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「The person who handles all(絶チル・現代世界)」

ZERO (2006-07-30 22:24)
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夢。
これはそうだ。
皆本光一は、そう認識した。
夢の舞台は必ず、映画館となる。
流れる映画は必ず自らの過去となる。


過去。
これは日中戦争だろう。
日本人と中国人が戦っているのが見える。
中国人が大量に攻めてきた。
立ちふさがるのは、たった一人の日本人。
それが手を上げ、振り下ろす。
何十人もいたであろう人が、いっせいに潰れ出す。


その瞬間、画面から血が呼び出す。
映画を見ている皆本のスーツに、思い切り吹きかかる。
なぜか手に持っていたポップコーンも。
しかし、皆本はかまわずポップコーンを食べた。


潰れた死体の上を笑って通っていく日本人。
彼に銃弾の嵐が飛び交う。
銃弾は全て、彼の体にあたるすんでのところで止まる。
手で押し返すモーションを、彼は取った。
銃弾は飛んできたときよりも早く飛んでいき、
撃った者の心臓に的確に命中していった。


また画面から血が飛び出す。
ポップコーンの容器には血がたまりつつあった
皆本は血に染まったメガネを手でぬぐった。


そこで夢は終わった。


「む・・・ん・・・」


ソファーから、ゆっくりと腰を上げる皆本。
昨日の夜自らが使うはずだったでかいベットを、
チルドレンのわがままにより明け渡したため、
このソファーで寝ている。
リビングでは今、良い匂いで充満していた。
食欲の向くままに、キッチンへ向かった。


キッチンでは、楽しそうに鼻歌を歌いながら料理をする葵と、
テレビを見ている薫と紫穂がいた。


「なんだ、もう起きていたのか」
「あら、皆本はん。髪ぼさぼさやで・・・
 この匂い・・・」
「あぁ、すまない。シャワーを浴びてくる」


皆本は葵と話したあと、シャワーを浴びに浴室に向かった。
葵の隣にはいつの間にいたのか、紫穂がいた。


「どうしたの?」
「皆本はんから、血の匂いがしたんや」
「血の匂い?」
「あぁ、ご飯が焦げてまう!」


キッチンには料理を作る葵と、冷蔵庫をあさる紫穂がいるだけとなった。


朝ごはんを食べ終え、バベルへと向かう四人。
ただいまはチルドレンの訓練施設にいる。


「で、桐壺。質問だが、あの水槽はなんだ?」
「あぁ、瞬間移動能力者用のやつだ。
 あの中に入ってもらって瞬間移動してもらうって寸法だ」
「そうか。桐壺、やっても良いか?」
「あぁ、どうぞ」


水着にすぐに着替えた皆本は、カプセル型の水槽に
上から入った。
すぐにふたが閉じられた。
どんな野郎どもでも空けることはかなわないだろう。


数分後。
皆本はまだ水槽から出ていなかった。


「何やってんだ、皆本のヤツ」
「わからないわ」
「ふしぎやねぇ〜」


遠くから見ていた三人が不思議な目で見ていた。
機械を取り扱う研究員も、ノーマルが何をしているんだ?
と言う目つきだった。

「そろそろ出てきたらどうかね?」
『そうですね』


桐壺とのテレパシーのあと、皆本はすぐに『テレポート』した。
研究員にチルドレンは驚きの表情だった。


「どうかね? 調子は。まだくるっとらんように見えたが」
「いえまだですね。移動先を前方に二センチずれました。
 やっぱり使わないと、腐れちゃいますね」
「ふむ、やはりか」


皆本はあたりを見渡す。
最終的に視線を向けた先は、チルドレンだった。
チルドレンは薫を除いて、全員が驚いていた。
皆本はそこまで手レポートして見せた。


「やぁ、驚いたかい?」
「なにものなんや!?」
「見たとおり、僕は皆本光一だけど?」


そのとき、機械の一つが潰れる音がした。
その仕業は間違いなく薫だった。


「てめぇ、表に出ろ!」
「なんだい、そんなにキレて?」
「能力者なんだろ? 昨日から見ていればなんなんだお前!」
「確かに僕は能力者だが、僕は君にお前呼ばわりされる覚えはない」 
「うるせぇ、よくもあたしの攻撃を防いでくれたなぁ!」


全力の攻撃が皆本を襲う。
皆本は避けるわけでもなく、その場に薄いバリアをはり
身を守った。


「桐壺! チルドレンのことは『未来視』で知っていた!
 なぜ二十年前に言って置いたのに、彼女らが生まれたとき
 彼女らを殺さなかった!」
「そ、それは・・・」
「五月蝿いぞ、お前!」


薫は我を失っているかのようあった。
紫穂と葵は衝撃波の一つに当たったのか、
部屋の端で伸びていた。


「こうなれば制御を・・・」
「無駄だ! 一度たがが外れればそんなもの役に立たない!
 それが念動力者ならなおさらだ!」
「そんな・・・! 何か対策は・・・」
「僕が彼女を抑えてみせる! 桐壺はその間に
 部屋の隅にいる葵と紫穂を助け出して部屋の外に出ろ!」
「わかった! 幸運を祈る・・・」


パタン。


ここで終わりましたか。
この本を作ったやつはにくいと言うかなんと言うか・・・
まぁ、私たち『見るだけのもの』ですからね。
それではまた今度、この真っ白な世界でお会いしましょう。


あとがき
どうもこんにちは、ZEROです。
大変ながら皆さんに言っておくことがあります
1、この作品の登場人物は私が扱いやすい性格となります。
2、場合によってはオリキャラもでるかもしれません
このことを申し出ていなかった事を深くお詫びいたします。
この話を読んだ際、薫の豹変振りに驚かれた方はほんとにすみません。
と言うわけで次はスレ返しです


クチナシ様
どうもありがとうございます。
これからも見ていただけるよう、努力します。


nao様
続編投稿のこと、ありがとうございます。
それとこれからもよろしくお願いします。


ss様
エスパー主人公に期待してもらえてありがとうございます!
これからも頑張っていきますよ!


ムリョウ様
皆本の強さはいずれ数値化します。
そのときまでお待ちを。


紅蓮様
そのことも後々わかっていきますので、
お待ちください。


それでは、次回『皆本対薫編』でお会いしましょう・・・

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