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▽レス始

「光と影のカプリス 第53話(GS)」

クロト (2007-02-22 19:44)
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 さて、まずは第1コートの魔鈴対ヒャクメであるが。両者とも卓球の経験はほとんどなく、運動神経と体格も大差ない。つまり技量は同レベルということだ。
 そして闘争心が低い点でも共通していた。

「それじゃ魔鈴さん、お手柔らかにお願いするのね」
「いえいえ、こちらこそ」

 と、まことに和やかな雰囲気でゲームが始まる。
 ヒャクメのサーブは経験がないのだから当然のことだが、ボールを軽く叩くだけのへなちょこサーブだった。横島か小竜姫が相手だったらさぞ意地悪なレシーブが返って来たことだろうが、幸い魔鈴も同レベルなので、こちらもラケットを振り抜くというよりは当てるだけの、もろに温泉卓球な返球である。
 それがヒャクメのフォアハンド側(ラケットを持った手の方)にぽてんと落ちた。これも上級者にとっては絶好の餌だったが、ヒャクメは争う気はないので同じような球を返そうとした―――が、ヒャクメなので手元が微妙に狂い、ボールは真っ直ぐ跳ね返ってコートの左側の真ん中の辺りに落ちる。
 魔鈴にとってはバックハンド側(ラケットを持った手の反対側)で、一般的にはフォアハンド側より打ち返すのが難しい。

「反対側っ!?」

 慌てた魔鈴が体ごと向き直るような勢いで右手を左側に伸ばした。その拍子に腕が右の乳房に当たって左に揺れ、それがさらに左乳に当たって浴衣の中でぶるんっ!と連鎖揺乳反応を起こす。
 鼻血モノの絶景だったが、やはりスポーツするときはブラジャーを着けた方が良いようだ。
 それはともかく、魔鈴のレシーブはヒャクメのコートのバックハンド側の真ん中辺りに飛んで行った。お互い相手の打ちやすい所に返そうという意志はあるし、運動神経も平均よりは上なのだが、技術がゼロなのでそういつまでも狙った場所に球を返し続けることはできないのだ。

「ああっ、今度はこっち!?」

 ヒャクメが狼狽しつつも、くるっと体を翻して右手をボールに伸ばす。魔鈴と同じ動作だが胸があまり揺れず裾も乱れないのは、ちゃんと下着を着ていたからか、それとも浴衣の着付けがしっかりしていたからか。
 ヒャクメは当てるのがやっとだったため、ボールはネット際にぽてんと落ちた。魔鈴がぐいっと前かがみになって腕を伸ばす。
 ここまでの運動で浴衣がいくぶんはだけていたため、胸元の合わせ目の辺りが下に落ちて白い乳房が半ば外気にさらされた。
 やはりブラジャーは着けていなかったようだ。もっともヒャクメはレズではないから、しゃがんで覗きこもうなんて不埒なことは考えないけれど。
 結局魔鈴のラケットはボールに届かず、そのまま床に落ちて転がっていった。
 それを拾い上げた魔鈴にヒャクメが声をかける。

「魔鈴さん、浴衣がはだけてるわ。直した方がいいのね」
「あ、はい、すみません。じゃ、ちょっと待っててくれますか?」

 乳が放り出てしまうような致命的事態ではなかったから魔鈴もそう慌てはしなかったが、着付けをしなおす必要は感じた。
 部屋のすみに退避して横島がこちらを見ていないのを確かめると、壁の方を向いて手早く着直す。
 あまりていねいではなかったが、時間をかけるのは危険だと判断した模様だ。理由は言うまでもないであろう。

「お待たせしました〜〜〜」

 時間にして10秒ほどしか経っていないが、それでも律儀にそんなことを言いながらぱたぱたとコートに戻っていく魔鈴。しかしそこでいきなり「ダンッ!!」と激しく床を踏み鳴らす音が響いたので、びっくりして思わず身をすくませた。

