高速道路をN県に向かってひた走る真っ赤なRV車
途中、警察に速度違反でとめられるなどしたが、その度に美智恵がGS免許を提示し、除霊に向かう最中だと説明して事なきを得ている
…決して、後部座席に座っている忠夫が、母親並の威圧感を警察官に放っていたからではない…と思う…思いたい…思わせてください
前の座席に座っている美智恵や令子も、そんな状態の忠夫に、なかなか話しかけることが出来る訳がない
「(くっ!私が威圧されるなんて…。しかも、この間まで、小学生だった子供にっ!?)
…ところで忠夫君。さっきから気になっていたんだけど、その荷物はなにかしら?」
と、呑まれてたまるかとばかりに忠夫に話しかける美智恵
「…これっすか…?
これはですね…。
フッフッフッフッフッフッフッフッフッフッフッフッ…。」
膝の上においた、大き目の鞄を大事そうに抱えて、楽しそうに笑う忠夫
「「「(ひぃっ!?こんなの…こんなの、忠夫殿(さま)(ヨコシマ)じゃない!)」」」
その様子を見た3人娘は、お互い抱きあってガタガタと震え
「(何だか知らないけど、恐いわね…。でも、な〜んか面白くないのよね…。)」
令子も一応、そんな忠夫に恐怖を覚えてはいたが、持ち前の性格からなのか、その恐怖を感じること以上に、年下の男に恐怖を感じている事に不快感を露にするのであった
「…それは…?」
額に大きな汗を垂らしながらも、再び忠夫に問う美智恵
「あの腐れ悪魔に、最高の屈辱を与える為の小道具…
とだけ言っておきましょう…。(ニヤリ)」
と、とっても素敵な企み顔で、黒い笑みを浮かべる忠夫
― 後に、12の必殺技で唯一の暗黒属性を持つと言われる業(わざ)“ブラック・スマイル”を初めて無意識に発動する忠夫であった… ―
「「「「「ひいいっ!?」」」」」
その笑みに心の底から恐怖を感じる女性陣
「「(もう!いやぁぁぁぁぁぁぁっ!?)」」
と心の中で絶叫する美智恵&令子
それに対し…
「「「(…危険な感じの忠夫殿(さま)ヨコシマも良いかも…(ポッ))」」」
…とうとう、忠夫の暗黒面の魅力に摑まりつつある千姫・幸姫・タマモ
― ある意味で、壊れだしたのかもしれない ―
そんな、一寸重苦しく、一寸桃色な雰囲気が漂う車中の、掛けっ放しのラジオから救いの声が流れてきた…
(意外な事に、美智恵はラジオはAM派らしい…。)
『番組の途中ですが、臨時ニュースをお伝えします!
今入った情報に因りますと、東京近郊からN県方面へと向かう、高速道路を含めた道路に、ネズミの大群が突如押し寄せ、N県方面に向かって進んでいるそうです。
その為、道路・鉄道に大きな影響がではじめている模様です。
東京近郊の道路では、いたるところで事故が発生し、多くの怪我人が出ている模様です!
繰り返します… 』
突如ラジオから流れてきたニュースを聞き、お互いに顔を見合わせる忠夫達
「…ママ…。」
と、美智恵に話しかける令子
「ええ。多分パイパーの仕業ね…。
…西条君…。今度逢った時覚悟してなさい…。(ボソッ)
(私が、こんな目に遭うのは、全部貴方のせいだからね…。)
さて、ネズミの大群ねぇ…。
恐らく、何万匹単位でしょうね…。今のニュースだと…。
如何しようかしら…?」
と独り呟く美智恵
すると後部座席から
「…大丈夫です…。策は考えて有ります。」
と忠夫が美智恵に話しかけてきた
「策?…どんな策なのかしら…?」
美智恵がルームミラー越しに忠夫を見ながら策について問う
「…それは、その時のお楽しみという事で…。
それよりも、美智恵さん。
この車は頑丈そうですけど、どの位頑丈なんですか?」
意味ありげな笑みを浮かべ、その問いに答える忠夫
「え?ええ。
一応、形は市販車と同じだけど、性能的には比較にならないわよ?
今から、銃弾の飛び交う戦場にこのまま行けと言われても大丈夫。
燃料切れや、地雷か何かで引っくり返らない限り、走り続けるわ。」
と自信満々で答える美智恵
「!!ママッ!!またそんな事したのっ!?
これで一体何台目のカスタムカーなのよっ!?
