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「蛇神様の極楽大作戦 一話 後編 (GS)」

WOO (2006-02-23 18:30)
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蛇神様の極楽大作戦


第一話 メドの萌えキャラ大作戦 後編

裸ワイという宝具を纏ったメドさんと床を共にした横島君ですが、彼はそれなりに不幸な星の下に生まれついています。

今現在の状況で不幸など申しますと、ゴラッと怒られそうですが、先天的不幸誘発と言うスキルを持っています、本人が自覚しているかどうかは別ですがあるのです。

属性とでも申しましょうか、そういう傾向があるのですよ、ナチュラル不幸キャラ、致命的には不幸にならないのにしょぼい不幸が連続する、貧乏だったり、お仕置きの過激な上司だったり極めつけは女の子といい感じになったら邪魔が入ったり。

それが無ければ横島君の隣には既にいい感じの女性がいたのかもしれません。

貧乏少女なり巫女さんだったり意地っ張り上司だったり、それとも幼馴染の少女だったりと、これには彼の性格も原因なのかもしれませんが邪魔が入るのも原因です。

つまりは何と申しましょうか横島君が女人と閨を共にして黙っていられると言うのは彼の属性が許さんとですよ、ヤレた時点で奇跡に近いとですよ。

既に九回という野球並の回数をいたしたことはお隣さんにはバレているのですが、彼女達は暴露するような性質がないのでノーカウントです、影薄いですし。

「貧ちゃん。やっぱり駄目。太陽さんに笑われちゃってもいいの。あんなに横島さん受け止められない」とか「あかん、小鳩。その乳やその乳で満足させたればええんや」とか「そうね、貧ちゃん。頑張る」とかありましたが、因みに現在のメドさん小鳩ぐらいです。

というわけで、朝になって横島君のアパートを訪れる御方がおりました、清楚と貞淑と黒の代表とされるおキヌちゃんです、彼女がスーパーの袋を提げて横島君のアパートを訪れておりました。

勿論、彼女の想い人、横島君に朝食をご馳走する為です、食料持参とは健気ですね、原因は雇用主ですが。

なお雇用主は彼女が人間になった後、どういうわけか横島君の時給を生活には困らない程度に上げようとしたのですが(大体五百円ぐらいです、最低時給は割っていますが横島君週に六十時間ぐらい入っているので十分に生活できる金銭が得られるでしょう)彼女の底知れない威圧によりそれは見送られました。

勿論言葉で「上げるのは、駄目ですよ」と言ったわけではありません、ただその姿から発せられる無言の威圧によってのみです。

それだけであの美神令子を思い止まらせたのです、これが黒の代表と呼ばれる由縁でしょうか。

因みに本日は日曜です、収入が乏しい横島君にしてみれば彼女の訪問は普段なら食事を豊かにしてくれる有難い存在です、ですが現在では来られては困る方の一人でしょう。

と言うか誰かに来られたら困りそうなものです、男友達でも対処に困ります、笑って済まして追い返すが最良かもしれません、男友達なら。

でも女性ならどうでしょう。

ノック、ですが前日に頑張らされた横島君と頑張ったメドさんは睡眠中、誰も起き出しません、メドさんは気付いてもいいのかもしれませんが気が緩んでいたのかもしれませんね、人に抱かれた中で眠るのは久しぶりでしょうから。

そしてこの部屋、横島君、何も無いからといって鍵をかける習慣がありません。

盗まれて困るものと言えば衣料品などがあるのですが、男性からそれらのものを盗もうとする輩はいないでしょうし、彼のお宝を盗もうとするのも希少でしょう。

強いて挙げれば現金でしょうが、財布の中にあるのが全てです、盗まれるとしたら家の外です、家にあるときはいつも彼がいます、つまり鍵をかける必要がなく、そのせいで寝る時にも掛けないでいることが多いのです。

無用心ですが、今まで問題が無かったのです。

おキヌちゃんもそのことを知っていますし、時間帯的にこの時間横島君が眠っているのも予想がついています、内心で通い妻みたいと喜んでいるのかもしれません。

勝手に入るのは幽霊時代からですので別に躊躇う事もありません。

入ると、勿論眠っている横島君、これは何時もの事です、そして半裸のメドさんでした、横島君を思う彼女にしてみれば悪夢のような現実でしょう。

ですが彼女がしたことはまず部屋を出てドアを閉じ辺りを見回して表札を,ついでに隣まで見てきて小鳩の部屋かを確認しています、戻ってきたら、おかしいですねぇ、とばかりに首を傾げ、右見て左見て、もう一度表札を確認してノックしてドアを開けて。

