インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

15禁注意

「ママレード・GSボーイ&ガール7(GS)」

義王 (2005-12-11 22:59)
BACK< >NEXT


絶対にアンタには渡せへんよ・・・

覚悟しいや横島


「………」

思い起こすは彼女の台詞
美神を挑発するかのような宣言

好きや横島

ストレートに想いをぶつけてきて──
泣きながら、だけど泣き顔は綺麗だった

ん~~~・・・・んんーー!?
んっ・・・んん・・・・

階段の踊り場で重なり合った唇
今はもう唇に感触は残ってないものの、鮮明に思い出せる彼女の唇…行為

口内に入り込んできた舌
絡み合った…交じり合った唾液…

美神さんが見てる!!

叫んだ理性
いや、理性が叫んだのかそれとも──


「はぁ~~…」


次に思い出すは…美神との行為
寝ている彼女

白いシーツ…広がる髪…無防備な美
ゆっくりと上下する胸

気付いていた彼女
自分が奪った唇の感触

これも鮮明に思い起こせる記憶

私が・・・奪うわ・・・

踊り場で自分の視界を奪う美神の顔
光は彼女の髪の毛を通し亜麻色

ゆっくりと近づいてくる瞑られた瞳、整った鼻…そして唇


ママレードGSボーイ&ガール 「3人なのか4人なのか…皆悩む」


普段なら雑音響く教室内が、彼1人のため息で静まっている
あまりにも珍しい…珍しいを通り越して明日は槍?なんて思ってしまう彼のため息

この学校で悩みが無さそうな人物ナンバー1 横島 忠夫のため息は、それ程までにインパクトがあった

「よ、横島がため息!?」

「あ、明日は槍か飛行機か!?また繰り返されるのかあの惨劇は!?

「いや世界の終わりでしょ!ってアンタ言ってる事ヤバイから!!

「いやいや…時が止まるのだよ、明日じゃなくこの昼休みの終わりと同時に…つーかお前消えとけマジに

「ザ、ワールド!時よ止まれ!!
…お前消えろ


「じゃかましいおのれら!!俺が悩んだりするのがんなに珍しいかコラー!!」

「「「「…何を今更?」」」」

「うわ~素で返しやがったこいつら…って1人減ってる!?」

一般生徒?からの素の返しに、ガックリと体を落とし再度席に付く横島
危ない発言したがために、某掲示板並みの扱いを受けた生徒Aは、何処か別の時空へ消え去っていた

「悩みが無くていいよなほんとお前ら…クラスメートが悩んどんのやぞ?ちった~相談に乗るとか無いんかい!!」
「だってお前の悩みだろ?」
「巻き込まれて命落としたらどうすんのよ?」
「んな悩み持つかーー!!どんな悩みやねんそれ!?」

まあ相談に乗られても困るちゃあ困る悩みだし、悩みを話した所で絶対に信じられないのも事実
それに…

「そういう青春臭い事は…お~い委員長になってる愛子さ~ん♪」
「はーい♪なんですか~メガネ君♪」

こういう青春臭い事は、彼女が適任であり横島は彼女の管轄と思っている一般生徒?達は、はなっから相談に乗る気など無い

「横島が悩みあるん「マジ!?言って逝って私にプリーズ!!」…え、俺って台詞邪魔された上に此処で出番終わり?」
「バイバイメガネ…って愛子漢字違うし、それに人に言える悩みでもな「言いなさい!!」…いや最後まで聞けや人の話、しかも命令形だし…」

食って掛かるように横島に詰め寄る愛子
先程からずーっと人の台詞部分に乱入して喋ってる

「あはははは、それだけ珍しいって事ですよ横島さん」
「そうですケン、それに悩みが無さそうな駄目なクラスメートが悩みを持ってため息…いかにも愛子さんが食らい付きそうなネタですケンノー」

そしてお約束のごとく集まるはピートとタイガー
この話、こういう時ぐらいしか出番が無い2人は、内心必死だったりするのだ

「タイガー君何気に酷いわよ言ってる事…」
「内心もっと酷い事思ってる愛子さんよりマシですケン」
「タイガー…愛子さんは『酷い』じゃなくて『卑猥』な事を思ってるんだよ」

(誰もいない教室で悩みを抱えた少年と2人っきり…私は相談に乗り彼は私の優しさに触れ魅力を知る…そして始まる18歳以上の世界!!」

「…青春だわ~」
「「何処が!?」」

「…王道?」
「まあ確かに18禁ゲームの世界なら…」
「よくあるパターンですノー」

横島そっち除けでの危ない漫才?をする3人
いつもならノッて来て、しかも主導権を握る筈の横島
だが、今の彼にそんな元気はなく…

「…あ、漫才終わりか?」
「重症ね」
「ええ…」
「ですノー」

横島の為を思っての体とプライドを張ったボケは、たった一言で終了した

「この攻略本全然役に立たなかったですノー」
「何が『横島完全攻略法!』ですか!折角先生の生活費削って買ったのに…」
「私なんか中にある学校の私物まで売ったのに!!」


