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▽レス始

!警告!壊れキャラ有り

「或いはこんな物語。 三兄弟と妙神山!To Night(GS)」

ヤタガラス (2006-10-07 23:52/2006-10-08 00:58)
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「うぉぉぉぉおん!!! 小竜姫さまぁぁぁぁぁぁああ!!!」


妙神山を意図せず壊滅させてしまったその日の夜、逆天号の自室で、ヨコシマは小竜姫の写真を手に持って泣いていた。
どーも自分達は今回の不祥事の責任を擦り付けられたらしい。
これから神族、魔族は本気でこの逆天号を落としにかかるだろう。

とゆーことは、短い彼の一生で再び彼女にお近づきになれる機会なんてほぼ確実に訪れないのだ。


「仏罰覚悟で乳の一つも揉んでおくんやったぁぁーーーーーーっ!!!」


本人が聞いたら、首と胴体が切り離されるよーな事をのたまうヨコシマ。
言ってる事はともかく、気を寄せていた女性に会えなくなるのは悲しいものなのだ。

ルシオラはどーした、と思われるかもしれないが、当然彼女も好きだ。

節操が無いと言う無かれ、惚れっぽい下っ端魔族だからしょーがない。


「よしよし、ヨコチマそんなに泣く事ないでちゅよ。 女なんて星の数ほどいまちゅ」

「うぅ、お前に俺の哀しみがワカルカーーーっ……って、え?パピリオ?」


思わず怒鳴りつけてしまったが、涙でグニャグニャになった視界に写っているのは紛れも無くパピリオ。
彼女はヨコシマの布団に座っていた。

何故だろう?
確かに妙神山では一緒だったが、ルシオラと別れたときに一緒に……アレ?


「なんでお前がここにいる?」

「ヨコチマが降ろしてくれなかったんだから、仕方ないじゃないでちゅか」


お前のせいでちゅよ〜、と頬を膨らませるパピリオ。
そーいえばヨコシマも、ルシオラと別れた記憶はあるが、パピリオの方は覚えが無かった。
どうやらずっと背中に引っ付いていたらしい。


「ふ、不祥事がぁぁぁっ!!!?」

「煩いでちゅよヨコシマ。うわっ……お酒の臭いもしまちゅね。臭いし煩いし、駄目な大人でちゅ」


「近寄らないでくだちゃい」と言うと、パピリオは布団を被ってしまった。
幼女とはいえ、女に臭いと言われたヨコシマ。
なんだか色々切ない気分になった彼は、部屋を出てシャワー室に向かうのだった。


「抜き打ち査察じゃーーーーっ!!」

「ヨコシマ勝負らぁぁっ!!!」

「ユ、ユキノジョーさんも土具羅様も飲みすぎジャー! ヨコシマさんもう寝とるみたいですケン、静かにせんと!!」


シャワーを浴びて、臭いと酔いを落としていたヨコシマの耳にそんな声が聞こえてきた。

どーやら酔っ払いの上司と同僚が、ヨコシマの部屋に襲撃をかけに行ったようだ。
放っておけば、部屋に彼がいない事に気付いてスグに帰るだろう。


(……ん、そーいや何かマズイ事があったような。)


少し酔いの醒めた頭に、何かが引っかかった。
こめかみにに指を当てて考えてみると……


「ヤバイッ!! パピリオっ!!?」


そういえば今、彼の部屋には密航している少女がいたのだ。

タイガーだけなら、理解があるかもしれない。
彼は偶に、コッソリ人間に会いに行っているから。

ユキノジョーも、もしかしたら大丈夫かもしれない。
彼は人間にも、アシュタロスの計画にもあまり興味が無いようだから。

だが土具羅は……アウトだ。
あの兵鬼は人間と神族をぶっ潰して、魔族の世界を作ろうって考え方に絶対忠実なのだ。
人間の侵入者なんて見たら、まず消しにかかるだろう。


「マズイ、土具羅のジーさんがパピリオを見付ける前に首輪つけんとっ!」


ヨコシマはシャワー室から飛び出した。
捕虜の目印となる大きい黒い首輪、これさえ付ければ大丈夫だ。
土具羅とて捕虜に手出しはしない。


「布団の中に反応があるぞーーーーっ!!」

「先手必勝ぉっ!」

「スミマセンノー、ヨコシマさん。 ワッシは非力ジャァァァ!!」

「まてまてっ!! ナニ勝手に人の部屋に入っとるかっ!!!」


既に部屋の中に進入していた酔っ払い共にそう叫ぶと、ヨコシマは慌てて部屋に入る。
急いで布団に目をやると……中身は昼間の騒ぎで疲れていたのか、スヤスヤ眠っている様子だった。
とりあえず姿が見えていないので安心した。


