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▽レス始

「横島と妖刀 第四話(GS)」

N.W. (2006-01-28 23:15/2006-01-28 23:25)
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「ば、バカな!あたしの槍が全てかわされるなんて!!」
 メドーサが驚きの表情を浮かべる。
「残念だなメドーサ!お前の攻撃は全て見切った!!お前には万に一つの勝ち目も無い。槍を引け」
 俺はそういうと、刀状態の殺姫を引き背を向け立ち去ろうとする。
「認めない……認めないよ!あたしが、たかが人間に!それも貴様なんかに負けるなんて!!」
 メドーサが槍を構えて猛然と襲い掛かる。
「勝ちは見えてるのに……。バカ野郎!!」
 俺は殺姫で槍を弾き上げると、横一文字にメドーサの胴体を叩き斬る。
「そ、そんな……」
 メドーサは腹部を押さえて地面に倒れこむ。
「安心しろ、峰打ちだ。お前もまっとうな道を歩めよ」
 俺はそういうと殺姫を肩に担ぐ。
『主!蛇神を討ち取るとは流石じゃな!!』
 刀と鎧が輝き、殺姫(大人バージョン)が現れ、俺に抱きつく。
 ムニュッ!っと押し付けられる胸の感触がタマラン!!
 やっぱり大人な殺姫はいいなぁ。でも、ちびっ娘殺姫もいいんだよなぁ。ゴスロリドレスを着た姿が……。
 ハッ!お、俺は何を考えているんだ!!
「横島君、あんたがここまで強くなるなんてね……」
 美神さんが微笑を浮かべて俺を見つめる。
「横島さん、まさかメドーサを打ち破るなんて……」
『横島さん……凄いです!!』
 小竜姫様とおキヌちゃんが目を輝かせながら俺を見つめる。
「参ったよ……完敗だ……」
 メドーサがゆっくりと立ち上がる。
「殺姫、美神さん、小竜姫様、おキヌちゃん。俺がここまで強くなれたのはみんなのおかげさ。メドーサ、これからはきちんとした道を進むんだ。俺もできるだけ手伝うから」
 そういって、俺は歯をキラリと輝かせる。
「「「「「「『きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!』」」」」」」
 殺姫、美神さん、小竜姫様、おキヌちゃんにメドーサ、エミさんや冥子ちゃんまでもが加わって、歓声を上げて俺に抱きつく。
 おいおい、そんなに慌てなくても、俺は逃げないよ。
 ああ!大小様々な胸に囲まれて、俺は三国一の幸せ者や!!天下とったどぉぉぉぉぉぉ!!!
 ん?何か、息苦しいな……。
 ま、こんだけ女の子に囲まれていれば、息苦しくもなるな。
「皆、ちょっと離れてくれない?苦しいからさ」
 だが、俺の声に誰も反応しない。それどころか、逆にますます苦しくなってくる。
「ちょ、ちょっと皆っ!!」
 皆が力いっぱい抱きしめてくる。
 い、いや、マジ苦しい……!チチに囲まれて死ぬのか俺は!!世界中の男たちから羨ましがられそうだが、こんな死に方……情けないぞ!!!
 だ、誰か助けて……クレ……。


