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▽レス始

「素晴らしい日々へ 第二十三話(GS)」

ほんだら参世 (2007-02-25 23:51/2007-02-25 23:56)
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 どうも、横島忠夫です。
 えっ、前回と同じ始まり方だろって?
 まあそれはすっぱりと無視するとして、今現在自分は正座して目の前で極寒の視線をこちらに向けてきている美少女に淡々と、でもものごっつい怒りを込めながらの説教を受けています。
 ………どぼちて


*  *  *  *  *  *


「ふう、もう呆れてものが言えなくなるわよ。」

 そう言ってようやく説教が終わったのは、もはや足の感覚が痺れをこして目覚めてはいけない快感を覚えてしまう予感へと変わろうとし始めていた時だった。
 だったら言うなよって叫びたかったが言ったら最後、確実に新しい世界とファーストコンタクトする結果になっていただろうな。

「まったく、おキヌちゃんもよくこんなドニブに自分の気持ちを伝えるなんてできたわね。 本気で尊敬するわ。」

「えーっと、もしかして僕チン激しくののしられてます?」

 ようやく開放された脚に戻ってきた痺れに悶えながらそう言うと、タマモの目がギンッという音を立てて視線の温度を下げ、俺の周囲1メートル程の限定空間にコキュートスが現れました まる
 ものごっつく怖いとです、タマモ様。

「ふーーーー、まったく。 もういいわよ。 なんだってこんな馬鹿に私たちは……」

 そんな風に言ってタマモは腕を組みながら目を閉じ、明後日のほうに体を向けた。
 最後の方の声は聞こえなかったが、タマモの視線が外されたのはありがたい。
 なんせ、もうちょいでちびりそうだったからな。

「はあ、ほんとーにわかってないのね、このニブチン。 小竜姫がどんな想いであんたに抱かれたのか。」

 心底呆れたというような表情で、タマモはやれやれといったしぐさをした。
 というかタマモ、小竜姫様はあれでも神様なんだぞ、呼び捨てはやめとけよな。
 ヒャクメ? あいつは種族:ヒャクメだから良いんだよ。

「いや、そりゃあわかってるよ。 小竜姫様がどんだけ責任を感じてんのかくらい。」

 あほな事を考えつつも、俺はまじめな表情をしてそう返した。
 その俺の言葉を聞いたタマモは、なぜか顔を俯かせてプルプルと震えている。
 んー、多分そこまでわかってるならなんでフォローに行かないかと憤慨しているんだな、うんこんな事まで推測できるんだから俺はニブチンなんかじゃないぞ。

「そうだよな、やっぱりこんな風に悩むんじゃなくて、とっとと謝るなりのフォローを「す・る・なーーーーーー!!!」 うぉう!」

 そんな事を言いつつ立ち上がろうとした俺に、タマモの魂の叫びがぶつけられた。
 背後には虎ならぬ狐が見えてたりする。
 
「あんた、女ってものを舐めてるの、いや舐めてるわね、舐めてないわけあるかーーーーー!!!」

 俺に指を突きつけつつ、タマモは妙な三段活用を叫びだした。
 その勢いは凄まじく、さっきのような恐怖を感じるものではないが、思わず後ずさりつつも正座に戻ってしまったほどだ。

「い、いや、そんな事は ギンッ スイマセン……」

 前言撤回、ものごっつく恐かとです。
 コキュートスを超えたらなんて言うんかなー、と現実逃避を開始しそうになる俺に、タマモはさらに指を突きつけつる。

「普通如何考えてもわかるわよ、絶対に! それこそ小学生の 「私たっくん好きー♪」 「うん僕もー♪」 とか言ってるようなガキでもない限り、絶対に気付くことよ!! それでも気付かないって事は、あんた実は小竜姫の事が嫌いなん 「んな訳あるかっ!!」 きゃっ!」

  タマモの最後に言おうとした言葉によって、俺は一気に現実逃避から帰ってきていた。
 流石に、今のタマモの発言は許容できないからな、全力をもって反論をさせてもらう!

