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「GS横島!!極楽トンボ大作戦!! 第十九話(GS)TS有り注意」

球道 (2007-01-03 02:14)
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チャオ! 私は伊達タマモ! ピッカピカの高校一年生!

金髪ナインテールの制服狐っ子美少女よ!


……、恥ずかしいわね、ちょっと。


コホン! えーと……、うん、そうそう、狐っ子って言ったから解ると思うけど。

私ね、実は人間じゃないのよ、うん実は。

ちょっとした有名狐……、ちょっと変ね、……、で、その有名狐の生まれ変わりが、私。


まあ、色々割愛して、今に至るんだけど。

え? 割愛じゃ解らない?

説明しろ?

え〜、めんど……、ううん、長くなるから〜、ごめんね?


ええっと、生まれ変わって、人間達に追われていた時に横島に会って〜、それから〜。


※中略


それで、『世界』ってのに頼まれて、『世界』を救う為に時間を戻ったんだけど……。

雪之丞は雪乃って女の子になってるし、すっごっく可愛いし、何か知らないけれど私のお姉ちゃんになっちゃって……。

横島を好きになってたし、横島も満更じゃなさそうだし……。

……、何かムカついてきたわ。

確かにお姉ちゃんはちっちゃくって可愛くて綺麗で、胸もあって……、ってあの胸は反則よ!!

スポーツも万能で、勉強も出来て、家事も炊事洗濯掃除にいたるまで完璧……、今日の夕飯何かしら?

…………。

………。

……。


あ、そうだったわ、忘れてた、今日は買い物当番だったじゃない。

早く買って帰らないと……。


私は目の前のきつねうどん、その中にある油揚げに貪りついた。


GS横島!!

極楽トンボ大作戦!!

第十九話


ふんふふ〜〜ん♪

買い物籠を右手に持ってスーパーで買い物中。

今日は何を買って来るように言われたんだったかしら……?

携帯のメールを確認すると……。

うん、今日は鶏がメインみたいねー、んー、唐揚げかしら?

横島が昨日食べたいって言ってたし……。

あ、今日鶏肉、セールなんだ、なるほどね、流石お姉ちゃん、抜け目が無いわ。


と、その時。


『せんせぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!』


突然の衝撃波がスーパーを襲った。

軽く震度4はありそうな揺れだったけど立って居られない程ではないわね。

……、それにしても。


「……、あの馬鹿犬……#」

衝撃波の発生源の出鱈目さに、若干の立ち眩みを憶えるタマモであった。


「……、あー、早く帰らないといけないかも知れないわね……、説明とか説明とか、……説明とか」


あの馬鹿犬の事だから絶対お姉ちゃんに突っかかっていく筈だし……。

拙者と言うものがありながら〜! とか、言って喚き散らしそうだし……、っていうか喚き散らすわね。

あー、最悪泣くかも知れないわねー、困ったなぁ。

あの犬、泣き出すと幼児退行するから嫌なのよねぇ……、前なんか……。


※今現在、タマモの脳裏には、幼児退行を起こしたシロとの思い出(三部作)がノーカット版で流れています。 少々お待ちください。


……、やめ! 想いだすのやめ!! 

う〜! あいつが泣く前に帰らなきゃ……! きっと取り返しのつかないことになるわ! 私が!!


「……憂鬱だわ」

恐らくこれから自分に訪れるであろう、不幸な運命に、私は溜息を吐いた。


「せんせぇ〜〜〜〜!!」

バギン!!


シロが横島の部屋のドアを勢い余ってぶち破ると、そこには……。

最愛の師が、見知らぬ少女と、まさに『本気でKissする0.5秒前』状態で固まっていた。


静寂が支配する空間で、師弟の視線が交じり合う。


そして時は動き出す……!


「シ、シロッ!?」

浮気現場を押さえられた様に狼狽する横島忠夫。

「……ん〜」

そして、横島の右手を自らの胸の前で祈るように握り締め、ナニかを待つかのように目を閉じる少女の姿。


「シ、シロ!こ、これはだな!色々と深い訳がだな!?」

ちなみにその体勢で言い訳しても効果はなさそうだ。


「……、どういう……」


ほら、


「如何言う事でござるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


ね?


