは・テレサ?」
その一言でカオスは思い出した
「おお、思い出したぞ。そうじゃお前はテレサ。で、何用だ?」
「今わけあって私は横島のところで世話になっている「メキッ」なに、今の音?」
ただ今の音はマリアが柱を握りつぶした音です。
「どうしたの、姉さ「生意気・です」へ?」
突然のわけの分からない反応に困惑するテレサ。
「妹の・クセに・テレサの・クセに・横島さんと・一つ・屋根の下に・暮らすなんて・生意気の・他にいいようが・ないです」
「え、チョ、姉さん!?」
「そんな・テレサは・殲滅で・あります!!!」
このままではアイギ・・・ではなくマリアがオル・ギ○モードを発動させそうである。
「ま、待って!今日はその横島について提案があるんだ。だからその銃口をこっちに向けないで!」
「提案とは何だ、テレサ。」
「実は横島の奴は引っ越したんだよ。その引越し先が結構広い屋敷でさ、それであんたたちをおいてもらえないか頼んだらOKが出たからここにきたんだよ。」
その言葉にいち早く反応するマリア。
「それは・本当・ですか・テレサ」
「ああ、本当だよ。だから銃口を下ろしてもらえないかな?」
「テレサ」
「な、何、姉さん?」
「GJ・です」
こうしてマリアとカオスは横島の家に居候するのが決定した。
ルシオラサイド
地下室を修行場に改造するルシオラ。ちなみに修行場の内装は心眼が決めているので妙神山に良く似ている。
「ふぅ、こんな感じで大体OKね。」
「うむ、これだけ丈夫に作れば小竜姫様が大暴れしても簡単に壊れはせん。」
「本当は加速空間も作りたかったんだけど、今の横島まともに霊力が練れないから使えないし、材料もないから後回しね。さてと、ちょっと出かけようかしら。」
そういいながらいそいそと出かける用意を始めるルシオラ。しかしなぜそんな頑丈そうなドアをこじ開けそうな道具・呪具を用意するのですか?
「・・・どこにいく気なのだ、ルシオラ殿?」
心眼の疑問は最もであった。
「ちょっと中国方面にね。」
「中国方面・・・まさか太上老君のところに忍び込む気なのか!?」
心眼のその問いにニコッと微笑むルシオラ。しかし腹黒そうだ。
「やめたほういいのではないか。大極図が盗み出されたばかりなのだから警備も厚い可能性が高いぞ?」
「フフッ、難易度が高ければ手に入れたときの嬉しさも格別よ。」
もう誰もルシオラ姐さんを止められない。しかし彼女は横島と言う最高難易度物件を手に入れたのだから大丈夫であろう。
忍び込みは結果としては成功だったのだがなぜかルシオラは不機嫌である。
「良かったではないか、何の被害もなく目的達成ができて。」
「せっかく色々な道具もってきたのに、使い機会が全くなかったのよ!?これじゃあ達成感も半分以下よ・・・・・まぁ予想以上の成果なのは確だけどね。」
太上老君の洞府に忍び込んだいいが全く警備などしかれていなく泥棒さんいらっしゃーいな状況であったのだった。しかも本人は妙なスーツを着用しながら寝ていて起きる気配が全くなかった。このような状況ではルシオラの持ってきた道具を披露する機会もなく事はスムーズに進んでしまった。
「しかしこれだけ揃えば横島の本格的な武器作りと霊的中枢区の治療が出来るな。」
「そうよ、この材料を使うことを考えただけでもう腕がうずうずしてくるわ。もういろんな改造プランが出てくるわ。」
横島が改造人間にされないことを祈るばかりだ・・・
そんなこんなで全員が合流する。
「・・・ただいま。」
「おかえり・・・ってどうしたの、ヨコシマ?」
横島は精神的にボロボロであった。なにせ先ほどの小鳩の暴走とその後の厄珍堂での買い物が彼の精神をいい感じに削っていったからだ。
「大丈夫ヨコシマ?」
ルシオラは自分の胸を横島の腕に密着させながら尋ねる。横島のHPがみるみる回復し限界を突き抜けた。
「ルシオラーッ!!!」
抱きつこうとするがルシオラの鉄拳制裁により壁にめり込む横島。
まぁすぐに復活するので気にする必要は特にない。
「ボケるのもいい加減にしてそろそろ修行に移るぞ。」
心眼の提案により全員が地下の修行場に移動する。
「なんか妙神山の修行場に似てんなぁ〜。」
「うむ、我が設計したからな。」
誇らしげに答える心眼。本人は中々うまく設計できたと考えているようだ。
「では横島よ、練習メニューを伝えるぞ。」
「お手やわらかにたの「かなりきついのを組んどいたから安心しろ。」え?」
