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「せかいはまわるよどこまでも〜外伝1〜(GS)」

拓坊 (2005-12-03 01:39/2005-12-03 20:15)
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〜ナレーター視点〜


天龍が天界へと帰って、やっと一息ついた妙神山。だが、これで本当に平穏が訪れたのか?
否! そんなことは無い。物理的にありえないのだ。
だって、ここにはまだ蒼河霊能相談所メンバーと言う迷惑or騒動発生源が在中しているのだ。
その中でも自ら進んで騒動を起こすキイが、この状況で黙っているはずが無いのだ。

そして今、キイは小竜姫と机を挟んで椅子に腰掛け、顔をあわせるように話しているところだった。


「小竜姫ちゃんにお使いに行って欲しいんだけど」


「それは…どういうことでしょうか?」


小竜姫が憮然とした態度でキイに訊ねる。体の端々から竜気漏れているのは、そこまで我慢できないようなことだったのか…
だがキイのほうはけろっとした顔でニコニコと笑っている。


「今言ったでしょ? これ返してあげるから自分のお願いきいてって」


そう言いながら、あのボートで見せたメモと写真をちらつかせるキイ。
どうやら其れをネタに小竜姫と交渉しているらしい。いや、ほぼ脅しに近いかもしれない。
神族相手に脅しを掛けるなんて肝が据わっているというか、常識知らずというか、とにかくまともな神経ではできないだろう。だが、キイは神族魔族はもちろん、人間妖怪魑魅魍魎からその辺の雑草までを全て同格程度にしか思っていないのである。
命は全てのおいて平等…それをそのまま実践しているのがキイだった。まあ、平等だからといってその扱いは其処まで良いものではないが…


「貴方は私がどういう役職についているのか分かっているんですか?」


「勿論だよ。妙神山の管理人でしょ?」


「それなら、私がここから離れられないのは知っているでしょう?」


そんなことは知っているよとキイはさらっと答える。
どうやら、キイの頼み事は妙神山を離れないといけないことらしい。


「管理人代理ならやっとくし、安心しても良いよ」


「何を言ってるんですか! おいそれと管理人の職務を人に任せることなんて…」


と、そこでキイと小竜姫間にある机の上の空間がぐにゃりと曲がった。一瞬神剣に手を伸ばした小竜姫だが、それが神界とのチャンネルが開いたのだと分かって剣を放す。
そしてその歪んだ穴からひらりと一枚の紙切れが机の上に落ちた。そして空間の歪みは消えていく。どうやらこれを送ってくるのが目的だったらしい。


「神界からの手紙ですか……いったい誰からでしょう?」


小竜姫がその紙切れに手を伸ばす。キイは其れを見てにやにやと意地の悪そうな笑みを浮かべていた。
そしてその手紙を読んだ小竜姫は、


「え…なっ…ええぇぇぇぇぇっ!?


椅子を引っ繰り返すほどの勢いで立ち上がりながら小竜姫は驚愕の声を上げる。彼女らしからぬ動揺だが、そんな状態にしてしまうほどその手紙の内容は驚きのものだったらしい。


「ん、どうしなのかな小竜姫ちゃん? もしかしてお暇を頂いちゃった?」


ニヤニヤとまるでその内容を知っているかのように尋ねるキイ。
因みにキイの言っているお暇とは、休暇を貰うという意味ではなくてクビになったという意味のほうである。


「な、何故…このような方々から私に…」


よほどショックだったのか固まってしまった小竜姫の手からその手紙がひらりと落ちる。
キイはその手紙を拾い上げて目を通してみた。


『妙神山修行場管理人・小竜姫へ 一日休暇上げるから遊んでいらっしゃい
 神族最高指導者キーやん&魔族最高指導者サッちゃんより』


大概ふざけたような文だが、ちゃんと最高指導者の印が押されていた。内容はやんわりと進めているように見えるが、実際はほぼ命令だ。断るわけにはいかない。

因みにこんな手紙が来たのは、勿論のことキイが二人に頼み込んだからだ。最高指導者の二人も最近は事務仕事ばかりだったようで、面白そうだと言う理由だけで其れを許可した。
それでいいのか最高指導者。道楽でやってちゃ下の者に示しがつかないぞ。


「これで心置きなく引き受けてくれるよね?」


いまだ固まっている小竜姫の肩を、キイはポンッと叩いた。だが全く反応しない小竜姫。完全に脳がフリーズしているようだ。
それにキイは仕方ないなと一枚のメモ用紙を取り出した。


「計画書No.12…遊園地 ここは…「わぁー! 読まないで下さい!!」ちぇっ、面白いのに…」


小竜姫はキイから慌ててそのメモ用紙をひったくってびりびりに破った後、わざわざ高密度の竜波を発してメモ用紙を跡形も無く消し去った。
キイはそれにつまらなそうな顔をしている。


