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「魔神の後継者 第二十五話(GS)」

アイク (2007-06-02 00:18/2007-06-02 23:38)
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―第二十五話 ある意味混沌? ―

小竜姫とワルキューレの暴力の嵐は、横島の意識が無くなるまで続けられた。
そして、2人はパピリオが入っていった奥へと続く扉を潜る。片方ずつ横島の足を掴み、引きずってだが。
その様子に、ヒャクメと猿神は流石に横島の身を按じたのか、小竜姫とワルキューレの後をついて行く。

バシャッ

「うおっ!?・・・・・・あれ?」

意識を失っていた横島は、水をかけられ、強制的に起こされる。
そこは真っ暗な部屋で、何も見えない一室だ。
横島は、冷たい水の感覚に目覚め、先程受けていたとある事が夢だったのかと一瞬思った。
自分が椅子に座っており、何かが自分の体を固定しているのを肌で感じる。
そして、自分の周りに2つ気配みたいなモノを感じた。

ガチャガチャ

「・・・鎖?・・・・・・なんか前にもこんな事あったな」

少し動き、金属の擦れる音に、自分の体を固定しているのは鎖だと分かる。
そして同時に、気分が最悪に悪くなっていき、不機嫌な色を含ませた声でそう呟く。
こんな扱いを受けたのは、奴等に拉致された時だと横島はハッキリと覚えていた。

「そうなんですか?」

「そうなんですよ小竜姫様。奴等に拉致されて目が覚めたら鎖で拘束されていたんです」

小竜姫がそう問うと同時に、部屋に灯りが点き、横島の周りを照らす。
横島の周りには小竜姫、ワルキューレ、猿神、ヒャクメ、パピリオが立っていた。
立ち位置から、気配らしきものがあった所にはヒャクメとパピリオが立っている。
その事より、横島は先程感じていたものは気配だと判断しながら小竜姫の問いに答えた。

「ふむ。趣味の悪い奴等じゃな」

「・・・そう言うならこの鎖を外してくれよ老師。因みに気配を消して背後に立たないでくれ。心臓に悪い」

「ふぉっふぉふぉふぉっ」

(何がどうなってこうなるんだよ・・・)

猿神の声が後ろ聞こえ、何時の間にか気配を消し、自分の後ろに回っていた猿神に疲れたような声で言った。
猿神は好々爺の様に笑い、はぐらかす。
暗に聞く耳持たんと言っている様に横島は感じ、内心泣きが入りそうになるのを我慢しながら心の中でそう呟く。

「なあ。一応聞くがコレは何だ?」

「取調べといったらコレだろう」

横島はふとワルキューレの方を見、問う。その大きな胸を張って堂々と言うワルキューレに、
横島の感じていた疲労感が2割り増しになった。小竜姫は、ワルキューレが胸を張った時、
空気を『ぷるん』の擬音が聞こえそうに震わしたワルキューレの胸を、親の仇を見る様な目で見、
パピリオは羨ましそうな目で見ながら自分の胸に手をあて、真剣な顔で考え込む。

(大丈夫でちゅ。ワタチにはまだ未来が有るでちゅ。ルシオラちゃんや、小竜姫みたいに終わってまちぇん)

姉と小竜姫が激怒する事間違いなしな事を思っていた。

「・・・一応日本は拷問禁止じゃあないのか?」

「それは警察の場合だ。それは人間に該当しる事であり、人外には該当しない。半魔・・・魔人のおまえにもな。
 そして私は警察ではない。軍人だ」

「・・・・・・・・・さいですか」

なんとか言葉を紡いだ横島に、ワルキューレは先と同じ様に威風堂々と答える。
横島の気力はマイナスになり、なんとかそう紡いだのだが、疲労が限界だと言っている様な空気を纏う。
諦めと無気力感が微妙な割合でミックスされた声音。横島は俯いてしまった。
俯き、その空気を纏った横島は、まるで生きる事に疲れた老人の様に見える。

