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「ママレード・GSボーイ&ガール5(GS)」

義王 (2005-11-13 23:27/2005-11-13 23:29)
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{前書き}

もしも『不思議遊戯』のエンディングテーマ『トキメキの導火線』を知っている(又は持っている)人は、本文中にある☆マークの場所から、曲のイントロ部分から思い浮かべてください


前書き終了!


え〜〜・・・この、美神家横島家共有の家は、外観は普通より少し大きい洋風の家
で・す・が!!

2階は横島忠夫の部屋と美神令子の部屋のみという一風変わった創りになっており、しかも2階の90%が令子の部屋、2%が廊下、8%が横島の部屋であり、横島の部屋は元のボロアパートと変わらない大きさであります

さて、横島は元々1人暮らしだった
そしてその1人暮らし中の部屋模様はまさに汚宅であり、ゴミの大半がテッシュで何かを丸めた物と18禁雑誌

では、今現在両親+美神家共に暮らしてますが、1人部屋を与えられた横島の部屋はどうなるでしょう?


・・・聞くまでもないですね、はいそうです


「「汚!!」」

玄関で騒ぐのは近所迷惑というもの
そんなわけでピリピリした雰囲気の中、横島の両親(生みの親)に挨拶した後、2階の横島の部屋へ(美神の部屋は美神が夏子を入れたがらないし、色々と危ないモノやトラップ付きなので駄目)移動した際の第一声がコレ

そこは魔界より住み辛く、イカ釣り漁船よりイカ臭い
生ゴミは無いのが唯一の救いだが、ホコリとカビが説明不能状態

1歩あるけば謎の感触が背筋を走り、2歩行けば幽体離脱をかましそう

「・・・珍しく意見があったけど・・・酷いね2人とも」
「汚すぎやで横島!!」
「まさか私の部屋の隣が魔界より酷い状況になってたなんて思ってもみなかったわ」

鼻をつまみ、顔の前で手をふる夏子と令子
横島は何も気にせず入っていくが・・・

「ちょ、ちょっと待った!!」
「いったい何処に座るって言うのよ!?」

夏子と令子はそれに続かない
つーか続きたくない

「大体何処で寝とんねん横島?」
「え・・・え〜〜っと・・・ここだけど・・・」
「え?あ、これ布団なの!?」

ゴミの隙間から見える布っキレ
元は何色かはわからないが・・・茶色ではない事は確かだろう

令子が手で摘もうとするが、途中で躊躇い布団?に触る事はなかった

「・・・アンタ、とりあえず掃除しなさい」
「え゛!?そ、そんな・・・めんどくさい」
「なんか言ったか横島

2人同時のメンチ切りの前に、横島は成す統べなど無く・・・
しかしこの2人が手を組むのはこれが最初で最後だろう


チャーンス

「うちも手伝ったるさかい♪」
「ほ、ほんまか夏子!おおーー女神やーーー!!掃除の女神やーーー!!」
「よ、横島・・・なんか嫌やで掃除の女神って・・・」

大袈裟に喜ぶ横島に、少し汗掻きながらも菩薩笑顔な夏子
で、当然面白くないのが1名

「・・・

美神は見た!一瞬したり顔でこっちを見る夏子を!
だが、掃除は自慢じゃないが自分も嫌いだ

(・・・だ、だけど・・・その・・少しぐらいなら手伝ってやっても・・・)

ニヤリ

「なんや美神さんも手伝うんか?」
「だ、誰がこんな汚い部屋の掃除なんか手伝うもんですか!!」

美神の性格を前の遊園地の時とこの短時間で既に理解している夏子の言葉
当然狙ってますがなこの小悪魔ベイビーNATUKO!

「せやったら・・・」
「へ、部屋の掃除が終わるまで部屋にいるわ!横島!アンタさっさと片付けなさいよ!!」

そう言って踵を返し部屋に戻ろうとしてしまう

天邪鬼〜ああ〜あまのじゃく〜♪
「やるか?」と聞かれれば〜(聞かれれば〜♪)「やらない」と答える〜♪(こたえる〜)
やる気があっても〜(あっても〜)「やらない」と答えるのさ〜♪(えるのさ〜)

by夏子脳内合唱団

もしここで横島が「美神さーーん!!手伝ってくださいーー!!」とでも言えば事態は変わったかもしれないが、

「ウッス・・・」
「んじゃそういうわけで〜♪さあ掃除すんで横島!」

言うわけないのだ
美神に掃除手伝ってなどと・・・得に美神をよく知る横島なら更に・・・

「−−−−!!」

バタン!!