「で、どうするの小竜姫ちゃん?」


そう言いながらまだまだあるメモ用紙と写真をちらつかせるキイ。


「……分かりました。受けます…」


完全に逃げ場を失った小竜姫は、肩を落としてため息をつきながら渋々了承した。


「それで…いったいなんのお使いなんですか?」


肝心な内容を聞いていない小竜姫は確認のためにキイに訊ねた。


「そりゃあ難易度SSSクラスの超難関任務だよ〜」


キイの言葉に、小竜姫は少し顔を引き締めた。もしかしたら本当に大変なことなのではと考え始める。そこにキイが数枚のレポートらしきものを渡した。
その一枚目に書かれていたのは…


『忠っちの青春のダイアリー 〜小竜姫ちゃん編〜』


と書かれていた。

小竜姫はその表題を見た瞬間、思いっきり机に頭をぶつけた。


「な、なななななぁー!!」


小竜姫がキイに向かって叫ぶ。せっかく真面目に聞こうとした瞬間、こんなものを見せられては叫びたくもなるだろう。
しかも中に書かれている内容が、一般の男女のカップルが巡りそうな定番スポットだったのだ。どう見てもお使いの内容には見えない。
それでもキイはそんな言葉は何処吹く風で、鼻歌なんか歌っちゃたりしながら懐の中から数枚のチケットを取り出した。


「何ですか其れは?」


「これ? 小竜姫ちゃんのメモ用紙に書かれて「お願いですからそれ以上言わないで下さいね?」…分かったよ。だからこの神剣どけてね」


もはや開き直ったのか、にっこりとした笑みでキイの喉元に神剣を突きつけて言葉をさえぎる小竜姫。もうキイに礼儀や加減を気にしてはいけないのだと気付いたようだ。
小竜姫が神剣を下げると、キイは改めて『忠っちの(以下略)』のレポートのページをめくった。


「それじゃあ、忠っちと小竜姫ちゃんのデートの打ち合わせをしよ〜」


こうして、横島は知らぬ間に自分の休日の計画が組まれていくのであった。


せかいはまわるよどこまでも・外伝
忠っち、小竜姫ちゃんとデートだよ!


〜小竜姫視点〜


あっ………という間に日曜日になりました。今、私は下界の駅という場所の前で腰掛に座っています。

何故私がこんなところにいるかというと、それもこれもキイさんの策略です。
最初は妙神山から離れられないことを理由に断れるかと思ったのですが…あのタイミングでお暇も出されてしまうし、断る理由を失った私にはあのメモと写真を盾にされてはどうしようもありませんでした。いったい何時の間に手に入れたのでしょう…ちゃんと隠してあったのに……

ともかく、キイさんの所為で私は横島さんと…その、で、で…デートをすることになってしまいました。全く、神を脅すなんて何を考えているのでしょう。
あっ、いえ別に横島さんとデートするのが嫌なわけではないんですよ? ただ強制的にやらされるというのが嫌なわけで、横島さんから誘ってくれれば喜んで…

って、私は何を考えてるんですか!? 喜ぶなんて、何かの気の迷いです。
そうですよ。私は横島さんへ恩を返すために、デートをすると約束していたのです。其れを果たすのですからそんなやましいことなんて…


「あっ、小竜姫様!」


そこで聞きなれた声が私の耳に入りました。声のしたほうに向くと、そこにはGジャンにGパン、赤いバンダナと何時もの格好をした横島さんが、こちらに歩いてきます。


「横島さん」


私が名前を呼ぶと、にこっと微笑んで手を振ってきました。私もなんとなく手を振り返します。


「すみません、待たしちゃいましたか?」


ちょっとすまなそうな顔で聞いてくる横島さん。私が来たのは大体二十分前です。
それなら少し待ったというのでしょうが、キイさんはこう言う時はお決まりの言葉があるといっていました。確か…


「いえ、今来たところですよ」


私は少し微笑みながら立ち上がります。
あら? 横島さんの顔が少し赤いようですがどうかしたのでしょう?
別に病気などではなさそうですが…大丈夫でしょうか?


「あっ、あはははは! いや、小竜姫様今日は一段とお美しいですね」


どこか誤魔化すように横島さんが私のことを褒めてくれます。お世辞なのでしょうが、やはり嬉しいものですね。誰かに褒められるなんて久しぶりのような気がします。


「それと…その服も可愛いですよ小竜姫様」


「そ、そうですか? ありがとうございます」


横島さんが顔を赤くして言うものですから私までつられて赤くなってしまいました。

今私が来ているのは、少し桃色掛かったワンピースなる服と薄手のひらひらした布のついたカーディガンというものを羽織っています。靴のほうも前に履いた動きやすいものではなく、ちょっと踵の部分が高くなっている靴を履いています。
もっと踵が高いものがあるらしいのですが、キイさんが慣れないと難しいということで一般のものよりは低いものらしいです。確かに、現に今ちょっと違和感を感じていて歩きにくいです。


「確か、チケットは小竜姫様が持っているんですよね? それじゃあ行きましょうか」


横島さんはそう言って私を手で促し、エスコートします。横島さん…これからで、…デー………すぅーーーは〜〜〜…デートというのにぜんぜん動じていませんね。もしかして慣れているのでしょうか?
しかしキイさんは横島さんはこれまで一度もデートはしたこと無いといってましたし…


「どうかしましたか小竜姫様?」


考え事をしていたらつい意識を外に向けるのを忘れてしまいました。


「あっ、いえ、なんでもありません! さあ、早く行きましょうか!」


ちょっとどもってしまいましたが不自然だったでしょうか? しかし横島さんは気にしていないようですし大丈夫ですね。


「それで、今日の予定は小竜姫様が預かっているんですよね?」


「ええ、まず最初は…」


横島さんに見えない速度で私は手にしているメモに目を通します。


「水族館からです」


カンニング? 違いますよ。分かっていたのですが一応確認しただけです。決してカンニングなどではないのですよ? ましてや忘れていたなんてことはありません。ええ、昨日の夜に数百回読み返したのですから完璧なのです!