「さて、真面目な話に入りましょうか」

「その前に鎖を・・・・・・・・・」

小竜姫がそう言い、真面目な空気を纏う横島以外。横島は最後まで言葉を紡がなかった。
無駄だと覚ったのだ。誰も横島と目を合わせない事が決定打だった。

「・・・横島さん。何故小竜姫のキスに、あんな貪るようなキスをしたのね〜?」

ヒャクメの一言に、皆の横島を見る目が真面目な様で厳しいモノとなる。
突き刺さる様な視線に、横島は少し考えた後に口を開いた。

「キスをされた瞬間、俺の心を黒い欲望が支配した様な感じがした。
 ただ欲しい。その感情が俺を突き動かしたんだ。
 ワルキューレにキスしたのは・・・多分俺の心が暴走していたからだと思う。
 パピリオにキスをしようとして、小竜姫様とワルキューレの一撃で正気に戻った・・・と思う。多分・・・」

横島は自分の心と先程の事を整理し、そう言った。語尾は非常に自信が無い様に言った。
実際自信が無い。
魔族化が進行し、自分の性格が大きく変わったのは自覚ある事だからだ。そしてそれは自他も認めている。

「推測の域なのは仕方が無い事じゃが・・・何故いきなりそう思ったのかは分かるかのう?」

「・・・切欠は小竜姫様からのキスしか思い浮かばない。っていうか、それしか無いんじゃないか?」

「確かにそうじゃな」

猿神の問いに横島は事柄などを整理し、思考し、そう答える。
猿神は最初からそう思っていたのかどうか分からないが、そう終わらせる。微妙に顔がにやけていた。

「・・・小竜姫は何で自分からキチュをしたんでちゅか?」

「っ!そ、それは・・・」

(老師・・・こうなる事を先読みしてこの話題を?・・・・・・何考えてんだよ・・・・・・・・・)

横島の答えに考えていたパピリオは微妙に目を細め、鋭い視線を小竜姫に向け、そう言った。
小竜姫は羞恥心で顔を紅くし、言葉を詰まらせる。
横島は猿神の笑みがこれを予測し、そしてこの状況を楽しんでいると内心確信する。
真面目な空気なのに、横島の心を疲労が浸透し、疲れ一色に染め上げた。

「あ、あの・・・」

「さあ、吐くでちゅ」

「私も興味があるな・・・」

「私もなのね〜」

「あうぅ・・・・・・・・・」

羞恥で顔を紅くし、上手く言葉出来ない小竜姫に、答えを求めるパピリオ。
ワルキューレも乗り、ヒャクメも好奇心から乗る。
何時の間にか彼女等は小竜姫を取り囲んでいた。三方から突き刺さる追求の視線。
その視線に、小竜姫は助けを求めるかの様に、紅い顔で横島の目を見た。

「あ〜・・・俺も興味有るが、取りあえず話を戻さないか?
 他に俺に聞く事は無いか?無かったらこの鎖をさっさと解いてくれ」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「・・・ごめんなさい。小竜姫様。さっさと言って下さい」

(横島さ〜ん!)

横島が小竜姫の追求を無くし、とりあえず自分を拘束する鎖を外してくれと要求するも、
ワルキューレとパピリオの、怒りや憎しみの様で嫉妬の様な視線に横島は謝り、そして掌を返した様に、
ワルキューレやパピリオの側に回り、小竜姫に追求の意を込めた声でそう言う。
小竜姫は内心泣き気味だ。

(長いものには巻かれろ・・・昔の人はよく言ったものだ)

「じゃあ言うでちゅ」

「きりきり吐け」

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃんっ・・・!」

横島は何所か遠い所を見る目で天井を見上げた。
じっ・・・っと小竜姫を見、追求の視線を強めるワルキューレとパピリオに、小竜姫は悲鳴の様な声をあげた。
彼女の頭に逃げるの文字は何時の間にか無い。パニック気味なのだろうか。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

小竜姫に黙秘は許さないという視線を送るワルキューレとパピリオ。
拒否し、黙秘しする小竜姫だが、2人が醸し出す威圧感に俯き、冷や汗を流す。
微妙な沈黙がその空間を支配する。

「あ、あのですね・・・その、ええっと・・・・・・
 恥ずかしさで頭が真っ白になって、私から接吻をしたら恥ずかしくないと思ったんです・・・」

「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

沈黙と視線に耐え切れなくなった小竜姫は終に自分が何故そう行動したのかを口にした。
その一言に小竜姫を除く彼等は唖然とし、言葉にする事が出来ない。

((((天然?))))

