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▽レス始

「妖との仲介人 24件目(GS)」

ラッフィン (2007-01-29 00:51/2007-01-31 23:00)
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雪蛍がベスパから宣戦布告をされている頃、修行のために別室に移っている横島。着いた場所は美神が短期間でパワーアップする「シャドウ」を使った修行で使った地平線の見える空間だった。そこで、胴着に着替え修行に向かう。相変わらずどっかの銭湯みたいなところだな〜と感想を思いつつ、横島は空間に入っていった。

「さて、横島さん。今日もいつもどおりいきますよ」

小竜姫が神剣を構えながら言う。いつも修行は最初は剣技のみ、次にソーサーありで、最後に全部よしの3段階で行われる。各段階の終わりに悪かった点や良かった点を上げる反省会を行い次回につなげる。という流れになっていた。最初と中盤は一対一で行うが、最後の段階ではそこにワルキューレ、ジーク、ベスパといった魔族のメンバーが参加し、ハンデキャップマッチを行うこともある。今日はワルキューレ等はいないし、ベスパは雪蛍と姉妹水入らずではなしているので、小竜姫一人で行うようだ。

「小竜姫様、今日からはさらにキツクお願いします」
「あら?横島さんはいつも『こんなんきつ過ぎるわ〜〜〜〜!!』とか叫んでませんでしたっけ?」
「あははは・・・お恥ずかしいですけど。つい最近に自分の情けなさがまた露呈しまして。大事なものをまた失くしてしまうとこだったんです。なので、今度こそ失くさないようにしたいんですよ」
「そうでしたか」
「はい、心のどこかではもうアシュタロスのような化け物は出てこない。前も大丈夫だったから、次回も大丈夫だろう。って慢心というか油断もあったんでしょうね。本当に無様でした」
「わかりました。あなたのご希望通りに今回はさらに厳しくしましょう」
「お願いします」

さも軽そうに話す横島だが、表情が目が全く違う。その目からは力強い光を発し、その表情は自分に対する怒りを抑えるかのように必死な形相だった。今回の目的は自分の精神力、戦場の心得をもう一度自分に叩き込むために訪れたのだ。それを見た小竜姫は断ることは出来なかった。そして、いつもは闘気だけをこめるのがが、今回からは本格的な殺気を込めて模擬戦闘を行うことにする。

「はぁあああああああああ!」
「おおおおおおおおおおおお!」

神剣と霊波刀が激しくぶつかり合った。


鵺の事件から数日は後始末などでいろいろあった。翌日に六道理事からお呼び出しがあり、横島、雪之丞、タイガーの3人は六道女学園を訪れる。女子高に現れた男に女子からの疑惑と関心の視線を遠慮なく浴びせられ、雪之丞はイライラと、タイガーはビクビクと、横島は嫌々としながらそそくさと理事長室へと向かう。そこで、今回の教師が起こした事件の謝罪と慰謝料が渡されたのだ。しかも、かなりの高額である。理由は口止め料であろう。名門六道の一族である教師が起こしたために、公に出回るとまずいということだ。3人はそれを素直に受け入れた。

その翌日はオカルトGメンに赴く。目的は愛子の処遇についてと、あの(自主規制)教師と(自主規制)GSにおしおきをしにいくためだ。これまた雪之丞とタイガーも一緒である。3人は教師とGSの面会の許可を今回の目的を知っている美智恵から得て(その際にやりすぎないように注意しなさいと言われる。ってか、とめなさいよ!)意気揚々と牢屋に向かう。そして、本人達の前に立つとタイガーが精神感応で横島と雪之丞の姿を爽やかな笑顔を浮かべた素敵なマッチョな兄貴に見えるようにする。横島と雪之丞は教師とGSに近づいていき、軽くタッチしただけなのだが、触られた二人の反応はもう凄いの一言だった。二人にはその兄貴達が自分達を襲って(性的な意味で)きているように見えたからだ。時間にして僅か10分くらいだったろう。おしおきが終った後の二人は妙に嬉しそうな笑顔を見せてたのは気のせいだろう。

