インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「道化師の時間逆行(GS) 第二話」

泣き虫なピエロ (2007-05-12 00:05)
BACK< >NEXT

「はぁ・・・キーやん・サッちゃん、助けて・・・。」

横島が、神と魔族の指導者に祈っているその周りでは・・・かなりの量の霊団がいた。


道化師の時間逆行・・・第二話、囲まれた!? 絶体絶命?? 横島の切り札。


Side  横島

「ななななな、なんやこれはぁ〜〜〜。」
「どないなっとんねん!!」

かなりてんぱってる銀ちゃんと夏子・・・。
最低でもこいつらは守ってやらんとな・・・。

「ええから逃げるぞ!
 銀ちゃん!夏子!」

そう叫んで、銀ちゃん・夏子の手を掴み、化け物じみたスピードで走り出した。

「え、うをおおぉおおおぉお。」
「へ、ひゃああぁあぁああぁ。」

どーでもいいが、浮いてるぞ?他二名・・・。

(くそっ・・・魂に霊力が引きずられているお陰で霊力はあの時のままだけど・・・、だめだ文珠が出ない!!
チャクラがまだ開ききってないのか!?)

「しゃあないっ!!
 サイキック・ソーサー!!」

どごんっ

横島が放ったソーサーは見事に命中するも、表面を少し抉っただけで、霊団はちっともダメージを受けてなかった。

「ななな、横っち!
 今のはなんなんや〜〜〜!!」
「そやで〜〜〜。
 そんな面白技知っとたんなら私らにも教えんかい〜〜〜!!!」

・・・ちょっとだけ違う感想があった気がしたが、今は気にしている時ではない。

(くそっ!!
どうすれば!!!)


少し、時間を遡り、横島達が霊団に囲まれていたとき。
和服の女性が、神父の格好をした男性と走っていた。

Side 唐巣

私の名前は唐巣和宏。
一応、一流のGSとして名前くらいは知ってる人も多いと思う。
私の隣にいる女性は六道家当主、六道冥夜(めいよ)。
式神使いとしては右に出るものはいないだろう。
また、連れている十二神将の式神も、最高位に近い式神だろう・・・。
今回、この地に来たのは依頼があったからだ。
依頼内容は小規模な霊団の除霊。
本来はネクロマンサーでもいればすぐに終わるであろう依頼、しかしネクロマンサーは数が少ない。
しかもそのほとんどが現役を退いている。
そこで私のところに来たわけだが・・・。
まさか、依頼料を少なくするために書類を偽造するとは・・・。
もし、六道婦人に助っ人を依頼してなければ死んでいた可能性もある・・・。
ふふふ、今回は久しぶりに昔の血が騒ぐ・・・。
帰ったら聖なるマリア像ミサイルをかましてやろう・・・ふふふ・・・。
・・・はっ!
危ない危ない、同じ過ちを繰り返すところだった・・・。
話を戻そう。
いざ、現場について見たら驚いた。
小規模?
とんでもない、これはかなりきつい仕事になりそうだ。

「唐巣クン〜〜〜?」

霊団を見て、六道婦人がにこやかな顔をこちらに向け・・・。

「帰ったら〜〜、話が〜あるから〜〜、家まできて欲しいけど〜〜いいかしら〜〜〜〜?」

そうおっしゃいました・・・。

「ははは・・・了解です・・・。」

しばらくは六道女学院で教師でもやらされそうだ・・・。
そして、霊団の方ですが結果から言うと・・・取り逃がしてしまいました。
流石にあれだけでかい霊団相手に二人だけで相手すること自体が無謀なのだ。
結界の弱まった所を突き破られ、逃げられた。
すぐに車に乗り込んで後を追うが、なかなか追いつけない。
見失ってしまった・・・しかし霊気がかなりでかいので方向は分かる。
まずい、この先は住宅街だ。
ギアを上げ、スピードを上げ、ようやく見えた霊団。

どごんっ

そんな音があたりに響く。
霊気を探ってみると・・・霊団の他にもかなりでかい霊力を放っている存在があった。
もしかしたら他の霊能力者?
だとしたらラッキーだ。
事情を話して協力して貰おう。
しかし、そんな私の視界に入ってきたのは、まだ小学生4〜6年生位の子供が三人だった。

「いけないっ!」

そう言いながら聖水を霊団にぶちまける。
しかし、かなり効果は薄いようだ。
一瞬だけ、こちらに目?を向けた。

「君達!
 今のうちに出来るだけ遠くへ!!」

声の限りにそう叫んだ。
これが失敗だった。
三人のこどもたちはいきなり聞こえた声の所為で足を止めてしまった。
いや、性格には二人を引っ張っていた子供が。
その子供はこちらを見るとひどく驚いていた。

「あぶないわ〜〜〜!!」

その隙をついて、霊団が彼ら目掛けて迫り来る!
間に合わない!!
女の子の一人が悲鳴にも近い声を上げる。
その時だった・・・。

『失わない・離さない。
 この手は何も失わない・離さない!!』

余りにも感情が篭ってないその声と共に、霊団の半分以上が吹き飛んだ。

「「なっ!!」」

その事に驚きの声を上げる私と六道婦人。
それもその筈だ、十二神将の攻撃をものともしない霊団が吹き飛んだのだから。
もう一回、少年たちの方を向くと、紅いバンダナの少年がその小さな体躯には不似合いなほど大きな剣を構えていた。


Side 横島

「君達!
 今のうちに出来るだけ遠くへ!!」

足を止めてしまったのは失敗だった。

(間に合わないっ!!)
「あぶないわ〜〜〜!!」

もう一つ声がした。
そちらに視線を向けると、ショートカットの、小柄な女性が立っていた。

(ルシオラっ!?  いや、六道婦人か・・・。
・・・あぁ、そうだったなルシオラ、俺は諦めが悪いのが持ち味だったな。
・・・あの時は・・・。)

後ろでは夏子が悲鳴を上げている。
間に合わない?
それがどうした?
創造できない?
それがどうした?
今、後ろには守りたい奴が、死なせたくない奴が二人もいるんだ!!
創造してやる!
お前ら、覚悟しろ。
今、極楽に送ってやる!!

『失わない・離さない。
 この手は何も失わない・離さない!!』

出来るだけ霊気を放出する。
手に確かな感触。

(出来たっ!)

そして横島はその剣を振るう。
守りたい・死なせたくない人の為に・・・。

                  続く


あとがきと言い訳。
横島が出した剣は、元の世界で長い間生きてるうちに身についた能力です。
横島が剣を出すためにわざわざ詠唱していた理由は、自分自身に暗示をかけて、剣を出しやすくするためです。
それ以上に深い意味は無いです。
前回・前々回といろいろ教えてくれた皆様方。
ありがとうございます。
まだまだ未熟者ですが、完結目指して頑張りますので、どうかよろしくお願いします。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

yVoC[UNLIMIT1~] ECir|C Yahoo yV LINEf[^[z500~`I


z[y[W NWbgJ[h COiq O~yz COsI COze