※作者注 お好みの声優の声に変換してお楽しみください
3月13日 AM10:00
「GS資格実技試験第二回戦
ルシオラ=蛍=芦選手対大場泰司選手!
試合開始!」
昨日に引き続き、私の相手は"ヒョウ柄のビキニパンツ一丁"の
筋肉ムキムキの大男だった
小麦色の肌が照明灯の光を受けてテカテカと輝いている
――ついでにスキンヘッドの頭も
うう・・・なんかやだなぁ
「昨日の試合は見ていたぞっ!妙な術を使うらしいがこの俺の
鍛え上げられたう・つ・く・し・いっ!筋肉の前では無意味っ!!」
ボディビルダーの様なポーズを取ると全身から霊波が噴出してきた
霊気と一緒にムスクの匂いがこっちまで漂ってくる
うわっ・・・・・・・・はっ!?
ダメッ!ファイトよルシオラっ!これは試練!私とヨコシマの
輝かしい愛に満ちた未来を掴むための最初の一歩なのっ!
見ていてね!ヨコシマっ!
――リスタート――
第四話 後編
「ローズストーム全身ビィィィィィムっ!」
対戦相手の大場さんがポーズを決めながら叫ぶと体全体から
薔薇色の霊波砲が真っ直ぐに打ち出される
「そんなものっ!」
私はサイドステップで避けながらお返しの霊波砲を打ち出す
出力は最低レベルまで落としてるから大丈夫・・・よね?
「そんな貧弱な霊波砲など避けるまでも無いわぁぁぁぁ!」
大場さんが気合を込めてそう叫ぶともう一段パンプアップした筋肉が
私の霊波砲をはじき返したっ!
「うそっ!?」
「そーらそらそらそらそらぁぁぁぁぁぁっ!」
今度は腰を左右に振りながら全身からいくつもの霊波砲が放たれて
私に殺到してくるっ!
色々な意味でも避けないとっ!
「くっ!」
それら全てを紙一重で避けるけど反撃する余裕は無かった
あーもうっ!
でもこの人強いわっ!今のヨコシマより上かも・・・
・・・ちょっとだけ本気出そうかしら?
幻覚くらいなら大丈夫よね?
「ふはははははっ!う・つ・く・し・くっ!健全な筋肉には
健全なう・つ・く・し・いっ!薔薇色の霊気が宿るのだよっ!
そしてぇぇぇぇっ!このう・つ・く・し・いっ!筋肉と
薔薇色の霊気が織り成す我が究極奥義がっ!」
先程までとは比べ物にならない様な霊気が大場さんの全身に漲っている
いけないっ!あれは何だかとっても(色んな意味で)危険だと私の
セブンセンシズが告げているわっ!
「ロォォゼンストリィィィム!全・身!ビィィィィムゥゥゥゥゥッ!」
ブチッ――
ぶち?
ハラリ――
はらり?
―――――え?あれはナニ?
「―――ラっ!ルシオラ!」
「――はっ!」
「良かった・・・気がついたようだね」
ヨコシマの声で気がついた私は自分がベッドで
横になっているのに気が付いた
「え?ここは何処?・・・って試合は!?」
「安心したまえ、ここは会場の医務室で試合は君の
勝ちで終わったよ。GS資格取得おめでとう、ルシオラ君」
唐巣神父がとても優しい笑顔を浮かべて祝福してくれた
「え?」
あれ?私どうやって試合に勝ったんだっけ?
確か大場さんの究極奥義が―――
ズキンッ!――
「うっ!」
そこから先を思い出そうとした私の頭を
鋭い痛みが襲った。まるで思い出すのを拒否するかのように・・・
「ルシオラっ!どうしたっ!?どこか怪我したのか!?」
心配そうなヨコシマの顔が私のすぐ目の前にあった
「ううん、大丈夫。怪我をしてるわけじゃないの。ただ
試合の事を思い出そうとすると頭が・・・」
「そ、そうか・・・」
「あの、唐巣神父?私はどうやって試合に勝ったんですか?
途中までしか憶えてなくて・・・」
すると唐巣神父はちょっと遠い目をして黙り込んでしまった
「ヨコシマ、私――え?」
私の手を両手で優しく包み込んで私をじっと見つめるヨコシマ
の顔はとても優しげで――労わりの空気に満ちていた
そ、そんなダメよヨコシマ・・・唐巣神父が見ているわ・・・そんな
瞳で見つめられたら私・・・・・・きゃっ♪
「いいんだルシオラ無理に思い出さなくても大丈夫なんだよルシオラは
無事にGS資格を取得したんだそれでいいじゃないかおめでとうルシオラ
今日からルシオラはゴーストスイーパーなんだ終わった試合のことは忘れて
これからの事を考えようそうですよね唐巣神父?」
ヨコシマ?優しい声なのにどうしてそんなに必死な感じなの?何だか逆に
気になってきちゃったわ
「そうだね横島君の言うとおりだ終わった試合の事よりこれからの事を
考える方が建設的な筈だねこれからルシオラ君は私の所で研修して一日
も早く一人前のGSになって困っている人々に手を差し伸べられるよう
に頑張ることが主の御心にも適う行いなんだよ」
神父?とても温かい言葉のはずなのにまるで台本を読んでいる様な
感じがするのは何故ですか?
