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▽レス始

「霊装せよ!!霊能救急捜査隊!! 第二章 (GS+レスキューポリス)」

煌鬼 (2005-12-21 16:08)
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ぶっ飛ばされ地面に叩きつけられる横島。ジャケットが火花を散らして転がり、しばらくすると止まった。するとそれを確認したのか、美神がツカツカと地面を歩きながら横島に近づく。

「み・・・みみみ美神どの!!ささささすがにそれ以上はやりすぎなのでは!?」
「美神さん!!ソイツは悪くねえんだ!!」
「勘弁してあげてください!!」

雪乃丞とピートも仮面を外して説得しようとしたが、それを聞いた瞬間美神の動きが止まった。そして振り向くと・・・・そこには般若の形相の美神の姿があった。


「「ひい!!」」


二人はビクっと震えた次の瞬間、射程距離を無視した美神の右ストレートにより、雪乃丞は宙を舞い、ピートは地面を転がりながらぶっ飛ばされた。それを見たシロはガタガタ震えながらその場を動けずにいた。

「横島・・・」

美神は再び横島の方を向き、問い掛ける。

「アンタ・・・・・私の事務所辞めた理由が・・・・それなの?」

美神は横島の着ているジャケットを指差した。すると横島は恐怖心を我慢しながら、コクコクと頷く。

「覚悟・・・・・決めているのよね?」
「も・・・・・勿論っす!!」

美神の問いかけにしっかりと答える横島。すると、美神は纏っていた恐怖のオーラを止めた。

「み・・・・美神さん?」
「まったく・・・ウチの従業員泣かせるんじゃないわよ。アンタは私の丁稚なんだから。分かった?」
「りょ・・・・了解っす!!」
「ん、よろしい♪」

美神はそう言うと、最高の笑みを浮かべて言った。


「おかえり・・・横島くん」
「ただいまっす。美神さん・・・・それにみんな」


約半年振りの・・・・所長と丁稚の再会だった。


第二章 小さい命を守れ!!六道学園大騒動!?(前編)


美神たちと再会した横島たちは、その後美神事務所で再会パーティーを行う事になった。そこには皆も知るメンバーが揃っており、横島たち霊捜チームの所長も呼ばれていた。

「どうも。私が霊捜エクシードラフトの本部長、正木俊介です」
「あの・・・どこかで見たことがある気がするんですが・・・・。確かズバっと参上とかさすらいのヒーローとか・・・」
「いやいや、何の事でしょうか?私はあくまで・・・日本じゃ二番目ですよ」

おキヌの疑問に正木は「はっはっはっはっは」とどう考えてもさすらいのヒーローの笑い方をしていたw

「西条さ〜ん♯なんで横島くんの事言わなかったのよ〜〜〜♯」
「い・・いや美神くん落ちついて・・・・ぎゃあああああああああああああ!!」

事実を隠していた西条は、横島たちの密告により美神からボコられていた(笑)

「な・・・・なぁおキヌちゃん、さすがにそんなに腕に抱きつかれると食べにくいだけど・・・」
「横島さんが私たちを悲しませた罰です。気が済むまで抱きつかせてください」
「なぁシロ・・・・お前もか?」
「当然でござる!拙者先生とどれだけ散歩したかったか・・・先生なら分かっているでござろう?だから今は先生を離さないでござる」
「タマモ〜〜〜〜」
「珍しくそのバカ犬と一緒よ。油揚げ一緒に食べられなかったんだから・・・だから、罰ゲームよ!」
「ちょ、ちょい待て!?それは関係ないっしょ!?」
「問答無用よ。ほら、あ〜ん♪」

タマモからあ〜ん攻撃を受け、汗だらだらで対応に困る横島。それを見たおキヌとシロも対応しようとしだし、事態はラブコメとなっていた。すると、おキヌは何かを思い出したのか、横島にとある事を言い出した。


