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▽レス始

「君の笑顔をもう一度 第一話」

玄多 (2006-05-14 02:34/2006-05-14 21:04)
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目に映ったのは座り込んだルシオラと向かい合うように立つ自分の姿。


またこの夢か―――


直ぐに気づいた、何度もこの夢を見てるから。

この夢で音は聞こえない、目の前にいる俺たちがどんなに騒ごうと声は聞こえない。
だけど、その口が動くたびにそこで何を言っているのかわかる、覚えている彼女と交わした言葉を。
さすがにすべてとは言わない、だけどこの場面での言葉はすべて覚えている。


そろそろだと思うんだけど……あ、落ちたな、この夢見るたびに思うが最後にあいつが見た俺の姿はあんなか、情けない……


さてここからは俺が本来見なかったはずの事―――――

だけどこの夢を見て知っている―――――

ルシオラの今際の姿――ってもこのあと俺の中に意識だけでいたけどあれは幽霊みたいモノって言ってたからこれが最期の姿で間違い無いと思う。


ルシオラが光に包まれ消え、主を失い落下するバイザー

カラン‥!!


今までの静寂を破って乾いた音が響いた、それと同時に場面が切り替わる。

凄く狭い箱ような物に入れられ、ほとんど身動きがとれない。
しかも暑い!苦しい!何でだ?いつもならここでエネルギー結晶を倏豊甓する場目に切り替わるはずなのだが―――

イヤしゃれにナランくらい暑い、まるで車のトランクに長時間押し込められてるみたいな感じ。
てゆーか夢って痛みは無いんじゃないのか、暑さや苦しさは別なのか?


イヤもしかしたら……


重力によって引っ張られている逆側に全力で腕を伸ばし壁を押し上げようとする、が開かない。
仕方ないので外にいるはずの人に聞こえるように、壁を何回もたたく、叩く。

―――突然壁が開く


「おわぁ!?」

力いっぱい叩いていたのに壁がなくなったせいで入っていた箱から体が放り出され地面に頭から突っ込んみ意識が遠くなっていった―――――


少し時間は戻って早朝、美神は遠出で高額の依頼が入っていたため朝早くから事務所に出勤した、おキヌは既に起きていたし、タマモはなぜか狐形態で眠っており白の場合は精霊石を外してしまえば狼の姿に戻るので眠ったまま連れて行って問題は無い、そして除霊道具をトランクに詰め込み彼女の愛車コブラを走らせる。

まず向かう先は助手の住むオンボロアパートに彼を迎えに行く。美神は彼の実力を認めるきっかけとなった事件がある程度落ち着いたころに正式なGS免許を渡していた、それに伴って彼の時給は一般的なGS助手並みに上がっていたが毎日三食食べられるようになったこと以外変わらないらしい、一度着いた貧乏性は取れないようだ。

美神がノックしてみるが反応が無いドアノブに手をかけてみると鍵がかかっていなかったようであっさりと開いた、前述の生活を送ったいるのでそれなりに貯えはあるだろうに無用心だと美神が思いながら開いた扉を覗き込むと彼が眠っているのが目に入る。


「こいつは……今日は遠出の仕事があるからこの時間に迎えに来るっていってあったでしょう!!」

美神は怒鳴りながらずかずかと土足で部屋に入り込みその怒声にも反応ししない彼の頭を蹴飛ばした。

バキン!!


「あれ美神さんどうしたんですか?」

常人なら飛び起きて悶絶するくらいの衝撃を頭に食らったにもかかわらずダメージもなく寝ぼけた様子でのっそりと起き上がる。


「横島君、仕事に行くから早く準備して!」

蹴飛ばしたこともおくびに出さずいまだ寝ぼけている様子の横島に行動を促し外に出る。

しばらくしていつものGジャンGパンに銀色のバイザーを身につけ部屋から出た来た。かつて赤いバンダナがあった場所にあるそれは彼女の形見だった、横島が夢で見たという証言で美智恵が見つけ出した物だ。オカルトGメンのほうで既に見つけてあったのだが人界に無い物質と言うことが判り実験のためにばらされる直前であった。研究者としては手放したくない素材であっただろうがあオカルトGメンの関係者であったため事件の詳細を知っていたのと美智恵の―――彼女の異常なほどの必死の説得により何とか彼の手に渡ることとなった。

もしかしたらそれは彼女なりの罪滅ぼしなのかもしれない。神魔との約束とはいえ五年前に事の顛末を、ルシオラの死を知っていながら何もしなかったことに対しての。


彼はそれをいつも身に着けるようになっていた、学校にも着けて行って机妖怪の愛子が不思議がって聞いたとき横島は笑顔で、とても大切な思い出話を語るように話した。その話をタイガー経由でエミに聞いていた令子は吹っ切れていると思っていた。ルシオラ復活のために尽力しているのは知っていたが少なくとも彼の心の中に一時期落ちていた影はもうないと判断していた。

部屋から出てカギをかけた後横島が動かない事に気づいた令子は彼の顔を覗き見る、するとどうだろう寝息も立てず立ったまま寝ていた。

「さすがにそれはないでしょう……」

あきれた様子で呟く令子は知らない昨日の晩彼が何をしていたか、昨日コスモプロセッサを文珠で再現しようとして霊力を大量消費したので眠りが異常に深いことも―――
長い間準備していたことを次の日の予定も考えずに行うというのはかんがえがたりないというかなんというか―――


「って何してんのよ!」

寝ぼけているのか違うのか横島が倒れこんできた、それだけならまだよかったのかもしれないが彼の手は『何故か』美神令子のたわわな胸にあてがわれ『何故か』もみしだいていた。推論でしかないが彼が今眠っているのは激しい霊力消費を回復するためである、修行により煩悩なしでも霊脳を扱えるようになったとはいえそれによっての回復に勝るものはないその回復量は人の限界に挑戦!と言った感じだったのだから。詰まる所霊力回復のために本能が求めたのである。

ドス

静かに鳩尾に全身全霊を込めた一撃を入れた


眠っていたのが気絶にシフトチェンジした――――


これ以上何をしても無駄だと感じたのかおもむろに横島の首根っこをつかみ引きずっていき除霊道具と言う先住民がいる車のトランクに無理やり詰め込んだ、なんでもないことのようにわずかな空間に横島の体を畳むようにして押し込みふたを閉める。
そして目的地まで車は走り始めた。


そして現在

「あれ?ここは……」

気絶していた横島が目を覚まし辺りを見回すとなにやら筋トレ中の背が低く
三白眼の男と目が合った

「おっ横島、目が覚めたか。」

男、伊達雪之丞は今の状況を説明し始めた――――


あとがき


今回の話は横島の現状説明って感じでした。
思ったより話が進みません、遅筆の上GW中体調崩して更新が予定より尾くらました。次回からオリキャラが出てきます、あと話も動き始めます。


レス返し―


>Y´様

ありがとうございます、ご期待に沿えるようにがんばります

>那珂谷様

確かにコスモプロセッサ使おうとするのは、神魔にいい目で見られないでしょうね。横島がそこまで考えているかどうかはこの先判明する予定です。

>毒舌様

文珠とドクター・カオスですか、その組み合わせはカオスが呆けていなければかなり強力なものを作り出しそうですね、空恐ろしい……
力及ぶ限り面白くしていきます。

最後にここまで読んでくださってありがとうございます。

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