GS試験から2週間が過ぎた。
試験をきっかけに丁稚から最強の式神使いに突如なってしまった横島。
美神にも力を認められ、一人で仕事も任せてもらえるようになった。
しかも報酬は79.2%が横島の懐に入るようになっている。(どこかの式神が暗躍したらしいが)
それに伴いあの古いアパートを出て3LDKのマンションに引っ越した。
就寝時間は今までより遅くなっているが式神との契約なので仕方ないだろう。(無くても襲うことは確実だが)
バイトと学校に追われる日々は変らないが充実した日々が続いていた。
そんなある日のこと。
「美神さん~、隣にちょーじょーげんしょーなんとかって新しい建物ができてますよ~。」
そんなおキヌちゃんの一言で騒動が始まった。
「なんですって!?同業者の癖に私の隣に事務所を構えるとはいい度胸じゃないの!!いくわよ!横島君!!」
そんな訳で何故かお隣さんに殴りこみに行くことになった。
小竜姫はまだ影の中で寝てるから荒事になってほしくないんだが・・・
なんで寝てるのかって?
昨日頑張りすぎたからな・・・
「ってオカルトGメンじゃないの。」
「オカルトGメンってなんですか?」
「報酬も無しに悪霊を祓う偽善者団体のことよ!」
・・・本能が違うといってるんだが気のせいだろうか?
「相手がどこだろうと関係ないわ!私と隣り合ったことを後悔なさい!!」
美神さんが中に入ろうとしたその時だった。
中から人が出てきた。
「なにか騒がしいな?どちら様で・・・・・あれ?」
美神さんが固まっている。
知り合いか?
「もしかして令子ちゃんかい?」
「お・・・お兄ちゃん!?」
美神さんに兄弟いたのか!?
「お兄様ですか?」
おキヌちゃんも疑問に思ったらしく質問している。
「実の兄じゃないんだけどね。私のママに弟子入りしていたのがこの西条さんなのよ。」
西条っていうのか・・・
本能が告げていた。
アイツは敵だと。
つまりキライって事さ(何
「大きくなったね、令子ちゃん。昔は『お兄ちゃんお兄ちゃん』といって、後ろを付いて回ってたのになぁ」
「やめてよ!昔の事なんか!」
・・・照れている美神さんはギャップがあって可愛いが他の男に向けられているのは見ていて気持ちいい物ではない。
小竜姫、寝ていてよかったな。
起きていたら殺してもらうようにお願いするところだった。
「おっと、自己紹介がまだだったね。僕は西条輝彦。オカルトGメンに所属するGSさ。」
それで彼らは?と美神さんに俺達のことを聞いているが・・・
顔がこっちを見ていない。
「えっと、こっちの幽霊の娘がおキヌちゃん。こっちが横島君よ。うちの事務所で働いているの。」
「ほぉ」
偉そうに西条が頷いている。
「どうも、GSの横島忠夫です。」
普通ならまだ見習いらしいのだが規格外の式神のおかげで既に一人前と認められていた。
「えと、幽霊のおキヌです。あの、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。」
俺にはなんの反応も無かったくせに、おキヌちゃんには丁寧に挨拶を返す西条。
この瞬間、西条は嫌いな敵から殲滅すべき敵へとランクアップを果たしていた。
「そうだ! もしよければ、令子ちゃんの仕事の様子を見学させてもらえないだろうか?」
「えっ?」
「これでもGSの端くれだし邪魔にはならないつもりだけど、どうだろう?」
「これからちょうど除霊の時間だし別にかまわないけど・・・」
「ありがとう、じゃあこれから着いていくことにするよ。」
こうして西条が着いてくることになってしまった。
今は、誰もいない倉庫・・・そこに美神さんと俺、そしておキヌちゃん、ついでに西条はいた。
今回の依頼は倉庫に憑いた悪霊の除霊。
小竜姫は未だに起きない為俺は荷物持ちorz
「皆、気をつけて。」
霊の気配を感じたのか美神さんが皆に注意を呼びかける。
「大丈夫、これでも僕はGメンだからね。」
「・・・了解」
西条の言葉を聞くたび不機嫌になりながら返事を返す。
おキヌちゃんは入り口で待機・・・まあ、下手すると巻き込まれるからな。
美神さんの斜め後ろに俺、その後ろに西条の順番で歩いていたその時だった。
「!?しまった!」
横から襲ってくる悪霊。
不意を突かれた為に美神さんは対応できてない。
不味い!と思った瞬間。
「令子ちゃん、危ない!!」
後ろから飛び出し一刀の元に悪霊を切り伏せる西条。
「雑魚は僕に任せて!令子ちゃんは親玉を倒すんだ!」
「えっと、今のが親玉だったんだけど・・・」
申し訳なさそうに答える美神さん。
そしてコロッと笑顔になる。
「凄いじゃない、西条さん。あの悪霊を一撃なんて!」
「あの程度の強さで400~500万円思ってより随分ひどいな・・・」
西条は独り言をブツブツと呟いたあとに、
「令子ちゃん。君の力をGメンに貸してくれないか?前から考えていたんだ。
今の日本の除霊料金の高さでは一般はとてもじゃないが払えない。
それに日本支部とは言ってもまだ戦力が全然足りないんだ。
それに・・・僕は令子ちゃんと仕事がしたい。」
爆弾を投下した。
「私は・・・」
迷っている美神さん。
俺は『断れ~、断れ~』と念を送る。
「それにGメンにはいれば道具が使い放題だよ?」
「使い放題!?これからよろしくね、西条さん。」
あっさり引き受けてしまう美神さん。
「ちょ!まってくださいよ美神さん、事務所はどうするんですか?」
「もちろん続けるけどね、今まで道理って訳にもいかないから・・・横島君。」
突如真剣な顔になる美神さん。
「あなた、いい機会だから独立しなさい。それだけのお金は十分溜まったでしょ?」
あまりのことに固まる。
確かにお金は十分あるのだが・・・
「お、おキヌちゃんはどうするんです?」
「おキヌちゃんにはこのままいてもらうわよ。誰もいないと事務所が荒れちゃうしね。」
決心は固いらしいorz
「わ、わかりました・・・。いままでお世話になりました。」
俺は美神さんに頭を下げ、その場をあとにした。
うう、もう頻繁にあの乳も尻もふとももも見ることができんのか。
どちくしょ~~~~!!