(小竜姫・・・)

横島、ワルキューレ、ヒャクメ、パピリオの考えは一致していた。こう以外にどう言えるだろうか。
そして猿神は小竜姫のなんともあんまりな言い分に内心涙する。
思考能力が低下した小竜姫が行ったのは、更に激しい恥ずかしさで、今ある恥ずかしさを吹き飛ばすというもの。
たとえコレが初恋故の行動だとしてもコレはいくらなんでもあんまりだ。
愛娘の様な愛弟子になんとも言えない視線を送るしかない。

「さて、何の話だったか・・・ああそうだ。横島の問題だったな」

「私が恥ずかしい思いをして言った事は無視ですか!?」

「そうだったな。え〜っと、どこまで話したっけ?」

「調度暴走が収まって、正気に戻ったところなのね〜」

ワルキューレがふとそう言いだし、沈黙を破る。ワルキューレの言い様に小竜姫は顔を真っ赤にしたまま怒る。
羞恥心でいっぱいで、言ったというのに何事も無かったかの様に言われれば誰でも怒るだろう。
しかし、ワルキューレの言い分に皆乗った。話題を強制的に転換する事にした為だ。
ワルキューレの言い分に答える横島と、捕捉するヒャクメ。

ぐすん 無視ですか?無視なんですね?」

「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

目をうるうるさせ、今にも泣きそうな表情の小竜姫に何と言えば良いのか、皆分からなくなる。
その表情は横島に捨てられた仔犬を連想させた。

「あ〜・・・小竜姫様。俺が出来る事なら何でも しますから泣き止んでください」

「本当ですね?嘘だったら許しませんよ」

((小竜姫っ!?))

(嘘泣き?俺ってば墓穴掘った?)

横島の言分に、表情を反転し、今にも鼻歌を歌いだしそうな程ご機嫌になった小竜姫に、
ワルキューレとパピリオの冷たい視線が突き刺さるが、小竜姫はどこ吹く風だ。
横島は少しヘコみ気味になり、内心鬱になる。そんな横島に猿神は哀れともとれる視線を送った。

「コホン ええっと、話を戻すのね〜
 ワルキューレと小竜姫に聞くのね〜横島さんにキスされてどうして抵抗しなかったのね〜?」

「「それは、そのぅ・・・」」

(ワルキューレ、お願いします!)

(何故私が言わなければならない。おまえが言えばいいだろう!)

(嫌だから言っているんです!)

(私も嫌だ!)

いい加減話を戻す事にしたヒャクメはわざとらしく咳をすると、小竜姫とワルキューレに問う。
2人はあのキスの感覚と、快感を思い出し、そしてそれを言葉にするのが恥ずかしく、語尾を濁らせる。
そして、小竜姫とワルキューレはソッチが言えと視線で言い合いを始めてしまった。

「・・・ワルキューレ。早く言うのね〜」

(ありがとうヒャクメ!)

「くっ・・・・・・・・・・何と説明すれば良いか・・・私は抵抗の意志が何故か少しも湧かなかった。
 横島に好きなようにされるのが酷く・・・気持ち良かった。
 そして頭が真っ白になり、ゆっくりと何も考えられなくなっていくのをも、その・・・快感に変わった」

無駄な応酬にヒャクメは指名という形で終止符をうつ。ヒャクメの行動に、内心喜ぶ小竜姫。
ワルキューレは負けた様な感覚になり、一瞬顔を屈辱に歪めるも、すぐに元に戻し、説明する。
言っている途中に、その快感を思い出し、顔を朱に染めながらだが。
横島は何とも言えない顔をし、小竜姫もその快感を思い出し、人差し指で唇をなぞりながら顔を紅くし、
パピリオは、何を考えているのか分からない目をしながら横島を見ている。