横島は今の言葉のどこに安心していいのか分からないようだ。
「練習メニューはテレサとマリアとの組み手だ。我とルシオラ殿は病み上がりならぬ死に上がりだから暫くは組み手の相手はできんからな。」
「ちなみに二人には私お手製の流派東○不敗トレースシステムが組み込まれているからかなり強いわよ。」
「お主はまず霊力の扱いよりも、その無駄に高い身体能力を有効的に使うための訓練をしたほうが良いからな。」
「あの〜心眼、そういうのはどっかのバトルジャンキーにでも「では後はテレサとマリアに任せて我とルシオラ殿は用事を済ませるとしよう。カオス殿も我らの手伝いを頼む。」話を聞けーッ!!!」
横島の叫びがむなしく響く・・・
そして始まる組み手。逃げ惑う横島と追う鋼鉄の姉妹。繰り出される超級覇○電影弾、爆熱!究○拳、究極石○天驚拳。傍から見ればかなりシュールな光景である。開始3時間もすれば逃げるのにすっかり疲れた横島の出来上がりである。
「あのさ、逃げてばっかりじゃなくて反撃もしなくちゃ意味無いんじゃいの?」
「あんな攻撃、まともに反撃できるかーッ!!!」
しかし見事に二人のすべての攻撃を紙一重に避けきった横島がいっても説得力がない。
「No・横島さん・努力を・怠るのは・いけません」
マリアも横島の行動に否定的であった。
「だってよー、そんなこといわれても急に出来ねーよ・・・元々俺は普通の高校生だしさ。」
もうすでに普通の高校生ではないが・・・
「No・横島さん・それでも・努力を・怠るのは・駄目です」
しかし今の横島にはやる気がない。だが仕方がない話である。横島は元来人と争うということ自体が好きではなかったから強くなろうとする意思があまりない。それに今現在これ以上強くなろうとする理由が横島は自分にはないと考えている。
「あのさ、横島聞きたいことあるんだけどいい?」
「ん、何だ?」
「ルシオラと心眼ってさ、なんか一度死んで生き返ったみたいだけど何があったの?」
テレサの問いに一瞬固まる横島。そして静かに語っていく横島。聞き終わった後テレサは気づいた。
「じゃあなに、あの二人の死んだ原因はあんたが弱かったからなの?」
「!!!」
その言葉は横島の心をただ深く貫いた。
「!・テレサ・横島さんに・あやま「いや、いいよ、マリア。」・・・Yes・わかりました」
横島はこのとき気づかされた。いやもっと前から気づいていたことだった。しかしそれを認めてしまうと自分を殺したく、消したく、無くしたくなってしまう為に今まで気づかないフリをしていた・・・自分の弱さで二人を死なせてしまったことを・・・
(そう、だよな。俺が弱かったから、情けなかったから、力がなかったから二人は死んじまったんだよな・・・しかも生き返った今でもなんの文句も言わずに俺の為にがんばってくれているんだよな。それなのに俺は今でも痛いのが嫌だ、辛いのが嫌だって逃げ回ってばっかりかよ・・・情けなさすぎだろ俺・・・)
横島のうつむいた顔から、眼から一粒の涙がこぼれた。そして顔を上げる。
「よっしゃ、マリア、テレサこんな情けない俺だけど強くなるために練習につきあってくれ!!!」
その顔には何の迷いも無く眼には決意がこもっていた。
「Yes・横島さん・マリアも・尽力を・尽くします」
「よくわかんないけどやる気があるってのは分かったわ。」
そして横島はボロボロになりながらも練習に励んだ。
そのころの三人は、
「で、ここをこうしてこうすると・・・」
「ふむ、ではここはこうするといいのぉ」
「我としてはもっととり回しが利くサイズがいいと思うのだが。」
横島のための武器と治療用魔方陣の作成を行っていた。
「ふう、この歳には中々辛い作業じゃな。」
「すまぬな。しかし治療用魔方陣はすぐにでも作らないといけないからな。」
「ええ、今の横島の状況が天界・魔界にばれれば横島に暗殺が来る可能性が高いわ。絶対に横島は殺させないわ。そのためにも早く作らないとね。」
そして時間はすぎその夜、横島は二人に頭を下げ自分の認識の甘さを謝った。
「顔を上げてヨコシマ。全然怒ってないから。ね?」
「そうだぞ、横島。大事なのは間違いに気づき正すことだ。」
「ルシオラ、心眼、ありがとう・・・」
二人は自分がこの男に命を賭けてよかったと感じていた。
「そうそうヨコシマ、治療用魔方陣が完成したの。これで霊的中枢区の治療が速く進むわ。」
そういいながらルシオラは魔方陣を部屋に展開した。
