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「魔神の後継者 第二十二話(GS)」

アイク (2007-05-17 01:59/2007-05-20 03:31)
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―第二十二話 修得 ―

ヒャクメとワルキューレが横島の修行の教官として加わった。

ヒャクメが加わった以上、彼女の専門分野。
そして、横島が希望していた霊視の修行が出来る様になり、早速開始する。
ただし、魔創の導きのデメリットにより回復後となった。

「じゃあ横島さん。早速目に霊気を集めるのね〜」

「その前に聞きたいんだが・・・その眼鏡とホワイトボードはなんだ?」

横島に霊視を教えようとするヒャクメ。胡坐をかいて座る横島に対し、彼女は何故か眼鏡をかけ、
その後ろには大きなホワイトボードが有り、それを小竜姫とワルキューレが協力して持っていた。

「気分なのね〜。説明の時はやっぱりこれだと思うのね〜」

「・・・・・・・・・え〜っと、目に集めるんだったな」

「無視は良くないのね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

そう言うヒャクメに横島は何も聞いてなかったかの様にそう言い、目に集め様とする。
それに対し不満なのはヒャクメだ。
小竜姫とワルキューレは音をたてない様に、そっとホワイトボードを降ろした。

「あーーー!2人とも何降ろしているのね〜!」

「「別に良い(でしょう)だろう疲れたんだから」」

「良くないのね〜〜〜!」

それに気が付き、咎めれば返ってきたのは面倒くさそうな答えだった。
咆哮をあげるヒャクメ。それを無視する2人。

「ヒャクメ。この後はどうするんだ?」

「・・・感覚で憶えるのね〜」

そう聞いてきた横島に、ヒャクメは2人に対する仕返しを思いつき、こっそりニヤっと笑う。
ヒャクメは横島の背後に周り、その胸を横島の頭に当てた。
もしこのままの状態で横島が眠っていたら、膝枕ならぬ、乳枕(?)になる体勢だ。

「「ああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!ヒャクメ!!!」」

「お、おい」

「横島さん。集中するのね〜。これはあくまで、しゅ・ぎょ・う♪なのね〜」

「「くっ・・・!」」

仲良く絶叫する小竜姫とワルキューレ。
ヒャクメの行き成りな行動に、離れようとした横島だったが、ヒャクメに首をホールドされる。
下手に横を向けば、ヒャクメの意外と豊満な胸に顔を埋めてしまう為に動けない。
2人の悔しそうな表情に、優越感にひたるヒャクメ。

((憶えて(いなさい)いろよ。ヒャクメ・・・!))

「さ〜て、横島さん。そのままあのホワイトボードを見るのね〜
 ホワイトボードには、霊視しないと見えない文字で文章が書かれているのね〜
 やり方はこういう感じで見る」

内心、ヒャクメに対し恨めしそう思う乙女が2人。
ちなみに小竜姫は自分が横島に恋していると自覚してそう考えてはいなかったりする。
横島は自分の目のスイッチみたいのが入るのを感じた。

「ん・・・っと。ああ、こういう感じなの・・・・・・おい。ヒャクメ」

「何なのね〜」

「おまえ、命知らずだな」

「何の事なのね〜」

横島はヒャクメの補助を受けながらだが、自分の目で霊視しながら見る感覚を味わい、
ホワイトボードの文字を見た瞬間、一瞬だが言葉を失う。
ヒャクメに疲れを感じさせる口調でそう言うも、ヒャクメはしらをきる。
ホワイトボードには≪小竜姫のヌード写真集いるのね〜?≫と書かれていた。

「ヒャクメ、離れてくれ。補助無しで見てみる」

「分かったのね〜」

(先ずは霊力を込める。で、こうやって切り替えるのか・・・?)

横島の一言にヒャクメは素直を離れた。顔をニヤつかせたままで。
横島は先程の感覚を自分で作り出す。モードが切り替わった様な感じがし、再びホワイトボードを見た。

「!?ヒャクメ!」

「どうしたのね?それより、そんな全力で見てたら疲れるから少し力を抜くと良いのね〜
 ちなみに、目で受けてかかる幻術とかはそのまま力任せに見れば効果を無効化するか、
 かからない様になっているのね〜」

「出来る限り全力で見たから写真が見えたって言いたいのか!?
 ていうか、おまえ思いっきり楽しんでこんな事をやっただろう!」

((写真?))