 俺は苦しさに襲われ、目を開ける。
 目の前は真っ暗。
 頭の両脇は暖かくて、柔らかいものに包まれている感覚だ。それに、何かいい匂いがする……。
 ……最近、僕、性癖に匂いフェチが加わったようです……。
 まぁた殺姫が抱きついてるのか?
 あいつ、時々人に抱きついてくるからなぁ。おかげで、俺は苦しくて目を覚ますんだよ……。
「殺姫、いい加減離れろよ……」
 俺はそういいながら、抱きついている存在を引き離しにかかるが、そこでふと思い出す。
 そういえば殺姫の奴、メドーサとの戦いの後からずっとちっこいままだったはず……。だから、俺の顔を包むほど胸はない。
 ……じゃ、抱きついてるのは誰?
 愛子?
 ……あいつは机ごと移動するはずだから、この部屋にいれば寝返りとかすればぶつかったりするはず。
 おキヌちゃん?
 ……おキヌちゃんは、こんなことをするような、ふしだらな娘じゃありません。
 小竜姫様?
 ……あの人がこんなところに来るわけが無い。
 メドーサ?
 ……この前の復讐として、ご自慢の胸で俺を窒息死?包まれるのは嬉しいんですが、死ぬのは勘弁です。
 てか、ここにくるわけねぇ!!
 美神さん?
 ……俺ぶっ殺されますよ?
「お前誰だ!?」
 俺は全力で抱きついていた人物を振りほどく。
「はややっ!」
 ゴロゴロゴロ……ドゴン!
「きゃうっ!!」
 抱きついていた奴が勢い良く転がり、壁にぶち当たって、可愛らしい声を上げる。
 俺はその人物に目を向ける。
 緑がかった髪をショートカットにし、長く先がとがった耳を持ち、眼鏡をかけて、白いパーカーに黒いスパッツをはいた、十三、四歳の女の子だ。
 何より……胸がこの年頃の子にしては大きい……。
 将来が非常に楽しみだ!!
 彼女は壁にぶつけた額を両手で押さえ、目に涙をためてこちらを見る。
「ふ……ふええぇぇええぇぇええ!痛いですぅ!!」
「わ、悪い!力込めすぎちまった!!」
 俺は慌てて女の子に近付き、額を撫でてやる。
「う〜ん……主、うるさいぞ。日曜の朝ぐらい、特撮番組がやるまで寝か……」
 俺のワイシャツを寝巻き代わりに着た殺姫が、目を擦りながら俺を見て、固まる。
「……」
 殺姫は、女の子の額を撫でる俺をしばらく見て、頬をつねり、腕を組んで天井を見上げると、おもむろに電話機に向かい、ダイヤルを回し始める。
『はい、警察です。事件ですか?事故ですか?』
 受話器から聞こえる男性の声。
「事件じゃ。今、どこからか女の子を誘拐してきた人物がここにおる」
 うわぁ〜い。この人、僕を警察に突き出す気だよ。
 って!ちょっとまてぇぇぇぇぇぇぇいっ!!
 俺は急いで電話機に駆け寄り、殺姫から受話器をひったくると
「すみません!妹のいたずら電話なんです!!本当にすみません!!」
 と勢い良く受話器に叫ぶ。
『お兄さん、きちんと妹さんにいっておいてくださいよ!警察は遊び相手じゃないんですから!!』
 とお叱りを受けました……。
「主……ワシがおぬしの妹というのは別にかまわぬが、誘拐してきた者はきちんと返せよ?」
「誘拐じゃねぇ!朝起きたらあいつがいたんだ!!」
 そういって俺は女の子を指差す。
 いつの間にか、女の子は俺の布団に気持ちよさそうに寝転がっていました。


