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▽レス始

「心の声が とおあまりひとつ目(GS)」

寿 (2006-07-23 00:58)
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「とぼけないで下さい!あなたが私の婚約者だと言うことはわかっています!!」

弓さんはとんでもないことを叫んでくれた。

「ちょっ、まっ「待つのね〜!!それはどういうことなのね〜!!」」

俺の声を遮りヒャクメがすごい形相で弓さんに詰め寄った。

「い、いえ、あの昨日父にそう・・・」

弓さんはヒャクメのあまりの形相に怯みながら答える。

「ふふふ、そう、あの坊主がそんなことを・・・ふ、ふふふふ・・・」

ヒャクメは弓さんの答えを聞くと怪しい微笑を浮かべた。正直こええ。

「ヒャクメ?」

俺は微笑を浮かべるヒャクメに声をかける。

「ふふふ、何を思ってそんなことを言ったのか是非とも聞いてみたいのね〜。」

「お〜い・・・」

俺の声にヒャクメは見向きもしない。俺は更に声をかけようとするがヒャクメが突然、

「女将、じゃなかった・・・主を呼べい!!なのね〜!!」

と、叫んでくれました。海原○山?

「い、いえ、父は所用で・・・」

弓さんはそんなヒャクメに答える。腰は引けてるが・・・

「いいから呼ぶのね〜!じゃないといくら私でも神罰を下すのね〜!!」

「はい!ただいま!!」

ヒャクメは弓さんに向かってそう言い放つ。こええ・・・小竜姫様並に・・・


弓さんが慌てて正元さんを連れてくるとヒャクメの尋問が始まった。

「それで、なんで横島さんがかおりさんの婚約者なのね〜?」

「い、いえ、唐巣君から将来有望な青年が来ると聞いたもので。もしかしたらそうなるかもしれないとかおりに話しただけです。はい。」

相変わらず怪しい微笑みを浮かべるヒャクメに正元さんは汗をかきながら答える。

「かおりさん?それはほんとなのね〜?」

「は、はい。」

「そう。ふ、ふふふふふ・・・」

弓さんの返答を聞くとヒャクメは笑いながらもう一度正元さんに視線を向ける。

「ふふふ、正元さん?嘘ついちゃ駄目なのね〜。」

ビク!!

「なななな、なんのことでしょう?」

正元さんは体を一度大きく震わせると、どもりながらも答える。

「ふふふ、横島さんが小竜姫の弟子だと知って、今のうちに弓家に引き込もうとしたのね〜?しかも、六道家も横島さんを引き込もうとしていると知って、より強く横島さんを引き込もうとするが故に、かおりさんと結婚させようとしたのね〜?」

ヒャクメは微笑みながら正元さんの思惑を言い当てる。

「な、なんのことでしょう?」

正元さんはさらに汗をかきながらもとぼける。かわいそうですがめちゃくちゃ怪しいです。

「ふふふ、今『なんでばれたんだ!?』って考えたのね〜?」

ビク!!

