「あっ、あれは、伊達雪……おっと」
香港の繁華街の路地で伊達雪之丞とばったり出くわした唐巣は、思わず彼の名を口に出してしまっていた。
しかし多少距離があったためか、さいわい雪之丞は唐巣とエミには気づかなかったようだ。唐巣が一方的に彼の名と顔を知っているだけで、雪之丞の方は2人のことを全く知らないのも幸運だった。
それはともかく、これで小竜姫が言っていた魔物の正体は判明した。GS協会を牛耳ろうとした程の知略派なら、誘拐(あるいは殺人)の証拠を残すようなヘマをしないのはむしろ当然である。彼女の目的はまだ不明だが、それは目の前にいるこの男が知っているはずだ。
とはいえここは繁華街だし、こちらから荒事を仕掛けるのは論外である。まずは少し様子を見るべきだろう。うまくすれば彼らのアジトが分かるかも知れない。
エミに手で合図し、雪之丞を尾行し始める唐巣。
しばらく2人でつけていたのだが、やがてエミが不審そうに呟いた。
「何か変ね。ぼんやりして、地に足がついてないみたい」
「そうだね。……あれは、何かに悩んでいるんじゃないかな」
唐巣の本業は神父で、救いを求める者たちの相談に乗り懺悔を聞くのも仕事である。その経験から、雪之丞の後ろ姿に深い懊悩の影を感じ取ったのだ。
「人が少ない所に行ったら話しかけてみようか」
「神父がそう言うなら反対はしないけど……」
エミは敵と接触するのは気が進まない様子だったが、うまく行けば巨大な成果が得られる。あえて止めようとはしなかった。
やがて雪之丞は1軒の食堂をみつけると、小腹がすいたのか中に入って行った。夕食には少し早いが、その分客は少ないだろうから逆に都合がいい。
唐巣を前にして店に入り、できる限り穏やかな口調で話しかける。
「……伊達雪之丞君かい?」
「―――ッ!? だ、誰だ?」
雪之丞は本当にぼんやりしていたらしく、腕利きのバトル系GSのくせに2人の接近に気づいていなかったようだ。いかにも驚いた様子で唐巣に顔を向ける。
「日本から来たGSで、唐巣という者だ。こちらもGSで小笠原さんという。よろしく頼むよ」
「日本のGSだと!?」
日本から来たGS、という言葉で雪之丞の頭は一気にバトルモードに入った。何しろ彼は以前日本でGS試験に失格しているし、今はここ香港で竜神族のお尋ね者であるメドーサの手下をしている。この2人が自分をしょっぴきに来た、と思ったのだ。
しかし唐巣は顔の前で両手をぱたぱた振って、
「いや、今君をどうこうする気はないよ。ちょっと話をしようと思っただけでね。だいたいこんな所で騒ぎを起こすわけにはいかないだろう?」
確かに客はそう多くないとはいえ商店の中である。霊能者同士が戦うような場所じゃない。
すると雪之丞は急に殺気を鎮め、むしろ気弱な、と言っていいほどのおとなしい雰囲気になった。
「もしかして、風水師行方不明の件か?」
唐巣が頷くと雪之丞は俯いてしばらく考え込んでいたが、やがて意を決したかのようにかっと目を見開いて、
「そうか、じゃあここで会ったのも何かの縁なんだろうな。立ち話で済むような話じゃねえから、まあ椅子に座れよ」
と2人に席を勧めた。
「あんたらも知ってるだろうが、俺はメドーサって魔物の配下をしている。あれは彼女の命令で俺たちが風水師を誘拐しているんだ」
雪之丞は小声で、しかしいきなり核心から話し始めた。もったいぶった言い回しは好みでないようだ。唐巣もエミも驚いたが、ここでチャチャを入れるほど2人とも軽率ではない。
「目的は『元始風水盤』っていう古代遺跡を稼動させるために必要な『針』をつくることだ。でっかい時計の針のような形をした鉄の棒だが、こいつを完成させるには優秀な風水師の生き血を大量に吸わせる必要があるのさ」
元始風水盤というのは地脈の流れを思い通りに変える事ができる大型の霊具である。香港の地下空洞にこれが存在することを知ったメドーサは、彼女の動きを察知した香港駐留の神を返り討ちにしてその場所を自分のアジトとして確保したのだ。彼女の存在が神族たちにバレてしまうという代償を払いはしたが。
「メドーサはこれでアジア全域の神族と魔族の勢力図を完全に書き換える事ができるなんて言ってたが、俺がやつの配下になったのは強くなるためだ。神族と魔族の勢力争いなんかに興味はねえし、いい加減ついてけねえな、って思ってたところだったんだよ」