 ちゃぶ台を俺、殺姫、女の子が囲んで座る。
「んで、お前は誰だ?」
 俺は自分で入れたお茶お一口すする。
「ぬっ!毒蛾怪人め!!人質をとるとは……!!負けるでない仮面ラ○ダー!!!」
 殺姫は特撮番組に夢中になっている。
 あのぉ、こちらでちょっとお話があるので、静かにしてもらえませんかね?
 女の子がお茶を一口すする。
「あ、もうし遅れましたです。私、心眼といいますです」
 そういって、女の子はぺこりと頭を下げる。
 ちょっと舌足らずな口調が、何か可愛いな……。
 け、決して心眼ちゃんが可愛いとかいうんじゃないからな!!い、いや可愛いんだけどさ……!!
 だぁぁぁぁぁぁぁ!!俺は何言ってるんだぁぁぁぁぁっ!!
 ……何か最近俺……道外れてきてない?
「で、その心眼ちゃんがなんで俺のところにいるわけ?」
「それはですねぇ……くぅ……」
 そういって心眼ちゃんは、コクリコクリと舟をこぎ始める。
「寝るなぁ!!」
 俺は心眼ちゃんの肩を掴んで揺さぶる。
「はへっ!……ああ、すみませんです。寝ちゃってましたです」
 何で眠れるかね、この娘は!
「で、ええと、私がここにいる理由ですが、おかー様に、おとー様を守るようにいわれたからです」
 は?お母さんにお父さんを守るようにいわれた?
 お母さんは誰?お父さんは誰?
「え〜と、心眼ちゃん。お母さんとお父さんのお名前は?」
「おかー様の名前は小竜姫、おとー様の名前は横島忠夫ですっ」
 心眼ちゃんが嬉しそうに答える。
 え?俺がお父さん?
 ……。
「俺、いつの間に小竜姫様とそんなことをヤっていたんだぁ!!全然記憶にねぇぞぉ!!!神様と人間の人種っちゅーか、いろんなものを越えた愛を俺は全然覚えてねぇ!!!てか、まだ人生の墓場には入るつもりはねぇ!!!」
「うるさい主!次回予告が聞こえんじゃろうが!!」
 殺姫さんのとび蹴りが、僕の後頭部に炸裂します。その威力は、仮面ラ○ダーさんも真っ青な威力です。
「おとー様!」
 心眼ちゃんが駆け寄ってくる。
「何するですか!このおばさん!!」
 うわー!何いうとねこの娘は!!
 殺姫さんは確かに四百歳を越えとりますが、見た目はあなたより小さいんですよ!それに向かっておばさんとは!!
 ほら、見て御覧なさい!彼女のこめかみに、怒りマークが浮かんでますよ!?
「ほ、ほう……この小娘……ワシをおばさんだと……」
「そうです!四百歳を越えていたら、おばさんよりおばあさんですが、心眼はやさしいから、おかー様に告げ口をするわけでも、おばあさんと呼ぶわけでもなく、おばさんで許してあげてるです!感謝しろです!!」
「このクソガキ……。お主、主と小竜姫の娘とかいったが、主は十七歳、お主はどう見ても十三、四。小竜姫との間に子供が作れるわけ無かろう!!」
 そうです。殺姫さんの言うとおりです。
 この十三、四歳の子供が俺の子供なら、俺は三歳ぐらいで仕込んでいるわけですよ。
 いくら俺が煩悩魔人でも、三歳くらいじゃ仕込めませんよ。
 ……誰だ!お前なら仕込めるとかいっている奴は!!
「ふふ、無知なおばさんに教えてやるです」
 心眼ちゃんが眼鏡をくいっと人差し指であげて、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「おかー様、小竜姫がおとー様のバンダナにキスをしたことを覚えていますかです?」
 俺と殺姫がこくりと頷く。
「あの時、おかー様は自分の竜気、霊力みたいなものですが、それをバンダナに込めたです。その竜気はバンダナを媒介に体を作り上げ、意思をもったです。それが私です!!」
 心眼ちゃんが胸をはってそういう。
 ぶっ!し、心眼ちゃんっ!下着つけてないのね……。胸のぽっちがうっすら見えてますよ……。
「主、どこを見て鼻血だしておる!!おぬしの生まれはわかったが、だからといってなぜ主が父親なのだ!!」
 殺姫は俺に思いっきり蹴りをくれて、どかどかと心眼ちゃんに詰め寄る。
「私はおかー様の竜気とおとー様のバンダナから生まれたです!だから、おとー様なんです!!」
 心眼ちゃんの言い分はわかりましたが、まだ俺はお父さんになる気はありませんよ……?
 ぐ〜……。
 腹減ったなぁ。朝飯食うか。
「おーい、いがみ合うのはそこまでにして、飯食おうぜ」
