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▽レス始

「二人三脚でやり直そう 〜第三十話〜(GS)」

いしゅたる (2006-12-03 12:01)
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「あ、あれが横っち……?」

 埠頭の片隅。この近くでタクシーから降り、ここまで走って来たおキヌと銀一は、倉庫の陰から身を乗り出して海上の戦闘に見入っていた。
 戦闘が繰り広げられている場所とおキヌたちの場所は、200メートルも離れていない。銀一はもう少し近付けるんじゃないかと口にしていたが、メドーサに魔力砲という遠距離攻撃手段があることを知っているおキヌからして見れば、これでも近付き過ぎだった。
 そういうわけで、この距離での観戦となっていた。今はちょうど、竜神の装具を身につけた美神と横島がメドーサと相対しているところであった。

「横っちって空飛べたのか……?」

「いえ、あれは小竜姫さまの装備を借りてるせいだと思います。ほら、よく見れば横島さん、両手に籠手をつけてるじゃありませんか」

「あ、ホントだ……」

 目を凝らし、おキヌの言ったことを確かめた銀一。やがて横島が、美神に代わってメドーサの前に出て、前衛と後衛を交代した。
 右手に緑色に光る霊気の籠手――ハンズ・オブ・グローリーを展開し、目にも止まらぬメドーサの攻撃を、まるで先読みしているかのごとくかわし続けている。

「す、すごいです、横島さん……!」

 竜神の装具があるとはいえ、その動きはおキヌの予想を大きく上回っていた。彼女は感動さえ伴った驚嘆の声を上げ、隣の銀一に至っては旧友のあまりの実力に言葉を失っている。
 やがて横島とメドーサは動きを止めた。そして、横島が何やら話し始める。離れたおキヌたちには話の内容はわからなかったが、かなりのハイテンションなのはわかった。
 そして、その話が終わると同時――横島の正面のメドーサ、そして背後の美神が、何かを叫びながら同時にラリアートをかました。

「「……は?」」

 一体何が起こったのか、おキヌと銀一は理解に苦しんだ。前後のラリアートを同時に首に食らった横島は、悲鳴を上げて海に落ちる。
 そんな二人の様子に気付いていない美神とメドーサは、敵同士であるのを完全に忘れているかのように、合体技が決まったことを喜んでハイタッチをした。
 が、直後にそれぞれの立場を思い出したようで、突然距離を取って互いに睨み合った。海に落ちた横島も再び空に浮き上がり、美神の後ろに戻る。

「……なんだったんだ、今の……?」

「さあ……?」

 銀一の疑問におキヌが首を傾げるが、実のところ心当たりはあった。
 おそらく――というか間違いなく、敵味方から同時にツッコミ入れられるような何かを、横島が口走ったのだろう。あんな異常な状況の原因は、それしか考えられない。――何を言ったのかは知らないが。
 そして、二人の困惑をよそに、戦闘は続く。美神と横島の、裏技・反則技・奇策・珍態・等々を織り交ぜた息の合ったコンビネーションに、メドーサは自分のペースを取り戻すことが出来ず、徒にスタミナを消耗していた。
 やがて、メドーサが魔力を爆発させて二人を吹き飛ばして距離を取ると、何やらブツブツとつぶやき始めた。

 そして――戦線離脱していたはずの小竜姫が、三人の眼前まで飛んで行く。

「……なんだ?」

「ええと……何でしょうか? なんか霊感に激しく訴えるものがあるんですが……」

 眉根を寄せる銀一。わけもわからず脂汗がダラダラと浮かび上がるおキヌ。
 見れば、その場に居合わせている横島と美神は、思いっきりビビリ入った様子で慌てて地上に逃げた。メドーサだけが気にすることなく、小竜姫と対峙していた。
 メドーサが、小竜姫に向かって魔力砲を放つ。しかし小竜姫はこともなげにそれを弾き、そしておもむろに竜気を噴き上げた。
 その圧力は大気を震わし、離れた場所にいるおキヌたちも、まともに目を開けていられないほどだった。

「な、何が起こってるんだ!?」

「わ、わかりません!」

 ――やがて――


 ズドォォォォンッ!


 離れていてもなお鼓膜を震わすほどの大爆発が、メドーサを中心にして巻き起こった。

「な、何が……!?」

「うわ……あれじゃ、骨も残らないんじゃないか……?」

 乱暴に肌を撫でる爆風に、おキヌは髪を押さえてうめき、銀一は両腕で顔面をガードして率直な感想を漏らす。
 おキヌもその意見には同意したい気分だったが、メドーサという魔族がどういう相手かを思うと、こんなに簡単に終わるとは思えなかった。そのため、いまだ黒煙のくすぶる空間を警戒して凝視する。