「原理的には大極図の場の力を吸い取って自分に回すのを応用してヨコシマの霊的中枢区の治療にあてるのよ。ちなみに早く作れた理由は元始風水盤の図面を元に作成したからよ。」
胸を張って紹介するルシオラ。しかし今の彼女にはその豊満な胸が強調されるため横島の煩悩が刺激される。急激に高まる霊力。だが全て魔方陣に吸収され横島にそそがれる。
「おお、なんかすげー体が楽になってくるぞ。」
「ふむ、この様子なら1ヶ月もしないうちに霊力は普通に使えるようになるな。」
心眼もその様子を見て一安心している。少なくとも霊力が使えるようになれば今の身体能力とあわせて使えば簡単に殺られることも無いからだ。
「武器のほうは時間が掛かるからあと2〜3週間は必要なのよ。」
「ルシオラなら簡単に作れそうな気もするけどな。」
「う〜んそれが、武器の要になる部分の金属の精製に手間取っちゃいそうなのよ。まぁ時間をかけた分だけいいのを作るから安心してね(ハート)」
そんなこんなで修行1日目は終わる。
修行の途中からルシオラと心眼も加わり剣術も追加されるが、ここからはキング・クリ○ゾンを使ったかのごとく時間がぶっ飛ぶ。ただこの間に横島に会おうとする女性とルシオラのガチンコ勝負が何度も繰り広げられ、横島は何度も死に掛ける。
例えば、
例1貧乳組
「横島さんが修行していると聞き稽古を付けてあげようと思って来たのですが、入れてくれませんか?」
「横島さんが修行の合間にお食事されるときの食事を作りに来たのですけど入れてくれませんか?」
「あら、ここはCカップに満たない方は入れないんですよ。ごめんなさいね。」
(嫉妬の)炎にニトロがぶち込まれる・・・蛍神魔VS女華姫と荒れ狂う龍、ご近所には空襲警報が出たとか・・・
例2魔界正規軍巨乳組
「修行には銃撃戦もあったほうがいいだろう。」
(私は来たくなかったのに何でいるんだろう・・・)
「巨乳分はもう足りているから帰ってもらって結構です(ニッコリ)ていうか貴女最近影が薄い気がするわね。下手したら某虎並かも・・・」
その一言で泣きながら走って帰っていく魔界正規軍大尉とそれについて帰る疲れきった顔をした部下である蜂。
中にはストレートにバズーカをぶっ放す某守銭奴もいたり・・・・・・みんなもっと早い内に素直にアタックしとけばよかったのに・・・
ちなみにこんな何時、命を落とすか分からない状況でも横島の煩悩は止まらず、やることはしっかりやっていたことをここに記しておきます・・・まぁやんなきゃそれは横島じゃないし。
まぁこんな感じで1ヶ月がすぎ普通に霊力を練れるようになった。
「よしっ!これでGSのバイトに戻れるな。」
「うむ、剣術・体術も中々上がったからたいていの霊になら苦戦することもなく勝てるだろう。」
心眼も修行の仕上がり具合に太鼓判を押す。
「でもまだ文珠は作れない・・・それをカバーするための武器を私は開発したのよ!!!」
「いや、そんなこと皆知ってるわ「チュインッ」ワードンナブキカタノシミダワ。」
ルシオラの言葉にテレサは突っ込みを入れるが逆に脅される・・・テレサ、それは分かっていても突っ込んじゃいけないことなのだよ・・・
「ふぅ、野暮な突っ込みは置いといて、これが横島のために私が作った武器よ。」
ルシオラはそう言うと双刃の小刀を出した。
「・・・あんまり強くなさそうだな。」
「まぁそうあわてるな小僧。この形状はあくまでも待機状態であって真の力はおぬしが力を送れば姿を現すのじゃ。」
カオスが横島に説明するが、横島は疑念の眼でカオスを見る。
「なぁ、カオスこれの開発ってお前も関わっているのか?」
「当たり前じゃろうが。」
「まさか爆発はしないだろうな?」
「する分けなかろう!!!・・・・・・・・・・多分・・・」
「・・・不燃ごみに出すか?」
横島の反応は冷やかなものだった。
「ヨコシマ、それの開発主任は私だから信じて。」
「まぁルシオラがそういうなら信じるけどさ。で、これはどういう武器なんだ?」
「ふふふっ、よくぞ聞いてくれました。それを構成している金属は指地成鋼珠って言って、天界でもすごく貴重な金属なのよ。小竜姫の使っている神剣の金属なんて紙切れ同然。次にその小刀の要のひとつに特殊な鉱石が埋め込まれているのよ。それに神通力と魔力を通すとかなり増幅して二方向から神と魔の力を持った刃が一つずつでるの。で最後にもうひとつの要に大極図を参考にした宝珠を埋め込んで神通力と魔力のバランスを保ってくれるのよ。だからこの武器はいっぺんに神と魔、二つの力が使えるわ。ああ、こんなにすごい武器が作れるなんて科学者冥利に尽きるわ。ちなみに使い方は霊波刀と同じ感覚で大丈夫よ。」