「・・・・そ、そんな部屋が汚いぐらいで怒らんでも・・・」
(鈍感やな〜・・・ほんま、嫌な部分まで変わってないわ)

結局美神は自分の部屋に引き下がり、夏子は横島と共に仲良く掃除を始めたそうな・・・


ママレード・GSボーイ&ガール 「ギリギリかこれ!?」


さてさて、汚れに汚れた部屋・・・っといってもゴミが錯乱するだけなのでその殆どがゴミ袋(値段が上がっちまったよ;)にゴミを入れ捨てるだけの作業
だが、このゴミは夏子主観ではゴミであり、横島にとってはティッシュの丸まったモノ以外はワンピースに匹敵するぐらいの宝!

「だーー!!そ、それは捨てんなーーー!!」
「なんやこんなエッチッチーのばっか見てからに・・・相変わらずか横島?」
「う、うるせーー!ってサクッと袋に入れるな俺の宝!!」

横島はティッシュを、夏子はそれ以外のゴミを片付ける事になったのだが・・・あ〜哀れ横島、宝がドンドン減っていく

「あ、あかんあかん・・・紐で縛らなあかんよな横島♪」
「そうそう・・・って、そうじゃなくて俺のエロ本捨てるなってーの!!」←ノリ突っ込み
「な、なんやコレ・・・うわ〜痛そう・・・横島、これは流石にマニアックすぎるで?」
「あーー!そ、それは俺の秘蔵っ子!?息子のお世話ナンバー1にて俺の中でのオンリー1が!?」

ギュッギュッギュ!

内容さながらの縛り方で、横島曰く秘蔵っ子を他のエロ本と共に縛っていく夏子
たちが悪い事に一冊一冊内容をパラ見したのち縛る

「おわ!?こ、これ法律大丈夫なんか!?」
「あ〜〜・・・こ、これはちょっと・・・」
「こ、これは・・・ってコレ♂×♂!?」
「おわっ!?こ、これなんか獣○やん?」

しかも一冊一冊の感想付きで・・・

「ってちょっとまてやオイ!?♂×♂とか獣○とかしらんぞ俺!?」

「だ、だって見てみい・・・ほれ」

パラ・・



あ、兄貴・・・
イエス・マイ・ブラザー・・・トム・・・

アオーーーン!
ニャオーーン!
めえ〜〜〜〜・・・


「あ、ほんとうだ・・・って誰やこんなん俺ん所置いてったんは!?」


協会&事務所


「「へっくしょん!!」」
「「風邪(かね)?」」

犯人1「ん〜〜・・・僕って風邪ひくんでしょうか?」
犯人2「拙者風邪などひくような軟弱な鍛え方してないでござる!!」


横島の部屋

「な、なんか悪意を・・・つーか身の危険を感じるのは何故?しかも尻に?」
「さ、さあ・・・?」

(な、なんや変なもんに狙われとるのか横島?)

夏子正解

「しっかしエロ本ばっかりやな〜ほんまに」
「うっ・・・し、仕方ないやん、性少年まっ盛さりなんやから」

辺りを見れば『まだまだ終わらんよ』なんて具合のエロ本達
現在横島は衣食住のうち、衣は元々興味無しで食もちゃんとマザーズが用意してくれているし住もある、しかも家賃は要らない
即ち・・・給料の大半がエロ本又はエロビデオに消えるというまさに性少年の鏡の様な生活をしているのだ

「な、なんかさっきから『青少年』の文字間違ってへんか?」
「どうしたん急に?」
「い、いや・・・なんでもないわ、しっかし・・・」

片付けても片付けても減らぬエロ類に出るため息は何回目だろうか?と思う夏子

「彼女の1人でも作ればエロ本に頼る事もなくなるに・・・」
「電話でも言ったろ?モテねーのは昔から変わってねーんだよ俺は・・・ぢぐじょう」
「よう言うわ、しっかりとモテとったやない横島は・・・」