「小竜姫様を嫌うなんて事あるわけが無い、あの人には返しきれないくらいの恩があるし、美人さんだし、小隆起であったて形の良い胸も最高だと思っている! 今回の事だっておキヌちゃんの事がなかったら責任取る為に婚姻届(神様にそんなんが必要かは知らんが)にサインしてさあお父さん今夜もがんばっちゃうぞーって解決法をとってもいいってぐらいなんだぞ!! 要するに、俺は小竜姫様の事は大好きだってことじゃーーーーーーーーーー!!!」

 さっきのタマモに負けないほどの魂の咆哮を挙げハアハアと息を吐く俺を、タマモは最初は呆然とした顔で見ていたが、すぐにやっと言ったかというニヤニヤとした顔になった。

「おーおー、ご立派な事を叫んだわね。 だったらその責任の取り方をしなさいよ。」

 タマモはそう言ったが、俺にはちょっとそれは受け入れづらい。
 言った通り俺にはおキヌちゃんがいる、世界の美女は全ておれのもんじゃーっと叫んじゃいたが、親父の様に自分の嫁さんにいやな思いをさせるのはやだと思うし、それに…

「そんな事しても小竜姫様は喜ばな 「まだんな事言うか、この馬鹿!!」 へぶろっ!」

 台詞を全部言い切る前に、俺は顔面の中心をタマモに蹴りぬかれた。
 ちなみに白だった、何がとは聞かないでほしい。

「だからあんたはアホなのよ! 小竜姫が喜ばない? 責任を感じてあんな事をした? 謝る? ちよっとは考えてものを言いなさい! 大体まず最初に……」

 タマモはそこで言葉を切り、溜めるように息を吸いつつ俺の鼻先に再び指を突きつけた。

「おキヌちゃんやあんたの事を考えたら、他の方法を探すはずなのにそれをしなかったのは何故って考えなかったの?」

「へっ?」

 タマモの言葉に俺は呆然となった。
 いや、俺に流し込む竜気を害のないものにするのにはどうしても必要なことだって事は最初に説明されたし。
そんな事を俺は考えたが、タマモはそれを読み取ったかのように答えを返した。

「竜気を無害にするって言うけど、まず最初に竜気を注ぎ込む以外に方法はなかったの? 魔族の霊期構造に関することならそれこそ魔族の方が解決法を持ってきそうなのに、神族の小竜姫達がそれを持ってきたのは何故? あんたやおキヌちゃんの事を考えたらギリギリまでやらずにおく様な方法を最初に持ってきたのは何故?」

 タマモは捲くし立てるように疑問点を挙げていくが、俺は本気で呆然となっていた。
 だってタマモの今まで言った事の結論を考えると、

「えーっと、待ってくれよ。 お前の今まで言ったことを統合すると、小竜姫様が俺に惚れて抱かれたがっていたというような結論に入ってしまうと思うんですけど。 しかも、おキヌちゃんの事を考えてもそうしたいってくらいに。」

「まさにその通りよ、あほんだら。」

 一瞬の隙も無く言い返されましたよ、しかも本気でアフォの子を見る目でこちらを見ていますよ、泣きそうになってきましたよ。

「いやいやいやいや、それは流石にないだろ。 小竜姫様だぞ、あの人がんな事をするはずないだろう。 今まで俺が何回あの人にせまって仏罰を下されたと思ってるんだよ。」

「ムードもへったくれもない状況だったんでしょ、今までは。 ムードをきちんと考えて、優しく抱きしめつつ耳元で愛を囁いたりしてたらそれだけでころっといってたわよ、多分。 真面目な性格の分、結構性欲溜め込んでたみたいだから。 今朝だって、あんたに抱かれた後風呂にも入らず寝た所為で股に残ってた精液の匂い嗅いではつじょ 「きゃーーーーーーー!!!」 おっ、やっと入ってきたわね。」

「しょ、小竜姫様!?」

 タマモがものごっつい事をカミングアウトしようとした瞬間に入ってきたのは、顔をマグマみたいに真っ赤にした小竜姫様だった。
 目の前で 「何てことを言い出すんですか!」 とか 「秘密って約束しましたよね!」 とか 「自分だって横島さんを想って自分でしたことあるって言ってましたよね!」 とか言う一部の無視できない台詞の混じった叫びを挙げつつタマモをガクガク揺する小竜姫様に思わず唖然としたが、タマモのニヤッとしている様子を見ると小竜姫様が来るのはわかってたって感じがする。
 まさか狙ってやがったのか、コイツ?