 ――と。

「……あれ?」

 その黒煙の陰に隠れ、そそくさと離れていく一つの影を見つけた。
 ――言わずもがな、メドーサである。横島や美神は元より、小竜姫さえ気付いた様子がない。

「メドーサが逃げる……!? 銀一さん!」

 追う者がいないという状況を見た瞬間、おキヌは反射的に銀一に声をかけた。

「え?」

「体を頼みます!」

 言うが早いか――
 銀一が反応するよりも早く、おキヌは幽体離脱して空を飛び、離れて行くメドーサの後を追った。

「ちょ、ちょっと!? 体を頼むって……え? それって幽体離脱ってやつ!?」

 突然ぐったりしたおキヌの体を抱え、銀一はあからさまに狼狽していた。しかし、おキヌはそれに構っている余裕はなかった。

 ――メドーサとの第一次接触。ここからが始まりだから――

 豆粒ほどにしか見えないメドーサの背を追いながら、おキヌは脳裏に思い浮かんだ追跡の必要性を、もう一度噛み締めた。

 核ジャック事件、アシュタロスの乱、魔神大戦、大霊障――呼び方は様々だが、横島が心を散らせたあの事件は、元を正せば全てこのメドーサとの初顔合わせから始まっていた。
 おキヌが横島と共に一度体験した歴史が繰り返されるならば、しばらくはメドーサとの対決が続くはずである。それらの戦いで先手を打てれば、それだけ有利に事を運べるはずだ。ひいては、仲間の危険を減らすことにも繋がる。
 それに、それ以外の個人的な感情としても、それら事件のうちでこれから最も早く起きるであろう被害――白龍会道場の乗っ取りと壊滅は、出来る限り避けたい。片手で数える程度の回数でしかないが、既にそこに所属する人間と交流を持ってしまったのだから。
 その為には、メドーサ自身の動向を直接掴んでおくのが、一番の近道だった。

 昔取った杵柄とでも言うべきか――おキヌは霊波を消し、自らの幽体の姿を消した。こうすれば、少なくとも霊波と視覚では追跡に気付かれる心配はない。

(行き先は白龍会? それとも……?)

 逃げるメドーサがどこに向かうか―― 一抹の不安があるものの、それを確かめる為の追跡である。おキヌは気付かれないよう、慎重に霊波をコントロールしながら、自分に背を向けるメドーサの後を追った。

 ――そして、四、五十分ほど飛んだところだろうか。

 メドーサは、木々の生い茂る小高い丘に差し掛かったあたりで、急に高度を下げた。
 そして――その向かう先には。

(あれは……)

 四方を森に囲まれたそこには、寺院と思しき建物があった。


   『二人三脚でやり直そう』
      〜第三十話 プリンス・オブ・ドラゴン!!【その5】〜


「……申し訳ありません……不覚を取ってしまいまして……」

「い、いえいえ、そ、そんなことはありませんよ?」

「そ、そそそうね。メドーサも撃退したことだし、結果オーライってやつじゃない?」

「そそそそうじゃ。気にすることはないぞ?」

 ――国道を走るワンボックスの車内――
 言葉通り申し訳なさそうな顔をしてうなだれる小竜姫に、横島、美神、天龍の三人は、うまく呂律の回っていないあからさまな挙動不審の様子で、必死に彼女を慰めていた。
 その車内には、助手席の銀一、運転席には彼のマネージャー、後部座席には美神、小竜姫、横島の順で並んでおり、天龍は小竜姫の膝の上である。最後部の座席にはヤームとイーム、そしていまだ霊体の戻っていないおキヌの体があった。
 鬼門の二人は、自らの車でそのワンボックスの前を走っている。石化したブラドーもあちらで運んでもらっていた。

 ――あの後、メドーサに強力無比な攻撃を叩き込んだ小隆起……もとい小竜姫は、唐突に正気に戻った。
 前後の状況もわからずに狼狽する彼女は、どうやら暴走中のことは覚えていなかったらしい。人格が微妙に変わっていたせいかもしれない……などと考えてしまったのは、横島だけの秘密であるが。
 そして、暴走中の小竜姫にこの上ない恐怖を覚えた横島と美神は、記憶がないのをこれ幸いに、ずっと気を失っていたと嘘を教え込んだ。
 アレは精神衛生上、非常によろしくない。出来ればなかったことにしておきたいというのが、二人の――というより、その場にいた全員の――共通する認識だった。

 そして、そこに現れたのが、動かないおキヌを担いだ銀一だった。

 旧友との予想もしない突然の再会に驚く横島。銀一は再会の挨拶もそこそこに、おキヌが幽体離脱して、逃げたメドーサの追跡を始めたことを説明した。
 それを聞いた小竜姫が、天龍の身の安全を確保するため一旦妙神山に戻ろうと言い、銀一が所属事務所に連絡してワンボックスを一台手配してもらった。人数が人数なため、鬼門たちの運転する一台だけでは無理があったのだ。
 ――まあ、現場に到着したワンボックスの運転手、銀一のマネージャーの人は、鬼門たちとヤームとイームの姿を見て一度は大騒ぎしたものだが。
 そして今に至る――というわけである。