「それじゃあ行きましょうか」


「あっ、はい! よろしくお願いします」


「ええ、こちらこそお願いします」


横島さんは余裕の表情でにこりと笑い会釈を返してくれました。
うぅっ、何だか完全にペースを崩されていますね。私らしくもありません。
もっと気を引き締めなければ…


電車という乗り物に乗って私たちは水族館にやってきました。
しかし、鉄の塊があそこまでの速度で走れるとは…暫く見ないうちに文明の進歩は凄いものですね。
あの改札というものにも、ちょっと引っかかってしまいました。横島さんに助けていただきましたが…今度は下界のことについてもう少し勉強しておきましょう。


チケットを渡して、私たちは水族館の中に入りました。そこは少し薄暗くて、透明な壁…大型の耐圧ガラスというそうです。その向こうに魚たちが悠々と泳いでいます。

其れを見て私は…


「わっ、わっ! すごいです。いろいろな魚たちがこんなに沢山!」


正直驚きました。まさかこれほど多くの魚たちがいるなんて。それにきらきらと輝いていたり、変わった形をした魚もいます。どれもこれも常に妙神山に居た私の目には珍しいものばかりなのでつい興奮してしまいます。

私がガラスに顔を近づけていると、すぅーっと大きくてでっぷりとした魚が近づき、ガラスにぶつかる寸前で上方に急上昇していきました。


「横島さん、今の魚は何ですか?」


「今のは魚じゃなくてジュゴンっていう哺乳類の仲間ですよ」


「哺乳類? そうだったのですか…」


水の中を泳いでいるのに不思議です。哺乳類は陸地のみにいると思っていました。私もまだまだ勉強が足りませんね。

と、そこで天井から声が聞こえてきました。これは確か、アナウンスという報告用の連絡器でしたね。


『これよりシュースタジアムにて、イルカたちによるパフォーマンスショーが開催されます。皆様、どうぞお越しください』


「おっ、丁度良い。行きましょう小竜姫様」


「あっ、はい」


横島さんに付いていき、着いたのは外に設置されている特設会場でした。魚たちの絵が掛かれたチケットを頂いて、その番号の書かれた席へと着きました。
中央に大きな水溜り…横島さんが教えてくれました、プールというそうです。その中で何頭かのイルカがすいすいと泳いでいます。
そして私たちの居る反対側にある陸地…ステージというそうです。そこに頭を残して全身を変わった服で包んだ人がいます。この人がイルカたちの調教師という人らしいです。

そして、その人が口笛を吹きました。すると、急にばらばらに泳いでいたイルカたちがその人の周りに集まっていきます。そして調教師の方が手を上げると、なんとイルカたちが一斉に水面から顔を出しました。


「皆ーー、礼っ!」


「「「キュキュィッ」」」


調教師の方に合わせてイルカたちがぺこりと礼をして水面にもぐります。
何というか、これは…


「すごい可愛いですね!」


すごい愛くるしいです。曲線を描くボディはスリムで、くりくりっとした黒い瞳が何とも言えません。


「ジャンプッ!」


調教師の方がそう言うと3匹のイルカが一斉に水面からジャンプしました。息もぴったりで、綺麗に宙返りして水柱を立てます。

それから大きな輪っかを水面に掲げると、ぴょんぴょんと順番にイルカたちが其処をくぐっていきます。

今度は小さな輪っかを投げると、水面に顔を出したイルカ達が其れをキャッチしてくるくると回しています。すごいです。頭と両ヒレの三つで回しています。

あっ、調教師の方が水の中に入りました。危なくないのでしょうか?
調教師の方はプールの中央までくると、一頭のイルカがちゃぷんと水に潜りました。
そして、調教師の方の下からイルカが急浮上して調教師の方を空中に飛ばします。調教師の方はイルカと一緒に水面に綺麗に落ちました。水柱が殆ど立っていません、すごいですね。

周りのお客さんが拍手していたので私もつられて手を叩きました。
ええ、非常に面白いものを見せてもらいました。イルカたちも可愛かったし大満足です。


「さあ、それでは続いてイルカ達とのふれあいの時間です。今から呼ばれる番号の方、どうぞ前に出てきてください」


番号とは、この頂いたチケットに書かれているもののことでしょうか?


「えっと…私の番号は………三十「三十二番の方!」二…って、ええ! 私ですか!?」


私は思わず立ち上がってしまいました。すると周りの方々から拍手が起こります。わ、私はどうすればいいのでしょう?