「もちろんなのね〜」

いきなりヒャクメの名を焦った様に呼んだ横島。ヒャクメは冷静に説明する。
微妙に外れている説明だったが、横島には十分すぎた。
横島の言った2文字に首を捻る小竜姫とワルキューレ。そして肯定するヒャクメ。
ヒャクメは何を考えていたのか、幻術で文字だけ見える様にし、
幻術を破れば、写真が見える様にしていたのだ。
先のサンプル写真を。写真は風呂に入る小竜姫。小竜姫の性格上ありえないもの。明らかな盗撮だ。

「・・・何考えてんだよ」

「別に?(小竜姫に自分が横島さんに惚れていると自覚させようと思ったんだけど・・・微妙なのね〜)」

横島の溜め息が聞こえそうな口調に対し、ヒャクメは実に楽しそうだ。
内心、友人の恋を応援している事は彼女自身しか知らない。

はぁ・・・まあ良い。とにかく、霊視を鍛えるか?」

「それは横島さんが決めて下さい。話を変えますが、横島さんは霊波砲を使えるんですか?」

(いいかげん気付くのね〜)

横島は終に溜め息を洩らし、独り言を呟く。
その独り言にそう答える小竜姫。未だに不機嫌気味だ。
ヒャクメが疲れた顔をしているのに、誰もつっこまない上、気付いていない。

「いえ。使えませんし、試した事も無いです」

「なら、試してみませんか?放出系の基本ですし」

「私は銃火器を使用する遠距離攻撃が得意でもあるしな。
 それに、横島。おまえの攻撃手段は、今は霊波刀と、サイキックソーサーという霊気の盾だろう?
 使える技は、有って損は無い。実戦で使うか使わないかは別としてだ」

横島の答えに、小竜姫は薦めてみる。そして小竜姫の言い分に同調するワルキューレ。
ワルキューレの言い分に考える横島。

「(確かにそうだな)分かりました。お願いします」

「はい。では横島さん。先ずは右手の掌を目標に・・・目標はとりあえずあの岩です。
 向けて下さい。そして、右手に霊力を集中させて下さい」

(・・・移動するのね〜)

小竜姫は、適当にヒャクメの横にある岩を指差し、横島にそう言う。
横島は言われた通り、向ける。
ヒャクメは、文句を言おうとも無視されると分かっている為、口に出さず小竜姫の隣へ移動した。

「では、その霊力を撃ち出す感じ・・・サイキックソーサーを念で撃ち出す様にして下さい」

「はい・・・」

小竜姫の説明に、横島は短くそう答え、行動する。イメージ的に、岩は爆砕するはずだった。

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」何故に球?」

だが、霊気は射出される事なく、掌に収まる球になっていた。
流石に予想外。絶句する面々。横島は自分の生み出した球を見ながらそう呟くしかなかった。

(どうしよう。コレ・・・とりあえず維持しようか?)

横島は安易な考えでそう思い、霊気を球に注ぐ。霊気の球はその力を急速に大きくする。
だが、その大きさは変わらず、集束率が高くなっていくだけだ。

「(((これは一体・・・)))って、そうじゃありません。
 横島さん。もう一度撃ち出す感じでお願いします」

「分かりました」

ドン!     ドカアァアアアアアアアン!

霊波砲を撃ち出そうとして、球が出てきた事にポカーンと見ていた3人だが、
小竜姫は我に返った様に、もう一度そう告げ、横島も実行する。
横島がそう念じれば、球体から一条の光が真直ぐに撃ち出され、岩を砕いた。

「霊波砲って溜めがいるものなんですか?雪之丞はマシンガンの様に使ってましたけど・・・」

「いえ。違います」

「・・・・・・もう一回やってみますね」

横島の疑問にさっさと答えを言う小竜姫。
あまりもあっさりと言った為、横島はもう一度。今度はそのまま放たれる様に霊波砲を撃ち出そうとする。
この時ヒャクメは横島の霊気の動きを霊視する。

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんで((何故))?」」」

結果はやはり球になった。異口同音に疑問だと口にするヒャクメを除く3人。
ヒャクメは首を捻っているだけだ。

(・・・ずっと撃てるモンなのか?)