「な、何事ですか!?」

 魔鈴は反射的に顔をそちらに向けたが、音の正体はごく他愛のないものだった。小竜姫がスマッシュを打つのに足を思い切り強く踏み込んだせいである。
 もちろん足音だけの見掛け倒しではなく、打たれた球は弾丸のように速かった。しかしコントロールにはやや難があったようで、惜しくもコート端から10センチほど離れた所を通過すると、そのまま壁まで飛んで行った。

「外しましたか。今のは入ると思ったんですが」
「初めてだからこんなものだろう。私もあんな高い球を返すつもりじゃなかったからな」

 スマッシュを打たれるのは、それが出来るような高い球を返すからである。カリンはネットぎりぎりの低い球を返すつもりだったのだが、こちらも制球が甘くてちょっと浮かせてしまったのだ。
 道具といっしょに置いてあった小冊子を読んだおかげで主要な打法は一通り理解したのだが、いくら2人が武道の達人でもそれだけで完全マスターというわけにはいかない。
 しかしそこまで行かなくても試合はできるわけで。

「でもだいぶ感覚がつかめてきました。そろそろ本気でいってみましょうか」

 と小竜姫が昨晩の恨みを晴らすべく(?)ラケットを握り直せば、

「そうか、ならこちらも全力を出さねば失礼というものだな」

 とカリンも浴衣の袖をまくりあげる。武芸者にして体育会系な2人だけに、手加減などする気は毛頭ないようだ。
 スペック的にはほぼ互角である。スピードはカリンの方が上だが、小竜姫はパワーと動作の精確さで勝っていた。

「では行きますよ。……はっ!」

 小竜姫がひょいっと球を放り上げ、ついで振る手も見せずに強烈なサーブを放つ。その性格通り、変な回転はかかっていないが物凄い速さだった。
 しかしカリンも速さにかけては天下無双だ。コートの隅にバウンドした球に余裕で追いついて、さらに速いボールを打ち返す。
 小竜姫はそれをバウンド直後にブロックして返した。さすが神剣の達人と称されるだけあって、動きに全くムダがない。

「な、なんか凄いことになってますね」
「ええ、逃げて正解だったわ」

 観戦モードに入っていた魔鈴とヒャクメが微妙に青くなった顔を見あわせて頷き合った。どう見ても温泉卓球の域を超えている、というか人外魔境のような「戦い」ぶりだ。あんな球をぶつけられたらたまったものではない。
 そんな2人の前で超速のラリーが10回ほど続いたが、やがてカリンがチャンスをつかんだようだった。
 右足を1歩引くと同時に右手と腰を落としてタメをつくり、飛んで来たボールが落ちかけた所で体ごと跳ね上がるような勢いでラケットを斜め上に振り抜いた。ボールに強い前進回転を与える、ループドライブと呼ばれる打法である。
 非常識なまでの回転を帯びたボールが山なりに飛び、コートに落ちた瞬間に激しく加速した。
 とはいえ武の神である小竜姫が反応できない速さではない―――のだが、彼女の視線は一瞬だが別のものに奪われていた。派手なモーションでぶんっと揺れたカリンの乳房―――小竜姫には逆立ちしても出来ない芸当に。

(くっ、何て理不尽な―――!)

 横島なら鼻血を出して喜ぶところだが、同性である小竜姫は単に腹が立つだけである。
 カリンは大きく脚を開いたので裾もはだけて、一瞬だがパンツが見えた。無地のライトイエローで、デザインも昨日と違う。

(影法師のくせにお色直しができるなんて……さすが横島さんの霊能だけのことはありますねぇ)

 などと小竜姫が感心している間に、ボールは彼女の脇をびゅんっと通り過ぎて行った。
 彼女らしからぬぼんやりぶりに不審をいだいたらしく、カリンが訝しげな顔で訊ねてくる。

