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▽レス始

「霊装せよ!!霊能救急捜査隊!! 第一章 (GS+レスキューポリス)」

煌鬼 (2005-12-10 23:09/2005-12-13 13:45)
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「ござ〜〜〜。先生どこに行ったでござるか〜〜〜。散歩〜〜〜〜」
「あ〜やかましい!!散歩なら一人で行きなさいシロ!!」
「・・・はぁ」

いつもの変わらぬ美神除霊事務所。しかし、数ヶ月前に起きた出来事で社員が一人減っていた。

「美神どの〜〜〜(涙)先生はどこへ行ったでござるか〜〜〜!?」
「うっさいわね!!私だって知っていればとっくに見つけ出してボコってるわよ!!」

そう、横島は数ヶ月前に突如事務所を辞め、姿をくらましてしまったのだ。
美神とシロがギャースギャースと騒いでいる中、タマモは興味なくテレビのニュースを見ていた。

「あ・・・そういえば美神どの。休日でありながらおキヌどのはいずこへ?」
「ん?ああ教えてなかったわね。今日おキヌちゃんは六道の特別授業で保育園にボランティアに行っているのよ」
「おキヌどのが“ぼらんてぃあ”でござるか。きっと園児たちも嬉しがっているでござる」

そう言って微笑むシロ。すると、テレビを見ていたタマモが向きを変えず美神に尋ねてきた。

「・・・ねぇ美神」
「ん、どうしたのタマモ?」
「おキヌちゃんがボランティアに行ってる幼稚園て、何て名前?」
「確か・・・日向幼稚園だけど・・・それがどうかしたの?」
「・・・・今、その日向幼稚園のバスが悪霊にバスジャックされたみたいよ」

その言葉を聞きギョッとしながらテレビに見入る美神とシロ。そこには、道路を走る一台のバスがあった。そのバスにはくっきりと日向幼稚園の名があった。そして中継のカメラがバスへカメラをズームにすると、窓には・・・泣きそうな園児を落ち着かせるおキヌの姿があった。


「おキヌちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!」
「おキヌどのーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」


テレビに映るおキヌを確認した二人は絶叫すると同時に、すぐに出れるよう準備をし始めた。特に用意のないタマモはそろそろか〜と動こうとテレビのリモコンを持った。すると、テレビにそのバスを追跡するレッダーの姿があった。

「・・・もしかして」

確信的ではない予感を胸に秘め、タマモは美神のコブラのもとに向かった。


第一章 悪霊バスジャック!!おキヌを救え!!


『ゴルァ!!泣くんじゃねえ!!』

グスグスと泣く園児たちに悪霊は声を荒げる。すると、音は小さくなったものの、小さくグズっていた。

「大丈夫よ・・・きっと助かるから」

後ろで園児たちをおキヌが落ち着かせていた。幼稚園にネクロマンサーの笛を置いてきてしまったため、悪霊を鎮めれずにいた。

(こんな事なら、万が一を考えて持ってくるんだった・・・)

罪悪感を感じながらも、おキヌは園児たちの頭を撫で状況打破を考えていた。すると、突如後ろから猛スピードで地面を蹴る音がし始めた。それを聞いた悪霊が後ろから窓をのぞくと・・・。


「待てやこんちくしょーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

レッダーが物凄い速さでバスへと近づいていた。

『な、なんだーーーーーーーーーーーーー!!』

悪霊は突如現れた存在に度肝を抜かしていた。そりゃそうだろう、走りでバスを追いかけているのだから。

「んにゃおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

レッダーは加速から跳躍すると、バス後部のフレームになんとか掴まった。しかし、両手だけなため、地面に引きずられジャケットが火花を散らす。

『ば、バカかお前は!!このバスに積んだ爆弾は高い霊力によって起動するんだぞ!!』
「お生憎様!!こっちのジャケットは霊力をジャケット内で増幅させるんだ。つまり霊力は漏れても限りなく薄いんじゃ!!さぁ、バスを止めやがれ!!」
『ふん!!それはこの状況を考えていうんだな!!』