*  *  *  *  *  *


「とにかく、コイツがあんたに抱かれたがってたって事は理解したわね。 何か疑問がある?」

 オーバーヒートした様に煙を出しつつ倒れる小竜姫様(朝タマモが見たという様子を事細やかに説明された所為)を無視しつつタマモはそういったが、こっちには無視できんことがあるぞ。
 ちなみに、小竜姫様は偶然通りかかったとかじゃなくて、晩飯に呼びに来る時間を考えてタマモがこの部屋に来ただけだそうだ。
 どこまで計画してやがった、この性悪狐娘は。

「いや、お前が俺を想って自分でしてたとかいう発言が聞こえたような気がしたんだが。」

 こちらとしてはさっきからタマモに押されっぱなしだから少しは反撃をせんとと思って言ってみたことだったが、タマモは何でも無いことのように答えを返した。

「多い時は毎日、少なくとも週2,3回、あんたの部屋でキツネうどんを食べてた日っていえばわかりやすいわね。 あれ、匂い消しとかも兼ねてたから。」

 いや、今日は唖然とすることが多い日ですよ、はい。
 恥じらいってものは大切ですよタマモサン、とか考えながら呆けている俺にタマモはそっと近づいて首に手を回してきた。

「何で私がこんな事を言ってきたのかわかる? ちょうど良かったからよ。 あなたをおキヌちゃんだけのものにせずに、私のものにもできるようにする為には如何すれば良いか悩んでた所だったから。 小竜姫を受け入れたら、私は駄目とは言えないでしょ。」

そ ういって微笑むタマモの表情はもの凄く色っぽくて、思わず唾を飲んじまった。

「お、俺はまだ受け入れるとは 「受け入れないの?」 ぐっ!」

 俺の言葉を遮って入ったタマモの一言に、俺は思わず呻いた。
 何でかって? いつの間にかこっちを見てた小竜姫様の表情が見えちまったからだよ、畜生!
 捨てられる子犬の表情でこっち見てんだぞ、否定の言葉が言えるかっての!!

「小竜姫は神族、私は妖怪、人の倫理観なんてものには入らない存在よ。 おキヌちゃんだって少しは怒るかもしれないけど、彼女なら私たちの想いを聞いたら最終的には受け入れてくれるわよ。 ああ、あんたの気持ちを考えて無かったわね。 もしかして、迷惑だった?」

 それはさっきまで小竜姫様の気持ちを考えずに喋ってたという俺に対する皮肉かよ、と文句をいってやりたかったができなかった。
 ニブチンと自覚(流石にしたよ、文句あっか!)した俺でもわかる位にその目が揺れていたから、必死で隠してる拒絶される事への不安がそこにある事を感じることが出来てしまったから。
 タマモの今の言葉と昨日の小竜姫様の言葉、そしてあの時のおキヌちゃんの言葉、それらが頭の中で渦巻いていたが、最終的に出した結論は一つ。

「おれは……」

「俺は?」

「俺は……   二人の事も好きだ。 大好きだ。 それで二人が幸せだって言うなら受け入れたいって思う。」

「本当!! じゃあ 「でも!!!」 え?」

 俺の返事にタマモも小竜姫様も嬉しそうな笑顔を浮かべたが、それは待ってほしい。
 まだ俺の答えを全部言ったわけじゃないから、アホでニブチンで優柔不断な俺のこの場においての精一杯の答えを。

「頭の中でこんな言葉が出て来るんだよ。 おキヌちゃんに勝手なイメージを押し付けるな泣かせちまうだけだぞとか、またやりたいだけとかの理由で受け入れようとしてるんじゃないかとか、そんなやりたいだけだけで今度も自分を好きといってくれた女を不幸にするのか馬鹿たれとか、でも受け入れなくてもやっぱり自分を好きといってくれた女を二人も泣かせちまうんだぞとか、好きな人達は守る惚れた女の前では格好をつけるって決めたのに何悩んでやがるとか、もうぐちゃぐちゃでどうしたらいいかわかんないんだよ!!!」

