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「GSもしも話3(GS)」

シマンチュ (2006-12-12 23:49)
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GSもしも話 ケース3
もしも犬飼が・・・・・・


「たーーー!!!」

気合と共に振られた霊波刀が、飛んできた野球ボールをすべて叩き落した。

「やった!」

『すごい、八つも同時に・・・!』

茂みの中から、バンダナを巻いた少年と、袴姿の少女が出てくる。
横島とおキヌだ。

「これも先生の指導のおかげでござるよ」

満面の笑みで、銀髪の少女――シロが答える。

彼らが今何をしているのかというと、妖刀八房に対抗すべく修行を行っているのだ。

「はっきし言って、俺は何もしていないからな。これもシロの実力だよ。
この調子でがんばろうぜ」

そう言いながら、シロの頭をなでる。

シロは笑顔のまま、「はい!」と答えた。尻尾はブンブカ振られている。

『他人事みたいにいってないで、自分も修行をしたほうがいいんじゃないですか』

おキヌはそう言いながら、横島たちを見て苦笑している。


「ふ、そんなままごとで、拙者に勝てるはずがなかろう」

『えっ!?』

「い・・・犬飼!!」

「これが、あの化け物なのか!?」

ほのぼのとしていた三人の前に現れたのは、一人の男だった。

この男こそ、シロの父を切り殺し、人狼族の秘宝である八房を盗み出した犬飼ポチである。

「だが、確かにこの短期間でそこまで腕を上げるのは上出来だ。
それにその姿・・・見ちがえたぞ」

犬飼は、不敵な顔で笑う。

自分が負けるはずが無いという自信がにじみ出ている。

「不覚・・・!!接近に気付かなかったでござる!!」

「満月までまだ間があると思って油断した!!
とっくにこんな近くまで来てやがったのか!!」

シロと横島は驚愕しながらも、この場を切り抜けるために戦闘態勢を取る。

・・・横島はへっぴり腰であったが・・・・・・。


「なあ、シロ。お前には才能がる」

犬飼が優しい声になる。

「フ・・・拙者のところに来い」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

『・・・・・・・・・』

その場に沈黙が降りる。

「・・・・・・こ・・・」

その沈黙を破るかのように、横島が口を開いた。

「こいつ・・・・・・・・・


ロリコンだったのかーーーーーー!!!???」

『「えええええーーーーー!!!!!」』

シロとおキヌが叫んだ。

「いやーーーー!!!!サイテーーーー!!!!
こんな子供にプロポーズッすかーーーー!!?? 」

横島が、犬飼に突っ込みを入れまくる。

これで動揺してくれたら、どうにかなるチャンスが生まれるかもしれないという考えがあったからだ。・・・たぶん・・・きっと・・・おそらく・・・・・・。

しかし、犬飼はまったく動じていなかった。

さすがにネタがなくなったのか、横島も口を止める。

「フ・・・・・・


そのとおり!!!!拙者はろりこんである!!!!」

『「「なにーーーーー!!!!????」」』

犬飼、カミングアウト!!

横島、シロ、おキヌの三人は、驚きのあまり顔がM○R隊員の様になっている。

ロリコンだと認めた犬飼は、シロをじっとりと眺める。

その目は、よく大きいお兄さん方が可愛いお子さんを見るときにする目と同じだということは、この三人は知らない(横島は、オープンスケベだし)。

ゾワワワワワ・・・・・・!!

その視線に、シロの全身から鳥肌が立つ。

「ふ・・・ふざけるなーーーー!!!!
父のカタキめーーーーー!!!!!」

挫けそうになる心を叱咤し、シロは霊波刀を右手に出して、犬飼に突っ込んでいく。

「何を言っている。
拙者はおぬしの父との約束を果たすためにしたのだぞ」

意外そうな顔で、そうのたまう犬飼。

「へ?」

失速するシロ。

いきなり父の敵である犬飼から、父との約束という言葉が出てきたら当然であろう。

「どういうことでござる!!」

今にも掴み掛からんという表情で、犬飼に怒鳴る。

もっとも、体の距離は離れていくが・・・・・・。

ロリコンだとぶっちゃけた者の前には近づきたくないみたいだ。

「犬塚はいつも言っていたぞ。
シロと結婚する奴は、自分より強くなくてはいかんと。
だから、拙者は必死に修行し、そして、この八房を手にし、犬塚に勝つことが出来たんだ。
そして、犬塚は拙者にこういった。
シロをたのむ・・・と・・・・・・」