「しかし、この場で最も力ある私があのような醜態を……これでは武神失格です」

 その車内で、メドーサが撤退するまでずっと気を失っていた(と思い込んでいる)小竜姫は、自分の不甲斐なさを激しく悔いていた。

「あー……確かにアレは武神の戦い方じゃないかも……」

 それに対し、美神は頬をぽりぽりと掻き、あさっての方に視線を彷徨わせながら、ぽつりとつぶやいた。
 彼女が言っているのは暴走時のことであるのだが、そのつぶやきを耳にした小竜姫の方はそんなことわからず、ただただ消沈するのみである。受けた傷の痛みも手伝っているのか、彼女の気分は下降の一途を辿っていた。

「私は……私はっ!」

「ぐええええっ! 絞まるっ! 絞まるぞ小竜姫ぃぃぃっ!」

「しょ、小竜姫さま落ち着いてええええっ!」

 精神に追加ダメージを食らった小竜姫は、思わず腕に力を込めてしまった。結果、その腕の中の天龍の首が絞まり、彼は潰れたカエルのような悲鳴をあげる。横にいた横島はさすがに拙いと思い、小竜姫をなだめにかかった。
 ――が。

「あ、あだだだ……か、体が……いた、いたた」

「……あんまり無理しない方がいいわよ。私だって、じっとしてるので精一杯なんだから」

 動こうとして痛みに顔を歪めた横島に、美神が言葉を投げかけた。よく見れば、彼女も痛みに耐えているらしく、額にうっすらと汗が滲み出ていた。
 竜神の装具により、人間の限界を超えた力を行使した代償である。一人分の装備を二人で折半したのでこの程度で済んでいるのだが、もしどちらか一人が装備を独占していたのであれば、もっとひどい反作用に苦しんだことだろう。
 ……まあ、八兵衛の時と一緒である。

「ところで横っち。あの場でおキヌちゃんを待ってなくて良かったんか?」

「それなら心配いらないわよ」

 助手席から振り向いて横島に訊ねた銀一に、横島の代わりに美神が答えた。

「今のおキヌちゃんは生霊だからね。あんたには見えないだろうけど、『魂の緒』が肉体と霊体を繋げている限り、おキヌちゃんは自分の体の位置を見失ったりしないわ」

「へー。そういうもんなんか」

 横島がその場にいるせいか、銀一の口調はまた故郷の方言に戻っている。

「それにしても驚いたわよ。まさか、横島クンの幼馴染にあの近畿剛一がいたなんて」

「あっはっはっ。でもそりゃ、こっちの台詞でもあるねんな」

 美神の言葉に、銀一は苦笑した。

「横っち、しばらく見んうちに、あないな超常戦闘やるよーになって。まあ、前々からどっか人間離れしとる思うとったが……」

「待て銀ちゃん。俺のどこが人間離れしとるっちゅーんじゃ」

 横島にとっては聞き捨てならない言葉だったのだろう。即座に反論した。
 しかし銀一は、懐かしそうに目を細め、その問いに答えた。

「……たとえば、六年生のねーちゃん達の着替えを覗いて、相手と自分とこの2クラス分の女子全員から追いかけられて見事逃げ切った時とか?」

「う」

「ついでにその翌日、屋上から逆さ吊りにされても、解放された瞬間に元気を取り戻してスカートめくりした時とか?」

「……こいつの馬鹿は昔からだったのね……」

 銀一の暴露に、美神が小竜姫越しに横島を半眼で睨む。

「せ、せやけど銀ちゃん! 俺と一緒に覗きとかスカートめくりとかしたんは、お前が一番多かったやん! しかも吊るし上げられるんはいつも俺一人やったし!」

「そないなこと忘れたわ」

「あー! なんやその台詞は! あの頃の友情はどこいったー! ……あーもーええねん。お前みたいな二枚目キャラとは、思春期以降仲良うできんわ」

「何をひがんどんねん! ひがみたいんはむしろ俺の方や! あの頃やって、俺なんかより、お前の方がよっぽど――『こんばんはー。戻ってきましたー』――どうわっ!?」

 銀一が何か言いかけたその時、暢気な声が車内に響いた。声の主は、言うまでもなくおキヌであった。
 突然、車内の天井から逆さまになって上半身を生やした彼女に、銀一が仰天する。おキヌはそれには構わず、するりと壁抜けを完了させて車内に入る。

「お帰り、おキヌちゃん。メドーサの追跡やってたんだって? 大丈夫だった?」

『はい、大丈夫です。横島さんも、無事なようで何よりです。……よいしょっと』

 横島の言葉にそう返し、おキヌは自分の体に戻った。

「それにしても、メドーサの追跡なんて無茶やるわね。気付かれたらどうしようもなかったでしょうに」

「私、今回は何もしてませんでしたから。これぐらいはやっておかないと……」

「おキヌさん、メドーサはどこに逃げたのですか?」

「あ、はい。えっと……地図、あります?」

 小竜姫の問いに答えるため、おキヌは誰ともなしにそう訊ねた。

「地図なら……ほれ、横っちの目の前に」

「お、これか。ほら、おキヌちゃん。……ってて」

「大丈夫ですか?」

「ん。これぐらいへーきへーき」

「ありがとうございます。無理しないでくださいね? えっと……」

 痛みに耐えながら冊子の地図を差し出す横島。彼から地図を受け取り、おキヌはパラパラとページをめくる。
 そして、目的のページを見つけると、身を乗り出して小竜姫の目の前に地図を広げ、ある一点を指差した。

