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▽レス始

「GSルシオラ?恋闘編!!第49話(GS+型月ネタ)」

クロト (2006-03-07 18:28)
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 ぴんぽーん。
「ん? 誰だよこんな時間に……」
 ルシオラに裸えぷろんはしてもらえなかったので、卓袱台の前から立ち上がる横島の動作にためらいはなかった。
「はい? ……わーっ!」
 開けた扉の先に母・百合子の姿を認めて即座に扉を閉め直す横島。
 飛天横島流の神速でカギをかけ、額の汗を腕で拭ってふーっと一息。
「幻覚か……修行のしすぎかな?」
「こらーっ! 仮にも母親に向かって幻覚って、それでも息子か!!」
 さすがグレートマザー、聴覚も優秀らしい。
「何で急に母さんが!?」
 すっかり動顛している横島に、百合子はドアの向こうから大樹と別れて来たことを告げる。横島は驚いて扉を開け、
「わ、別れた!? 離婚すんのか!?」
「ええ! だから、これ以上父さんに付き合って外国に住む必要ないのよ!」
 そう言う百合子のこめかみには極太の井桁マークが浮かんでいる。大樹のことを思い出すのも腹立たしいようだ。
「今日で1人暮らしは終わりよ、忠夫。嬉しいでしょ?」
「そ、そんな急に……つかそんなの要らん!」
 アポも無しにいきなり来て、しかも離婚するから今から一緒に暮らすなどと、相手が息子とはいえ急すぎる。あえて不意打ちをもくろんだのかも知れないが。
 それはそうと、横島にとって百合子はルシオラとの甘い生活を邪魔する暴君である。まずは拒絶を試みたが、その胸元に百合子の鉄腕が伸びた。
「―――!?」
 百合子がハイジャック犯を軽くのした剛の者なら、横島も『攻撃回避A++』を持つ達人だ。襟を掴まれる直前にバックステップして離れ、そのまま部屋の中まで逃げた。
「ヨコシマ、何かあったの?」
 横島の足音を聞きつけたルシオラが台所から戻って来て、百合子の存在に気づく。
「あなた誰? 勝手に入って来ないで」
 ここに少々の誤解が発生した。

 冷蔵庫の中を見ながら夕食のメニューを考えていたルシオラは横島と百合子の話がよく聞こえていなかったので、彼の慌てぶりを見て押し売りか強盗の類だと勘違いしたのだ。
 しかし百合子の方から見れば、母親が息子の部屋に入るのに他人にケチをつけられる筋合いはない。そもそも当然のように息子の部屋にいるこの小娘こそ何者なのか。女友達、あるいは恋人かも知れないが、それならもっと挨拶のしようがあるだろう。
「あんたこそ誰? 忠夫の彼女か何か?」
 声に険があるのも仕方ないことだ。
 そしてルシオラはこの台詞で百合子が横島の知り合いだと気づいたが、このぶっきらぼうな態度と先の横島の反応から見て、好ましくない相手なのだと誤解完了。横島の敵は自分の敵、速やかに排除すべし。
 バチバチバチバチッ!
 両者の視線が火花を散らす。2人の目から稲妻のような殺気が放射されてぶつかり合っているのが横島にははっきりと見えた。ついでにルシオラの拳に霊力が集まるところも。
 横島が慌てて仲裁に入る。
「ま、待てルシオラ! その人は俺の母さんだ。シャイニング蛍フィンガーとかはやめろ」
「え」
 それで2人の争いは終わったが、今度は横島に百合子の眼光が突き刺さった。
「で、忠夫。このお嬢さんはどなたなの?」

 横島はとりあえず百合子を部屋に入れ、ガクガクブルブルしながらお茶を入れた。ルシオラと百合子はまだ仲良くなったとは言えず、ピリピリした雰囲気が部屋中に充満しているのだ。こういう空気は横島が最も苦手とするところだった。
「名前はさっき聞いたよな。ルシオラっていって、俺の……恋人だ」
「そうみたいね。でもこの部屋、あんたが1人で暮らしてるにしちゃ綺麗すぎるし、女性的な雰囲気があるわ。もしかしてあんた、この娘と同棲してるんじゃ……」
 今でも伝説の女性と謳われるだけあって、その観察は鋭かった。まあ部屋の其処ここにルシオラの私物があるから、分かって当然かも知れないが。
 百合子の声が低くなってきた事にたじろぐ横島だが、こういう指摘に対する模範回答はちゃんとあった。
「同棲? ああ、言われてみりゃそーだな。でもGS協会にも登録されてるし、法律的には問題ないよ」
 協会にはGS試験のときに見せているし、小竜姫からの授かりものということで出自も確かである。
 冥子の12神将と同じ扱いだ。式神使いが式神と『同居』するのは当然のことで、たまたま人間の女性に酷似した姿と知性を持っているからといって扱いが変わるわけではない。普通は式神は色恋沙汰の対象になどならないし、仮になってもGS協会としては別にどうでもいいことだ。