「よ、横島さん…」


「小竜姫様、折角ですし」


迷っている私に横島さんはニコニコと笑いながら進めてくれます。
頬が微妙に震えていますよ? ちょっと面白がっていませんか横島さん?

私は調教師の方に促されたこともあって、ステージのほうに上がらせていただきました。
調教師の方が口笛を吹くと、一匹のイルカがステージの近くに顔を出しました。
近くで見るとますます可愛いですね。


「さあ、どうぞ触ってみてください」


「そ、それでは失礼して…」


私はそっとイルカのくちばしの様な場所に触れます。水でちょっと濡れていますが、ほんのりと温かくてすべすべしています。私はちょっと手を動かしてその部分を撫でてみました。
するとイルカは一鳴きして水に潜ってしまいました。何か悪いことをしてしまったでしょうか?


「おやおや、お腹がすいて不機嫌なようですね。それではお姉さんこれをどうぞ」


そう言って調教師の方は私に小さな魚を手渡してきました。この魚がイルカの餌のようですね。
プールのほうを見ると、先ほどのイルカがこちらを向いて顔を出しています。
私は恐る恐る手にした魚を差し出して見ます。するとイルカはすーっと近づいてきて魚をぱくっと銜えると一飲みにしてしまいました。そしてちょっと私から離れると、ぺこっとお辞儀をしてその場でくるくると回りだしました。

きっとお礼を言っているのでしょう。私はその可愛い様子につい微笑んでしまいました。


自分の席に戻った私はまだ高揚している気持ちを落ち着かせるように胸を押さえます。


「どうでしたか小竜姫様?」


「とても可愛かったです」


笑顔で聞いてくる横島さんに、私もちょっと微笑みながら返しました。
そうしたら、何故か横島さんに慌てた様子で顔を背けられてしまいました。私の顔…変だったでしょうか?


ショーも終わり、私と横島さんは水族館を後にしました。


「小竜姫様、次は何処でしょうか?」


「えっと…次はこの近くの公園ですね」


カンニ…ではなく確認してから私は横島さんに告げます。
何でも、都会なのに多くの自然を残している大きな公園で、その…か…カップルという恋人同士が良く訪れる場所なのだそうです。
違いますよ! 私と横島さんは決してそのような関係ではありません! これはあくまで恩を返すという確約に則っての行動なのです。そんな疚しい考えは無いのです!
キイさんだって、いまの時代では恋人などではない友達同士でもデートをすると言っていました。これだって其れと同じなのです!


「って、私は誰に弁解しているのですか!」


「どうかしましたか小竜姫様?」


「あっ、いえ。何度もありません…」


横島さんは笑みのまま首を捻っています。何だか心の中がざわざわして、悪いことをしているようで微妙な気分です。


少し歩いたところでその公園に着きました。入り口には小さなアーチ状の門と、案内板がありました。


「それじゃあ、少し散歩にでもしゃれ込みましょうか」


「はい、行きましょう」


子供っぽい無邪気な笑みを浮かべる横島さんに、私はその隣に並んで歩きました。
季節は冬も近いので、少しずつ落ちてくる落ち葉が道に敷き詰められ、綺麗な色に染まっています。


「ちょっと休憩しましょうか。小竜姫様其処のベンチで待っていてください」


横島さんはそう言うとどこかに掛けていきました。何処に行ったのでしょうか?
考えても答えは出ないので、私はとりあえず横島さんに言われたようにベンチに座ることにしました。

すこし冷たい風が吹き、落ち葉がふわっと舞い上がる。赤や黄色と彩られた寒い季節なのに暖かさを覚えるような色合いに、私は自然と頬が緩んでしまいました。


「春夏秋冬…自然が飾る芸術というものですか……いいものですね」


下界に来てから長い年月が経ちましたが、このようにゆっくりと周りを見るというようなことはしたことがありませんでしたね。妙神山は険しい山道ですし、たまに空を飛んで近くの山々を目にしたことはありましたが、このようにじっくりと見る機械はありませんでしたからね。

頬を緩ませながら、私は久しぶりに感じるこの懐かしい暖かな気持ちに浸っていました。


ですが、そこで私の感情を乱すことが起こりました。


「おっ! 君可愛いね〜。どう? 俺らと遊びに行かない?」


突然私の前に数名の男の方が現れ声を掛けてきました。
これは…雑誌で読んだ『なんぱ』というものでしょうか? しかし困りましたね。今私は横島さんを待っているのでここを動くわけにもいきませんし。何よりこの方たちはなにやら邪な気配がします。ここはキイさんに習ったとおりに対処しましょう。


「いえ、人を待っていますので結構です」


できるだけやんわりと、笑顔で断るのが秘訣だといっていました。これならただのナンパ男なら引き下がると言っていましたからね。ただ、中にはしつこい人もいると言っていましたね。