そう言ってピートと愛子が地面に叩き付けたのは妙神山出版の『横島完全攻略』
税込み1200円
売り上げの一部は、逆天号にて壊された門を中心に再建築中の妙神山の経費に落とされており、売り上げは神界7777万部魔界6666万部
人間界は7冊(某貧乏少女、某黒夜叉、菜のヴァンパイア、青春妖怪、某学園理事長、某時間移動マザー、某魔女)

人間界では流行ってない
が、魔界と神界では大流行の本

神魔ネットにて販売中 送料無料
注文した瞬間に文字通りアナタの手元に落ちてきます キャッチの準備をしておまちください

「んなの買うな!!つーか誰やねんんな本作ったんは!?」

さすがにそんな本が出回ってると知れば黙ってられない横島
横島に言われて本を拾って筆者の名を見るピート

「妙神山の…あ、ヒャクメ様ですね…」
「あの眼でずーっと観察してるらしいですケン」
「誰それ?」

愛子、会った事無いため知らない
本の入手ルートはピート経由
200円多めに払ったとか…

「あんの役立たずの神がぁぁぁぁ!!いつか全身の目ん玉にめちゃくちゃ染みる目薬さしたる!!」
「妙神山再建には役に立ってるっぽいですよ横島さん」
「この会話も聞いてたりするんかノー?」
「だから誰よソレ?全身目玉って…妖怪か何かなの?」

愛子 ニヤピン

「ってニヤピンじゃなーーい!!酷いのね!!誰が役立たずの神なのね!!」
「「あ、やっぱ聞いてた」」
「だから誰この人!?」

音も無く転移して現れるは噂のヒャクメ、バック持参
今や数千万部もの大ヒット作品を出す神

飛んで火にいる夏の虫とはまさにこの事だと、タイガーとピートは思った
目の前に現れたヒャクメの頭を、まるでクレーンゲームのように掴む横島

ちなみに一般生徒?達は、突然のヒャクメ登場にも驚いたり慌てたり不思議がったりする事も無く──
人間の適応能力って凄いねほんと

「よ~し、よく来たなヒャクメ~
「ギクッ!?は、は~イヨコシマサン、オヒサシブリナノネ~所でヒサシブリに再会シタ私の上にオカレテル手は何?」
「微妙にかたことになってますね」
「自分の犯した罪を理解してるジャノー」
「…もしかして態と無視されてる私?」

段々と力が篭りはじめる横島の握力
今なら10代でヤクザの組長となった男立ちのヤクザさんの握力と良い勝負だ!

「いだだだだだだ!?!?!頭蓋骨が割れるのね!!」
「プライベートって言葉知ってるか!?知らねーだろお前!!んな馬鹿な脳味噌守る頭蓋骨なんて最初から無いだろお前はあ~ん!?
「うわ~ヤクザ顔負けですね横島さん」
「この人誰か教えなさいタイガーくん、命令よ
「…こっちもヤクザ顔負けですケン」

元々横島にプライベートなんてあるのかは兎も角
段々いや~な音を立て始めるヒャクメの頭
そのうちパキリとか言い出しそうなので、横島はその手を離した

一方タイガーは、無視されてお怒り中の愛子に、ヒャクメの説明
内容は…

「いざって時に役に立たない神様」
「覗きが趣味」

えらい言われようであるが真実だ
それに対し愛子の言葉

「いざって時に役に立たない…タイガー君みたいね?それに覗きが趣味って事は横島君?つまり…タイガー君+横島君÷2の女性神ね?」

愛子じゃねえ、悪子だよこの娘

「話が進みませんね…一旦閑話休題です」



「「「で?」」」

「『で?』って…何が?」

とりあえず落ち着けという形に入り、ヒャクメの件は保留
話はヒャクメも入れて横島の悩み話へ

「あ~…いやいいよ、人に話せる内容じゃねえし」

ひょんな事から美神と一つ屋根の下に住む事になり、初恋の幼馴染と再会して告白
美神の唇を奪ったり、かと思えば美神に反対に奪われそうになって、幼馴染に奪われたり…で、美神の前で告白された

確かに人に話せる内容でも無いし、悩む必要も有るのかどうか分からない内容だ
だが、横島は悩んでいた

片やストレートに…
片や不器用に、だけど──

(だけどの続きはよく分かって無いんだよな~俺)