「つーかルシオラのことはマジだからな。別れろとか追い出せとかいうのは絶対聞かねぇぞ!?」

「……忠夫」
 百合子が思わず絶句する。
 横島の声色には殺気に近いものすら感じ取れたのだ。言っている通り、単なる色ボケではないのだろう。しかし意味の分からない箇所が1つあった。
「別に別れろなんて言ってないでしょ。それよりGS協会に登録してるってどういうこと?」
「んー、それなんだが。驚かないで聞いてくれ」
 と前置きして、横島は小竜姫から心眼を授かった経緯を説明した。
 百合子にルシオラの正体を話して、果たして自分の恋人として受け入れてもらえるかどうか、という不安は横島にもあった。しかしこの母親に隠し通すのは至難の業で、それなら最初から素直に話した方がいい。だからこそ最初に決意を表明したのだが―――
「へえ、あんたが竜神様に見込まれてねぇ。それでGS資格も取れたのかい。信じられないけど、嘘言ってるようには見えないわね。括られてるんじゃ一緒に住むしかないわけだし」
 どうやら杞憂だったらしい。
「え、それじゃ……」
 ルシオラが期待に満ちた眼差しで身を乗り出した。百合子は自分達のことを認めてくれるのだろうか。
「ええ。こんなバカ息子と付き合ってくれるんなら、心眼だろうと人面詛だろうと文句はないわ。よろしくしてやってね」
(こ、このババァ……)
 あまりの言い草に横島は卓袱台の下で握り拳を震わせたが、とにかくルシオラのことを認めてくれた以上、今百合子の機嫌を損じることは避けるべきだった。百合子は横島の話を聞き、短時間ながらルシオラの人となりも見た上でOKを出したのだが、そんな事が彼に分かるわけはない。
 ルシオラの方はOKが出たことですっかり喜んで、
「はい、ありがとうございます! あ、それとさっきはすみませんでした。ヨコシマとは仲が悪い人だと思ったので……」
「気にしなくていいわよ。そのくらい元気があった方が頼もしいしね。ところで……」
 百合子が急に言葉を切る。その真剣な表情に横島とルシオラは固唾を飲んだ。そして百合子の次の言葉は。
「ルシオラさん、忠夫は浮気とかしてないかしら?」
「ぶっ!」
 横島がお茶を吹き出し、同時に脳天から床に突っ込む派手なコケを披露する。
「い、いきなり何を言い出すんだ母さん!?」
「ええ、それはもう。私の知ってるだけでも2桁……」
 容赦の欠片もない返事がルシオラの口から紡がれる。彼女以外のサーヴ○ント9人に美神・シロタマ・魔鈴・小鳩を足して14人という勘定だ。横島にとってはかなり厳しい算入基準であろう。
 横島が電池の切れたおもちゃのように硬直する。ルシオラは適当に言い繕ってくれると思っていたから百合子の方を止めようとしたのに。やがて我に返った横島はルシオラの方を向き、魂からの叫びを上げた。
「裏切ったな! 父さんと同じで俺の気持ちを裏切ったんだ!」
 大樹は美神に手を出そうとした事があるから、横島としては的外れなことを言っているつもりはない。
「な、何言ってるのよ!? そういう問題じゃないでしょ!?」
「じゃあもっと高尚に言えばいいのか? ルシオラ、お前もか! って感じに」
「もっと違うわよ!」
「…………」
 百合子は2人の痴話喧嘩(?)を呆然と見守っていた。さっき『別れろとか追い出せとかいうのは絶対聞かねぇぞ』と言った時の横島は確かに『男』の顔をしていたのだが、見間違いだったのだろうか?
 しかしまあ、この息子が2桁を『落とした』とは思えない。多分『落とそうとした』人数なのだろうと解釈した。
 落ち着いた頃を見計らってルシオラに声をかける。
「ま、この子のコレは血筋だからね。でも甘やかすと図に乗るから、やるときはガツンとやった方がいいわよ」
「はい、分かりました!」
 横島、針の莚である。まあ明日になったら忘れているだろうが。
「そ、それより母さん。最初に別れたとか言ってたろ。どーゆーことなんだ!?」
 露骨な話題転換だったが、百合子もいつまでも浮気談義はしていられないのでそれに乗った。
「最初に言った通りよ。ところで忠夫、あんたまさか父さんにつくとか言わないわよね? お前は母さんと暮らすのよ」
 横島と2人きりなら刃物を突きつけてでもうんと言わせるところだが、息子の彼女の前ではそうもいかない。ごく穏やかな言い方だった。
 というわけで、横島にもまともに考える余裕があった。
 百合子と一緒に暮らした場合、『浮気』はかなり難しくなるだろう。では大樹ならどうか。女性関係には寛大だろうが、百合子がいなければ日本に帰ったらサーヴァ○ト達に手を出しまくるのは確実だ。コーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい。
 できれば2人とも遠くにいて欲しいが、どちらかを選ぶとなれば仕方が無い。こくこくと頷いた横島に百合子はにこっと笑って、
「そう、ならいいのよ。これからよろしくね」
「……」
 ルシオラは2人のやりとりをじっと聞いていたが、横島が自分の意志でそう決めたのならそれでいい。ただアシュタロスとの戦いが少々やりにくくなるのが気がかりだった。

