インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「願い〜第一話〜中編 その四 (GS)」

水稀 (2005-12-08 19:13/2005-12-17 00:29)
BACK< >NEXT


サァ─・・・

木々の間を駆け抜けるように去っていく風が
汗ばむ程の緊張を促してきた。


「 急がないと──・・・  」

理由も無く、胸を締め付ける不安に押されるように
                 ──横島は走る速度を上げる。


森を駆け抜ける中で何度も鳴り響く銃声に
血塗れの妖孤と血塗れの令子達が脳裏に浮かんでは

頭を振って──その想像を消す。


暫く走り続けていると周辺の様子が
がらりと─変化した。


陰鬱で悪意の篭ったその森を
縫い目を縫うように吹く風が、横島の鼻にその血臭を届けた。

森の密な空気と混ざり合ったその鼻をつく臭気に
喉を絡みつく湿気を感じて

吐き気と不安で胸が──ドキドキと鼓動を高める。


『 みんな──無事でいてくれっ! 』


駆け抜けながら、横島は唯、祈った。


      願い 〜第一話〜 中編 その四


[ 殺生石前 ]


急激な運動と走り難い森の道を駆け抜けた身体は
休息を求め、徐々に意思を奪おうとし──更には


『 ハァ─ハァ─ハァ─・・・ 』と定期的に出て行く吐息が
周囲を漂う臭気を多量に吸い込み─戻ると
それが嘔吐感を催し体力を奪っていく。


それでも駆ける事を止めずに、目的地へと辿り着いた横島は
周辺を窺うと同時に悲鳴を上げた。


「 うわっ。何だ・・・こりゃ─・・・ 」

視界には、風が運んできた血臭の元が一面に広がっており
枯葉や枯れ木・・・大地に転がる岩石を薄暗い森の中で
真紅の彩りを施している。

更に高まる嘔吐感を必死で押さえ

                   ・ ・ ・ ・ ・
視界を僅かに上に向けて──生きている人間を探す。


ふと、頬を撫でるように通り過ぎた風に熱を感じて
顔を向け、『一つ』の熱を持つ光源を見つけた。

その光源の『 蒼白い光 』に照らされた周囲は
──より、一層にその様子を強く伝えてくる。


「 ──なっ!? 」

その周囲の様子から意図して意識を反らし
横島は光源の元に目を向けて──驚愕した。


血塗れのまま、倒れている白金の妖孤に──

その傍らに寄り
 見守るように様子を窺っている金色の妖孤。


そして、『狐火』で光源を作り出したと思われる白銀の妖孤。


それらを視界にいれ、僅かに動きを止めた後

( な・・・何で妖孤が三匹おんねんっ! )

脳内で──そう叫んで更に混乱する。


( お、落ち着くんや、こういう時は・・・
      ──昔オカンから習った5W2Hやっ!  )


『 Who 』 :  妖孤が

『 What 』 : 分裂している

『 When 』 : 俺が来る前から?

『 Where 』 : 此処で・・・

『 Why 』 : 何故って─寂しくて?

『 How  』  : どうやってやろ?手品ちゃうんか?


『How Much 』 : 知るか ぼけぇぇぇっ!!」


つい言葉に出して『 ─ハッ!? 』 と辺りを見回した。

そんな横島に金孤は興味深いといった視線を一度向け
その視線を銀孤に移した──


それにつられる様に横島も銀孤に視線を向けようして・・・
                            ──止まった。

狐火を挟んで銀孤の対面に
自衛隊の服装に包まれた人が居るではないか──。


(  誰だ─・・・って、美神さんっ?! )