ついでに言えば、自分の気持ちもだ
今まで愛だとか、恋だとかなんてもんは考えた事が無い
もっとついでに言えば、「愛してる」なんて台詞言った事すら無い

今、自分の中にある部屋は、一体誰が住み着いてるかが分からない
簡単に自由出入り出来る部屋なのか、それとも何人でも住める部屋なのか、それとも最初から部屋なんて無いのかも──

「………」
「な、なんか今更マジで悩んでるって分かったんジャ」
「…最低だねタイガー」
「最低ねほんと」

急に黙り込んで真剣な眼で悩みだす横島の隣で、タイガーの鈍感さが表に出てる会話が成されている時
ヒャクメは、迂闊にも…いや、態となのだが「しまった」と大きく後悔した

(覗かなければ良かったのね…)

別に悪気があったわけじゃ無い
ただ、本当に力になろうと…中々口に出さない横島に業を煮やし覗いた心
今横島が悩んでる事も、そして何があったかも───そして横島の心の奥底に住まう女性の姿をもヒャクメは見てしまった

心のもっとも奥深く、横島本人でさえ気付かない奥にあるたった1人しか住めないワンルーム
其処に住まう女性の姿が、ヒャクメにはハッキリと見えていた

だが、言うわけにもいかない
彼女達のためにも、そして横島のためにも

心の奥底ではそうだとしても、手前には沢山の女性(自分もいた)が住んでおり、横島と彼女達のコレからで奥底に住まう女性は変わる可能性がある
それは横島自信が決める事
そして此処でその奥底の女性の名を言い、彼女を奥底に固定するのは人としても神としても許されない行為

「……ごめんなさいなのね」
「ん?あ、ああ…いいって別に…」

堪らず謝るヒャクメ
横島はヒャクメの能力を知ってるがゆえ、何の事だか分かった

「俺に教えなければそれで良いよ…気にするな」
「ん…で、でも…」

涙目になりながらも謝罪を続けるヒャクメに、手を伸ばし頭を撫でる横島
その手から伝わる温かみと横島から出る思念はとても気持ちよく、彼が本当に怒ってない事を示していた

「ヒャクメの中だけの秘密って事で頼むな」
「分かったのね…で、でも知りたくないのね、自分の気持ち?」

よくある話、人から言われて初めて自分の気持ちに気付くなんて事は別に変じゃ無いし、情けなくも無い
人は自分の心を完璧に知るなんて事は無く、見えていてもソレがなんなのか分からなかったりするもの

だけど感じる
怒りだと知らずに怒りを感じるように…
名もなき感情に何かを感じるように…

心の奥底で息する女性を、横島は確かに感じていた
誰かは分からないけど、確かにその息遣いを──

そしてその女性を誰かに─今ならヒャクメに教わる事

それを横島は良しとしない
自分で見つけたいから…知りたいから…

ヒャクメを疑うわけでは無いが、自分の眼で…いや、感覚なのか心なのか分からない何かで、その女性を知りたいと思った

「…これで全然違う人が出てきたら笑い話だよな?」
「西条さんとか~、ひのめちゃんとか~、女華姫とか?」
「い、いや洒落にならんからヒャクメ!!つかなんで女華姫知ってるんだお前!?」
「案外大穴狙いで…アシュ「このまま握力上げるぞコラご、ごめんなさいなのねー!!」

確かに大穴万馬券、いや億馬券?
奥底のワンルームに筋肉魔神の裸エプロンフリル付き…

「この野郎!想像しちまって鳥肌立ってるじゃねえか!!」
「いだだだだだだだだ!!!痛い痛い痛い痛いのねーーー!!」

握力マックス
先ほどの攻略本の件よりもその力は強く…ちょっと殺意が混じってた

「大体なんでフリル付きなんだよ!?」
「わ、私に言わないでなのね!!握力上げないでーー!!」
「つーかなんでなんだよ!?」
「だ、だから知らないっていだだだだだ!!!まだ上がったのねーー!!」
筋肉てかってるし!!
『フォーーー!!』とか叫んでるし!!」
「ってまた想像しないでなのね!!私まで見えるのねソレ!!」


「「お、おえ~~~!」」

急にシュンっと落胆したかと思えば、自分達には理解不能でなんの事か分からない会話を横島と交わして謝り慰められ…
かと思えばロンゲ公務員、最強ベイベー、GS界最強姫の3人の名が出てきて…
かと思えばまたも頭蓋骨を破壊せん限りのアイアンロック&HGの真似