「ここです。お寺みたいな建物があって、そこに逃げ込んで行きました」

「そこって……」

 おキヌが指し示した場所を見た美神は、眉根を寄せた。

「知ってるんスか?」

「ええ。場所がそのあたりで寺だってんなら、それ以外にないはずよ。『宗教法人・白龍寺』『除霊事務所・白龍GS』『霊能格闘道場・白龍会』の三つの看板を掲げる寺。有名ってほど有名じゃないわね。業界での知名度は、せいぜい中の上ってところかしら」

「そこに逃げ込んだということは、人間の除霊士がメドーサと繋がっているということですか?」

「さあどうかしらね? 状況からして、その可能性も大いにあるでしょうけど」

 肯定も否定もしない美神の言葉に、小竜姫は思案顔になる。

「調べる必要がありますね……美神さん、霊能格闘道場と言ってましたね? 誰かを入門させて、調査させることはできませんか?」

「ちょっと難しいわね。この白龍会がメドーサと繋がってるなら、潜入調査をするにはそれ相応の危険が付きまとうわ。入門させるとなると、実力のある若手、それもGS免許を持っていない奴に限るでしょ。
 ……けど横島クンはメドーサに顔が割れてるし、唐巣先生のところのピートにしたって、父親のブラドーが顔を見せているから関係を疑われることは間違いない。潜入調査って線は諦めた方がいいと思うわよ」

「なら、俺が協力しよか?」

「銀ちゃん?」

 横から入ってきた銀一の言葉に、横島が驚いたような声を出す。

「却下。霊能のれの字もない近畿クンじゃ、仮に入門したとしてもメドーサまで辿り着けないわ。芸能界の仕事も暇なわけじゃないだろうし、何より危険すぎるわよ」

「そりゃそーや。せやけど俺、今度始まる『踊るゴーストスイーパー』ってドラマに主演で参加してんねん。役作りの一環って名目で見学させてもらえれば、調査できるかもしれへん」

「確かにそれも一つの手だけど……見学って形だと、見れるところなんて限られちゃうから、結局意味ないわよ」

「あ……そか」

「他に手は……」

 美神に説き伏せられ、口を閉ざす銀一。小竜姫は、他に何か調査の手段がないかと考え始める。

「っていうか小竜姫さま、メドーサの方を気にするのもいいけど、まずは休養を優先させない? この体の痛み、早いとこどーにかしたいんだけど。小竜姫さまだって横島クンだって同じような状況なんだろうし」

 その思索を中断させる美神の言葉に、小竜姫は「そうですね……」と少し黙考した。

「……ひとまずの危機は脱したわけですし、諸々の話し合いは回復した後ということにしましょうか」

「そうしてくれると助かるっスねー。……あ、そういやこいつら、どうなるんスか?」

 言いながら横島が指し示したのは、最後部の座席に座るヤームとイームだった。
 しかし二人は、慌てるどころか得意げに胸を逸らした。

『ふっふっふっ……それがな、聞いて驚け。俺たちはなんと、天龍童子殿下の家臣に抜擢されたのだ!』

「……殿下?」

 その言葉を聞き、小竜姫は胸元の天龍に視線を向ける。その目は「本当ですか?」と訊ねていた。
 天龍はその問いに、「うむ」と鷹揚に頷いた。

「聞けば、こやつらも悪気があって余を狙っていたわけではないそうじゃ。メドーサに騙された単純さや父上を逆恨みした性根は一考の余地ありじゃが、それは余の元で矯正していけば良いこと。
 何より余も、そろそろ家臣の一人や二人欲しいと思っておったところじゃし、この際細かいことは気にしないで良かろう。帰ったら父上に取り成してやらんとな」

「細かいことって……ご自分が狙われていたというのに、なんと大雑把な……」

 アバウトに締め括った天龍の言葉に、小竜姫は呆れたような表情を浮かべた。

 その後は、銀一が現在の横島のことを色々と聞いてきたので、おキヌはやや控えめに、美神は遠慮呵責なく、横島の日常を暴露していた。たまに小竜姫が話に入り、修行風景のことを話したりもする。
 それらを聞いた銀一は、あるいは興味深げに頷き、あるいは変わってないなと懐かしそうに目を細め、あるいは爆笑して転げまわった。そして、お返しとばかりに小学校時代の恥ずかしい思い出を遠慮なくぶちまける。
 横で聞いている横島としてはたまったものではなかったが、全身を駆け巡る痛みのため、強く止めることができなかった。処刑台で磔にされている囚人の心境はこんな感じかもしれないとか思いつつ、目の幅いっぱいに涙を流していた。