シロが吼える。

あおーーーーーーん!!

後ろに狼が見えた。


「説明を要求するでござるよ!!」


と、その時であった。


私は胸の奥に温かい物を感じていた。

握り締めた横島の手から伝わる横島の体温、頬に触れた横島の優しさ、肩を掴んだ横島の力強さ。

指を舐める、と言う行為にためらう気持ちが無かった訳ではなかったが、気が付けば私は横島のソレを口に含んでいた。

口にはまだ、横島の血の味が残っている、横島の、だからだろうか? ほのかに甘い気がした。


私は瞼を閉じたまま、横島を待つ。

グルグルと走馬灯のように駆け巡るのは、横島との思い出。


自分でも横島とこんな関係になるなんて思っても見なかった。

それは勿論、横島と同じ学校で、同じクラスだ、と、解った時には密かに、ほんの少しだけ、期待してもいたが。

人生とは本当に何が起こるのか、解らない物である。

こんなに横島を好きになるなんて、こんなに、こんなに愛しいなんて。


まだ中国の学校にいた頃、俺が私に、つまり、伊達雪之丞が伊達雪乃で在り続ける決意をした時から。

その時から私は、横島に、恋をしていた。

否、それよりも、ずっと前からなのかもしれない。


だから私は決断した、後悔、は多分しない。

私は、境界を越える。

その為の一歩を踏み出した。


そして……。


「何をする気でござるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


私と横島はキスをした。


……五秒。


…………十秒。


………………十五秒。


「……ぅん、よ、よこしまぁ……」

「ゆ、雪……!」

押し付けるだけの拙いキス、稚拙で、幼稚な、想いを勢い良くぶつけただけのキス。

目頭が熱い、嬉し涙だ。


やだ、私、キスで泣いちゃうくらい横島の事……って、何、喚いてるの? 横島。

も、もう一回して欲しいの、かな?

そ、そりゃあ、私だってもう一回くらい……、ううん、に、二回とか三回とかしたいけどぉ、へへぇ、言っちゃった。

あ!も、もしかして、そ、その先っ、とか、だったり!?

そ、その、きょ、今日は……、駄目! 危ない日だし、その、ね? ゴ、ゴムも無いし……。

ほら! やっぱり初めてはナマでナカが良いって、いつだったか言ってたじゃない! 

ピートとタイガー達と四人で居酒屋に行った時! 

き、気持ちよさが、その、どうとか……、征服感が、どうとか……。

だから、そのっ、今日はあんまり、楽しめないんじゃ……、ない、かなぁ……?

わ、私は! いつでも楽しいって言うか、う、嬉しいと思うけど……、ゴニョゴニョ。


……、よ、横島がどうしてもっ! って言うなら、……、その……、いい、よ?

も、勿論、ナカは駄目! ナカでは出しちゃ駄目なんだからね! 今日は一番危険なんだから……。

まだ、私達高校生で、収入もないし、そりゃあ横島が、すぐGSになっちゃえば、そんなのは関係ないんだけど……。

でも、今はまだ、ママとか、横島のとこの……、お、お義父さんとお義母さんに認めてもらえるだけの、社会的地位が無いと思うの!

よ、横島とだったら、か、かけおちもいいかなー? なんて思うけど、やっぱり子供の事とか、その後の事とか考えると……。

ううん! やっぱり駄目! 私、皆に私と横島の事認めてもらいたいの!

だから、子供は高校を卒業してから……。


……うん、高校卒業して……、やっぱその頃にはGSとして働いていたいよねっ、二人の名前の入った事務所立ち上げてさ。

横島&伊達除霊事務所〜! みたいな?

あ、でも、その頃には私も横島になってたりして!? えへ、えへへへっ♪


家は、白い家がいいなぁ……、小高い丘の上に、ぽつんとちっちゃな家があるの。

大きな窓で、小さなドア、勿論部屋には古い暖炉があって……、真っ赤な薔薇と、白いパンジーが咲いてて、犬を飼うの!!