そして最後は仲良く嗚咽

「うっわ~ワシらまるっきり蚊帳の外?」
「美味しい所綺麗に持ってかれた気がするね…」
「青春の美味しい所だけ持ってかれて…こんなの青春じゃないわ!!」

嗚咽する2人の周りでポツンと残された3人
途中から入り込めない空間が出来上がっていたがため、最後のオチとして残されていた3人

「…つまりオチれと?」
「な、なんか無いのタイガー君!?」
「わ、ワッシ!?」

………

「あ、あ~そのですノー…1人悩むのも青春って事ですケン」
「「…」」

タイガー今後出番なし決定



その眼差しは真剣で…
強い決意を私に飛ばしてきてた


反対に彼には好意を──愛を


「渡さないも何も…元々アイツは私の下僕で私の所有物なんだから!!」

この台詞、言ってどれだけ『くだらない』と思った事か
そんなわけある筈も無い
ただの虚勢

戯言

ただそういう風に扱って、アイツもそれになんの抵抗もしなかった

所有物であって欲しい
本音を言えばそんな所

言葉を変えれば

「私のもの…私の…男」

なんだ言えばスッキリするじゃない
簡単だ、私はアイツが欲しい

だから取られまいと、「私の所有物」だと嘘をつく
横島を取られまいと嘘をつく事が出来てきた───今までは

だけど彼女には………その嘘は、虚勢は、戯言は通じない
今まで通りに虚勢を張れば、スルリと奪われる…いや持っていかれる
元々横島クンは最初から私のモノでは無いのだから、奪われるというのはおかしな表現

でも今更…しかもあんな男に…

スケベで見境が無く…やっぱりスケベで
体目当てで死ぬ思いして…それでも離れず私の後に付いてきて…

「アンタのそばにいられるバカなんか───俺ぐらいなもんっスよ…!」

ずーっとずーっと付いてきていて…

「助けて美神さーーん!!」
「みがみざーーん!!」
「死ぬーー!!死んでまうーー!!み、美神さーーーん!!」

情けなく私を呼んで…

「わーーっ!!美神さんーーっ!!」
「危ない美神さん!!」
「大丈夫っスか美神さん!!」

いつの間にか…私を心配するような叫びに変わって…


そして…


「アイツは私のモノ…でも私はアイツのモノじゃないわ」

…ジャイアニズム?
ん、今のところは、某最強小学5年生のガキと同レベルかもしれないわね…

でも


「いつか…私はアイツのモノ…に……///


最初からアイツのモノになるのは嫌
でもアイツは私のモノ!!

そうよ、それからよ話は!!
私はほら…美神令子なんだし!?
私のモノとなって初めて私を手に入れる権利があるみたいな!?

「…だーーー!!もう、良い!!とにかくアイツは私んのだ!!絶対に渡さないわ!!」

グルグルグルグルと同じ事を繰り返す脳内を自分の都合の良い所で強制ストップ
最終的にはジャイアニズムで我侭な結果で終わった美神 令子

「さ~て方向性も決まった所で…そうね学校にでも向かえに行ってみようかしら?」

とりあえず渡さないと…
私はアイツのモノじゃないけどアイツは私のモノだと…

今まで通りであり、美神の中では一歩前進してる気持ち

いつか私はアイツのモノに…

「…アイツの努力次第ね!!よっしそんじゃ…お風呂はいろ///

何処から晴れた顔で部屋を出てお風呂場へ向かう美神

十分過ぎる程の美貌を更に美しくさせるために…

女は輝き物に弱い?
冗談、男の方が弱いじゃない!

より美しく光るために磨こう自分を
その光は男を惑わせ魅了する

何故か事務所にあった女性週刊誌
偶々開いたページ(つまりそこの部分が一番開きやすかった)に載ってた一文を思い浮かべながら…
そしてチラホラとバンダナ男を思い浮かべながら…更に思い浮かべた後速攻で首を振って消し去ったりしながら…

美神は上機嫌で自分を磨く


「どうやら決心したようやな…少し捻くれてるけど、まあええやろ…此方『バラ』、こっちは動き出しましたよ~ドーゾ♪」
『此方『タイムレディー』、等々素直になったわね令子、私嬉しいー!!』
「…お~いそっちの状況話て欲しいんやけど?娘の成長喜ぶの後にしてくれへん?」
『おっと失礼…でもね~こっち授業中でそっちほど観察できないんですもの…とりあえず憑けるわどーぞ♪』
「…憑けるの!?」
『イエッス、ザ、幽体離脱!間違いなく憑けるの♪あ~自分霊能力者で良かったわ~♪』


我が母達がハッチャケてるとも知らずに、美神は自分を丹念に磨く!



度粉園女学園裏門影

「さ、日夜成長し続けてる我がオカルトGメンの最先端霊能科学!今こそ使う時が来たようね!!」

何処とな~くハッチャけてるのはコードネーム『タイムレディー』
大きめなコートに黒いサングラス
亜麻色のシュートカットを隠す帽子は本当に怪しく、近くを通りかかった子連れの母が警察に通報しようかと思ったぐらいだ!