なんかすがすがしい表情で語りだす犬飼。

シロは固まっている。

横島とおキヌも固まっている。

そりゃ、父の敵だと思っていた奴が、父から自分を託されたというのだから分からんでもない。

「さあ、シロ・・・・・・
拙者とすばらしい世界へ旅立とうじゃないか」

犬飼はそう言いながらシロとの距離をつめる。
目はなんか逝っちゃてる感じだ。

「い・・・・・・・・・


いやーーーーー!!!!!センセーーーーー!!!!!」

シロは錯乱し、横島の首に抱きついた。

まだ子供であるシロには、犬飼の欲望まみれの視線は毒が強くて耐えられる代物ではないようだ。

「その男は・・・確かあの夜、拙者に傷を付けた者だな」

犬飼は、横島に殺気を含んだ視線を向ける。

その殺気は、傷付けられたときの恨みよりも、今シロに抱きしめられているという嫉妬のほうの比重が高かった(1:10くらい)。

「まさか・・・・・・貴様がシロの・・・・・・」

その目に、どんどん殺気が加わる。

「そ・・・そうでござる!!
この横島先生こそが、拙者の夫となる男でござる!!」

『「えええええーーーーー!!!???」』

いきなりぶっちゃけたシロに、横島とおキヌが叫び声を上げる。

「貴様・・・横島とかいったな・・・・・・コロス・・・・・・」

『横島さん・・・・・・説明してもらえませんか?』

八房を握り締め、全身からヤバイオーラを放つ犬飼と、今にもどっかの邪神(たぶん、アンリ・・・)でも呼び出しそうな真っ黒いオーラを放つおキヌ。

その二人ににらまれ、横島の体は金縛りにでもあったかのように動くことが出来なくなった。

そこへ、


「ちょっと待ったーーー!!!」

どこからか声が聞こえた。

みると、林の中から次々と男達が現れてきた。

「村の連中か!」

犬飼が警戒する。

横島は、これで助かると思った。


・・・が、世の中そんなに甘くない。


「シロの夫となるのはお主じゃなくて拙者だ!!」

「いや、俺だ!!」

「いや、オレだ!!」

「いやいやわしに決まっている!!」

現れた男達は、次々に、自分がシロの夫であると主張しだした。

「こ、これはいったいどういう事なんだ!?」

さすがの横島も戸惑っている。

それもそうだろう。助けが来たと思ったら、そいつらみんなシロを狙っているし。

「そ、そう言えば、よく村に居たときに皆が妙に優しかったり、甲斐甲斐しかったりしていたでござる。それに、ときどき全身に悪寒を感じたりしていたでござる。今思えば、そのときの皆の目は、あの犬飼のものとよく似ていた感じがするでござるよ」

「ま・・・マジかよ・・・・・・」

村の住人は、みんなして炉かよ!!

心の中でそう突っ込む横島であった。

まあ、人狼の女性はかなり貴重なので、将来のために今からつば付けておこうとする輩も居たりするが(だが、今のシロを見てその輩はさらに数が減った)。

「ふん、お主等にシロはもったいないわ!!
シロにふさわしいのは拙者のみ!!」

「なにお!!」

「ならば誰がシロにふさわしいか・・・」

『『いざ、勝負!!!』』

犬飼と人狼族男衆による、シロ争奪戦が勃発した。

自分以外はすべて敵!!聖杯(シロ)がほしければ、汝、その力を持って最強を証明せよ!!

キィン!!ガキィッ!!ザン!!グチャ!!ボキボキ!!ゴキャア!!グシャッ!!