庭で子供が、走り回ってて……、横島と二人でニコニコしながらそれを見るの。


私、子供はやっぱり男の子がいいなっ、横島に似た男の子っ!

すっごい元気ないたずらっ子で、でも、横島に似て、とっても優しい子なの。

あ、でもでも、女の子も欲しいなぁ、娘の結婚式で横島がどんな反応するのか気になるし、ふふ♪

三人くらい子供欲しい? やっぱり一姫二太郎くらいがいいかな?

横島が欲しいって言うなら、私、頑張れるから……。


…………。

………。

……。


んもう! だからさっきから何、喚いてるのよ!

私達のこれからに、とっても大事な事話してるんだから……、後ろ? 後ろ後ろって、私は志○じゃないわよ?

後ろが何よ? はっは〜ん、私が後ろ向いたら、後ろから抱きしめる気ね?

この、ス・ケ・!?

「な! なななな! なっ!なんで犬の嬢ちゃんがっ!?」


「な、なんでってお前、気が付いてなかったんかー!?」

「き、気が付かないって、も、もしかして見られてたの!?」


ぎゃーぎゃーと、喚きだす二人、勿論、顔はもんの凄く赤い。

正直、はっきり、ぶっちゃけ、言うと、いちゃついている様にしか見えない。


そんな状況では、

「……、説明を」

「「ひぃっ!」」


「説明を要求するでござるよ〜〜〜〜〜〜っ!!!」


シロが怒るのも無理も無い状況だったわけである。


「あ〜あ、やっぱり暴れてる」

この時のタマモは天使に見えた、と、後に二人は語るのだった。


シロが暴れだし、タマモが駆けつけ、タマモがシロをなだめ、シロに説明を開始。

この間、一時間。


タマモの説明にシロが付いていけず、時間を費やす。

一時間経過。


シロの頭から煙が噴出す、小休止。

一時間経過。


シロの腹の虫が鳴く、食事。

一時間経過。


シロが、雪之丞を認識する、……が、

「先生方は、衆道の気があったのでござるか〜〜〜!?」

誤認。

一時間経過。


母、春奈乱入。

「も〜! 家帰ったら誰も居ないんだもん! お腹減った〜!!」

話、進まず。

一時間経過。


「何? この子狼少女? わー、はじめて見たー!」


「へー、じゃあ、住む所無いんだ、シロちゃん」


「あ、勿論、戸籍とかも無いよね……、ふ〜ん……」

携帯を取り出す春奈。

雪乃、いつだったか似たような事があったなぁ、と思い出す。

一時間経過。


結果。


「そんなこんなでー、新しく娘に成りましたー、シロちゃんでーす! ぱちぱちぱち〜!」

「へ? へ? 如何言う事でござるか?」


「とりあえず、流石に娘って事にするにはちょーっち、無理があるってクロサキ君に、言われたから、

身元引受人って事になってるけど、おーけい?」

「身元引受人、で、ござるか??」


「うん、そーよ、名字はそのまま犬塚だけど、家の三女って事にケテーイ!」


「あ、そーそー、高校一年って事にしといたから、明日から……、は、無理だから、

明日制服買いに行って……、土日挟むから、月曜日から学校ね!」

「が、学校でござるか!?」

「うん、皆と一緒の学校よ〜、楽しいわよ〜!」

「せ、先生と一緒の学び舎……!」


伊達シスターズ、結成!