正義漢を気取るつもりはさらさらないが、罪もない風水師を殺すのは嫌だったし、下手をすればハルマゲドンを引き起こす片棒を担ぐことになる。そんなのはまっぴら御免だった。
いや雪之丞自身が直接手を下したわけではないが、殺されるのを傍観していたのは事実である。かってメドーサが白竜会を乗っ取ったときもそうだったが、そろそろそういう後ろ暗い人生から足を洗いたかったのだ。
しかしメドーサは裏切り者をいつまでも生かしておくほど甘くはない。ただ逃げてもいずれ殺されるのが落ちである。その狭間で思い悩んでいたところに唐巣とエミが現れたのだ。
「なるほど、そういうわけだったのか。教えてくれてありがとう、感謝するよ」
「……」
雪之丞は唐巣の謝辞には答えず、ひと息入れて話を続けた。
「風水盤自体の修復はほとんど終わってるし、針の方も完成間近だ。メドーサの企みを阻止したいなら急いだ方がいいが、はっきり言ってあんたら2人じゃ不可能だな」
雪之丞は遠慮のかけらもなくズバリ言った。メドーサの配下には彼以外にも勘九郎と陰念、それに風水師の死体からつくったゾンビがいる。おまけにハーピーとかいう女魔族とも連絡があるらしいのだ。
ゾンビのことを聞いたエミが顔色を真っ青にして、
「それって血を抜くために殺した風水師の遺体をゾンビにして使ってるってこと……? どこまで人間をナメてんのよそのヘビ女」
証拠が残らないはずである。
エミも呪いを生業にしているが、ここまで非道な商売をしたことはない。心の底から敵愾心が湧いてくるのを感じていた。
雪之丞は無表情にその独白を聞き流して、
「で、あんたらこれからどうするんだ? 今から助太刀探してたら間に合わんと思うが」
生半可な腕の者に来てもらっても死体が増えるだけだし、証拠もなしに警察を本格的に動かすことはできないだろう。しかしメドーサ達とやり合えるほどのGSを何人も探すのは至難の業だ。
「それは大丈夫だ。我々には神族の応援もあるし、これ程の大事件なら日本のオカルトGメンも動くだろう。戦力的に不足はないと思う」
唐巣がそう答えると、雪之丞はまず安堵したような、ついで戦いを求める阿修羅のような笑みを浮かべた。
「それは心強いな、なら準備が出来たら俺も呼んでくれ。自分の過去にケリをつけるのを人任せにはしたくねーからな」
雪之丞はポケットから手帳を取り出すと、自分の携帯電話の番号とアジト周辺の略図を書いて唐巣に手渡した。
そのまま席を立とうとした雪之丞に唐巣があわてて声をかける。
「ゆ、雪之丞君、どこに行く気だい? まさか」
「いや、メドーサの所には帰らねーよ。ただ俺は団体行動は苦手だし、一緒にいて何かあったら共倒れになりかねんからな。どっかのホテルに身を隠してるさ」
「そ……そうかね。分かった、気をつけるんだよ」
唐巣自身は一緒にいた方がいいと思っていたが、ここまで言われては無理強いはできない。仕方なくその背中を見送ったあと、せっかくなので夕食を摂ってからホテルに帰ったのだった。
ホテルに帰った唐巣とエミは、小竜姫(角Ver)とも相談して雪之丞に言った通りオカルトGメン日本支部に協力を依頼することにした。
彼との話にも出たが、邪悪な魔物が元始風水盤を動かしたらハルマゲドンすら起こり得る。不興を買うとか何とか言っている場合ではない。
さっそく電話をかける―――が、アルバイトらしき女性が告げたのは、美智恵も令子も大型霊障の調査で長野の方に出向いているという冷酷な事実だった。しかも六道冥子や魔鈴めぐみなど有力なGS数人を引き連れて行ったらしい。
(ゆ、雪之丞君がいなくて良かった)
唐巣は思わず冷や汗を手で拭ったが、エミはむしろ内心でガッツポーズをかましていた。
「じゃ、ピートに頼むしかないわね。早く連絡しましょ神父」
唐巣の依頼を受けた目的の半分はこれだったのだから。それに美智恵はともかく令子や冥子には来てほしくなかったし、彼女にとっては願ってもない幸運である。
横島はまあ……どうでも良かった。本人はバカだがカリンがいるから足手まといにはならないだろうし。
「……確かにそれしかないようだね」