何故神父は十字を切っているのですか?その十字は誰に捧げているのですか?
「それに約束だろ?GSになったら俺を弟子にしてくれるって」
――そうよ
そうだったわっ!
これで私はヨコシマとの輝かしい愛に満ちた未来への本格的な第一歩を
踏み出せたのよっ!!!!
「ヨコシマ〜♪そうねそうだったわ♪これで私はヨコシマの師匠になった
のよね♪これからの生活は全部私と一緒よ♪反論は許さないわ♪」
朝起きるのもご飯食べるのも修行するの全部一緒♪
ついでにお風呂も夜寝るのも・・・きゃ〜!!私ったら私ったら♪
「あ、ああ・・・でも4月から学校始まるからそれ以外は、な?」
「そっか・・・でも学校以外は全部一緒だからね♪これは命令よ♪」
「ああ約束する・・・強くしてくれよ?」
「勿論よ早速修行のメニューを考えなくちゃ♪・・・って・・・今何時?」
そこで私は窓の外が既に暗くなっていることに気づいた
「ああもう夜の6時を回っているね。ルシオラ君、着替えて来たまえ
家まで私の車で送ろう」
「ありがとうございます・・・ってそうじゃなくて!残りの試合はどうなった
んですか!?」
たしかGS資格取得後の試合はギブアップも試合放棄も認められない筈
「ああ、その件だが実はね――」
神父の話では私の対戦相手――大場泰司選手――は"極めて重大"な
ルール違反を私との試合で犯してしまい、反則負けとなったらしい
そのルール違反のせいで私はなんと8時間も意識が戻らずに残りの
試合に出れなかったがGS協会はこれを「止むを得ない事情」と
して認め――神父をはじめ協会の女性役員が抗議してくれたらしい
――私は特例で不戦敗を認められてGS資格取得となった
しかし
「その・・・"極めて重大"なルール違反というのは?」
――ズキンッ!
「うっ!」
また痛みが・・・まさかこれが重大なルール違反?
「ルシオラっ!そのことはもういいんだ!」
「ああ、精神に負荷がかかっているね・・・大丈夫
今日一晩ゆっくり眠れば明日には治るから無理に
思い出そうとしないほうが良い」
「さぁルシオラ早く着替えて帰ろう。家で親父と母さんが
お祝いを準備して待ってるから、な?」
「う、うん・・・分かった着替えてくるからちょっと待っててね」
「ああ表で車を回して待っているよ」
ルシオラが更衣室に向かうと医務室には唐巣と横島の
二人だけになった
「さぁ横島君。私たちも表へ出よう」
「神父・・・これで・・・これで良かったんですよね?」
横島は俯いて絞り出すような声で呟いた
「・・・横島君。君は間違いなくルシオラ君を思いやって
この選択をしたんだ。自信を持ちなさい」
そういって唐巣は横島の肩に手を置いた
「横島君。人間は思い出さない方が幸せな事も沢山ある
それは辛い事から逃げ出すとは別の話なんだ。
あんな悲劇は思い出さなくても・・・・・・・・・いいんだ」
「・・・・・・はい」
「これからのルシオラ君をしっかりと支えてあげなさい
主は君の行いを咎める事を是としないよ」
そういって唐巣は横島を促して退出し医務室を無人の
沈黙が支配した――
翌日の某スポーツ新聞の3面記事――
「春の大チン事?GS試験会場で御開チン――
受験生の男(23)わいせつ物陳列罪及び都の迷惑条例違反で逮捕」
―13日に行われた平成××年度GS資格試験会場2日目で
会場は一時大混乱に陥った――
受験生の大場泰司容疑者(23)(わいせつ物陳列罪及び都の迷惑条例違反で
現行犯逮捕)が試合中に対戦相手の女性(18)に対して下半身を露出すると
いう暴挙に出た。相手の女性は恐慌状態に陥った所に大場容疑者の攻撃が
当たり昏倒。現場にいたGS協会役員は即座に大場容疑者の反則負けを
宣告し、大場容疑者は駆けつけた警官隊に現行犯逮捕され連行された。
女性に目立った外傷は無かったが、意識が戻らず残りの試合に
参加できなかった。この事態に対してGS協会は事の重大性を鑑み、
この女性のGS資格を剥奪しない事に決定し、後日この女性に
GS免許を発給するという。
警察の取調べに対して大場容疑者は
「あくまで試合中におきたアクシデントでわざとではなかった。
コスチュームに問題があった。相手の女性に申し訳ないことをした。
反省している」
と容疑を認めている。
この件に対しある女性GS協会役員は「GS試験にかこつけて女性の人権を
著しく蹂躙した極めて悪質な暴挙。この受験生にはBL記載を含めた処分を
検討する」と怒りを露にしたが、GS協会幹部は今回の件を試合中の
不幸な事故として大場容疑者にペナルティを科す考えは無いとコメントを
発表する一方で受験生達には「GS試験は実戦形式の試合があるという事を
念頭において服装には十分配慮して欲しい」ともコメントした。
尚、この女性のGS受験資格を保証した現役GSは「本人は当時の事を
憶えておらず、また無理に思い出させる必要も認められない。そっとして
置いて上げて欲しい」とコメントを残した。女性の家族も取材に対して
「この事件に関して法的手段を取る事は考えていない。早く忘れさせて
あげたいのでそっとしておいて欲しい」とコメントした――
――この記事がルシオラの目に入る事は無かった
続く
皆様こんばんわ
(´ω`)でございます
えーと・・・この話は壊れ表記したほう良いですかね?