今度は丹念に部屋を見回します、乱れた布団、散らかった部屋、互いの衣服、下着類、何かの後を見つけてしまうのは仕方がないことです、経験のない少女にも今の状況が何なのかわからないということはありえません。

彼と彼女が男女のお楽しみをやらかしたことなど明白です。

「くすくす・・・・・・・・・・・横島さん。笑ってごーごーですよ」

黒キヌ降臨です、ふぁてと強引に読めば読めるゲームのブラック騎士王やブラック桜の系譜ともいえるのかもしれません・・・・・・・・・・・判りやすく正反対に同一ですよ。

と黒い方が降臨されたのですが、黒キヌ様持参したスーパーの袋から材料を取り出します、そして小さなキッチンに手際よく並べていきます、使わないものはまだ袋の中です。

包丁を妖しげに眺めながら料理の準備です。

そこで黒キヌ様流しの中に鍋があることに気付きます、普段横島君は自宅では袋ラーメンの日々です、事務所で朝昼晩と食すことが多いので家のほうで作ることは珍しいですし横島君自身が料理のスキルがないのですがどうも鍋のほうは別の調理がなされたようです。

そこで黒キヌ様振り返り怖い微笑を浮かべ呟きます。

「ふふっ、横島さんがお料理ですか。それとも其処にいる困った人のお料理ですか。楽しそうですねぇ・・・・・・・くすくす」

先ず料理の痕跡を跡形もなく消し去って、自分が作った時に用意されている自分専用の食器が使われているのを見て黒キヌ様、更に怖い笑顔を浮かべてこれでもかと洗います。

恐ろしいことはこれらの作業が水音しかしないのです、何か恐ろしい原理が働いているのでしょうか、無音の作業、響く水音、異様な空間が小さなキッチンで形成されています。

洗い終わると調理です、何かを込めるように丹念にお料理を始めました。

妙に黒いオーラが漂っているのは幻視ではないでしょうか、幻視だといいのですが。


そして当の横島君ですが、実はとっくに起きていたのです、勿論メドさんもです、水音がすれば眠りの浅い朝の時間帯です起きてしまいます。

もしかしたら建て付けの悪いドアが開いた瞬間にぼんやりと目覚めていたのかもしれません、ですが今の所横島君はメドさんが目覚めたのは知りません、少し視線を下に下げれば麗しいメドさんの乳とご尊顔を見ることが出来るのですがそれも出来ないほど横島君混乱しています。

もしメドさんの肉体に現実逃避が出来れば幸せだったことでしょう。

因みに横島君寝相が悪いのかそれともその体勢で眠りについてしまっていたのかメドさんを抱き枕よろしく布団の中で抱きしめていました。

メドさんそれに寝苦しさを覚えて一度目を覚ましていたのですがそのまま眠ってしまいます、それも外見年齢相応の微笑を浮かべてです。

縋り付いてくる横島君に可愛らしさでも見出したのかそれとも居心地のよさを感じたのでしょうか、それは判りません、でもその寝顔はとても優しそうなものでメドさんも腕を回して抱きしめてしまいます。

位置的に彼女が下になるのですが身体的に彼女は人間一人分の体重などへいちゃらです、少々寝苦しいといった感じなので眠ることは出来ます、それにその寝顔は寝苦しさを感じないほど安らかなものでした。

彼女にとっては誰かと眠ると言うことが幸せなのかもしれないのです。

よって横島君は目覚め時にはメドさんが眠っていることを確認したのですが、水音のほうに首を向けると凝固してしまったのでメドさんの目覚めには気付いておられません。

メドさん自身多かれ少なかれ異様な気配を感じて視線を固定しているので同じですが。

横島君、今現在黒キヌ様の気配に対して怯えていらっしゃいます。

女性と抱き合って眠っているところを見られたから怯えているのではありません。

純粋に彼女の存在に怯えているのです、そもそも今の横島君は瞬間的にメドさんの存在すら忘却の彼方です、眼前にある恐怖の具現に対して他の考えなど浮かばないのでしょう。

肌に伝わる柔らかな感触も判ってはいないでしょう、目覚めた時には盛大に表情を崩していたのですが。

それでもいつまでも凝固していられません。

それにいつまでもこの状態、死刑執行前の状態でホールドなどできんとですよ。


動き出したのはメドさんでした、彼女には付き合いがない分横島君が本能で理解していた黒キヌ様の恐ろしさを判らなかったからかもしれません、単純に気の持ちようなのかもしれません。

