*注*これは複数回逆行を繰り返した横島強めな作品です。
こういった作品が苦手な方は避けるようお願いします。
「………なぁ、次はニョ○モの色違いとかじゃねぇよな?」
「………ピッピチュ~」
変な汗が出てきた操鼠なのでした。
式神作製師横島! 第2話
「というわけで、やってきました龍○山本覚寺ぃ~」
「ピピ~」
「ココは蟇大明神っていう蛙の神様を祀ってるのだぁ~」
「ピピ~」
「ちなみにここは芸能人とか人気商売の人に信仰されていて、水とかあんまり関係ねぇぞぉ~」
「ピピチュ~?」
「何でココに来たかというと………ココ以外でまともな蛙の神様を知らないからだぁ~」
横島と操鼠は微妙な不思議マヌケ空間を醸し出す。
横島の頭の上で器用に新喜劇ゴケ(笑いの基本)をする操鼠がぷりちぃである。
「ちなみに他には[ツァトゥグァ]ってのが居るけど邪神だから今回はパスな~」
「ピピーーー!!」
「あぁ、何回か呼んだけど寝てばっかで仕事しないからクビだよクビ」
「ピチューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
操鼠をからかいながら(?)横島は大明神のご本尊へと近づく。
ご本尊の周りは信者達が奉納した蛙の置物で溢れている。
「ちょ~っと力を貸してくだせぇましぃ♪」
「ピピ~♪」
横島は適当な歌を歌いつつ栄光の手もどきを伸ばしご本尊を触る。
栄光の手もどきは、陰念の魔装術のように収束が甘く、手抜き加減が絶妙なのだ。
これは、栄光の手の錬度を上げると、横島の霊能のメモリを圧迫するからだ。
ともかく、手がご本尊に触れるとそこから神聖な霊気が滲み出てくる。
その神気を水妖を封じた吸印札に少量だけ振り掛けると、ものすごい勢いで邪気が消し飛ぶ。
神気は水妖を急速に浄化し、無属性かつ不安定な状態へ変化させる。
横島が適当な手順で金毘羅の力を借りて行った浄化より、
金毘羅ほど力がなくても蟇大明神の神気を直接注いだほうが強いのはある意味当然といえるだろう。
「わちゃ~~! 水妖の霊格上げてもうちょっと強い状態で式神化しようと思っただけやのにぃ~!!」
「ピチュチュ~!」
考えていた手順では水妖の力を強化した後に蛙の置物を買って自宅に戻ってから、
油性ペンで置物に術式を書き込み十二天の『水天』の真言でもって『封魔転身の術』を行う予定だったのだ。
横島は急いで湖の水に霊力を込めつつ吸印札を細く丸めてペットボトルに入れる。
かなり適当だが、ご本尊の近くに置いてある蛙の置物には他人の想いや気持ちがこもっているので使用できないのだ。
封魔の術式を刻んでいない器なので、栄光の手もどきでペットボトルを覆いつくす。
これは横島自身の霊圧によって水妖を閉じ込めるためである。
操鼠も術の途中で雑霊などが邪魔にならないよう、横島から少し離れた場所で霊を誘導している。
「えぇい! このまま家に帰るのは流石に無理だ。ここで式神に変えてやる!!」
横島はそう言うと、ご本尊と正面から向かい合う形で正座をし、両手でペットボトルを掴んだ。
「願い申し奉る、願い申し奉る、蟇大明神に願い申し奉る!」
「この者をその庇護の下、護りたまえ! 導きたまえ! 力を与えたまえ!」
「名は【自来也】! 変幻自在に水を用いて敵を討つ者なり! 封魔転身!!」
祝福の言葉を出来るだけ簡略化して時間を短縮する。
水天の真言による定義付けは蟇大明神の神域の中なので使えない。
霊力を高め霊圧をきつくする事で術式の不備を誤魔化す。
自来也は児雷也ともいい、大蝦蟇に変身する忍者の名前である。
ちなみに『NARUT○』に出てくるエロ仙人の原型でもある。
術が完了した瞬間に横島はペットボトルから手を放し、
真上へと放り投げて後ろに飛び退る。ペットボトルは破裂し、撒かれた水の下に薄く虹がかかる。
破裂と同時に飛び出した式神[自来也]は狙い済ましたように横島の顔へと着地した。
「ぬをぉぉぉぉぉ!!」
「ゲコッ!」
横島の予想(ニョ○モ)と違い、自来也の姿は『カエルin歌舞伎者』といった感じだ。
デフォルメされたカエル顔にエドモ○ド本田のような隈取りが描かれている。