翌日は、今度は愛子のことだ。横島に括られた形となった愛子は横島の家で一緒に住むことになった。そのため机に括られなくなった愛子は今まで学校の外へ行っても制服だけでよかったが、横島に括られたとなるとそうもいかなくなる。というわけで、生活必需品を調達しに買い物へ。小鳩も誘ってデパートやらなにやら店巡りを行った。横島は荷物持ち要員だ。一日中歩き回り横島はクタクタだったのだが、女性メンバーはまだまだ元気満々だった。女の子のパワーの凄さを垣間見た横島であった。

というように忙しい日々を送っていた横島だが、ようやく落ち着いてきた。
だが、生活は今までとは多少の違いを見せる。それは嬉しくもあり、恥ずかしくもある変化であるが、じきに慣れるだろう。ってか慣れなければやっていけない。横島は早くも悟り出してきていた。


〜朝〜

「ふんふ〜ん♪」

台所から鼻歌が聞こえてくる。歌っているのは横島家の料理番、雪蛍である。今日も自分の作ったご飯をお兄ちゃんに「おいしい」と言ってもらうために作っている。そのときのことを考えただけで鼻歌を歌いたくなるほどいい気分のようだ。

「それ、完〜成〜♪じゃ、お兄ちゃんを起こしてこようかな!」

朝ごはんを完成させたところで朝のメインイベント『お兄ちゃんの寝顔を鑑賞した後におはようのキス♪』をしようとウキウキと横島の部屋に向かう。

カチャッ

「お兄ちゃ〜ん、起きてますか〜?」

メインイベントを敢行するために横島を起こさないよう極力音を立てないようにそ〜っとそ〜っと入ってくる雪蛍。横島はぐっすり眠っているようだ。

「んふふ〜、それでは早速。お顔拝け・・・っえ!?」

横島の顔を見ようとベットに近寄った雪蛍は驚き固まった。
なぜかベットの掛け布団のふくらみが一人にしては大きいのだ。視線を枕のほうにやってみると、横島のほかもう一つ、黒髪頭が見えている。つまり、横島は誰かと一緒に添い寝しているということになる。横島家で横島以外の黒髪といったら一人しかいない。皆様はお気づきになられただろう。そう、あの人です!

「ん〜?もう、朝〜?」

その黒髪頭の人が目を覚ましたらしい。その声で固まっていた雪蛍も再起動を果たし、布団を剥ぎ取った。そこには予想通り、横島と腕と足を絡めて寝ていた最近括られた愛子だった。彼女は横島が寝静まった後に布団にもぐりこんだのだ。だが、予想外だったのは愛子の服装である。なんと、Yシャツ一枚に下着だけだったのだ!?しかも、ボタンがいくつかとめていなかったので、愛子の胸の谷間がチラっと見え隠れする。美神や小鳩には劣るが、そのサイズは雪蛍より一回りは大きいもので、それが余計に雪蛍に衝撃を与えていたりする。

「あ、雪蛍ちゃんおはよ〜」
「おはよ〜、じゃないわよ!何やってるの?愛子ちゃん!」
「え、横島君と添い寝だけど」
「見ればわかります!どうして添い寝をしてるんですか!」
「したかったからじゃ駄目?」
「駄目です!そんな羨ま・・・じゃなかった。高校生にあるまじき行為をしちゃ駄目じゃない。仮にも学級委員なんだから!」
「え〜でも私は横島君に括られてるから」
「それは関係ないわよ!!」
「もう、雪蛍ちゃん。朝から元気ね」
「誰のせいですか!」