「へぇそんなにすごいのかこれ。ところでこの武器の名前はなんていうんだ?」
「うーん、陰と陽の力を使えるから・・・「蛇乱○剣なんてどうだ?」・・・ヨコシマ、そのネタは万人に通用するかどうか怪しいわよ。」
いまどきの若者にサン・マルコの武器名がわかるのだろうか?つうか大学1年生のもつネタじゃねぇ。
「まぁ基本に忠実で陰陽剣でよいではないか?」
心眼の一言で決まった。つうかこれ以上引っ張るネタもないし・・・
「ところで材料はどこから入手したんだ?」
横島、それはNGワードだ!!!!!
「ん、まぁちょっと太上老君のところに行ってね。貰ってきたの。」
無断で洞府に入り込んで無断で物を取るのは貰うではなく盗むという。
「・・・なんか詳しく聞いたらいけない気がするからそれ以上は聞かないでおくわ・・・」
「あと他にもシュウの魂の一部を封印した宝珠とか黄龍の鱗とか結構あったわ。」
なんか色々と『貰ってきた』ようだ。
「へぇ。なんに使うんだ、それ。」
「あるに越したことはないからね、一応『貰って』きたの。あ、でもヨコシマには使えないから。」
ルシオラの答えに疑問符が出る横島。
「何で使えないんだ?」
「今のヨコシマの魂は微妙なバランスで保たれているの。そこに下手に『力』を加えると・・・ヨコシマの身体・魂はバーストを起こして消滅するわ。だからこれ以上何もできないの、何もしちゃいけないの。」
横島は自分の身体・魂がそこまですごいことになっていると考えていなかった。まぁ今までかなり無茶苦茶なことをやってきて、生き抜いてきたのだから考えていなかったというのも無理もないが。
「つうか良く考えたら普通の人間が神族や魔族の魂の一部を入れた時点でやばくねぇか?」
横島だから出来たのであって確かに普通は出来ない。良いこの皆はヨコシマのようなことをしないように。ビーダマンと約束だ!
「ところで横島、早速使ってみてくれんか。データをとりたいのでな。(それにわしの考えが正しければ多分・・・)」
カオスが横島を促す。
「よしっ、んじゃ早速。・・・・・・発動しないんだけど・・・なんで?」
小刀はうんともすんとも言わない。
「やはり発動せんか・・・」
「!わかっていたのかよ、カオス!」
「つうかそれは神通力と魔力で発動するのじゃから、今はどちらも使えない小僧じゃ発動できんだろう。」
「「「あ」」」
横島、ルシオラ、心眼、三人とも忘れていた。
「まぁこんなこともあろうかとわしがちゃんと霊力で使える武器を作っておいたがのう。」
「おお、すげぇなカオス。流石天才錬金術師やるときは・・・ッテルシオラサン、ナンデソンナオコッテイルノデスカ?」
横島の後ろでルシオラはなぜか怒っている。
「くう〜、科学者なら一度は言ってみたいそのセリフをまさかこんなところで使われるとは。ルシオラ一生の不覚ね。」
どうやら自分のうかつさに怒っているようだ。
「では小僧これがおぬしの武器だ。」
カオスはそう言うと黒い棒を渡す。
「・・・神通棍みたいだけど。」
「いいから使ってみろ。」
横島はカオスに促され霊力を込める。すると神通棍らしきものの両端から淡い緑色の刀身が出てくる。それは金属ではなく宝石のようだ。
「まさかこれ精霊石じゃ!?」
「うむ、そのまさかじゃ。大極図の場の力を吸収するという特性を応用し大気中に存在する世界霊魂という物質を吸収し、お主の霊力と混ぜ合わせて物質化を行っている。その霊剣は中々強力だぞ。」
「すげー、んじゃ武器名はオル○ン・ソードで「「却下」」・・・ダメ?「「ダメ」」はいわかりました・・・」
今度はスパロボプレイヤーならわかるネタでした。
「まぁ安直に精霊剣でよかろう。」
カオスの一言で名前は決定する。
その日の東京都S区2丁目
深夜、あるオカマがつなぎ(某自動車修理工と同じつなぎ)のホックに手をかけながら男(顔に傷があるチンピラ風の男)を追いかける。
「た、助けてくれ、お、男はいやだーッ!」
「やらないか?」
オカマはそういうと変態的なスピードで男(昔は某虎をやっつけたこともある男)のバックを取る、そして・・・
どしゅっ、どしゅっ、どしゅっ、どぎゃーんっ!!!