蟇大明神の信者に歌舞伎界の方が多いことから考えて、あの神気の影響が出ているのだろう。
体型は4頭身に擬人化されていて後ろ足だけで立ち、背中に【蟇】と書かれた着流しを着ている。
その右手には煙管を、左手は信楽焼の狸が持っているような徳利を提げている。
サイズ的には操鼠と大して変わらないのであまり重くはないのだが、
十分な勢いが付いていたので横島の首はえらいことになっている。
「んがっ! うぉ、降りれぇ!」
「げ、ゲコォ~………クワッ!」
「ピチューー!」
横島は顔を振り、自来也を振り飛ばす。
自来也は一瞬慌てたがすぐ体勢を立て直し、クルッと蜻蛉切って見事に着地した。
その見事な動きに操鼠は[10点]の札をスタっと挙げ、尊敬の眼差しを向けた。
横島も、その体捌きに只者ではないと感じ取り、さっと右手を差し出した。
「ぬっ! 貴様なかなかやるな」
「ゲココ~♪」
がっしりと握手を交わす一人と一匹を木の影から操鼠が見つめる。
時刻はちょうど夕暮れ時、愛子が居たら「青春よね~」と言うこと間違いなしである。
横島も操鼠も結局自来也の姿に突っ込みを入れることは無かった。
それから横島は蛙の置物を三つ買って、一つをご本尊の近くに奉納した。
残りの二つは自宅の分と水妖の出身地である湖に沈める分である。
三つの置物を霊的に結びつけるまじないを掛ける。
本覚寺に置いた置物を中継点にし神気を、湖の置物から自宅の置物へと水を送らせる。
湖の水を蟇大明神の力で霊水にし、普段からその水を使うことで常に神気を浴びている状態にする。
神気を浴び、取り込むことで横島自身の霊力も少しずつ上がるし、自来也の成長も早まる。
「しかもこの方法だと、浄水器を買うだけで水道代がタダになるのじゃ~!!
ぬぁはははははは!!! 俺は天才じゃー!!」
その後、湖を経由して自宅へ帰るころにはとっぷりと日が暮れていたのだった。
----------------------------------一ヵ月後--------------------------------
「操鼠、GO!」
「チュー!」
薄暗い潰れた工場の跡地で横島たちは戦闘訓練をしていた。
GS免許はまだ持っていないので、除霊代はもらえない。
ただし除霊後に横島が適当に書いたお札を買ってもらい『お札代』という形で、一回30万円の稼ぎになっている。
格安すぎるのでほかのGSの恨みを買いそうだが、
一度でもGS協会に届け出た霊障は引き受けていないのでまぁ問題ないだろう。
一ヶ月で操鼠はかなり成長している。ピ○ューからピカ○ュー並の成長である。
体は二回り大きくなり、尻尾は伸縮自在で先端は霊気を纏うと鉄球のように肥大化し硬くなる。
その尻尾を振り回し悪霊を粉砕する。死霊術の方も順調で離れた悪霊を手早く成仏させている。
「行け、自来也!」
「ゲココ!」
自来也の成長は操鼠以上で身長も100cmを超え、小学生並に大きく育っている。
普段から自来也に縁のある水を使っているし、部屋は蟇大明神の神域に近い空間となっているからだろう。
接近戦は煙管に霊気を纏わせ剣術で戦う。敵の攻撃は徳利を盾にして防ぐ。
この辺は蟇大明神とモデルである忍者[児雷也]の影響ではないかと思われる。
離れた敵には大きく息を吸い、口から大量の水を吐き出して攻撃する。
水は自来也の思い通りに動く。敵を水球に閉じ込めたり、切断したり、波で押し潰したりする。
横島自身はあまり攻撃はしない。
一応、剣術や体術は自来也と組み手や試合をしてレベルを上げているが、
出来るだけ敵の攻撃を避け、式神へと誘導する。
文珠は戦闘では滅多に使わない。栄光の手も錬度を上げないために使用を控えている。
サイキックソーサーはどうしても避けられないときに、敵を捌くためだけに使っている。
そんなに敵が多くなかったことも手伝って、除霊は15分程度で終わり帰宅した。
そして翌朝、横島は学校へ向かう途中にある公園に足を踏み入れ……………………
「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」
ドゴォォォォォーーーーーーーーーーーーーーン!!