ヒートアップする雪蛍にたいして、愛子はのらりくらりと答える。前までなら立場は逆転していたはずなのだが、横島に括られたことによって愛子は変わった。
まず、帰るべき家が出来たこと。今までは学校に住んでいたためにというか机の妖怪なので学校の外で暮らすことは想像も出来なかった。さらに、ただいまやお帰りと言える家族が出来たこと。学校は授業の間は一緒だが、下校時間になるとみんな家に帰ってしまう。次の朝まで愛子は一人ぼっちで過ごすことになっていて寂しかったのだ。さらに、自分が思いを寄せている男の子と一緒に住めるのだ。これほど嬉しいことはないだろう。そして、これが肝心なのだが。好きな男の子と同居することによって様々な青春イベントが発生するだろうと予測できる。そんなおいしい環境をみすみす逃す手はあるか?いや、ない!(断言)
以上の理由により、愛子は積極的に横島に絡んでいっているのだ。最も、一番の理由はこの前、妙神山に行ったときにヒャクメが放った一言だったりする。

「は〜い霊視終了。なんの問題もないわ」

それは、愛子の体を霊視してもらったときのこと。別室で、机から横島へと寄代を変えたことで何か問題があるかどうかを見てもらっていたのだが、心配は杞憂に終ったようだ。愛子はホッと安堵のため息を吐く。

「ありがとうございました。正直ホッとしました」
「いえいえ、どういたしまして。でも、普通はこんなことないって言うか出来ないんだけどね。本当、横島さんは面白いのね〜」

まさか九十九神の寄代を変更させるとは思わなかったと、ケラケラと笑いながら言うヒャクメ。愛子もそれには同感だった。

「そうですね。私も驚くのを通り越して呆れましたけど。まぁ、横島君ですし。そのおかげで助かりましたから、感謝以外にすることないです」
「横島さんだもんね〜。美少女だったら例え妖怪でも見捨てられないもんね〜」
「び、美少女って私は・・・」
「あはは、照れない照れない」

照れて真っ赤になる愛子の頭をケラケラ笑いながら撫でるヒャクメ。初対面なのだが、ヒャクメの性格かもう仲良くなってしまっていた。

「そ、その話はおいといて。私は横島君になんの悪影響も出さないことが証明されたんですよね?」
「そうなのね。今までと変わらずただの机妖怪なの。あ、でも今は横島さんが寄代だからそれだと語弊があるわね。横島妖怪かしら?」
「へ?」

ヒャクメの言葉に愛子は目が点になる。今までと同じ妖怪?自分は横島の式神になったのではないのか?という疑問が浮かぶ。それを問いただすとヒャクメはケラケラ笑いながら説明してくれた。

「愛子さんは式神になったわけじゃないのよ。ただ、寄代が机から横島さんへ変わっただけ。後は今までの妖怪として何も変わってないわ。妖気も自分の個別のものを持っているし、横島さんとは違うからね」
「そうなんですか?」
「ええ、ただ寄代”だけ”が変わったの。本当、横島さんの能力って凄いわ」
「あれ?でも、私は横島君とは離れてますけど?」
「ああ、そこは変わってたわね。でも、そんな遠くには行けないはずよ。良くて10mくらいじゃないかしら?まぁ、今後次第で離れる距離は長くなると思うわ」
「はぁ・・・」
「だから、横島さんとの間に子供も生めるわよ〜」

そういってまたケラケラと笑い出すのだった。ヒャクメの能力で愛子の秘めた思いを見てしまったのだろう。だが、その一言は愛子の中で何かスイッチを入れてしまったようだ。
そして、現在に至る。

「とにかく、お兄ちゃんと寝るのは駄目!」
「じゃ、私はどこで寝るの?部屋は一杯でしょ?」
「う・・・お兄ちゃんの中に戻るのは駄目なの?」
「横島君がいいって言うかな?」
「うぅ、言わないね」
「ってことで、私は横島君と寝る」
「それは駄目!なら私のベット使っていいから」
「じゃ、雪蛍ちゃんは?」
「お兄ちゃんと///」
「さっきといってることが違うわよ!!」