「えー、別にいいじゃん。そいつまだ居ないみたいだし、俺らと遊んだほうが絶対楽しいって」


「ほら、いこうぜ」


一人の男の方が私に手を伸ばしてきました。
どうやら、この方たちはキイさんが言っていたしつこい人たちのようですね。
私の肩に伸ばされた手を、触れる前に打ち払いました。キイさんも穢れるから触れさせるなといっていましたし、私も何か嫌悪感を感じたので迷いはありませんでした。


「なっ! この女こっちが下手に出てたら調子に乗りやがって!」


手を払った相手がなにやら逆上して叫びだしました。しかし無礼な方たちですね。下手に出ていると言ってますが、どう見ても尊大な態度にしか見えません。
ここは仏罰を下してあげましょうか? どうやらこの方たちには礼儀を教えてあげないといけないようですね。
残念ながら神剣はデートには不要だとキイさんに取り上げられていますが、この程度なら片腕どころか指一本だけでも十分です。


「あっ、小竜姫様」


そう思って立ち上がろうとしたとき、聞きなれた声が男の方々の隙間から聞こえました。


「横島さん」


「あんっ? 何だお前は?」


と、今まで私に話しかけていた男の方々が一斉に横島さんのほうに向きました。そしてなにやら敵意を剥き出しにしていますが……随分と覇気の無い敵意です。こんなものでは横島さんが怯むわけが…


「あっ、いや…名前なら横島忠夫だけど……小竜姫様この人たちは?」


横島さん、何故それくらいで怯むんですか。あの時メドーサの殺気にだって立ち向かった貴方なら逆に相手を圧倒することだってできるでしょうに。
それからそんな困った顔で私に尋ねてこないで下さい。見れば分かるでしょう。


「…ああっ! 小竜姫様ナンパされてるんですね?」


横島さんが急に考え込んだと思ったら、やっと理解したのかそうかと頷いています。


「やっぱ小竜姫様は美人ですからね。ナンパの一つや二つや十は受けちゃいますよね」


そう言いながら横島さんは笑っています。そう思うのだったらもっと早く来てください。その所為でこんな状況になっているのですから。


「手前ぇ、この女の連れか? 其れにしては冴えない野郎だな」


一人の男の方がそう言うと、周りの方達も横島さんを見て馬鹿にするように笑います。
何だか、胸の中辺りがむかむかとしてきますね。現代の人間は随分と人徳が低いようです。勿論横島さんたちは別ですが。
それにしても何故横島さんは反論しないんですか? これだけ言われているのに何も感じないのですか?


「まあ俺が冴えないのはどうでもいいとして……小竜姫様、行きましょうか」


少々腑に落ちないこともありますが、この方たちに付き合うのも何ですから…此処は我慢しておきましょう。
そう思って私が横島さんの元に向かおうとしたとき、急に一人の男の方が私の進路を遮りました。


「なぁなぁ、あんな男放っておいて俺達といったほうが絶対楽しいって」


なんなんですかこの方たちは? いくら私でもそろそろ怒りますよ?
ちょっと竜気が漏れそうになるのを抑えながら私は目の前にいる男の方を睨みつけます。
しかし相手の方は全く動じません。
おかしいですね…確かに今第六感が鈍くなったと言われる人にでも感じられるほどの圧力を発したはずなのに……


「ほら、一緒に行こうぜ」


そう言って腕を掴まれてしまいました。直ぐに払おうとしたのですが…
おかしいです!? 全く力がでません!! 何故かある一定以上力がでません!


「おい、あんたらいい加減にしとけよ? その人はとーっても偉い方なんだから下手すると仏罰が下るぞ?」


と、其処で横島さんがやんわりと男の方々に忠告します。私もそうしたいのは山々なのですか…何故か力が出ないんですけど……どうしましょう。


「仏罰? ハッ馬鹿じゃねぇのお前?」


「そう思うか? まあ信じないのは勝手だがな」


そう言って瞬間、横島さんがにやりとあのキイさんみたいな笑みを浮かべました。あれは、何か企んでいる顔ですね……


「石よ! 天より愚か者どもに降り注げ!!」


横島さんがそう言いながら両手を天に伸ばします。
その言葉に私は咄嗟に空を見上げました。


「はっ! アホかお前は。そんな子供だましに引っかかるかよ!」


そう言って男の方々は馬鹿にするように笑っています。
けど、何かおかしいことがあったのでしょうか? だって、現に今私の視界には…

まるで雨のように大小の石が降ってきているのですし…


「さあ、こんなアホは無視しぶほっ!?


私の手を掴んでいた男の方の頭に大きめの石が直撃しました。それで緩んだ手を振り払うと、私は素早く横島さんの横に移動します。


「何がおぼっ! 起きてるんだこりゃ!!」


「うひゃひゃひゃ〜、仏罰覿面やーー!」


次々と降り注ぐ石の雨に男の方々は逃げ惑います。けど石の雨はそれを追いかけるように彼らの頭上に落ち続けています。


「横島さん…これは?」


「仏罰ですよ、小竜姫様。今のうち逃げましょか」


にかっと笑った横島さんは私の手を引いて公園を駆け抜けました。
その握られた手はあの掴まれた手より温かくて、優しくて、少しだけ心が温かくなります。
神族の私からすれば横島さんは実力でも、経験でも、ましてや生きてきた年月などは私が遥かに上なのに、何故だかもう大丈夫だと安心感を覚えました。


一体私は…どうしてしまったのでしょうか?


