インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始▼レス末

「GS見習い。横島!?−1−(GS)」

キミ (2007-06-22 00:35/2007-06-22 12:37)
BACK< >NEXT

「………」
「イヤ、ダカラ、ウワキジャナクテ…」
 そこは修羅場だった。
町から少し離れた場所。辺りには草花が生い茂り、その一角に、東方の国よりそのまま持ってきなような、辺りの風景には似合わない家が鎮座している。
その家先の雑草の上に正座している男を、無言で見下ろす女性。その女性に睨まれ、男は恐怖からか片言で言い訳をしている。
「人がちょっと留守にしてたら…」
いつの間にか、女性の手にはフライパンが握られていた。
「ユ、ユリコサン! ソレハサスガニシンジャウンジャナイカナ?」
男は、女性が手にしている得物を見て、この後おこるであろう惨劇を予測して脂汗を流す。
「問答無用!!」
その言葉と同時にフライパンが振り下ろされた。
………何度も。

 

GS見習い。横島!?−1−

 

 浮気男が肉塊になるまさにその時、二人の頭上に光りが降り注がれた。
「な、なんや?」
ユリコと呼ばれていた女性は驚きの声を上げ上方を見る。
そこには、光りながらゆっくりと降ってくる人らしき姿。どうやら女性のようで、何故か全裸だった。

その事に気付いたのか、血溜まりの中に沈んでいた男が…
「その者、光の衣を纏いて金色の野に降り立つべし…ぉお、言い伝えは誠じゃった…!」
と、宣った。
しかも微妙だったりする。
「このスカポンタン! なんでナ〇シカやねん!! それと、『蒼き衣』やないか! それから、この状況ならラ〇ュタやろ! 〇スカにならんかい!! 全く…分かりにくいボケかましとる暇があったら毛布の一つでも持ってこんかい!! このドアホ!!!!」
ユリコの怒涛のツッコミを喰らった男は、脅えながら呟く。
「いきなり関西弁はヒドイぞ! ビックリするだろ? しかし…いい乳してるな…」
その呟きが聞こえたのか、ユリコのフライパンを握る手に力が入る。
「死にたくなけりゃさっさと毛布を持って来る!」
「ハイィ!!」
ユリコに怒鳴られ、ダッシュで家に入って行く男。この男の背中を見て育った為に、チチ、シリ、フトモモをこよなく愛し、シリアスの限界は3分程という煩悩魔人が生まれたのだろう。

その後、空から降って来た謎の少女は、男が『豆腐を持ってくる』などのボケをかます事なく持って来た毛布に包まれ、家の中に運ばれた。

 

 
 謎の少女の様子を診ていたユリコがリビングに戻ると、男がユリコに問い掛ける。
「それで、あの娘は?」
「よく寝てるよ。身体にも異常は無いみたいだし、明日になれば目を覚ますんじゃないかい?」
「そうか…。それで、百合子はあの娘をどう思う?」
「ん? 何がだい?」
「何がって、何処から来たとか、何者だろう? とか…さ…。」
「珍しいね。アンタがそんな事言うなんてね…。」
「いや、あの娘自体は良いんだ。可愛いらしいし、巨乳だし。ただ、あの娘は確実にオカルトが絡んでいる…。」
何時になく真面目な顔で男が話す。
「巨乳は関係あるのかい? たくっ。で、…忠夫かい?」
百合子はため息をつきながら、自分の息子の事を思う。
「あ、ああ、アイツは昔から何かとトラブルに巻き込まれてるからな。あの娘も忠夫が関係してるんじゃないかってね。」
ちょっと口を滑らし、百合子の怒りを買ってたりするが、この男はなかなか鋭かったりする。
「根拠はないけど、大丈夫だと思う。まぁ、女の感ね。トラブルには巻き込まれてるだろうけどね。」
そう話す百合子の顔は優しさに溢れていた。
「そうだな。アイツも俺達の息子だし、いざとなったら頑張るだろう。美神さんもいるしな。」
「忠夫はダメダメ、美神さんもまだまだだけど、オカルトに関しては一流かな。」
「へぇ、珍しいな…。お前がそれだけ褒めるなんて。そんなに凄いのか?」
「オカルトに関してだけよ。あ、後、躾に関しても合格。でも、男とお金は駄目ね。」
「男は何と無く分かるが…お金もか? シッカリしてそうだったが」
以前日本に帰って、大いなる野望を胸に、美神をホテルに誘った時の事を思い出し、後頭部に大きな汗を貼っ付けて話す。

「表向きは…ね。ちょっと…いや、大分汚いけど。だだ、裏帳簿に関しては穴だらけね。楽にこんなもん手に入れちゃった(ハート)」
百合子はそう言って、何処からともなく数枚の書類を取り出した。
「こ、これは!? こんなもんどうやって?ってかハートって…。」
その書類に目を通す男の顔が見る見る青ざめる。
「フフフッ、女性はヒミツを着飾って美しくなるのよ。だからヒミツ。」
百合子が取り出した書類は美神令子の絶対に知られたくない…いや、知られてはいけない秘密がビッシリと記されていた。
「う、うーむ…しかし、幽霊のおキヌちゃんが日給30円で、忠夫の給料が時給255円とは、凄いな…。忠夫もかなり尻に敷かれてるが…いいのか?」
男は、とりあえず当たり障りの無い、息子達の給料に関して聞いた。
「ええ、今は…ね。アレが高校を卒業したらその時は…ウフフフフッ」
その顔は、先程までのソレと大きく異なり、黒かった。
「まっ、まぁ、ほどほどに…な。」
男は妻の余りの黒さにその言葉を紡ぐのがやっとだった。
「ウフフフフフフ…どうしちゃおうかしらね…。考えるだけで今から楽しみだわ!」
「ゆ、百合子…。」