と二人が言い合いをしているとそこに新たな人物が登場する。

モゾモゾ・・・
「うるさいわよ。もうちょっと静かにしてよ〜」

布団から出て来たのは黄色のパジャマを着たタマモだった。

「「あ、ごめんなさい」」
「わかればいいのぉ。じゃ、おやすみ〜」

二人が返事したのを確認するとタマモは再び布団にもぐりこもうとする。だが、それは正気に戻った二人によって阻まれた。

「「ちょっと、待ちなさい!」」
「何よ〜?」

二度寝という至福の時を堪能しようとしたところをとめられご不満なタマモ嬢。でも、愛子と雪蛍にとってはそんなことは関係なかった。なぜなら、タマモが戻ろうとしているのは横島の布団だったからだ。実はタマモも横島と添い寝していたのだ(爆)愛子が寝静まった後に布団にもぐりこみ、愛子とは反対側で腕と足を絡めて眠っていた。

「タマモちゃん、どこに戻ろうとしてるのかな?」
「どこって布団に決まってるじゃない」
「でも、タマモちゃんの布団はここじゃないわよね?」
「別に私がどこで寝ようと勝手でしょ!」
「「んなわけないでしょ!」」
「いいじゃない。愛子だって横島のとこで寝たじゃないのよ」

と言い合いをしていると、さすがに横島が目を覚ました。

「ん?ふぁ〜、おはようって!なんでみんなここにいるんだ?それに愛子、お前なんて格好してるんだよ!」
「あ、横島君おはよ〜。これは私の寝巻きよ?」
「寝巻きって、よく見たらそれ俺のYシャツじゃねえか」
「よく見たらって横島君のエッチ///」
「エッチってお前な〜」
「私が着ちゃ駄目なの?」
「はぅ!駄目じゃないけど・・・お前どこでそんな高等テクを」

愛子の上目使いの涙目を見た横島は駄目という選択肢は消え去る。というか最初から存在しなかったのだが。それはともかく、最近は横島に甘えるような仕草を多々見せるために横島には愛子が可愛くなったような印象を受けていた。

「じゃ、これからも貸してね?」
「あぁ、わかったよ」
「ありがと、横島君」
「「って二人の世界に入らないでよ!!」」

横島と愛子の雰囲気がよくなり、自然と顔が近くなりだしたところで雪タマが割ってはいる。そして、また言い合いになるのだが横島の『腹減った』という発言で朝ごはんが出来たから起こしにきたという最初の目的を思い出し、みんなで朝食を取ることになる。
これが、最近の朝の風景で雪蛍のメインイベントは今だに実行された試しがなかったりする。


〜登校〜

「おはようございます。みなさん」
「「「「おはよう。小鳩ちゃん」」」」

学校へ登校途中、小鳩と合流する。タマモは来年度から学校へ通うことになっているために、一緒に来る必要はないのだが、本人の希望による付いてきている。

「友達と一緒に登校する。ああ、青春だわ!!

横島に括られた影響で学校外での青春イベントにも参加できるようになったために愛子はかなりウキウキしていた。
ここでは喧嘩することもなく雪蛍達は仲良くおしゃべりしてなんの問題もなく教室へ到着・・・したら、わざわざこんなことは書かない!(断言)

「おい!横島!」
「またか・・・」
「なんで、お前が学校でトップクラスの美少女と、しかも複数と、さらにそのナインテールの美少女までもと一緒に登校してるんだ!!」

横島に食って掛かって来たのは同じクラスのメガネ君である。前から横島が複数の美少女と一緒に登校してくると悉く食って掛かってきていた。なにせ、彼らにとって横島は最後の砦なのだ。(なんの?と聞かれても、しいて言うなれば漢のとしか応えられない)そんな横島が複数の美少女と仲良く登校しているのは信じられないというより信じたくないのだろう。まぁ、影では結構人気の横島なのだが、そんなことは知らないだろうし、知っていても信じないだろう。

「別に雪蛍達とは身内だし、小鳩ちゃんのことは親御さんから頼まれているし、愛子は俺が学校に入れた責任の一旦を担っているから当然だろ?」

横島は事実を言っているのだが、当然向こうは聞いていない。よって意味はない。

「お前の魔の手によって捕らえられた彼女達を助けるために俺達はお前を倒す!」
「俺の話はスルーかい!」
「ものどもかかれ〜!!!」
「「「「「「おお!!」」」」」」