そう言うと、悪霊は腕を振り上げ、レッダーに殴りかかる。それにより、両手への力が抜け始め、火花も更に散らす。すると、再び振りかぶろうとした腕を、おキヌが掴んで止めた。

「やめてください!!」
『テメエ!!邪魔すんな!!』

悪霊はそう言うと、強引におキヌを振り払った。それにより地面に倒れこみ、おキヌは気を失った。

「お・・・・おキヌちゃん!!」
『油断だ馬鹿たれ!!』

おキヌがやられた事で一瞬隙が出来たレッダーを、悪霊が殴った。それにより、レッダーの掴んでいた手は離れ、地面に転がってしまった。それにより、バスとまた距離が開く。

「ち・・・ちくしょう!!」

火花を散らしながら転がるレッダーに、ブルースとキースが車で追いついてきた。そしてレッダーの前で・・・・・・・・・・止まれず跳ね飛ばした。

「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!」

それにより、宙を舞って地面に再び転がすレッダー。

「ごるぁ雪乃丞ーーーーーー!!テメエ人を引くとは何ごとじゃーーー!!」
「悪い悪い。アクセルとブレーキを間違えた」
「そんな初歩的凡ミスすなーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

レッダーとブルースが口げんかしていると、離れていくバスを見てキースが口を出す。

「このままじゃ引き離されます!!レッダーは超加速で追跡してください。僕たちが援護します!!」
「悪いピート!!」

キースに促され、レッダーは再び超加速の体勢に入った。すると、その三人を横切るように一台のコブラが通り過ぎた。その一瞬レッダーの目に入ったのは、亜麻色の髪の女性、銀髪に赤のメッシュの少女、そして猛スピードにも関わらず、余裕で“レッダー”を見ていた金髪の少女だった。しかもその表情は、まるで自分が誰かに気づいているように・・・。

「み、美神さん!!それにシロにタマモ!!」
「「な・・・何(だと)(ですって)!!」」

レッダーは即座に超加速で再び走り出す。そして二人も再び車を動かし、追跡を開始するのだった。


「全く!!うちの社員を巻き込むとは、とんだ悪霊ね」

美神は運転を人口幽霊に任せると、神通棍を取り出し、いつでも飛び込めるように準備する。シロも霊波刀を準備し、タマモは手に狐火を浮かべた。
すると、前方にバスが見えた。

「よし行くわよ!!人口幽霊、運転任せたわよ」
『了解です』

人口幽霊の言葉を聞き、美神は神通棍に霊力を送る。そして一振りすると、たちまち強力な霊波を纏った神通棍へと変わった。

「こらーーーそこの悪霊!!うちの社員を帰さんかい!!」

叫びながらバスに近づく美神たち。すると、悪霊が窓から泣きそうな顔で叫ぶ。


『このアホーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!お前の強力な霊力で、爆弾が起動しただろうがーーーーーーーーーーーー!!』


ピシ・・・・・・。

それを聞き美神は一瞬で石化してしまった。更にシロはござ〜とうなだれてしまった。タマモに至っては呆れてものも言えなかった。

『あと五分で爆発じゃい!!くそーーーー!!嬉しくねえ成仏だーーーー!!』

その叫びと共に、悪霊が成仏してしまった。ある意味無念の上塗りによる成仏である。

「ど、どうすんのよ!!あと五分って・・・・解体なんか私無理よ!!」
「せ・・・・拙者も無理でござる!!」
「・・・右に同じ」

三人がどうすべきか悩んでいると、再び猛スピードでレッダーが走ってきた。

「おお、ちょうどいいところに。そこの御仁」
「あ・・・なんだシ・・・・どうしたんだ?」
「実はあのバスにある爆弾が、拙者の修行先の所長が霊力を出してしまって起動してしまったのでござる!!」
「なんですと!?」
「ですから、なんとか助けてくださらないでござらんか?このままじゃおキヌどのは・・・」

