「こんちわーっす!」
「お、来たかね横島君。そこにかけたまえ」
横島が教会の中に入ると神父が声をかけてきた。
「はい」
横島は神父の前にあるソファに座った。
横島&雪之丞 極楽大作戦!!第三話
作、拓哉
横島はいま教会に来ている。用件は昨日のことだ。
昨日、神父に詳しいことは明日と言われたので横島は学校が終わってすぐ、ここにきたのだ。
ちなみに雪之丞は、「仕事があるから」といって学校には来ていない。
「さて、横島君、昨日のことだがね。改めて確認するよ?本当にいいんだね?」
唐巣が確認するように聞いてきた。横島は
「はい。俺だって、霊能者になってしまったんですから・・・・この力を、使いこなせるようになりたいんですよ」
と答えた。
唐巣はこの横島の答えに関心したが、横島はとゆうと・・・・
(この力を使いこなしてGSになれば金持ちに!!そして美女にモテモテ!!)
てな感じに思っていた。
「そうかい・・・・わかったよ、では、これからのことについて説明するよ」
「はい」
「まずは時給だけど基本的に千円でいいね?」
「いいですけど基本的にって?」
横島が疑問の言葉を口にする。
「それはだね横島君、今はろくに霊能力使えないだろう?」
「そうですけど・・・・」
「だからね、基本的に事務的な仕事をしてほしいんだ。もちろん霊能力を使いこなせて、現場に出れるようになれば時給を上げようと思う
」
「ほんとですか?!」
横島は驚いた。千円でもバイトとしては高めなのに、まだ上がるというのだ。
といってもGSとしては、かなり安めなのだが・・・・
「ほ、ほんとうだよ。あと、ここで除霊する時は給料にプラスしておくから」
横島の気迫にちょっと引きながら神父は答えた。
「ありがとうございます!!」
「私としては早く雪之丞君と一緒に現場に行ってほしいんだがね・・・・」
「なんでですか?」
現場に行けるようになってほしいと願うのは普通だが、なぜ雪之丞と一緒なのだろうか?
横島にしてみれば野郎と二人は勘弁してほしいのだが・・・・
「いやね・・・・彼の除霊のやり方が「ここか?!」またかね・・・・」
神父がなにか言う前に教会の扉が開き50くらいの歳の男が入ってきた。男の後ろには雪之丞がバツの悪そうな感じに立っている。
神父はまたか、みたいな感じで頭を抱えている。
心なしか髪が数本抜けたような気が・・・・
「雪之丞君?今度はなにをやったんだね?」
今度ってことは前にも何かをやらかしたことがあるんだろう。
「あんたが責任者かね?」
「はい、じゃあこちらの方で話を聞きますんで・・・・どうぞ」
神父と男は奥の部屋に入っていき、横島と雪之丞が残された。
「・・・・雪之丞・・・・いったい何やったんだ?」
「・・・・いやな、除霊のときな・・・・」
〜〜ここからは雪之丞の回想シーンでお送りします〜〜
「ここです」
雪之丞は依頼主に連れられ、山の中にあるボロボロの学校に来ていた。
「ここか・・・・なんか沢山いそうだな。ふっふっふ!腕がなるぜ!!」
「・・・・ええとですね、なるべく建物に被害を出さないでください」
「なぜです?」
こんなボロボロの学校、一回壊してしまってもいいと思うのだが?
ちなみに仕事なので雪之丞は敬語を使っている。
「ここは、私が中学の時を過ごした思い出の学校なんですよ・・・・」
依頼主の話によれば今度、中学の同窓会(もう何十年も前になるが)をするのだがその時この校舎でやろうという事になったらしい。
しかし下見に来て見れば大量の霊のため、中に入ることができない。
そこでクラスで金を出し合い、GSに頼もうという事になったのだ。
「わかりました、ここで待っていてください」
「お願いします」
そう言うと雪之丞は中に入っていった。
『だれだだれだだれだ』
『くるなくるなくるな』
『ころすころすころす』
「もう自我なんてないのかねえ。じゃ、ちゃっちゃと終わらせちまうか!!」
雪之丞に気づいた悪霊が一斉に襲い掛かってきた。
『しねしねしね!!』
「悪いが仕事だからな!!」
雪之丞の除霊スタイルは主に霊波砲、および格闘、時々御札など。
そのため・・・・
「オラオラオラ!!」
ドドドドド!!