「まあ……逝きろ」

「字が違うっちゅーねん」

 天龍の慰めになっていない慰めにも、横島は力なくツッコミを入れるしかできなかった。


 やがて二台の車は、妙神山の麓へと辿り着いた。
 あの険しい山道は、車の通れる場所ではない――と思いきや、鬼門たちの運転する車が山道に差し掛かると、突然狭い山道が広がった。

「空間歪曲型結界の一種です」

「ああなるほど」

 驚く一同に、小竜姫はその一言でもって説明した。美神だけが、それだけで全てを悟ったようだった。
 どういうことか聞いてみれば、空間を捻じ曲げてループ空間を作り出す結界が、世の中には存在するらしい。かの有名な『メビウスの輪』もその一つである。その『空間を捻じ曲げる』という技術の応用として、一定条件を揃えた時に狭い道を一時的に広くするという術があり、それがこの山道に使われているのだそうだ。
 まあ確かに考えて見れば、小竜姫たちが俗界に行く時は、鬼門たちが車を運転するのだ。修行者のために山道を厳しくしているとはいえ、その車が行き来できないでは話にならない。

 ともあれ、その広がった山道を、鬼門の車に続いてワンボックスが通っていく。二台の車は、やがて修行場へと到着した。

「では、横島さんと美神さんは、修行場内の霊泉で傷を癒してください。私は今回の件を、竜神王陛下にご報告申し上げてきます」

「えー? 小竜姫さまも温泉に入るんじゃないんスか?」

 残念そうな横島に、美神が冷たい視線を投げかける。小竜姫が温泉に入らないことで、なぜ横島が残念がるのか……ということは、もはや言わずもがなだが。

「私の方は、帰りの車内で体内の竜気を廻して、自然回復力を高めていましたので。全快には程遠いですが、問題はありません」

 そう言って、小竜姫は一旦修行場の奥へと引っ込むと、俗界用の服から普段の衣服に着替えて出て来た。彼女はそのまま空に飛び上がると、どこかへと飛んで行った。
 それを見送った後、一同は鬼門の案内のもと、修行場の中へと入っていく。霊泉に入ることを薦められたのは横島と美神だけだったが、別に減るものでもないので、他のメンバーも一緒に入ることになった。
 ――で、その温泉の中で。

「……どうした横っち? トイレでも我慢しとんのか?」

「……あの仕切り一枚隔てた向こうに、美神さんの裸体が……いやいや、おキヌちゃんも一緒にいるんやから、覗いたら俺が悪者……いやいや、せやけど桃源郷をみすみす逃すわけには……いやいや、せやけどしかし……」

『色々大変だな、お前も』

『ど、ど、どーしよーもないんだな』

 何かを葛藤している横島に、銀一と竜族コンビは肩をすくめていた。

「何をしようとしているが知らんが、その体で無茶するでない」

「うぎゃおぅっ!?」

 その横島を天龍がつつくと、横島は無様な悲鳴を上げて悶絶した。
 が、なんだかんだで霊泉の効果は結構なもので、上がる頃には横島の体の痛みはだいぶ引いていた。小竜姫が帰ってきたのは、ちょうど全員が温泉から上がったところだった。

「早かったわね? 竜神王様って会議中じゃなかったの?」

「そうだったんですが……殿下に起こったことは既に陛下のお耳に入っていたようでして。よほど、殿下をご心配なさっていたのですね。会議を中断してまで私の報告を優先してくださいました」

「竜神王って言っても、子の親ってことなのかしらね」

 美神のつぶやきに、小竜姫は「そうですね」と相槌を打ってくすりと微笑した。

「それで、今回のことで殿下をお守りしてくださった関係者全員に、望みの褒美を賜ってくださるそうです」

「ま、とーぜんよね。でも、だいぶ散財したんだから、それ相応のものを貰うけどいい?」

「はい。そうですね……ここの蔵に、昔の修行者たちがお布施として納めてくれた小判があるのですが、それでいいですか? 今の俗界では、古銭としてかなりの値がつけられていると聞き及んでますし」

「そうね。で、どれぐらい出してくれるの?」

「千両箱で十箱ほどです」

「千両箱十箱ね。オッケー♪」

 小竜姫の言葉に、美神はあっさりとOKサインを出す。ちなみに小判は、保存状態にもよるが、良いもので一枚250万はする。千両箱一箱に文字通り千枚入っていると仮定して、それが十箱といえば、悪くても500億は越すだろう。
 はっきり言って出し過ぎもいいところなのだが、小竜姫自身俗界の金銭感覚に疎い上、妙神山にいる以上はその小判も使う機会がない。使うことのない自分が持っているより、使う人に渡した方が良いという判断もあった。