 俺は火花を散らす二人に声をかける。
「主一人で食え!ワシはこいつを教育する!!」
「おとー様!心眼はこのおばさんを成敗してからご飯にするです!!」
 と二人は今にも飛び掛らんばかりの勢いだが、腹の虫の音が響く。それも二人から。
 二人は顔を赤く染め、ちゃぶ台に向かい合う。
「腹が減っては戦はできぬ。まずは飯じゃな」
「折角おとー様が食べようといっているのですから、続きは食べてからです」
 素直に腹が減ったといえ!
 俺は台所から食パンやアンパンなどを持ってくる。
 給料日前だから食事は質素。
 本当は昨日だったけど、美神さんが俺の給料日を忘れて出かけたために、今日になりました……。
 お願いですから従業員の給料日を忘れないでください……。
「殺姫は、ブルーベリージャムにメロンソーダだったな」
 俺は冷蔵庫の中から、殺姫お気に入りのジャムとメロンソーダを取り出す。
「おお、すまぬ。この毒々しい紫色と緑色がたまらんのぉ」
 殺姫が恍惚とした笑みを浮かべる。
 ……お前のその感性がわかんねぇよ……。
「で、心眼ちゃんは何食べる?」
 俺は彼女の前にいろんなジャムとパンを並べる。
「そうですねぇ……。心眼はこれを食べるです」
 そういって彼女はアンパンを選ぶ。
「ほれ、牛乳」
「ありがとうです」
 俺は牛乳をコップについで、心眼ちゃんに差し出す。
「美しいのぉ……」
 殺姫がメロンソーダを陽の光にかざしている。
 ……飲めよ。
 さて、俺は食パンにイチゴジャムだな。
 俺は食パンを一枚取り出すと、べったりとイチゴジャムを塗りつける。
「いただきま〜す」
 と俺はパンを一口食べようとしたとき
「はややっ!!」
 心眼ちゃんがアンパンを片手に固まっている。
 ……賞味期限を二日ほど過ぎていたのがマズかったか!?
「ど、どうした……?」
 カタカタと彼女は震えている。
 マズイマズイマズイ……!食中毒か!!
『ゴーストスイーパーアシスタントA少年、子供に賞味期限のアンパン与え食中毒を起こす!!??』
 そんな新聞の一面記事が俺の頭の中をよぎる。
「こ……」
 こ?
「このアンパンというもの美味しいですっ!!」
「美味いのかよっ!」
 俺は思わず突っ込んじゃいましたよ。
「この小豆の食感と、あんこの甘みがパンとマッチングしているです!そして、この…んぐんぐんぐ…ぷはっ!牛乳との相性もばっちりです!!」
 そういうと、心眼ちゃんは一気に食べつくす。
 もう一個あったアンパンも、あっという間に彼女の胃袋へ。
「もっとないですか!?」
 心眼ちゃんが、俺の襟首を掴んで揺さぶる。
「ね、ねぇよ!もう終わり!!」
「残念です……」
 彼女はため息を一つつくと、テレビを見始める。落胆の表情がありありだ。
「フッ、残念だったのぅ。アンパンは二つきり、だが食パンは八切れ。ワシはブルーベリージャムをたっぷりつけて、六枚も食べたぞ」
 殺姫が勝ち誇ったような顔で、心眼ちゃんを見下し、片手を腰に当てメロンソーダを一気に飲み干し、可愛らしいげっぷをする。
「お前が腹いっぱい食ったせいで、俺は二切れだけなんだが?」
 あぁ殺姫さん、俺の言葉に対しても涼しい顔ですか。
「おとー様ぁ!アンパン食べたいですぅ〜!!」
 心眼ちゃんが泣きながら抱きついてくる。
「ア〜ン〜パ〜ン〜!!」
 駄々っ子みたいに泣き叫ぶ。
 ぬぅ……まぁもう少ししたら美神さんのところへ行く予定だったから、給料もらったらアンパンぐらい買ってやるか。
「よし!それじゃ美神さんのところいって、給料もらったら、アンパン買うか」
「本当ですか!?」
 心眼ちゃんが嬉しそうに飛びつく。
「主!甘やかすでない!!」
 殺姫が食って掛かる。
「あのなぁ、お前は食パン六切れ食べて、心眼ちゃんはアンパン二個なんだぞ?不公平だろ?」
 そういって俺は出かける準備をする。
「主!!」
 また食って掛かる気か?
「ワシにブルーベリージャムを買ってくれ!!もう無いのじゃ!!!」
 そういって殺姫が空になったジャムのビンを見せる。
 ……こいつ、新しくあけたジャム全部食べやがったのか……。
「はぁ〜」
 ため息をつくと、俺は殺姫と心眼ちゃんを連れて美神さんの事務所へと向かう。
「時に主、この小娘のこと、美神にどう話すのじゃ?」
 ……すっかり忘れてましたよ!!