『ギャアアア!!』
雪之丞は霊波砲を連発し、それに当たった悪霊が成仏していく。
「どりゃあ!!」
雪之丞は大き目の霊波砲を発射し・・・・
「弾けろ!!」
雪之丞の声とともに霊波砲が弾け、雨のように降り注いだ。
ズドドドド!!
『ぐわあああ!!』
それは悪霊だけでなく回りにも被害をだしている。
「もう一丁!!」
しかしスイッチの入った雪之丞はそれに気づかず、また同じものを発射した。
ズドドドドドバキッ!!
「へ?」
ミシミシミシッ!!
「や、やべえ!」
雪之丞の放ったそれは柱を折った。
それにより建物は嫌な音を放ち、心なしか傾いてきている。
「も、もしかして・・・・崩れる?」
こんな古い建物の中であんなもん連発すれば、崩れるに決まっている。
ミシミシミシッ!!バキバキバキッ!!
「は、早く建物から出ないとっ!」
雪之丞は慌てて建物から出たと同時に校舎は崩れ去った・・・・
「わ、私の母校が・・・・」
〜〜回想終了〜〜
「で、その後俺は依頼主に連れられて返ってきたわけさ」
「・・・・バカじゃねえの?」
雪之丞の話を聞いた横島は呆れた様子で言った。
「う、うるせえ!!俺はそう言うことすぐ忘れちまうんだよ!!」
「それにしたってなあ・・・・」
横島はこの時、なんで神父が雪之丞の除霊に行ってほしいと言ったかわかった気がした。
(こりゃあ、早くしないと神父の髪が無くなっちまうかもしれねえなあ・・・・)
横島が神父が聞いたらまず間違いなく、ブチ切れるであろうことを心の中で呟いた。
あのあと依頼主との話し合いの結果報酬無しで話にけりがついた。
「雪之丞君・・・・もう少し考えて行動できないのかね・・・・?」
「すいませんでした・・・・」
今、雪之丞は神父に対して平謝りしている。
横島はと言うと雪之丞のこの姿を見て目を丸くしてた。
そりゃあ、あの雪之丞が反論するでもなくただ謝ってるのだから無理もない。
「君ねえ・・・・これで何回目だと思ってるんだい!?」
「えーーと・・・・ご、五回くらいです・・・・」
どうやら雪之丞は神父に対して頭が上がらないらしい。
ただただ神父の言葉を受けている。
「だいたい君はだねえ!!」
「すいません、すいません!!」
「うわあ・・・・あの雪之丞が平謝りしてる・・・・」
神父のお説教はそれから一時間たってようやく終わった。
「で横島君、週に5日ほど学校が終わったら雪之丞君と一緒に教会に来てくれ」
「わかりました」
神父の提案に横島も了解の返事を返す。
雪之丞は部屋にある机につっぷしている。
よっぽど説教が堪えたのだろうか・・・・
「今日はもう帰っていいよ。じゃあ、明日からよろしく頼むよ」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。雪之丞も明日な」
「・・・・ああ・・・・」
死人のような声で横島に言葉を返した。
「・・・・じゃ、さようなら」
「気をつけて帰るんだよ」
横島は教会の扉を開けて帰路についた
〜続く〜
〜あとがき〜
どうも拓哉です。
なんだか大して話が進んでいない・・・・しかも短い・・・・
この作品ですが、今のところ三つほど案があります。
なので今どれにするか絞っています。
てか神父が裕福なのに対する感想が多いですね。そんなに以外ですか?
ちなみに次回は学校編だと思います。(変わるかもしれませんが・・・・)
ではレス返しを、
>>ジェミナス様
>>六道だと愛子とか小鳩ちゃんとの関係
愛子ですがもう少ししたら出ると思います。
小鳩は・・・・未定です・・・・
>>とも様
>>続き待ってました(^-^)
>>期待した感じの展開で楽しく読めました♪
ありがとうございます。
>>横島の暴走?が無くて寂しかったです。
これは作者の力不足です・・・・
>>アミーゴ様
>>横島が「アーメン!」とか言い出さないこと
それはありません。てか横島君じゃ使えないんじゃないでしょうか(笑)
>>ZEROS様
>>裕福な神父・・・・意外だ。
それは神父がかわいそうですよ(汗)
>>ピートがどうなるのか少し気になりますね。
どうしましょう(汗)
こうなったら美神んとこにでも・・・・
>>yuju様
>>でもやっぱ裕福な神父は神父じゃないな、うん。
やっぱり皆さんそう思うんですかねえ?
では、また次回お会いできたら・・・・