エミの本心は手に取るように分かるし、見習いで学生のピートや横島をこんな大事件に巻き込むのはどうかとも思うが、風水盤を完成させるのは是が非でも阻止しなければならない。まさか美智恵たちを呼び返せと言うわけにもいかないから、残るは自分の弟子の2人だけなのだ。彼らはGSとしてはまだ未熟だが、能力は頼りになる。
「……おや、電話が通じない」
ところが教会への国際電話は通じなかった。もちろん彼は苦労して建てた自分の教会が今や瓦礫の山と化している事は知らない。日本に帰ったあと壊れなければ良いのだが。
しかたなく横島の家にかけることにする。
「……はい、横島ですが」
1週間ぶりに横島の声を聞いた唐巣は、ようやくまともに話ができる相手とつながった事に安堵しつつ、香港に来てからの経緯を大まかに説明した。
「そ、それって……むちゃくちゃヤバいじゃないっスか!」
「そうだ、だからぜひ君とピート君にも来て欲しい。できればこんな事に巻き込みたくはないのだが、あまり時間もないからね」
元始風水盤は満月の波動でフル稼働し、地脈を自由にコントロールできるようになる。安全を期するなら次の満月の日までに破壊したいところだ。新聞で調べてみたが、あと4日しかない。ほぼ1ヶ月に1回なのがこのタイミングの悪さとは……。
もちろんあと4日で「針」が完成するとは限らないのだが、そちらを阻止する方法がない以上、風水盤本体の破壊を目指すしかなかった。
すると電話口の向こうで何やら話し声が聞こえた。その次に届いたのは聞き慣れた女性の声である。
「唐巣殿、1週間ぶりか。ご無事なようで何よりだ」
「カリン君か。話を聞いていたのかい?」
「ああ。元始風水盤を破壊するために応援が欲しい、ということのようだが」
カリンは偶然横島・タマモと3人でカードゲームをしていたので、メドーサ、という固有名詞が出た辺りから受話器に耳を寄せていたのだ。
「うむ。美智恵君たちが戻るのを待っている時間はないから、あとは君たちに頼むしかないんだ」
唐巣としては苦渋の決断だったのだが、そこでカリンは彼が夢想だにしなかった対策案を口にした。
「いや、時間を稼ぎたいなら手はあるぞ。元始風水盤の作動を封じ込めればいいのだろう?」
「そ、そんな方法があるのかい!?」
唐巣もエミも小竜姫もそんな事は考えようともしていなかった。本当にそれが可能なら悩むことはないのだが……。
「ああ。月が出ている時間帯が大雨なら、その波動は雲と雨でほとんど遮断される。風水盤は作動しなくなるか、しても大幅に効力が低下するはずだ」
「確かにその通りだが……そう都合よく雲が出るのかい?」
カリンの言うことは間違いではないが、全世界の命運を文字通りの天気任せにするわけにはいくまい。
しかしもちろんカリンにもそんなつもりはなくて、
「そちらには小竜姫殿がいるのだろう? 彼女の力で雨雲を呼んでもらえばいい」
古来より竜は水神として崇められており、雨乞いの対象になったりしている。それが目の前にいるとなれば力を借りぬ手はない。
「なるほど!」
唐巣がぽんと手を打ち、さっそく小竜姫にその旨を伝える。すると何だかひどく情けない、泣きそうと言ってもいい声色で答えが返ってきた。
「ええと……確かに名案だと思いますが……残念ながら私にはそれはできません」
「小竜姫さまは水神ではない、ということですか?」
令子が妙神山に行った時は火を吐いたと聞くから、あるいは火竜のカテゴリーに入るのだろうか。唐巣はそう思ったのだが、小竜姫の回答は彼の想像を華麗なほどに裏切った。
「いえ、私は竜の姿になると暴走してしまうので……雲を呼ぶなどといった高度な神通力は使えないんです」
小竜姫も竜神である以上竜の姿が本性なのだが、その状態では荒神の本能を理性で御し切れないのである。もちろん人間の姿で「竜の力」を使うことはできない。
「つまり、修業が足りないということか?」
唐巣が受話器をふさいでいなかったためか、小竜姫の声はカリンにも聞こえたらしい。返って来た言葉のナイフが竜の女神のナイーブな心臓にさっくりと突き刺さった。
「ああっ、そんな蔑んだ目で私を見ないで下さい! 違うんです、私のせいじゃありません! 私を小隆起なんて嘲る連中が悪いんです!」
角の姿のままえぐえぐと泣き崩れる小竜姫。
人界では押しも押されもせぬ偉い女神様も、神界では苦労が多いのだろうか。しかし竜の姿なら胸のサイズなど関係ないはずだが……?