「どうかしたのか? 突然棒立ちになったりして」
「あ、いえ、何でもありません」

 横島じゃあるまいし、胸が揺れるのに気をとられたなんて言えない。小竜姫は言葉を濁して球を拾いに行った。
 さてその横島はといえば。1度はあきらめてタマモと試合を始めたものの、やはりカリンや魔鈴たちのことが気になって時々チラチラと視線を別のコートに走らせていた。まじめにやればタマモよりは上手いのだが、そのせいでスコアは5−8と劣勢である。
 タマモは横島のよそ見に気づいていたが、あえて文句は言わなかった。普段の自分が横島の煩悩にとって「基本的には」守備範囲外であることは承知していたし、ただ苦情をつけるよりも最初に言ったように「小娘に頭脳でも運動神経でも負ける」という屈辱を味わわせた方が面白いではないか。

(うーん、これはちょっとやべーかな?)

 しかしさすがに横島も危機感を覚えたようだ。このまま負けたらタマモだけでなく、カリンやヒャクメにもコケにされるのは必定である。保護者のメンツも丸潰れだ。
 どうせ一瞬流し見る程度では大したお宝映像は拝めないし、ここは勝負に集中するべきだろう。

(よし、いっちょ保護者の実力を見せてやろーじゃねーか!)

 と珍しく表情を引き締め、必殺の横島プリンスサーブでまず1点を取り返そうとボールを高く放り上げた。
 ……のだが、次にラケットを振り下ろそうとした瞬間、こめかみに何か固い物がぶち当たった。

「んぎゃっ!?」

 なす術もなくKOされて倒れ伏す横島。
 一瞬遅れて、シェイクハンドのラケットが床に落ちるのが見えた。どうやら誰かの手からすっぽ抜けたのが当たったらしい。

「すまん、横島、大丈夫か!?」

 カリンがあわてて横島に駆け寄って少年の頭を抱き上げる。犯人は彼女だったようだが、すでに意識を失った横島の耳にその声は届かなかった。


「…………ん」

 横島が目を覚ましたのは、自分が泊まっている部屋の畳の上でだった。頭の下には折った座布団が敷いてあり、体の上には毛布がかけられている。気絶している間に運んでくれたようだ。
 枕元には浴衣姿のままのカリンが座っていた。本体が体を起こしたのに気づいて声をかける。

「すまなかったな。スマッシュを打ったら手がすべってしまった。
 ……まだ痛むか?」
「いや、もう大丈夫だよ」

 まだ少し痛かったが、横島はあえてそう答えた。
 カリンが本当に申し訳なさそうな顔をしていたので、怒る気が失せたのだ。この辺り、横島にはやさしい、というか寛大なところもある。
 横島はふと部屋を見回してみたが、中にいるのは自分とカリンの2人だけのようだ。

「他のみんなは?」
「……そうだな、夕食の時間もあるからそろそろ風呂に行った頃だと思うが」

 横島の質問に、カリンは部屋の壁掛け時計を見上げながらそう答えた。
 煩悩少年は自分が気絶している間に卓球が終わってしまっていたことに落胆したが、それは顔には出さずに、

「そっか、じゃあ俺も入ってくるかな」
「わかった。私も入るからみんなには私から伝えておこう。
 分かっているとは思うが、覗きはするなよ!?」
「…………ああ」

 カリンに念を押された横島は頷きはしたものの、無論それに従うつもりはない。
 昨日から覗きと夜這い、そしてさっきの卓球とチャンスがことごとく不発に終わっているのだ。今夜の入浴シーンを逃したら、何のためにここに来たのか分からぬではないか。腰の辺りに溜まりに溜まった煩悩パワーの塊が、是が非でも覗きに行けと叫んでいた。
 ただし興奮するとカリンの霊力が上がって覗きをしていることがバレてしまうのだが、これは逆手に取ることができる。つまり明鏡止水の境地で心を無に保っていれば、カリンは横島が覗きをしているとは思わないはずなのだ。
 そんな心境で覗きをして何がうれしいのかは不明だが、まあ横島だし。
 更衣室の入り口でカリンと別れた後、横島はいったん部屋に戻って自分の服に着替えると、風のように駆け出した。


