<横島>
目の前で、金魚やヒヨコが男の人に次々と飲み込まれていく
― 誰かとめたって!! ―
そう思った瞬間、聞き覚えのある声で掛声が聞こえたと思った次の瞬間
その男が、大きく弧を描き吹っ飛んでいくのが見えた
こんな事をするのは…
― 決まってるよなぁ ―
その事実を確認する為、掛声を発しながら男の人に攻撃を与えたであろう人たちの姿を確認する
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
― やっぱり… ―
その姿を確認したとたん、俺は声を大にして叫んでいた
「かっこええぞ~~!!おとんにおかん!!」
俺の声が聞こえたんだろう
2人ともガッツポーズで答えてくれた
普段は、おかんにうわきってゆーのがばれて、しばかれまくっとるけど、いろんな事を教えてくれる、おとん
俺が悪いことしたり、いたずらしたりすると鬼よりも恐くなるけどやさしい、おかん
俺の自慢の2人や!!
…何より、無茶苦茶強い…
2人が本気で怒った姿を見たときには
…正直ちびります
そんな強いおとんとおかんの必殺技?をくらったハズの、あの男の人が何事も無く立ち上がると、又ヒヨコ達を食べ始めた
―キモチワルイ―
今迄食べた物を、全部吐き出しそうになる
その行為を止めさせようと、又おとんとおかんが男の人に飛び掛ろうとしている
その相手であるカワイソウナ男の人に一瞬視線を移すと…
― ゾクゥッ!! ―
全身に鳥肌が立つと同時に、何とも言えない感じが心の底から湧き上ってきた
なんなんやろ?この感覚…?
とにかく、あの男の人は普通じゃない!
頭の中に、おとんとおかんが血塗れになって動かなくなってる姿が浮かび上がる
その光景が浮かび上がった瞬間
俺は声をこれでもか!!と言う位の大きさで叫んだ
「だめや!!おとん、おかん!!にげろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
俺の声に気を取られたのか、一瞬2人の動きが鈍った
すると、男の人が突然苦しみだして大声を張り上げたと思ったら
”黒い何か”が噴出して、おとんとおかんそれとその周りの人達を含めた辺りの物を殆ど吹き飛ばした
服が裂け、その下から”赤黒い何か昆虫を連想させる肌”が見える
その体はどんどん長く伸び節をもった物に変わり、脇からは体と同じような節を持った足が沢山生えてきている
頭も大きくなり、目は大きい物が一対に、小さい物が一対
口は頭の幅イッパイに裂け両端に大きくて鋭い牙が生えている
足も胴体の一部となり後も形もない
その姿はまるで昆虫図鑑でみた”百足”そのものだ
大きさは普通じゃないけど
どうみても、20メートル位になってる
―元はただのおっちゃんだったのに、そんなん反則やぁぁぁぁ!!―
と心の中で軽く突っ込んで見たけど、それどころやない
その変貌する姿をみて、周りの人達は我先にと逃げ出す
そんな中、お爺ちゃんとお婆ちゃんは倒れてる露店の男の人達を脇に抱えて非難して行った
さすが、おかんのおとんとおかんかっこええで!!
その大きな百足みたいな物は、まだ固まったみたいにじっとしとる
その間に勇気あるオッチャン達が、倒れて動けん人達を次々と非難させていった
で、最後におとんとおかんを担ぎ上げようとオッチャン達が向かおうとしたとたん
『ギチィチチチチチチチチチチチチチ!!!!』
と、耳を塞ぎたくなる様な泣き声をあげた
そして倒れたまま動かない、おとんとおかんの方を見るとその大きな口から緑色の何かを垂らしながら、ゆっくりと近づいていった
―ヤバイやん!!喰う気マンマンやん!!―
そう思ったとたん、俺は近くにあった、的当て用の野球のボールを掴むと、その大きな百足に向かって力いっぱい投げつけた
≪ボコン!≫
堅い物に当たった様な音が聞こえる
それでも、おとんとおかんの方に近づく大百足
「やめえぇぇぇぇぇ!!おとんとおかんに何するつもりやねん!!」
何かが切れた俺は次々とボールを投げつける
何球くらいぶつけたんだろう?