「ふぅ、あなたのお腹の中、私のでパンパンよ?」
某オカマが猛威を振るい始めた・・・
あとがき
最後にやっちまったぜ。
予想外に長くなって再就職編が書けなかったのが心残りです。というわけで次回こそ再就職と帰ってきたオカマ本編をお送りいたします。・・・・・多分。
それと前回聞いたガンパレード・マーチは実はクロスさせてみようかなんて考えています。ただ元々の題材が難しく難航するかもしれないので気長にお待ち下さい。ただその前に忘却の旋律(原作版)ともクロスさせようかなんて考えています。黒船さんを書きたいのです。ただそれだけ。
レス返し
クワトロ・バジーナ様
続編はプレイしましたがガンパレのほうが爽快感は高いんですよね。
アミーゴ様
最初の被害者は私でもなくあなたでもない、あいつでしたーっ!・・・恨まないで成仏してくれよ、某チンピラ・・・
内海一弘様
いくら美智恵でも今のGMに勝てるほどの実力は無かったりします。隊長は生き残れるのか!?
ZX様
>浮気相手をナイフでブサ(ry
そんなことこのSSではない・・・と言い切りたいです。
俊様
>GMの出番はこれだけですか?
書きたいのは、やまやまですが意外と動かすのが難しい事に気づきました。
趙孤某様
>あとは美神さんを始めとした面々が暗黒面から帰ってくるのを祈るばかりですね・・・。
それは宇宙意思のせいで無理だったりします。
>ソックスハンターの私めを呼びましたか?
貴方はまさかソックスファルコン!?そんな私はソックスバット!!!
ぷてらのどん様
その障壁の高さはエベレストを遥かに越え、オリンポス火山並です。共同発明品は治療用魔方陣でした。武器は各々方で作成でしたから。
堕落者 断様
ほほう、タッキーとモエリンのカップルが好きと・・・
>・・・さすがGM、最強ですね、クロサキさんも・・・
素敵に最強な二人に乾杯!
夜雲様
>精神的、肉体的に追撃がいきそうですついでにその娘にも…
娘の方は脱税がばらされる危険性が高かったり・・・
>カオスまで出てくるとは太極図がどうなるかも予想がつきません
うっかりルシオラ姐さんをカオスが華麗にサポート。腐っても(干からびても?)天才錬金術師!
ぐだぐださん様
オーケストラは白が一番好きです。でもガンパレの方がもっと好きです。
>GMも最愛の恋人相手には手は出さないみたいですねw
GMも鬼ではないですからね・・・どっちかというとき鬼神だけど・・・
est様
>『アークザラッド2』
『アークザラッド2』というと第1作目が短くて第2作目が長いあれですね。例えるなら子供茶碗の半分にも満たない量のご飯を渡され、少ないと文句つけたら電子ジャーを渡されたようだといわれるほどの長さのゲームですね。
AKAP(偽)様
クロスさせようと目下検討中。多分英雄幻想とクロスかな?
February様
>自分はアニメしか見たこと無いですorz
アニメ版も悪くは無いけどやっぱりゲームが一番といった感じです。
>そこまでルシが恐いか?
誰だって「クチュ、クチュ、アッアッ・・・」は嫌でしょう・・・
aoi様
>いつも面白いSSをありがとうございます。
こちらこそ読んでいただき本当にありがとうございます。
>ゲームは全エンディングみる条件がシビアでひと夏やりこんでましたよ。皆殺しは簡単でハッピーエンドは難しいゲームでした
全エンディングというとオーケストラのほうですか?私は途中でやめたへタレ物です。