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▽レス始

「GSルシオラ?恋闘編!!第43話(GS+型月ネタ)」

クロト (2006-02-14 18:00/2006-02-16 18:03)
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 次の日、横島は登校の途中に昨日誘われた合コンのことを考えていた。
 いつもはそういう席では美形のピートは敵なのだが、今回はおキヌと京香がくっついていてくれるので問題ない。弓や一文字という娘とお近づきになるのは無理そうだが、もともとこの選択はおキヌのためにした事だからやむを得ない。
 という事で、今の彼には残りの2人のことを考えてやる余裕があった。
 4対4と言っても、自分とキヌ京を抜いたら3対2である。おそらく雪之丞かタイガーのどちらかがあぶれる事になるだろう。下手すれば両方かも知れない。その寂しさを横島は身をもって知っていた。
(ピートを呼ばなきゃ問題ないんだがな)
 普段からモテモテなんだから、合コンなど必要なかろう。しかしおキヌは『ハンサムな人もいますよ』と言ったそうだから彼を外すわけにはいかない。
 ならば女の子のサクラを1人用意するか? しかしそんな事を頼める相手はかなり数が限られている。
(エウリュアレなら上手くやってくれそうだが……文化祭のとき爆弾発言してたし年上すぎるな。つーかタイガー辺り本気で惚れかねん)
 ……やっぱやめ。
 男の友情は3分と保たずに崩れ去った。
(それにしてもおキヌちゃんと京香ちゃん、何故あと10分待ってくれんかったんやー!)
 もー少しでステンノのハダカが拝めたのにー!と横島が内心で魂の叫びを放つ。
 具体的にはブラジャーとパンツだけになる所までいった。
 勝負事に熱くなるタイプなのか、思いっきり牽引役を果たしてくれたおかげでルシオラも止められなくなったのだ。もちろん勝ったらちゃんと脱いでくれたし。
(あのちち、メドーサより大きかったかも。ぱーんって張ってたし)
 水着姿はプールで見たが、下着姿はまたえろちっくな風味が当社比80%増しである。
(エウリュアレもいーカラダしてたよなー。それに何かいい匂いがしてたし。つーか『脱がせて下さいますか?』って俺を萌え殺す気かエウ!? 胸さわっても怒らんかったし)
 ずっと触っていたらルシオラが怒りそうだったのですぐ離したけれど。
(しかしルシオラがあんなに恥ずかしがるなんて思わんかったな。新鮮な、というのはあーゆーのを指すに違いない)
 ルシオラは横島に見せるのは嫌ではなかったのだが、姉妹が一緒では恥ずかしかったし、プロポーションでは2人にかなわないという自覚もあった。だから2人の前では脱ぎたくなかったのだが、2人を脱がせないためには自分が勝つ―――自分が脱ぐしかないというジレンマに陥ってしまったのだ。
 そういうわけで、勝つたびにもじもじしながら靴下辺りから脱いでいく、という初心っぽい対応になったのである。
(別に気にする事ないのになー。俺はやっぱルシオラが1番なんだし)
 胸の大きさがどうだろうと、それでもやっぱりルシオラが1番いいのだ。それに手のひらサイズも良いものと気づいたのは、ルシオラが現れたからだった。
(つーわけで、ぜひまたやりたいぞ。今度は3人とも全部脱がしちゃる。いや京香ちゃんと小竜姫さまとヒャクメも呼んで7(ピー)に!)

 WOOOOOOーーーッ!!!

 妄想が頂点に達したのか、どこぞの初号機のごとく咆哮する横島。そこでふと我に返ると、周囲の視線が自分に集まっていることに気がついた。
「ママー、あのひと1人でもだえててこわい〜!」
「そっとしておいてあげなさい。男の子はみんな同じ苦しみをいつかは味わうものなのよ」
「…………」
 冷静になると急に気恥ずかしくなってくる。横島はその場を脱兎のように逃げ出した。

