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!警告!壊れキャラ有り

「式神使い横島!8(GS)」

梅昆布茶美味 (2006-01-01 21:28)
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ようやく学校へとたどり着いた横島達・・・
彼らが目にしたのは創造を絶する光景だった。
大河ドラマの足軽のような格好をしたゾンビがそこらじゅうにいた。

そこまではよかった。

ほとんど間をおかずに飛んでくる精霊石弾頭バズーカ弾、そして激しい銃声とともにライフル弾が飛んでくる。
弾切れのタイミングを見計らったかのように飛んでくるグレネード弾。
立ち込める砂埃が晴れるのを待つこともなく容赦なく打ち込まれる破魔札マシンガン。

どこの戦場だ、ここは。

容赦ない、むしろ虐殺に近い攻撃をしているのは間違いなく美神だろう。
心なしか西条が青ざめて見えるのも錯覚ではないだろう。

「れ、令子ちゃんちょっと攻撃を止めてくれ!これじゃ僕らまで近づけない!!」

必死に叫ぶ西条。
しかしその叫びも銃声にさえぎられ聴こえないらしく攻撃は止まらない。

こんなことをしている場合じゃない!
そんな想いと共に銃弾の飛び交う道に飛び出す横島。
愛子と最後に話した日のことを思い出す。


それはまだ、高校をやめるなんて夢にも思わなかった時。
出席日数を補うための補習を受け日も沈みかけ、オレンジ色に染まった教室。

「補習に付き合って夕暮れの教室に二人、青春よね。」

「・・・おまえ、いっつもそれだな。にしても日が暮れちまった。」

「ちゃんと学校にきてれば補習なんて受けなくて済むのに。」

「うう、バイトせんと生活できんのやからしかたないやんかー!」

「はいはい。」

補習する横島に最後まで付き合ってくれた愛子。
このときはただ、親切で付き合ってくれたのだと思っていた。

「さて、いい加減帰るか。」

「そっ・・・・か、そうだよね。帰らないといけないよね。」

ふと寂しそうな顔になる愛子。

「ん?お前は帰らないのか?」

いつもクラスメイトと一緒に過ごし、会話も交わすことが多かった。
だが、愛子がなんだったのかをすっかり忘れていた。

「私は机の妖怪だもの。」

「・・・そうだったな。でも、学校に一人なんて寂しくないのか?」

「私は・・・そうね、いろんな生徒を取り込んで学校ごっこをしているときは何もかんじなかった。
だって、私の中に沢山の生徒がいたから。
でも横島君に出会って、間違いに気がついて。
この学校に受け入れてもらえて沢山友達ができたわ。
私が妖怪っていうことも気にせずに付き合ってくれる。
だから・・・かな、時々、不安になるの。
どんなに取り繕ったって私は妖怪。本体の机から離れることもできないし、横島君たちと同じ時間を生きることもかなわない。
今は受け入れてもらえているけど、この先は?十年、二十年たったとき私は?
妖怪としては長くないけどそれなりに沢山のことをみてきたし、沢山の生徒を見送ってきたわ。
だから、夜になるとどうしても別れのときを考えてしまう・・・。
・・・っと、話が逸れちゃったわね。
やっぱり学校に一人でいると寂しいわ。」

「・・・・そっか。じゃあ、俺がいなくなっても寂しく無いように沢山思い出をつくってやるさ。それが青春ってやつだろ?」

「横島君それ、似合わないよ。」

クスクスと笑いながら愛子は言った。

「じゃあ、俺帰るからな。」

気恥ずかしかった為、さっさと帰ろうとした。

「横島君?」

ふと、愛子に呼び止められた。

「ん?」

「また、来るよね?」

「何いってんだ?こないと留年しちまうだろうが。」

「約束。ね?」

寂しそうな愛子に別れを告げ教室を後にした。
その後、学校を中退することになり約束を果たせないまま忘れていた。


あんなのが最後の思い出なんてそんなの俺は認めない!