メガネの掛け声により、どこからともなく漢達が出現し、横島に襲い掛かってくる。

「ああ、もう!雪蛍、小鳩ちゃん、愛子。走るぞ」
「「「うん(はい)」」」
「じゃ、タマモいってくるな」
「「「いってきます」」」
「いってらっしゃ〜い」

ここでタマモと別れ横島達は教室に非難するのが、日常になっている。


〜授業中〜

イライライライラ・・・

今は授業中であり、教師に出された問題を解いている時間である。このときばかりは真剣に問題を解いているので誰も話す者もおらずシャーペンで文字やら計算やらを書いている音だけが響き、早くも問題を解いてしまったものも見直しをしたり、眠りに入ったり、友達に小さな声で問題の解き方を教えてあげたりと教室は静けさに支配されるハズなのだが。文字を書いている音とは違い、ここの教室は感情で支配されていた。その原因は・・・。

「あれ?ここちょっと間違ってるわよ?」ヒソヒソ
「え?あ、本当だ。どこで間違ったんだ?」ヒソヒソ
「ここね」ヒソヒソ
「ああ、ここか」ヒソヒソ

教室の後方の席に座っている一組の男女のせいであろう。問題を解くのに苦戦している男子に隣の女子が優しく教えているという、なにも珍しくない風景だ。

「でだ。愛子さん?」
「何かしら?横島君」
「問題を教えてくれるのは嬉しいんだが、距離が近すぎやしませんか?」
「そう?気にしすぎじゃないかしら?」

そう、この教室が支配されているのは一重に嫉妬と好奇心という感情だった。しかも、それは横島の隣(愛子とは反対側)に座る妹からくる嫉妬が一番強かったりする。こんな嫉妬がとぶ二人の態勢はというと、横島にぴったりとくっつき、腕を絡めて顔も5cmくらいしか離れていないという態勢だった。
愛子は人間ではないが、その美貌は間違いなくトップクラス、そんな子とぴったりとくっついて問題を丁寧に教えてもらっている横島に対して嫉妬が当然!それは男(教師含む+ピート、タイガーは除く)と一部の女子(その筆頭が妹)である。もう一つの好奇心は残りの女子と+α(ピート、タイガー)から向けられていた。やはり、女性はゴシップが好きのようだ。
もちろん、それに気がついている横島は冷や汗ものなのだが、愛子が全く気にしていない、さらに離れるように言うと『横島君は私のことが嫌いなの?』と涙目で言われたとなれば、断る手段がないというものだ。というわけで、横島君の胃に穴が開く日も近いと思われる。


〜昼休み〜

この時間はあまり変わっていない。相変わらず除霊委員+雪蛍+級友二人(麗奈、瑞希)+小鳩(たまに参加で今回は不参加)で食べている。ここでは、他の仲いい人がいるので、横島へのアプローチはない。たまにあ〜ん攻撃されるくらいだ。この時間とトイレが横島の唯一心の休まるときかもしれない。


とまぁ、横島の日常はこんなものである。そして、放課後になると校門で待っていたタマモと小鳩と合流し小鳩を送り届け、横島兄妹はバイトに出る。あの鵺事件の後から横島はこれは幸せなんだなと感じるようになっていた。

「お兄ちゃん、そろそろ時間だよ」
「おう」

今日も3人はオカルトGメンで仕事をもらうことになっていたため、事務所の隣にあるオカルトGメンのオフィスに足を踏み入れた。

「こんちわ〜っす」
「「「こんにちは」」」
「あら?いらっしゃい。コーヒーは飲むかしら?」

横島兄妹を迎え入れるのはオカルトGメントップで美神令子の母、美智恵だった。横島にはコーヒー、雪蛍とタマモ、愛子にはココアが入れられ席につくと、一枚の書類を差し出す。