よくよく考えると、独立すれば小竜姫と二人きりで昼間からイチャイチャできることに気がつき(美神から鬱陶しいから事務所でするなと止められていた)
「うぉぉぉぉぉ!!独立万歳!!!」
と叫び、
「お母さん、あれは何~?」
「しっ、見ちゃダメよ?男の子はああいう年頃があるの。」
とか言われてたり、
「あ~、ちょっと君、署まで同行してもらおうか?」
と任意同行を求められたのはいつものことだった。
派出所でもうあんまり怪しい行動をしないようにとお説教を受け、開放された頃にはもう日が沈みかけていた。
「ちくしょ~、熱い想いを外にだしただけじゃねえか。」
全然反省の色が見えない横島。
いまだに小竜姫は眠っている。
影の中にいると横島に包まれている感じがして気持ちいいらしい。
言われたときには赤面してしまったが。
横島自身に危険が迫るとすぐわかるようになってるから寝ていても大丈夫とは言っていたが・・・
できれば警察からも守って欲しかったと思ってしまう。
独立については小竜姫が起きないと相談できないしなぁ。
これからの事を考えつつトボトボと歩いて家に向かう途中、
「く~~ん」
ふと、動物の声が聴こえた。
見回してみるとそこには・・・
きっとどこか遠くから来たのだろう。
泥がつき汚れ、疲れきったような姿の狐が、
寂しげにこちらを見上げていた。
拾いますか?
Yes
No
~あとがき~
ども~。休暇も終わり仕事に追われる日々すごしてます梅昆布茶美味です。
リアル忙しいので更新速度が落ちます。
今回で美神さんGメンに入っちゃいましたね。
そのうちノイローゼになるでしょうが・・・
まあ、さくさく更新とはいきませんが、頑張ります。はい。
そんなこんなでレス返しです。
>拓坊様
霊力は横島から取ってないので無問題です。霊力は・・・ですがw
むしろ精力(何)しぼられてますねw
>ゆん様
旦那、例のブツができましたぜ(マテ
ってわけで狐っ子です。寸止めですがw
我流で式神ってるので見境なしですよ?(作者がw
>からころ様
こんかいはメドーサは出ませんでした。
かわりに狐っ子の影がチラっと・・・
萌え?w
>白銀様
はい、狐っ子ですw
小竜姫が起きたときになんというやら・・・
まあ、お楽しみって奴ですねw
>名称詐称主義様
決め台詞・・・確かに準備しないと不味いかなw?
保証人なんて大丈夫です、戸籍とか簡単に偽造しそうな式神いますし(マテ
雇い主に頼めばなんとかなりそうですしね(あとが怖いですがw
>whiteangel様
先に狐がでましたねw
後々メドーサとどう絡むのか・・・そこもまた見所になるといいですが。
>獣様
タマモ参戦の予感・・ですね。
SSの野菜・・・俺も苦手っすw
でもギャグとしてはありかも?
>シヴァやん様
好きな人の近くにいることで精神的に満たされてますしね。
でもこれから色々増えてそんな日もなくなるのかな?w
>ponpochi様
うお!そんな意味だったとは・・・
知らなかったです。
う~ん、日本語って難しいですね。
>nao様
天竜ですかw
さすがにそこまで手を出すと・・・
戻れなくなりそうです(爆
>獅皇様
ギャグだと横島不死身ですしねw
今は最強かな?w
>なまけもの様
アシュ様落ちちゃったら・・・
殲滅ですかねぇw
>LINUS様
長いこと神界にいましたからねw
まあ、性格的なものもあるかもしれません。
>天浪様
横島強化ですか・・・・耐久力は上げるかもしれませんが・・・
机っ子より先に狐っ子でちゃいましたねw
ピートは・・・・出てきても書くことあるんだろうか?(マテ