「あと、キスされている時、低下した思考で思ったんだが・・・横島の唾液には媚薬の効果が有ると思うんだが」

「・・・たしかに気持ち良くなりましたが、そう決めるのは早計ではありませんか?」

ワルキューレの言分に小竜姫は少し考えた後に意を唱える。
2人とも真面目な声色だが、その単語を使うのが恥ずかしいのか顔が紅い。

「そうかもしれんが・・・思考能力を低下させ、快感を感じればその可能性が大きくないか?」

「では聞きますが、あなたはその・・・媚薬を使った事はあるのですか?」

「うっ・・・」

小竜姫の反論に言葉を詰まらせるワルキューレ。紅かった顔が更に紅くなる。

「・・・無い」

「ふう・・・ものは試しじゃ。誰か小僧と接吻をすればハッキリするじゃろう」

「「「!!!」」(チャンスでちゅ!)」

ワルキューレが何とか言い、猿神は爆弾を投下した。
小竜姫とワルキューレは大きく目を見開き、パピリオはその双眸を妖しく光らせる。

「そうじゃな・・・接吻するのはヒャクメじゃ」

「えっ・・・ええぇぇぇぇぇええぇええええぇえぇ!?」

「老師!それは承諾出来ません!」

「何故ヒャクメなのかご説明願います」

猿神の言った名前に、自分は関係ないと思っていたヒャクメは顎が落ちそうなほど口を開け、驚く。
小竜姫は敬語だが、怒りと嫉妬を混ぜた様な顔で猿神を見ながら意を申し立て、
ワルキューレは言動は一見冷静だが、激情を隠しきれてはいない。

「そもそも、この様な結果になったのはヒャクメの不用意な一言が原因じゃ。
 じゃから責任を取らせようと思ったのじゃが・・・まあ良い。では好きに決めい」

「では、わ、私がいきます」

「いや、私だ」

「いいえ、私ったら私です」

猿神がニヤケながら、投げやり風に言った事に、食いついてきた小竜姫とワルキューレ。
自分がとってもアレな戦場に参加しなくて良いと分かったヒャクメは、疲れた様な溜め息を心の中でついた。

「私が。と言っているだろう貧乳竜神!」

「っ!?誰が貧乳竜神ですか!この淫乱軍人!」

「誰が淫乱軍人だと!?私は処女だ!」

「では年増軍人!理想の旦那様を夢見て溺死しなさい!」

「それはコチラのセリフだ!貴様の胸では横島は満足しないだろう!そんな胸では挟めないだろうからな!」

「なんですって!?」

ワルキューレの一言が、女の戦いに拍車をかけた。売り言葉を買い言葉の応酬。
自分の得物を取り出してないだけマシだが、激戦(激論)には変わりない。
彼女達は自分が何を言っているのか分かっているのだろうか?
ある意味阿鼻叫喚な様子に現実逃避をしたい横島に近づく1つの影があった。

「ヨコチマ」

「・・・どうしたんだ?パピリオ。俺は疲れているんだ。用件は手短に言ってくれ」

その影はパピリオだった。パピリオが自分の名を呼んだが為に、現実逃避をしそこなった横島は、
本当に疲れ、限界に達しそうな声でそう言う。

「直ぐに終わりまちゅ・・・」

ガシッ

「へぇ?」

ぶちゅう

「ふぁ、ふぁふぃりお!?『パ、パピリオ!?』」

パピリオはそう言い、横島の頭を両手でガッチリと拘束し、半開きになった横島の唇に自分の唇を重ね、
その横島の口内に、自分の舌を入れて、横島の舌の上に触れ、その感触を味わおうとする。
突然な暴挙に横島はパピリオの名を叫んだが、その声はパピリオの口内に消えた。
まだ言い争っている小竜姫とワルキューレはパピリオの行動に気が付いていない。

(お、俺は何で!?え、う・・・あ、あぁ・・・・・・・・・パピリオ・・・

くじゅ

「んむ?んんん、んむんむ・・・(ヨコチマ、応えてくれるんでちゅね)」

横島の理性らしきものを欲望が流してしまう。横島の目に妖しい光が点る。スイッチが入った。
パピリオが入れてきた舌を自分の舌でその感触を、その唾液をゆっくりと味わう。

「んもぅぁ!?んむ、んむぁああ、あむぅぅぅぅぅっっ!!!
 (ヨコチマ!?い。いきなりそんなにぃ!?これがっ!?
  ダ、ダメでちゅ!わたちが、わたちでなくりそうなるでちゅ!わたちが!!わたちが〜!!!)」