「ぺロ♪」

ちなみにこの『ぺロ』っというのは、某ネコ型ロボットのアニメの試作作品で未来からきたネコ型ロボが不思議道具を取り出す時の音(試作段階ではあんな派手な音ではなく自分で言って出していた)
試作作品なので一般公開されてたのかどうかは謎として、『タイムレディー』が「ぺロ♪」っと言って取り出したのは──ウサギの頭の付いたキャンディー入れ

「『義○丸』!!別名『ソ○ルキャンディー』!!」

某ネコ型ロボットよろしく道具名を言いながら取り出す『タイムレディー』

「手に入れるのに苦労したわ~、なにせ一番人気で中々手に入らないんだもん♪」

そう言いながらウサギの頭を押す『タイムレディー』
するとウサギの口から中身のキャンディーが飛び出してきて

パク

『タイムレディー』の口の中へ
すると不思議な事に『タイムレディー』は幽体離脱をし、その体には別の魂が宿っていた

これぞオカルトGメン最新霊能科学道具の効果!
魂を幽体離脱させ、残された空の体に仮の魂を入れるという道具『ソウル○ャンディー』!

しかもその仮の魂の人格はGメンによる調査で、最も霊能力者として理想とされる人格
つまり…


「そう!霊能力者として尤も理想の人格…つまりそれは私「おー!!女の肉体やーー!やわかいな暖かいなー!!」て…え?」


自分こそ理想の人格だと思っていたらしい『タイムレディー』、だが起き上がった自分の肉体の行動は全然別物
言うなれば横島忠夫のような奇行をしだす我が肉体

『え?え!・・・えーー!?!?』
「んー、この肉体を漢として好き放題できるんが理想なんやけど…まあ贅沢は言わんどこ!さあ女体の神秘へレッツラゴー!!」

『タイムレディー』の目の前で始まるは自分の体の色々でエロエロな部分を弄る自分の野外自慰プレイ
時折「あ…女ってこんな風な感じするんや~」とか「あ…ん…あん…こ、声が勝手に…」など等の甘い喘ぎ声が出たりして…しかも自分の声で!

『ってちょ、ちょっと止めなさいアナタ!!人通りが少ないとは言え往来で、しかも私の体で!!』
「なんっすか良い所やったのにー!!」

あまりの事に呆然と行為を見ていた『タイムレディー』が、やっとこさ我に返り自分の肉体を止めに入る
止められた仮の魂は何処か…と言うかまんま不満気に『タイムレディー』を睨んだ

『あ、アンタ人の体で何やってるのよ!?大体何処が理想の人格なわけ!?』
「んー何ってナニっスけど?それと製作者達はこの性格だと『物の怪に好かれる』とか言ってましたけど?」

確かにGSとしては理想である
いちをマスターとなる魂の質問にキチンと答える辺り、『改造』とか『失敗作』等の粗悪品では無いらしい

『つ、つまり仮の魂の殆どはアナタみたいな性格なわけ?』
「らしいっスよマスター…あ、此処は美神さんって呼んだほうが良いんだっけか?」
『呼ばなくていいわよ!!たっくあの開発局の変体どもめーー!!』

何処も開発者と言うのは変体の集まり
それはあの世もこの世も変わらない

『とりあえず私の言う事を聞くようには出来てるのよね?』
「え、ええどんな事でも!例え風呂場でもトイレでもベットの中でも従いますよー!!」
『私の体と声でんな事叫ぶな!!』

つまり基本的には受け

「命令があれば攻めも出来るっス!つーかそっちの方が得意し理想っス俺は!!」
『だから私の声と体で叫ぶな!!』

自分の体なので殴る事も出来ない『タイムレディー』は、これ以上叫ばれないように口を塞いだ…自分の体の

「んーー!!うんぐうんぐ!!」
『大体108人のデータ取ったんじゃないわけ?意味無いわよ全然…』
「うぐぐぐ!!うぐーーー!!(死ぬ!自分魂だから死なないけど貴女の肉体死ぬーー!!)」
『っとそうだったわ…』
「ぷっはーーー!!!…あ~とりあえず108手使えるので無駄ではなかったとは思うっスけど?」
『やっぱ黙ってなさいアンタ♯』
「ングーーッ!!」