管理人様から何らかの通告が有りました場合はすぐに修正いたします
さて第四話後編ですが今回は試験的にルシオラの一人称で話を進めてみました
やはり難しいですねぇ・・・
戦闘シーンの描写に関しましては中の人の力量ではこの程度が限界です
期待をしていてくれた皆様本当にごめんなさい今後の課題とさせていただきます
さて次回は研修編に突入です。予想通りのあの人は・・・
以下レス返しです
いつも沢山のご感想をお寄せ頂き本当にありがとうございます
梨紅様
ありがとうございます
イケイケの甘甘です(*´ω`)
ラーメン大王様
ありがとうございます
期待して頂いたのに本当にごめんなさい(;ω;)
ルシオラに中の人が(ry
レンジ様
ありがとうございます
定期更新を心がけますのでどうぞ無理せずに
ご自愛くださいませ
桜チーズ様
ありがとうございます
楽しんでいただければ幸いでございます
これからもよろしくお願いします
内海一弘様
ありがとうございます
雰囲気を気に入って頂けで幸いです
次回から研修編ですので暫くお待ちくださいませ
wata様
ありがとうございます
彼は何回目で合格でしょうかねぇ・・・
中の人の匙加減一つです
横島にはその内にしっと団が派遣される予定です
あき様
ありがとうございます
六道夫人に対抗できそうなキャラって
GMぐらいしか思いつかないです
てとなみ様
ありがとうございます
過分な褒め言葉を頂き中の人が恐縮しております(´ω`;)
全国200万のルシオラーの皆様にご満足いただけるような
作品にしていきたいと思います
Grenade様
ありがとうございます
次回から研修編ですのでご期待ください
趙孤某様
ありがとうございます
(´・ω・)っインシュリンをどぞ
毎回あの雰囲気では感想欄にしっと団が襲ってきそう
なので適度な血糖値を意識して書いております
十六夜様
ありがとうございます
ここの感想欄見て思ったんですが結構
横島×ルシオラって需要あるんですね
少数派だと思っていました
ルシオラメインのSSって
外の組み合わせに比べて少ないような
気がするので・・・
燐様
ありがとうございます
お初でございます(´ω`)と申します
クリティカルされたようで中の人の
励みになっているようです
今後ともよろしくお願いします
ホワイト様
ありがとうございます
今回は微糖ですがいかがでしょうか?
しんくす様
ありがとうございます
横島の強さは今の所原作から著しく逸脱しない程度を
予定しておりますが中の人の気分次第です
ガイギス様
ありがとうございます
御指摘ありがとうございます
そう受け止められるような表現ですね
これは(´ω`)の力量不足です
ルシオラは横島のそういう「エゴ」とか
保身の部分も含めてあえてああいう行動に出た、
と解釈していただければ幸いです
yuju様
ありがとうございます
お初でございます(´ω`)と申します
ルシオラの立ち位置は現時点では恋人
で師匠という感じですね
高校潜入はやりたいですね
その前に原作に追いつかなければ
なりませんがorz
横島は現在ルシオラのバックアップ無しでは
文珠は作れません。栄光の手もちょっと
パワーが落ちていると言うLVですので
これから修行して強くなっていきます
今後ともよろしくお願いします
沢山のご感想誠にありがとうございました
ではまた次回のあとがきでお会いしましょう
お休みなさいませ