 そこまで叫んで一息つく。
 最後にもう一度だけ考え、良いんだろうなと自分に問いかけ、指を一つ立てた手を二人に突き出す。

「だから、一度だけ。 一度だけトコトン悩ませてくれ。 長くとも一ヶ月以内に俺はそれを吹っ切ってみせる、二人を何も悩まずに受け入れることができるようになってみせる、そしておキヌちゃんと話す。 土下座して泣きついて捨てないでくれって見っとも無く縋り付いて、どんなに泣かれてもでも受け入れてもらえるようにして、皆俺の女じゃーって胸張って叫んでみせる!」

 ごめんおキヌちゃん、俺はもう一度君を傷つけちまうみたいだ。
 でも許してほしい、俺はやっぱり女好きで馬鹿な煩悩少年みたいなんだ。
そんな馬鹿を好きになっちゃった不幸と思ってくれ何て言ったら、張り飛ばされるくらいじゃすまないよな。
 でも、目の前で再び浮かべる本当に嬉しそうな笑顔を見るとこれからもそれを見たいと思っちまうからしょうがない、勿論ここにおキヌちゃんを加えてこれからも見れるようにしてみせる。

「よし、がんば 「じゃあ、これは手付けってことで。」 ん、んんんんん〜〜〜〜!!!」

がんばろうと気合を入れようとした俺にタマモはそう言って、俺の口に自分のそれを押し付けてきた。
舌も入ってきてるから、でぃ〜ぷちっすってやつですね……   じゃなくて!!

「んんんっ、んん〜〜〜〜〜!!」

 もがいては見たが駄目だった、すっぽんみたいに離れましぇーん。
 ってーか、小竜姫様、次は自分と言わんばかりに正座して並ばないでください!!
 今までのあなたは何処に逝ったんですか〜〜〜〜〜!!!

「タマモさん、タマモさん。」

「んん、んっんんっん〜、んんんんん〜。(約:ちょっとまって〜、もうすこし〜)」

 タマモを急かす小竜姫様を見ながら、口の中で動くタマモの舌の動きを感じつつ、俺はもしかして悩む必要って欠片もね〜んじゃね〜かな〜、と考えてしまったりする。


後書き

 まあ、色々考えた末にこんなことになってしまいました。
 横島がかなり駄目な考えにいたってる様な気がしないでもないですが、うちの横島君がハーレムに至るにはこんな風の道になっちゃうということで納得を、けっして作者の文才がないせいだとかゆう考えには至らないでください、泣きますから。

 次はおキヌちゃんとの会話といちはちきんな場面がメインになる予定です。
 誰と、というのは次のお楽しみってことで♪

 では、しあわせ……の方のレス返しと、二十二話の追加分の返しをば

>偽バルタンさん

いえ、こちらこそこれ程までに待たせてしまって、スイマセン orz

 >子供6人だけではすみそうにありませんねーw

そうですね、少なくとも子供たちだけでサッカーの試合が出来るくらいには(笑)


>趙孤某さん

現在るっしーは不貞寝中ですがね、あまりの甘甘な空気にイラつき文句を言いに出てくるかもしれませんねー(爆笑)

 >いじめシリーズ

つまり私に再びいじめ師を名乗れと?


>読石さん

でも、気合で来世に行ってしまいそうな気もしますがね、るっしーさんは(笑)

 >ほんだら参世さんの作品のファン

某世紀末覇者の如く天に向かって拳を突き出しちゃいましたよ、ありあとやんしたー♪


ここからは二十二話のほうの追加の返しでふ


>はざまさん

確りとした覚悟と想いですか、今回の横島君の想いははざまさん好みのものでしたかね。


>読石さん

こちらでもレスをつけて下さって有難うございます。
これからもがんばるんで、楽しんでやってください。


>332さん

いや、自分で確かめましたが、普通に見つけれましたよ?
検索フォームで検索設定を全記事にして、ほんだら参世でも素晴らしい日々へでも入力して検索すれば出るはずですのでお試しを。


>純一さん

うぃ、ただいまです。
お待たせしてスイマセンした、これからは定期的に更新できるように頑張るんで応援よろしくっす。


>内海一弘さん

うぃっす、がんばりますよ〜。
他の連載も含めて、こんな長期の更新停止なんて二度と無いように。

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