108手使える辺りはオリジナルより優れてると言える

『今度コイツ入れてあの人(達)に攻めさせてみようかしら?』
「んぐーー!?んぐんぐんぐーーー!!(お、男相手!?絶対いやじゃーーー!!)」



度粉園女学園裏手にある路地にて、ハッチャけた『タイムレディー』がよりハッチャけている2階2-Bのクラス内、夏子は自分の席にうつ伏せになりつつ…

「はぁ~~…」

大きなため息をついていた


キスしてる途中で、無理やりウチを離した横島の眼が捉えていたもの──それは自分ではなく 美神 令子だった

「1人・・・」
「ん?」
「1人・・・もの凄い強敵がいるわよ、精々がんばる事ね」

あの時あの人が言った強敵
察するに、横島の心を掴んで離さない人がいる──知らない相手


強敵が2人

美神令子と知らない相手──まだ見ぬライバル
しかもそのまだ見ぬライバルは、きっと横島の心を手に入れている

「勝ち目あるんかな~ほんま…」

口では相手が誰であろうともとか言って、本当に今現在横島に恋人がおったとしても諦める事なく貰ってくつもりやった


けど、やっぱ少し動揺している自分


自分じゃなく、あの人を捉えてウチを突き放した横島
もう1人の、あの人が言う強敵

あの人が強敵と言うくらいや(悔しいけど美神令子さんが美人なのは認める)
それこそほんまに強敵なんやと──

知らない相手だから余計におっかなくて
横島との関係が全く分からないからもっとおっかない

勝ち目も勝算も分からない
分からない事が命取りになる…ん、ちょっと表現おかしいか?ま、そんな所やねん


だから弱気に──ウチらしくない
でも、それだけ…好きなんやと、再度自分の気持ちが身に染みる

…少~し自分に酔ってたりんやけど、ま、まあ若さつーことで


「どうでもいいけど悩んでる時まで軽くボケるなんて…骨まで関西人やなウチ」
「ま、其処がアンタの良い所なんじゃない夏子♪」

こっち来て最初に友達となった…え~っと友人メガネ♀三つ網が、軽く口から出た言葉に返してきた
コーヒー牛乳を飲みながら

「ってもう昼休み!?」
「はいコレ夏子の分…メロンパンでいいでしょ?」
「おおきにメガネ♪」
「…名前が無いのは認めるけど、その呼び方酷いんじゃない?
「か、堪忍…」

そう言いながらもウチにメロンパンとコーヒー牛乳を渡してくる…ええ子やほんまに!名前無いけど

「大体夏子が悩むなんて…なに太った?」
「ウチは太らん体質なのが自慢の1つや!つーかんなに食っとらん!!」
「ムカツク自慢ねソレ…じゃあ悪戯して小遣い減らされたとか?」
「ウチは子供か!!この歳になって悪戯なんてせーへん!!]

…前言撤回、悪友メガネ♀三つ網

「それじゃあ…分かった!両親が喧嘩してるとか!?」
「人ん家の不幸を笑いながら言うな!つーか喧嘩せーへんねんうちの両親、下手したら弟か妹誕生せん勢いやでうちん所は!!」

つーかたまには喧嘩して欲しい
見てみたいわウチの両親の喧嘩なんて…

それぐらいラブラブつー設定でどないや?

「ウチが1人っ子なのが奇跡なぐらいなんやでほんまに」
「あら~♪それはそれは…ご馳走様♪」
「……どこぞのおばはんかアンタは?それにその台詞はウチの親達に言えや」
「んじゃ今度ね♪」
「ウイ」

そう言って軽く渡されたメロンパンを齧る
ってコレ…なんや中にキュウリ入っとるで!?

「…な、なんやのこのパン?」
「んー、購買の売れ残り♪ほらキュウリに蜂蜜かけたら…」

あ、ほんまや蜂蜜入っとるし何処とな~くメロンの味が…

「するかーーー!!!!!!人が悩んどんのに変なモノ食わせよって、余計頭回らんで悩むっちゅうに!!」

あ~頭クラクラするでこの味!!
頭の中の2人が蜂蜜とキュウリの顔面パックされ始めとる!!

「え?やっぱ本当に悩んでたの!?うそ、夏子が!?」
「なんやねんその態度は!?ウチが悩んだら可笑しいんかいワレ!?」
「「「「「勿の論!!」」」」」
「なんで其処だけ息ぴったりなんやあんた等は!?」

クラスにいる人間全員でサムズ・アップすな!!
珍しがるなほんまに!!はいそこ珍獣見る眼でウチを見るな!!

「あ~もう、突っ込み疲れたわ…」
「まあまあ、落ち着いて夏子」
「アンタが原因やろがーーーー!!」

前言更に撤回
コイツは強敵と書いて(とも)
悪強敵と書いて(あくゆう)や

「で?ナニ悩んでるのよ…夏子の癖に?」
「ナニやなくて何やろ!ってもうええわ…」

突っ込む気力なんてあらへん
もう疲れたでパトラ○シュ

「ボケる元気があるなら言ってよ悩み?悩みを友人に打ち明ける…んー青春ね♪」
「ん~~…つか、あんだけ色々ネタだした癖にアンタ肝心なの抜け取ったやないか?実際分かっとるんちゃうか自分?」

しかも何処かの机妖怪ですかメガネ?
ってウチは何言ってるんやろ?