 次の日、百合子は横島が勤めている美神除霊事務所に来ていた。横島は阻止しようとしたのだが、百合子がそれを聞き入れることは有り得ない。
「いつも息子がお世話になっています」
「はじめまして、どうもご丁寧に……」
「こ、こんにちはー!」
「峯京香です。こちらこそ先輩にはお世話になってばかりで……」
 百合子・美神・おキヌ・京香の4人が初対面の挨拶をかわす。おキヌは緊張してかちこちになっていたが、挨拶自体はごく普通のものだった。京香もいきなり、しかも皆の前で突撃かますほど無鉄砲ではない。
「先生の母上どのでござるか! 拙者、犬塚シロと申します」
「タマモよ」
 百合子はシロの時代劇風な挨拶とタマモの素っ気なさが少し気になったがそこはスルーして、まず横島のセクハラについて詫びたあと、
「この子のスケベは父親似なんです。昨日も結婚記念日だというのに……」
 と今回の帰国の理由を話し出す。要するに夫の大樹の浮気がひどく、結婚記念日まですっぽかすので離婚を決意したというのだ。
 武装ゲリラに会社を占拠されて逃げられない、と大樹は電話で説明したのだが、その言い訳は過去に4回も使っていたため、今回ばかりは本当だったにもかかわらず信じてもらえなかった。
「そ、それはまた……」
「というより、なぜ結婚を?」
 根本的な疑問を聞いて来る美神に百合子は苦笑して、
「もともと主人は職場で私の部下だったんですよ。当時からバカでスケベでしたけど、何となく憎めなくてね。浮気なとこも私の管理下にあるうちは、ま、いーかなんて……」
「そ、そうですか……」
 頬を引きつらせながら何とか相槌を打つ美神。何となく自分と横島の関係に似ているような気もしたが、彼のことはもうルシオラに丸投げしているからその点は平気だった。
「ついては忠夫のことなんですが……」
 そこで百合子は急に表情を引き締め、美神をじっと見据えた。
「これを機に、今日でバイトを辞めさせていただきます」

「「「―――!?」」」
 目に見えない衝撃が一同を襲う。当の横島にも初耳で、むろん簡単に承服できる話ではない。
「待てよ母さん、何勝手なこ……うわっ!?」
 文句を言おうとした横島に百合子の右ストレートが迫る。回避できる体勢ではなかったが、その拳は隣にいたルシオラの掌で止められていた。
「とりあえず、理由を聞かせてもらえますか? 腕力じゃなくて言葉で」
 言葉でと言いつつ、百合子の拳を掴んだ右手に力をこめるルシオラ。母親だろうと理不尽な暴力は許さない、と雄弁に語っているその眼差しに百合子はむしろ満足げな笑みを浮かべた。
「そうね。それじゃ忠夫、あんたも聞きなさい」
 血がにじんだ右手をさすりながら、百合子が辞めさせる理由を話し出す。出遅れたおキヌ達もとりあえず姿勢を正した。
「―――仕送りを切り詰めれば音をあげると思ってたんですが……根性のない忠夫にしちゃよくがんばってます。でも学校をサボる日も多いみたいですし、母親としては放っておけません。GSになるにせよならないにせよ、卒業してから改めて考えさせたいんです」
 ルシオラは黙って百合子の言葉を聞いていた。
 それなら初めから兵糧攻めなどしなければ良い、というかこういうケースでは父親が単身赴任して母親は日本に残るのが一般的なのではないかと思うのだが、それだと自分と横島は会えなかっただろうから、ケチをつけるわけにはいかない。美神やキヌ京たちも反論できず、ただ聞いているしかなかった。
「それに主人と別れたら私の身内はもうこの子だけですから。きちんと働き出したら男の子はもう一人前ですもの。せめてそれまでは手元に置いて、ちゃんと卒業式に送り出してやりたいんですよ……」
「お母さん、か……」
 しんみりした顔で話を続ける百合子に、美神は今は亡い母・美智恵の姿を思い浮かべていた。
 しかし横島はそれで納得するわけにはいかない。百合子の言葉が途切れたところで食ってかかる。
「俺はGSになるって決めてるんだから、勝手なことしないでくれよ! とにかく俺は辞めんぞ!!」
「横島クン……卒業するまでは諦めなさい。お母さまを裏切ったりしたら許さないからね!」
「……え!?」
 思いもかけない美神の言葉に横島が凍りつく。いやキヌ京とシロタマも驚きのあまり首から上が麻痺していた。
「あんた私のママが亡くなったの知ってるでしょ? お母さんの言う通りにしなさい」
「そ、それじゃ、美神さんは……俺が……」