ですが恐らく後者ではないでしょう黒キヌ様の雇用者であってもガタガタブルブルとなるのが黒キヌ様です、知らないから恐ろしくないのです、知っていると恐ろしいのです。

メドさんは先ず自分が抱きしめている横島君に眼を向けて手で自分を気付かせようとしますが横島君気付きません。

目の前の怖さに対して横島君体が少々揺れようと気付きません、目の前の黒キヌ様に全神経を傾けているのです、そうなると今度は声に出して呼びかけるしかありません。

しかしメドさんも声に出すのは少々遠慮したいところです。

声に出して黒キヌ様の注意を惹いてはならないと本能が彼女に呼びかけているのです、しかし強く動かすとやはり気付かれてしまいます、となると耳元で声を掛けるぐらいしかないでしょう、調理の音もありますから聞こえない筈です。

そして声を掛けると横島君は視線を落としてくれます、勿論今の横島君に余裕なんてありません、気付いても乳の感触や半裸の女性の姿を楽しむ心なんて残っていないのです。

それでもメドさんのことを見ると多少ですが理性を取り戻したのかもしれません、次の瞬間には塗り替えられましたが。

「起きたんですか、横島さん」

どうやら黒キヌ様人間の可聴域を超えた鼓膜を持っているのかもしれません、それともこれがメドさんに想い人を取られた故に発動したハイパーモードなのでしょう、ブラック化はランクを一つ押し上げてしまうのでしょうか。

ですが黒キヌ様は素晴らしい笑顔です、横島君は死人のように蒼白です、メドさんは戸惑いです、ですが黒キヌ様。

「ほら、起きてください、横島さん。もう直ぐお味噌汁出来上がります、ご飯はありましたから。朝ごはん出来ますよ」

手に包丁、目には黒い笑み、背後に黒いオーラを備えた黒キヌ様。

でも何処かおかしいです、彼女は何かを認識していないのではないでしょうか。

「お、おキヌちゃん・・・・・・・・・・・・・・」

横島君おっかなびっくり同僚の女の子に声を掛けます、内心声を絞り出すのも辛いのかもしれませんが、見た感じはいつもの彼女です。

ですが今の自分の状態を鑑みると、幾ら彼でも判ります、どんな女の子でも今のような態度をとるはずがないと言うことぐらいは。

彼が好かれていることに気付いているかどうかではないのです、女の子が今の自分の様子を見て、今のような態度をとるはずがないのです、そして今とるはずのない態度をとっているのは良く知った女の子。

「あれ、どうしたんですか。何処か調子が悪いんですか?」

やっぱり何かを認識していない風に見えます。

「あのさ、えーっと、その」

しかし横島君のほうもどう言葉にしていいのか判らないようです。

おかしいのは判るのですが、どうおかしいのか言葉に出来ません。

「変な横島さんですねぇ。ほら、起きて朝ごはん食べちゃいましょう」

クスクスと笑う姿が異様ですが、彼女はそのまま台所に戻ってしまいます、因みに黒キヌ様は一度たりともメドさんと目を合わせていません、絶対に彼女の存在を認識しているはずなのにまるでいないかのようにその存在を扱っています。

