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「霊光波動拳継承者『横島』(改訂版)13話(GS+幽遊白書+いろいろ)」

柿の種 (2005-12-27 23:15/2005-12-28 00:59)
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「やっと直ったわ」

 横島の闇人形によって壊されたコンピュータだったが、その修理がたった今、終わったのだった。

「まったく、あの男ぉぉぉぉ!!!」

 横島の顔を思い出し、いらただしそうにするルシオラ。

「まあ、終わった事よりも、さっさと仕事やっちゃおうよ」

それを宥めるべスパ。この数日、コンピュータの修理にかかりっきりだったルシオラよりはストレスが少なく、やられた怒りも収まっていたのだ。

「・・・・そうね」

そして、気を取り直して直ったコンピュータを使い結晶を持つ人間を探す。そして、コンピュータが回答をはじき出した。

「この女・・・!?」

「ちょっと、一回こいつ調べたじゃない」

「そうでちゅ。あてにならないでちゅねえ」

 コンピュータに表示された美神令子の姿を見てルシオラは驚き、べスパとルシオラは呆れた顔をする。しかし、ルシオラは直ぐにからくりに気づき烈火の如く怒りだした。

「違うわ!! 多分、測定の瞬間、幽体離脱して逃れたのよ!! 考えてみれば、強い霊力の対象を検索してたのに2マイトちょっとなんてありえないじゃない!!!!」

 そして、怒りながら今度は居場所を検索する。しかし、計器に表示されたのはエラー。

「反応無し? そうか、結界の中にいるのね」

 そこで、今度は強力な結界を対象にして探索を開始する。すると、ある場所に強い反応。そして、それはずばりオカルトGメン地下施設のある場所だった。


 その頃、横島は・・・・・・・・・・!!!!!!!!!

「ぐかーーーー!!!!」

 試練で疲れて寝ていた。


「な、何!?」

 オカルトGメンに鳴り響いた警報と巨大な霊圧に美神と隣に寝ていたおキヌが飛び起きる。そして、その間にルシオラ達は張られていた結界を破り進入しようとしていた。

「ママ、小竜姫達を早く!!」

 その知らせを聞いてそう呼びかける美神。しかし、彼女は首を振った。

「駄目よ。小竜姫様達は最後の切り札。使える力に限界があるし、彼女達が生存している事がばれれば、敵も何か手をうってくるかもしれない。彼女達の存在はぎりぎりまで温存しておかなければならないわ」

「そんな事言ったって!! ここで、私が負けたら全部終わっちゃうんでしょうが!!」

 美智恵の言葉に冷静さを失う美神。ルシオラ達の力の凄さは前回の交戦で十分過ぎる程味合わされているのだ。

「大丈夫。こちらにも手は用意してあるわ。それに、あなたには頼もしい味方がいるでしょ?」

 その言葉に美神は、はっとなり、そして隣にいたおキヌの姿を見た。

「美神さん、私、非力かもしれませんけど、がんばりますから」

「・・・・そうね。私とした事がみっともない所をみせたわ」

それをみて彼女は冷静さを取り戻す。そして、竜の牙を剣にニーベルンゲンの指輪を盾に変えた。

「さあ、極楽に行かせてあげるわ!!!!」


 その頃、横島は・・・・・・・・!!!!!!!!

「うーん、美神さぁあああん、あっ、おキヌちゃんまで、上に乗るなんて積極的な・・・・」

「横島の馬鹿ーーーー」

 まだ、寝ていた。後、タマモが彼の腹の上で寝ていた。


「まったく、令子の護衛なんてしたくないけど、まっ、仕事だからきっちしやってやるわよ」

 文句を言いながら、エミ、そしてピートに唐巣神父、冥子にタイガー、カオス、マリア、西条とオカルトGメンのメンバーなどが広い場所に集まる。そして、迎え撃つ彼らの前にルシオラ達と2体の造魔が現れた。

