〜第四話〜グレート・マザー・美智恵!怒りの逆襲!?〜
−美神除霊事務所ー
ガチャッ
「あ、帰って来たのママ?」
そう言って令子が振り向いた先に居たのは
「ただいまです、美神さんのお母さん来る予定があるんですか?」
おキヌだった
「何だ、おキヌちゃんか、そろそろママが帰って来る頃はずなんだけど・・・早くひのめを引き取って欲しいわ。」
とても疲れた表情で言う令子
「ひのめちゃん来てるんですか。」
「ええ、今は眠ってるからいいんだけど、さっきまで暴れてて大変だったのよ・・・こういう時に限って横島クンは居ないし。」
横島が居ない事に愚痴をこぼす令子
「はぁ、それは大変でしたね・・・ひのめちゃん寝てるんですか。」
そう言いひのめが眠っているベビーベットに近寄り
「やっぱりかわいいですねぇ、ひのめちゃん。」
ひのめを見て笑顔になるおキヌ
「寝てる子は天使って言うけどホントよね。」
疲れた表情で愚痴をこぼす令子
「まぁまぁ、大変なのは分かりますけど起きててもかわいいですよ。
じゃあ私は着替えてきますね。」
パタ パタ パタ パタ パタ ガチャ
そう言って部屋を出るおキヌ
「はやく帰ってこないかな、ママ。」
色々とあったのか疲れた声で言う令子
そんな時、天井?から声が聞こえる
「オーナー、美神 美智恵氏が来たようです。」
美智恵が帰ってきた事を告げる人工幽霊一号
ガチャ
「ただいま、令子・・ひのめは元気だった?グズったりしなかった?」
穏行のスキルでも身に付けてるのか、いつもと変わらない表情で言う美智恵
「おかえりママ、もうグズって大変だったわ今は眠っているいいけど・・・そういえば今日はどこに行ってたの?」
「ひのめは眠っているのね・・・ちょうどいいわ・・・横島クンの所に行ってたのよ。」
令子には聞かれない様に何か小さく呟く美智恵
「横島クンの所に?何でわざわざママがアイツん家に行くの?」
理由が分からないのか、横島の家に行った理由を尋ねる令子
「話さなきゃならない事があったし、私の方から出向くというのが大事なのよ・・・まぁそんな事はいいわ。
聞いたわよ、横島クンの時給450円なんですって?しかも上げる事断ったて言うじゃない、そこら辺の事を詳しく聞きたいわ、令子の口から。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
隠していた闘気?を開放してプレッシャーを増す美智恵
「・・・・ナンノコト?レイコワカラナイワ・・・」
後ろ頭にデッカイ汗を浮かべながらカタコトになる令子
「ママはそんなウソツキに育てた覚えはありませんよ、横島クンから詳しく聞いてます。」
口調は優しいが目が笑ってない、というか顔も笑ってない
「え〜と(・・・・思考中・思考中・・・)何ソレ!横島の奴ママに告げ口したの!」
逆切れを選択したようだ
「告げ口だなんて、そんな人を疑う子になるなんてママ悲しいわ。
私が横島クンに無理やり聞きだしたのよ、詳しく聞いたら時給250円の時もあったんですって?
横島クンは納得してたみたいだけど、私が許さないわ、ちょうどいい機会だし色々聞くわ。
たくさん聞きたい事があるけど、まず何で横島クンの時給を上げなかったの?上げないクセに他の理由を作って渡すなんて面倒な真似したのかしら。」
逆切れをあっさり流し追求の手を緩めない美智恵
逆らえない相手にネチネチ言われるのが一番堪えるのか、顔が真っ赤になり怒っていいのか泣いていいのか良く分からない表情をする令子
「・・・だって・・悔しかったんだもん。」
幼児返りしたみたいに片言だけ言う令子
「??悔しかったって、時給上げてくれって言ったんでしょ、それのどこが悔しいの?」
そう言って頭の上に?を浮かべる美智恵
「だって聞いてよママ!アイツは言わないけどアノ事件の事を引きずってるのはバレバレだったわ。
けどアイツは無理して変わらない様に演技してたわ、おキヌちゃんも気づいてた様だけど私達は気づかないフリをしてた。
もちろん
そのまま元の日常に戻るのが一番だと思ってたけど、悩みを相談してくれても構わないと思ってたわ。
むしろアイツが誰かに相談するのは私だとも思ってた(あの慟哭も聞いたし)
物凄い真面目な顔して<相談があるんです>なんて言うから遂に来た!って思って、色々想像もしたわ。
もしかしたら事務所を辞めるどころかどっか遠い所に行っちゃうんじゃないか?とか。
けど私に相談しに来てくれたことで、どこか嬉しかった。
そしたら<時給上げてください、このままだと留年するんです>って。
時給を上げないどころかあの時横島クンを殴らなかった事で私は成長したと思ったわ。」
よほど溜まっていたのかそれとも美智恵が特別なのか、あるいはその両方か
顔を真っ赤にして自分の心情を素直に吐き出してゆく令子
「・・・・・それは何ともまぁ、・・・なんて言っていいか分からないわね。」
(これが横島クンが言ってた機嫌の悪かった理由なのね、それのしても女泣かせね横島クン。)
「まぁ、頭にきたから無理って言ったの、そしたら事務所辞めるなんて言う訳よ!