「……汚ねぇもんブラつかせてんじゃねーーーーッ!!」

「ヨコシマさん、いくら男所帯でも裸でうろつくのはどーかと思いますノー」


急いで部屋に戻ってきた彼は、服なんか当然のように着ていなかった。

男が見てもあんまり楽しくない物(一部例外)を見せられて、少し酔いが醒めたユキノジョーとタイガー。
それと―――


「ん〜〜、ヨコシマがおるなら、その布団の中身は何じゃ?」


―――そちらを見向きもせず、布団の中身に興味を持った土具羅。
それを見て取ったヨコシマは、素早く布団に飛び掛った。


「あ、あぁコレは捕虜! この間捕まえてきた捕虜ッスよ!」

「ペットを飼う時は必ず連絡しろと、あれ程言ったではないか」

「す、スンマセン! 今紹介しますからっ!!」


土具羅に睨まれたヨコシマは、こんもりと小さい山になっている布団に手を突っ込んだ。


(く、首はどこだ―――)


ペタペタと、布団の中にある体を少し乱暴にまさぐる。
途中で小さいながらも、男の本能が刺激されそうなフニュン、とした背徳的感な感触もあったが慌てているヨコシマは気付かない。
その感触がしたあたりから、布団がモゾモゾと動き始めていたのにも当然彼は気付かなかった。


(―――あった!)


やっとこ首らしい場所を見つけてヨコシマは、首輪をつける。

――― 一応はこれで安心だ。
後は明日、適当な理由をつけて人間への威嚇行動を行う。
そこへ出てきたオカルトGメンに彼女を引き渡せばいいだろう。


「ホレ、早く見せんか」

「ハイハイ、ただいまお見せしますよっと」


そう土具羅にせっつかれて、ヨコシマは布団を剥いだ。

で、中から出てきたのは、寝惚け眼で何故か衣服の肌蹴たパピリオ。
首を捜して布団に手を突っ込んだ時に、衣服を引っ掛けていたらしい。

で、シャワーから出てきたヨコシマは素っ裸。
この光景がどー解釈されたかといえば……


「っ、この性犯罪者がぁぁぁぁっ!!!!」

「ヨコシマさん、見損ないましたのーーーーーっ!!」

「もうワシは何も言わんが……突っ走ってコードに触れんよーにな」

「―――ち、違う、誤解だあぁぁぁぁぁっ!!!」


ユキノジョーとタイガーは義憤に燃えヨコシマをタコ殴りに。
土具羅はというと、「人?の趣味に口は出さん」とばかりに部屋から出て行った。

普段から女性と見るや神族、魔族、人間と、節操無く飛び掛かるヨコシマである。
彼は必死に「幼子は範囲外じゃーーーーっ」と訴えるのだが、そんな事を信用する兄弟では無かった。
なら、本人に聞いてみようという事になって……