当時を思い出し横島の台詞に呆れかえる夏子
ライバルに次ぐライバルの出現
しかも『なんかかっこいいな〜』なんてレベルでなく本気と書いてマジと読むほど皆が本気
横島が転校すると知って枕を濡らした女子の数は多く、転校後のクラスは数日にわたり暗かった

えてして横島は男子からも人気があり、女子からも好かれてたのだが・・・
ムードメーカーの宿命か?はたまた宇宙意思なのか?
本気だからこそ照れがありて誰も想いを継げる事ができず、横島はクラスに自分を好いてくれる人がいるなど露知らず転校したのであった

「どこがじゃ!!バレンタインデーにはチョコ貰えんわ、銀ちゃんも同じ事しとったのに俺だけ吊るし上げ食らうわ、俺がミニ四駆で銀ちゃんに勝ったら『なに銀ちゃんに勝ってるのよ!!』なんて責め立てられるわ・・・あ、あかん、銀ちゃんに対する恨みが・・・ああ、ワラ人形と釘何処にしまったかな?」

なんて言いだしてしまいにゃ『しょ、しょうがない・・・後で作るか・・・ブツブツ』なんて言い出す始末
夏子に言わせれば

(バレンタインは警戒しあって渡し損ねたし、横島が他の女のスカートめくるから気に食わなかったんだし&人前だし『2人きりなら別』ミニ四駆は全国大会で他所に行くからやん)

だそうで・・・
それでもそれなりの素振りは見せたんだ
雨の日に傘忘れてきたら入れてやったし、自然教室の班も同じになるよう動いた(他にも動いた女子多数 勝者夏子ともう1人)
たいがい横島優先で色々な手を使った筈なのだが、

(今思えばいっつも隣に銀ちゃんおったしな〜)

銀の字もその容姿でそれなりにモテていた・・・横島とは違う意味でも同じ意味でもだ
だからこそ勘違いしたのだろう『この女達は銀ちゃん目当てだ』っと、そして『自分はモテない』っと・・・


(・・・アホなコンプレックス持ちかいこのアホ!?)

「ん?どうした夏子?」
「い、いやなんでもないわ・・」

色々考えて、横島の言動を考慮に入れてからそんな答えを出した夏子脳内ミニ夏子
しかも・・・

「な、なあ横島・・・実は横島って「スカート捲りぐらい銀ちゃんもしとったやん?なんで俺ばっか嫌われなあかんねんなあ夏子?」・・・」


『議長!!彼はどうやら大きな勘違いをしている模様です!』
『せや・・・{好き}{普通}{嫌い}の三段階評価で自分が{嫌い}の部類に入っていたと思い込んでいます』
『あ、アホやん。その勘違いをこの数年間続け取ったんか横島』

どうももの凄い勘違いをしている横島に、夏子は頭が痛くなってきた
だがしかし!!この頭痛に更なる追い討ちがかかる!!


「あ、あのな横島・・・アンタ「そういえばまだ銀ちゃんとは連絡取って・・・ってそりゃ無いか、悪い・・・」・・・へ?」

何かを言いかけて自己完結してしまった横島
夏子は嫌〜な予感が全身をダッシュで駆け巡るのを感じた

「い、いや連絡は取ってるけど・・・なんで?」
「ん、そうなのか?い、いやいいんだけど・・・(別れた後も連絡取ったりするもんなのかな?)」
「ちょ、ちょっと待ってや、ウチが銀ちゃんと連絡取るの変か?」
「い、いや変・・・じゃないんだろうけど・・・ほら・・・



お前ら付き合ってたんだろ?気まずくなったりしないのかな〜なんて思って・・・い、いや俺って付き合った事ないからそんなモンなんかな〜って」

気まずそうにそう告げる横島は、頭をポリポリ掻いていた



(はいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?)



「え、ちょっとマテや横島!?なんで・・・」
「い、いや偶然なんだけどな、銀ちゃんが転校する前の日にほら・・・屋上で2人が話してるの見ちまってな〜」

(屋上!?屋上って・・・え〜〜っと・・・ん〜〜っと・・・あ!銀ちゃんからの告白!?)

