＜カオスのアジト＞
何やら熱心に話し合う2人の男
アシュタロスとカオスの2人組みである
「…此処は、こーした方が良くないか？」
「いや、確かにそうすると出力は上がるが持久力と制御がな…。」
「それは、これを代用すれば…？」
「確かに代用は効くが、大きさの問題がでてくるぞ？」
「・・・・・！？」
「・・・・・。」
「！！！」
「！」
と何やら図面を見ながら意見を交換する2人
当初はカオスがアシュタロスから教えを授けられる事が多かったが、最近では、お互いに意見を出し合うまでになっていた
お互いに良い意味で刺激しあっているようである
熱心に意見を交わしていると、アシュタロスのアジトと繋がっているゲートの方から何やら声と音が聞こえてきた
「プ〜ルプルプルプルプルプルプルプルプル…♪」
下着姿でパタパタとアシュタロス達の下に走ってくる金髪の少女
『『ぽーーーーーー！！』』
その後を服を持ち、追ってくるエプロンをしたハニワ兵
と
「くわぁ〜！」
と体を拭く物を銜えながら飛んで追ってくる何やら鳥みたいなもの
更に
「おねーちゃん、まってぇ〜！（半泣）」
半泣きで此方はキチンとパジャマ姿で前者達を必死に追う銀髪の少女
―ぺち―
あ、転んだ
―びー―
泣いてるし
んでもって
「ちょっとぉ〜〜〜！
2人ともまちなさい！！」
と赤ん坊を抱きながらパタパタと走ってくる女性
途中で、転んだ銀髪の少女の頭を撫で泣き止ませながら更に追う
順番に―
これでもかと元気一杯に育った”千姫”
続いて、その世話係の当番だったハニワ兵
次に、アシュタロスの魔力の影響と、カオスの実験中に起きたアクシデントから、双子を護る為（といっても原因は双子であるが…）黒い巨大なヒヨコの姿になってしまった”ヤタ”
その次に転んで泣いていた少しオットリトシタ感じの銀髪の少女が”幸姫”
最後に、最愛の自分の息子を抱いた葛の葉
の面子である
「ぱぱぁ〜♪」
と千姫がアシュタロスに抱きつく
そしてアシュタロスは、ヤタから布を受け取り湿気を帯びたその金髪を優しく拭いてやる
「お風呂から上がったのか？千？
きちんと100まで数えたか？」
ニコニコと千姫に微笑みながら問いかけた
「ウン♪」
元気に答える千姫
アシュタロスにパジャマも着せてもらえて満足のようだ
「…とと様。
幸も、きちんと数えたよ？」
と疲れた様子のヤタを抱きながら上目遣いで、アシュタロスを見ながら言う幸姫
「…そ〜かぁ〜♪偉いぞ幸♪」
やっぱり頭を撫でながら幸姫を褒めるアシュタロス
エヘヘと照れながら俯く幸姫
『迷いの森』でアシュタロスと出会ってから早7年
2人とも今のところ普通に育っているようである（多少ファザコンの気がある様だが）
その姿を見て
「…相変わらずの様だな…お主…。」
苦笑いするカオス
「仕方ありませんわ。
お父様は千と幸には甘いですから…。」
葛の葉もカオスに同意する
「葛の葉殿も久しぶりだな？
…その子がそうか…。」
葛の葉の腕の中の赤ん坊を見るカオス
「そうです。
…あの方の忘れ形見ですわ…。」
と葛の葉は大事そうに腕の中の赤ん坊をカオスにみせた
―この赤子はアシュタロスが拾ってきた訳ではない
正真正銘、葛の葉の息子である
その父親は…
”高島”
という…そう、あの”高島殿”である―
―死んだはずの高島の子供を葛の葉が産める筈が無い―
それは、ふとした事が切欠であった
＜2年前のある日＞
西郷家に激震がおこった
それは、西郷が良家の娘（よりによって、自分より高い身分の人物の娘）を孕ませたという知らせがあったからである
その時点で他に数人の女性と通じていた事も発覚
―流石、西条の前世である―
その時、西郷家は修羅場とかした
何はともあれ、その女性は無事に出産、西郷は一児の父となった
その時点で、千姫・幸姫という妹の存在と、兄と慕っていた西郷の子供の誕生である
葛の葉も自分の子供が欲しくなっても不思議ではない
考えた末、葛の葉は父であるアシュタロスに相談してみた
”高島殿の子が欲しい”
アシュタロスはこの時代に戻ってきてから、ずっと考えていた事があった
それは≪葛の葉≫の将来の事
彼女は何れは誰かに嫁ぐことになるだろう
例えそれが望んだ相手でなくても…だ
その時、本当に娘は幸せなのだろうか？
どうすれば彼女は幸せになるのだろうか？
何時もアシュタロスは心の片隅にその事を留め、思い悩んでいた
―その娘からの願いである
アシュタロスは少し考えた後、彼女にこう伝えた
『何とかなるかも知れん。
が、色々条件が難しいから一度だけしかできんぞ？』
それを聞いた葛の葉は
”はい”と一言だけ答えた
翌日、アシュタロスは葛の葉に案内され高島が眠る場所に来ていた
周辺をヤタに命じて見張らせたあと、その場所限定で特殊な結界を張り、自分が持つ”時を司る神具”を発動させる
結界の範囲内のみ徐々に時間が巻き戻る