「…え~、だって夏子には有り得ないかと」
「シバくでほんまに
「んー…じゃオメデト夏子♪」

?オメデト?



「初潮が来たんでしょやっと♪
おーい今夜はお赤飯だお母さん!」
「「「「は~~い♪」」」」

「あんた等ウチをなんだと思っとるねんコラーーー!!いい加減マジで切れるでオイ!!」

あれやな、体力もう無いから今のは魂からの突っ込みや
ふっ…ウチはつくづく関西人やな~

「んなの中学校で終わっとるわ!!キチンとお赤飯頂きましたごっそうさん!!」

「え~~…じゃあ次の段階だと…」

ウチの返答を聞いてなにやら悩みだす悪強敵
段階があるんかどうか分からんけど、次こそ──



「性?つまりSEX?初めては皆痛いものなの、それが普通なのよ夏子」
「段階飛ばしとるわおんどりゃあ!!」

大体自分も処女やろが!!……きっとだけど


「これも違うの!?」
「何真顔で驚いとんねんメガネ?いっぺんその頭ん中覗いてみたいわホンマ」

コイツには恋だと愛だとキレーなもんは入って無いんやろな
見ないほうがええか?

「せやなくて恋!!」
「鯉?魚の?養殖してるの?」
「ちがーーう!!その鯉じゃなく恋!!恋愛!LOVE!!愛!!誰が鯉養殖して一角千金目指すかぁ!!」

私はどこぞの金持ちに囲まれた警察官か!

「い、いや其処までは言ってって……え、恋?」

シ~~~ン

いや、死~~~ンの方があってるぐらい静まり返る我が教室
な、なんやねん?



「「「「「えーーーー!?!?!?夏子が恋!?うそんっ!?」」」」」

静まり返ったかと思ったら急に全員で叫ぶクラスメイト達
…ほんま腹立つでしかし!

「うそんっ!?ってなんやねんうそんって!!」
「…小学校時代の初恋をラストに」
「一向に彼氏、いや想い人さえ作らず」
「一時はレズ説も浮上して…」
「後輩から恋文を貰う程になった夏子殿が…」

なんで小学校云々まで知っとんねん!?
レズ説あったんウチ!?
つーかラストの人誰?なんか格好忍者っぽいで?

「「「「鯉でも濃いでもなく恋…」」」」

「我が度粉園女学園2つ目の伝説ね!!」
「ちなみに1つ目は『井戸に叫ぶバンダナ男』」
「この伝説、題して『夏子の恋』って事で」
「「「「異議な~~し!!」」」」

「異議ありまくりじゃゴラーーーー!!」

大体なんやねん『井戸に叫ぶバンダナ男』って!?

「それは原作第一巻読んでね♪」
「ってんな事はどうでも良いとして…」

「「「「相手は誰!?何処の人!?どういう関係!?」」」」


まさか1つ目の伝説『井戸に叫ぶバンダナ男』とは思うまいて

やっぱこういう話に飢えてるのか女学生は?
えらい食いつきようで、えらい数の女生徒がウチに寄ってきた

──此処で話さんと暴動起こりそうな勢いやで
ま、まあウチもアイデアつーか他の意見とか聞きたいし、正直恋愛経験無いしなウチ
こんだけおったら的確なアドバイスくれるヤツぐらいおるやろ、下手な鉄砲もってやつやな