「へえ、姿を見せるなんて覚悟を決めてるのかい? それとも、まだ、自分の事に気づいてないとか?」

「覚悟、そんなものは必要ないわよ、こっちはやられてやる気はないからね」

 美神の姿を見てあざけるように言うべスパに美神は挑発し返す。そして、横で、美智恵が指示を出した。

「私があの女幹部の一体を相手します。西条君はGメンとGSのメンバーを率いてあの2体を。恐らくはあれは急造の造魔よ。パワーが強い分、どこかに弱点がある筈だわ。佐藤さんもあなたも幹部を一体お願いします。 令子、残りはあなたが相手をなさい」

 その指示に応じ各自が分散する。そして、美神・おキヌ・雪之丞の3人の前にはるシオラがたった。

「へえ、人間の割りには結構力があるのね」

 ルシオラは3人から感じる霊力に驚き、そして各自の装備に気づいた。

「神魔の装備? 拠点は全部破壊したはずだけど、墓荒らしでもしたの?」

「さあね。答える必要はないわ」

 空とぼけ、剣を構える美神。同時におキヌが笛を構え、そして、いきなり影からクマタカをとびださせた。

「何っ!?」

 霊力を乗せたクマタカの体当たり。不意をつかれ、よろめいた瞬間に、雪之丞が飛び出す。足に魔装を集中させ、神速の駆け足。そして、竜の篭手を発動させた。

「喰らいやがれ!!!」

「ぐっ」

 胸に一撃が突き刺さる。そこに更に空中に飛び上がった美神の一撃が振り下ろされた。

「たあああああ!!!!!!」

 頭部に一撃を喰らいルシオラはそのまま後方に吹っ飛んでいった。そしてそこにさらに雪之丞が連続霊波砲を放った。そのまま彼女は壁に突き刺さり、轟音を立てて建物が激しく揺れた。

「雪之丞、今の結構いいコンビネーションだったじゃない。この事件が終わったら内の事務所に来る気ない? 横島君の倍の給料で雇ってあげるわよ」

 ウィンクしながら成長した雪之丞をさりげなくスカウトする美神。横島の給料を言わない辺り、なんともあざとかったが。しかし、直ぐにそんな事をしている余裕がなくなってしまう。

「ったく、痛いわねえ」

「えっ、たいしてダメージを受けてないっていうの!?」

 連続攻撃を喰らった筈のルシオラがあっさり立ち上がってきたのだ。美神の頬に汗が一筋落ちる。

「こりゃあ、持久戦を覚悟して、ちまちま削ってくしかないかあ。趣味じゃないんだけどなあ」

 美神はぼやき、3人は再び構えなおした。


「たった一人で私にたちむかおうってのかい?」

 べスパが正面に立つ美智恵を嘲るように言う。それに対し、美智恵は一見疲れたように、しかし実際は相手の神経を逆撫でするような態度で答えた。

「私、大人ですから、本当は子供相手に一体一なんて非効率な事したくないんですけどね。まっ、しかたないわね」

「な、なめるなああ!!!!」

 怒りで突っ込むべスパ。それを見て美智恵はニヤリとし、それと同時に表面に薄い膜がかけられ隠されていた局地結界が作動した。

「なっ!?」

 範囲を限定しているとはいえ7500マイトの出力を誇る結界が作動する。同時に美智恵はもう一つの策を出した。

「はああああ!!!!」

 美智恵の足元に大量の電力が集まってくる。美智恵はそれを神族から与えられたもう一本の竜の牙を槍に変形させそに集中させた。

「極楽にいきなさい!!」

 5000マイトの霊力を纏った一撃。それが、結界に封じられ動けないべスパに突き刺さろうとする。

「くっ、舐めるなあああああ!!!」

しかし、それが突き刺さる直前、べスパは結界を無理やり打ち破った。直撃を避け、その代わりに肩に刃が突き刺さる。

「くたばりな!!!!!!」

 そして、カウンターで放たれた霊波砲が美智恵に直撃する。霊波を集中し、それを防ぐ美智恵、その間にべスパは結界から逃れた。

「殺してやるよ。アンタ」

「悪いけど、私はあなた程度にやられないわよ」

 怒り狂ったべスパと冷静さを保った美智恵、二人のバトルが再開された。


(後書き)
「もし、あの時・・・・」の方が後書きでちょっと荒れてしまったみたいですけど、続けても大丈夫ですかね?あちらの方も読んでいただいている方とか、意見を聞かせていただけるとありがたいです。

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