「ですがこれは、今回協力していただいた私からの、美神令子除霊事務所に対する報酬と思ってください。竜神王陛下からの褒美とは別です」

「え!? それじゃ、報酬の二重取りができるの!? ラッキー♪」

 その言葉を聞き、目を$マークにして喜ぶ美神。小竜姫はその様子を前に、「早まりましたか……?」などと思わず小声でつぶやいてしまう。

「……コホン。ともあれ、明日の朝にでも竜神王陛下はお戻りになられるでしょう。それまでに、それぞれ希望をまとめておいてください。
 あ……それとヤームにイーム。あなたがた二人は、殿下の温情により、殿下の家臣として召抱えることで褒美としてくださるそうです」

『な!? そ、それは本当ですかい!?』

 その言葉に、喜色が多分に混じった驚愕の表情を浮かべるヤーム。

「ええ。殿下と陛下に感謝してくださいね?」

『そ、そりゃあもう! 聞いたかイーム! 俺たち、大出世できたぞ!』

『う、う、嬉しいんだな、アニキ』

 抱き合い、全身で喜びを表現する二人。それを横目で見ながら、横島は自分の分の褒美を何にしてもらおうかと考えていた。

(うーん……美神さんが報酬受け取ったとはいえ、あれが俺の懐に入ることなんて期待せん方がえーわな。前もそーだったし。それやったら、やっぱ褒美は金かな? いやでも、なんでも言うこと聞く裸のねーちゃんも捨てがたい……)

 などと欲望の海にはまる横島。しかしその視界に、ヤームとイームの足元で「良かったなお前ら!」と胸を張る天龍の姿が目に入った。

(天龍……か)

 その時、横島の脳裏に閃くものがあった。

(……ま、たまにはこんなことしてもバチは当たらねーだろ)

「小竜姫さまっ」

「はい?」

 褒美のことで考え込む一同を微笑ましく見ていた小竜姫は、話は終わったとばかりにその場から去ろうとしていた。横島がそれを呼び止めると、彼女は足を止めて振り返った。

「俺からの希望、今ここで言っていいっスか?」

「もう決まったんですか? いいですよ。陛下に伝えておきます」

「ありがとうございます。俺の希望は――」

 自分に対する『褒美』を口にする横島。
 その内容を聞いた一同は、揃って目を大きく見開いた。それは、普段の欲望まみれな横島を知っている人間からは、意外すぎる内容だった。
 しかし、その中でただ一人――横島との付き合いが最も長いおキヌは、十数秒の思考の後、彼の考えていることに思い至り、やっぱり横島さんらしいですねと嬉しそうに微笑んだ。


 ――煌々と輝く満月が空に浮かんでいる――

 時刻は午前2時といったところか。いわゆる『草木も眠る丑三つ時』というやつである。
 月の光はどこまでも優しく、その下で佇む青年を照らしていた。

「…………」

 降り注ぐ月の光に、しかし青年――横島の表情は冴えない。皆で眠っていた宿坊から一人抜け出し、彼はただ、思索に耽っていた。
 思いを馳せるのは、これからのこと。メドーサとの第一次接触を済ませた今、これから起こるであろう数々の事件を考えないわけにはいかなかった。
 そして同時に――この過去の世界に来てしまったことにも、思いを馳せる。

 始まりは、一件の除霊依頼。
 そこで起きた事故により、おキヌ共々この過去の世界に飛ばされた。

 そう――あのアシュタロスの事件より以前に。

 横島は元来、荒事に向いた性格ではない。あの苦しい戦いをもう一度と言われても、正直気が引ける。
 が――それは同時に、ルシオラを今度こそ失わずに済むという可能性があるということだ。
 彼女を守りきれずに失ってしまい、後悔のあまり涙で枕を濡らした夜は、一体何度あったことか。もう一度会いたいと、見果てぬ夢を何度夢見たことか。
 ゆえに、怖いからと避けて通るわけにはいかない。
 その想いが果たせる日が、刻一刻と近付いている。またあの苦しい戦いに身を投じること、彼女を再び失うことに恐れとプレッシャーを感じているのも事実だ。しかし同時に、その時が来ることを、「今度こそ」という想いと共に、心のどこかで喜んでいる。
 だから、いつか夕暮れの東京タワーでおキヌに語ったように、今度こそはルシオラを守り切ってみせると誓った。

 ――しかし。

 横島には、おキヌにさえ話していない胸の内があった。

(……ふざけるな……)

 その『もう一方の想い』は、その一言に集約される。
 先のポジティブな想いが偽りであるわけではない。しかし、このネガティブな想いがあることも、また事実。
 その割合は、およそ五分五分――いや、六分四分か七分三分か。多いとは言わないが、決して無視できるほど少ない割合ではない。それほどまでに、この逆行という状況に憤りを感じていた。


 ――すなわち。


 無かったことにされたということだ。全てを――


 心眼の助力でGS免許を取得し、彼の犠牲で雪之丞と引き分けたことも。
 香港で死線を潜り抜け、新たな霊能に目覚めたことも。
 美神の戦友になるという誓いの元、死ぬような思いで文珠の作成能力に目覚めたことも。