もうこれは横島の過去の勘違いを訂正している場合ではない
自分の初恋白書を初恋相手に勘違いされているのだ

(こ、このままじゃうかばれへんでウチの初恋・・・)

「ど、どうした夏子!?」

_| ̄|○←夏子

急に落ち込んでしまった夏子に慌てふためく横島
そりゃ自分の勘違いの所為で目の前の娘が落ち込んでるなんて思っても見ないだろうて

「よ〜こ〜し〜ま〜・・・」
「ヒッ!?」

ゆらりと、まるでヴァイオ○ザードのウイルス感染者か呪いのビデオから出てくるりんぐぅ貞子のような威圧感で立ち上がる夏子に横島はビビる大木

ガシッ!!

しっかりとまるで万力のような力で横島は正面から肩を捕まれた
目の前には薄い茶色のかかった長い髪が顔半分を隠している夏子の顔

髪の隙間から見える瞳は・・・・尋常じゃ無い

「・・・告白したら其処からお付き合いスタートなんか横島?」

語尾を付けるとしたら「あんコラ?」なんてのが似合う言い方

「い、いえ違います!」

たまらず横島が敬語で答える

「せやろ、普通は告ってOK貰ろうて其処からやな〜・・・・・・で、ワシがいつOKしたんや?」

夏子の言い方はまるで関西ヤクザそのもので・・・
ヤンキーとか不良が苦手な横島から見ればそれはそれは恐ろしい相手に見えた

「え・・」
「アンタ最後まで見たんか・・・ああコラッ!?」
「す、すんません見てません!!」

山○組系列では無い・・・・多分
横島は何処と無くキレた自分の母を思い出す

つまり夏子は怒っている

(なんで!?)

「ええか?ワイはな・・・・・


銀ちゃんの告白断っとんのや!!そりゃ連絡取るわな友達なんやからなぁ!!」
「え、そうなん!?」

仰天の真実というのか驚愕の真実発覚?
てっきりあの後『OK』貰って2人が付き合ってると思っていた横島

「銀ちゃんとも幼馴染やからなウチ、ちゃんと転校した後電話してきたし・・・何処かの誰かと違って
「あ、悪りぃ・・・」

肩から手を放し言いたい事を言った為か落ち着いた夏子はそう言って横島を睨んだ

全然こない連絡・・・どれだけ寂しくて悲しいものであろうか?

「で、でもなんで?銀ちゃん別に悪い男ちゃうで・・・顔も
「ウチは当時他に好きな人がおってんねん、だからや」
「へえ〜・・・(なんだ、俺も銀ちゃんも最初からできレースだったんかよ)」

夏子の当時の好きな人が自分だなんて針の穴ほどにも思っていない
できレース・・・それは自分でした事である

「は〜銀ちゃんを差し押さえて夏子にねえ、しかもお前失恋したってこないだ電話で言ってたからフラれたんやろ?」
「フラれた・・・っていうかソイツもその後転校したんや(まだ分からんのかこのアホ・・・ってそのアホに惚れたんわウチか)」
「そりゃ災難だな(俺の後に転校した奴いるんだ)」

確かに災難だ・・・この男に惚れたのだから

(相手聞いたら悪いかやっぱ・・・あ〜でも誰やその果報者は?写真あったら速攻ワラ人形の刑じゃ、俺の初恋の怨み思い知らせたる!!)

それはつまり自分で自分を呪うはめになるのだが、横島は気付かずにアホな決意をした

「はあ〜・・・ほんまけったいな相手に惚れたで・・」
「さて、はよ片付けないと美神さんに怒られるって・・なんか言ったか夏子?」
「なんでもあらへん・・・」
「???」

掃除続行
その間にも夏子は沢山のため息を漏らしたそうな・・・



さてさて、ようやくティッシュとエロ本が無くなり(お、俺の宝が〜〜)布団の原型が見え始めた頃

「さあ残りは・・・なんかよくわからんモノ捨てて掃除機かければとりあえずOKやな!」
「一体何処で拾ってきたんだろ俺?・・・ま、いいか。俺、掃除機持って来る」
「いってら〜」