「あの・・・横島さん。明日なんですけど、六道学園でクラス対抗戦があるんです!!もし時間があったら・・・見にきてくださいね!!」


翌日の六道学園。沢山の観客の中、クラス対抗戦が行われようとしていた。

「え〜では皆さんにご紹介しましょう。SランクGSの美神令子ちゃん〜」

その単語が出た瞬間、周りのテンションが異常なほどあがる。さすが、日本最強ランクのGSである。そして後ろにはおまけで付いてきたシロとタマモの姿もある。

「続いて〜、特別審査員として〜、霊捜救急捜査隊にも着てくださいました〜」

それを受け、雪乃丞とピート、そして“整備士”であるタイガーが姿を見せた。すると、弓と魔理は驚きの表情を浮かべ、周りの女生徒はピートに夢中になってしまっていた。

(ちょっと令子ちゃ〜ん。どうして横島君は来てないの〜?)
「すいません。実は早朝に小さな事件が起きたらしくて、片付けしだいこっちに来ると言っておりましたわ」

六道母の問いに美神が答える。すると、その場にいない横島におキヌは不安になっていた。

「では〜、第1試合を始めたいと思います〜!!」

その言葉を受け、おキヌたちの第一試合が開始されるのだった・・・。


「こちら横島、現場に到着」

横島は車で事件現場に来ていた。その現場となる大型のデパートで悪霊が単独でデパートの責任者を拘束、立てこもってとある要求をしていた。その要求とはなんと、“自分の新しい体”の要求だったのだ。

「全く・・・なんちゅー悪質な。おキヌちゃんの試合を見なきゃいけないのに」

横島は愚痴りながらも霊力を込めた弾丸を装填したリボルバーを懐に入れ、デパートへと進入を開始した。すると、無線機から正木の指示がきた。

「横島。相手の悪霊は要求を受け入れない場合、人質を殺すと言ってきている。なんとしても、犯人を確保し、人質を救出してくれ!!」
「了解っす!!」

横島はデパート内に入ると、真っ直ぐに責任者のいる部屋へと近づこうとした。しかし、そこにつながる階段には・・・。


「ちくしょ〜。監視カメラかよ・・・」


そう、監視カメラが仕掛けられており、その行動は責任者のいる部屋の映像で見られているのである。

「こうなったら・・・」

横島は何かを思いつくと、整備中のエレベーターを強引にこじ開けた。そしてそこに備え付けられていた整備員用のはしごを登り始める。


「おキヌちゃんの試合見るために・・・頑張らねば!!」


横島は決意を胸に、そのはしごを登っていくのだった。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

おキヌたちのチームは順調に進んでいた。そこでは、魔理が霊波を込めたパンチで相手を沈めた事により、戦いを終えていた。

「二年前とは大違いね」
「うっせーな。これしか脳がねえんだからしょうがねえだろ」

弓と魔理が軽口を叩き合うが、それは信頼があるからこそのものだった。すると、弓は浮かない顔のおキヌに話しかける。

「氷室さん、大丈夫ですか?」
「は・・・はい」
「やっぱり・・・・横島さんが来てねえ事なのか?」」
「・・いえ!!・・・そうじゃ・・・」

どう見てもおキヌは残念そうな表情をしていた。

「氷室さん。気持ちは分からなくもないけど、このままじゃ戦いに集中出来なくて怪我の可能性もありますわよ」
「確かに弓の言う通りだな。霊力での攻撃は集中力が一番大事だからな。とりあえず今は信じて待つしかないんじゃないか?」
「そうですね・・・・分かりました!!私頑張ります!!」

二人に言われ元気を取り戻すおキヌ。それを見た二人は、やっと見れたおキヌの笑顔に微笑む。

「相変わらず強いな、弓」
「ゆ、雪乃丞!!そ、そういえば何故貴方が霊能救急捜査隊に!?」
「ま、色々あったんだよ」

突然声をかけられた事で、弓は顔を赤くしながらビクっとなる。それを見ていた魔理はニヤニヤしながら楽しそうだった。すると・・・。

「魔理サン、さっきのパンチは凄かったですジャ〜」
「た、タイガー!!タイガーもなのか?」
「そうですジャ。実質的な援護は出来ませんが、メカニックとして共に戦ってますケンノー」

・・・同じリアクションをするのだった(笑)。すると、今まで黙っていたピートが口を開いた。

「それにしても・・・・横島さん遅いですね」
「確かにな、アイツがそんなにてこずるとは思えねえんだが・・・・」
「確かにそうですノー。あの横島サンならよっぽど「こんなんありか〜どちくしょ〜!!」っていう感じのトラップにはまらない限り遅くはならないはずですジャー」
「「有り得る」」


雪乃丞とピートが声をそろえて言ったその頃・・・。

「こんなんありか〜どちくしょ〜〜〜〜〜!!」

横島は下がってきたエレベーターの脅威から逃げていた(笑)。横島はなんとかその脅威を脱すると、責任者のいる部屋のドアの前に立った。

「よし・・・・・・・いくぞ!!」

そう言うと、横島はドアを蹴り破った。そのドアを受けた悪霊は突然の事にひるむ。

「さぁ、早く逃げて!!」

横島の言葉に従い、責任者の男性は即座にその部屋から逃げ出した。そして横島は、左手に霊波刀を構え、右手に持つリボルバーを突きつける。

「さぁ、おとなしくお縄につきやがれ!!」
『ヌウ!!私はまだ死ねない、あの女に復讐するまでは・・・・・死ねないのだ!!』
「復讐目的かい、誰にやられたかぐらいは聞いてやるぜ」
『あの女だ!!経営を立て直すためにGS雇って悪霊退治させようちしたら、同伴していた女が泣き出してビルはボロボロ、借金まみれになって保険金のために死ぬはめになったんだ!!あの女・・・・“美神令子”のせいでなーーーーーーーーーーーーー(号泣)』

それを聞き真面目にずっこける横島。

(美神さ〜ん。アンタのやってた事の被害者がここにいるっスよ〜〜〜〜〜〜!!)