カリンがふうっと息をついて、
「要するに精神的な問題なんだな。何なら私が稽古をつけてやろうか?」
「はい、よろしくお願いしま……って、何で私があなたに弟子入りしなきゃいけないんですか!」
カリンの台詞は冗談なのか本気なのか。しかしおかげで小竜姫は立ち直ったようだ。
「それもそうだな。ではもう1度唐巣殿に代わってくれ」
「……」
小竜姫は人間の影法師に軽くあしらわれている自分の情けなさに涙したが、ここでいくら叫んだ所で尊敬を取り戻すことはできないだろう。メドーサとの戦いで真価を見せつけるまでの我慢だ、と己を慰める。
唐巣とエミも今の彼女にかける言葉はなく、とりあえずカリンとの話を再開することにした。
「そうなるとやはり風水盤本体を狙うしかないようだな。幸いパスポートは持っているし、すぐ行けると思う。行き先は啓徳空港でよかったかな?」
「ああ、よろしく頼むよ。準備ができたらまた連絡してくれ。
あと何故か教会に電話が通じなかったので、ピート君には君たちの方から話をしてくれないか?」
カリンは電話が通じない理由を知っていたが、ピートが話さないものを自分が話すわけにはいかない。その辺は口を拭って、
「分かった。ではまた連絡する」
とホテルの電話番号を確認して電話を切った。
受話器を下ろして座り直したカリンは、目の前にいる横島の顔がちょっと赤くなっているのに気がついた。
「横島、顔が赤いぞ。どうかしたのか?」
「……あ、いや。やっぱりおまえはキレーだな、って」
カリンが受話器に耳を寄せている間、彼女の顔がずっと目の前にあったのだ。それはもう、あと数センチでキスできるくらいに。
話の内容が内容だから実行はしなかったけれど。
カリンが顔を真っ赤にして、脳天から蒸気をぴーっと噴き上げる。
「よ、横島、い、今の状況が分かってるのか!? 今回の事件はいつもの除霊とはわけが違うんだぞ」
「わ、分かってるって。ハルマゲドンが起こるかどーかの瀬戸際なんだろ? ちゃんと行くよ」
本音を言えばこんな危険なことに首を突っ込みたくはないのだが、何しろ世界の命運がかかっているのだ。これより優先するべき事柄といえば、カリンや美神や小竜姫とヤることくらいなものだろう。
「ってゆーか世界を救うんだから、そのくらいのご褒美はあっていいよーな気がするんだが」
だって金銭的な報酬は教会の建て直しで消えるだろうから。いや唐巣なら分け前をくれるかも知れないが、さすがにそれは受け取れない。
もっとも小竜姫は「小判で千枚」を即断で出せる程の資産家だから、彼女に言えば横島個人への報酬も出るだろうが……。
「お、おまえというやつは……しょうがないな、では美神殿と小竜姫殿が承知したら私もそのご褒美とやらをくれてやろう」
「……おまえ、絶対そうならねえって分かってて言ってるだろ?」
横島が血涙を流しながらカリンに詰め寄る。馬の鼻先にニンジンをぶら下げるにしても、届かないと分かり切った場所にあえてぶら下げて見せるとは随分と残酷な仕打ちではないか。
カリンもさすがに意地悪が過ぎたと思ったのか、
「分かった分かった。じゃあおまえがまともに活躍したら頬にキスくらいはしてやるから」
「ほっぺにキス……? せめてもう一声」
「……」
なぜ自分の本体はこんな性格をしているのか。カリンは世の不条理さを改めて思い知ったが、ここまで来てしまったらもう後には引けない。
「じゃ、じゃあ唇にキス……こ、これ以上は出ないぞ!?」
カリンは横島を正視するのが恥ずかしいのか横を向いて言ったが、煩悩魔人にはそんなこと問題にならなかった。
「唇にキスだと!? そうか、ついに俺を愛する気になったんだなーーー!」
「なるかっ!」
飛びかかって来た横島を拳で撃ち落としながら、自分もかなり修業が足りてないかも知れない、と自虐的に呟くカリンであった。
「……でだ。確か六道殿と魔鈴殿はGメンが連れて行ったが、鬼道殿には声をかけていなかったと思うんだが」
とりあえず腕力で横島を落ち着かせた後、カリンは改めてメドーサ対策を再開した。今回は事が事だけに、できる限りの戦力を集めて行きたい。