「なんて説明しよう……」
 俺は美神さんの新しい事務所の前で、頭を抱える。

 美神さんの事務所は、メドーサの火角結界で木っ端微塵に吹き飛んでしまった。
 新しい事務所を借りようにも、あの報道が大々的に流され、不動産屋がどこも事務所を貸してくれず困っていた。
 そんな時、美神さんのもとに渋鯖人工幽霊壱号って奴が訪れ、自分が課す試練を越えられたら立地条件がすこぶる良い建物を譲るといってきた。
 この人工幽霊、渋鯖男爵とか言う奴が生み出し、彼の邸宅が本体となっていたのだが、長い月日の間に霊力を消費してその存在が危うくなっていたところに、事件の話が入ってきたのだ。
 これ幸いと、人工幽霊が事務所を与えるかわりに、少量の霊力補給をさせて欲しいってことらしい。つまりは共生関係ってことやね。
 ただ、自分の存在が危ういからといって、誰にでも貸す訳にはいかず、試練を乗り越えられたものにだけらしい。
 人工幽霊に少量とはいえ、自分の霊力を食わせるわけだからそれなりの力がないとダメってことだな。

「考えるだけ無駄だな。ま、なるようになるさ」
「能天気じゃのう」
 俺は考えるのを止めて、ドアを開き中へ入った。
『おはようございます、横島さん』
「おはようさん、美神さん起きてる?」
『はい、先ほど起きました』
「サンキュ」
 俺は誰にでもなく片手を上げる。
「はやや!建物がしゃべってるですっ!」
 心眼ちゃんが驚きの声を上げる。
『横島さん、この女の子は?』
「ま、美神さんのところにいったら話すよ」
『わかりました』
 俺たちは美神さんがいる事務所部分へ向かう。


「おはようさんで〜す」
 俺がドアを開くと、はたきをぱたぱた振っているおキヌちゃんと、書類と格闘している美神さんがいた。
「おはよう横島……君?」
『おはようございます、よ……こ島さん?』
 二人が俺の隣にいた心眼ちゃんに注目する。
 あ〜、やっぱりそうですよね。
 てか、この展開、どっかで見たんですが?
「ワシのときと同じじゃな」
 やっぱりですか……。
「おんどれはやっぱり、犯罪に走りおったかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
『横島さん……やはりあなたは自分よりはるかに年下が好きな人だったんですねぇぇぇぇぇぇ!!!』
 二人の息がぴったり合った攻撃が俺を直撃しました。
 俺は床にもんどりうって倒れましたよ。おまけに血溜りつくって。
「おとー様大丈夫ですかぁ!?」
 ああ、心眼ちゃん、そういうことをここでいうとね……追撃が入るんですよ……。
「あんたぁ!いつの間に子供作ったぁ!!」
『よ、横島さんに子供がいたなんて……。うわぁぁぁぁぁぁん!!』
 美神さんが俺を蹴り上げ、上がった頂点でおキヌちゃんのパンチが入り、吹き飛んだ先で待ち構えているのは美神さんのラリアット。
「マグネッ○パワープラスッ!」
 と美神さんが叫ぶと
「マグネットパ○ーマイナスッ!」
 とおキヌちゃんもラリアットの構え。
 これって、もしかしてアレですか?
「『ク○スボ○バァァァァァァァァァァっ!!!』」
「げぶらっ!!」
 ふ、二人ともいつの間にマグ○ットパワーを……ガクッ。


 目を覚ました俺は、美神さん、おキヌちゃん、人工幽霊に心眼ちゃんのことを話した。
 彼女は小竜姫様の竜気と俺のバンダナから生まれたこと、そのことから俺を父親と呼ぶことなどだ。
 話し終わったとき、おキヌちゃんが
『ふふ、やりますね小竜姫様。まさかこんな手段で来るとは……。このおキヌにも予想できませんでしたよ……。それにしてもあの娘のあの胸は何ですか?私があのくらいの歳の時にはあんなに大きく無かったですよ?小竜姫様、挑戦ですか?挑戦なんですね。クスクス、母親のあなたもそんなに胸大きくないくせに……』
 と、シメサバ丸の包丁を右手に持ち、左手で自分の顔を覆いながら呟いていました。
 青白いはずの火の玉が黒くなっています。
 彼女の全身から黒いオーラが見えます。
 ……僕はフォースの暗黒面を見たような気がしました……。
 と、とりあえず給料は何とかもらったので、アンパンとジャムを買って帰りました。
 帰るとき、殺姫と心眼ちゃんが
「「おキヌ殿(おキヌお姉ちゃん)には逆らわない、逆らわない」」
 と青ざめた表情でひたすら呟いていました。
 ……俺も逆らわないように気をつけます。


あとがき
 だいぶ遅くなりましたが、第四話をお届けします。
 心眼登場!原作と性格が違うのは、殺姫と性格がかぶりそうだったんで……。
 それと、しばらく仕事が忙しいので、遅れるかもしれませんが、週一回は更新していきたいと思います。

 レス返しは一括でさせていただきます。
 HAPPYEND至上主義者さん、ふぇるーさん、D,さん、_〜_さん、白銀さん、覇邪丸さん、ゆんさん、ケルベロスさん、3×3EVILさん、沙耶さん、LINUSさん、ヴァイゼさん、UEPONさん、Y.Uさん、ryoさん、紫怨さん、感想ありがとうございます。
 応援や期待、厳しいご指摘などを真摯に受け止めこれからも精進していきます。

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