 横島が休み時間にピートとタイガーを呼んで合コンの件を話すと、彼の予想通りタイガーは号泣して喜んだ。
「くくーっ、横島サン! やはり持つべきものは友達ジャノー!」
(しかしこいつエミさん一筋とか言ってたよーな気もするが……まあいいか)
 ふと脳裏に浮かんだ疑問は気にしないことにして、
「ピートは出れるか? 教会だと何か行事やりそうな感じだが」
「先生はミサがありますけど僕は大丈夫ですよ。というかぜひ出席させて下さい!」
 ピートが突然真顔になって横島の手をがっしと掴んだ。横島が1歩引いて聞き返す。
「な、何か事情でもあるのか?」
「はい、エミさんが……」
「そ、そっか」
 横島は内心で舌打ちしたが、よく考えたらエミは呪いのエキスパートである。考えようによっては美神より怖い。
 まあ出席、という返事さえ聞ければ十分だ。横島は深入りを避けた。
「じゃあお前たちはOKと。あとは雪之丞だな」
 放課後にでも電話するか、と横島が踵を返すと、その背後にすっと人の気配が現れた。
「―――話は聞かせてもらったわ」
「何奴!?」
 正体は分かっていたがお約束として横島が大げさに振り返ると、声の主は本体である机の上に手を置いて満足げに大きく頷いた。机妖怪の愛子である。
「クリスマスイブに他校の子とコンパ! 青春そのものだわ!!」
 両手を組んでうるうると横島をみつめる愛子。極めて分かりやすい意志表示に、横島は一瞬ちょっと困ったような表情を浮かべた。
「ああ、来るのは構わんが……」
「……もしかして迷惑だった?」
 愛子が横島のわずかな表情の変化を見逃さずにそう訊ねると、横島は慌ててかぶりを振った。
「いや、そんな事はねーぞ。じゃあ愛子も出席な」
 彼がそう言い終えたときチャイムが鳴ったので、とりあえず話はいったんお開きになった。

 次の休み時間、横島は今度は愛子だけを屋上に呼び出した。
「こんなとこに呼び出して何の用? はっ、もしかしてついに私と青春する気になったとか!?」
 愛子は勝手に自己完結して舞い上がっている。横島は彼女の肩を手で押さえて落ち着かせると、
「いや、さっきのコンパの件でな。実は……」
 今回のコンパではおキヌと京香が自分の隣に座る事になっているから、愛子が来ても別の席に座ってもらう事になる、と横島は愛子に告げた。そのつもりで来て外されるのでは可哀そうだから、先に言っておこうと思ったのだ。愛子がそれを望んでいる事を前提とした台詞だが、今の彼女の発言からいってごく順当な推測である。
「それで困った顔してたのね」
「あいつらの前じゃ言えんかったからな。だからもし嫌だったらキャンセルしてもいいぞ」
「ありがとう、横島君。あなたのこと好きになったの、間違いじゃなかったみたい」
 愛子はにっこり笑ってまずそう言った。
 正式な恋人でもない自分のことまできちんと気遣ってくれるなんて。この少年が相手なら、たとえ恋が最後までかなわなかったとしても後悔はせずに済むと思った。
「……あー、いや。そこまで言われるとさすがに困るんだが」
 ここで西条辺りなら上手い殺し文句が出るのだろうが、横島ではこんなものだった。まあ彼を好きになる娘たちは、逆にこういう反応の方を好ましく思っているのだが……。
「それにしても横島君もモテるようになったのねー。女の子左右にはべらせて余るくらいだなんて」
 文化祭のときに大勢訪ねて来るのを見たが、やはり彼の過去を知っている者としては感慨深い。
「んー、ま、ピートにゃ全然かなわんがな」
 と横島は一応謙遜してみせたが、すぐ本性を現した。
「だがこの横島には夢がある! いつか事務所を開いてサーヴァ○トをみんな社員兼愛人にするという壮大な夢がな!」
 どっかの鬼畜王のような野望だが、すでに定職を持っている者以外は案外簡単に集められそうな所が恐ろしい。
 さっきの愛子への配慮とは矛盾があるようにも見えるが、横島的にはそうではない。知らないでのけ者にされるのは可哀そうでも、知ってて来る分にはいいだろうと思っているのだ。
「……そう。まあ頑張ってね」
 愛子は額に縦線効果を入れながらも、とりあえずそう言って励ましてやった。
「うむ。で、合コンはどーする? タイガーか雪之丞があぶれるはずだから話し相手はいると思うが」
 愛子は顎に指を当ててちょっと考えた後、
「そうね、あぶれ者同士タイガー君と仲良くしてるわ。ピート君と一緒じゃ可哀そうだもんね」
 タイガーも悪人ではないのだが、初対面の女の子の好感度という点ではピートにははるかに及ばない。むろん横島もだが。
「そっか、悪いな。じゃあ会費は俺が奢るから」
「ずいぶん気前いいのね。昔は給料日前は食事抜きとかだったのに」
「ほっとけ。……ってあれ? そもそもお前って金持ってるのか?」
 小遣いをくれる人がいるわけでもなければ、バイトをしているわけでもない。現金収入は無いはずである。
「何言ってるの。この前お仕事手伝ったときにいっぱいもらったじゃない」
 美神がオカルトGメンに行ってしまったとき、愛子も事務所を手伝って報酬をもらっていたのだ。
「ああ、そう言えばそうだったな。じゃ、そろそろ戻るか。寒いし」
「うん」
 こうして相談を終えた2人は並んで教室に戻って行った。