残りは上記のとおりとなり、横島は部屋から出て、夏子は1人部屋の掃除を続ける
元々横島はそんなにモノを持たないため、本を並べるなどの作業は無い

「しっかし・・・なんやコレ?」
「おわっ!ヌルってしたで!?」

ホコリやチリとは違う謎のゴミに悪戦苦闘する夏子
とりあえずゴミ袋に1つ1つ捨てていくのだが・・・

「あ・・これ・・・」


夏子の手が止まる
手には色紙が一枚

「・・・・懐かしいわ〜」

数年前に横島に渡した色紙
その色紙はこんな悪環境でも当時のままの色彩を保っていた

「・・・・・・・・」

『よこっちへ!凡々小学校○年○×組』
よく小学校や中学校などで転校するお友達に渡すクラス全員からのメッセージ入り色紙

今この時夏子がコレを手にするのは運命か?
当時のクラスメートなど全員を覚えてるわけでもないが、今でも連絡の取り合う友達もいる

「あれ・・・これ誰やったっけ?」
「あ〜〜懐かしいな〜コイツ・・・」
「あ、そういえば・・・妊娠騒ぎどうなったんやろ?」

1つ1つのメッセージを読みながら、1人1人の顔を思い出す
中には忘れられた奴や、なんかおかしなのもいるけど・・・

そして夏子は自分の書いたメッセージを見つける

『元気でな!』

強気に・・・元気よく書いたつもりなのに・・・その字は内容とは裏腹にとても弱々しく感じる
少しでも目立つように、青のマジックペンで書いた『元気でな!』の文字

その文字の隣に書いた子2人には悪い事をした
隣の文字には、まるでスポイトかなんかで水を落としたような痕がうっすら滲んでいる

「確かうちがこれ書いた時って・・・横島が転校する1日前で・・・」


最後まで認めたくなかったのか・・・これを書かなければ横島が転校しないと思ったのか・・・
一番最後に色紙にメッセージを込めたのは自分だった

家に持って帰って・・・色紙に書こうとペンを取れば涙がこぼれた

何度も何度も書こうとしたけど涙が落ちて・・・何を書けばいいか分からなくなって・・・

スッ・・・

指で昔書いた自分の文字をなぞる
青の向こうに凹凸の感触

行かないで・・・

一緒にいて・・・

離れたくない・・

我侭を沢山書いた

けど消した
子供の我侭で・・・当時は横島も子供で・・・

叶うはずなど無いと、子供心でも理解した
だから伝えようと・・・

大好き横島

・・・・その上から、青黒いマジックペンで『元気でな!』の文字
だが、その一番伝えたかった『大好き』の文字もやはり弱々しかったせいか、マジックが綺麗に消していて見えはしない

残ったのは弱々しい筆圧が残した凹凸
いろんな事を書いたせいか、我侭が混ざり触っても分からない

「・・・・少しやっぱ・・・照れとったんかな〜」

今思えば何故自分は青黒いマジックペンで上から塗りつぶしたのだろうか不思議になる
が、それは幼少時代の照れがそうさせたのだと納得し、夏子は物思いに耽っていた



「掃除機って何処っすか?」
「ん〜掃除機なら洗濯機の隣にあるけど・・・そ・れ・よ・り・も♪」

両親sが団欒している居間に掃除機を探しに来た横島は、一番近くのソファーに座っていた美智恵に掃除機のありかを尋ねた
が、返ってきたのは掃除機の場所と・・・なんとなくイヤらしいというか、ニヤついた美智恵の笑顔

「あの娘・・・誰?忠夫くんの昔のコレ?」

そう聞きながら横島に見せるは右手の小指
左手は人差し指と中指の間から親指を入れて・・・本当はこっちを見せたかったらしいが、それはソファーの陰に隠している

「え!?あ、ち、違いますって!!アイツは昔の幼馴染で・・・」
「幼馴染?・・・・それじゃあ・・・初恋の相手?」

ぶっ!!
(す、鋭い・・・)

あまりにも鋭い美智恵の言葉に、一瞬噴出しそうになる横島

しっかしなんでこの歳のオバサンはこういう話で人をからかうのが好きなのだろうか?作者も不思議に思うのだが・・(私の周りのオバサンはこんなんばっかりです)
やはり枯れた人間は新鮮なモノに惹かれるのだろうか?