必死に走った甲斐もありなんとか美神の元へたどり着くことができた。

「美神さん!愛子はどこですか!?」

「横島君、来たのね。私が派手に暴れてるからほとんどの敵はこっちに来てるけど、
何匹かは学校に行くのが見えたから・・・わからないわ。」

そう答えながらも手に持った破魔札マシンガンを乱射し、バズーカ砲を撃つ。

このままほっといても大丈夫なんじゃないのか?
そう思ったのだが。

「不味いわね。そろそろ弾切れよ。」

駄目らしい。

「小竜姫、タマモ出てきてくれ。」

呼びかけるとすぐに二人は影から出てきた。

「二人とも、とりあえず西条が合流するまで美神さんと一緒にここを守ってくれ。俺は学校へ行く。」

「一人なんて無茶よ。私もいくわ。」

「でしたら私が忠夫さんといきましょう。」

「悪い、二人ともここを守ってくれ。それに約束・・・破っちまったからな。これは俺の償いなんだ。」

いまだにあきらめきれない様子の二人だったが、渋々送り出してくれた。

「無茶しないでくださいね。」

「あとできつねうどんおごるのよ?」

「・・・すまん。」


学校とかいう建物に走っていく横島。
それを見送りながらつぶやいた。

「私は横島の式神だから謝らなくてもいいのに。」

「そうですね。でもそこが忠夫さんのいいところですよ。」

「・・・そうね。今まで命令なんてされたことないしね。」

「まあ、お願いされちゃったしね。さっさとこいつら片付けて横島のとこにいくわよ。」

「ええ、殺りましょうか。」

足軽を狐火で焼き払い、幻術で惑わせ同士討ちさせる。
その只中に小竜姫は切り込み、片端から切り伏せていく。
それにしても数が多いわね。これじゃいつまでたっても横島のとこに行けないじゃないの。

と、その時、いままで何も言わなかった美神が口を挟んできた。

「今、オカG名義で精霊石弾頭ミサイルをここにむかって撃たせたわ!30分持ちこたえて!!」

再び美神が精霊石ライフルを乱射しはじめる。

「令子ちゃん!これだけの武器、一体何処から持ってきたんだ!?」

しばらく銃撃がとまっている間に来たらしい西条が美神に話しかける。

対A計画武器庫:来るべき日の為にっていうところにあったのを根こそぎ持ってきたのよ。」

なんでもないことのようにサラリと言う美神。

「なんだって!?あそこは君のIDでは開かないはずじゃ?」

「扉はね。その横の壁は何の細工もされてなかったから脆かったわよ。」

絶句する西条。いくら経費で落ちるといっても限度がある。
それに美神が乱射しているのは精霊石弾頭の特殊な弾のライフル。
一発の値段も凄まじい金額なのだ。

西条がほうけている間にも、美神は容赦なく撃ち続ける。

「・・・・タマモさん、こちらにいてもできることはあまり無いようですし忠夫さんのところにいきませんか?」

小竜姫が耳打ちしてきた。

「そうね。下手に巻き込まれたくないし行きましょ。」

暴走する美神と白くなっている西条を置いて私達も横島を追うことにした。

「いくら撃っても私の懐は痛まないもの!ガンガン撃つわよ!」

足早に遠ざかる中そんな声が聴こえた気がした。


後世、オカルトGメン魔の30分とまで言われた事件。
配分された予算の20倍という莫大な出費をもたらし、オカルトGメンの信用を地の底にまで追いやった美神。
普通はタダではすまないのだが、お手伝い署員でありその責任はすべて西条にあった為お咎め無しだったそうな。


一足先に学校の中へと入った横島は愛子の机のある教室にむかって走っていた。
美神が盛大に戦っているおかげか、狙いが祠のせいか足軽の姿も見かけなかった。
校舎の外からはひっきりなしに、銃撃音や爆発音が聞こえる。