 そして――何より。

 ルシオラと出会ったことを。彼女と想いを通じたことを。互いを守るために互いが命を投げ出したことを。
 彼女と世界を天秤にかけ、結局世界を選んだ――あの苦悩を。

 あれほどまでに愛し、あれほどまでに悲しみ、あれほどまでに悔やんだ。
 やがて悲しいことを乗り越え、心からの笑顔を取り戻し、つらいこともあったが楽しいこともそれ以上にあったあの日々。

 その何もかもが全て――無かったことにされたのだ。

 それは、自分よりも世界を選んで欲しいと願ってこの世から消えた彼女に対する、この上ない侮辱ではないか。そのことを思うと、知らず握った拳に力が入る。

 と――その時。

「こんなところにいたんですか」

 後ろからかけられた声に振り向いて見れば、そこには――

「……おキヌちゃん……」

 浴衣姿のおキヌがそこにいた。
 共に逆行してきた同僚で、同じ秘密を共有する唯一無二のパートナー。今の横島にとって、最も信頼できる大切な存在。
 彼女には、この暗い感情を見せたくはない――そう思い、心に浮かんだ感情を無理矢理内側へ引っ込める。そもそも、今更憤ったところで、何の益もない。

「お部屋のお布団がもぬけの殻でしたので、探したんですよ。……綺麗な月ですね」

 言いながら、彼女は空に浮かぶ月に視線を移した。そのせいで、降り注ぐ月の光が、彼女の顔を白く照らす。

「あ……」

 その姿を見て、横島は小さく声を漏らした。
 月に照らされた彼女の姿は、純白という単語がこれ以上なく当てはまっている。普段から清楚な雰囲気を持っていた彼女が、どこか神掛かった――そう、神聖とも言えるほどの侵しがたい雰囲気を、その身にまとっていた。

 ――なのに。

 その柔らかそうな唇は、その身の神聖さとは対照的に、月の光を反射して蠱惑的な艶やかさを見せていた。
 見ているだけで吸い込まれそうなその唇――全身にまとう雰囲気とのギャップが、その魅力を一層引き立たせる。

 ――それはさながら、一枚の絵――

 輝く月、囲む山々、見上げる乙女――芸術として完成された一枚の絵が、そこにあった。
 そんな彼女を見て、横島は柄にも無く、顔を赤くしてドギマギした。

「……どうかしたんですか?」

「あ……いや」

 横島の方に視線を戻し、不思議そうに訊ねてくる彼女に、横島は曖昧に言葉を濁した。
 おキヌは再び、月に視線を向ける。横島はなぜかその横顔が正視できず、同じように月に視線を向けた。
 が、横島は月に意識を向けることはできなかった。その脳裏には、隣のおキヌが大半を占めてしまっていた。

(な、なんだ……? なんで今夜は、こんなにもおキヌちゃんが綺麗に見えるんや!? あ、あかん……間が持ちそうにない! な、何か話さんと……)

 なかばパニックになりかけている頭をフルに使い、話題を探す。

「……あ、そうだ」

 その試みは成功し、横島はなんとか話題を拾うことができた。

「はい?」

「さっき、部屋に俺の布団を見に行ってたみたいなこと言ってたよね? 部屋は別々なのに、わざわざ俺を訪ねてきたの?」

「あ、はい。ちょっとお話しておきたいことがありまして……」

「何?」

 言いながら、神妙な顔つきになるおキヌに、横島は重要な話だと察して真剣に耳を傾ける。
 ――そして――


「……私、白龍会に入ろうと思うんです」

「…………はい?」


 おキヌの言葉を横島が理解するには、たっぷり数十秒の時間を要した。


「……ここから、ですね」

「せやな」

 ――どことも知れぬ空間。
 そこは高次元空間。同じ次元に属する者ならば、そこに何があるのかぐらいはわかるだろうが、三次元空間に生きる存在では何一つとして認識することができない……そんな空間。
 そこで、二つの存在が顔を突き合わせていた。

「正味、うまく行くと思うとるんか?」

「……難しいですね。これしか手がなかったとはいえ、分の悪い賭けであることは否めません」

「何億回、何兆回、いやそれ以上……気の遠くなるほどのシミュレートを繰り返して、出て来た最良の手段が一か八かのギャンブル……ほんま、洒落にならんわ」

「我々が手を貸すのがタブーというのも、もどかしいものです」

「最初からわかってたことやん。この世界への干渉は最小限に……でないと、せっかくの準備が全てパァや」

「ええ。彼らに未来の記憶を持たせたことさえ、ギリギリなのですからね。しかし……彼にはいつも貧乏くじを引かせてしまいます。事情を説明することなく無理矢理飛ばしてしまったのは、本当に心苦しい……」