破壊神と出会った。
あとがき
どうもyataです。
沢山のご感想ありがとうございました。
こんなに沢山いただけるのは感激なのですが、
「誰々を式神にするんでしょ?」的な展開予測はしないでいただきたいです。
あらかじめ式神にする予定の妖怪もいますが、できれば本編で発表したいので。
ご了承願います。
それではレス返しです。
>Dボウイさん
感想ありがとうございます。
ポ○モンとのクロスというか、操鼠だけですね。
もしかしたら、他にもキャラクターを拝借するかもしれませんが。
>レコンさん
感想ありがとうございます。
コイ○ングではなくてすみませんw
前回より文章量増やしてみましたが、どうでしょう?
>tukigaseさん
感想ありがとうございます。
【ネズミはチーズを(好んでは)食べません】
な、なんだってーー!(AA略
この場合、ネズミはチーズ好きであるという一般の認識が言霊化し概念的に結びついていて
霊格が高いネズミの妖怪や式神などに多分に影響を与えているんだ!
そうすべては政府の陰謀だったんだーーーーーーーーーーーーーー!っていうのはダメですか? そうですか。
>クラインさん
感想ありがとうございます。
重箱の隅はつつく為にあるんです!偉い人には(ry
>夢識さん
感想ありがとうございます。
水ポ○モンといえばトサキ○トというのは微妙でしょうか?
yataはコイキ○グは預けてギャラ○スになってから使う派です。
>meoさん
感想ありがとうございます。
12体で済んだら横島も楽でしょうね(ニヤソ
>零式さん
感想ありがとうございます。
ヒャクメについてはある程度扱いは決まっています。
結果は本編で出てくるまでお待ちください。
>果物さん
感想ありがとうございます。
恐竜の霊ですが、幽霊は妖怪や魔獣の類には入らないと思いますのでご期待には添えないと思います。
>somosomoさん
感想ありがとうございます。
100話200話って長すぎませんか!?
出来るだけがんばります。
>幼心錬金術さん
感想ありがとうございます。
プロローグ、その1も吸印札に訂正しました。
火属性の式神はまだ出すかどうかも決まっていません。
本編の流れ次第になるでしょう。
>内海一弘さん
感想ありがとうございます。
ポ○モンは私自身も初期しかやっていませんw
ピ○ューについてもインターネットで調べて書いてます。
>2さん
感想ありがとうございます。
本編にご期待ください。
>ふぐぅさん
感想ありがとうございます。
【ごっつぁんです(-w-】
お粗末さまでしたw
>coco23さん
感想ありがとうございます。
続きがんばります!
>wataさん
感想ありがとうございます。
老師が出るところまではまだ考えていないのでそのとき次第になると思います。
>シヴァやんさん
感想ありがとうございます。
全属性はわからないですが、頑張ってみます。
>ZEROSさん
感想ありがとうございます。
式神化の術についてですが、最初のほうは結構くどく説明することが多いと思います。
ある程度説明したら、後半はサラッと流して式神にしたりすると思いますので、ご容赦ください。
>1さん
感想ありがとうございます。
逆行したので、強さはかなり抑え目になっています。
現在の実力では小竜姫には絶対敵いません。
式神化についての予想はご容赦願います。
>甚六さん
感想ありがとうございます。
ほのぼのしていただければ幸いです。
>嗚臣さん
感想ありがとうございます。
次回出会い編ですので、冥子も絡んできます。
幸せかどうか、ギャグ方向へと進むのか、考えながら書いてみます。