徐々に小さくなっていく狐火の光に照らされた令子の
恐怖の色に彩られたその表情に不安感を抱き

「 美神さんっ!? 」

駆け寄り叫んだ。


瞬間

銀孤が口元を一度歪ませ

その狐火を放った・・・。


「 ─っ、何ぃぃぃぃっ?! 」


周囲の空気を揺らめかせながら迫り狂う
その狐火に


    『 反 』


横島は僅かなところで
咄嗟に『反』の文珠を使用しかわす。

『反』らされたその狐火は
木々で作られた屋根を燃やし尽くしながら上空へと軌跡を描き
───その場に陽光の光を届けた。

( 力無き者と捨て置いたが・・・妾の火を反らすとは─ )
『 ──小僧、面妖な奇術を見せてくれるな・・・。 』 


陽光の暖かな光に包まれ、放心していた横島の頭に
銀孤の声が響く。


「 ─・・・な 」

 『 ─な? 』 


「 何て事すんねんっ!─美神さんの髪焦がしとるがなっ!!
                   ──あぁ・・・殺される・・・。 


 理不尽に折檻されるんやーっ!!」


叫び、力無く地面に崩れ落ちた横島。
時折、『たん』と地面を叩く音─それと同時に瞳から零れる涙が
彼の無念さを物語っている。


瞬刻の間

玉の汗を額から流し、呆けて固まった銀孤には、
かの『 華陽婦人 』威厳は・・・──見当たらなかった。


僅かな時間の経過


未だ『たん』と地面を叩き続けている横島が覚悟の決意に
表情を固めた──


突如

嬰児の様に純粋で─
それでいて艶のある笑い声が森の中を響き

「 ──あはっ。面白い顔ね──華陽・・・ 」

声は若い女性のものだった。

だが、その声は空気を貫くほどに澄みわたり
音楽を奏でるように優雅で・・・

それは声というより

       ──音色と呼べるモノだった。


何時まで経っても来ない折檻を不審に思ったのか─
それとも凛と張った艶のある美声につられたのか─

は、定かではないが

横島が地面を叩くのを止め、声の主へと視線を向ける。


薄い羽衣を纏い、その隙間からチラリと見える
艶めく白魚の様な太もも。

抱いたら折れそうなほどに─キュっと締まった腰。

黄金比を表したような、そのスタイルを一切崩さない程度に
大きい胸。

横島は期待を込めて徐々に視線を上げる。


横島と美神の間に割り込み、銀孤へと声を掛けた
その女体の持ち主は類稀な美貌を持ち

太陽の陽光を浴びて、金色の輝きを放つ髪を
サァー・・・とイタズラに踊らせた風が─
更にその美貌を引き立たせる。

正に傾国の美女の言葉を表すに相応しい女性だった。


(な、なんてキレイな姉ちゃんや・・・イカンっ!怯むなっ忠夫っ!)

ごくり、と知らぬ間に溜まった固唾を飲み込み
──両の手をワキワキと動かす。

緊張によって額から出た汗が顎先へ伝わり
地面に一粒の黒い点を彩る瞬間

( よしっ! 今やっ! )


「 生まれた時から愛してましたーっ!!」

生涯で最高の美声を出した。


瞬間

「 オイタはだめよん♪ 」


美女に向かって抱きついた筈だった。


──筈だった。


「 ─なっ?! 」

驚愕の声を出しながら横島は
美女の後ろに居た令子に抱きついていた。


─美女の姿は忽然と消えた。
いや、霧のように横島の身体を通り過ぎた。


「 堪忍やーっ!不可抗力なんやーっ!! 」

僅かな時間、硬直していた横島の懺悔の言葉が森に響いた。

頭を抱えながら、小さく縮こまった横島は
何時まで経っても来ない折檻に

ふと気づいたように令子の顔を見た。

その表情は、今では何も浮かんでおらずに
瞳が何も在らぬ虚空を映し、唯、呆然としていた。


「 ──美神さん? 」

不思議そうに横島は令子に尋ねたが
反応を返すことなく

唯、虚空を見つめ呆然とし続ける令子に


横島は一度拳を『ぐっ』と握り
『・・・こほん』と咳払いをして


パ ル プ ○ テ 
「 シリコン胸 」

禁断の覚醒呪文を呟いた。


シーーーーン


「 なっ?! どうしたんスか美神さんっ!? 」

何も反応を返さない令子に本格的に不安になり
涙目で令子の身体を揺さぶろうとしたが・・・。


どこかで なにかが きれるような おとが した!