「殺すわよ作者?」
「い、いきなりなに物騒な事を言って・・・その銃は何?」
「別にこっちの話よ、気にしないで忠夫くん♪」

銃を垂れた・・・ゲフン!胸の間しまい、再度横島に向けてニタリ顔を向ける美智恵
少し横島の顔が赤いのは致し方あるまい

「で、どうなの?初恋の相手なの彼女!?」
「い、いやそんなんじゃ・・・「そういえばアンタ、引っ越した後に随分落ち込んでいたけど彼女が原因かい忠夫?」ってオイ!?」

途中乱入者登場
横島の幼少期を知るモノ 百合子

強敵だ

「そ、それは友達とかと別れたからで・・・」
「そうなのかい?銀一君が・・あ、銀一君ってのは忠夫のもう一人の幼馴染なんだけどね?その子が私達より先に引っ越した時もこの子落ち込んだんだけど、その時より大分引きずってたのよコレ」
「へえ〜〜〜・・・って事はやっぱり初恋!?いいわね〜初々しくて・・・」

『青春よね』なんて遠い眼して言う美智恵に、それを共にする百合子
ここに愛子がいればパーフェクトだったのだが今はおらず残念だ

「って所で銀一君ってもしかして・・・アイドル俳優の近畿剛一!?」
「そ、そうだけど、どうしたの美智恵さん?」

先程とは打って変わって、急にテンションを上げてくる美智恵に横島親子は少し引き気味

「キャーー!!今度サイン貰ってきて忠夫くん!私大ファンなのよね〜CDはシングルアルバム共に全部制覇してるし、コンサートは有給使って必ず行ってるし!!」
「ほらほら!!これ生写真に、こないだ出した写真集!!これファンクラブ限定ポスターでしょ!?」
「こっちは携帯ストラップに・・・ほら!ちゃんと携帯の待ち受け画面もちゃんと近畿くんよーー!!着信は一番のお気に入りの『カラスの少年』!!」

どこぞの韓流スーター、『ぺ』を追っかけるおばちゃん宜しくグッズを自慢しだす美智恵
一体何処にそれをしまい、何処から出したのかは全くの不明

横島は昔の美智恵を思い出して今とのギャップに頭痛を感じ、百合子は

「あら?ドラマのポスターは無いのね・・・ふっ、まだまだ甘いわ」
「なに!?」
「お、おかん・・・」

どうも彼女も追っかけだったらしい
しかも美智恵より数段上の・・・

「初回限定のCDじゃないし、ポスターだって・・・ほら、これ持ってないでしょ?」
「そ、それは99しか出回ってない筈のドラマ『踊るゴーストスイーパー』の例の名シーン切抜きポスター!?」

『霊障は会議室で起きてる・・・時もあるけど、今は墓場で起きてるんだ!!』
が、決め台詞。
ちなみに百合子が見せてるのは映画版のほうではなくドラマ版の方のポスター

このポスターは近畿剛一(銀一)が演じる大阪府知事と同じ名前横山が、上記の台詞を決めるシーンを写したモノ
何故か99枚しか出回っておらず、ゲット方法は初回DVDに備え付けてある応募ハガキで限定99名様のみに当たるという、一言で言うとレアポスター。

「当時は偽者も出回っていて、裏では大金が動いていたといわれるポスター・・・私でさえ色々と根回ししたのに手に入らなかったのに、何故それを!?」
「ん・・・いや、ただ単に銀ちゃんから送られてきただけなんですけどDVDと一緒に・・・」
「しかもコレ・・・サイン入り&幻の100枚目よ!!良いでしょ〜美智恵さん♪」

これ見よがしに美智恵に見せる百合子
そして眼を充血させてポスターを睨むは美智恵
───涎出てますよ〜美智恵さん

「・・・つーか息子の幼馴染の追っかけすんなや母よ」

まあ息子としては面白くないだろう

「あの時ほどコイツが息子で良かったと思った時は無かったわね!!」
「うううっ・・・こ、今度から私の分もお願いできますか?」
「頼むならそこの愚息に・・・ってあれ?忠夫?」