悪霊に同情の心を感じていると、悪霊が突如何かを感じ取っていた。

『ウオオ!!あの女の力を感じる・・・・あっちだーーーーーーーーーー!!』


そう叫ぶと、悪霊は窓をぶち破ってどこかへと飛んでいった。


「あの女・・・・美神さんか!!って事は・・・・・おキヌちゃんが危ない!!」


そう言うと、横島は同じく窓から飛ぶと、文殊の【柔】を使い地面に降りた。そしてそのまま車に、乗ると、六道学園に向けて走りだした。


「では、二回戦開始!!」


六道母の声と共に、戦いが始まった。おキヌたちの相手は、霊銃・霊剣・霊獣使いの三人だった。

「力技じゃねえか。わりいが今回は先手もらうぜ」
「いいですわよ。ただし、ちゃんと勝ってこないと承知しないわよ」
「わ〜ってら!!」
「頑張ってください!!」
「魔理サン!!頑張ってくださいケンノー!!」

皆とタイガーの応援を受け、魔理はコート内に入った。すると、それを見たのか霊剣使いが前に出る。

「・・・こりゃ強そうだな。ならしょっぱらからマジでいくぜ!!」

そう言うと、魔理は背中の木刀を引き抜いた。そして霊剣使いに向かって駆け出す。

「お前のような不良に・・・この美鏡が負けるものか!!」

美鏡と名乗った女は、腰から霊剣を引き抜き、両者の刃はぶつかった。互いの強力な霊波により、結界に波紋が出るほどだった。

「お前のような奴は、この学園の残留物なのよ!!優秀な一族だけがここで強くなり、霊と戦っていけるのよ!!」
「残留物だろうが関係ないね・・・・アタシはあくまで自分の道を突き通すまでだ!!」
「何をいう!!貴様のような落ちこぼれがここまでこれたのは、六道という看板を背負っているからよ。それすら気づかないのあなた「ふざけた事を言うんじゃないですジャー!!」・・・何?」

突如会場内にタイガーの怒声が響き渡った。

「アンタは魔理サンの何を見てきたっていうんですジャ!!魔理サンは自身が持つ霊能力を高めるために、毎日稽古をしたりして強くなってきたんですジャ!!それを・・・・何も見ていないアンタが勝手なことを言うんじゃないジャーーーーー!!」

タイガーのマジな様子に皆が静まる中、雪乃丞たちは不敵に微笑み、魔理は不思議と身体の奥底から力が湧いてきた。

「アイツの意思に答えるためにも・・・・・負けられないんだよ!!」

その言葉と共に、魔理の握る木刀から霊力が溢れる。それにより、美鏡の持つ霊剣にヒビが入り始めた。

「これはマズイわね・・・・・代わるわよ、姫宮!!」
「はいはい」

そう言っていると、美鏡は姫宮という名前の女とタッチして交代した。それを見た魔理はすかさず、弓とバトンタッチする。

「弓、頼んだぜ!!」
「任せなさい」

弓が中に入ると、そこには両手にリボルバーを持ったカウガール姿の姫宮が出てきた。

「貴方が弓家の跡取りね。貴方さえ倒せば、多少は私もよく見られるかしらね」

そう言うと、姫宮はリボルバーを弓に向けて放った。弓はそれを間一髪で避けると、一気に近づき薙刀を振るう。

「喰らいなさい!!」
「甘いよ!!」

姫宮は自身のリボルバーの銃身を盾にし、薙刀の攻撃を防いだ。そして強引に弾くと、また弾丸を放つ。

「こ・・・・こうなったら!!弓家最終奥義!!」
「そうきたね」

弓が水晶観音を纏うのを見て、姫宮は即座にリボルバーに弾を込める。それを見ながら、弓は思考に入る。

(どうする・・・あの女を倒すには・・・どこかに隙が・・・)

弓がそうして悩んでいると、雪乃条の声が上がる。

「弓!!相手の仕草を狙うんだ。そこに必ず勝機がある!!」

雪乃丞の言葉を受け、弓は考えながら間合いを取る。すると、姫宮はまた弾丸を放つ。一発、二発、三発と。

(仕草・・・・・まさか!!)

