＜平安京＞
アシュタロスが過去へ来てから三日目
従えた鴉により、平安京の状況をほぼ確認し、次の行動に移るべく自分が異空間に作ったアジト（バベルの塔ほど巨大な建造物ではないがそれなりの大きさ）で思い悩んでいた
「（・・・とりあえず、あの出来事から約5年後位か。
メフィストは人間になり、あの西郷とかいう男の妹という事で落ち着いているらしいが・・・。）」
西郷という男は都でも高い能力を持つ陰陽師らしい
その立場をフルに使い人間に転生した自分の娘を”生き別れた自分の妹”と周囲を無理やり（？）納得させたようだが
―西郷の来世である西条がルシオラやパピリオの戸籍などを用意した手腕はこの辺りから来ているのかもしれない―
「（現状を考えるとやはり人間の協力者が必要になってくるな・・・。
使い魔などでは、恐らく臨機応変に行動するというのは無理が出てくるだろうし。
メフィストや、ルシオラのように経験不足で失敗したり、裏切るような事で歴史の流れに悪影響を与えるのは避けたい。）」
―下手をすれば再び世界の終焉を早める結果になるかもしれない
―そう・・・自分は未来の世界やあの青年の為にも確実に下準備をしておく必要があるのだ―
「（となると・・・。やはり、メフィストやあの西郷とかいう男がベストなのだが・・・・。）」
ううむと顎に手をあてて考え込むアシュタロス
その様子をみた鴉が不思議そうに自分の主を見つめている
過去において、自分は娘と呼べる存在（メフィスト）の惚れた男を目の前で殺しているのだ
その仇である自分が目の前に現れたら一体どのような反応をするのか
――ざけんな クソ親父ーッ！！――
脳裏に南極での戦のことが浮かび上がる
自分の波動を受け前世の記憶をよみがえらせた美神令子が、魔神である自分にヘッドバットをくらわせた時の事を
「フフッ・・・・。」
思わず自分の額に手を当てながら苦笑する
そして、あの性格の持ち主の前世が一体どのような性格であったかということにも興味をもっている自分がいた
「やはり、逢ってみるか・・・。」
と呟くと羊皮紙に用件を書き込んでゆく
簡単に今現在の自分の置かれた状況と直にあって話がしたいという事
そして最後に”親愛なる我が娘へ”と書き加える
直接遭いに行っても良いのだが、それでは大騒ぎになり歴史に影響がでる事が予想される
アシュタロスとしては関わりを持つ存在は最小限に留めておきたいのだ
羊皮紙の文字が乾いたのを確認すると、それを丸めメフィスト以外が開けないように念を込め封印をする
「ヤタ。これをメフィストの所へ届けてくれ」
と手紙を鴉の前に差し出すと”クワァ”と鳴き手紙を銜え、鴉専用の出入り口の窓から飛び立っていく
結局、平安京について最初に手伝いをさせた鴉は、術から解放してからも何故かアシュタロスになつきそのまま彼に付き従っている
アシュタロスもまんざらでも無いらしく、甲斐甲斐しく世話をしてたりするわけだが
（想像できんでしょうが・・・。ちなみに鴉の住むスペースは横島のアパートの部屋よりも広く、水浴び場も完備されている。おまけに世話係のハニワ兵2鬼と3食昼寝つき。）
約3時間後鴉（以降：ヤタ）はメフィストからの手紙を銜えアシュタロスの元に戻って来た
手紙には時間と今晩自室で待っていると手短に書かれていただけだった
指定された時間になるとアシュタロスは魔力を抑え、空間転移の術式を腕輪を使って発動しメフィストの部屋へ移動した
その部屋には指定した通り、平安貴族の格好をしたメフィストと西郷の2人だけが彼を待ち構えていた
アシュタロスは魔眼で霊視を行い、周囲に人がいない事と二人が式や偽者でない事を確認すると声をかけた
「久しいな。メフィスト・・・・。
我が娘よ。
手間をとらせる。西郷殿。」
体が震えるのを抑えメフィストが答える
「・・・お久しぶりでございます。
・・・・・アシュ様・・・・・・。」
アシュタロスの抑え込んだ魔力を感じ、顔を青くしながら西郷も答える
「・・・・いえ。かわいい我が妹の頼みですので・・・・。」
と
アシュタロスは2人の返答に頷き2人に近づく
そして、メフィストの前で片膝をつき両腕をバッと大きく広げこう言った
「さぁ、とぉさんの胸に飛び込んでおいでっっ！！
可愛い我が娘よっ！！！」
と・・・・
そして時は止まった
あとがき？
ども。零式っす。
更新遅れてすんませんっす。
忙しいっす。
助けて下さいっす。
・・・ふぅ・・・。
やっと、アシュ様登場させることができました。
今回から暫くアシュ様の出番が続きます。
・・・最後で一寸だけ変な行動とらせましたが・・・
（アシュ様壊そうかな・・・。シリアスで行こうかな・・・・。どしよ。）
そしてこのアシュ様編にはもう一寸後になりますが、某人物が登場します。
誰でしょうね～～。
さて、レス返しです。
かなりあ様
アシュ様登場ですよー。
・・・ながくなりそーですねー。挫けず頑張りたいです。
BLESS様
いつも有難うございます。
指導者達は・・・・すんまへん。他の方々の書いているSSでのイメージが強すぎて、自分のなかでもアノヨウナ性格になりつつあります。最初はシリアスな指導者達で逝こうと思っていたのですが・・・。
馬鹿タロス？は頑張らせますですはい。
まあ、SS全体に共通でしょうが、”作者＝宇宙意思”ですよね？そうですよね？私だけじゃ無いですよね？・・・；；
キャラもイジリますが、逆にキャラに私がイヂラレルのかもしれませんねー
ゆん様
確かに大半っぽいですね。しかし、今後他のキャラの活躍（暴走）によっては違った事になるかもしれません。
妙子は・・・・？”なんで～わたしだけ～”とニコヤカニしながら怒っているのか？それとも、”いい機会だから～”とか言ってGS業界完全制覇他の野望（？）に向けて万進するのか？
一体どうなる六道妙子！！こうご期待！！！？？？
内海様
アシュ様については、作業？が一段落したら、未来に戻すのか、それともアシュタロスとは別の存在として登場させるのかは今のところ未定であります。まあ、ある程度は考えてはいるんですがね。色々と・・・・（悪巧み中）
とゆーわけで、皆様次回の更新で～～～