その術が完成し、土に埋もれていたはずの高島の遺体が、アシュタロスに殺害された直後の状態（埋葬される寸前）まで戻った
アシュタロスが何やら呟くと高島の下腹部から光の玉が浮き上がってくる
それをアシュタロスが操作し葛の葉の下腹部の所までいくと、その光の玉は彼女の下腹部へと溶け込んでいった
そして術を解き一息つくアシュタロス
結界の内部も元の状態にもどった
そして葛の葉にこう告げる
―この行為を世界が、宇宙が認めるかは運次第だ―
と
そしてその数ヵ月後…
葛の葉の願いは叶えられる事となった
無事、男の赤ん坊を授かったのである
それは、宇宙がその行為と存在を認めた瞬間であった
ちなみにその男の赤ん坊はこう呼ばれる事となる…
”稀代の天才陰陽師・安部 清明”
そして、その子孫には”六道家””鬼道家”等の大家が出てくることになる
＜カオスのアジト＞
「その話を聞いたとき、はっきり言って呆れたぞ？」
カオスは苦笑をしながら赤子の頬をつつく
「成功する可能性は限りなく低かった筈だ。
正に奇跡と呼べる程の確立だろう。」
更にそう話すカオス
「確かにそうかも知れんが、私は成功すると思っていた。」
アシュタロスが2人に近づきながら話しかける
「おそらく、葛の葉が子供を授かるという事は歴史的に見ても大切な意味をもつのだろう。
歴史的に必要な事であれば、形が多少変わっても必ず発生するからな。
私の私見だが、この子の人生に何かしら重大な事が起こるのだろう。」
自分にしがみついて来る双子をあやしながら自分も男の子赤子を覗き込む
「おねーちゃん。
私にも赤ちゃんみせて♪」
と千姫が言えば
「…わたしも…。」
幸姫も続く
その様子を見て、何とも幸せそうな表情を浮かべるアシュタロスと葛の葉・カオスの三名であった
あとがき？
まいどぅ。零式でっす！！
四日連続だぁぁぁぁぁぁ＾＾
とりあえず、今回で”アシュ様の過去編その1”は終了です。
このあと、自分達の過去に逆行したメンバーのお話に一端もどります。
それがひと段落したら、再び”アシュ様過去編その2”に突入するつもりですので、アシュ様ファンの方暫くご辛抱をｗ
今回、一寸文書的に不完全な所もありますが許してください。
補足はしていくつもりなので。
今回の一番の問題点である”葛の葉が高島殿の子供を産んじゃった”件ですが、葛の葉が子供を産んだと言う事実さえあれば制限とか難しい条件はそんなに発生しないだろうと。（事実、原作でもそのような記述がありましたし）葛の葉のお子様は今のところ出演予定ありません。（出してもほんのチョイ役の予定です。）
あんまり突っ込まんでくださいね＾＾；
答えきれる自身がありません（断言）
いいじゃないですか！！葛の葉が幸せならｗ（マテ
ちゅーわけで、次回より現代？編突入です
最初はだれでしょうか？
お楽しみに！！
では、レス返しっす！！
かなりあ様
まいどさまです。
双子は横島と絡ませたいなと思ってます。
ヤタは某キャラにｗ
次回より、現代編？の予定です。
最初はだれかなぁ？
楽しみに待っててください。
ＢＬＥＳＳ様
どーもです＾＾
ネタはある程度考えていますが、殆ど行き当たりばったりです。
神様？が降りてくれるなら個人的には、サッちゃん希望なんですが（マテ
アシュタロス・・・。もう魔神って感じがしなくなってきたなぁ＾＾；
葛の葉に、双子の養母になってもらうのではなく、彼女自身の子供出しました。父親については反則気味？
カオスはまだまだですよぅ＾＾
現代編でも出す予定ですし。
一番出番多くなるか？ひょっとして？
秋桜様
どもです。
そーですねー。このＳＳアシュ様母性本能強い感じしますね？
双子については、なんだかファザコン気味に・・・。
18禁はかくのかなぁ？自信ないからわかりません。
アシュ様なんかふつーに良い魔神だな。このＳＳ
マイト数は今のところ秘密です。（考えていないとも言う）
が、得意な能力については設定済みです。
その内明らかになるでしょう。
内海様
双子のメインの生活範囲はカオスのアジト+アシュタロスアジト+西郷家ですね。今のところ。
成長したら術とかで変装して外出るのも可能になるでしょうが。
西郷は女癖がわるいという私の思い込みで女つくりまくりです。
ついでに子供まで創っちゃいました。あはは。
アシュ様が本気で怒るともっとすごいでよー。
別次元から高次元の○神呼び出すとか。
いすとく様
おはつです。今後ともよろしくお願いします。
そーなんです。このＳＳのアシュ様は親馬鹿なんです。
それが真理なんです！！
…読まれてた。書かなくて良かったよ。ペストネタ。
あははは＾＾；
突発発想人ぴええる様
おはつです。
…名前決めた後、あ、ネタにつかえるかもと思ったりしましたが。
マルッキリノ偶然ですよ？
本当に。
名前のネタは作中に書いたことが真実です＾＾
今後ともよろしくお願いします。
では皆様、次回更新で＾＾
（明日も投稿できるのか？）