横島さんに手を引かれ、数分走ったところでやっと止まってくれました。私のほうは別に疲れていないのですが、全速で走っていたのか横島さんはかなりお疲れの様子です。けど其処までも息が上がっていないところを見ると、体力のほうはなかなかのようですね。


「それで、横島さん先ほどの術はいったい?」


「ありゃ? やっぱりばれちゃってます?」


それは、少なからず霊圧を感じましたし。あの変な呪文を言って手を上げたとき何かを空に投げていたようですし…


「実はキイ兄から貰ったこれで…」


そう言って横島さんは一枚の霊符を見せてくれました。其処に書かれているのは『天狗礫』の文字でした。
なるほど、古来より天狗は石を降らせるという伝承もありますし、その力を真似したものですね。


「最近いろいろと挑戦してるみたいで、これその試作品っす」


そう語る横島さんは、微妙に暗い影を背負っています。多分、最初は横島さんが実験台にされたんでしょうね。その光景が目に浮かぶようです。


「さっ、そんなことよりも予定がずれちゃいましたが最後の目的地に行きましょうか」


「はい。えっと…」


其処で私はメモを取り出しました。これはカンニングじゃありませんよ? キイさんが公園に来てから開ける様にって言われていたんです。私はメモを取り出して其処に書かれている文を読みます。


『夜景の綺麗なホテルで食事して……そのままGOー!』


ホテルで食事ですか…ってホテルですかぁ! 何故そんなところに…わわっ、どうしましょう!?
そ、それに何が『そのままGOー!』ですか! 何がGOなんですか!
ふと、メモ用紙に視界を落とすと、


『むしろナニって言ったほうが良いかな?』


も、文字が変わっています! 『ナニ』って、カタカナになったら何か意味があるのでしょうか?
これは横島さんに聞くべきでしょうか? いえ、何だかそれは不味いような気がしますし…


「じゃあ小竜姫様。行きましょうか」


「うっ、え? 横島さん次の行き先を知っているんですか?」


「キイ兄が最後に行く場所だけは教えてくれたから」


行く場所を知っていてその余裕なんですか? キイさんからは『忠っちも男の子だから…ネ♪』なんて意味深なことを聞かされていますし…こ、これはつまり…


覚悟完了! みたいな?』


メモ用紙にそんな言葉が浮かんでいました。


「それじゃあ行きましょうか小竜姫様」


「え、ええっ。あのっ!」


横島さんは私の手を引いてどんどん歩を進めていきます。
そんな、私はまだ心の準備が…

っー! 違います、心の準備とかではありません! それ以前に初めてのデートで其処まで…

って、これでは数を重ねれば良いという風に聞こえます! そういったことは回数などではなく気持ち次第で…

あれ? となると気持ち次第ではすぐにいいという事に…

そ、そうじゃありません! 前提条件の時点で間違っています! ああっ、頭が混乱して考えがまとまりません。幾たびの戦いの中でもここまで状況判断に迷ったことはありませんよ。


「さあ、着きましたよ小竜姫様」


「えっ、ちょ、ちょっと待ってください!」


「待つって…其れは流石に無理ですよ。俺だって結構楽しみにしてますし」


む、無理! 楽しみにしていた!?
こ、このままではまずいですよ!


「大丈夫ですよ小竜姫様。絶対に綺麗ですから」


「そ、そんな…まだ見てもいないのにそんなことが…」


「何を言っているんですか。この横島忠夫の名に懸けて絶対に綺麗だと断言しますよ!」


そ、そこまで言われると…恥ずかしさで……ああっ、顔が熱くなってきているのが自分でも分かります。
横島さんはまるで子供のような期待する目で私のことを見ています。


「さあ…小竜姫様……」


「よ、横島さん……」


横島さんの手が私の背中に回されます。その手の温かさが服を通して私に伝わってきます。
とても心地よくて、安心できる…これは、昔小さいころに父上に撫でてもらったとき感じたことがある…そんな温かさ…


「さあ、始まりますよ小竜姫様」


「えっ、あっ!」


私が何かを言おうとした瞬間、突然眩い光と大きな音が私の元に届きました。
そちらを見ると、赤、青、黄、紫、桃とさまざまな光が空に上がっています。
それは、空に一瞬光る儚き花びら。燃え盛る一瞬の栄華。


「おー! 季節外れの花火ってのも良いものだな〜」


「えっ? 花火…ですか?」


あれ? よく見ると此処は海沿いの休憩所ではないですか…となると、横島さんはこれを見せるためにここに?
それでは、先ほどの言葉も…

待つのが無理 → 花火の上がる時間
楽しみにしていた → 花火が上がるのを
名に懸けて綺麗と断言したもの → 季節外れの夜空に咲く花火

という事なのですか? 全て、私の勘違いということなのですか!?
急激に、顔が赤くなっていくのを感じます。
横島さんは純粋にこの花火を見せたかっただけで、其れなのに私は…