 カリンが浴場に入ってみると、中にいたのはタマモたちだけで他の客は1人もいなかった。
 それはいいのだが、そのせいでヒャクメがかなりハメを外している。魔鈴を相手に、かぱかぱと徳利を傾けていた。
 2人ともかなり出来上がっている様子だ。これでは横島の監視は望めないが、彼は昨日も来なかったし、まあ問題あるまい。
 カリンは小さく苦笑すると、湯舟につかっている小竜姫のところに歩み寄った。

「あら、カリンさん。横島さんはどうでしたか?」
「ああ、さっき目を覚ました。風呂に入るそうだ」
「そうですか、大事なくてよかったです」

 と小竜姫は彼女の本体のケガが浅かったことを喜んでくれたが、そばにいたタマモの突っ込みはなかなかに辛辣だった。

「体でつぐなえー!とか言われなかった?」
「……いや、別に何も」

 恋人にここまで外道扱いされるとは横島も哀れなものだと思ったが、なにぶん自業自得なのでカリンも反論できなかった。いや、それでも付き合ってくれるタマモの器の大きさを褒めてやるべきなのだろうか?


 そのころ横島は山麓の道なき道を、野生動物のような俊敏さで駆け上っていた。昨晩のうちに地図を見て、覗きポイントは割り出し済みなのである。
 その途中でレーザー光線発射装置が容赦なく撃ってきたが、横島はそのすべてを回避した。装置が照準を固定してからレーザーが発射されるまでのほんのわずかな時間で身をかわしているのだ。
 むろん目で確認して反応するなんて悠長なことをしていては間に合わない。肌で気配を読んで反射的に体をひねっているわけだが、生き物の攻撃ならともかく、機械の作動を察するなど尋常ではない。横島はかって小竜姫の抜き打ちをかわしたことがあるが、それを数段上回る達人芸である。
 剣術でいう無想剣のような境地だったが、あくまでスケベ根性のなせる技だからこれでカリンや小竜姫を超えることはたぶん無理だろう。
 それはともかく、横島はついに予定の観測ポイントに到達した。周囲を見回したが、人影もレーザー装置も存在しない。
 ふうっと安堵の息をつきつつ、背負った袋からスターライトスコープを取り出す。露天風呂からは200mほど離れているが、スコープは望遠付きだから問題ない。これだけ距離を取ればヒャクメも気づかないだろう。
 とうとう桃源郷を目の当たりにする時が来た。横島は期待に胸を高鳴らせたが、ここで詰めを誤ってはいけない。

「おっと、いかんいかん。冷静にならんとな」

 いま興奮して霊力が上がってしまったら全ては水の泡だ。横島は深呼吸して気を落ち着けると、慎重にスコープを覗き込んだ。

「うお……」

 目に映った絶景に、思わず感嘆の吐息が漏れる。
 スコープの向こう側では、カリンが小竜姫の背中を流してやっていた。2人とも浴場に入る時は湯浴み着を着ていたが、体を洗うときは当然ハダカである。
 背中を洗ってもらっている小竜姫の姿はほとんど見えないが、カリンの方はOKだ。長い黒髪はアップにして頭の上でタオルで包んでいたので、白い背中とお尻の上半分がバッチリ見えた。
 霊体のくせに見た目の質感などは生身の人間とほとんど変わらず、みずみずしい肌を湯の雫がぽたぽたと流れている。

(そーいやあいつのハダカ見るのって初めてなんだよな)

 そして横島は鼻血を左手で拭いつつ、次なる獲物を探した。
 タマモもおそらく2人のそばにいるだろうが、今は彼女を見る必要はない。お子様Verに興味はないし、恋人だから他に見る機会はいくらでもある。それより今しか見られない魔鈴とヒャクメを探すべきだった。