というかむしろ流れ弾がさっきから飛んできて校舎を破壊しまくっている。

「美神さん、もしかして校舎壊したの誤魔化すために敵が侵入したとか言ったんじゃ・・・・?」

既に校舎は流れバズーカ弾等で崩壊寸前だ。
壊してしまえばとか思っていたりするかもしれない。
・・・美神さんだしな。

あと少しで教室、と思ったところで突如何かの衝撃を受け吹き飛んだ。

「な・・・なんだ!?」

「ほう・・・今のを耐えるか、小僧。お主、名をなんと言う?」

声のした方を見上げると足軽と違い、立派な鎧を着た武者がいた。
見た目は人間なのだが明らかに気配が人のものでは無い。
小竜姫ほどじゃないが凄まじい威圧感を感じる。

「おっさん、人に名を聞くときには自分から名乗るもんだろ?」

「そうだったな。某は森 可成、信長様の命を受け祠を破壊しに参った。」

「俺は横島忠夫、GSだ。」

こちらが名乗ったとたんに可成は刀を抜き構えた。
このまま戦いになれば殺されるに決っている。
逃げ出したい衝動を押さえ込み、落ち着いているフリをして話を長引かせようとした。

「祠を破壊しにきたのに、なんでこっちに来ているんだ?」

「ふん、守っておったのはたった一人。数で押せばどうということはあるまい。
それにこちらで妖気を感じたのでな。見に着てみたら、貴様がいたわけだ。」

・・・愛子はまだ無事みたいだな。

「お喋りはここまでだ。行くぞ!!」

可成がすさまじい速度でこちらに向かってくる。

くそ!ここまでなのか?約束も果たせずに死ぬことになるのか。
せめて武器さえあれば!と思ったときふと思い出した。
俺の影の中に精霊石の槍があることを。

もう可成は目の前で刀を振りかざしている。
迷っている暇はなかった。

とっさに手をかざし叫ぶ。

「槍よ!こい!!」

瞬間

ドガッ!!

影から飛び出した槍は、見事に可成に突き刺さっていた。
股間に。

突き刺さった槍を引き抜き無言でうずくまる可成。
プルプルと震えている。

・・・この槍、厄珍にでも売るか。
さすがに男の股間に刺さったものを使いたくは無い。
ふと、こちらに近づくタマモの気配を感じる。
・・・なんか最近感覚が動物じみてきた気がするな

「横島!大丈夫?怪我はない?」

どうやら斬りかかられるところを見たらしく少し青ざめた顔でタマモが聞いてくる。

「タマモ、祠のほうはどうしたんだ?」

「私は撃ち殺されたくないもの。」

帰ってきた答えは酷く簡単で容易に状況が想像できた。
美神さんらしいけど・・・。

「それで、コイツは何?」

股間を押さえてうずくまる可成を指差しタマモが訊ねる。

「あ〜。なんというか、敵?」

「燃やしていいのよね?」

無言で頷く。
とたんに炎に包まれ消滅する可成。

・・・偉そうに出てきた割にあっけなかったな。

「それで、償いっていうのは終わったの?」

「あ」

慌てて教室へむかった。


ようやくたどり着いた教室。
そこでは、愛子が一人寂しげに窓の外を見ていた。

「愛子!」

「・・・横島君」

こちらを振り返った愛子はふと笑いをもらし

「ここは学校よ?部外者は入っちゃ駄目でしょ。」

「それはそうだが・・・大切な、約束があったからな。」

すっかり忘れていたんだがな。

「約束・・・かぁ、思い出を沢山くれるって言ったのに中退しちゃうんだもん。」

「それは・・・すまん。急な事情で事務所をひらくことになってな。」

本当に急な事だったしなぁ。

「・・・ねぇ、横島。紹介してくれると嬉しいんだけど。」

・・・なんかタマモ不機嫌だな。

「ああ、こいつは机妖怪の愛子だ。で、愛子。この子はタマモ、俺の式神だ。」

「式神って、一人だけじゃなかったのね。」

何故かタマモを睨む愛子。

「・・・横島君、事務所っていってたけど私を雇ってくれない?」

「へ?愛子をか?」

「うん、事務の仕事なら私でも手伝えると思うの。」

小竜姫は最近手段を選ばずに書類通す癖があるし、タマモは論外。
・・・俺?駄目に決ってる。

「それじゃ、これからよろしくな。」

「それはいいけど横島、そろそろ美神がいってたミサイルとかいうのが来る時間なんだけど?」

!?