突然、大百足は俺の方に向きを変え、先程よりも速いスピードで近づいてきた
「「忠夫ちゃん!!にげえぇぇぇぇ!!」」
お爺ちゃんとお婆ちゃんが叫ぶ声が聞こえる
大百足の口はもう目前
でも、足がすくんで動けない
―ごめん。じぃちゃん、ばぁちゃん。俺もう駄目みたいや。―
そう思ったとたん、一匹の蛍が目の前に飛んできた
まるで、俺を庇うみたいに―
それを見たとたん……
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
まるで、自分が自分じゃ無くなったみたいに大きな声で叫んだ
すると、俺の体が眩い光に包まれるのが判った
―それを最後に俺の意識は途切れた―
<御神体の祭られている場所>
二体の御神体の像に、忠夫から発せられた光が一瞬届く
すると、その二体の御神体は七色に輝きだす
その輝きは収まることなく輝き続け、やがてそれは2つの大きな光の球体と化し、その球体は自分の意思を持っているかのように、自分達を目覚めさせた光を発した者の元へと凄まじい速さで向かっていった
<騒ぎの中心の場所>
その場に居合わせた誰もが『もう駄目だ!!』と自分達の目の前で起こる悲劇から目を逸らそうと瞼を閉じた
次の瞬間眩い光に包まれる少年
その光に怯み、それと共に軽くは無いダメージを受け、動きを止める怪物
それでも、目の前の”餌”を喰らおうと再び、痛みを与えられた怒りと共に少年に襲い掛かる
―ドコン!!・バキッ!!―
だが、今度は光る球体が怪物に襲い掛かった
まるで、少年に仇なすものを退けるかのように…
吹き飛ばされる怪物
光の球体は、それを見届けると今度は光に包まれた少年の側に近づく
そして、その光の球体は徐々に形を変えていく
最後にその姿は―
一方は、美しく流れるような金髪を持った、蒼い西洋風の鎧と同じ色のマントで身を包んだ美女に
一方は、同じように美しく輝くような銀髪を髪飾りで留め、まるで白拍子のような和装に身を包んだ美女へ
―と変貌していった
そして、2人の美女は少年を護るような位置に立ち、こう告げるのであった
『永きにわたる封印を破りし、全てに仇なす異形の鬼(モノ)よ!!』
『我らの主に仇なす鬼よ!!』
「我、千姫!主の存在を護り闘う剣となり!!」
「我、幸姫!主の魂を癒す為の舞いを踊り!!」
『我らの主を!その縁者を!!』
『全てを懸けて護る”守護者”也!!!』
千姫は剣を高々と掲げ
幸姫は両手に扇を持ち舞うような型をとり
”ババーン”と登場した…
―横島忠夫とその”守護者”千姫・幸姫 ≪合流≫ ―
あとがき?
ども!!零式っす!!
ババーンと8日連続投稿ですよ?
もう、逝っちゃってますよ?
まぁ、こーゆー事でした。
皆様お気づきでしょうが…^^;
今回で、横島と千姫・幸姫を合流させました!
…ですが、基本的に忠夫少年は戦いません。
闘うのは、”守護者”の千姫と幸姫の予定です。
現段階では、忠夫少年は無意識の内に霊能に目覚めただけですんで。
ただのエネルギー供給源みたいな感じです。
次回以降で、”守護者”達の戦闘力と能力が徐々に明らかになっていく予定です。
おたのしみに?
では、レス返しどぇす!
BLESS様
まいどさまでーす!
いや、私もそう思います。
肉片とかゴミみたいになるまで折檻するのですから…。
でもまぁ、横島関係者だし。
前回は”直感”とか、虫の知らせ程度の物です。
まぁ、未来から転生してきた魂の影響も多少受けているでしょうが。
プロのGSとかではありませんでした。
多くの方が想像していたかとおもいますが、千姫と幸姫の双子を出しました。
今回は、この2人に闘っていただきます。
横島は、原作でもしっかりと2人の遺伝子うけついでますよー。
スケベで案外シッカリした自分の思考も確立してますし。
元祖煩悩魔神此処に見参…わすれてた;;
いれりゃあよかった;;
亀豚様
こんばんわ^^
そーですね。横島は他の方のSSみても少年時代は才能の塊みたいな感じがするのでいろいろな”通り名”があるのでしょう^^
本能の塊だからすごいのです!!横島は!!!だから皆に愛される^^
kamui08様
こんばんわ^^
へー。そんな金魚掬いもあるんですか?初めて知りました。
その両方ですね。そしてなにより”横島”だからすごいのです!!
あ…。やっぱり?美神令子様ですか…。(納得)
能力的に考えると『冥子』もありかと…^^;
内海様
いつもどうもっす!!
40匹…すげえ…。
極意伝授してください;;
大丈夫じゃありません!!
よ こ し ま だから!!
がんばりますよー。
ネタが新鮮なかぎり。
秋桜様
まいどっす!!
…美神母が理想なんですか…。
((((;゜Д゜)))ガクガクガクブルブルブル
命名センスは…まぁ、血族ですしw
父ではなくて母をですか。
グレートな忠夫君っすか?
考えておきましょう。(イヒヒ)
最後に”ヤタ売約済み”
かなりあ様
いつもレス有難うございます。
双子…今回でましたよー^^
めだってますよ?横島夫婦。
なんせ”最強で最凶な夫婦”ですから。
横島君は結婚したら継承するのでしょうか?
次回からは、双子の姫と横島活躍するよていですよー(タブン)
では、皆様次回の更新でー♪(明日もつづくのか?)
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