おキヌという単語を聞いた瞬間、レッダーは超加速から最大跳躍でバスの天井に着地した。

「霊波シャフト!!」

レッダーは腰に付属していた霊波シャフトを手にすると、バスの天井に穴を開け、内部へと侵入した。

「皆、大丈夫か!?」

レッダーが周りの園児たちを落ち着かせながらバスの運転席に行った。するとそこには、悪霊の思念を受け、気絶しながらも運転していた。更に、バスの速度メーターと爆弾が直結していたのだ。

「まじい・・・このままじゃバスを止めても爆発する。・・・なら!!」

そう言うと、レッダーは霊波シャフトの刀身を霊波刀に変え、正確にコードを断ち切った。それにより、速度を緩めても爆発する可能性はなくなった。

「おいおっさん!!おきんかい!!」

レッダーはどこから取り出したのか、霊波の篭ったハリセン運転手を叩いた。それにより意識を取り戻した運転手が、バスを止める。

「まず!!あと一分じゃねえか!?早く逃げろ!!」

運転手がドアを開くと共に、園児たちがわらわらと逃げ出していく。そして運転手が出るのを確認し出ようとした・・・・しかし。

「あ、おキヌちゃん!!」

そう、悪霊のダメージを受け、未だに意識を失っていたのだ。爆破まで、残り15秒・・・。

「どちくしょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

レッダーの叫びと共に、バスは爆発した・・・。


「おキヌちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「おキヌどのーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

バスから少し離れてとまっていたコブラから、美神たちが飛び出していく、しかし、バスは炎上し、近づこうにも近づけなかった。そうしている内に、ブルースとキースの乗った車が到着した。

「霊波消化弾!!」
「霊波消化砲!!」

ブルースとキースが必死にバスから上がる炎を消すが、すでにそこにはレッダーとおキヌの姿はなかった。

「お・・・・キヌちゃん」
「おキヌ・・・どの」
「あの野郎」
「・・・」

四人がそれぞれ悲しみに暮れる中、タマモだけは平然としていた。そして、ぽつりと呟く。


「・・・そろそろね」


その言葉と同時に、空から何が落ちてきた。そしてそれは、美神たちの前で地面に足をめり込ませながら着地した。そこには、おキヌをお姫様だっこで支える、レッダーの姿があった。

「おキヌちゃん(殿)!!」

二人は涙を流してその場に座り込んでしまった。タマモは表情も変えず、ブルースとキースは安心していた。そう、レッダーは時間ギリギリで超加速を起動し、上空へと大跳躍したのである。

「あのぉ・・・・ありがとうございます」

おキヌは頬を赤らめながらレッダーに礼を言った。その時、おキヌはその抱かれている腕に覚えがあるのを思い出した。

(あれ・・・この暖かさ・・・・もしかして)
「礼は言わなくていいよ、おキヌちゃん」

その言葉に、ハッとなるおキヌ。おキヌを下ろすと、レッダーは頭部の仮面を外した。そこには・・・・・・汗でダラダラになりながらも、優しい笑顔の横島の姿があった。美神たちが唖然とする中、おキヌは溢れんばかりの涙を流し、横島に抱きついた。

「横島さん・・・・・横島さぁん!!」
「ただいま・・・・・おキヌちゃん」

横島が優しくおキヌの頭を撫でる。その様子を見ながら、タマモは予想通りと言わんばかりに、狐化して横島の頭に乗った。

「お、おいタマモ?」
「遅いわよ・・・バカ」

そう言ってすねるタマモを、横島がもう片方の手で優しく撫でる。そして、横島は美神のほうを向いた。

「美神さん・・・・お久しぶりです」

次の瞬間、美神の黄金の右ストレートが横島を捉えた(おキヌとタマモに被害のないように)。それにより、再び横島は宙へ舞ったのだった・・・。


あとがき
いやー続編やってみましたw正直予告で終わろうと思ったのですが、なんだか勿体ない気がしまして一話執筆してみました。とりあえず、短編で書こうかちょっとした長編にするか少し考えていますので、これを読んでくれた方々の意見で、考えようと思います。

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