ちなみにピートは今ごろ愛子の机の中だろうから後回しである。タマモは留守番にするつもりだったが、「危なくなったら鳥か何かに化けてすぐ逃げること」を条件に連れていくことになった。ついてくる真意はよく分からなかったが……。
「鬼道か……連れてったっていう話は聞いてないけど、あいつって美形で女子高の教師なんだよな。女の子よりどりみどりの派手な人生送ってやがるんだろーなぁ。チクショー、何だかとってもチクショー!」
いきなり鬼道に嫉妬して床をどんどん叩き出す横島。気持ちは分からなくもないが、美少女2人をはべらせて抱っこしたりおさんどんさせたりしている男がする事ではない。
カリンはそんな横島を無視して六道女学院に電話をかける。もう夜になっていたが、「GS唐巣の代理で緊急の用件」と告げると意外にあっさり取り次いでもらえた。
「カリンはんか。久しぶりやな、緊急の用件って何事や?」
「ああ。いきなりで申し訳ないのだが、GSとして仕事を手伝ってほしいのだ」
と単刀直入に用件を切り出す。今回の事件の経緯を説明して、オカルトGメンが有力GSを連れて行ったので人手が足りないと話した。
「そういうわけで、あと頼れそうなのはあなたしかいないのでな。もし都合がつくなら一緒に来てもらいたいのだが」
とカリンが話を結ぶと、いきなり気合の入りまくった口調で返事がかえってきた。
「オッケー、分かったで! そういう事ならこの鬼道政樹、全力で手伝わせてもらいますわ!!」
「―――ッ!?」
そのでっかい声にカリンの方がびっくりした。なにぶん危険だし急な話でもあるので、断られる可能性の方が高いと思っていたのだ。
しかし鬼道にとってこの依頼はそれだけの価値があった。全人類の生死を分ける戦いに名指しで呼ばれるとは、男としてこれほどの名誉はあるまい。
「そ、そうか、ありがとう。よろしくお願いする」
「ああ、任しとき!」
こうしてカリン達は総勢5人で香港に向かうことになったのだった。
―――つづく。
というわけで、小竜姫さまは自分も未熟なくせに修業場の管理人をしているというヘタレな女神様になってしまいました<マテ
だって竜の姿で普通に動けるなら原作でもメドーサと戦う時にやってたでしょうから、きっとそれが出来ない理由があったに違いないのです。
ではレス返しを。
○whiteangelさん
>って、嫉妬ですか?やきもちですかカリン?
乙女心を突っついちゃダメなのですよ?
○トトロさん
>もしかして、美神で一番不幸なのは、横島やタイガーではなく、ピートと神父?
いやいや。この話ではゾンビに荒らされずに済んでますから、原作よりは不幸度が低いのですよー。
○kouさん
>タマモルート
何かもう圧倒的優勢です。やばいです(何が)。
しかしさすがに夫婦はまだ早いかと。兄妹の方が近いかもですねー。
横島君が普通に迫った場合は……どうなるやら(^^;
>タマモと交際する横島、それを観るカリンに湧き起る胸の疼き
やはー、何だかむちゃくちゃ面白そうで困っちゃいますね(だから何が)。
>神父、帰ってきた後に髪は大丈夫でしょうか?
小竜姫さまが御仏の慈悲で何とかしてくれるはずです、きっと。
>しずもん
美智恵・令子・冥子・魔鈴にオカGのスーパー装備ですから大丈夫ですよ、たぶん。
しかしおキヌちゃんルートは厳しくなりました。タマモの強運かおキヌの不運かは不明です(ぇ
>ユッキー
寝返ったのは貞操を守りたかったからなのかも知れません。
○SSさん
>この流れで他のヒロインとくっつくと、なんか不自然になってきました
筆者も対抗できそうなのはカリンぐらいな気がしてます(^^;
○ncroさん
>たまもん
悪女の素質十分なのです(嘘)。
○零式さん
>横島+カリン+タマモ+小竜姫様の甘い生活
そんな理想郷お父さん許したくないです<マテ
○KOS-MOSさん
>きっと保険は利かないだろう
地震特約なんて気の利いたことしないでしょうからねぇ。
でも人生お金じゃないですよ。
>マスクだけはかぶるなよ?