 ―――いなくなっても平気なんですか?

 とは、言えなかった。言って、もし肯定されたら救いが無さすぎる。
 横島は将来的には独立も考慮してはいたが、それは何年も先の漠然とした話だったし、今は『美神事務所に必要とされる自分』でいたかったから。
「み、美神さん。横島さん辞めさせちゃう気ですかっ!?」
「美神どの、それでいいんでござるか!?」
「美神さん、本気?」
 挫折した横島に代わって、今度は再起動したおキヌとシロタマが美神に詰め寄って異議を唱える。それを美神は手で制して、
「何もこれでお別れってわけじゃないでしょ? いつでも遊びに来てくれていいんだから」
「「……」」
 そう言われるとおキヌ達は二の句もつげない。ちなみに京香が黙っているのは、彼がクビになった方が『横島除霊事務所』への道が近いと判断したからだったりする。
(こ、このままじゃホントに辞めさせられるぞ。でもアシュタロスのこともあるし、それはマズいだろ)
 おキヌ達が敗退するのを見てますます焦燥する横島だが、気ばかりあせって良案はなかなか出て来ない。
 こういうときに頼りになるのが軍師である。横島は隣のルシオラに目をやった。
「……」
 ルシオラは腕組みして考えこんでいた。
 今なら横島と自分がここを辞めても支障はない。もともと彼が『危険で給料の安い』美神事務所に勤める事に同意してきたのは、アシュタロスとの戦いに備えるためだ。能力面では彼も自分も十分成長したと思うし、頼りになる仲間もできた。ヒャクメルートの情報があるから出遅れる恐れもない。美神の言う通り、彼女たちとはいつでも会える。
 とはいえここで自分が美神の味方をしたら横島が可哀そうだし、百合子の強引なやり方も面白くない。
 ルシオラは横島に目配せすると、ついと前に出て口を開いた。
「分かったわ。それじゃ美神さん、餞別代わりにGSの本免くれる?」
「本免?」
「だってヨコシマはまだ見習いのままじゃない。本来式神使いの能力は式神とセットで計るものなんだから、もう十分一人前でしょ?」
 そうでなければ冥子にGSの本免が与えられるわけはない。そして横島とルシオラをセットで見ればその資格は十分だった。
「……いいわよ。卒業まで待つつもりだったけど、今あげるわ」
 ルシオラの言い分はもっともだし、彼女にごねられたら面倒だ。美神は書棚からファイルを取り出し、証明書の様式を引き抜いた。席について要項を記入すると、何となく一抹の不安を覚えつつもルシオラに手渡す。
「……これでいいのね」
「ええ、ありがとう」
 ルシオラは書類を読んで不備がない事を確認すると、一瞬だけすまなさそうな表情を見せてから―――爆弾を投下した。
「それじゃ、今度会うときはライバルね」
「……は!?」
 ルシオラの妙な台詞に美神がぽかんと口を開ける。バイトを辞めるのにライバルとはどういう事か?
「だって、クビになったんだから再就職先探さなきゃいけないでしょ? 冥子さんとことかエミさんとことか」
「なあっ!?」
 ガタン!
 美神は思わず椅子から立ち上がっていた。自分だって何も好きで辞めさせるわけではない。母親を大事にしてほしいと思っただけなのに、何故そういう話になるのか。
 本免を望んだのもこのためなのだろうが、何でよりによってエミの名前を出す? だいたい再就職させるくらいなら、素直にクビに反対すればいいではないか。
 その間にルシオラはさらなる爆弾を投げていた。
「京香さん、それにシロ。あなたたちもこっちに来なさい。給料上がるわよ?」
「ちょ、ちょっとアンタ。裏切る上に引き抜きまでする気!?」
「先にクビにしたのはそっちでしょ? 何ならおキヌちゃんとタマモも引き抜いてあげるわよ」
 ルシオラもここまで意地の悪いことは言いたくなかったし、もともと百合子が発端なのだから美神を苛めるのは筋違いだとは思う。しかし美神相手に下手な手加減は敗北につながるし、百合子を論破しても美神がクビにすると言えばそれまでだから仕方なかった。
「……」
 美神が呆然と口をぱくぱくさせる。
 多分ハッタリだろうが、どこからがそうなのか分からない。しかし今横島を『クビにする』のが危険なのは確かだった。
 ごほんと咳払いして、百合子の方に向き直る。
「……えっと、お母さん。横島クンはもう一人前のGSです。彼自身の判断を尊重してあげてはいかがでしょう」
「美神さん……」
 百合子の生温かい視線が痛い。
「しょーがないでしょ!? このコ普段は頼りになるけど、横島クン絡みで怒らせたら怖いのよホントに!
 ……横島クン、それにルシオラ。今日のところはこれで帰りなさい。んで辞めるか辞めないか決まったら連絡ちょうだい。以上、解散!!」
 美神は逆ギレしてそう叫びつつ、横ルシと百合子を部屋から押し出してバタンと扉を閉めた。
「そもそもこれって横島クンとお母さんの問題でしょ? 何で私がこんな目に遭わなきゃなんないのよ!?」
 まったくである。
 黙祷。