ヒャクメの一言に正元さんは先ほどより大きく体を震わせる。

「私はヒャクメなのね〜。あなたの考えぐらいすぐわかるのね〜。」

正元さんは顔を青くさせる。

「ふふふ、さあ、もう少し詳しい話が聞きたいからちょっと隣の部屋を借りるのね〜。」

そう言ってヒャクメは微笑みながら正元さんを引きずっていく。

「お、おゆるしを〜〜〜〜!!!」

「駄目なのね〜。神様は時に無慈悲なものなのね〜!!」

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・・・」

パタン。

ヒャクメが正元さんを隣の部屋へと引きずって消えていった。

俺と弓さんはヒャクメのあまりの迫力に道場の隅で手を取り合って震えていることしか出来なかった・・・


しばらくするといつものヒャクメが戻ってきた。正元さんは・・・・・

まあ無事だった。と、言っておこう。目が死んでるが・・・・

「さて、それじゃさっさと修行に入るのね〜!!」

「はい!!」

弓さんが気をつけして返事をする。まだ立ち直ってないらしい。

「まあいいけどさ。それで弓さん?なにやるんですか?」

「えっと・・・・」

弓さんは俺の質問に考え込んでしまう。どうやらあの婚約騒動で頭がいっぱいで考えてなかったらしい。

「決まってないんだったらちょっと思いついたことがあるのね〜。」

弓さんが考え込むのを見るとヒャクメがそう声を上げた。

「なんだ?思いついたことって?」

「ふふふ、さっきのかおりさんの技を見たときに思いついたことがあるのね〜。」

「技って水晶観音のことですの?」

「そうなのね〜。試してみたいんだけど、いいのね〜?」

そう言いながら俺に視線を向ける。

「?俺はかまわないけど。弓さんは良いですか?」

「私もかまいませんわ。ヒャクメ様が当家の奥義をみて思いついたことに興味がありますし・・・」

「それじゃやってみるのね〜。まず横島さん道場の真ん中に立つのね〜。」

「?ああ、わかった。」

俺は指示に従い移動する。

「それじゃ、気を楽にして目をつぶってほしいのね〜。」

「おいおい、何する気だ?」

「いいから早くするのね〜!!」

俺はしょうがないので目をつぶる。

「それじゃ始めるのね〜。」

ヒャクメの言葉が聞こえてきてから数秒・・・

チュ。

俺の頬にやわらかい何かが触れた感触がした。

「ヒャ、ヒャクメ!?いま、・・・」

俺が何が起こったのか確認しようとしたとき突然・・・

ゴッ!!

俺の霊力が俺の体を包むようにまとわりついた。


「やった!!成功なのね〜!!」

私は自分の考えが正しかったことを実感した。

「ヒャクメ様?これはいったい?」

「まあ見てるのね〜。ほら、収まるのね〜。」

霊力が落ち着いてくると徐々に横島さんの姿が見えてきた。

その姿は以前のまま。ただし両手の甲と額に新たな眼。

「おいヒャクメ!!これはいったいなんだ!?」

「ふっふっふ。さっきの弓さんの技を見たときに魔装術を思い出したのね〜。」

「魔装術?」

「魔装術は悪魔と契約したものが使える技で、一時的に体を魔物に変えて人間以上の力を手に入れる技なのね〜。私はそれを魔の者、つまり悪魔や魔族じゃなくて神族でも出来ないかと考えたのね〜。」

私は更に説明を続ける。

「結果は、成功といっていいと思うのね〜。まあこの場合魔装術じゃなくて神装術とでも言うのね〜。」

「おい、いつ契約なんかしたんだよ?」

「ついさっきなのね〜。」

私はそう言いながら指先で自分の唇に触れる。

「な!!」

横島さんはそれを聞くと顔を真っ赤にした。ふふふ、横島さんはもう少し女の子になれたほうがいいのね〜。私もちょっと役得なのね〜。

「ほらほら、とりあえず何が出来るようになったか試すのね〜。かおりさん、とりあえず横島さんと組み手してみてほしいのね〜。」

「はぁ、よくわかりませんが、とりあえず行きますわよ!!」

「な、行き成りはひどいぞ!!」

横島さんが文句を言うがかおりさんは再び薙刀で襲い掛かる。私の予想が正しければ・・・

「なっ!!」

横島さんはかおりさんの攻撃を避けながら声を上げる。やはり・・・

かおりさんはなおも攻撃を続ける。上下左右に薙刀を振るい、それも避けられると突きを織り交ぜた攻撃へと変化する。しかし横島さんはそれをすべてかわす。防ぐのではなくすべて『かわす』。