「嬢ちゃん、コイツに一体何された?」

「ワッシらは君の味方じゃケン、正直に話してみんサイ」

「ん〜?ここに連れて来られて……(布団の中を思い出して)……色んなトコ触られまチたねぇ……」

「なに――――」


瞬間、ヨコシマに言い訳する暇を与えず、タコ殴りを再開するタイガーとユキノジョー。
パピリオが言った事も、とりあえずは間違ってはいない。


「この鬼畜がぁぁぁぁっ!!!女に相手にされんからといって、こんな幼子に走るか普通っ!?」

「ちょっとでもヨコシマさんを信じたワッシが馬鹿ジャッターーーーッ!!!」


そうして、10分程タコ殴りにされたヨコシマが程よくボロゾーキンになると、彼等は手際よく簀巻きにしたソレを持って出て行った。
どこかに吊って来るらしい。


「……ミカミのところと違って、ここは五月蝿いでちゅねぇ」


そんな彼らを見送ったパピリオはもう一度布団に入った。
いつの間にか子供が起きているには、ちょっと辛い時間帯になっていたから。


「朝と夜の一瞬の隙間、か……短時間しか見れんから、余計キレーに見えるんだろーなー……」


ブーラブーラと、蓑虫のように甲板から吊るされているヨコシマは黄昏ていた。
朝焼けを見つめるその目から溢れる涙は、感動のソレか……それとも……


「ハッ!? 今の台詞は使えるっ!!! いや、朝焼けは難しいからソコを夕焼けに変えれば……」


何かを閃いた彼は、キュキュっと涙を止める。

感傷的な雰囲気は長く保てないヨコシマであった。


続く……かもしれない?


――――オマケの後日談


「パピリオ、何処行ってたのさ!? 心配したんだよ?」

「や〜ん、ベスパちゃんそんなに怒らないで〜」


後日、無事に家に帰ったパピリオは、早速ベスパのお説教を食らっていた。
一見そうは見えないが、彼女は意外に心配性なのである。


「まぁまぁベスパ、無事に戻ってきたんだからいいじゃない」

「そうでちゅよ〜」

「い〜や、アンタに何かあったのかと思ってヒャクメ様呼ぶところだったんだよ。 どこかに泊まるなら、一言ぐらい連絡くれればいいじゃないか」


一応神様なのだが、結構頻繁に呼び出しをかけられるヒャクメ。
しかし、呼べば結構簡単に来てくれる辺り、彼女は暇なのかもしれない。


「だから、ヨコチマのところで泊めてもらったんでちゅよ」

「あら、よかったじゃない」

「よかないよ、あの歩くセクハラの所に泊まるなんて……何もされなかったか?」


それを聞いて、「今度私も引っ付いて行っちゃおうかな」なんて冗談半分に言うルシオラ。
だが、ベスパの方はヨコシマを信用してない……というか、女の敵だと思っているので心配するのは当然の事である。


「ん〜……首輪付けられて、寝てる間に色んなトコ触られてたみたいでちゅけど……」


「アイツ……やっぱり―――」


ピシッ……


ベスパが何か言いかけた瞬間、何かにヒビが入ったような音がした。
長年姉妹やってれば分かる。


((あ、地雷踏んだ……))


表面上は笑顔だが、彼女から放たれる霊圧は……何か黒いモノが混じっていた。


「ふ〜ん……ねぇ、どこ触られたとか、覚えてる?」

「そ、そーだな!! よく考えてみればあんな奴でもまさかパピリオに手ぇ出すはずがないよ。 きっと床で寝ちゃったパピリオを布団まで運んだとかそーいう……」


可愛い妹は確かに心配だが、我が身可愛さにヨコシマのフォローをしてしまうベスパ。
パピリオにも「何か誤魔化せ!」というニュアンスを含んだ視線を送るが……


「え、えっと、私が起きた時は胸とか……」

「っ、このバカ―――」


それに気付かず、馬鹿正直に答えようとする妹の口をベスパは必死に封じた。
だが、一旦口から出た言葉はもう戻ってこないのである。


「そう……胸ね……胸……胸…フ…フフフフ…フフフフフフフフフフフフ」


パリンッと、何かが壊れた。
胸、という言葉が彼女の何かに触れたよーだ。


(ど、どーにかしろよっ!!!)

(ど、どーにかって、どーすればいいんでちゅかっ!!!)