気がつけば 其処にはおらぬ 我が息子

                       by百合子

横島は頭痛がし始めたので本格的に退避
洗濯機の横に置いてある掃除機を手に、さっさと戻る筈であった夏子の待つ我が部屋へと戻る

「・・・・とりあえず五寸釘とワラ人形やな後で」

写真はモチ幼馴染の男

余談だが、後日近畿剛一が急に腹痛を訴え、その日に控えていたドラマロケが大幅に遅れたとの事

「しっかし銀ちゃんか〜〜・・・懐かしいな〜」

そう呟きながら、横島は2階の我が部屋へと階段をのぼる



さてさて、ボフンッ!という音と共にベットに身を投げだすは、面白くない美神令子
隣で和気藹々と横島と夏子がイチャつきながら掃除してると思うと尚更面白くない彼女

イライライライライラ・・・

だがこの場にこの女のストレス発散に耐え切れるモノは無く
いつも使っている横島の写真を貼り付けた熊のヌイグルミ通称『忠熊くん』は、例の『深夜の出来事』を悶々と思い繰り返すうちにいつの間にかズタボロとなり只今修理中

「ダーーー!!!もう、ヤメヤメッ!なんで私がイラつく必要があるのよ!?」

そう言ってベットの上に座り直し、枕をボフッとはたく

「とりあえずこのイライラはあの女が帰ったらアイツをぶっ飛ばしてスッキリさせる!!」

あまりにも理不尽極まりなく、それでいて美神らしい発言
以前にも似たような事を言った気がするが、それはスルー

「とりあえずそれまでの間は・・・シャワーでも浴びて頭スッキリさせて・・・」

ブツブツ言いながらも着替えを準備し始め、部屋のドアを開け下の階にある風呂場を目指す



階段を3分の2下りてた所
考え事をしながらのためか、今の今まで気がつかなかったが横島が既に半分以上上ってきていた

「「あ・・・・」」

眼と眼が合い互いに言葉を出す2人
どうやら横島もこの瞬間まで掃除機に気を取られ上から降りてきている美神に気がつかなかったらしい

「・・・ど、どきなさいよ
「!?」(な、なんかめっちゃ機嫌悪い!?やっぱ部屋の掃除してなかったからか!?)

一言そう言い放ち、横島が退くのを黙って睨む美神
横島は・・・やはり勘違いしていた

「なにやってるのよ?さっさと退いて
「あ・・う、ウッス・・・」

実際は美神が退いたほうが効率がいいのだが・・・此処は『触らぬ美神に祟り無し』
横島は踊り場まで戻り、美神が通り過ぎるのを待った

(あ、あれか?あの日と重なって余計機嫌悪いのか?)

ちなみにこの家の階段は踊り場で一回曲がり、その先にはすぐ玄関がある仕組みです
横島は踊り場の隅で出来るだけ美神の邪魔をしないよう身を積め、掃除機を頭の上に持ち上げた

「・・・ふんっ」
(うううっ・・・お、俺が何した言うんや?引っ越してきてまだ16回しか風呂覗いてないぞ俺!?)

下着泥棒は未遂でまだ0回
横島を一睨みした後、横島の目の前を通り階段を下りていく美神

横島は猛獣が・・・腹を空かしたティラノザウルスが目の前を歩いているような錯覚に襲われた・・・が


「あ!」
「危ない!!」


その猛獣が足を滑らした


掃除機を放り出し(あ、後でおかんに怒られる〜)前めりに倒れそうになる美神を咄嗟に後ろから腹にかけて腕を伸ばし引っ張る横島

(あ〜腕に胸の感触が〜〜・・・ええ感触やーー!!!)

アホな煩悩が先走り、その瞬間横島の顔はだらしなく崩れ・・・そして横島も足を滑らした

ズルッ!

「ば、馬鹿!!」
「おわっ!?」

ゴチンッ!!