「は〜い。いったんやめなのね〜!」

私が声をかけると二人は動きを止める。

「横島さん、かおりさんの動きが見えていたのね〜?」

「ああ、よくわからんが弓さんの攻撃がどう来るかが攻撃が来る前にわかった。」

「なっ!ヒャクメ様、これはいったい?」

かおりさんが疑問の声を上げる。

「これが私と契約して手に入れた神装術の効果だと思うのね〜。私は調査官。情報が専門なのね〜。たぶん私の持つ分析力が横島さんを手助けして、かおりさんの筋肉の動き、霊力の流れなんかを理解して横島さんに教えたのね〜。」

「なるほど。だから攻撃が来る前に『見えた』わけですか。」

「そうなのね〜。まあ、それ以外にも以前よりは多少は防御力も上がってるはずなのね〜。」

私は横島さんに向きなおる。

「まあ、技が一つ増えたと思ってほしいのね〜。訓練しだいでもっと色々出来るようにはなると思うけど、そのへんは任せるのね〜。」

「・・・」

「?どうしたのね〜?」

私は横島さんの返事がないことを不思議に思うと、

バタ!!

突然横島さんが倒れた。それと同時に神装術も解ける。

「ちょ、どうしたのね〜!?」

「あ、頭がいてぇ・・・」

頭?あっ!

「ヒャクメ様?横島さんはどうしたんですか?」

「ははは(汗)よく考えたら人間の脳がいきなりそんな情報量を捌ききれるわけなかったのね〜。」

うっかりしていた。少し考えればわかることなのに・・・

「?つまりそれは?」

「脳のオーバーヒート。つまり知恵熱出してるのね〜。」

「それはまた・・・」

かおりさんはなんとも言えない顔を私に向ける。

こんなとき小竜姫がいたら絶対私にこう言うのね〜。『やくたたず!!』

ひーーーん!今回は否定できないのね〜〜〜。


こうして闘龍寺の初日は過ぎていった。

追伸

次の日から弓さんに敬語は使わないでいいと言われた。

一応年上という事と小竜姫様の弟子だからということらしい。気にしなくて良いのに・・・

追伸2

神装術の話を聞いた正元さんが俺に正式に闘龍寺に所属しないかと言ってきた。

翌日、正元さんはがたがた震えながら「目がぁ〜目がぁ〜・・・」と叫んでいた。

・・・・ばれたんですね。つーかその叫びは某ム○カ大佐を思い出すので止めてください。


あとがき
新技は神装術でした。ありがちでしたけどどうでしょうか?私としてはヒャクメ本来のうっかり&やくたたずを書きたかったんですが・・・これにて弟子入り行脚は終了です。さてさて次はどうしましょう?

レス返し

初めにご意見、ご感想を寄せていただいた皆様に感謝を・・・

レン様
タイトルの数えは使わせて頂きます。わざわざ調べていただいてありがとうございました。

ゆん様
こんな感じになりました。今後弓さんはどうなるんでしょうか?私もあんまり思いつきません。

kamui08様
ご意見参考にさせて頂きました。弓父の策略は考えてあったんですが六道家とからめるのは考えていませんでした。

EVE様
婚約騒動はこれにて一時閉幕でございます。あくまで一時ですけどね。

内海一弘様
今回ヒャクメ大暴走です。やはり女は強いですね〜。

ういっす様
弓父策略失敗です。かおりフラグを立てた方がおもしろかったですかね?

黒いカエル様
初レスありがとうございます。かおりフラグはまだ確定してません。今後絡めてくかもしれませんがかおりさんまだ中学生なんで・・・

亀豚様
こんな感じでした。今回はギャグ担当ヒャクメメインでしたが、いかがだったでしょうか?

ジェミナス様
仏罰下りました。ヒャクメがなにをしたかは想像にお任せします。

SS様
トラウマになりかけるぐらいな目にあいました。いや、もうなってるか・・・

への様
下されました。ほんとに神様から・・・神の怒りというより乙女の怒りですけど・・

スケベビッチ・オンナスキー様
今回あんまり横島君出番ありませんでした。とりあえずかおりさんとは関係改善されたかな?まだ素直になりきれてませんけど・・・

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