 いよいよ合コン当日。こういうイベントが初めての弓と一文字は、何気ない風を装いながらも多少の緊張を隠せないでいた。
「……で、何故あなたがここにいるんですの?」
「氷室さんから聞いてなかった? バッティングはしないと思うから気にしないで」
 弓のジト目を京香は軽く受け流した。
 京香はブラドーの件でピートと雪之丞には面識がある。おそらく弓も一文字もピート狙いでいくだろうと踏んでいた。ゴング直後に横島に突っ込む自分とはかち合うまい。
 一文字がその返事を耳に留めて、
「あんた、来るメンツ知ってるのか?」
「美神さんとこの仕事の関係の人たちだから」
「……そう言えばあなた、おねーさまの所でバイトしてるんでしたわね」
 弓の声色がさらに非好意的なものになる。試合では自分が勝ったのに何故……という思いがあるのだ。
「闘龍寺の跡取り娘ケガさせたら大変だからじゃない?」
 京香は弓の思惑を先読みしてそう答えた。
 美神事務所に来る仕事は難度の高いものが多い。おキヌは後衛専門だからいいが、弓や一文字では能力はともかく性格的に危ないと思う。考えなしに突っ込んで大怪我しそうだ。美神は弓の性格まで見抜いて断ったわけではないだろうけど……。
「そ、それじゃそろそろ行きましょう」
 話がきなくさくなり始めたのを懸念したおキヌがあわてて割って入る。道すがら愛子の紹介もして、着いた先は『魔法料理 魔鈴』。
「「こんばんは〜〜」」
「あら、いらっしゃい。男の子たちは先に来てますよ」
 店主の魔鈴はいつも通りの魔女ルックで仕事をしていた。案内された部屋に入ると、横島たち男性陣がクラッカーを鳴らして迎えてくれた。
「みなさんこんばんは。えっと、私のお友達の……」
「弓かおりです♪」
「一文字魔理です♪」
 弓と一文字がちょっとぎこちないながらもよそゆき用の笑顔で挨拶する。タイガーと雪之丞はその可愛さに感動している様子だ。
「……」
 京香はいまさら自己紹介するまでもないので後ろにいたが、ふと復讐者の笑みを浮かべると弓の背後に回って、


「―――フッ」

 鼻で哂った。

「なっ!?」
 弓がビキッと頬をひきつらせて振り向いたが、そのときには京香はすでに彼女の射程外に退避していた。もちろん追いかけて制裁を下すわけにはいかない。
 その間に愛子が窓の外を見て驚きの声をあげていた。
「あ、雪が……!」
 街中の料理店のはずなのに、そこは見渡す限りの雪景色。白い化粧に覆われた木々の上に、東京では見られなくなった星々がまたたいている。
 魔鈴が会心の笑顔を見せて、
「このパーティールームは私の魔法で異世界につながってるんです」
「すごい、青春だわ! どこの景色なんですか?」
「それは後で分かりますよ。ただ、外へは出ないで下さいね」
 そう言って魔鈴は料理を用意しに出て行った。次は男性側の自己紹介の番である。
「さて、まずは自己紹介を。僕は……」
「タイガー寅吉ですけんっ!」
「人呼んで伊達雪之丞だ!」
 紳士的な振る舞いで名乗りを上げようとしたピートをタイガーと雪之丞が突き飛ばす。ピートは横島に手を引っ張ってもらって起き上がったが、横島が弓たちに近づこうとしないことを疑問に思って、
「横島さんは自己紹介しなくていいんですか?」
「俺はいいよ。あの2人見たことあるから」
 六女の対抗戦のとき罵られた記憶がある。2人の方は模範試合で見直しているのだが、その後話す機会がなかったので横島の方の認識はそのままになっていた。すっぱり諦めて、元々の予定通りキヌ京と仲良くすることにしたのだ。
 その間に弓&一文字とタイガー&雪之丞はターゲットを決定していた。
 おキヌとピートがまずは席に座ろうと勧めたところで、弓と一文字がさり気なくピートの両隣に陣取る。
「先輩はこっちですー♪」
 京香が素早くその反対側の席に横島の手を引っ張っていった。おキヌもそれについていく。
 残った席にタイガー・雪之丞・愛子が座るわけだが、その席順は横島から見て時計周りに、横島・おキヌ・愛子・タイガー・雪之丞・弓・ピート・一文字・京香となっていた。円形テーブルだから横島と京香は隣になる。愛子はさすがにタイガーと雪之丞の間に挟まるのは嫌だったらしい。
 そしていま、狩人たちの熱い戦いが始まる!