カリンまで壊れたらストーリーが完全破綻しちゃいますよぅ(^^;
>重なっておきてしまった2つの事件
同時に起きただけで関連はないのですー。地理的に遠いですから。
○名称詐称主義さん
>教会崩壊
まあこれは死津喪の仕業で、美神や六道とは無関係のことですから。
>死津喪
むしろこれでエミが参加したら楽勝すぎな気が(^^;
>ハーレムルート
タマモはともかくカリンを誤魔化すのが非常に難しそうです。
>ピートの愛子へのボケの炸裂が面白かったです
彼も神父の弟子だけあって真面目ですから。
○読石さん
>バカップル
でも不純異性交遊はいけないと思うのです(ぇ
○スケベビッチ・オンナスキーさん
>タマモ
何しろ傾国ですから。
>おキヌちゃん
やはり主人公と接点少ないのが痛いです。タマモなんかほぼずっと一緒ですから(遠い目)。
○ミアフさん
香港にはちゃんと行きますよー。
重大性は死津喪以上ですから。
>某虎、混沌、聖母、ロンゲ
そんな人たち知りません<超マテ
前倒し登場のキャラが多いので扱い切れないんですよぅ(泣)。
○遊鬼さん
>おキヌちゃんルートなら重要なイベントなんですが
妖狐の呪いかも知れません<マテ
>死津喪編
参加者が強豪揃いですから。
>あんなイタズラされてみてぇ
まったくです。
○とろもろさん
>タマモの(ロリ化の為の)洗脳?教育の影響ですか?
妖狐の本能は怖いのです。
>奴の出現が早まった理由に、香港はかかわっているのでしょうか?
直接の関連はないですー。海へだててますから。
>予測的に、除草の後、香港へ応援と思ったので
それだとGS側が強すぎて(以下削除)。
>小竜姫様
女性の心理は複雑ですから。
断定するのは早急かと。
○山の影さん
>おキヌちゃん
タマモに誘われたとき横島家に来ていればだいぶ違ったんですが<マテ
>死津喪
呪いの弾丸でなくとも、要は本体の球根を攻撃できればいいわけですから……。
まあおキヌちゃんが特攻しても消滅するわけではないんですが。
>さんざん世話になったおキヌちゃんのことを流し(葛藤はあれど)、タマモといちゃつく横島に激しく違和感が湧きました
確かに原作で横島は自分を責めてましたが、それはおキヌが特攻した後のことで、そうなる前は早苗に迫ったり風呂のぞいたりしてましたので。
>死津喪比女と原始風水盤の関係
前述の通り、直接の関連はありませんです。
○通りすがりのヘタレさん
>おキヌちゃん、横島争奪戦から脱落か…?!
大ダメージです。激しくピンチです。
>独り身嫉妬&本命嫉妬&八つ当たりのコンボ
横島君も幸せなのか不幸なのかw
>神父
原作よりは被害が少ないので大丈夫ですよ、きっと。
○TA phoenixさん
>おキヌちゃん
むしろ生き返ってからが勝負かも知れないと思うのです。
>カリンは横島君の記憶と経験を引き継ぐので引っ込んでも無駄なのでは?
そうなのですが、直接見させられるのはやはり気にさわるみたいです。
>カリンがヒロインの場合浮気は果てしなく不可能ですよね
どうあがいても絶対に隠せません。
果たして横島君にその覚悟があるかどうかw
>横タマ
せめて戦闘中くらいは真面目にしててほしいものです(ぉ
○彗星帝国さん
>終盤戦で合流したりして
さてさて、先のことは分からないものなのですよー。
○KEIZUさん
お久しぶりです。今後ともよろしくお願いします。
>タマモン
ロリじゃなくても可愛いものは可愛いのです。
○内海一弘さん
>こんなタマモなら横島が落ちても誰もロリとは呼ばないかと。クラスメートですしね(笑)
その代わり覆面な連中が大量発生しそうですがw
>神父
これも試練なのです(酷)。
○ブレードさん
>ピートにはタマモには手を出さなくても横島に手を出すという伝統
伝統に反逆するのもまた伝統ですから。
>神父は若いころブイブイ言わしてたらしいのでそのときのことが高評価されていると思います
おかげで六道母に目をつけられたりとかもしてますが(哀)。
ではまた。