「どうかしましたか小竜姫様?」


「いえ、ちょっと自己嫌悪が…」


横島さんが首を捻っています。心配してくれているのまで今の私には辛いものが…


「よくわかりませんが…嫌なことなんて消し飛ばしちゃいましょうよ。この花火みたいにパァーッと!」


なんちゃってと言いながら頭を掻く横島さん。最初はキイさんと同じで少しふざけた方だと思っていましたが…この人は本当は……


「ちょっと…見直しましたね」


「ん? 何か言いましたか小竜姫様?」


どうやら花火の音で横島さんの耳には入らなかったようです。
私は自然と笑顔が浮かんで、そのまま横島さんから花火に視線を移した。


「ふふっ、何でもありません」


「な、何か気になるけど…まあ小竜姫様も元気になったしいっかな」


私たちはそのまま空に上がる色とりどりの花火を眺めていました。


今日は…とてもいい一日、そう思える日でしたね。


〜おまけ〜


「すると、あの時に力が出なかったのはキイさんの所為なわけですね?」


「うん、今日だけはせめて並の女の子になってもらおうと思って」


キイさんが私の額から一枚の霊符を引き剥がしました。どうやら上から私の力を押さえるために支給されたものらしいのですが…なぜそれをキイさんが……


「と、それはそうとキイさん! 何なんですかこの最後のメモは!」


私はあの傍迷惑なメモ用紙をキイさんに突きつけました。
これの所為で今日は一人で勘違いして自己嫌悪してしまったのです。これを言及せずにいられますか!


「何って…裏見て裏〜」


「裏…ですか?」


私がメモ用紙の裏を見るとそこには…

『なお、このメモに書かれる文字は全部冗談なので本気にしないようにね♪』

こ、これは…何故こんな言葉がメモ用紙の裏に…


「小竜姫ちゃんったら本気にしちゃったの?」


「なっ、こんな裏まで見るわけが無いじゃないですか!」


「けど…ちょっと流されそうだったでしょう?」


うっ、其れを言われると…
し、しかしこれはいくらなんでも悪質すぎます! もう狙ってやったとしか!


「まあ、狙ったしね」


「…いま何とおっしゃいましたか?」


ちょっと体の中で何か熱いものが渦巻きだしました。
私はできるだけ平常心を保ちながらキイさんに問いかけます。


「ぶっちゃけ嵌めました、はい」


「其処になおりなさい! 私自ら粛清して差し上げます!」


私は神剣を抜刀してキイさんに向けます。こともあろうに私をからかうなんて、この辺りで何か行動を起こさなければ大変なことになってしまいそうです。
しかし、キイさんは私の竜気と神剣を向けられているのに平然とした顔でにこにことしています。何ですかこの余裕は?

キイさんはジャケットの懐から小さな機械を取り出しました。これは確か…レコーダーというものだったでしょうか?
キイさんが、おもむろにそのスイッチを入れます。


『ちょっと…見直しましたね』


私は最初の言葉が聞こえた瞬間レコーダーに神剣を振り下ろしました。しかし其れよりも早くキイさんが其れを死守します。


「何時の間に…いえどうやって其れを録ったのですか!」


「ふふふ〜、忠っちには自分の特製『忠っちにどっきどき情報回収君』を取り付けてあったのだー」


何でも、横島さんが誰かといい雰囲気になったときに横島さんの周りにある全ての情報を回収するという機械を取り付けているそうです。
其れを横島さんは知っているのでしょうか? いえ、きっと知らないのでしょうね。知っていればいくら横島さんだからって抗議するでしょうし…


「まあ、小竜姫ちゃんも忠っちにどっきどきだと分かったし…これはいい情報が手に入ったな〜」


「ど、どっきどき何てしてません!」


「でも、忠っちに背中に手を回されたとき、とっても幸せそうな顔してたよ?」


そう言って、キイさんがちょっと大きめの写真を見せてきました。そこには微笑を浮かべている横島さんと、少し頬を染めている私が…


「何時撮ったんですか! か、返してください!」


「駄目〜、これから忠っちに見せてからかってやるのだ〜」


「絶対させません!!」


その後、約三時間に及ぶ追いかけっこの末、写真を取り返すことに成功しました。
あと、最初の取引の条件のメモと写真も頂きました。こちらは廃棄しましょう。

えっ? 取り返したほうの写真ですか? そ、それは秘密です!