ポンポイスポポイ馬鹿○ンポ!!武○伝!武○伝!!チャンチャカチャンチャン・・・・・・

剣戟の音と共に、聞こえたらヤバイだろうという音も聞こえる。

・・・時折、わけのわからない音も聞こえるが、それは気にしてはいけない。


「あれだけの男に思われるなんて、女冥利につくわね、シロ」

いつの間にか、横島たちの隣に、美神が立っていた。

ああ、これで今度こそ助かったと安堵する横島。


・・・が、やっぱり世の中そう甘くない。


「そう言えば、横島君」

「なんす・・・・・・」

横島の本能が、美神の方を向かないように体を押さえ込む。

「さっきシロが言ってたことだけど、誰が誰の夫になるって?」

声こそ穏やかだが、その雰囲気は、猛獣を思わせる。

「私の聞き間違いじゃなかったとすると、たしか、横島君がシロの夫になるのよね」

美神の体から噴出す霊気が、どんどん強くなる。

『そういえば、そんなこといってましたねー。
そこんとこどうなんですか、横島さん?』

全身から、人類すべてを殺せそうなほどの呪いを持つものを召喚する勢いで真っ黒いナニカがあふれ出しているおキヌが、美神たちの会話に加わった。

人狼ズも、戦いの手を止め、横島に鋭い視線を向ける。

「ひ・・・・・・」

横島は蛇に睨まれた蛙のごとく動けずに居た。

「センセ〜〜・・・」

シロもその空気に耐え切れず、横島に抱きつきブルブル震えていた。

それを見た全員の殺気が倍増し、ますますシロが怯えて・・・という、マイナススパイラルな構造が出来上がった。

「ねえ〜〜、横島君、
さっさと教えてくれな〜〜い?」

『くすくすくす・・・・・・
ねえ、横島さん・・・早く教えてくれないと、食べちゃいますよ。
わたし、くうくうおなかがないてます・・・・・・』

美神の手にある神通棍は、念の出力に負け鞭状に変化し、バチバチとスパークが起きている。

おキヌは、どっかの巨乳でごーごーなヒロインが乗り移り、もう体からヤバイモノが出てこようとしている。

人狼ズ(犬飼含む)も、横島に剣を向けている。

普通の健康な人間も、心臓発作起こすんでね?と思われる雰囲気の中、


プツ・・・・・・。


ガバチョッ!!


ダッ!!!!


ついに緊張の糸が切れた横島は、シロを抱きかかえる(お姫様抱っこ)と、すさまじい速さで逃走した。

『『『逃がすか!!!!』』』

その場に居る全員の心が一つになった。

『待てコラーー!!』

満月にもなっていないのにいきなりフェンリル化する犬飼。

美神達は、犬飼にしがみつき、横島たちを追いかける。

ここに、チキチキシロ争奪!鬼ごっこが開始された。


人狼族の長老は、

「・・・・・・もうやだ」

と、某赤い弓兵並に心が磨耗していたりする。

逃げ足だけは人界最速の横島は、人狼ズが付いている美神たちを悉く出し抜き逃げ回る(なぜか、人狼の鼻でさえ見失う)。

町の中がろーが、山の中だろーが、水の上だろーが、逃げる横島、追う美神・おキヌ&人狼ズ。

この鬼ごっこは、いつの間にか世界中を巻き込む大騒動と化し、神魔の間でも、この鬼ごっこの賭けがはやり、アシュタロスもこの賭けに乗って、人界に攻めることをやめてたりする。

横島を見つけるたびに、シロがどんどん女っぽくなっていったり、ある日からお腹がでっかくなっていったり、気付いた時には、シロの手に小さい赤ん坊らしきものが見えたりしたが(そのたびに全員の怒りメーターがどんどん高まり、比例するかのように被害が大きくなっていっている)、それでも鬼ごっこはいつまでも続き、平行世界(原作)でのアシュタロスの反乱の時と同等以上の被害総額をたたき出したりするが、もはやこのメンバーにとってはどうでもいいことだろう。


余談だが、アシュタロスを倒すために過去からやってきた美智恵は、アシュタロスの反乱が起きていないことに呆然とし、TVでフェンリルに乗って破壊活動を起こす娘(なぜか耳が尖って見える)を見て驚愕し、それを止めに向かったら娘(なぜか魔力を放出してるっぽい)に血走った目で「邪魔!!」と言われ、実力で止めようとしたら逆に返り討ちにあい、病院で魘されることになる。
ついでに、旦那と一緒に居るこっちの美智恵も同じように床に伏せて魘されていたりするが、まあ、どうでもいい話である。


おわれ


あとがきっぽいもの
電波の受信が予想以上に良好なので、三日連続で投稿してしまったシマンチュです。
今回はシロです。後半凄いことになってます。
美神がああなったのは、たぶんでっかい狼さんと一緒にいたからです。母に勝ったのは、たぶん、魂にあった、なんかの結晶の力が百パーセント発揮されたからです。理由は不明です。まあ、おそらくしっとパゥワ〜のおかげだと思います。
今のところねた切れなので、連日投稿はもう無理ですが、また電波を受信したら投稿するのでまっててください。

―――さあ、いくぞ読者共、
電波の受信は十分か?―――

・・・てなわけで、また今度!!

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