「……、はて? 某は先程何で怒っていたのだったでござったか?」


「……馬鹿犬#」

「「あ、あはははは……」」


「あ、そうだわ、忘れてたわ!」

「??」


「私の事は、ママって呼んでね♪」
「母上……で、ござるか?」
「マーマ」
「は、母上……?」
「ノンノン!マーマ!」
「母上!母上母上!!」
「いや、だからママって……」
「ははうえ〜〜♪」
「だから、ママ……」

…………。
………。
……。

「はっはうえ〜〜♪」
「はぁ、もういいわ、母上で……」


深夜二時、伊達家御一行を家まで送った、帰り道。

横島は、星を見ていた。


漆黒の闇にキラキラと輝く星、星座に興味のかけらの無い横島だったが、星を見るのは好きだった。

たとえば、雪之丞との鍛錬の後、野原にゴロンと横になって見上げた星空。

痛む体で、互いに悪口や冗談を言い合って、笑いあって……。

馬鹿みたいに楽しかったな、と、ふと思い出す。


今度、雪と星でも見に行こうかな。


そんな事を考えているうちに、思い出した。


「……キス、したんやなぁ」


指先で唇を触る。

可笑しな事に、まだ感触が残っているような気がした。


あとがき


こんにちわー。

おくれましたー、球道です。


しちゃったね、キス。

って事で、ますますGS本編とは絡みにくく成って参りましたー。

このままラブコメで逝ってしまうのでしょうかね?

今回は雪乃の妄想が大暴走〜! の巻、でしたー。

勿論、世界からの呪いだったりしますー、世界を狙える妄想癖(横島専用)とかそんな感じで、ひとつ。


スケベビッチ・オンナスキー様

>雪乃嬢の雪之丞含有率減ってませんか?そりゃすごい勢いで!

ええ、減ってますね!そりゃすごい勢いで!

今回で更に減りましたしね、グングン減りますよ、グ〜ングン減りますよー!


桜川様

>横雪カップルは一体どこまで行くんでしょうか いや、もうどこまでも行ってほしいものですが血が足りるかどうか

たぶん何処までも逝くのでしょうね……、血の件については、肉を食べてください、肉。


東雲様

>んにゃ〜!雪乃ぉ〜!どんどん進んでいくな。パパは許しませんよ!

雪乃はロマンチックが止まらなくなっているので、東雲パパに言われても止まりませんでした、申し訳ない。


ゆん様

>糖分薄いよ!何やってんの?

ブ!ブ○イト艦長!? もっと甘くってそんな無茶な!?


焔片様

>け、血糖値が上がりすぎました。

萌尿病には気を付けて下さい。


アイク様

>楽しいです。

嬉しいです。


シヴァさん様

>ピンク期待してます!

……、む、無理っす! 書けねぇっすよ!!


夢識様

>ばっちこーい!!

よーし、じゃあ次は6−4−3だ! いくぞー! 

おりゃぁ!! (ぶん!) かきーん!!


kamui08様

>俺もされてみた…ゲフンゲフン!

そりゃ勿論、球道もされてみた…ゲフンゲフン!!


unamu様

>この雪乃の乙女チック(死語か?)さにはかなわねーなー

恋する乙女は無敵なのです。 と、誰かが言っていた気がします。


内海一弘様

>横島君、いけ!いってしまえ!!むしろ逝ってしまえっ!!

>この状況で手を出さないなら君はただのへたれだ!!(笑)

むしろ雪乃が逝ってしまいました(笑)

勿論横島はへタレ確定ですね。


見習い悪魔様

>怪我した横島の指を雪乃がちゅぱちゅぱ舐める前戯のシーンなんか吐血ものですよ!

おかーさん! 洗面器洗面器!! 血ぃ吐いた血ぃ吐いた!!


孔明様

>横島が羨ましいぜコノヤローーー!!!

俺もだぜコノヤローーー!!!


盗猫様

>大変面白いので続き待ってます(^^)

待たせてしまったようで、申し訳ないです!

頑張って書きますね!!ファイトだ、俺!!


さて、次回の雪乃ちゃんは〜〜!?


雪乃、はぢめてのお泊り!?

シロ、マーキングする!

タマモ、飛んでったお揚げの行方!?

の、三本です!


ジャン! ケン! 

ばっちこ〜〜い!!

うふふふふっ!?


※この次回予告はフィクションです、確実に次回の内容とは関係ありません。期待されても困ります。正直、すまんかったです。

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