「 まだ言うかっ!─貴様はーーーっ!? 」

「 時間sちゃぺるぁっ!? 」


時間差できた攻撃に成す術も無く─
横島は豪快に吹き飛び・・・

「 ──きゃっ」 「「「 ・・・ぐえっ 」」」

何時の間にか──
木々の影から青い顔をして覗いていたおキヌ達を巻き込み
地面へと叩きつけられた。


               ・
               ・
               ・
               ・
               ・

「 ──痛ったたた・・・─んっ!? 」

「 あひゃー・・・ 」 「「「 ・・・ 」」」


吹き飛ばされた『ふにぃ♪』とした感触が手に伝わり
横島は一秒と経たずに奇跡の復活を遂げた。

『ふにふに』 と柔らかい物体を自分の意識外で
身体が・・・左手が・・・本能的に──揉み続ける。


「 ひゃぅ・・・ん・・・ 」


何故か隣で倒れているおキヌから声が漏れた。

( えっ?おキヌちゃん?──ってことはっ?! )


この『ふにふに』した物体はっ?!─と、視線を左手に
『 ギ・・・ギ・・・ギ・・ 』と錆付いたロボットのように移した。


「 乱暴はいけないよ・・・?─少年・・・ 」

妙に『キラリ☆』と歯を輝かせながら喋る中年男性
おとぼけ三人組の一人 『 田中 (32歳) 』は語った。


「 俺のトキメキを返せぇぇっ!!! 」


「 ごふぁっ!? 」  「 ふぇっ? 」

──田中(32歳)此処で散る。

   ついでに
「「 あぁ・・・田中ぁぁぁっ! 」」と、おとぼけ三人組の退場である。


あとがき

有言実行ができない水稀です(挨拶)


キャラが勝手に動いていきます・・・orz
デンパがたくさん届いてきます・・・。

今回でバトルシーンをいれ、次回で解決 といった
展開で書いていたはずなんですが・・・

どうにも、上手く纏めれません(´・ω・`)
それでも・・・何とか三人が集合できたので良しとするか・・
と開き直り、投稿しました orz

こうなれば、一晩中書きまくって
何話でも重ねて終わらせてやるぞと意気込む次第でありまして・・・。

どうぞ、気長に・・・次の展開をお待ち下さい(ノ∀`゜)


>>拓坊様

おキヌちゃんのイメージが
どうしても天然になってしまうんですよねw
オチキャラにも扱いやすいし・・・w

あと、タマモの変化の構想はできてるんですが・・
あまりにも長くなるので一旦ここで切らせてもらいました。


>>矢沢様

タマモは・・・これから結構出していくつもりです。
キャラもなるべく原作を壊さないようにしていきたいのですが・・・

要!勉強ですねw
なるべく早く投稿しますので、これからもよろしくお願いします!


>>帝様

フレーム無しだそうですが、フレームを使用している方が
いましたので、これからもフレーム有りにあわせた文になりますがっ!
愛想を尽かさずに見てやって下さいorz

今回から、時間軸の移動を減らした( 無くした )ので
大分 マシになってきたと思うんですが・・・
デンパが・・デンパが邪魔するので上手く進めなかったですTT

帝様を逃さないように説明文と会話を上手く両立したいですねw
がんばります!


以上三名様 アンケート&見聞 ありがとう御座いました!


では、次回も頑張りますので皆様、暖かい目で見守ってください!
そして、新しい方も ヨロシク です!

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

PCpylg}Wz O~yz Yahoo yV NTT-X Store

z[y[W NWbgJ[h COiq [ COsI COze