 ―――つづく。

 誰と誰がくっつくかはねたばれ禁止ということでー。
 ただし愛子はサーヴ○ントになってますので、ピートと仲良くなったりはしませんw
 ではレス返しを。

○クーネストさん
 はじめまして、よろしくお願いします。
>《鋼後継》
 当然ギャグの方ですよね?<マテ
>《誅仙陣》
 理屈だと猿神でも首が落ちてしまうんですがー(^^;

○遊鬼さん
>今回は横島君が変に嫉妬の炎に染まることはなさそうですね(w
 むしろ染めさせる側にw
>勝った人が服を脱ぐトランプって
 脱ぐのは罰ゲームじゃなくてご褒美なのですw
>しかもそれに、大急ぎで混ざろうとする京香
 結婚を前提とした付き合いを望んでますからv

○既望さん
>もしくは、自爆技《小隆起》を!!!!
 自爆というより自殺技というような気が(ガクブル

○ASさん
>がんばれ京香 戸籍上の妻になるのを応援しますよ。
 おお、心強い応援がv
>やっぱりルシエウではエウの方が多少うわてなんですね
 作戦とか技術指導はルシの方が上なんですが、対人折衝ではエウの方が勝ってるみたいです。
 そのうちまた妙な誘惑考え出すかも(ぉぃ
>≪壊≫≪表≫≪記≫
 作中世界の外にまで干渉するとは何と恐ろしい技(ガクガク

○ミアフさん
 ガンダムネタは例の師弟以外はほんのちょっとしか分からないのですよーorz

○蒼き月の夜さん
 女の戦いが怖そうです(ぇ
>《傀》《儡》
 むぅ、確かに横島がやるのはちょっとアレな面が強いですね。

○藤吉さん
 なるほど、超加速中は供給も遅くなると考えれば全く問題ないわけですねぇ。うむ、良かった良かった(ぉぃ

○ゆんさん
>弓と一文字の横島の印象がよくなればいいな
 能力面ではすでに十分高い評価持ってますねー。性格面はすぐには無理かも。キヌ京も『プラスマイナスゼロ』以上に上げようとはしないですしw

○通りすがりのヘタレさん
>タイガー
『属性:超影薄い』とかついてそうです(^^;
>戸籍上の妻になることを画策する京香のしたたかさがいい味出してます
 やー、いろいろ頭ひねったかいがありました。
>≪圧≫≪縮≫
 愛子の机に使ってやると便利そうですねぇ。あれ、どっかで使ってたかな?

○滑稽さん
>徐キヌとか京嘉とかの降臨はあるんでしょうか?w
 京香はともかくおキヌが軍師ってかなり不安なんですけど(汗)。
>《兵腕》
 あうー、例によって分かりませんorz

○樹海さん
>しかし、実際は一番もててたはずのピートが実は唯一正式な彼女いないんですよね
 あんまり女の子に興味なさそうなフシがありますねぇ彼は。
>《気》《象》《精》《霊》
 例によって(以下略)○(_ _○)

○守山刹那さん
>それにしても相変わらず京香ちゃんが健気でグッドです。マイランキングではルシ、エウに続く第三のヒロインですね
 気に入っていただけてうれしいです。2号と3号(違)はルシを食わない程度に今後も活躍させるつもりです。
>《赤彗星》
 すると乗り物が必要ですねぇ……まさか小竜姫様の逆鱗(以下暴力シーンにつき削除)。

○LMさん
>細胞が一欠けらでも残っていれば復活可能
 横島君なら素で装備してそうな<マテ

○kuesuさん
>タイガーがなんか哀れ^^;
 今回もちょっと哀れ(ぉ

○ケルさん
 原作通りのカップリング期待の方が多いみたいですねー。
>今回のネタ
 今回も分かりませんorz

○18さん
>ダイガー&一文字は登場したでしょうか
 私の知る限りではデートシーンは無いですねぇ。
 それどころか33巻でルシが学校に来たときに不愉快そうにしてましたから、もしかしたら(以下削除)。

○流星さん
>「龍」「跨」
 ドラまたさんは別の形で使う予定ですよー(謎)。

○スタッグさん
 はじめまして、よろしくお願いします。
>是非自分も参k……いえ、なんでもありません
 筆者も参……何でもないですよ?
>《大》《和》
 やはりルシが操縦するんでしょうか(^^;

○HEY2さん
 序章がまだ続いてしまいました○(_ _○)

○わーくんさん
>タイガー
 原作でもデートシーン無かったですからねぇ。雪之丞&弓にはあったのに(涙)。
>アイリス
 元は花の名前ですから。
 気にしないで下さい(ぇ

○有限のネタ帳さん
 はう、分かりませんm(_ _)m
 ……この台詞毎回言ってるような気が(汗)。

   ではまた。

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