「これが今回の依頼よ。たぶん、妖怪が関わっているわ」

美智恵が差し出した書類に目を通した横島の顔が一瞬驚きの表情を見せる。どれを見逃す者はここにはいなかった。

「あら?心あたりがあるのかしら?」
「お兄ちゃん?」
「横島?」
「横島君?」

鋭いな〜と心で苦笑をもらす横島。驚いた理由を皆に説明する。

「ここに書かれている場所は以前仕事で行ったところだったんですよ」
「そうだったの」
「ええ、でも知性が高かったからこんな問題になることはしないと思うんですよね〜」
「え?仕事だったなら、令子が退治してるんじゃないかしら?」
「いえ、いろいろ複雑な事情があったんですよ。そのへんは美神さんから聞いてください」
「まぁ、いいわ。それで返事は?」
「もちろん、お受けしますよ」

仕事を受けた横島は残っているコーヒーを飲み干すと雪蛍、タマモを連れて退出する。家への帰り道、雪蛍とタマモにさっきのことについて話をせがまれ、苦笑しながら話してあげていた横島の目に、細いが立派に育っている竹が目に入る。『そういや、あいつ元気にしてるかな?』とある少年を思い出し小さな微笑を浮かべる横島であった。


あとがき

萌宇宙を感じたラッフィンです!

今回はテンションが高く、筆が進む進む。面白いくらいに進みました(笑)
やはり私はシリアスは似合わないようです。

こっちが進むようになって、もう一つのほうが進まなくなってしまったんですよね〜。なんとかしなければ!まぁ、二兎を追うもの一兎も得ずにならないように頑張ります。

では、次回にお会いしましょう。


レス返しです


レン様

前々回が物凄くシリアス路線じゃったせいか、その反動じゃろうとワシは自己分析しとるんじゃ。しかし、改めて思うとやはりワシはシリアスじゃのうてラブコメタイプの人間だったわいw


somosomo様

私には羨ましいですよ・・・。いいな〜横島。


ありす様

悶え転がっていただければ幸いです(笑)


アイク様

小鳩は?小鳩が入ってませんよ?後は小竜姫にワルキューレ、シロに超大穴ひのめちゃんが・・・(笑)


whiteangel様

早速、入ってもらいました〜w三途の川のお迎えはメドーサで、閻魔大王はアシュタロスかもしれないw


wata様

ある意味、鵺より恐ろしいですよ。嫉妬がエネルギーに変換できたらアシュタロスにも楽勝でしょうね。


趙孤某様

やっとアウェーからホームに帰って来れましたよ・・・。
いや正直、鵺編はへこむことが多くて多くて、それでも感想を書いてくれる人達がいるので完結まで頑張ろうと思い、やっと長いトンネルを抜けた気分です。


わーくん様

まだ、どうするか決まってません。ハーレムか、姉妹か、雪オンリーか、雪タマか、+愛子か、+小鳩か。考えたらキリがないですからね。まぁ、そのうち決めますよ
〜。

追伸:雪蛍(ルシオラ)がどんなに頑張ってもベスパには届かない(あえて、何がとは言いません)


放浪の道化師様

ほのぼのというかラブコメというかわけわからないですが、書けました。正直、もうシリアスは書きたくな〜い!と思ってますが、どうなるかはわかりません。


秋桜様

確かに愛子が一番目立ってますね・・・。
なんとかしなくては!とは全然思ってないですけどwとりあえず、反対されても愛子の処遇は変えませんw

いや〜、大変ですよ!どう面白くしようか考えるとなるとね。ニヤニヤがとまらないんですよ〜!!


DOM様

愛子は式神ではなく、横島に括られた妖怪になってもらいました。
まぁ、愛奴になる可能性はありますけどね〜(笑)
こんな息子の状況、太樹が見たら羨ましがるでしょうねw


太一様

すいません、修行の風景はあまり書けませんでした。シリアスの反動から勢いに任せて書いてしまったので、こんな話に・・・。


ういっす様

溺死の前に失血死しちゃいそうですけどw
萌えてもらえて何よりですw

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