横島はふと霊気の球を見、そんな事を思った。そして、疑問を晴らすべく行動する。

ドオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッ!

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「・・・行き成りそんな応用をやりますか?普通」

横島の掌から数秒間放たれ続けた光の奔流。
ワルキューレとヒャクメは何て言ったら良いのか、微妙な表情をし、小竜姫はやはり呆れ気味にそう呟く。

「横島さん。無意識に霊波砲を霊波刀と同じ要領で使っているのね〜」

「・・・と言う事は俺の霊波砲は霊波刀の亜種なのか?」

「それは違うのね〜あれはちゃんとした霊波砲の一種なのね〜
 ただ、集束霊波砲と言って、通常の霊波砲と比べ、溜めが必要な貫通力に優れた霊波砲なのね〜
 因みに、部類に入るだけで、完全にそうじゃないのね〜
 球になったのは分からないけど・・・恐らく外に出された霊気を安定させた結果だと思うのね〜」

ヒャクメはようやく結論に至ったのか、そう言う。どう説明するのか考えていた様だ。
横島の疑問に要約し、説明する。
先程小竜姫が呆れる様に言ったのは、基本を教えているのに、何故か応用が出来てしまったからだ。

「安定?じゃあ六角形になるんじゃないのか?サイキックソーサーがそうだし」

「通常安定し易いのは球体なのね〜」

「無意識にやってるんじゃあ、俺は連続で撃つ事が出来ないのか?」

「・・・多分だと思うけど、球を維持しながらなら使えると思うのね〜」

横島はそう言うが、ヒャクメは即座答える。そう言ってくると予測していた様だ。

(・・・球を維持、ねえ。霊気を塊を維持?そして撃ちだす?・・・撃てるかどうか、試してみるか?)

横島は思いついた案を実行する。一角を鋭く尖らせたサイキックソーサーを具現化。
集中し、その先から撃つイメージをする。

ドオォッ

「おお。上手くいったけど弱いな。まあ出力不足だから仕方が無いか。色々と応用が出来そうだな」

(((なぜこうも当たり前の様に難しい事が出来るんだ(ですか)(のね〜)?横島(さん)は・・・)))

ソーサーが消える代わりに、弱いが、霊波砲が放たれた。
横島は微妙に満足気味にそう言ったが、小竜姫達は何度目になるか知らないが、
呆れる事ぐらいしかやる事が無い。

「次は・・・コレでどうだ?」

銃を霊波刀の要領で具現化しようとする横島。だが上手くいかないようなので、
栄光の手を発動させ、一体化する様に具現化させると上手くいった。
霊気のみで具現化させた為、蒼色の銃と籠手。何故か銃の両サイドには紅い珠が有る。
早速横島は試し撃ちをする。

ドオオォォォオオオオオオオオォォオォォォォォォッォォオォォォォォンン!!!
ズドオオオオオオオオオォォオォォオォオォオォオォォオォオォォオォオン!!!

「照射持続時間、連射性、破壊力共にアップ。その代わりに消費が激しいな」

「そうだな。次は魔創の導きを使って。っと」

ヴゥン

「ちょ、ちょっと待て!」

一応空に向かって撃つが、その秘めた破壊力は分かる光が放たれた。
ワルキューレが目で見た感じでそう言うと、横島は魔創の導きを使う。2回目だからか、1回目よりスムーズだ。
発動により、更にエスカレートするのを感じたワルキューレは止めに入ろうとするが、横島は聞く耳を持たない。

「はぁぁぁ・・・・・・・・・」

バチバチッ

「!?コレは!?」

「魔力が収束されて・・・」

横島は息を吐きながら集中する。栄光の手に流す力が霊力から魔力になり、その色を漆黒へと変える。
そして黒い稲妻を纏いながら、栄光の手はその形状を変化させる。
物質化し、一丁の銃へと。
禍々しく人の手から肘程の長さが有る長い銃身。攻撃的に一部が尖り、両サイドの紅い珠はまるで目の様だ。