そんな話じゃないと思ってある意味ホッとしてたのに、何言いやがるこのクソガキャ!って思ったけどグッと堪えて理由つけて上げる分のお金を作ったって訳、コレでも私が悪いって言うの!?」
そんな事を言う令子に対して美智恵は冷静に考えて
「まぁ、話を聞く分に横島クンが辞めるのが嫌みたいだけど、そんなに恐いの?」
「・・ウッ・・恐いとかそんなんじゃなくてアイツは私の丁稚なの!私の許可なくやめちゃ駄目なの!」
「それって、横島クンが令子に対して言った”アイツは俺のもんじゃー”とどこが違うの。」
「・・それは・・・」
「それは?」
「とにかく違うの!違うったら違うの!もーいいこの話は終わり!」
そう言って話を切り上げようとするが
「待ちなさい令子!このままだと横島クンはあなたの前から居なくなってしまうわよ、今がいい機会なんだから素直になりなさい、この機会を残したら横島クンの心は二度と手に入らないわ。」
そう言って止める美智恵
「・・・居なくなる?横島クンが?ハッ、冗談やめてよねママ、アイツが私の前から居なくなるなんて人類が滅亡してもありえないわよ。」
意地を張っているのか、顔は笑っているが眼が笑っていない
「そんな事を言って!ルシオラさんの事を忘れたの?また横島クン取られちゃうわよ。」
「やめて!ママ、その事はあのコの事はママが私たちがそう言う風に使っていい言葉じゃない!」
そう言って今にもつかみ掛らんとする勢いで美智恵を睨む令子
「そんな事は無いわ!横島クンはちゃんと前を見据えて歩いてるし、私も今日の事があって前に進めると思うし、これからしっかり一歩づつ進むつもりよ、あなたも過去に囚われてないで前に進みなさい、このままじゃ横島クンに置いてかれるわよ、時は止まっている様でちゃんと流れている物なのよ。」
そういって令子を諭す美智恵
「・・ウッ・・でも「でもじゃありません!時間は無限じゃないの、有限なのよ、過去も受け止められない、現実も見ない、前にも進まない、じゃ、駄目なのよ!彼は横島クンはある意味大人とも言っていいわ、あなたも大人になりなさい!子供の時間は終わったのよ。」
何か言おうとする令子を遮って論破する美智恵
そんな美智恵に対して令子が取った行動は
「・・・・・時間をちょうだい、必ず答えを出すから。」
そう言って部屋に戻るのかドアの方に歩いていく
「令子!どんな答えでもいい自分が納得できる後悔しない答えを出すのよ。」
「・・・・ん、任せてよママ、私は美神令子よ!」
ガチャ
そう言って部屋をでてく令子
その後姿を見ながら
「頑張るのよ令子、ここが正念場よ。」
そう呟く美智恵
「・・・・・・アッ!・・・令子に横島クンの時給上げさすの忘れてたわ!どうしようかしら今更時給の話をする雰囲気になる訳ないし・・・こーなったら、横島クンに対する報道の件で頑張るしかないわね。
良し!そーと決まったら、西条クンに連絡して資料を集めさせなきゃ。
さぁ、ひのめ〜帰るわよ。」
そう言ってベビーベットに方に歩く美智恵
「あ〜う?」
寝ぼけているのか可愛い声で返事をするひのめ
「さ〜て今日はなに作ろうかしら。」
ガチャ
そう言ってドアを開けるとそこにおキヌちゃんがいた
「あら、おキヌちゃんどうしたの?・・・聞こえてた?」
「・・エッ・・は・はい、聞こえてました。」
見つかった事に驚いたのか緊張するおキヌ
「そんな緊張しなくていいわよ、別に怒ってるわけじゃないし、でもね聞こえてたんなら、おキヌちゃんも考えてみなさい、そっとしとくだけが優しさじゃない、優しいだけが良いって訳じゃない事を。」
「・・・はい!考えてみます、横島さんにとって何が一番正しいのかを。」
少し悩んだ後そう言って頷くおキヌ
「別に横島クンとは言って無いんだけど・・まぁいいわ、彼の隣はまだ空いてるみたいだしね。
じゃあね、がんばって。」
そう言って帰って行く美智恵とひのめ
「はい、がんばります!美神さんには負けませんから。」
そう言って見送るおキヌ
「私には負けないか・・・私の気持ちってどうなんだろ?やっぱり自分で答えを出さなきゃいけないのよね。」
おキヌからは見えない角度で壁に寄りかかってる令子
おまけ
ーオカルトGメン日本支部ー
prrrrrrrrrrrrr
「はい、もしもし・・先生ですか・・・エッ!明日の朝までにですか!?・・・はい・・はい・・わかりました。」
ピッ
何故か肩を落として電話を切る西条