横島君とメドさんとしてはどうしていいのか判りません、自分たちの姿を見れば気まずい状況だと言うのはメドさんならず横島君でもわかります。

まぁ、メドさんが今の状況を悪いと思っているかどうかは別の話かもしえません。

元々神様で魔族の彼女です人間と同じ貞操観念をしているかどうかなんて判らないのです。

ですが悪いと思うのと気まずいと言うのは別の話です,ナニの後を別の女性に目撃されても平気な人と言うのはツワモノです、ありとあらゆる意味で。

そして初体験の横島君はツワモノではありません、貧弱なボーヤです。

ですが、言われるがまま布団から出て食卓につく訳にも行きません。

何せ、現在横島君は全裸です、メドさんも殆ど裸です、そんな姿で布団から出るわけには行きません。

よって横島君恐々とそのことを黒キヌ様に伝えます、着替えるから外で待っていてくれないかと、まぁ、他の女の子の前で着替えるなど出来ませんから至極当然のことです。

黒キヌ様眉の辺りが少し歪んだようですが「早く、お願いしますね。冷めると怖いんですよ」と呟くように言って部屋の外に出て行きます。

さて何が怖いのでしょう、ご飯が冷めると台無しにされた黒キヌ様が怖いのでしょうか、それとも怒りとか恨みとかは冷めたほうが美味しいという意味での怖さなのでしょうか。

今の黒キヌ様なら後者が似合いそうで怖すぎますね。


兎も角として黒キヌ様がいないので横島君とメドさん布団から飛び出ます。

互いに言葉を交わして異常事態を確認しようとしますが、メドさんは豊満な乳が揺れ、下の茂みが露です、横島君も表記したくないものが出ています。

それでも横島君はどうしようかと慌ててメドさんに尋ねますし、メドさんとしてもそう言われても困ってしまいます。

ですがメドさんこの時少々思いつきます、男の部屋に態々来る少女の存在です。

メドさん、裏表なし、打算なしで自分を助けてくれた横島君に少々恩義を感じています。

それに頼るべき相手もいませんし、今の肉体では自分だとわかる相手も少ないのです。

加えて昨夜の戯れは少々どころかかなり気に入っています。

よって暫くは横島君と一緒に居てもいいかなと思ってしまっています、今の姿なら他の魔族に気取られることも無く色欲の日々を送ることも出来ます。

惚れたというよりは気に入ったと言う感じで横島君と一緒に居ようと思ったのです。

そこで独占欲が強いメドさんとしては黒キヌ様疎ましい存在です。

夫にしようとか恋人にしようかとかは想いませんが、やはり他の女と仲が良いと気分はよろしくありません、自分がいい女であると自覚しているので、自分が居るのに他の女に目移りされるのは面白くありませんし、他の女が寄ってくるのも面白くありません。

惚れた腫れた以前に女性として面白くないのです。

となると、自分を見事に無視してくれた黒キヌ様に対して何とかしないといけません。

自分が性格上やんわりと事を成せるとも思ってはいません、長い生涯です自分の性格ぐらいは把握しています。

それに自分の暫くが、どれぐらいの長さになるのかも彼女自身判っていません、彼女にとっては横島君が死ぬまで付き合っても暫くですんでしまう時間です。

となるとある程度しっかり所有権を主張しなければいけません。

そのあたりを思いついたメドさんは、自分が裸であることにやっと気付きます「これじゃぁねぇ」と思って先ず服を着替えることにします。

その際に横島君のジーパンと先ほどまで来ていたワイシャツを纏います。

勿論ブラジャーなんてものはありません、素肌にワイシャツです、横島君が混乱の最中でもその姿に目を向けたりしていますが。

メドさん後で触らせてやるからと思って、呼んできな、と横島君に告げます。

現実を思い出した横島君ですが、その後黒キヌ様を呼び。

其処から女の戦いが始まりました。


後書き。

何故かレスが一杯ついていて嬉しい限りです。

語り調がいいという評価を頂いたのも嬉しい限りです、意図して書いたわけではなくなんとなくだったのですが。

好評のようですのでどこまで続くのかは判りませんが続けていこうと思います。

現在考えているのは蛇神様のGS試験。

蛇神様VS竜神様それとも美神。

蛇神様の私を月につれってって。

蛇神様とお母様との戦い。


では次回 蛇神様と黒キヌ様まで

>滑稽様
十五禁という感じで書いていました。
次回はさらにドロドロになるかもしれません、可能性ですが。
それをそういう印象無くかけたら幸いです。

>ジン様
続編書かせていただきます、以後よろしくお願いします。
語り口は暫く続けていこうかと。

>とんちゃん様
この書き方ご好評のようで,書き方自体が初めてですので安定するかは判りませんが。
目標は内容キツイのにほんわかむーど。

>らんぽ様
一風変わっていたのなら幸いです。
因みにメドさん、横島君のラブラブが目標です。

>管根様
外見的には背の高いhollowのステンノと思いください、ライダーとステンノを足して二で割った感じかも。

ルシは完全に未定です、美神さんはどうしましょう。

>無貌の仮面様
どっち側にギリ十五でしょう、いえ判っていますが。
ご好評なので嬉しいです。

>白銀様
ピチピチメド様ですよー
続きは頑張ります。

>矢沢様
壊れ標記をつけたのはこれから壊れる可能性が高いからです。
割りとあるパターンなのは承知なのですが、新鮮だったのなら嬉しいです。

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