「……って、何してんだかあの不良女神は」

 ヒャクメは魔鈴と2人で湯舟につかって酒を飲んでいた。昨日のより強い銘柄なのかそれとも風呂に入っているからか、顔が上気して赤くほてっている。しかし時々けらけら笑っているのがどこか間抜けっぽい感じがして、あまり色っぽくはなかった。
 相伴している魔鈴の方はそれほど飲んではいないように見えた。湯と汗で濡れたあでやかな笑顔が何ともつやっぽい。湯舟の中なので首から下が見えないのが残念だ。
 この2人はしばらくこのままだろう。横島はスコープの角度を微妙にずらして、再び照準をカリンと小竜姫の方に戻した。
 ちょうどカリンが小竜姫の背を洗い終えたところのようだ。カリンが湯をかけて泡を流すと、2人はもう1度湯舟に入るため立ち上がって振り向いた。
 ―――つまり、横島の方に体の前面を晒すことになる。

「フオオッ!?」

 影法師娘と竜の女神さまの一糸まとわぬ裸体に横島が奇声をあげた。
 カリンは前から見るとスタイルの良さがさらによく分かった。出るべき所は出て引っ込むべき所は引っ込んでおり、形の良いバストの先の突起もきれいなピンク色だ。ウエストから脚に続くラインも理想的な流線型を描いている。
 その隣の小竜姫はカリンよりかっちりした感じで凹凸も少ないが、さすがに竜の姫君だけあって、引き締まったしなやかな肢体はまるで輝いているかのようだ。

(こ、これはたまらん! 生まれて来て良かった……!)

 万難を排して覗きに来たかいがあったというものである。だがこれほどの刺激の前では、横島の紙ぺら同然の自制心などあってなきが如しだった。
 鼻血をシャワーのように噴き出す―――と同時に、湯舟に入ろうとしていたカリンの霊力が爆発的に増大する。
 カリン自身には身に覚えのないことだ。となれば、理由は1つしかない。

「横島ぁ……あれほど念を押したのに!」

 自分やタマモだけなら身内だからまだいい。だがここには小竜姫やヒャクメ、魔鈴もいるし、自宅や小山事務所ではなく初めて訪ねた旅館である。今は他に誰もいないから良かったが、場合によっては警察沙汰にもなりかねないのだ。
 しかもこの霊力の上がり具合はメドーサと戦った時すら上回る。横島は自分と小竜姫の全身を見たものと思われた。

 ―――ゴウッ!!

 カリンの怒りもリミットを超え、その全身から黒いオーラが業火のように噴き上がる。
 それが静まった時カリンは「収納」していた服をちゃんと着ていたが、そのデザインはさっきまでとは異なっていた。最初のころに着ていた黒い地に白いラインの模様が入った服―――が、ノースリーブのチャイナドレスに変わったものだ。裾は長めで脛まであるが、動きやすさも重視されたのか両サイドのスリットはかなり深い。強調された脚線美がなかなかに刺激的だ。

「「カリン(さん)!?」」

 タマモたちがびっくりして目を丸くしたがカリンはまったく気にかけず、右手で肩の後ろから剣を抜いた。これも形状が変わって、幅広の刀身を持った片刃の曲刀になっている。

「青竜刀……?」

 事態を察してとりあえずタオルで体を隠した小竜姫がぼそっと呟いた。どうやらカリンは今回のモデルチェンジは中国風で決めてみたようだ。
 剛練武・禍刀羅守の試練のとき以降の修業や経験が、今の煩悩と怒りの大爆発を契機にして2人を成長させたのだろうが、相変わらず非常識な連中である。