「あ・・・ありえないのね!6600マイトもの力をその大きさにするなんてっ!
 100の大きさを1に凝縮、集束させ、物質化させるなんて!」

ヒャクメが悲鳴の様にそう叫ぶのは仕方が無い。魔力の物質化による武器の創造は文珠作成とは違う。
強大な力をかなり小さく、集束、凝縮しなければいかないからだ。
高出力、高集束、長時間制御する精神力に慣れ。この数点を無意識にクリアした結果が物質化だったのだ。
しかも一歩間違い、物質化したモノを制御出来ずに暴走させたなら、
凝縮させた分の力が解き放たれ、大爆発を起こし、惨劇となる。

「よ、横島・・・」

「ちょっと待っててくれ。最大出力で撃ってみたいんだ」

「ま、待ってください!危険です!」

「大丈夫でしょう・・・老師が作った空間なんですから」

「や、止めるのね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
「ま、待てぇぇえええぇええぇえええええええぇぇぇぇええええっ!」
「ま、待ってくださ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いっ!」

カチッ
ズォォォォオッォォォオォオォォオオォォオッォオオン!!!

流石にそんな物騒なモノで撃とうとする(しかも全力)横島を止めようとする3人。
だが、横島はそんな小さい事を気にしないと言わんばかりにトリガーを引いた。
余りにも暴力的な、漆黒の光は一直線に放たれる。
加速空間内で生み出された物(大地や空)は擬似的な物だが強度を実物と同じか、術者次第ではそれ以上となる。
破壊の光は山一つ飲み込み、塵えと変えたのだった。

「ん〜・・・なかなかの破壊力だな」

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

その破壊力に満足気味な横島を他所に3人はただ唖然とするしかない。この破壊力は異常だ。
一点に集中させた力は同じ物、密度が異なる為破壊力を大幅に増す。
横島は物質化させた銃を核とし、自分の最大出力以上の力を溜め、撃ち放ったのだ。

霊力を一箇所に溜めたりするのは強力な技や術を放つための、わりと基本な技術だ。
ただし、制御できなければ自滅する技術でもある。

(((って、これは霊波砲じゃないだろう(でしょう)!?)))

3人がそう心の中でつっこんでいるのは内緒だ。
因みに、魔創の導きの効果が切れた後で横島は説教された。
さらに言うと、副作用の激痛は使った力に比例し・・・凄まじく痛く、しかも痺れの効果があったらしい。

その状態で、正座での説教は正に地獄だっただろう。なにせ、ヒーリングが効かない上、やったら逆に痛いのだ。
聞かない様ならヒーリングでお仕置き。

酷い・・・のだろうか?
美神よりヌルイのは確実だろうが。


―後書き―
デビデビを知っている人がいて安心気味なアイクです。いやあ、マジ安心した。
結構マイナーだと思ってたから。漫画、結構好きなんだけどな〜。

暗黒魔闘術に関しては、次回の後書きにて、出すかどうか発表します。


中間考査中に何やっとんだ、俺は・・・


〜レス返し〜
・BLESS様
 おお!一発で分かりましたか!イオスのコスプレですか・・・正に混沌!?

・アミーゴ様
 わざわざ試験勉強になる事をありがとうございます。
 今回のヒャクメは・・・何やっとんだろう?(答え:真面目なおバカさん?)

・此方 朱赫様
 俺もSS探したんですけど・・・長編が見つからなかったんですよ。探し方が悪いのか?
 お勧めが有ったら(出来れば長編、10話以上希望)教えて下さい。お願いします。

・February様
 横島はまだまだ発展途上、技術を覚えればさらに強力になっていきます。
 無駄に殺傷能力が高いモノしか今の所修得してませんがね。

 あと、毎度の事ながら誤字を教えていただきありがとうございます。何時もながら、直ぐに修正してます。

・DOM様
 はい。やっとです。しかも今回で、無駄にハイパワーになりました。基本は最強になりえるのかな?

・ゴリ様
 楽しみにして頂けるのが作者としての最大の喜びですよ。
 感想が有れば更に嬉しいです。

・趙孤某様
 ガーベラさんですか。俺としてはシスターかリトルプリンセスが良いですかね。
 ある意味対極な彼女達ですがね。

 横島の出した銃。ある意味″裏″暗黒魔闘術習得した結果です。
 無意識でそんな高みまで逝くなよ(少し違う?)といつっこみは、出来れば無しで。

・監獄様
 考えときます。上記の通り、次回あたりで出すかどうかは公表します。

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