お金が勿体無いじゃない!?」
お金の事がからみ、自分の母親に抗議する令子
「良いじゃないの。知り合いの自動車メーカーの社長に、優しく(ここ重要)お願いして市販車並の価格にして貰ってるんだからっ!」
と右手で握り拳を作り力強く答える美智恵
「…だったら、良いわ…。}
その答えに納得し、黙る令子
「「「「イインカイッ!!」」」」
思わず突っ込む忠夫達
― その自動車メーカー及び、その社長に深くご同情致します…
車内でそんなやり取りをしていると、進行方向から何か、小さいものが向かって来るのが見えてきた
其れを見た忠夫はタマモに耳打ちする
「タマモ…。出番だ。
今から、…で…を…に…せてくれ。出来るか?」
擽ったそうに、忠夫の指示を聞くタマモ
…千姫・幸姫は指を銜えて羨ましそうに見ている
「大丈夫、出来るわよ。其れ位簡単よ?」
と忠夫が考えていることが判り、悪戯っ子の笑みを浮かべながら答えるタマモ
「…判った。んじゃ、早速頼む…。」
忠夫はタマモにそう言うと、鞄の中をあさり出し、中からメガホンを取り出し、サンルーフの間から前方に向かって、メガホンの先を出す
タマモは目を瞑り、精神集中を行っている
すると、タマモのトレードマーク(本人曰く『チャーム・ポイントよ?』)のナインテールとも言える、特殊な束ね方をした髪の根元が、淡く七色に輝く出す
その輝きが激しさを増すと
「物体幻影変化!!」
とタマモが叫び、自分達が乗っている車に幻影で変化の術をかける
(タイガーの幻影照射に似た術で、タマモがイメージした物に変化したような幻覚を周りに見せる術。実際に形を変えた訳ではない)
その後、車は七色の光を発しながらある姿へと変わって行った…
それは…
大きな三毛猫であった…
その事を確認した忠夫は
「良し。上出来だ…。」
と言いながら、タマモの頭を撫で、次に
「さてと…。
小学校で、“声真似忠ちゃん”と呼ばれた実力をみせてやるっ!」
そう言いながら、今から叫ぶ事に“逃げないと喰っちまうぞ?”という言霊と霊気をのせ
― ニャーゴ… ―
と猫の鳴き真似でメガホンを使い叫ぶのであった…
― コケッ ―
盛大にコケル忠夫とタマモ以外の面々
「あのねーーーーー!!
其れ位で、あのネズミの大群が逃げるわけ……。」
と令子が其処まで言いかけると
目の前に迫っていたネズミの大群が、中央から真っ二つに分かれて行くのが見えたのであった…
あとがき?
ども。零式っすよ?
ごじゅうよんかいめのれんぞくとうこうですよ?
さて、今回からいよいよワイパーじゃないや、パイパーとの駆け引きが始まりました。
今後どーなるのでしょーかっ!?
それは、私にも判りません。
できれば、パイパー編後2話位で終わらせたいなぁ…と思う今日この頃なのであります。
で、レス返しっすよ?
whiteangel様
こんばんはー^^
そのように感じていただければうれしいです^^
パイパー天誅だって…。哀れな…。
への様
ども^^
百合子さんはすごいのですよ?
故にGMYなのです。
次回辺りから少し壊れるかもですな。
DOM様
ちわ^^
百合子に霊能力…。
持たせてみるか…? (マテ
ベルルン&モリリン様
こんばんは^^
訂正しました。大変申し訳ありませんでした。
百合子さんみたいな母親がいっぱい…。
ある意味お父さん方にとっては地獄かと…。
んじゃあ、次は、原作でのプッツン娘を12匹の獣せっとでw
meo様
どもー^^
でも、その手の事はやってそうですなー^^;
亀豚様
まいどっ!
そーですか?(ちっ!)
まぁ、百合子さんかっこよくしすぎたか?
…実際、こんな女性いたら、惚れるかも…。
秋桜様
こんばんはー^^
秋桜様は、六道母のままで良いかと…^^;
もしくは、椎名先生が現在連載中の作品に出ている、つぼ○ふ○こさんとか…。
パイパーとの決着はどーつくのでしょうか?
BLESS様
どもー^^
そーです。あいじょーひょーげんなのです。
大樹は、扶養家族を養う為に、せっせと働いていますよ?
内海様
こんばんはー^^
親は、子供を心配しますからネェ。
最近はどーかはしりませんが。
決着はどーおとすかな?
アイク様
どんも^^
どーなるんでしょうねー。 ( ゜Д゜)y─┛~~
そのパターンもおもしろそうなんですが…。
以上です。
百合子については、概ね好評のようでよかったです。
では次回更新でおあいしましょー^^