「ネェ」

「「ハイッ!!」」


必死にアイコンタンクトを送りあう姉妹に、長女が声をかける。
パピリオとベスパは、直立不動の姿勢で返事をした。


「フフフ、ヨコシマって……私より……フフ、ショーライセイのあるパピリオの方がいいのかしらね」

「そ、そんなこと無いってっ!!」

「そそそそ、そーでちゅよ!! パピリオだってルシオラちゃんと姉妹なんでちゅから、将来性なんて五分五分でちゅ!」

「でも、0じゃないわよねぇ」


そう言って、ルシオラはまた「フフフ」と笑い出した。
その笑みに恐怖を覚えて、ベスパとパピリオは肩を抱き合ってブルブル震えている。


「……やっぱり、コレしか無いわねぇ」


そう言って彼女が取り出したのは二つの文殊。
その中にはそれぞれ『巨』『乳』という文字が爛々と光を放っていた。


「やめて姉さんっ!!それでアタシ達、姉さんに踏まれて死にそうになったんだよっ!!!」

「そうでちゅよっ!!!悲劇は繰り返しちゃいけないでちゅ!!!!」

「後生よ、離してぇぇぇえ!!! 今回は成功するかも知れないじゃないいぃぃぃぃいい!!!」


それを見た瞬間、ベスパとパピリオは泣きそうになりながら、ルシオラに組み付いていた。

前回コレを使った時には、ルシオラは確かに巨大化したのだ。 胸だけじゃなく、全身が。
確かに胸囲を数値化して見れば、巨乳と言えよう。

だが、全身を像として見た場合のソレは、体がウルト○マンサイズのAカップ。
その事実に愕然とした彼女が、その巨大な体で暴れだしたモンでもそりゃもー大変な惨事になったのだ。
足元にいたベスパとパピリオなんかは、姉の地団駄に踏みつけられて生死の境を彷徨った。


「お願い、やらせてーーーーーーーーっ!!!」

「「絶対駄目ーーーーーーー(でちゅ)!!」」


「あらなんだか……屋根裏から負け犬の遠吠えが聞こえるわね」

「美神さ〜ん、そんな事言ってると、また巨大化したルシオラさんに事務所潰されちゃいますよ?」


ちゃんちゃん♪


あとがき

すいまセーン…ボクウソついてまーした。

こんばんは<(_ _)>

一応オマケって書いてはありますが、実質これは二本立てだよなぁ……と書いてて思ったり。
実は三兄弟の話は、書いてる続き物の筆が進まないので、頭の切り替えに書いた話だったんですが……

本腰入れてるのはまだ一編も書き終えてないのに、頭の切り替えに書いた物がもう二編目……
う〜ん……

稚拙な文章ですが、読んでいただければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました<(_ _)>


以下レス返しになります。


>亀豚様
いやぁ……合コンの話よんでたら「アレ、頭数合うじゃない」と思って勢いで書いてみました。(イケメンは仲間じゃありません)

>スケベビッチ・オンナスキー様
ママっていうのは……アレです、彼の脳内在住の(え

>キツネそば様
GS系SSでは立場交換系のSSってあんまり見ませんよね
単発では無くなってしまいました、ごめんなさい<(_ _)>(え

>名無様
Sir. Yes Sir!!
メインで書こうとしてる物の筆が進まないので、これからもちょくちょく一発系の話を書くかもしれません。

>ジェミナス様
続けてしまいました<(_ _)>
アシュ様は『結晶が手に入ったら起こせ』と仰せなのでまだ起こしてません。ここ半年ほどずっと寝てます(笑)。
胃を痛めるのは土具羅一人……中間管理職の宿命デス。
決闘の辺りは……ちょろっと話を考えています。その内オマケで書くかもしれません。

>内海一弘様
続けてしまい(ry

>武者丸様
続けて(ry ゴメンナサイ<(_ _)>
実は今回男を作らせたのは「前回は女だから男に走った、男なら男には走らないだろう」という深いお考えがあったらしいです。

>もけけぴろぴろ様
一応、美神は普通に美神として存在します。 ルシオラの雇い主という形で。横島←→ルシオラですから。
しかしメドーサが美神みたいになったら……多分ラスボスはアシュタロスじゃなくてメドーサになりそうですね。

>悟空様
続け(ry
ヨコシマは消えても……残留思念が残ってればセクハラするだろうなぁ……
とりあえず、原作のようにシリアスにはならないかと。

>柳野雫様
アレですね、きっと奴等の性格は土具羅の設定ミスが(ry
女性交友関係は、実はそんなに広くないかも……?
常に移動しているので、オカGの人と、妙神山の人と、同じ下っ端魔族の方としか友達になれないらしいです。アレ?結構広い……


>もも様
横島に下っ端魔族属性がついて二倍。
さらに寿命の縛りもあるので通常の三倍の速度で飛び掛ってくるらしいです(え

実は逆天号に積み込んである兵鬼を発明しているのは土具羅だったり。ヨコシマはマニュアル読んで整備してるだけだとか。
でも発明品のデキがルシオラ>>>>土具羅らしいので、本編より逆天号の性能は随分低いと専らの噂です。

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