「実は~~~~


(説明中、時間にして約30分ぐらい)


~~~~ちゅう事やねん」
「「「「・・・・・」」」」

途中、踊り場でのキスとかで「キャーー!」とかなんとかイチャもんつけてくるかと思ったけど、中々どうして皆最後まで聞いてくれた
マジで飢えてるのか、女の友情なのかは分からんけど…

「「「「………」」」」
「な、なんやねん?何か言ってえな…」

ジッとこっち見て固まる我がクラスメイト達
無言がえらく怖いでほんまに…

それから数分…大体5分ぐらいか?
メガネ♀が口を開いた


「……い、いやマジでんな少女漫画みたいな恋愛してるとは・・・」
「う、羨ましいわ~」
「なんか全身痒いんだけど私!」
「私も!!」
「あーもう!なんか少女漫画の主人公!?ちょっとコメディー混じってるけど!!」
「現実にあるのね~そういうのって…」

それから堰を切ったように…
いや堰っつーかダムの水が亀裂から一気に流れ出すかのように各々の感想をマシンガン


「知らないライバル!そして美人上司というライバル!!」
「さあ夏子はどう立ち向かう!?」
「皆!考えましょう夏子のために!!」
「「「「イエッサーー!!」」」」

「み、みんな…」

あ~コレが友情かー!
1人は皆のために皆は1人のために──
なんだかんだで、ウチを助けてくれるんやな!

(んな面白い話めったに無いし!!)
(上手くいっても駄目でも面白いわコレ!!)
(最近ネタが無くて退屈してた所だったのよ調度!!)

…な、なんか変なオーラを感じるけど
ウチ友情信じてもええよなマイ、クラスメイツ?



結局の所『夏子ラブラブ作戦』中に昼休み終了、先生が教室に入ってきたがためにソレゾレが案を放課後まで考えとく事になって…

「やっぱその知らないライバルってのを知るべきだと思うのよ!」
「敵を知り~…そんこだっけ?」
「孫子よ天魔」
「でも話によると微妙に鬼門…地雷っぽくない?」
「茶道部だからね」
「…関係無いって光ちゃん」
「地雷を踏まないようにその知らないライバルを知る!とりあえずこの方向で…」

…っとなった
でも

「どう切り出したらええんやろか?」
「ん~~…身辺調べるとかは?」
「それはどうかと、大体どうやってよ江里ちゃん?」
「簡単よ、探偵でもなんでも雇えば良いでしょ?」
「アンタみたいに簡単に雇える程普通の女子高生はお金無いって…」
「私が調べようか?」
「出来るん?」
「茶道部だからね」
「「「「………」」」」
「と、とりあえずそういうのは無しだ、きっとその相手も嫌だろうし」
「そうね、巫女ちゃんの言うとおりだと私も思うわ」
「じゃあ自分で調べるしか無いんやな…」
「ま、自分の恋だ、アドバイスされても動くのは自分自身が基本だろ」
「ほ~う…さすがは巫女戸、言う事が違うわね~」
「うんうん!」
「う、うるさい!とりあえず…当たって砕けろ夏子!」
「イエッサー!」
「ま、いざとなったら光が調べるだろうし」
「茶道部だからね」
「「「「………」」」


結局は…いや、それが当たり前なんやけどな

人の知らない部分に触れる──こんなに怖い事とは、今まで思ってみなかった
好きな人の事やから、余計尚更なんやろうけど…

「あ、そうだ…離れていた間に好きな人がいたかどうか聞いてみたら!」
「おーそれだ天魔!」
「アンタにしては冴えてるわね!」
「さど「いや関係ないやろそれ?」…チッ」

好きな相手が昔好きだった相手を聞く
良い気分や無いけど、それも乗り越えなきゃいかんって事やろ?

分かっとる…分かっとるけど…


好きになるってのは勇気がいるな~ほんまに
でも、その好きって気持ちが勇気になっていくのを、歩みと共に感じながら…

私は横島の家を目指す


{あとがき}

正月が近づくにつれ段々と仕事がハードになっていき
腰を痛めてもうた義王です、皆様いかがお過ごしでしょうか?

なんか色々と危ないネタを突っ込みました今回
すると段々と話が長くなってきてこんな事に…

もちっとシンプルにいかんかな~俺

ちなみにラストは既に頭の中で構図が完成してます
ま、秘密ですけど、時間があれば結構早めに投稿できると思うので(時間が無いんだけど)もう暫くお付き合いおば

さてそれではレス返し♪


>ヒロヒロ様

あとの5点のご教授を!
出来れば100点満点の作品をご存知(ご自分でも可)があればお教えねがいたいです!

>拓坊様

ども!初めまして仁義の王様 義王です 嘘です
男性の、つまりは横島の心はなんとか分かるんですけど(自分も漢ですから)中々女性の心ってのは難しい限りで…実は裏キャラっぽいのが後1人
つまりはこの話4人がメインで関係してるっス

>菅根様

夏子派っスね~
ある意味俺と同属…なにせ俺の願望が作り出してるのだから
あ~でも意地っぱりも女性の魅力だと考えると美神も…
ラストどうすっぺか?

>きぼー様

初めまして初レスどうもっス義王です!
元ネタは少女漫画の『ママレード・ボーイ』スから、中古本の少女欄で多分
…つーても元ネタからおもいっきり外れてますけどね
機会があったら読んでみてください

ちなみに『GS美神 極楽大作戦』のアニメの次のアニメが『ママレード・ボーイ』でした

>ジェミナス様

シルク…ん実はこの話とは別の1話では出てたんですけど…
書いてるうちに場を占拠しちゃって収集がつかなくなってしまいまして(モチ黒)

ま、そのうちブラックか…最悪でも白のまんまで出てきますよ、事務所メンバーも


ウイッスレス返し終了!
それではまた次回に!

シーユー♪

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

�e����[�N���EC�i�r Yahoo �y�V LINE��f�[�^��[�����z500�~�`�I
���z�[���y�[�W ����N���W�b�g�J�[�h �C�O�i��q����@�C�O��s������I �C�O�z�e��