だがそれはほんの数瞬の事。横島はすぐさま先の小竜姫やワルキューレ同様パピリオの口内を蹂躙する。
歯茎を、舌の裏も、荒々しくも丁寧に舐め取り、更に自分の唾液をパピリオに流し込む。
それはパピリオの心に自分という存在を刻み込むかの様だ。
パピリオは自分に襲い掛かる、未体験な快感に、荒海に流される木の葉の如く抵抗できない。
自分から離れれば良いというのに、その手を離す事が出来ない。

「んむぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!(だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!)」

終にパピリオの体を電撃様な快感が突き抜けた。

「ぷふぁ・・・」

「「?・・・っ!!!パピリオォォォォォォオォォッ!!!」」

甘い吐息と共に離れる横島とパピリオの唇。銀の橋が架かり、パピリオの目は夢見がちだ。
その甘い吐息に同時に振り向き、見た、小竜姫とワルキューレは同時に怒声をあげた。

「ふふっ」

「「っ!?」」

自分を見る二人にパピリオは目をトロンとさしたままで小さく笑った。勝ったのは私だと言わんばかりに。
外見と完全に一致しない妖艶な笑みに、敗北と屈辱を感じる小竜姫とワルキューレ。
笑顔なパピリオを睨む小竜姫とワルキューレ。空気が帯電し始める。

「っ!・・・俺、またやっちまった?」

「・・・結局はどういう事じゃ?」

「簡単に説明すれば・・・恐らく魔族としての本能だと思うのね〜
 横島さんの場合破壊衝動が効率良く変換されるのは色欲の様なのね〜
 でも横島さんは、今ここにいる誰かを傷つけるつもりが無い。傷つけたくないから無理やり出来ない。
 しかも、ここ数年禁欲生活。
 小竜姫達からのキスという形で、本能を押さえつけていた蓋が一時的に解放されたとおもうのね〜」

パピリオが横島から離れ、小竜姫達との睨みあいに、笑顔で迎え討つ。
そんな中正気に戻った横島は、自分のやった事に頭を抱えたくなる。
そんな横島に、一人黙々と分析していたヒャクメからの説明が入った。
横島が拉致されて1年、更に修行を始めて4年。合計5年の月日を横島はその性欲を解放していない。
パピリオがいる為、迂闊に自淫行為をし、目撃されれば悲劇の様な喜劇になってしまう。

「ついでに言うと、その気になった横島さんの唾液には媚薬の様な効果付きの様なのね〜」

「俺って奴は・・・俺って奴はぁ・・・・・・」

ヒャクメの一言に横島の心は沈む一方になっていまう。自己嫌悪街道まっしぐら。

「平和、なのかのう?」

猿神の暢気な一言は、ある意味地獄な光景に溶けた。
面白がって爆弾を投下し続けた奴が言って良いセリフではない。


―後書き―
6月休めない。休みが無い。
1日に体育祭、2,3日に講習、その次の週からは製図検定、そのまた次の週の土日からは柔道の引退試合・・・
やる事多すぎだろう!(泣)
っていう事で、更新が遅れるかもしれません。なるべく週一で更新できる様頑張ります。

『魔神の後継者』を完結させたらデモンベインとのクロスモノか武装錬金の逆行モノでも考えてみようかな?
一年かニ年位後になりそうだから気長にいくか・・・まず大学に受からないと話にならないし。


〜レス返し〜
・結様
 答えは魔族本能のである破壊衝動を転換した結果でした(笑)。

・アミーゴ様
 手を思いっきり出しちゃいました!鎖で固定されてなくて、2人っきりなら最後まで逝った事でしょう。

 励ましの言葉などありがとうございます。

・February様
 モノの買い間違いはよくある事だと思います。
 ふと思います。・・・コレは幸せな修羅場なんでしょうか?

・yuju様
 最低限のモラルは・・・残っているのでしょうか?残っているといいな・・・
 ロリまではいいと思うけど、ぺドはヤバイでしょう。

・DOM様
 おお!フルバーニアン!MGのプラモを持っていましたよ。そう言われれば近いモノが有りますね。
 天然はある意味残酷です。

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