〜おまけ2〜


痛たたた、小竜姫ちゃんったら神剣で本気で殴るんだから痛いの何の…

ふう……さて、今日は前の分も合わせて沢山編集するのもあるし…徹夜になりそうだな〜
自分は今日の数々のデート現場の写真と、前の分の資料を持ってノートパソコンを起動した。


「よし! まずは前の分のこれから!」


自分が手にしたのは、メモ用紙と数十枚の写真。メモにはびっしりと『デート予想』とか『デート用の服装&小物』などのちょっと見たら恥ずかしいものが書き込まれている。
写真のほうはおキヌちゃんに頼んで小竜姫ちゃんに着てもらった『キイの選ぶ小竜姫ちゃんベストセレクション100』のさまざまな格好の小竜姫ちゃんが写っている。
これが前小竜姫ちゃんを説得(脅迫)したときのネタだ。

ん? 返したんじゃないのかって? そりゃ返したさ。メモの写本と現像したほうの写真だけね。

卑怯? ふっ、それは歯医者…じゃなくて敗者の戯言だよ。

因みに写真の撮影者はグレン。最初はカメラを持っただけで齧っていたけど高級腕時計で我慢してもらった。
メモのほうは…企業秘密だね♪

と、そこで自分は数ある写真の中で一枚。とっても際どい格好で写っているソレを手に取った。まあ、これは厳重保管かな。SSSランクのフォルダに入れて厳重保管しておこっと。


「なあキイ兄、今日の仕事って本当にあれだけでいいのか?」


そこで忠っちが突然自分の後ろから声をかけてきた。髪が濡れてるってことは…温泉に入ってたのかな?


「あ、忠っち。うん、あれでいいよ。お疲れ様〜」


此処は自分だけの秘密なのだが、今日のデート…忠っちにはただの仕事っていってあるんだよね。
小竜姫ちゃんがついていったのはただの下町ならぬ下界見物ってことで案内するってことで話してあるわけなんだな。

まあ、と言うわけで…


「其れで忠っち。今日のデートはどうだった?」


「はあ? デートって何のことだ?」


むぅ、これくらい遠まわしじゃやっぱり気付かないか。それじゃあもうちょっと分かりやすく…


「だって、待ち合わせして、水族館行って、公園で散歩して、夜に花火まで見たんでしょ?」


「それが? ただの見物だろ?」


あ〜、自分でこういう風に育てておいて何だけど…これは予想以上に鈍いね。


ナイスだ忠っち、これからもそのままフォーエバーでね♪


おっと、話がずれちゃった。ともかく、今回はちゃんと気付かせてあげなくちゃね。


「何言ってるのさ、そんなの建前に決まってるでしょ?」


「はっ? ………ってことは俺まさか…」


どうやらやっと気付いたみたいだね。うん、念のため断言してあげておこう。


「よかったね忠っち。小竜姫ちゃんと初デートだ!


「な、何だってぇぇーーー!!」


そんなに驚くなんて…本気で欠片にも思わなかったんだね。忠っちって変なところでまっすぐだからそう言う考えに行かないんだよね〜人並みに煩悩はあるくせに。


「くっそ〜! それならあの時あんなことやそんなことじゃなくてああやっとけば良かったー!」


ほら、こんな具合に悔しがってるし。まあ小竜姫ちゃんもきっと初デートだったろうし、最初は良い思い出にしたほうがいいからね。


「そんな忠っちにこれをプレゼント」


「なんだ………って、これはぁぁぁーーー!!


自分が手渡したのは、花火を見ながら微笑んでいる小竜姫ちゃんの写真。これくらいの思い出は必要だよね〜


「ひゃっほーーう! こいつは今日から俺の家宝にするぜぇ!!」


「よかったね忠っち」


まあただ一つ心配があるとしたら、忠っちの後ろにいる…


今日一日中磨がれ続けたシメサバ丸を手にしたほんのり黒いおキヌちゃんかな


まっ、頑張ってね忠っち。

断末魔的な悲鳴をBGMに、自分は編集作業を再開した。




どうも、今日髪を切りました拓坊です。
聞いてませんよね。失礼しました〜

それではまずはレス返しを…


>whiteangel様
メモと写真の詳細はおまけ2のとおりです。しかも返しときながらまだキイ君の手の中にあったり(笑)


>黒覆面(赤)様
魅せるときは魅せるぞ横島君!
カッコいいのもいいけど、ギャグで終わらせられる場面はできるだけそっちになるように頑張ります(汗)


>HAPPYEND至上主義者様
>横島と天龍
この二人はその内また絡ませたいですね。かいてるこっちもほのぼのしますし(笑)

>おキヌちゃんと小竜姫
おキヌちゃんは普段は巫女服。何かイベントがあったらおめかしします。
小竜姫様のデート編は…いかがだったでしょうか? ちと暴走させすぎかな?(汗)

>メドーサ
そうですね〜そのまま殺してさようなら…という展開にはならないかな?
仲間になるかどうかは現在は保留で〜

>キイ
作者にとっても謎な存在<オイ!
横島君との間には切っても切れない絆がありますね。今後もこのような展開があるかも…?


>花翔様
次回はもっと頑張りますよ〜
本当の意味は…まあ、キイ君ですしより面白いほうに(笑)


今回は外伝をお送りいたしました。如何だったでしょうか?

小竜姫様の視点で進めましたが…言葉遣いが合ってるのかちょっと不安です(汗)

そしてベタだけど勘違いをする小竜姫様…
その手の話はまだ書けそうにもありませんね。
でも興味だけなら横島君と一緒で人一倍!(爆)

次回はお家探しかな? あの屋敷をどうやって突破するか…これは頑張らなくちゃな〜


それではこの辺で失礼致します…

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