弓は相手を動きを見ながら放たれる弾丸を防ぎ、弾く。すると、弾が切れたのかシリンダーを開いた。

「そこよ!!」

弓はそう言うと、手から霊波砲を放った。それは姫宮のいた場所をえぐりながら爆発する。

「ひえ〜〜〜!!後は頼むわよ来夢〜〜〜!!」
「・・・分かった」

そう言うと、来夢と呼ばれた女が出てきた。腕には、一匹の子犬が抱かれていた。それを見た弓は迷わず、おキヌにバトンタッチする。

「頼みますよ。氷室さん」
「頑張ります!!」

そう言い、巫女服姿のおキヌがコートに立つ。目の前には、ビン底のグルグル眼鏡をかけた来夢がいた。

「言って・・・ケルベロス」

来夢が手を離すと、ケルベロスと呼ばれた犬がトコトコと歩き出し、コートの中央に立つ。すると、来夢は何かを唱え始めた。すると、さきほどまで普通の犬が燃え上がり、紅蓮の炎を発する炎獣へと姿を変えた。

「こ・・・・これは!?」
「・・・今ケルベロスには、炎の化身イフリートを宿らせたのよ。今のケルベロスに近づけば、貴方も焼けどでは済みませんよ」
「なら、その子をいい子に戻すまでです!!ネクロマンサーの笛!!」

おキヌはそう言い、ネクロマンサーの笛を吹き鳴らす。すると、ケルベロスは苦しみだし、イフリートは離れた。

「なんて事をするんですか!!その子には負担が大きいんですよ!!しかも炎の化身なんて、その子の身体をどれだけ酷使させるか・・・・分かっているんですか!?」
「関係ありません。その犬は私にとって・・・“道具”でしかありません」

道具という言葉を聞き、おキヌは心に怒りを覚え始めた。それを無視するかのように、来夢は再び宿らせようとしていた。すると、突如空から何かが降ってきて、犬の身体へと降りた。すると、犬の身体は擬人化し、まるで美神が一度戦ったフェンリルのような外見へと姿を変えた。

「な・・・・何が・・・がふ!!」

来夢は何がおきたのか理解する前に、巨犬によって跳ね飛ばされた。

「あ・・・あああ」
「逃げろおキヌちゃん!!」
「氷室さん逃げて!!」

二人が止めに入ろうとするが、結界に阻まれ侵入できない。美神たちが慌てて結界をぶち破ろうとした・・・次の瞬間。


「待てやこんにゃろ〜〜〜〜〜!!」


車で結界を強引にぶち破り、犬を弾き飛ばしたのだ。横島はすぐに降りると、おキヌに駆け寄る。

「大丈夫、おキヌちゃん?」
「横島さん・・・・・横島さ〜ん!!」

おキヌは横島に抱きつくなり、ワンワン泣き出す。それをやんわり止めると、横島はおキヌを弓たちの方へ送る。そして・・・。


「雪乃丞!!ピート!!霊装だ!!」
「おうよ!!待ってたぜ!!」
「行きましょう!!」


三人は即座に無線機を差し込み、霊装ジャケットを身に纏う。そしてレッダー・ブルース・キースは巨犬の前に立ち、手帳を突きつける。


「霊捜エクシードラフト!!犬に憑依した悪霊よ!!器物破損ならびに公務執行妨害!!そして“能力違法行為”により、逮捕する!!」


今、三人の燃える炎と、罪無き犬に憑依した悪霊との戦いが始まる。


あとがき
いや〜二章に突入いたしました。三つの魂、六道学園にただいま参上!!
っという感じで進んできました。さぁ、次回は子犬を助けるため、そして学園の皆のために、戦いますよw

<拓坊様
魔装術は・・・どうなるんだろう(おいっ
また正直未定です。ただ、横島もといレッダーが“あの形態”になる時、あるかもしれませんね〜w

<帝様
私もレスキューポリス三部作を見て、毎回何故汗をかくのかが疑問でしたねw
役に立ってるような立ってないような物悲しさw

<ATK51様
ご無沙汰です本当に、こっちを書いてヒーローをおろそかにして申し訳ありません。とりあえず、ヒーローも無事復活しましたので、これからもお願いいたします。
<メットオフ…当時は「任務完了」のカタルシスを感じたものです。
 あのメットを普通のレスキュー隊のメットに置き換えれば…(苦笑)
分かります(血涙)私も何故現代の災害の多い日本であのヘルメットやジャケットを採用しないのか、本当に何故ですよねw

では、次回まで、煌鬼でした。トォ!!

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