余りにも行き過ぎた妻をどうにかしようとしたが、自分に危険が及ぶのを恐れ、そのままにしておくことにした。
「お、俺、もう寝るわ…。」
そう言い残して、男は寝室に消えていった。
頑張れ! 名前が出るのはもうすぐだ! …きっと。

「ウフフフフフフフフ。」
男が出て行ったリビングには、百合子の妖しい笑い声が響いていた。

 
 男がリビングから逃げるように寝室に入ると、ベットの上に、自己主張の激しい胸をあらわにした少女が座っていた。
寝室の扉を開けたまま、フリーズしている男に少女が話し掛ける。
「今、すごく怖かったんだけど、ここは…何処だい?」
百合子の黒化の為か、恐怖で目覚めた少女の問いかけに、ピクリともしない男を見て少女は首を傾げる。
その仕種が男のハートを直撃した。まさにハートブレイクショット。
「う…」
男はプルプルと震えながら、それだけを口にする。
「う?」
当然訳のわからない少女はそのまま聞き直す。
そして、今や息子に受け継がれた秘技が炸裂する。
「生まれる前から愛してまし「やめんか!! このロリコン!!」ぶへらっ!」
「きゃ…って、へっ?」
少女の前には、赤く染まったフライパンを手にした女性、百合子が立っていた。
「大丈夫かい? すまないね。あの馬鹿は横島大樹。私は横島百合子だよ。自分の事がわかるかい?」
百合子は、呆然とする少女の胸を毛布で隠しながら話しかけた。
「私は…メドーサだと思う。」
百合子の声で我に帰った少女は自分の事をメドーサだと名乗った。が、どこかシックリこない。
「メドーサちゃんか…珍しい名前だね。だと思うってのは? わかるかい?」
「まだ、頭がハッキリとしないんだよ…。」
「そう。なら暫く家にいなさい。私達は大歓迎よ。」
あの横島の親だけあって、相手が何者であろうと動じないようだ。
「良いのかい? 私みたいなのがいても…。」
「良いに決まってるじゃないか! こんな可愛い娘を放り出す奴は男じゃ無い!」
先程まで血の海に沈んでいた大樹が突如復活して、拳を握りながら叫んだ。
「ほら、こんなのが旦那をしてるんだ。今更何が増えても驚かないよ。」
一人で叫ぶ大樹を見ながらメドーサに話す。
「…そうかい。百合子だったっけね。恩に着るよ。」
大樹の姿を見て、とある人物を思い出しながら、胸元を毛布で隠し、メドーサは頭を下げる。
その姿を見た大馬鹿者がまたもや叫ぶ。
「気にするな! 我が娘よ! これから俺の事は『お父様』もしくは『パパ』と呼んでくれ!!」
「「ハァ!?」」
大樹の不思議発言に、同じ間で驚きの声を上げる百合子とメドーサだった。
果たしてメドーサはこのまま大樹をお父様と呼ぶのか? はたまたパパと呼ぶのか?

次回に続く。

 

 

後書き

プロローグの短さについてはスイマセン。
本当はプロローグはメド様だけを出したかったんですが、それをするとさらに短く…。

今回の話ですが、書けば書くほど横島夫妻が漫才師になる…。
なるべくソレっぽさが出るように書いたつもりですが…どうなんでしょうね。

 
レス返しです。

レクト様
短いのはプロローグだけの予定です。

@OKI様
実はここでは前に短編を一つ書いてます。駄作ですが…。

R-44様
短いのは承知しております。私も短いと思いましたし…。

shizuki様
短さについては他の方に言った通りです。
ご期待に添えれば良いんですが。

ティアラ様
同志発見! 私もメド様好きです。完結…出来るといいな。なんて。
否定的なレスも物書きとして、受け入れるつもりです。文才が無いので、そういった所は努力しますよ。

February様
横×メドです(ニヤリッ
誤字報告有難うございます。修正しました。


ヘタレ様
おっしゃる通りです。そのためにプロローグを短くしました。
メド様については…こんな感じです。って、わかりませんね(笑

名無様
頑張って一話更新しました。が、仕事の都合で更新が遅くなる場合ありです。

D様
貧乳のメド様…しまった! その手があったか!(爆
冗談は置いといて、メド様についてはそのうち作中で説明します。

ZEROS様
短いのはプロローグだけです。
面白くなるかは私の腕次第…。いかん、書いててプレッシャーが…。

レンジ様
短くてスイマセン。今後は、なるべく長くするつもりですが、私に文才が無いのでどうなることやら。

 
以上レス返しでした。
次も頑張ろうと自分を励ましつつこの辺で。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭


名 前
メール
レ ス
※3KBまで
感想を記入される際には、この注意事項をよく読んでから記入して下さい
疑似タグが使えます、詳しくはこちらの一覧へ
画像投稿する(チェックを入れて送信を押すと画像投稿用のフォーム付きで記事が呼び出されます、投稿にはなりませんので注意)
文字色が選べます   パスワード必須!
     
  cookieを許可(名前、メール、パスワード:30日有効)

記事機能メニュー

記事の修正・削除および続編の投稿ができます
対象記事番号(記事番号0で親記事対象になります、続編投稿の場合不要)
 パスワード
    

yVoC[UNLIMIT1~] ECir|C Yahoo yV LINEf[^[z500~`I


z[y[W NWbgJ[h COiq O~yz COsI COze