強かに壁に頭を打ちつけるも美神を放さぬのは流石としか言いようがない

「痛っ・・・たたたたあ・・・おわ!?」
「つう〜・・・たく、助けるならちゃんと最後まで・・・」

そして状況はまるで美神が横島を押し倒しているかのようになっていた


「・・・・・」
「・・・・・」


相手の瞳に写る自分が見えるぐらい近い横島と美神の顔の隙間
相手の吐息も鼓動も全てを感じる事が出来るぐらい密着した体

ドキドキドキドキドキ

「す、すんません・・・ちょ、どいて・・・」
「・・・・・」

そう言うも美神に退く素振りは無い
横島の顔を、美神の亜麻色の綺麗な髪が覆う

「ね、ねえ・・・」
「は、はい!」
「・・・・あの晩さぁ」

聞いてみようと思う
目の前の馬鹿が、どういうつもりなのか・・・

考えた所で、人の気持ちなんて分からないんだから

「あの晩?」

聞き返してくる横島の唇
だけどその言葉は無視

今から続ける台詞を言えば、この馬鹿でも分かるだろうから

「どういうつもりで・・・その・・・キスしたの?////

言ってもらわなきゃ・・・分からないじゃないの


{あとがき}

〜エンディングテーマ

『トキメキの導火線』


これが流せればパーフェクトなんだけどな〜・・・義王です

正直に言うと、美神って扱いやすいんじゃないかと思うのですよ
ツンデレだし、天邪鬼なんで・・・

今回夏子は、美神が天邪鬼な部分を利用しての勝利って事っスね
つーても部屋が汚すぎて、イチャつこうにもイチャつけない・・・ちと可哀想?

『ママレード』のキャラにこの話のキャラをあわせるとこんな感じ

小石川 美希  → 美神 令子
松浦   遊   → 横島 忠夫
須王   銀太  → 西条 輝彦
鈴木  亜梨実 →   夏子

決まってないキャラ

秋月 めい子 『小石川 美希』の親友
中村先生   『秋月 めい子』と教師と生徒の禁断の関係
六反田 務  『鈴木 亜利実』に惚れているが相手にされておらず『須王 銀太』と従兄弟

その他沢山色々諸々・・・


あー美神の親友役と西条がこの配役でいいのか悩んでまう
西条後退させて銀ちゃんって手もあるがそれだとGSメンバーが出しづらいし・・・
美神の親友役に誰を持ってくるか・・・エミか冥子か(どっちも性格と美神との関係に難があるな〜)


ま、それも『ママレード』読んで決めますか


ではレス返し行ってみよう!!

>黒覆面(赤)様

衝突は掃除が終わった後に殺りあう予定です!
とりあえず掃除せねば・・・横島の部屋は原作の3倍増しで汚いと思ってください

追伸返し

・・・・あなたはもう逃れられない 

>ヒロヒロ様

ついでなんで詳しくステータス更新♪

横島 忠夫 17歳(♂)

出身 日本
種族 煩悩 前世 陰陽師 
影法師 変 夢 ハーレム 腹上死

レベル0 性格 スケベ

スタミナ 大阪〜東京 EP(エロパワー) ∞
撃体数 不明(多)

戦闘?能力
テクニック  ※未知数 知識  160     魅力 常に変動
発射タイム  ※未知数 口説き 1      女心 25
命中     ※未知数 理性   常に変動 
(※:未経験なので未知数です)


悪運A 不運SSS 女運(※2)? 金運Z 家族運B 
(※2:いちを美女に囲まれてるし)

精神コマンド

ボケ   突っ込み
ナンパ  愛
かく乱  煩悩集中

特殊能力

不死身           Lv─
物の怪に好かれる体質  Lv─
妄想状態での行動    Lv9
サイキック・ソーサー    Lv6
ハンズ・オブ・グローリー Lv7
文珠            Lv─


っとまあ、こんなもんかな?

>ジェネ様

西条っつーのはなんでか自信満々キャラと自分の中ではあるのですよ・・・
なんででしょう?
まあ、確かに今時ロンゲは無いですよね(つーか当時でもありえなかったような気がする)

>kichi様

西条 「ふむ、それでは卍○させてみるか・・・卍○!!」

キラーーン!

ジャスティスは光った!
切れ味が50上がった!

・・・以上!!


レス返し終了!!
それでは次回に!!

シーユー♪
 

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