 ―――つづく。

 珍しく美神が出番多い話ですが……ヘイトとかじゃありません。単に筆者が未熟なだけでorz
 ではレス返しを。

○ヒロヒロさん
>ルシオラさんでは谷間が出来ませんから〜残念!!!
 期待できるのは後ろからだけあっ何をするやめ(以下削除)。

○守山刹那さん
>裸エプロンならぱーふぇくとぼでぃのエウリュアレーか、Aクラスボディの京香ちゃんにやってもらうのが
 この2人は簡単にOKしそうですねぇ。横島がそれに気づいたらルシ大ピンチですw
>ハーレム状態の横島たちを見たときのグレートマザーの行動
 まだバレてないんですね〜〜、むむ。

○ASさん
>まぁ少し位痛い目にあってもいいですよね。いつもあんな良い目にあってるんだから
 まだ原作よりはマシっぽいですねぇ……。
 ルシつおいです。
>うっかり
 期してお待ち下さいv

○ゆんさん
>2大軍師の諸葛ルシにして欲しかったw
 あの場面にはうっかり属性が必要だったのです。
 その分今回は鬼です。罪もない美神に何を<マテ
>サーヴァン○達に激震が走る!!
 まだ静かです……orz

○遊鬼さん
>作戦内容が原作とだいぶ変わってきますが
 作戦立ててるのが逆行ルシですからねー。
 美神については(以下略)。
>ハーレムを築きつつあった横島君の野望はルシではなく母によって阻止されてしまうのか
 そういう展開もありですねぇ(ぉ

○みょーさん
>裸エプロンは漢のロマンです。女体盛りは男のロマンです
 同意です。

○なまけものさん
>いつの間にかステンノとエウリュアレにもルシオラが逆行してきた事とか話してあるんですね
 実はそうなんです……描写してませんでしたorz
>ああなるほど、そういうことですか。 ( ̄ー ̄)ニヤリ
 そゆことなんですwww

○LINUSさん
>おキヌちゃん
 どうも人数が多くて目立てません○(_ _○)

○meoさん
>今のオキヌちゃんには「黒」がありますからねぇ
 出れば勝利確定なんですが(ぉぃ

○HEY2さん
>ルシさんここで一気に「嫁宣言」するかも
 横島君が先に恋人宣言しちゃいました。
 あとは浮気相手どもを殲滅<マテ
>諸葛ルシさん、やっぱり凛準拠になってしまったのね
 今回はうっかり無しです。

○通りすがりのヘタレさん
>妹たちは敵になりえるのかな・・・?
 アシュの真意を教えるのが説得の前提ですからねー。特にベスパは。
>個人的にはここで京香が愛人宣言をしてグレートマザーの鉄槌が下ることを期待しています
『妻』じゃなくて『愛人』と来たらどんな恐ろしい処刑が待っているやら(ガクブル

   ではまた。

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