「今日という今日は許さん! お仕置きだ!」


 吼えると同時に青竜刀をブーメランのように放り投げるカリン。オレンジ色のコロナに包まれた凶器は流星のように光る尾を引きながら飛んで行って―――煩悩魔人の後頭部に激烈なみね打ちを食らわせた。


 その後横島は徹底的な体罰を受けたあげく、蓑虫のように縛られて部屋のベランダに放り出された。夕食はもちろん、翌日の朝食と昼食も抜きにされたらしい。
 その無残な姿は、覗きの被害者である小竜姫たちでさえ哀れを催すほどだったという。


 ―――つづく。

 今回はずいぶんと間があいてしまいました。次はもっと早く投稿したいと思います○(_ _○)
 ではレス返しを。

○minoさん
 横島の企みは珍しくも成功してしまいました。むろんお仕置きもついてましたが(^^;
>マンドラゴラ
 知っていれば捕獲して一生左団扇だったんですが。まことに勿体ない話であります。

○KOS-MOSさん
>煩悩えねるぎーを食らうのは
 意外にも(?)カリンと小竜姫さまが被害者になりました。タマモかヒャクメにしておけば殴られずに済んだのに(ぇ
>小竜姫さまとカリンの卓球
 ボールだけでなくラケットも殺人的です(^^;

○遊鬼さん
>魔鈴さん
 けっこう天然入ってそうなので、うっかりミスも多いのではないかと(ぉ

○通りすがりのヘタレさん
 魔鈴さんはせっかく出て来てもらったのに、目立つほどの活躍はさせてあげられなかったかも知れませぬ○(_ _○)
 まあ本人はマンドラゴラいっぱい手に入れたので、幸せだったことでしょう。
>卓球
 いろんな意味で激戦でありました。

○whiteangelさん
>コレを例のアノ人が知ったら
 むしろ追いかけていたのがアノ人でなかったのが幸いでした(怖)。

○ばーばろさん
 小竜姫さまの朝食は美味しい上に健康的なので、ぜひ筆者も毎日つくってほしいです。
 ヒャクメに見せた笑顔は……怖いのでノーコメントということで(ぉ
>カリンたんが引っ込む時に、寝入ったヨコシマの〜〜〜
 そんなことしたら横島がつけあがるのでダメです(笑)。
>ホレ薬
 原作で魔鈴さんが作ってたアレは、嫌われ薬としてしか機能してませんでしたからねぇ(^^;
>卓球
 もっとサービス向上したかったのですが、筆者の腕ではなかなかorz

○蛍さん
 すいません、ここのヒャクメは色気よりダメさの方が担当みたいでした○(_ _○)

○Februaryさん
>卓球
 は、まさにそんな感じであります。
 特にカリンとやりあう時は注意しないと本当に死合になってしまうという(ぉ

○内海一弘さん
 マンドラゴラが悲鳴をあげるのは、抜かれた時だけじゃないかと思います。でなければ原作で令子や横島が追いかけてたのは激しく危険ですし(^^;
>卓球
 横島がとばっちりを食ったのは仕様です。

○無虚さん
>味方に美女が居ないとコストが跳ね上がりそうな
 むしろ美女がいると使い物にならなくなりそうな気が致します(笑)。

○読石さん
>マンドラゴラ
 いっそ山ごと買い取って養殖すればぼろ儲けできそうですねぇ。
 ぜひやりたいです<マテ
>カリンの貞操
 横島の煩悩が上がれば上がるほどカリンも強くなるので、強奪するのは原理的に極めて至難であります(笑)。

○とろもろさん
>魔鈴さんが求める質
 魔法の触媒ですからねぇ。やっぱりキズ物じゃダメみたいです。
>タマモちゃんが知ったら、どう行動するかな?
 やはり魔法のお揚げの開発を強要するという線が1番濃いかと。カリンも小竜姫も朧&神無も和風なので、洋風は目新しいですから(笑)。
>卓球
 筆者の技量ではこのくらいしか描けませんでしたorz

   ではまた。

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