「……せやからってあれは、回りくどすぎやったんやないか? わざわざ因果律に干渉して、『偶発的な事故』を装うやなんて……おかげで、あの子まで巻き込まれてもーたやないか。本来の予定は、横っち一人やったはずや」

「確かにそうですが……しかし、他に良い方法があったわけでもないでしょう。それに、悪い方向に事態が傾いているわけではありません」

「今のところは、やろ?」

「…………」

「既にいくつかのイレギュラーが発生しとる。幸いなことに、悪い影響は出とらんが……」

「……心配しても始まりません。この世界においての我々は、所詮観測者に過ぎないのですから」

「この世界が新たな世界樹の苗木になれるか、はたまた同じ歴史を辿るか……結果が出るまでわからんっちゅーことか」

「シュレディンガーの猫……いえ、むしろ実験室のフラスコですね。しかし、観測者のままで終わるのも情けない話です。何か、抜け穴でもあれば……」

「その辺、もうちっと煮詰めてみよか。何かいい案が浮かぶかもしれへん」

「そうですね。そうしましょう」

 一つの問題で話し合いが終わると、また次の問題で話し合いが始まる。
 二つの存在の話し合いは、いつまでも続いていた――


 ――あとがき――


 やっと三十話の大台を突破しましたー!(挨拶)
 さて、これにて天龍編終了です。伏線も少し散りばめて、ここからが本番と言ったところですか。
 そして、おキヌちゃん白龍会入門宣言! 当初からの予定の一つです。この時点でおキヌちゃんが生き返ってないとできない話なので、二次創作でこれやったのは私が初めてじゃないでしょーか?
 次回は、白龍会入門にあたってのおキヌちゃんの身辺整理を少しやってから、『横島くんの褒美』で一話丸々使う予定です。天龍編後日談って感じでw

 それではレス返しー。


○1. スケベビッチ・オンナスキーさん
 煩悩全開の横島くんは女性の敵ですからw でもさすがに「ヒャハーッ!」はきつかったかな?w

○2. 諫早長十郎さん
 それはもすぬごい展開ですなw 『風』の耐爬→帝と一番絆の深いキャラ→『金』の令子……などとゆー妄想が出来てしまったですw ああっ、美神さんが一話で倒される!?

○3. 山の影さん
 ブラドーは天界で治療ですねー。でも天界だと、石化が解けた瞬間に浄化されてしまうかもw

○4. ミアフさん
 グレート小乳姫……元ネタはSRWJのユニットですね。アニメには出てこなかったですが。烈メイニュウとかやるんでしょーかw

○5. 匿名希望さん
 終わりのクロニクルはタイトルしか知らないので……すみません(^^;

○6. wataさん
 栄光の手があれば、原作みたいな幸運に頼らなくてもユッキーと互角に戦えるんじゃないでしょーか。メドーサのトラウマは……さすがに某所の『小竜鬼』みたいにはできそーにないです(^^;

○7. 秋桜さん
 小隆起さまは、きっとそのうち蛍の子と一緒に豊胸の努力をし始めるんだと思います。明日はきっと1cmアップですねw

○8. 寝羊さん
 対女性限定の永久機関ですが、横島くんだからこそあのスピードの揺れを見切れるのであって、普通の人では無理ですw

○9. SSさん
 小竜姫さまの記憶が飛んでるので、横島くんはどうにか生き延びました。……けど、またすぐに地雷踏むんじゃないかなーと思ってたりw

○10. 毘沙門天松茸さん
 残念ながら、メドーサ戦は前回で終了です。貧乳連結システムは一発ネタですのでw

○11. 文月さん
 読みやすいと言ってもらえて嬉しいです♪ 横島くんは人間ですよー。煩悩だけは人間を遥かに越えてますがw

○12. 夢識さん
 初レスありがとうです♪ 亀の人は、たぶん師匠の孫悟空から紹介してもらったのでしょう(マテ
 貧乳連結システムの詳細に関しては何も考えてません(^^;

○13. アイギスさん
 小隆起になるごとに1mmずつ……それは小竜姫さまにとっては危険な暴走ですね……最終的にはえぐれてしまうのでしょうか(((((゜Д゜;)))))ガクガクブルブル

○14. 傍観者さん
 せめて『貧』にしてあげましょうw 『無』はちょっと可哀想ですので……

○15. とろもろさん
 冥竜姫とは、またナイスなネーミングをw サラシ……いいですね、それw GS試験に出てくる時は、原作のようなボディコンスーツはやめさせてみましょーか。

○16. いりあすさん
 某ひんぬーヒロイン……髪も赤いことだし、また小竜姫さまにやってもらいましょーか?w クロス・ボンバーの細かい描写を忘れていたので、元ネタがわかってもらって嬉しいですw

○17. 内海一弘さん
 そーです! 小竜姫さまは貧ではなく普なのです! 比較対象がアレなんでわからないですが!
 ……でも、間違っても巨にはならないとゆーのが悲しいところですが。


 レス返し終了〜。では次回三十一話でお会いしましょう♪

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