「こりゃあ、今日は徹夜だな・・・これもあれも全部横島君のせいだ!クソー、負けないからな!最後に笑うのはこの僕だ!」
そう言って叫ぶ西条の背中には哀愁を感じた
更におまけ
ー現代のとあるビルの一室ー
暗い会議室のような所で男が二人
「韮崎君、私達の出番はいつになるのかね?」
そう聞く男に対し
「その件に関しては調査不足です。」
そう答える韮崎
「・・・・そうか・・」
こちらも背中に哀愁を感じる
続く
ーあとがきー
どーも!調子に乗って連続投稿などしてしまった大和です。
こんな感じになりました、横島や美智恵だけじゃなく、美神やおキヌちゃんもやっぱりあの事に対して、吹っ切れてないんじゃあないかな?で横島が百合子や大樹に諭されたなら令子は美智恵だろうと、それでこんな感じになりました。
しかし投稿するまで時間があったので他の人の作品を読んでまわってたんですが・・・・・・やっぱり上手い人が多いですねぇ、自分の作品を見返して・・・・マジ凹みですよ。
こんな稚拙な文章に沢山のレスが貰えるなんて・・・・プレッシャーで胃が・・・・
そんなことは置いといてレス返し〜
SS様
>時給騒動に三話も費やした作品を見るのは初めてだぜ…!
やっぱり長すぎました?(汗
自分でも長いと思ってたんですが・・・・今回も結局上げてないし(泣
少しでも分かり易く表現できるように頑張りますので長い眼で見てください。
平松タクヤ様
>そこを責められるってのは別にヘイトでも何とも無いとは思いますけどね、私は。
自分も美智恵さんに説教されました(爆
ゆん様
>え?私は何も見てませんよ?ヘイトがどうのこうのとか、そんなの全然見てませんよ?
そうです、アナタは何も見なかった・・・見なかった事にしてください(泣
ばーばろ様
>う〜〜ん。美智恵ママに堕ちて欲しいと思うおいらは・・・(w
げ、外道っすか?
う〜ん、公彦さんが居なければ考えるんですが・・(マテ
>あっ、長さはこのくらいが好きですね。あまり長いのも短いのも。。。ねぇ。
そうですか、自分ではコレぐらい丁度いいと思ってるので一安心です。
本当は、切りやすい所が一番いいのかな?とも思うんですが。
wata様
>幽霊の時とはいえ日給30円て知ったら美智恵さんどうなるんだか
完全に壊れます(マテ
と言うかミサイルをぶち込まれます・・・(何処に?
yuju様
>え、命がけのアシュ大戦が時給問題に?
何か色々納得できないっす
たしかにそれだけでは納得いかないと思いますが、今回のを含めてこれからをお楽しみください。
> たぶん娘の性格改善は不可能ですけど…
まだ途中ですが、こんな感じになりました。
内海一弘様
>しかし実働時間計算ですか。
裏技っていえば裏技ですね。
しかも限りなくグレー…
そこを突っ込んでくれてありがとうございます!(マテ
自分なりに頑張って考えた結果こんな感じになりました、いかがだったでしょうか?
とろもろ様
>とりあえず、ニトロ投入! つコ┃コポコポコポ
アアッ、どんどん燃料が(マテ
>しかし、裏技と言うか、何というか・・・
実はそのくだりが一番悩みましたw
たか様
>第一話、冒頭のおじさんがどう絡んでくるのか気になっているたかと申します。
・・・忘れたワケじゃないですよ(汗
ちゃんと今回も重要なところで出てますよ(マテ
> 体に気をつけて長く続けてください。
楽しみにしてます。
ありがとうございます!体に無理の無い範囲で頑張りたいと思います。
mino様
>やっぱり給料については騙されてる気が……(^^;
最初が最初ですかねぇ・・・・まぁ横島クンだし(爆
皆様、沢山のレスありがとうございます!
とても書くための励みになってますのでこれからも感想よろしくお願いします。
もちろんご批判、ご指摘、ご報告などもお待ちしております。
PS, 百合子マザーの登場を願う声が沢山聞こえるのですが・・・どうしよう?
その話を書くとなると、引っ張りあげるわけですから横島クンの心情がネガティブな物になるんですよね。
・・・・う〜ん・・・とりあえず書いてみて、この作品の本筋にとってプラスになるのかマイナスになるのかじっくり考えて投稿したいと思います。
次も一応三月一杯には、投稿できるよう頑張ります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ー大和ー
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