「ミ、ミサイルだと!?美神さんがそう言ったのか!?あのひとはゴキブリに核撃とうとした人だぞ!?」

「核がなんだか知らないけど、言っていたのは本当よ。あと5分くらいかしら?」

「じょ、冗談じゃない!?逃げるぞ!タマモ、愛子!」

すぐに愛子の机を影に放り込みタマモを抱えて愛子を担ぎ走る。

「ところで、小竜姫はいいの?」

すぐに止まることになったが。
しかたない。絶対に使いたくない手段なんだが。

「小隆起」

シャキ

わずかな鞘鳴り音と共に首に冷たいものが突きつけられる。

「何か言いましたか?忠夫さん」

「ナンデモナイデスってそれどころじゃない。逃げましょう」

突如現れたにも関わらず驚きもせず逃げ出し始める。

「・・・何故逃げるのですか?」

「小竜姫、ミサイル撃ったのは美神さんだよな?」

「ええ、そうですが?」

「あの美神さんが、道具使い放題って言われて、手加減なんてすると思うか?」

とたんに真っ青になる小竜姫。

「疲れるからあまり使いたくはなかったのですが・・・、しかたありません超加速で逃げましょう。」

小竜姫は横島の首をつかんで超加速に入った。

「小竜姫!首!首絞まってる!!」

横島の叫びを残しながら・・・


その数分後に学校はミサイルの余波を受け崩壊した。


〜あとがき〜

あけましておめでとうございます。
閉めまして、さようなら(マテ

思ったより長くなったので一旦切りました。
正月だけあって忙しいですね^^;
なかなか書く暇がないですw
まあ、気長に見てくれると幸いです。
一応壊れ指定にしておきますが・・・・壊れるかは微妙w
かもしれない程度で読んでもらえると幸いかと思います。
最後に・・・一応劇場版をモデルにしてますがオリジナル設定です。
劇場版はもっと面白いです。見てない方はこれを機会に是非どうぞ。


それではいつものレス返し〜

>白銀様
あははは^^見逃しましたかw
こそこそ更新してますから^^

>なまけもの様
ちゃんとした事務となるとやはり愛子さんしかいない感じがしますしねw
ここで書いてる小竜姫は手段選ばないタイプですし^^;

>whiteangel様
まだ信長様がでてこないorz
とりあえず戦いましたね、少しだけ。w

>惨劇現場の料理人様
とりあえずお持ち帰りですね。あのままほっとくと学校ごとですしね^^;

>ゆん様
ギャグですのであまり戦闘は・・・
というのは建前で私が書く力が無いだけ?orz
まあ、頑張っていきます。そろそろ本格的な戦闘が入ってきますしね。

>18様
秘密基地ですか・・・それもアリですねぇ。
とくに今の状態だと住む場所が狭くなっていくことでしょうしね。

>神曲様
まだ式神じゃないですけど机を影に放り込んでますねw
劇場版では森 可成さんは出てきません。^^;
一度見てみるといいかもですよ〜

>砂糖様
西条・・・見せ場どころかこれからのこと考えると胃が・・・ねぇw
愛子はとりあえずお持ち帰りだけでしたね^^;

>シヴァやん様
賓乳率w確かにww

>Bonze様
あ〜小鳩さん・・・たしかに捨てがたい!(爆
性格がいじらしくて好きですね。

>baka様
入れ替え・・wそれはさすがに^^;
でも貧乏神ってある意味最強かもとか思ww

>ゆる様
採算無視で暴れまわる美神さんを書きたかったので劇場版の設定もってきました^^
はやく信長戦を書きたいですね^^
忙しいけどorz

>夜雲様
横島の成長は・・・まあ、秘密ですw
でもこのままだとアシュ戦で勝てませんしね。
なんらかの強化はあるかと。秘密ですがw
道具の運搬は車に積みっぱなしにして引っ張り出して使えばそこまでないかと。でもそれを書くの忘れた俺orz
美神除霊事務所は・・・そうですねw
復帰後すこし大変かも。^^;

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